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技術 光導波路用感光性組成物およびその製造方法および高分子光導波路パタ—ン形成方法

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 豊田誠治今村三郎都丸暁栗原隆圓佛晃次林田尚一丸野透
出願日 1999年10月5日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 1999-284886
公開日 2000年6月30日 (19年8ヶ月経過) 公開番号 2000-180643
状態 特許登録済
技術分野 ホトレジストの材料 光集積回路 フォトリソグラフィー用材料 光集積回路 高分子組成物
主要キーワード リッジパターン アクリル高分子 光開始重合剤 部分形状 マルチモ シリコーンオリゴマ 架橋剤由来 エポキシ系オリゴマー
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

透明性、耐熱性及び耐湿性光学等方性簡易パターン形成能、加工性を有し、複屈折が小さい有機オリゴマーを含む組成物、その製造方法、およびそれを用いる簡易で量産性に優れ、かつ光部品との接続が容易に行うことが可能な高分子光導波路パターン形成方法の提供。

解決手段

光重合性有機オリゴマーと重合開始剤架橋剤とを含む光導波路用感光性組成物を用いて、前記光導波路用感光性組成物を塗布・乾燥する工程と、得られた光導波路用感光性組成物薄膜マスク越し光照射する工程と、該感光性組成物薄膜をウエットエッチングすることにより直接コアリッジパターンを形成して高分子光導波路パターンを形成する。

概要

背景

市場要求ナシナルイニシアチブに後押しされて、大容量光ファイバーネットワーク構築とFTTXの整備加速されている。すなわち、アレイ光導波路格子AWG)をキーデバイスとするWDM−MUX/DEMUXが実用レベルに達し、大容量で拡張性の高いネットワーク現実のものになってきた。今後は、伝送路、MUX/DEMUXに続き、大規模ノードローカル網、各種LANシステムの光化に対する市場要求が予想される。

高分子材料無機ガラスと同様に光学的に等方な低導波損失アモルファス媒体であり、受動光回路への応用が期待されている。さらに、高分子材料は、ガラスよりも一桁大きな熱光学(TO)定数等を利用してTOスイッチ等の導波路材料としても利用され始めている。具体的な導波路材料としては、アクリル高分子アクリル樹脂ポリイミドシリコーン樹脂エポキシ樹脂ポリカーボネートなどを挙げることができる。光導波路材料に求められる特性は多岐渡り、なかでも、透明性、耐熱性、光学等方性加工性は、特に重要な特性とされている。

透明性に関しては、高分子材料のほとんどは可視域で極めて透明である一方、通信波長域とされる近赤外領域では、炭素-水素ハイドロカーボン骨格など)あるいは酸素-水素(水酸基など)の振動吸収倍音が透明性を減少させる要因となっている。したがって、基本骨格フルオロカーボン化やシロキサン骨格の導入などが試みられている。

耐熱性に関しては、剛直な骨格のポリイミドや堅牢なシロキサン骨格、熱や光による架橋構造などが採用されている。

光学等方性に関しては、芳香環など光学異方性のある成分が配向しないことが望ましい。ただし、前項の耐熱性向上のための剛直または堅牢な骨格は分子の配向を促進させるため、通常、耐熱性と光学等方性とは相反する傾向にある。

加工性は、光導波路の場合は、主にコアクラッド構造形成性を指す。高分子量の高分子材料を溶液からスピンコートする場合はインターミキシングが起こりやすく、導波路加工性に問題が多い。一方、低分子量のオリゴマー成膜した後、それを光や熱で架橋するタイプは、架橋後の成膜したポリマー溶媒不溶化するので、インターミキシングを防ぐことができ、その結果、加工性に優れるものが多いという傾向がある。

高分子材料は、スピンコート法ディップ法等により容易に薄膜を形成することができ、大面積の光導波路を作製するのに適している。また、かかる方法によれば、成膜に際して高温での熱処理工程を含まないので、高温での熱処理が困難な半導体基板プラスチック基板等の基板上に光導波路を作製できるという利点がある。更に、高分子材料の柔軟性や強靱性を活かしたフレキシブルな光導波路の作製も可能である。このような理由から、光通信の分野で用いられる光集積回路光情報処理の分野で用いられる光配線板等の光導波路部品等を、高分子光学材料を用いて大量・安価に製造することが期待されている。

高分子光学材料は耐熱性又は耐湿性といった耐環境性の点で問題があるとされてきたが、近年、ベンゼン環などの芳香族基を含有させたり、あるいは無機高分子を用いることにより耐熱性を向上させた材料が、例えば、特開平3−43423号に開示されている。高分子材料は上述のように薄膜形成や熱処理工程などに特徴をもっており、耐熱性や耐湿性といった問題点も改善されつつある。

高分子光導波路作成方法としては、高分子材料中モノマーを含ませておき、光照射により一部分モノマーと反応させて照射部分と非照射部分との間に屈折率差を作るフォトロッキングあるいは選択光重合法(黒川ら、アプライオプティックス第17巻第646頁、1978年)、リソグラフィエッチングなど半導体加工に用いる方法を適用したもの(今ら、エレクトロニクスレター、第27巻第1342頁、1991年)、簡易性が高く、量産性にも優れている感光性高分子あるいはレジストを用いた方法(トレウェスら、SPIE第1177巻第379頁、1989年)がある。また、エポキシオリゴマー等に光重合開始剤を添加し、光照射によりコア部を形成し、未硬化部を除去する導波路作製法が、特開平10−253845号に開示されている。

概要

透明性、耐熱性及び耐湿性、光学等方性、簡易なパターン形成能、加工性を有し、複屈折が小さい有機オリゴマーを含む組成物、その製造方法、およびそれを用いる簡易で量産性に優れ、かつ光部品との接続が容易に行うことが可能な高分子光導波路パターン形成方法の提供。

光重合性有機オリゴマーと重合開始剤と架橋剤とを含む光導波路用感光性組成物を用いて、前記光導波路用感光性組成物を塗布・乾燥する工程と、得られた光導波路用感光性組成物薄膜をマスク越しに光照射する工程と、該感光性組成物薄膜をウエットエッチングすることにより直接コアリッジパターンを形成して高分子光導波路パターンを形成する。

目的

本発明は、光導波路用高分子材料に関する、このような現状に鑑みてなされた光導波路用感光性組成物および高分子光導波路パターン形成方法の発明である。その目的は、上記課題を解決し、高分子材料に対して、新たに光感光性を付与し、簡易かつ高速導波路形成を可能とし、透明性、耐熱性、光学等方性、加工性の全てに優れる光導波路材料を提供することにある。

本発明の高分子光導波路パターン形成方法は、このような現状に鑑みてなされたものである。その目的は、簡易なパターン形成能を有し、耐熱性及び耐湿性に優れ、複屈折が小さく、加工性に優れた有機オリゴマーを用いることにより、簡易で量産性に優れ、かつ光部品との接続が容易に行われる高分子光導波路パターンの形成方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
9件

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請求項1

有機オリゴマー重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(1)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000003HE=035 WI=098 LX=0560 LY=0450(式中、Xは水素原子重水素原子ハロゲン原子アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニット存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項2

有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(2)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000004HE=035 WI=098 LX=0560 LY=1100(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

請求項

ID=000005HE=015 WI=072 LX=0240 LY=1700で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)

請求項3

有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(3)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000006HE=030 WI=098 LX=0560 LY=1850(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項4

有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(4)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000007HE=045 WI=096 LX=0570 LY=0300(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項5

有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(5)で表わされるオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000008HE=015 WI=082 LX=0640 LY=1050(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基アルキレンオキシ基オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項6

有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(6)で表わされるオリゴマーであることを特徴とする光導波路用感光性組成物。

請求項

ID=000009HE=015 WI=082 LX=0640 LY=1500(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個OH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項7

前記光導波路用感光性組成物が光カチオン重合性であって、前記架橋剤がその分子中に少なくとも、エポキシ構造およびあるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物。

請求項8

基板上に有機オリゴマーおよび光重合開始剤を含む感光性物質を層状に形成し、該層にマスクを通してUV光照射するか、あるいはパターン形状部分にのみ直接UV光を照射してパターン形状の潜像を形成し、その後未照射部を溶媒にて除去することにより光が通るコア部分のリッジパターンを形成する高分子光導波路パターン形成方法であって、前記有機オリゴマーが、一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする高分子光導波路パターン形成方法。

請求項

ID=000010HE=030 WI=098 LX=0560 LY=2250(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニットの存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000011HE=040 WI=098 LX=0560 LY=0300(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

請求項

ID=000012HE=015 WI=069 LX=0255 LY=0950で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)

請求項

ID=000013HE=030 WI=098 LX=0560 LY=1100(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000014HE=045 WI=096 LX=0570 LY=1600(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000015HE=015 WI=082 LX=0640 LY=2250(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項

ID=000016HE=015 WI=082 LX=0640 LY=2600(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個のOH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項9

前記感光性物質が、さらに架橋剤を含むことを特徴とする請求項8に記載の高分子光導波路パターン形成方法。

請求項10

基板上にクラッド部分形成用樹脂層およびコア部分形成用の感光性物質の層をこの順に形成し、該コア部分形成用の感光性物質の層にマスクを通してUV光を照射するか、あるいはコア部分となるべきパターン部分にのみ直接UV光を照射してコア部分パターンの潜像を形成し、その後未照射部を溶媒にて除去することにより光が通るコア部分を形成し、次いで該コア部分を埋め込むように前記クラッド部分形成用樹脂層と同一の樹脂からなる層を形成する、高分子光導波路パターン形成方法であって、前記感光性物質が、それぞれ有機オリゴマーおよび光重合開始剤を含み、かつ、前記有機オリゴマーが、一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする高分子光導波路パターン形成方法。

請求項

ID=000017HE=030 WI=098 LX=0560 LY=0950(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニットの存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000018HE=035 WI=098 LX=0560 LY=1450(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

請求項

ID=000019HE=015 WI=069 LX=0255 LY=2050で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)

請求項

ID=000020HE=035 WI=098 LX=0560 LY=2200(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000021HE=045 WI=096 LX=0570 LY=0300(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000022HE=015 WI=082 LX=0640 LY=0950(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項

ID=000023HE=015 WI=082 LX=0640 LY=1300(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個のOH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項11

前記コア部分形成用の感光性物質が、さらに架橋剤を含むことを特徴とする請求項10に記載の高分子光導波路パターン形成方法。

請求項12

一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つである有機オリゴマーと重合開始剤と架橋剤を含む高分子光導波路用感光性組成物の製造方法であって、有機オリゴマーと架橋剤とを固体触媒の存在下に加熱する工程、固体触媒を濾別濾液濃縮しさらに重合開始剤を加える工程を含むことを特徴とする高分子光導波路用感光性組成物の製造方法。

請求項

ID=000024HE=035 WI=098 LX=0560 LY=1950(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニットの存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000025HE=035 WI=098 LX=0560 LY=0300(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

請求項

ID=000026HE=015 WI=069 LX=0255 LY=0900で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)

請求項

ID=000027HE=030 WI=098 LX=0560 LY=1050(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000028HE=045 WI=096 LX=0570 LY=1550(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000029HE=015 WI=082 LX=0640 LY=2200(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項

ID=000030HE=015 WI=082 LX=0640 LY=2550(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個のOH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項13

前記架橋剤は分子中に少なくともエポキシ構造あるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする請求項12に記載の高分子光導波路用感光性組成物の製造方法。

請求項14

高分子光導波路パターン形成方法であって、一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つである有機オリゴマーと重合開始剤と架橋剤と固体触媒とを含む高分子光導波路用感光性組成物を光導波路を形成すべき部分に塗布・乾燥することにより高分子光導波路用感光性組成物膜を得る工程と、前記工程で得られた高分子光導波路用感光性組成物膜に対してマスク越し光照射する工程と、前記光照射する工程に続けて、前記高分子光導波路用感光性組成物膜をウエットエッチングすることにより、直接コアリッジパターンを形成する工程を含むことを特徴とする高分子光導波路パターン形成方法。

請求項

ID=000031HE=030 WI=098 LX=0560 LY=0850(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニットの存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000032HE=035 WI=098 LX=0560 LY=1350(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

請求項

ID=000033HE=015 WI=069 LX=0255 LY=1950で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)

請求項

ID=000034HE=030 WI=098 LX=0560 LY=2100(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000035HE=045 WI=096 LX=0570 LY=0300(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)

請求項

ID=000036HE=015 WI=082 LX=0640 LY=0950(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項

ID=000037HE=015 WI=082 LX=0640 LY=1300(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個のOH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)

請求項15

前記架橋剤は分子中に少なくともエポキシ構造あるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする請求項14に記載の高分子光導波路パターン形成方法。

技術分野

0001

本発明は、高分子光導波路感光性組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた高分子光導波路パターン形成方法に関するものである。本発明は、一般光学微小光学分野で、かつ、光通信または光情報処理の分野で用いられる種々の光導波路光集積回路光配線板等に利用できる。

背景技術

0002

市場要求ナシナルイニシアチブに後押しされて、大容量光ファイバーネットワーク構築とFTTXの整備加速されている。すなわち、アレイ光導波路格子AWG)をキーデバイスとするWDM−MUX/DEMUXが実用レベルに達し、大容量で拡張性の高いネットワーク現実のものになってきた。今後は、伝送路、MUX/DEMUXに続き、大規模ノードローカル網、各種LANシステムの光化に対する市場要求が予想される。

0003

高分子材料無機ガラスと同様に光学的に等方な低導波損失アモルファス媒体であり、受動光回路への応用が期待されている。さらに、高分子材料は、ガラスよりも一桁大きな熱光学(TO)定数等を利用してTOスイッチ等の導波路材料としても利用され始めている。具体的な導波路材料としては、アクリル高分子アクリル樹脂ポリイミドシリコーン樹脂エポキシ樹脂ポリカーボネートなどを挙げることができる。光導波路材料に求められる特性は多岐渡り、なかでも、透明性、耐熱性、光学等方性加工性は、特に重要な特性とされている。

0004

透明性に関しては、高分子材料のほとんどは可視域で極めて透明である一方、通信波長域とされる近赤外領域では、炭素-水素ハイドロカーボン骨格など)あるいは酸素-水素(水酸基など)の振動吸収倍音が透明性を減少させる要因となっている。したがって、基本骨格フルオロカーボン化やシロキサン骨格の導入などが試みられている。

0005

耐熱性に関しては、剛直な骨格のポリイミドや堅牢なシロキサン骨格、熱や光による架橋構造などが採用されている。

0006

光学等方性に関しては、芳香環など光学異方性のある成分が配向しないことが望ましい。ただし、前項の耐熱性向上のための剛直または堅牢な骨格は分子の配向を促進させるため、通常、耐熱性と光学等方性とは相反する傾向にある。

0007

加工性は、光導波路の場合は、主にコアクラッド構造形成性を指す。高分子量の高分子材料を溶液からスピンコートする場合はインターミキシングが起こりやすく、導波路加工性に問題が多い。一方、低分子量のオリゴマー成膜した後、それを光や熱で架橋するタイプは、架橋後の成膜したポリマー溶媒不溶化するので、インターミキシングを防ぐことができ、その結果、加工性に優れるものが多いという傾向がある。

0008

高分子材料は、スピンコート法ディップ法等により容易に薄膜を形成することができ、大面積の光導波路を作製するのに適している。また、かかる方法によれば、成膜に際して高温での熱処理工程を含まないので、高温での熱処理が困難な半導体基板プラスチック基板等の基板上に光導波路を作製できるという利点がある。更に、高分子材料の柔軟性や強靱性を活かしたフレキシブルな光導波路の作製も可能である。このような理由から、光通信の分野で用いられる光集積回路、光情報処理の分野で用いられる光配線板等の光導波路部品等を、高分子光学材料を用いて大量・安価に製造することが期待されている。

0009

高分子光学材料は耐熱性又は耐湿性といった耐環境性の点で問題があるとされてきたが、近年、ベンゼン環などの芳香族基を含有させたり、あるいは無機高分子を用いることにより耐熱性を向上させた材料が、例えば、特開平3−43423号に開示されている。高分子材料は上述のように薄膜形成や熱処理工程などに特徴をもっており、耐熱性や耐湿性といった問題点も改善されつつある。

0010

高分子光導波路の作成方法としては、高分子材料中モノマーを含ませておき、光照射により一部分モノマーと反応させて照射部分と非照射部分との間に屈折率差を作るフォトロッキングあるいは選択光重合法(黒川ら、アプライオプティックス第17巻第646頁、1978年)、リソグラフィエッチングなど半導体加工に用いる方法を適用したもの(今ら、エレクトロニクスレター、第27巻第1342頁、1991年)、簡易性が高く、量産性にも優れている感光性高分子あるいはレジストを用いた方法(トレウェスら、SPIE第1177巻第379頁、1989年)がある。また、エポキシオリゴマー等に光重合開始剤を添加し、光照射によりコア部を形成し、未硬化部を除去する導波路作製法が、特開平10−253845号に開示されている。

発明が解決しようとする課題

0011

上記で説明したように、光導波路用の高分子材料への要求項目は多く、中には、耐熱性と光学等方性のように、分子構造上相反する要求もあり、全ての条件を同時に満たす材料は極めて少ないという解決すべき課題がある。しかし、皆無ではなく、例えば、熱硬化シリコーン樹脂のように、ラダー状シロキサン骨格による透明性と耐熱性の両立ランダム熱架橋による光学等方性の確保、オリゴマーを成膜し熱架橋して溶媒不溶化することによるコア・クラッド構造形成の容易さを同時に満たす例もある。

0012

このように、光導波路材料として傑出した特性を有するシリコーン樹脂ではあるが、加工性においては、コアリッジを作製する際に、ガラスや半導体などの無機材料と同様に、ドライエッチングプロセスにより、複数の工程で長時間の加工を要するという、まだ不十分な部分を有している。したがって、光導波路用シリコーン樹脂に関しては、一部の高分子系、すなわち、光硬化性樹脂で既に実現されているように、光架橋し未反応部分を溶媒で洗い流す簡便な方法で直接コアリッジを作製できることが望まれる。

0013

通常、シリコーンオリゴマー光硬化性を付与する方法としては、光カチオン重合性を有するエポキシ基ビニルエーテル基、あるいはラジカル重合性アクリル基を、シリコーンオリゴマー自体に共有結合で組み込む方法が用いられる。しかしながら、これらの方法では、シロキサン結合よりも架橋による側鎖間の結合が支配的となり、耐熱性等に問題が生じるばかりでなく、エポキシの場合は水酸基が、ビニルエーテルアクリルの場合は炭化水素比率が増えることによる導波損失増大が避けられない。

0014

本発明は、光導波路用高分子材料に関する、このような現状に鑑みてなされた光導波路用感光性組成物および高分子光導波路パターン形成方法の発明である。その目的は、上記課題を解決し、高分子材料に対して、新たに光感光性を付与し、簡易かつ高速導波路形成を可能とし、透明性、耐熱性、光学等方性、加工性の全てに優れる光導波路材料を提供することにある。

0015

光導波路材料の耐熱性を向上させるためにベンゼン環などの芳香族基を含有させると、ベンゼン環などの芳香族基が配向して光学的異方性を発現するため複屈折が大きくなる。したがって、かかる材料を用いて作製された光導波路等は偏波依存性を有しており、入射光の強度が一定であったとしても偏波面の変動によりその出力特性が変動してしまう。特に、シングルモード系の光導波路として実際に用いる場合には問題となる。偏波依存性を解消するには偏光子等と組み合わせて用いることが必要であるが、光デバイスの構成がかなり複雑になるという欠点があり、実用上好ましくない。

0016

本発明の高分子光導波路パターン形成方法は、このような現状に鑑みてなされたものである。その目的は、簡易なパターン形成能を有し、耐熱性及び耐湿性に優れ、複屈折が小さく、加工性に優れた有機オリゴマーを用いることにより、簡易で量産性に優れ、かつ光部品との接続が容易に行われる高分子光導波路パターン形成方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0017

本発明の第1の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(1)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする。

0018

0019

(式中、Xは水素原子重水素原子ハロゲン原子アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数であり、xおよびyはそれぞれ各ユニット存在割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1は、メチル基エチル基またはイソプロピル基を表す)
本発明の第2の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(2)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする。

0020

0021

(式中、X1およびX2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、Zは下記式(I)または(II)

0022

0023

で示されるエポキシ基であり、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、yはxよりも小さく0であってもよい)
本発明の第3の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(3)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする。

0024

0025

(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)
本発明の第4の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(4)で表わされるシリコーンオリゴマーであることを特徴とする。

0026

0027

(式中、Xは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、mは1〜5の整数を表し、xおよびyはそれぞれ各単位の割合を示し、xおよびyはともに0であることはなく、R1およびR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、メチル基、エチル基またはイソプロピル基を表す)
本発明の第5の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(5)で表わされるオリゴマーであることを特徴とする。

0028

0029

(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基アルキレンオキシ基オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)
本発明の第6の態様は、有機オリゴマーと重合開始剤とを含む光導波路用感光性組成物において、有機オリゴマーが一般式(6)で表わされるオリゴマーであることを特徴とする。

0030

0031

(式中、R1およびR2はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X1、X2およびX3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、アルキレン基、アルキレンオキシ基、オキシアルキレン基および芳香環からなる群から選ばれる少なくとも1つを含み、かつ少なくとも一個OH基を含む連結基を表わし、Yは重合活性基を表す)
本発明の第7の態様は、前記光導波路用感光性組成物が光カチオン重合性であって、前記架橋剤がその分子中に少なくとも、エポキシ構造およびあるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする。

0032

本発明の第8の態様は、基板上に有機オリゴマーおよび光重合開始剤を含む感光性物質を層状に形成し、該層にマスクを通してUV光を照射するか、あるいはパターン形状部分にのみ直接UV光を照射してパターン形状の潜像を形成し、その後未照射部を溶媒にて除去することにより光が通るコア部分のリッジパターンを形成する高分子光導波路パターン形成方法であって、前記有機オリゴマーが、前記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする。

0033

本発明の第9の態様は、前記高分子光導波路パターン形成方法において前記感光性物質が、さらに架橋剤を含むことを特徴とする。

0034

本発明の第10の態様は、基板上にクラッド部分形成用樹脂層およびコア部分形成用の感光性物質の層をこの順に形成し、該コア部分形成用の感光性物質の層にマスクを通してUV光を照射するか、あるいはコア部分となるべきパターン部分にのみ直接UV光を照射してコア部分パターンの潜像を形成し、その後未照射部を溶媒にて除去することにより光が通るコア部分を形成し、次いで該コア部分を埋め込むように前記クラッド部分形成用樹脂層と同一の樹脂からなる層を形成する、高分子光導波路パターン形成方法であって、前記感光性物質が、それぞれ有機オリゴマーおよび光重合開始剤を含み、かつ、前記有機オリゴマーが、前記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする。

0035

本発明の第11の態様は、前記高分子光導波路パターン形成方法において前記感光性物質が、さらに架橋剤を含むことを特徴とする。

0036

本発明の第12の態様は、前記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つである有機オリゴマーと重合開始剤と架橋剤を含む高分子光導波路用感光性組成物の製造方法であって、有機オリゴマーと架橋剤とを固体触媒の存在下に加熱する工程、固体触媒を濾別濾液濃縮しさらに重合開始剤を加える工程を含むことを特徴とする。

0037

本発明の第13の態様は、前記高分子光導波路用感光性組成物の製造方法において、前記架橋剤は分子中に少なくともエポキシ構造あるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする。

0038

本発明の第14の態様は、高分子光導波路パターン形成方法において、前記一般式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1つである有機オリゴマーと重合開始剤と架橋剤と固体触媒とを含む高分子光導波路用感光性組成物を光導波路を形成すべき部分に塗布・乾燥することにより高分子光導波路用感光性組成物膜を得る工程と、前記工程で得られた高分子光導波路用感光性組成物膜に対してマスク越しに光照射する工程と、前記光照射する工程に続けて、前記高分子光導波路用感光性組成物膜をウエットエッチングすることにより、直接コアリッジパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。

0039

本発明の第15の態様は、前記高分子光導波路パターン形成方法において、前記架橋剤は分子中に少なくともエポキシ構造あるいはアルコキシシラン構造を有することを特徴とする。

0040

本発明者らは、これらの有機オリゴマー材料が、簡易なパタン形成能を有し、耐熱性及び耐湿性に優れ、複屈折が小さく、光部品との接続が容易な高分子光導波路パターンを形成できることを見い出し、本発明を完成させるに至った。

0041

すなわち、本発明は、光照射により膜を硬化し適当な溶媒で現像する事により急峻で滑らかな壁面を持つ導波路リッジパターンを形成することができる。また従来の高分子材料では厚膜での導波路加工が非常に難しかったが、本発明によれば厚膜でも容易に導波路を加工することができる。さらに本発明によれば、液状オリゴマー光硬化体の複屈折が1×10-3以下にまで低減され、偏波依存性を許容値以下に低減することが可能となる。また、高分子光学材料の分子量を調整することにより、薄膜の形成工程に対応した適当な粘性を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0042

本発明は、上記の課題を解決するために、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂本来の透明性、耐熱性、光学等方性を損なうことなく、直接コアリッジ作製が可能なそのような樹脂に光硬化性を付与するものである。

0043

本発明においては、基板上にまたはクラッド層上に感光性物質を層状に形成する。この感光性物質は、有機オリゴマーおよび光開始重合剤を含むが、さらに架橋剤を含むことができる。

0044

本発明に用いられる有機オリゴマーは、エポキシ系オリゴマーシリコーン系オリゴマーまたはアクリル系オリゴマーである。具体的には、上記式(1)〜(6)のいずれかで表される化合物であり、これらは混合されていてもよい。

0045

本発明に用いられる感光性物質が有機オリゴマーであることの利点は、
1)硬化前の高分子材料の状態を非常に均一にすることができるので、紫外領域または可視域の光透過特性に優れ、硬化して形成された膜が厚くても十分な解像度を有すること、
2)硬化前の高分子材料の状態がオリゴマーであるため、基板等に凹凸部分があっても平坦化が可能であり、また、くまなく浸透するので様々な形状に対応した膜形成が可能であること、
3)オリゴマーがランダムに連結され硬化するため、硬化後の材料は複屈折性が小さくなること、にある。

0046

本発明に用いられるエポキシ系オリゴマー材料の高分子化は、エポキシ系オリゴマー中に含まれるエポキシ基あるいはアルコキシ基と、水酸基との間がUV光照射により結合し、架橋することによって行われる。架橋反応を効率よく十分に起こさせるためには光重合開始剤を添加することが望ましい。感光性物質が架橋剤を含む場合には、架橋剤およびエポキシ系オリゴマー材料中のエポキシ基あるいはアルコキシ基と、水酸基との間がUV光照射により結合し、架橋することによって高分子化してもよい。

0047

シリコーンオリゴマーは、本来、光カチオン重合開始剤、いわゆる、酸発生剤が存在するだけで、架橋が進行する性質を備えている。したがって、シリコーンオリゴマーと光カチオン重合開始剤のみの組み合わせでも、特定の条件のもとでは、光架橋を進行させることが原理的には可能である。

0048

しかしながら、本発明者らが、鋭意検討したところ、シリコーンオリゴマーと光カチオン重合開始剤のみの組み合わせでは、実際に十分な架橋が得られることは極めて稀であった。また、オリゴマーの分子量が高いほど、架橋が進む傾向は得られたが、再現性に乏しく、また、効果が不十分であった。さらに、置換基の配合が芳香族系に富む場合は、材料の分子量を上げること自体が困難であるという事情も重なり、汎用的な手法とはならなかった。

0049

次に、本発明者らは、シリコーンオリゴマーに光カチオン重合開始剤を含有させて基板上に膜化した後、これを加熱処理して分子量を上げ、その後、光照射して硬化させるという方法を試みた。シリコーンオリゴマーの種類や加熱条件によっては、稀に十分な架橋が得られる場合もあったが、大半は架橋が不十分である上、前述と同様に再現性の面で不安が残るものであった。

0050

ここに至って、本発明者らは、シリコーンオリゴマーと光カチオン重合開始剤の他に第3の成分として、特に重合開始補助剤としての働きの顕著な架橋剤を添加して、所望の光硬化性を実現できることを見い出した。感光性組成物に架橋剤(シランカップリング剤)を添加することは、例えば、感光性組成物が硬化した際の接着性を高める目的で採用されることがある。これは、光硬化した組成物の中に架橋剤が含まれることにより、硬化物と硬化物に接する物質との間のシロキサンを生じさせて、両者の間に密着を実現させるものであり、本発明における重合開始補助剤としての役割とは本質的に異なる。本発明においては、光導波路用感光性組成物の主成分がシリコーンオリゴマーであることに着目し、酸発生剤存在下での光照射により該シリコーンオリゴマーに選択的に反応し、光重合初期段階での分子量増大を効果的に進行させる目的で添加するものである。さらに、本発明における重合開始補助剤の添加は、該組成物全体可塑性を高め、光照射下における重合反応の進行を起こりやすくする効果がある。

0051

この方法は、前述した分子量調整法プリベーク法にくらべ、シリコーンオリゴマーの構造に左右されることなく、十分な架橋が得られ、再現性も高く、シリコーンオリゴマーの光架橋に広く応用できることを見い出した。重合開始補助剤として特に顕著な働きを示す架橋剤としては、一般式(7)で表わされる化合物群を挙げることができる。さらに詳しくは、構造式(8)で表わされるγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、1,2−ビストリエトキシシリルエタン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,6−ビス(トリエトキシシリル)エタンヘキサン、構造式(9)、(10)、(11)、(12)で表わされる2官能性エポキシ化合物等を挙げることができる。

0052

A−R−A′ (7)
上式で、AおよびA′は、独立して、下記の3種の構造のいずれかにより選択される。

0053

0054

この他にも、シリコーンオリゴマーに対する重合開始補助剤として効果のある架橋剤としては、光カチオン重合開始剤からのプロトン供給により開環あるいは脱水縮合するもので、前記以外の2官能性以上の脂環エポキシ、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシランジフェニルシランジオールなどのエポキシ化合物、シランカップリング剤、シラノール化合物アルコキシ化合物などが代表的なものである。その他シランカップリング剤の例としては、アミノプロピルトリエトキシシラントリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス〔β−(アミノエチル)〕−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩メチルトリメトキシシランメチルトリエトキシシランビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランビニルトリメトキシシランオクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロリド、γ−クロロブピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシランジメチルジクロロシラントリメチルクロロシランビニルトリエトキシシランベンジルトリメチルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアヌルプロピルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシランなどを挙げることができる。

0055

本発明において、シリコーン系オリゴマー材料の高分子化には、架橋剤とシリコーン系オリゴマーとの反応による高分子化も含まれる。ここで用いられる架橋剤としては、アジドピレンなどのアジド化合物、4,4′−ジアジドベンザルアセトン、2,6−ジ−(4′−アジドベンザルシクロヘキサノン、2,6−ジ−(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンなどのビスアジド化合物ジアゾ化合物等が代表的なものとして挙げられる。

0056

アクリル系オリゴマー材料の高分子化は、架橋剤とアクリル系オリゴマーとの反応により行われる。ここで用いられる架橋剤としてはジフェニルトリケトンベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルベンゾフェノンアセトフェノンジアセチル等のカルボニル化合物過酸化ベンゾイルなどの過酸化物アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、アジドピレンなどのアジド化合物、4,4′−ジアジドベンザルアセトン、2,6−ジ−(4′−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ジ−(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンなどのビスアジド化合物、ジアゾ化合物等が代表的なものとして挙げられる。

0057

本発明に用いられる光重合開始剤としては、通常光重合開始剤として用いられているものであれば特に制限はなく、スルホニウム塩オスミウム塩、アンチモニウム塩等の光カチオン重合開始剤が代表的なものとしてあげられる。具体的には、N−ベンジル−4−ベンゾイルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N−(3−メチル−2−ブテニル)−2−シアノ−ピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、p−クロロベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(エチルアセトアセタトアルミニウムが好ましい。

0058

架橋剤の添加量は,通常たかだか1〜2%,最大数%であり,本発明の光導波路用感光性組成物を用いて製造される光導波路は,架橋剤由来近赤外吸収効果を実質上免れることができ,シリコーン樹脂本来の通信波長帯での低導波損失性を,そのまま保持している。

0059

通常は,シリコーンオリゴマに光硬化性を付与する方法として光重合性を有するエポキシ基やビニルエーテル基あるいはアクリル基を,シリコーンオリゴマ自体に共有結合で組み込む方法が用いられる。しかし、この場合に使用される架橋剤の量は,本発明の50倍程度以上に換算され,強靭なシロキサン結合よりも架橋側鎖間の結合が支配的となって耐熱性等に問題が生じるばかりでなく,エポキシの場合は水酸基が,ビニルエーテルやアクリルの場合は炭化水素の分率が増えることによる導波損失増大を避けることができない。すなわち,シリコーン樹脂本来の耐熱性や通信波長帯での低導波損失性を損なうことなく,光によって直接コアリッジパターンを形成することは,本発明の光導波路用感光性組成物を用いて初めて可能となる。

0060

本発明に従って、有機オリゴマー材料を用いて光導波路を作製する方法を図1(a)から(d)を用いて説明する。図1(a)から(d)は本発明により光導波路を形成する工程を示す概略断面図である。

0061

本発明においては、有機オリゴマーを基板あるいはクラッド上に塗布し、位置合わせしてマスクを通してあるいは直接UV光照射し、照射していない部分を溶媒で溶解除去することにより導波路リッジパターンを形成する。

0062

具体的には、図1(a)に示すように、基板1上に下部クラッド部分形成用樹脂の層2を形成し、その上にコア部分形成用の感光性物質の層3を形成する。次いで、図1(b)に示すように、コア部分形状のパターンを有するマスク4を感光性物質の層3の上に被せ、マスク4を通してUV光5を照射する。これにより、感光性物質の層3はコア部分6のみ硬化する。その後、感光性物質の層3のうち、UV光の未照射部分を溶媒で溶解除去すると、図1(c)に示すようなコア部分6のリッジパターンが形成される。このコア部分6が埋め込まれるように、クラッド部分形成用樹脂の層2と同一の感光性樹脂を塗布して、図1(d)に示すようなクラッド部分7を形成する。こうして作製された光導波路は、耐溶剤性に優れ、また用いた材料の複屈折が小さいために偏波依存性が小さく、かつ低導波損失で、耐熱性、耐湿性に優れている。

0063

本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではなく、本発明の思想およびその範囲内において種々の変形例や他の実施形態例が可能であることは当業者ならば容易に理解できよう。

0064

実施例1
フェニルトリクロロシラン(211.5g)とメチルトリクロロシラン(36.3g)を脱水処理したテトラヒドロフランリットルに溶解し、ここに3当量の水(67.5g)を液温が上昇しないようにゆっくりと滴下した。続いて、反応液攪拌しながら、ここに315gの炭酸水素ナトリウムを加えた。炭酸ガスの発生が終了した後、更に1時間攪拌を続けた。次いで反応液を濾過し、ロータリーエバポレータで濾液のテトラヒドロフランを留去したところ、無色透明粘稠液体を得た。更に、この液体を真空乾燥することによりオリゴマーAを得た。得られたオリゴマーAの分子量をGPCで測定したところ、Mw=3300、Mn=1500であった。

0065

次いで、50gのオリゴマーA、25gのUV樹脂、光重合開始剤として2重量%のN−ベンジル−4−ベンゾイルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートおよび溶媒として25gのメチルイソブチルケトンからなる感光性物質Aを調製した。

0066

感光性物質Aをコア、紫外線硬化型樹脂(UV樹脂)をクラッドとして用いる光導波路を図1(a)〜(d)に示すようにして作製した。まず、シリコン基板上にUV樹脂をスピンコート法により塗布して層を形成した。この際、膜厚が15μmとなるようにスピンコータ回転数を調整した。形成した層に7000mJ/cm2のUV光を照射し、その後90℃で30分間加熱して下部クラッド層2を形成した。次いで、この上に感光性物質Aをスピンコート法により塗布し、コア部分形成層を形成した。ただし、スピンコータの回転数は、膜厚が8μmとなるように調整した。この際、下部クラッド層とコア部分形成層との間でインターミキシングは全く見られなかった。形成されたコア部分形成層を120℃で10分間加熱し、溶媒を除去した。コア幅が8μmとなるようなコア部分パターンを有するマスク4をコア部分形成層の上におき、マスクを通して7000mJ/cm2のUV光を照射した。その後、120℃で2分間加熱することによりコア部分6をパターニングした。次いで、メチルイソブチルケトンとイソプロピルアルコールを1:1で混合した混合溶媒を用いて現像し、UV光未照射部分を除去した。これを、120℃で30分間加熱し、コアリッジを形成した。この上に、下部クラッドを形成したのと同一のUV樹脂を塗布し、下部クラッドを形成した場合と同様に光硬化して、コア部分6がクラッド部分7内に埋め込まれた構造の、図1に示すような埋め込み型チャネル光導波路を作製した。ただし、上部クラッドの厚さはコアの上面から8μmとなるようにした。

0067

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、波長1.3μmで1.0dB/cm、波長0.633μmで1.2dB/cm以下であった。また、この光導波路の導波損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0068

実施例2
実施例1において製造したオリゴマーAが50g、架橋剤である(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランが1g、光重合開始剤としてN−ベンジル−4−ベンゾイルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートが2重量%および溶媒としてメチルイソブチルケトンが25gからなる感光性物質Bを調製した。

0069

実施例1においてコア部分形成用の感光性物質として感光性物質Aの代わりに上記感光性物質Bを用いた以外は実施例1と同様にして、図1(d)に示すようなコア/クラッド構造からなる埋め込み型チャネル光導波路を作製した。ただし、上部クラッドの厚さはコアの上面から8μmとなるようにした。また、下部クラッド層とコア部分形成層との間でインターミキシングは全く見られなかった。

0070

実施例1と同様に、得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、波長1.3μmで0.5dB/cm、波長1.55μmで0.8dB/cm以下であった。また、この光導波路の損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0071

実施例3
実施例1におけるオリゴマーAの製造において、フェニルトリクロロシランの代わりに重水素化フェニルトリクロロシランを用いた以外は実施例1と同様にしてオリゴマーBを製造し、さらに実施例2においてオリゴマーAの代わりにオリゴマーBを用いた以外は実施例2と同様にして感光性物質Cを作製した。次いで実施例2と同一の工程によりコア径8μm×8μmの埋め込み型チャネル光導波路を作製した。

0072

得られた光導波路を実施例2と同様にダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定した。その結果は、波長1.3μmで0.1dB/cm、波長1.55μmで0.5dB/cm以下であった。また、この光導波路の損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0073

<実施例4-11>実施例3と全く同様の要領で、コアのシリコーンオリゴマーの側鎖の組成比、架橋剤、開始剤の異なる8種類の光導波路を作製した。それぞれの光導波路の導波損失を測定し、実施例1〜3の結果と比較して表1に示した。

0074

0075

実施例12
下記構造式(15)(但し、z=0〜2)を有する液状のエポキシオリゴマー100重量%と光重合開始剤として2重量%のスルホニウム塩とから感光性物質Dを調製した。

0076

0077

厚さ100μmのエポキシ樹脂を基板上に形成した。ただし、このエポキシ樹脂の屈折率は波長1.55μmで1.52であった。次にスピンコート法により感光性物質Dをエポキシ樹脂層上に塗布して感光性物質の層を形成した。その後、コア部分形状の導波路パターンを有するマスク越しにUV光を照射した。ただし、UV光の照射量は2000mJ/cm2であった。次いで、イソプロパノール溶液で現像したところ感光性物質の層のうちUV光未照射部が溶解し、液状エポキシオリゴマーが硬化したUV光照射部のみが残って コア部分形状のリッジパターンが形成された。硬化後のコア部分の屈折率は波長1.55μmで1.525であった。その後、このリッジパターンに光硬化時の屈折率が波長1.55μmで1.52になるように調整されたエポキシ樹脂を塗布して硬化し、コアがクラッドに埋め込まれた図1に示すような光導波路を作製した。すなわち、屈折率1.52のエポキシ樹脂からなるクラッドと、屈折率1.525のUV硬化エポキシ樹脂からなるコアを有するシングルモードチャンネル導波路を(コア径8μm×8μm、Δn=0.3%)作製することができた。

0078

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、波長1.3μmで1.5dB以下、波長1.55μmで3.0dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.1dB以下であった。更に、この得られた光導波路の損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0079

実施例13
実施例12において、感光性物質Dの代わりに、下記構造式(16)で表される液状シリコーンエポキシオリゴマー(望ましくは、分子量1000〜10000)100重量%と光重合開始剤として2重量%のN−ベンジル−4−ベンゾイルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートとから調整した感光性物質Eを用いた以外は同様にして、シングルモード用のチャンネル導波路(コア径8μm×8μm、Δn=0.3%)を作製した。

0080

0081

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、1.3μmで1.0dB以下、波長1.55μmで1.5dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.1dB以下であった。更に、この光導波路の損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0082

実施例14
実施例12において、感光性物質Dの代わりに、下記構造式(17)で表される液状シリコーンオリゴマー100重量%と光重合開始剤として2重量%のN−ベンジル−4−ベンゾイルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートとから調整した感光性物質Fを用いた以外は同様にして、シングルモード用のチャンネル導波路(コア径8μm×8μm、Δn=0.3%)を作製した。

0083

0084

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、1.3μmで1.5dB以下、波長1.55μmで3.0dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.1dB以下であった。更に、この光導波路の導波損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0085

次に、実施例1において、感光性物質Aの代わりに上述の感光性物質Fを用いた以外は同様にして、マルチモード用光導波路(深さ40μm、幅40μm、Δn=1%)を作製した。この光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、波長0.85μmで1.0dB以下、1.3μmで0.5dB以下、波長1.55μmで1.0dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は0.1dB以下であった。更に、この光導波路の導波損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0086

実施例15−23
実施例14と全く同様の要領で、コアのシリコーンオリゴマーの側鎖の組成比、架橋剤、開始剤の異なる9種類の光導波路を作製した。それぞれの光導波路の導波損失を測定し、表2に示した。

0087

0088

実施例24
実施例12において、感光性物質Dの代わりに、下記構造式(18)で表される液状シリコーンビニルエーテルオリゴマー100重量%と光重合開始剤として2重量%の2,6−ジ(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンとから調整した感光性物質Gを用いた以外は同様にして、シングルモード用のチャンネル導波路(コア径8μm×8μm、Δn=0.3%)を作製した。

0089

0090

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、1.3μmで1.5dB以下、波長1.55μmで3.0dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は0.1dB以下であった。更に、この光導波路の導波損失は75℃、90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0091

実施例25
実施例12において、感光性物質Dの代わりに下記構造式(19)を有する液状のアクリルオリゴマー100重量%と光重合開始剤として2重量%のジフェニルトリケトンベンゾインとからを調整した感光性物質Hを用いた以外は実施例12と同様にしてシングルモード用光導波路(コア径8μm×8μm、Δn=0.3%)を作製した。

0092

0093

得られた光導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、導波損失を測定したところ、波長1.3μmで0.5dB以下、波長1.55μmで5.0dB以下であった。また、導波損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.1dB以下であった。更に、この光導波路の導波損失は75℃/90%RHの条件下で1箇月以上変動しなかった。

0094

実施例26
フェニルトリエトキシシラン240g、メチルトリエトキシシラン20g、水10g、イソプロピルアルコール100g、塩酸0.1gを混合し、4時間加熱環流したのち、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で溶媒類を除くことにより、無色透明のオリゴマーC112gを得た。このうち50gと、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン1g、水7g、イソプロピルアルコール20g、イオン交換樹脂アルドリッチ社アンバーライトIRA900)2gを反応容器に入れ、80℃で12時間加熱撹拌したのち、濾過によりイオン交換樹脂を除去し、さらにロータリーエバポレーターを用いて減圧下でイソプロピルアルコールを除くことにより無色透明の油状物D44gを得た。

0095

次に,フェニルトリエトキシシラン253g、メチルトリエトキシシラン6gとした以外は上記と同じ手順で、無色透明のオリゴマーE110gが得られ、これをもとに、無色透明の油状物F40gが得られた。

0096

これらの油状物DとFを用いて、従来のフォトリソグラフィー技術により以下の手順で光導波路を製造した。まず、油状物Dに光カチオン開始剤を混合して光導波路用感光性組成物Gとし、これをスピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布した。この際、フィルム厚が約15μmとなるようにスピンコーターの回転数を調整した。形成した膜にUV光を10分照射して光硬化させ、150℃で十分に硬化させて下部クラッド層とした。次いで、油状物Fに光カチオン開始剤を混合して光導波路用感光性組成物Hとし、上記の下部クラッド層上に塗布し、8μm幅の直線状マスクを通してUV光を10分照射したのち、未硬化部分を溶媒で洗い流し、さらに150℃で十分に硬化させて、幅8μm、高さ8μmの矩形のコアを形成した。この上に下部クラッド形成と同様の手順で上部クラッドを形成し、埋め込み型の光導波路とした。1.55μm帯で伝搬損失を測定したところ0.5dB/cm以下であることが確認できた。

0097

実施例27−30
オリゴマーEのかわりに表3に示すオリゴマーを用い、各々イオン交換樹脂で実施例26と同様な処理をし、光重合開始剤を添加した感光性物質を調製した。さらに、実施例1においてコア部分形成用の感光性物質として感光性物質Aの代りに上記の処理を施した感光性物質を用いた以外は実施例1と同様にして、図1(d)に示すようなコア/クラッド構造からなる埋め込み型チャネル光導波路を作製した。ただし、上部クラッドの厚さは、8μmとなるようにした。下部クラッド層とコア部分形成層との間でインターミキシングはみられなかった。表3に導波損失の測定結果を示す。

0098

発明の効果

0099

以上説明したように、本発明に基づく光感光性が付与された光導波路材料によれば、簡易かつ高速な導波路形成が可能であり、透明性、耐熱性、光学等方性、加工性の全てに優れる。

0100

また、簡易なパターン形成能を有し、耐熱性及び耐湿性に優れ、複屈折が小さく、加工性に優れた有機オリゴマーを用いることにより、簡易で量産性に優れ、かつ光部品との接続が容易に行うことが可能な高分子光導波路パターンを形成することができる。

図面の簡単な説明

0101

図1本発明により高分子光導波路を作製する工程を示すものであって、(a)〜(d)は、各工程を示す断面図である。

--

0102

1基板
2 下部クラッド部分形成用樹脂の層
3コア部分形成用の感光性物質の層
4導波路リッジパターンを有するマスク
5UV光
6光硬化したリッジパターン(コア部分)
7 クラッド部分

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