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技術 鋳造方法および鋳造用シール材

出願人 讃岐鋳造鉄工株式会社東洋炭素株式会社
発明者 宮崎和明西本陽一細川秀樹前川和廣竹中康博多田良臣安藤倫生
出願日 1998年12月24日 (22年0ヶ月経過) 出願番号 1998-366900
公開日 2000年7月11日 (20年5ヶ月経過) 公開番号 2000-190065
状態 未査定
技術分野 鋳造後の仕上げ処理 鋳型又は中子の材料 鋳型又は中子及びその造型方法
主要キーワード フランジ付きパイプ テープ状体 変質劣化 波状加工 性黒鉛シート うわぐすり 長時間露出 鋳物工場
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年7月11日)のものです。
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図面 (8)

課題

鋳造品形状不良を生じさせることなく、高い作業効率で鋳張りの発生を防止する。

解決手段

砂型4a、4bの間であって、型合わせ部の内側端部近傍に黒鉛シート7を介在させて配置する。黒鉛シートは柔軟性を有しているために、砂型4a、4bにすき間なく配置されるのでこれらの間に溶融材料が流入してくることがほとんどない。また、黒鉛シートは砂型4a、4bの間に挟み込まれて無秩序鋳型内側にはみ出すこともない。

概要

背景

特公昭51−19807号公報には、金属の鋳造に際して鋳張りなどを防止するために用いられる、油状物乳化油粘結剤耐火物とを混合してペースト状にした密封材が開示されている。この密封材は、鋳造時にノズルから円柱状に押し出されて上下の鋳型間に配置され、上下の鋳型で挟み込まれることにより、これらと密着して鋳張りや湯漏れ等を防止するものである。

概要

鋳造品形状不良を生じさせることなく、高い作業効率で鋳張りの発生を防止する。

砂型4a、4bの間であって、型合わせ部の内側端部近傍に黒鉛シート7を介在させて配置する。黒鉛シートは柔軟性を有しているために、砂型4a、4bにすき間なく配置されるのでこれらの間に溶融材料が流入してくることがほとんどない。また、黒鉛シートは砂型4a、4bの間に挟み込まれて無秩序に鋳型内側にはみ出すこともない。

目的

そこで、本発明の目的は、型合わせ部から鋳型内側への密封材の無秩序なはみ出しによる鋳造品の形状不良が生じることなく簡易に鋳張りを防止することができる鋳造方法およびこれに用いられる鋳造用シール材を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

複数の鋳型を組み合わせて用いる鋳造方法において、相隣る鋳型間に溶融材料が流入しないように、鋳型の型合わせ部の溶融材料と接触する側の端部近傍黒鉛シートを配置した状態で、溶融材料を鋳型内に導入することを特徴とする鋳造方法。

請求項2

前記黒鉛シートが、前記端部において相隣る鋳型を跨いで型合わせ部を被覆するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。

請求項3

前記黒鉛シートが、前記端部近傍において鋳型間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。

請求項4

剥離可能な部材で被覆された粘着層が黒鉛シートに貼付されてなることを特徴とする鋳造用シール材

技術分野

0001

本発明は、鋳造方法および鋳造用シール材に関し、鋳張りの発生を防止するために用いて好適である。

背景技術

0002

特公昭51−19807号公報には、金属の鋳造に際して鋳張りなどを防止するために用いられる、油状物乳化油粘結剤耐火物とを混合してペースト状にした密封材が開示されている。この密封材は、鋳造時にノズルから円柱状に押し出されて上下の鋳型間に配置され、上下の鋳型で挟み込まれることにより、これらと密着して鋳張りや湯漏れ等を防止するものである。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記公報に記載された密封材は、ペースト状であるために上下の鋳型に挟み込まれることで薄膜状に変形し、型合わせ部から鋳型内側に無秩序にはみ出してしまうことがある。このように、密封材が型合わせ部から鋳型内側に無秩序にはみ出すと、鋳造品形状不良が生じてしまうことになる。また、上記公報に記載された密封材は、ペースト状であるために取り扱いがしづらく、作業効率の上で好ましいものではない。

0004

そこで、本発明の目的は、型合わせ部から鋳型内側への密封材の無秩序なはみ出しによる鋳造品の形状不良が生じることなく簡易に鋳張りを防止することができる鋳造方法およびこれに用いられる鋳造用シール材を提供することである。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するために、請求項1の鋳造方法は、複数の鋳型を組み合わせて用いる鋳造方法において、相隣る鋳型間に溶融材料が流入しないように、鋳型の型合わせ部の溶融材料と接触する側の端部近傍黒鉛シートを配置した状態で、溶融材料を鋳型内に導入することを特徴としている。すなわち、本発明者らは、上記問題点を解決する材料を探し求めて試行錯誤を繰り返しつつ様々な実験を行った結果、複数の鋳型を組み合わせて用いる鋳造方法に関連して鋳張り発生防止のために用いる材料として、黒鉛シートが最も適していることを見いだした。請求項1の鋳造方法は、黒鉛シートが相隣る鋳型を跨いで型合わせ部を被覆するように配置された場合、および、黒鉛シートが前記端部近傍において相隣る鋳型間に配置された場合の両方を包含するものである。

0006

請求項1で用いられる黒鉛シートは、天然黒鉛などを化学処理した後に加熱膨張させたものをシート状に成形した可撓性黒鉛シートである。従って、請求項1によると、可撓性または柔軟性を有する黒鉛シートが、相隣る鋳型の間に溶融材料が流入しないように、相隣る鋳型の型合わせ部の溶融材料と接触する側の端部近傍にすき間なく貼り付けられまたは介在させられることによって配置されるので、この端部近傍から相隣る鋳型の間に溶融材料が流入することによる鋳張りが実質的にほとんど生じない。また、請求項1の鋳造方法によりたとえ鋳張りが生じたとしても、黒鉛シートを用いているためにその鋳張りは通常よりも小さくかつ薄いものとなっており、鋳張りを除去するなどの仕上げ処理が容易になる。

0007

また、請求項1で用いられる黒鉛シートは、耐熱性に優れているために、高温の溶融材料を用いる場合であっても、変質劣化を起こすことがほとんどない。また、請求項1で用いられる黒鉛シートは、上記公報に記載されたペースト状の密封材に比べると加圧された際の変形度が小さいので、相隣る鋳型の間から無秩序にはみ出すことがない。従って、請求項1によると、相隣る鋳型の間から黒鉛シートが無秩序にはみ出すことに起因する鋳造品の形状不良が実質的にほとんど生じない。さらに、請求項1で用いられる黒鉛シートは、上記公報に記載されたペースト状の密封材に比べると取り扱いが容易で作業効率の向上という点でも優れている。

0008

また、請求項2の鋳造方法は、前記黒鉛シートが、前記端部において相隣る鋳型を跨いで型合わせ部を被覆するように配置されることを特徴とするものである。つまり、請求項2の鋳造方法は、請求項1において、特に、主型の型合わせ部の内側端部または中子の型合わせ部の外側端部において、黒鉛シートが型合わせ部を被覆するように相隣る鋳型に例えば接着剤などを介して貼り付けられて配置されることに言及したものである。

0009

請求項2によると、鋳型を組み合わせた後で黒鉛シートを型合わせ部に配置すればよいから、相隣る鋳型間に黒鉛シートを配置してから鋳型を組み合わせる場合と比較して作業が容易である。また、黒鉛シートが型合わせ部を被覆するように配置されるので、相隣る鋳型間に黒鉛シートを配置する場合と比較して、溶融材料の鋳型間への流入をより効果的に防止することができる。従って、鋳張りの発生をより一層抑制することが可能である。

0010

また、請求項3の鋳造方法は、前記黒鉛シートが、前記端部近傍において鋳型間に配置されることを特徴とするものである。つまり、請求項3の鋳造方法は、請求項1において、特に、主型の型合わせ部の内側端部近傍または中子の型合わせ部の外側端部近傍において黒鉛シートが相隣る鋳型の間に介在して配置されることに言及したものである。なお、このとき、黒鉛シートと鋳型との密着度を高めるために、黒鉛シートの両面に接着層を設けこの接着層により黒鉛シートと鋳型とを接着することが好ましいが、接着層を設けることなく黒鉛シートを鋳型間に配置するだけでも本発明の効果を奏することが可能である。

0011

請求項3によると、黒鉛シートが相隣る鋳型の間に配置されるので、請求項2のように鋳造品表面に黒鉛シートの厚み分の凹部が形成されることがない。つまり、請求項2では、型合わせ部を被覆するように配置された黒鉛シートが鋳型内に導入された溶融材料と接触することになるので、鋳造品の表面に黒鉛シートの厚み分の凹部が形成される。特に主型に対して黒鉛シートを用いた場合は、鋳造品の表側に凹部が形成されることになり、好ましくない。請求項3では、黒鉛シートが相隣る鋳型の間に配置されるので、鋳型内に導入された溶融材料と黒鉛シートとの接触面積が比較的狭く、そのため、鋳造品表面に黒鉛シートの厚み分の凹部が比較的広い面積で形成されることがない。従って、請求項3の鋳造方法は、主に主型に対して適用するのに好適である。

0012

なお、請求項3の鋳造方法においては、鋳型の間に配置された黒鉛シートの端部が鋳型の端面から出っ張ったり引っ込んだりしていることは好ましくなく、黒鉛シートの端部が鋳型の端面と同一面上に位置していることが好ましい。なぜなら、このようにすることによって、鋳張りの発生を確実に抑制できるとともに、鋳造品の表面に凹部が形成されなくなるからである。

0013

なお、請求項1〜3の鋳造方法において、前記黒鉛シートの硫黄含有量は1000ppm以下であることが好ましく、700ppm以下であることがより好ましい。

0014

黒鉛シートの硫黄含有量が1000ppm以下であると、特にダクタイル鋳鉄などの鋳造品が黒鉛シート中の硫黄によって悪影響を受けるのをかなり抑制することができる。黒鉛シートは、通常800〜1000ppmの硫黄分を含んでいるが、黒鉛シートの製造工程で適宜手段により硫黄を減らすことにより、硫黄分が通常よりも少ない黒鉛シートを用いることができる。また、黒鉛シート中の硫黄含有量は、鋳造品への悪影響をより少なくする観点から700ppm以下であることがより好ましい。

0015

また、請求項4の鋳造用シール材は、剥離可能な部材で被覆された粘着層が黒鉛シートに貼付されてなることを特徴とするものである。なお、請求項4において、粘着層が黒鉛シートに貼付されているとは、粘着層が黒鉛シートに直接貼付されている場合だけでなく、粘着層と黒鉛シートとの間に別部材が介在しており粘着層が黒鉛シートに間接的に貼付されている場合をも含むものとする。

0016

請求項4の鋳造用シール材は、剥離可能な部材で被覆された粘着層が黒鉛シートに貼付されてなるものであるので、請求項2の鋳造方法において、相隣る鋳型を跨いで型合わせ部を被覆するように貼り付けられるために用いることができ、かつ、黒鉛シートの貼着作業効率を向上させることができる。また、埃などが多数浮遊している鋳物工場では、粘着層を長時間露出させておくと粘着層に埃などが付着して黒鉛シートを鋳物に貼着するのが困難となるが、請求項4の鋳造用シール材は、粘着層が剥離可能な部材で覆われていることにより、粘着層への埃の付着を防止して黒鉛シートが鋳物から脱落するのを防ぐことができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。

0018

まず、本発明の一実施の形態に係る鋳造方法について、図1に示すようなフランジ付きパイプ1を鋳造する方法を例に説明する。図1のようなフランジ付きパイプ1を鋳造するには、最初に図2(a)に示すような木製主型2と、図2(b)に示すような木製中子型3とを適宜作成する。

0019

次に、図2(a)の木製主型2を砂に埋め込んで、図3(a)に示すような主型である上下の砂型4a、4bを作成する。これら上下の砂型4a、4bの両端には、金枠5a、5bがそれぞれ設けられる。また、図2(b)の木製中子型3から、ともに半円柱状である砂でできた上下の中子6a、6bを作成する。

0020

次に、図4(a)、(b)に示すように、上下の砂型4a、4bの間であって、これら砂型の型合わせ部の内側(すなわち、溶融金属と接触する側)端部近傍に、幅10数mmで厚さ0.4mm程度の黒鉛シート7を介在させる。また、図5に示すように、中子6a、6bを跨いでその型合わせ部を被覆する幅10数mmで厚さ0.4mm程度の黒鉛シート8を、中子6a、6bに貼り付ける。黒鉛シート8は、脱落防止のために、中子6a、6bにうわぐすり塗付される前に貼着させる。このとき、黒鉛シート7は柔軟性を有しているために、砂型4a、4bの両方に実質的にすき間なく介在させられる。黒鉛シート7は、砂型4a、4bによって上下から挟み込まれても大きく形状が変化することがなく、従って、砂型4a、4bの間から無秩序にはみ出すことがない。また、黒鉛シート8も、中子6a、6bの両方に実質的にすき間なく貼り付けられる。なお、図4(a)には、説明の都合により砂型4a、4bだけを示したが、実際の鋳造工程では、砂型4a、4bの中に図5のように黒鉛シート8が貼り付けられた中子6a、6bが配置される。

0021

なお、本実施の形態で用いる黒鉛シート7、8は、その断面が約1mmピッチで波の高さが約0.1mmに波状加工されたギャザーテープである。このようなギャザーテープを用いる理由は、黒鉛シートにより可撓性をもたせて施工作業を容易にするためである。

0022

黒鉛シート8の片側面には粘着層が設けられており、そのために黒鉛シート8は中子6a、6bに貼り付けられ固定させられる。図6は、中子6a、6bに貼り付けられた黒鉛シート8を含む、本発明の一実施の形態の鋳造用シール材の断面図である。この鋳造用シール材10は、黒鉛シート8に粘着層12と剥離紙14とが積層されたものである。そして、黒鉛シート8を中子6a、6bに貼着する際には、剥離紙14を黒鉛シート8側から剥離して粘着層12を露出させる。このように、鋳造用シール材10では黒鉛シート8に粘着層12が予め貼付されているので、容易かつ迅速に中子6a、6bの型合わせ部を被覆するように黒鉛シート8を貼着することができる。なお、図6に示した鋳造用シール材10は、粘着層12が黒鉛シート8に直接貼付されているが、例えば両面粘着テープを黒鉛シート8に貼り付けた場合のように、粘着層がテープ状体を介して黒鉛シート8に間接的に貼付されていてもよい。

0023

また、埃などが多数浮遊している鋳物工場では、粘着層12を長時間露出させておくと粘着層12に埃などが付着して黒鉛シート8を中子6a、6bに貼着するのが困難となる。しかし、図6に示した鋳造用シール材10は、粘着層12が剥離紙14で覆われていることにより、粘着層12への埃の付着を防止することができる。従って、貼着直前に剥離紙14を剥がすようにすれば、黒鉛シート8が中子6a、6bから脱落するのを効果的に防ぐことができる。

0024

次に、砂型4a、4bと中子6a,6bとによって形成された鋳型内(キャビティ)22につながる湯口20を砂型4aに形成した後、図7(a)、(b)に示すように、間に黒鉛シート7が介在する2つの砂型4a、4b中に黒鉛シート8が貼り付けられた中子6a,6bを配置した状態で、湯口20から鋳型内22に溶融金属を流し込む。なお、図7(a)、(b)では、図面を簡略化するために黒鉛シート7、8の図示を省略している。

0025

このとき、砂型4a、4bの間に黒鉛シート7がすき間なく介在しているために、砂型4a、4bの間に溶融金属が流入することが実質的にほとんどない。また、中子6a、6bを跨いで型合わせ部を被覆する黒鉛シート8が中子6a、6bに貼り付けられているために、中子6a、6bの間にも溶融金属が流入することが実質的にほとんどない。また、黒鉛シート7、8のうち、特に黒鉛シート8は高温の溶融金属と接触することになるが、耐熱性に優れているために変質劣化を起こすことがほとんどない。

0026

次に、鋳型内22の溶融金属が冷えて固まった後に、砂型4a、4bおよび中子6a、6bを破壊して鋳造品を取り出す。そして、湯口20部分を切り離すなどの所定の工程を経ることにより、図1に示したフランジ付きパイプ1を得ることができる。なお、このとき、砂型4a、4bの間および中子6a、6bの間に溶融金属が流入することがないため鋳造品には鋳張りが発生していない。また、たとえ鋳造品に鋳張りが発生していたとしても、その鋳張りは黒鉛シート7、8を用いることにより通常よりも小さく薄いものとなっている。従って、鋳張りの除去作業を短時間で簡単に行うことができる。

0027

また、本実施の形態の鋳造方法によると、黒鉛シート7が砂型4a、4bの間から無秩序にはみ出すことがないので、鋳造品に表面形状の不良が発生することもない。なお、本実施の形態では、中子6a、6bに貼り付けられた黒鉛シート8が溶融金属と接触することになるため、黒鉛シート8の厚みに起因した凹部がフランジ付きパイプ1のパイプ内面に形成されることになる。しかし、ほとんど人目に触れることがないパイプ内面にこのような凹部が形成されても、製品価値には何ら影響を及ぼすものではない。

0028

また、本実施の形態で用いられる黒鉛シート7、8は、その硫黄含有量が1000ppm以下にされている。そのため、硫黄分がダクタイル鋳鉄の球状結晶の形成を阻害することがなく、ダクタイル鋳鉄を鋳造する場合でも、鋳造品に影響を与えることなく鋳張りを防止することができる。

0029

以上、本発明を好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく様々な設計変更などを行うことが可能である。例えば、上述の実施の形態では、砂型4a、4bの間に黒鉛シート7を介在させたが、砂型4a、4bを跨いでこれらの型合わせ部を被覆するように黒鉛シート7を貼り付けてもよい。また、中子6a、6bの間に黒鉛シート8を介在させるようにしてもよい。つまり、黒鉛シートを相隣る鋳型の間に介在させて配置するか、型合わせ部を被覆するように黒鉛シートを貼り付けて配置するかのいずれを選択するかは任意である。

0030

ただし、型合わせ部を被覆するように黒鉛シートを貼り付ける方が、複数の鋳型を組み合わせた後で黒鉛シートを型合わせ部に貼着すればよいから、相隣る鋳型間に黒鉛シートを介在させて複数の鋳型を組み合わせる場合と比較して作業が容易である。また、型合わせ部を被覆するように黒鉛シートを貼り付ける方が、相隣る鋳型間に黒鉛シートを介在させる場合と比較して、溶融材料の鋳型間への流入をより効果的に防止することができる。従って、鋳張りの発生をより一層抑制することが可能であることが多い。

0031

また、上述の実施の形態では、砂型4a、4bの間に介在させられる黒鉛シート7の厚みを0.4mm程度としたが、黒鉛シート7を薄くするほど、万が一の場合に形成される鋳張りを薄くすることができる。従って、黒鉛シート7の厚みは強度的な問題が生じない限り、できるだけ薄くすることが好ましい。

0032

また、砂型4a、4bの間に介在させられる黒鉛シート7は、型合わせ部の内側端部に近い位置に配置するほど、万が一の場合に形成される鋳張りを小さくすることができる。従って、黒鉛シート7はできるだけ型合わせ部の内側端部に近い位置に配置することが好ましく、上述したように黒鉛シート7の端部が砂型4a、4bの端面と同一面上に位置していることが好ましい。

発明の効果

0033

以上説明したように、請求項1によると、可撓性または柔軟性を有する黒鉛シートが、相隣る鋳型の間に溶融材料が流入しないように、相隣る鋳型の型合わせ部の溶融材料と接触する側の端部近傍にすき間なく配置されるので、この端部近傍から相隣る鋳型の間に溶融材料が流入することによる鋳張りが実質的にほとんど生じない。また、たとえ鋳張りが生じたとしても、黒鉛シートを用いているのでその鋳張りは通常よりも小さくかつ薄いものとなっており、鋳張りを除去するなどの仕上げ処理が容易になる。

0034

また、請求項1によると、黒鉛シートの耐熱性が優れているために、高温の溶融材料を用いる場合であっても、黒鉛シートが変質劣化を起こすことがほとんどなく、また、相隣る鋳型の間から無秩序にはみ出すことがないために鋳造品の形状不良が実質的にほとんど生じず、さらに、取り扱いが容易で作業効率の向上を図ることができる。

0035

また、請求項2によると、複数の鋳型を組み合わせた後で黒鉛シートを型合わせ部に配置すればよいから、相隣る鋳型間に黒鉛シートを配置してから鋳型を組み合わせる場合と比較して作業が容易である。また、黒鉛シートが型合わせ部を被覆するように配置されるので、相隣る鋳型間に黒鉛シートを配置する場合と比較して、溶融材料の鋳型間への流入をより効果的に防止することができる。従って、鋳張りの発生をより一層抑制することが可能である。

0036

また、請求項3によると、黒鉛シートが相隣る鋳型の間に配置されるので、請求項2のように鋳造品表面に黒鉛シートの厚み分の凹部が形成されることがない。

0037

また、請求項4の鋳造用シール材は、剥離可能な部材で被覆された粘着層が黒鉛シートに貼付されてなるものであるので、請求項2の鋳造方法において、相隣る鋳型を跨いで型合わせ部を被覆するように配置するために用いることができ、かつ、黒鉛シートを配置するための作業効率を向上させることができる。また、粘着層が剥離可能な部材で覆われていることにより、粘着層への埃の付着を防止して黒鉛シートが鋳物から脱落するのを防ぐことができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の鋳造方法の一実施の形態により鋳造されるフランジ付きパイプの斜視図である。
図2図2(a)は本発明の一実施の形態の鋳造方法において形成される木製主型の斜視図であり、図2(b)は木製中子型の斜視図である。
図3図3(a)は本発明の一実施の形態の鋳造方法において形成される砂型の断面図であり、図3(b)は中子の斜視図である。
図4図4(a)は図3(a)の砂型に黒鉛シートを介在させた様子を示す断面図であり、図4(b)は図4(a)において円で囲まれた領域の部分拡大図である。
図5図3(b)の中子に黒鉛シートを貼り付けた様子を示す断面図である。
図6本発明の鋳造用シール材の一実施の形態の断面図である。
図7図7(a)は、図4(a)、(b)の砂型および図5の中子を組み合わせて注湯する様子を示すパイプ長手方向に沿った断面図であり、図7(b)はパイプの径方向に沿った断面図である。

--

0039

1フランジ付きパイプ
2 木製主型
3 木製中子型
4a、4b砂型
5a、5b金枠
6a、6b中子
7、8黒鉛シート
10鋳造用シール材
12粘着層
14剥離紙
20 湯口
22鋳型内

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