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技術 リチウムイオン二次電池電極用バインダ—組成物およびその利用

出願人 日本ゼオン株式会社
発明者 神崎敦浩前田耕一郎中山昭
出願日 1998年12月28日 (21年11ヶ月経過) 出願番号 1998-372953
公開日 2000年7月14日 (20年4ヶ月経過) 公開番号 2000-195521
状態 特許登録済
技術分野 電池の電極及び活物質 電池の活物質及び不活性材料の選択 二次電池(その他の蓄電池) 電池の電極一般
主要キーワード pH計 無機アンモニウム化合物 多官能エチレン性不飽和モノマー 中性リン酸塩 モノマー総重量 点校正 ステンレス棒 電極片
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年7月14日)のものです。
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課題

解決手段

エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来構造単位(a)と、エチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)とを有し、構造単位(a)/構造単位(b)=99〜60/1〜40(重量比)、かつ構造単位(a)と構造単位(b)の合計が全単位に対して80重量%以上であるポリマー粒子と水からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物

概要

背景

近年、ノート型パソコン携帯電話、PDAなどの携帯端末の普及が著しい。そしてこれらの電源に用いられている二次電池には、リチウムイオン二次電池が多用されてきている。ところで、こうした携帯端末は、小型化、薄型化、軽量化、高性能化が急速に進んでいる。これに伴いリチウムイオン二次電池(以下、単に電池ということがある)に対しても、同様の要求がされており、更に低コスト化が強く求められている。従来よりリチウムイオン二次電池用電極(以下、単に電極ということがある)用バインダーとしてポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFという)が工業的に多用されているが、電池の高性能化に関して今日の要求レベルには十分な対応ができていない。これは、その結着性の低さに起因するものと想像される。

そこで、より高性能な電池を求めて、PVDFに替わるバインダーの開発が盛んに行われている。例えば、エチレン性炭化水素由来の単位を40重量%以上含有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルとエチレン性炭化水素とエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物とを重合して得られうるポリマー(特開平6−223833号公報)や、エチレン性炭化水素由来の単位を40重量%以上含有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルとエチレン性炭化水素とエチレン性不飽和ジカルボン酸(エステル)とを重合して得られうるポリマー(特開平6−325766号公報)などのオレフィン系の構造単位を有するポリマーをバインダーとすることが提案されている。このほか、少なくともアクリル酸又はメタクリル酸エステルアクリロニトリル及び酸成分を有するビニルモノマーを共重合して得られるポリマー(特開平8−287915号公報)を結着剤(バインダー)として用いることが提案されている。このようなバインダー組成物を用いて電池の正極や負極を製造すると、活物質集電体との結着性や活物質同士の結着性が良好なため、優れた電池性能、即ち良好な充放電サイクル特性と高い容量を得ることができる。また、これらのポリマーは、PVDFをバインダーとして用いるものに比較して、実際の使用に際してバインダー使用量が少量でよいことから、軽量化が可能であり、ポリマーが安価であることから低コスト化が可能である。このため、これらのポリマーは優れたバインダーとして期待される。

一方、携帯端末が普及し発達するにつれ、様々な条件、特に50℃以上の高温条件などでの使用や保管がなされるようになっている。ところが、既に工業生産されているPVDFをバインダーとして製造された電極を用いたリチウムイオン二次電池は、20〜25℃の室温条件での充放電サイクル特性に比較して、60℃の高温条件では、この充放電サイクル特性が極端に低下する。そこで、電池材料電池製造方法電池構造などを改良することで高温での電池特性を確保する研究が進められているものの、まだ十分ではなく、電極製造に用いられるバインダーの改良が必要となってきている。本発明者らの検討によると、上述したPVDFに替わるポリマーをバインダーに用いて製造された電極を用いた電池は、確かに室温での充放電サイクル特性には優れているものの、オレフィン系構造単位が多すぎたり、ニトリル基が多く存在しているポリマーでは、60℃での充放電サイクル特性が大幅に低下することが判明した。

概要

高温保存後充放電特性に優れた電池を与える電極製造用のアルカリ二次電池用負極バインダーを得る。

エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来の構造単位(a)と、エチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)とを有し、構造単位(a)/構造単位(b)=99〜60/1〜40(重量比)、かつ構造単位(a)と構造単位(b)の合計が全単位に対して80重量%以上であるポリマー粒子と水からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
11件

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請求項1

エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来構造単位(a)と、エチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)とを有し、構造単位(a)/構造単位(b)=99〜60/1〜40(重量比)、かつ構造単位(a)と構造単位(b)の合計が全単位に対して80重量%以上であるニトリル基を実質的に有さないポリマー粒子と水からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物

請求項2

電解液に対する不溶分として算出されるゲル含量が50%以上100%以下のポリマー粒子である請求項1記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物。

請求項3

pH5〜10の範囲である請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載されたバインダー組成物活物質とを含有するリチウムイオン二次電池電極用スラリー

請求項5

請求項4記載のスラリーを用いて製造されたリチウムイオン二次電池用電極

請求項6

請求項5記載の電極を用いて製造されるリチウムイオン二次電池

技術分野

0001

本発明はリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物およびその利用に関する。

背景技術

0002

近年、ノート型パソコン携帯電話、PDAなどの携帯端末の普及が著しい。そしてこれらの電源に用いられている二次電池には、リチウムイオン二次電池が多用されてきている。ところで、こうした携帯端末は、小型化、薄型化、軽量化、高性能化が急速に進んでいる。これに伴いリチウムイオン二次電池(以下、単に電池ということがある)に対しても、同様の要求がされており、更に低コスト化が強く求められている。従来よりリチウムイオン二次電池用電極(以下、単に電極ということがある)用バインダーとしてポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFという)が工業的に多用されているが、電池の高性能化に関して今日の要求レベルには十分な対応ができていない。これは、その結着性の低さに起因するものと想像される。

0003

そこで、より高性能な電池を求めて、PVDFに替わるバインダーの開発が盛んに行われている。例えば、エチレン性炭化水素由来の単位を40重量%以上含有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルとエチレン性炭化水素とエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物とを重合して得られうるポリマー(特開平6−223833号公報)や、エチレン性炭化水素由来の単位を40重量%以上含有するエチレン性不飽和カルボン酸エステルとエチレン性炭化水素とエチレン性不飽和ジカルボン酸(エステル)とを重合して得られうるポリマー(特開平6−325766号公報)などのオレフィン系の構造単位を有するポリマーをバインダーとすることが提案されている。このほか、少なくともアクリル酸又はメタクリル酸エステルアクリロニトリル及び酸成分を有するビニルモノマーを共重合して得られるポリマー(特開平8−287915号公報)を結着剤(バインダー)として用いることが提案されている。このようなバインダー組成物を用いて電池の正極や負極を製造すると、活物質集電体との結着性や活物質同士の結着性が良好なため、優れた電池性能、即ち良好な充放電サイクル特性と高い容量を得ることができる。また、これらのポリマーは、PVDFをバインダーとして用いるものに比較して、実際の使用に際してバインダー使用量が少量でよいことから、軽量化が可能であり、ポリマーが安価であることから低コスト化が可能である。このため、これらのポリマーは優れたバインダーとして期待される。

0004

一方、携帯端末が普及し発達するにつれ、様々な条件、特に50℃以上の高温条件などでの使用や保管がなされるようになっている。ところが、既に工業生産されているPVDFをバインダーとして製造された電極を用いたリチウムイオン二次電池は、20〜25℃の室温条件での充放電サイクル特性に比較して、60℃の高温条件では、この充放電サイクル特性が極端に低下する。そこで、電池材料電池製造方法電池構造などを改良することで高温での電池特性を確保する研究が進められているものの、まだ十分ではなく、電極製造に用いられるバインダーの改良が必要となってきている。本発明者らの検討によると、上述したPVDFに替わるポリマーをバインダーに用いて製造された電極を用いた電池は、確かに室温での充放電サイクル特性には優れているものの、オレフィン系構造単位が多すぎたり、ニトリル基が多く存在しているポリマーでは、60℃での充放電サイクル特性が大幅に低下することが判明した。

発明が解決しようとする課題

0005

かかる従来技術のもと、本発明者らは、高温での充放電サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を得るべく鋭意研究した結果、電極用バインダー組成物として、特定のモノマーを重合して得られたポリマー粒子からなるラテックスを用いると、電池の高温での充放電サイクル特性が向上することを見いだし、本発明を完成するに到った。

0006

かくして本発明によれば、第一の発明として、エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来の構造単位(a)と、エチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)とを有し、構造単位(a)/構造単位(b)=99〜60/1〜40(重量比)、かつ構造単位(a)と構造単位(b)の合計が全単位に対して80重量%以上であるニトリル基を実質的に有さないポリマー粒子と水からなるリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物が提供され、第二の発明として、当該バインダー組成物と活物質とを含有するリチウムイオン二次電池電極用スラリー(以下、スラリーということがある)が提供され、第三の発明として、当該スラリーを用いて製造されたリチウムイオン二次電池用電極が提供され、第四の発明として当該電極を用いて製造されるリチウムイオン二次電池が提供される。

0007

以下に本発明を詳述する。
1.バインダー組成物
本発明のバインダー組成物は、特定ポリマー粒子が水に分散されているラテックスからなり、組成物中のポリマー粒子含量は0.2〜80重量%、好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは0.5〜60重量%である。

0008

(ポリマー粒子)本発明で用いられるポリマー粒子は、エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来の構造単位(a)(以下、構造単位aということがある)とエチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)(以下、構造単位bということがある)とを有するものであり、ニトリル基を実質的に有さないものである。本発明においてニトリル基を実質的に有さないとは、ニトリル基を含む構造単位が、ポリマーの全構造単位に対して2重量%以下、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%の割合でしか存在しないことを意味する。ポリマー粒子中の構造単位aと構造単位bの割合a/b(重量比)は、99〜60/1〜40、好ましくは99〜65/1〜35であり、より好ましくは98〜70/2〜30である。また、構造単位(a)と構造単位(b)の合計が全単位に対して80重量%以上、好ましくは90重量%以上である。このような範囲であれば、高温での充放電サイクル特性に特に優れた電池が得られる。

0009

エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマー由来の構造単位(a)を与えるモノマーの具体例としては、アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピルアクリル酸n−ブチルアクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシルアクリル酸2−エチルヘキシルアクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エステルメタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチルメタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシルメタクリル酸ヒドロキシプロピルメタクリル酸ラウリルなどのメタクリル酸エステル;

0010

クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸n−アミル、クロトン酸イソアミル、クロトン酸n−ヘキシル、クロトン酸2−エチルヘキシル、クロトン酸ヒドロキシプロピルなどのクロトン酸エステル;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有メタクリル酸エステル;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートなどのアルコキシ基含有メタクリル酸エステル;などのエチレン性不飽和カルボン酸エステルが挙げられる。これらのエチレン性不飽和カルボン酸エステルの中でも、(メタ)アクリル酸エステルのアルキル部分の炭素数は1〜12、好ましくは2〜8であるものが特に好ましい例としてが挙げられる。また、これらアルキル基リン酸残基スルホン酸残基ホウ酸残基などを有する(メタ)アクリル酸エステルなども挙げられる。

0011

エチレン性不飽和カルボン酸モノマー由来の構造単位(b)を与えるモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーが挙げられる。このほか、マレイン酸フマル酸シトラコン酸メサコン酸グルタコン酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの不飽和ジカルボン酸モノマーやその酸無水物などが挙げられる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸が好ましい。

0012

上記構造単位aおよびb以外に、多官能エチレン性不飽和モノマー由来の構造単位(c)(以下、構造単位cという)を有するものは、特に好ましい。このような構造単位cを与えるモノマーとしては、ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物エチレンジグリコールジメタクリレートジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートなどのジメタクリル酸エステルトリメチロールプロパントリメタクリレートなどのトリメタクリル酸エステル;ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレートなどのジアクリル酸エステル;トリメチロールプロパントリアクリレートなどのトリアクリル酸エステル;などが挙げられる。構造単位cは、全構造単位に対して20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下の割合でポリマー粒子中に存在させることができる。これらの中でも構造単位cが0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上の割合で存在すると、安定した高温での充放電サイクル特性が得られるので好ましい。

0013

これら以外の構造単位として、ブタジエンイソプレンなどの共役ジエン系モノマー由来の構造単位、スチレンなどの単官能芳香族炭化水素系モノマー由来の構造単位などがポリマー粒子中に全構造単位に対して15重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下程度の割合で存在してもよい。

0014

通常、各モノマーを重合し、本発明に関わるラテックスを得るために重合開始剤分子量調整剤などの重合副資材を使用することができる。これらは、上述したモノマーと混合して使用する。モノマーの重合方法は特に制限されず、例えば、「実験化学講座」第28巻、(発行元:丸善(株)、日本化学会編)に記載された方法、即ち、攪拌機及び加熱装置付きの密閉容器に水、分散剤乳化剤架橋剤等の添加剤開始剤、及びモノマーを所定の組成になるように加え、攪拌してモノマー等を水に分散あるいは乳化させ、攪拌しながら温度を上昇させる等の方法で重合を開始させる方法等によって、ポリマー粒子が水に分散した本発明に係わるラテックスを得ることができる。或いは、上記モノマー等を乳化させた後に容器に入れ同様に反応を開始させる乳化重合法などによってもよい。

0015

乳化剤や分散剤は、通常の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法などに用いられるものでよく、具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムドデシルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムなどのベンゼンスルホン酸塩ラウリル硫酸ナトリウムテトラドデシル硫酸ナトリウムアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物などのアルキル硫酸塩ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルサルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカンスルホン酸塩アルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体などの非イオン性乳化剤などが例示され、これらは単独でも2種類以上を併用して用いても良い。乳化剤や分散剤の添加量は任意に設定でき、モノマー総量100重量部に対して通常0.01〜10重量部程度であるが、重合条件によっては分散剤を使用しなくてもよい。

0016

このほか、分子量調整剤などの添加剤を使用できる。分子量調整剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタンn−ドデシルメルカプタンn−オクチルメルカプタン等のメルカプタン類四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;などを挙げることができる。これらの分子量調整剤は、重合開始前、あるいは重合途中に添加することができる。分子量調整剤は、モノマー100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられる。

0017

重合開始剤は、通常の乳化重合分散重合、懸濁重合で用いられるものでよく、例えば、過硫酸カリウム過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩過酸化水素ベンゾイルパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物などがあり、これらは単独又は酸性亜硫酸ナトリウムチオ硫酸ナトリウムアスコルビン酸などのような還元剤と併用したレドックス系重合開始剤によっても重合でき、また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアペンタノイック酸)などのアゾ化合物;2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパンジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどのアミジン化合物;などを使用することもでき、これらは単独または2種類以上を併用して用いることができる。重合開始剤の使用量は、モノマー総重量100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。

0018

重合温度および重合時間は、重合法や使用する重合開始剤の種類などにより任意に選択できるが、通常約30〜200℃であり、重合時間は0.5〜30時間程度である。アミン類などの添加剤を重合助剤として用いることもできる。

0019

得られたラテックス中のポリマー粒子は60℃の高温で電解液に溶解しにくいことが好ましい。このため、以下に述べる条件で測定されるゲル含量が50%以上100%以下、好ましくは60%以上100%以下、より好ましくは70%以上100%以下である。この範囲であればポリマー粒子が電解液に溶解しにくく、60℃での高温充放電サイクル特性も良好である。

0020

本発明においてゲル含量は、プロピレンカーボネートエチレンカーボネートジエチルカーボネートジメチルカーボネートメチルエチルカーボネート=20/20/20/20/20(20℃での体積比)の組成の混合溶媒電解液溶媒)にLiPF6が1モルリットルの割合で溶解している溶液である電解液に対するポリマー粒子の不溶分として算出されるものであり、ラテックスを120℃で24時間風乾し、更に120℃、24時間真空乾燥させて得られるポリマー膜の重量(D1)と、この膜をその100重量倍量の前述の電解液に70℃で74時間浸漬した後、200メッシュのふるいで濾過してふるい上に残留した不溶分を120℃、24時間真空乾燥させたものの重量(D2)について測定し、次式に従って算出した値である。
ゲル含量(%)=(D2/D1)×100
また、ラテックスを後述するpH調整して用いる場合、pH調整後に上記方法によってゲル含量を測定する。

0021

さらにこれらの方法によって得られるラテックスは、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)水酸化物アンモニア無機アンモニウム化合物(NH4Clなど)、有機アミン化合物エタノールアミンジエチルアミンなど)などが溶解している塩基性水溶液を加えてpH5〜10、好ましくは5〜9の範囲になるように調製をしてもよい。なかでも、アルカリ金属水酸化物を用いると集電体と活物質との結着性(ピール強度)の点で好ましい。

0022

なお、ここでpHは、次の条件で測定される。
装置:HM−12P(東亜電波工業社製)
測定温度:25℃
検液量:100ml
pH計の電源を入れ、30分程度安定化させる。検出部は、純水で3回以上洗い、きれいな脱脂綿でぬぐっておく。標準液による校正は、1点校正によって行う。pH6.86の中性リン酸塩標準液に電極を浸し、2、3度振り動かして気泡を取り除く。10分間静置した後、測定値読み取り、校正を行う。校正が終了したら、電極を純水で3回以上洗浄し、きれいな脱脂綿でぬぐっておく。この後、電極を被検液に浸し、2、3度振り動かして気泡を取り除く。10分間静置した後、pH表示値を読み取る。

0023

本発明で用いるポリマー粒子としては、例えばアクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸エチル/アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ヒドロキシプロピル/アクリル酸共重合体、アクリル酸ジエチルアミノエチル/アクリル酸共重合体、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート/アクリル酸共重合体、クロトン酸2−エチルヘキシル/アクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸エチル/アクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸エチル/アクリル酸/ポリエチレングリコールジアクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/アクリル酸/ジビニルベンゼン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/メタクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/イタコン酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸/マレイン酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/イタコン酸共重合体、

0024

アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル/メタクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ヒドロキシプロピル/アクリル酸共重合体、アクリル酸ジエチルアミノエチル/メタクリル酸共重合体、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート/メタクリル酸共重合体、クロトン酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸エチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸エチル/メタクリル酸/ポリエチレングリコールジアクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/メタクリル酸/ジビニルベンゼン共重合体、

0025

アクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸エチル/クロトン酸共重合体、アクリル酸ブチル/クロトン酸共重合体、メタクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸/エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ヒドロキシプロピル/クロトン酸共重合体、アクリル酸ジエチルアミノエチル/クロトン酸共重合体、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート/クロトン酸共重合体、クロトン酸2−エチルヘキシル/クロトン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/クロトン酸エチル/クロトン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸エチル/クロトン酸/ポリエチレングリコールジアクリレート共重合体、アクリル酸ブチル/クロトン酸/トリメチロールプロパントリアクリレート共重合体、

0026

アクリル酸2−エチルヘキシル/マレイン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸エチル/マレイン酸共重合体、アクリル酸ブチル/マレイン酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル/イタコン酸共重合体、などが挙げられる。

0027

本発明において用いる構造単位aとbを少なくとも有する上述したポリマー粒子は、上述したモノマー条件の範囲で製造される2種以上のポリマーからなる複合ポリマー粒子であってもよい。より具体的には、複合ポリマー粒子は、例えば、ある1種以上のモノマー成分を常法により重合し、引き続き、他の1種以上のモノマー成分を添加し、常法により重合させる方法(二段重合法)などによって得ることができる。複合ポリマー粒子は異形構造をとるが、この異形構造とは、通常ラテックスの分野でコアシェル構造複合構造局在構造、だるま状構造、いいだこ状構造、ラズベリー状構造などと言われる構造(「接着」34巻1号第13〜23頁記載、特に第17頁記載の図6参照)である。

0028

また、本発明においてはバインダー組成物に、後述する電池電極用スラリー塗料性を向上させる粘度調整剤流動化剤などを添加することができる。これらの添加剤としては、カルボキシメチルセルロースメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリアクリル酸塩ポリビニルアルコールポリエチレンオキシドポリビニルピロリドン、アクリル酸またはアクリル酸塩ビニルアルコールの共重合体、無水マレイン酸またはマレイン酸もしくはフマル酸とビニルアルコールの共重合体、変性ポリビニルアルコール変性ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールポリカルボン酸、エチレン−ビニルアルコール共重合体酢酸ビニル重合体等の水溶性ポリマーなどが挙げられる。これらの添加剤の使用割合は、必要に応じて自由に選択することができる。

0029

さらに、本発明のバインダー組成物には、上述したポリマー粒子以外のポリマーまたはポリマー粒子(以下、その他のポリマーという)が含まれていても良い。このようなその他のポリマーの使用割合は、先に詳述した本発明に係わるポリマー粒子100重量部に対して、40重量部以下、好ましくは30重量部以下、より好ましくは20重量部以下、特に好ましくは10重量部以下である。

0030

2.電池電極用スラリー
本発明のバインダー組成物に、後述する活物質や添加剤を混合して本発明のスラリーを調製する。

0031

(活物質)活物質は、通常のリチウムイオン二次電池で使用されるものであれば、いずれであっても用いることができ、例えば、負極活物質として、アモルファスカーボングラファイト天然黒鉛MCMB、ピッチ系炭素繊維などの炭素質材料ポリアセン等の導電性高分子;AxMyOz(但し、Aはアルカリ金属または遷移金属、MはCo、Ni、Al、Sn、Mnなどの遷移金属から選択された少なくとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、zはそれぞれ1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、5.00≧z≧1.5の範囲の数である。)で表される複合金属酸化物やその他の金属酸化物;などが例示される。

0032

また、正極活物質としては、通常のリチウムイオン二次電池で使用されるもので有れば特に制限されず、例えばTiS2、TiS3、非晶質MoS3、Cu2V2O3、非晶質V2O−P2O5、MoO3、V2O5、V6O13、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4などのリチウム含有複合金属酸化物などが例示される。さらに、ポリアセチレンポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子など有機系化合物を用いることもできる。

0033

本発明の電池電極用スラリー中の活物質の量は特に制限されないが、通常、ポリマー粒子に対して(即ち、ラテックスの固形分に対して)重量基準で1〜1000倍、好ましくは2〜500倍、より好ましくは3〜500倍、とりわけ好ましくは5〜300倍になるように配合する。活物質量が少なすぎると、集電体に形成された活物質層に不活性な部分が多くなり、電極としての機能が不十分になることがある。また、活物質量が多すぎると活物質が集電体に十分固定されず脱落しやすくなる。なお、電極用スラリー分散媒である水を追加して集電体に塗布しやすい濃度に調節して使用することもできる。

0034

(添加剤)必要に応じて、本発明のスラリーにはバインダー組成物に添加したのと同じ粘度調整剤や流動化剤を添加してもよく、また、グラファイト、活性炭などのカーボン金属粉のような導電材等を、本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができる。

0035

3.リチウムイオン二次電池電極
本発明の電極は、上記本発明のスラリーを金属箔などの集電体に塗布し、乾燥して集電体表面に活物質を固定することで製造される。本発明の電極は、正極、負極何れであってもよい。集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されないが、通常、鉄、銅、アルミニウムニッケルステンレスなどの金属製のものを用いる。形状も特に制限されないが、通常、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものを用いる。

0036

スラリーの集電体への塗布方法も特に制限されない。例えば、ドクターブレード法ディップ法リバースロール法、ダイレクトロール法グラビア法、エクストルージョン法、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布される。塗布する量も特に制限されないが、水を除去した後に形成される活物質層の厚さが通常0.005〜5mm、好ましくは0.01〜2mmになる程度の量である。乾燥方法も特に制限されず、例えば温風熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線電子線などの照射による乾燥が挙げられる。乾燥条件は、通常は応力集中が起こって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離しない程度の速度範囲の中で、できるだけ早く水が除去できるように調整しする。更に、乾燥後の集電体をプレスすることにより電極を安定させてもよい。プレス方法は、金型プレスロールプレスなどの方法が挙げられる。

0037

4.リチウムイオン二次電池
本発明のリチウムイオン二次電池は、電解液や本発明のリチウムイオン二次電池用電極を含み、必要に応じてセパレーター等の部品を用いて、常法に従って製造されるものである。例えば、次の方法が挙げられる。すなわち、正極と負極とをセパレータを介して重ね合わせ、電池形状に応じて巻く、折るなどして、電池容器に入れ、電解液を注入して封口する。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型円筒型角形、扁平型など何れであってもよい。

0038

電解液は通常、リチウムイオン二次電池用に用いられるものであればいずれでもよく、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。電解質としては、例えば、従来より公知のリチウム塩がいずれも使用でき、LiClO4、LiBF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C2H5)4、CF3SO3Li、CH3SO3Li、LiCF3SO3、LiC4F9S03、Li(CF3SO2)2N、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどが挙げられる。

0039

この電解質を溶解させる溶媒(電解液溶媒)は通常用いられるものであれば特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチルラクトンなどのラクトン類トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタンジエチルエーテル、2−エトキシエタンテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4—メチル−1,3—ジオキソランなどのオキソラン類アセトニトリルニトロメタンなどの含窒素類ギ酸メチル酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルプロピオン酸メチルプロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類リン酸トリエステル炭酸ジメチル炭酸ジエチル炭酸ジプロピルのような炭酸ジエステルなどの無機エステル類ジグライム類;トリグライム類;スルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンナフタスルトンなどのスルトン類;等の単独もしくは二種以上の混合溶媒が使用できる。

発明の効果

0040

本発明のバインダー組成物をリチウムイオン二次電池の電極製造に用いると60℃の高温での充放電サイクル特性に優れ、更に集電体との結着性にも優れたリチウム二次電池を製造することができる。

0041

以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本実施例に於ける部および%は、特に断りがない限り重量基準である。

0042

実施例及び比較例中の評価は以下の条件にて行った。
折り曲げ:電極を幅3cm×長さ9cmに切り、長さ方向の真ん中(4.5cmの所)を直径1mmのステンレス棒支えにして180°折り曲げたときの折り曲げ部分の塗膜の状態を、10枚の電極片についてテストし、10枚全てにひび割れ又は剥がれが全く生じていない場合を○、1枚以上に1箇所以上のひび割れ又は剥がれが生じた場合を×と評価した。
ピール強度:電極をと同様に切り、これにテープセロテープ:ニチバン製、JIS Z1522に規定)を貼り付け電極を固定し、テープを一気に剥離したときの強度(g/cm)を各10回づつ測定し、その平均値を求めた。

0043

高温初期放電容量:後述の高温充放電サイクル特性測定時に測定される3サイクル目放電容量である。
高温充放電サイクル特性:下記の方法で製造したコイン型電池を用いて60℃雰囲気下、負極試験(実施例1〜4、比較例1〜2)は、正極を金属リチウムとして0Vから1.2Vまで、正極試験(実施例5〜7、比較例3〜4)は、負極を金属リチウムとして3Vから4.2Vまで、0.1Cの定電流法によって3サイクル目の放電容量(単位=mAh/g(活物質当たり))と50サイクル目の放電容量(単位=mAh/g(活物質当たり))を測定し、3サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を百分率で算出した値であり、この値が大きいほど容量減が少なく良い結果である。

0044

コイン型電池の製造は、正極スラリーアルミニウム箔(厚さ20μm)に、また負極スラリー銅箔(厚さ18μm)にそれぞれドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃、15分間乾燥機で乾燥した後、さらに真空乾燥機にて5mmHg、120℃で2時間減圧乾燥した後、2軸のロールプレスによって活物質密度が正極3.2g/cm3、負極1.3g/cm3となるように圧縮した。この電極を直径15mmの円形切り抜き、直径18mm、厚さ25μmの円形ポリプロピレン製多孔膜からなるセパレーターを介在させて、互いに活物質が対向し、外装容器底面に正極のアルミニウム箔又は金属リチウムが接触するように配置し、さらに負極の銅箔又は金属リチウム上にエキスパンドメタルを入れ、ポリプロピレン製パッキンを設置したステンレス鋼製のコイン型外装容器(直径20mm、高さ1.8mm、ステンレス鋼厚さ0.25mm)中に収納した。この容器中に電解液を空気が 残らないように注入し、ポリプロピレン製パッキンを介させて外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせて固定し、電池缶封止して、直径20mm、厚さ約2mmのコイン型電池を製造した。電解液はLiPF6の1モル/リットルプロピレンカーボネート/エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート/メチルエチルカーボネート=20/20/20/20/20(20℃での体積比)溶液を用いた。

0045

(実施例1)アクリル酸2−エチルヘキシル92部、アクリル酸5部、エチレングリコールジメタクリレート3部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部および過硫酸カリウム0.3部に水250部を加え、重合缶にて温度60℃、8時間重合した。次いで室温まで冷却した後、10%アンモニア水溶液を加えてpH6に調整し、pH調整ラテックス(バインダー組成物)を得た。得られたポリマー粒子について、上述の条件でゲル含量を測定した。このpH調整されたラテックスを固形分で2部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2部、天然黒鉛96部に水を加えて撹拌し、固形分濃度が35%のスラリーを調整した。ここで得られたスラリーを用いて上述の方法により負極電極を得た。得られた電極について評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0046

(実施例2)用いるモノマー等を表1記載の通りに変更したこと以外は実施例1と同様にして重合を行った。同様に冷却後、5%水酸化リチウム水溶液を加えてpH7に調整し、pH調整ラテックスを得た。このpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例1と同様にして負極電極を製造し評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0047

(実施例3)用いるモノマー等を表1記載の通りに変更したこと以外は実施例1と同様にして重合を行った。同様に冷却後、5%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7に調整し、pH調整ラテックスを得た。このpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例1と同様にして負極電極を製造し評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0048

(実施例4)用いるモノマー等を表1記載の通りに変更したこと以外は実施例1と同様にして重合を行った。同様に冷却後、5%水酸化カリウム水溶液を加えてpH8に調整し、pH調整ラテックスを得た。このpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例1と同様にして負極電極を製造し評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0049

(比較例1)用いるモノマー等を表1記載の通りに変更したこと以外は実施例2と同様にして重合を行った。同様に冷却後、10%アンモニア水溶液を加えてpH7に調整し、pH調整ラテックスを得た。このpH調整反応液を用いたこと以外は実施例1と同様にして負極電極を製造し評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0050

(比較例2)用いるモノマー等を表1記載の通りに変更したこと以外は実施例2と同様にして重合を行った。同様に冷却後、10%アンモニア水溶液を加えてpH7に調整し、pH調整ラテックスを得た。このpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例1と同様にして負極電極を製造し評価した。ゲル含量及び測定結果を表1に示す。

0051

(実施例5)実施例1で得られたpH調整ラテックスを固形分1.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1.5部、活物質として天然黒鉛の代わりにコバルト酸リチウムを92部及び導電剤としてカーボンブラック5部とを混合し、固形分が58%となるように水を添加して、撹拌機にて見かけ均一なスラリーを得た。得られたスラリーを用いて上述の方法によって正極電極を作成した。得られた電極を用いて評価した。ゲル含量及び測定結果を表2に示す。

0052

(実施例6)実施例2でpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例5と同様にして正極電極を得た。得られた電極を用いて評価した。ゲル含量及び測定結果を表2に示す。

0053

(実施例7)実施例3でpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例5と同様にして正極電極を得た。得られた電極を用いて評価した。ゲル含量及び測定結果を表2に示す。

0054

(比較例3)比較例1で用いたpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例5と同様にして正極電極を得た。得られた電極を用いて評価した。ゲル含量及び測定結果を表2に示す。

0055

(比較例4)比較例2で用いたpH調整ラテックスを用いたこと以外は実施例5と同様にして正極電極を得た。得られた電極を用いて評価した。ゲル含量及び測定結果を表2に示す。

0056

0057

0058

以上の結果から、構造単位aと構造単位bとが特定の比率であり、かつ両者の合計割合が一定以上である場合に高温時の電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が得られることが判った。

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