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技術 重合性単量体組成物、共重合体およびコンタクトレンズ

出願人 日油株式会社中林宣男石原一彦
発明者 猪又潔中里克己中林宣男石原一彦
出願日 1999年9月27日 (21年2ヶ月経過) 出願番号 1999-272680
公開日 2000年6月20日 (20年6ヶ月経過) 公開番号 2000-169526
状態 特許登録済
技術分野 アクリル系重合体 メガネ 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 ジエン、アセチレン、炭化水素、他系重合体 不飽和特殊重合体
主要キーワード ショアー硬度計 組成原料 素材自身 含水後 蛋白吸着量 PC単量体 飽和含水状態 ショアー硬度
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課題

解決手段

A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタアクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素重合性単量体5〜70重量%およびその他の成分として重合性単量体20〜94重量%からなる重合性単量体組成物。

概要

背景

コンタクトレンズハードとソフトの2つの型に大別される。ハードコンタクトレンズには、酸素透過性ハードコンクレンズが含まれ、ソフトコンタクトレンズには親水性ソフトコンタクトレンズ、例えば高含水ソフトコンタクトレンズや低含水ソフトコンタクトレンズが含まれる。しかし、現在多く市販されているコンタクトレンズは、大きく分けて、(イ)N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体などの親水性ポリマーからなる親水性ソフトコンタクトレンズと(ロ)メチルメタクリレートフルオロアルキルメタクリレートおよびトリトリメトキシシリルプロピルメタクリレート共重合体よりなる酸素透過性ハードコンタクトレンズの2つが主流となっている。最近のソフトコンタクトレンズでは、特開平5−107511号公報にみられるように2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを主成分とし、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートを共重合してなる高含水ソフトコンタクトレンズが開示されている。前記のソフトコンタクトレンズは、分子内にリン脂質類似構造であるホスホリルコリン類似基を有しており、蛋白質、脂質に汚れない高い耐汚染性を有している。このソフトコンタクトレンズは、含水性であるため装用感に優れている。しかし、このソフトコンタクトレンズは、一般に市販されている高酸素透過性ハードコンタクトレンズに比べ酸素透過性が少なく、角膜組織新陳代謝に必要な酸素を必ずしも十分に供給することはできない恐れがある。

一方、酸素透過性ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べ眼に装用したとき装用感に劣るが、視力矯正力、耐久性取り扱い性に優れるため、広く利用されている。しかしながら、分子中にシロキサン結合を有する特定のシリコンメタクリレートとメチルメタクリレート類を重合してなる酸素透過性ハードコンタクトレンズは、前記利点を有しているが、使用中に涙液中涙液成分、特に脂質、蛋白質等に汚染され長期間使用すると徐々に装用感が悪くなり、初期の装用感が失われる。また、市販されている酸素透過性ハードコンタクトレンズには酸素透過係数150以上のものも少なくないが、角膜上皮細胞細胞分裂への影響を見る限り酸素透過性ハードコンタクトレンズの酸素透過係数は80前後あれば充分といわれている。装用感を改善するために濡れ性を改善するための各種の保存液が提案されているが(特開平5−107512号公報)、表面処理されたレンズ素材(特開平7−72430号公報)を除いて、素材自身で濡れ性を有してかつ装用感を解決するものはほとんど無かった。また、特表平6−502200号公報では、エチレン性不飽和双極イオンモノマーとして、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを用いて、エチレン性不飽和の中性希釈剤モノマー及び架橋するエチレン性架橋モノマー共重合性単量体として重合するコンタクトレンズが開示されている。しかし、このコンタクトレンズ材料は、含水性のソフトコンタクトレンズに関する技術であり、耐汚染性を有するが、酸素透過性および耐汚染性の両方の性質を有する非含水性のハードコンタクトレンズについては、具体的な開示がされていない。具体的には、前記公報の実施例3では2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートを重合してなるコンタクトレンズ材料が提案されているが、素材はメチルメタクリレートと2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを主体とするモノマー混合物溶媒溶液で重合した共重合体であり、その後溶媒減圧で除去してから含水させたソフトコンタクトレンズが開示されている。この含水ソフトコンタクトレンズは、濡れ性、耐汚染性が改善されるが、酸素透過係数は20前後である。したがって、酸素透過性および耐汚染性の両方を有する具体的な技術は開示されていない。前記問題点を解決する手段としてホスホリルコリン基を有するモノマー成分をメチルメタクリレート、シリコン系(メタアクリレートに溶解して、硬化物を得ることができればよいが、ホスホリルコリン基を有するモノマーは極度に親水性であるため、メチルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシシリルメタクリレート等のシリコン系(メタ)アクリレートあるいはフッ素アルキルメタクリレートに溶解せず、透明な硬化物は得られない。

概要

耐汚染性および酸素透過性に優れたコンタクトレンズ用原料重合性単量体組成物を提供する。

A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素重合性単量体5〜70重量%およびその他の成分として重合性単量体20〜94重量%からなる重合性単量体組成物。

目的

本発明の第1の目的は、ホスホリルコリン基を有するモノマー成分をメチルメタクリレート、シリコン(メタ)アクリレート系の疎水性単量体に溶解した均一な組成物を提供することにある。本発明の第2の目的は、さらに得られた単量体組成物を重合した共重合体を提供することにある。さらに、本発明の第3の目的は、蛋白質、脂質等の成分により汚れることのない耐汚染性と酸素透過性の両方を有するコンタクトレンズを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタアクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素重合性単量体5〜70重量%およびその他の成分として重合性単量体20〜94重量%からなる重合性単量体組成物

請求項2

請求項1に記載の重合性単量体組成物を重合して得られる共重合体

請求項3

A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素(メタ)アクリレート5〜70重量%、C成分としてA、B成分以外のその他の単官能単量体20〜90重量%およびD成分として多官能(メタ)アクリレート0.1〜10重量%からなる重合性単量体混合物を重合してなるコンタクトレンズ

請求項4

A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜20重量%、B成分として水酸基含有フッ素(メタ)アクリレート5〜40重量%、C成分としてA、B成分以外のその他の単官能単量体20〜75重量%およびD成分として多官能(メタ)アクリレート1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなるハードコンタクトレンズ

請求項5

A成分が下記の式[1]

請求項

ID=000002HE=030 WI=104 LX=0530 LY=0900{式中、 R1は水素原子又はメチル基を示し、 R2は(CH2CHR3)nまたは(CH2CHR3O)nCH2CHR3を示す(ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す)。また、mは2〜4の整数を示す。}で表わされるホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレートであり、B成分が下記の式[2]

請求項

ID=000003HE=025 WI=098 LX=0560 LY=1400{ここで、R4は水素原子またはメチル基、Xは−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−、また、hは0または1〜3の整数、Rfは2〜21個のフッ素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。}で表される水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートである請求項3記載のコンタクトレンズ。

請求項6

A成分が下記の式[1]

請求項

ID=000004HE=030 WI=104 LX=0530 LY=1900{式中、 R1は水素原子又はメチル基を示し、 R2は(CH2CHR3)nまたは(CH2CHR3O)nCH2CHR3を示す(ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す)。また、mは2〜4の整数を示す。}で表わされるホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレートであり、B成分が下記の式[2]

請求項

ID=000005HE=025 WI=098 LX=0560 LY=2400{ここで、R4は水素原子またはメチル基、Xは−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−、また、hは0または1〜3の整数、Rfは2〜21個のフッ素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。}で表される水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートである請求項4記載のハードコンタクトレンズ。

請求項7

A成分が1〜25重量%、B成分が5〜70重量%、C成分が20〜90重量%およびD成分が0.1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなり、前記C成分が下記のaより選択される1種以上の単量体であり、またD成分が下記のbより選択される1種以上の単量体である請求項3記載のコンタクトレンズ。a;トリス(トリメチルシロキシシリルプロピル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートの水酸基を含有しない含フッ素(メタ)アクリレート;メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレートのアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド。b;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート。

請求項8

A成分が1〜20重量%、B成分が5〜40重量%、C成分が20〜75重量%およびD成分が1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなり、前記C成分が下記のaより選択される1種以上の単量体であり、またD成分が下記のbより選択される1種以上の単量体である請求項4記載のハードコンタクトレンズ。a;トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートの水酸基を含有しない含フッ素(メタ)アクリレート;メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレートのアルキル(メタ)アクリレート。b;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート。

技術分野

0001

本発明は、レンズ用に適する重合性単量体組成物およびその共重合体に関する。さらに、共重合体を用いたコンタクトレンズに関する。さらに詳しくは、親水性耐汚染性および酸素透過性の優れたコンタクトレンズに適するホスホリルコリン類似基含有(メタアクリレート水酸基含有フッ素(メタ)アクリレート、その他単官能単量体組成物、その共重合体および耐汚染性と酸素透過性の両方を有するコンタクトレンズに関する。

背景技術

0002

コンタクトレンズはハードとソフトの2つの型に大別される。ハードコンタクトレンズには、酸素透過性ハードコンクレンズが含まれ、ソフトコンタクトレンズには親水性ソフトコンタクトレンズ、例えば高含水ソフトコンタクトレンズや低含水ソフトコンタクトレンズが含まれる。しかし、現在多く市販されているコンタクトレンズは、大きく分けて、(イ)N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体などの親水性ポリマーからなる親水性ソフトコンタクトレンズと(ロ)メチルメタクリレートフルオロアルキルメタクリレートおよびトリトリメトキシシリルプロピルメタクリレートの共重合体よりなる酸素透過性ハードコンタクトレンズの2つが主流となっている。最近のソフトコンタクトレンズでは、特開平5−107511号公報にみられるように2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを主成分とし、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートを共重合してなる高含水ソフトコンタクトレンズが開示されている。前記のソフトコンタクトレンズは、分子内にリン脂質類似構造であるホスホリルコリン類似基を有しており、蛋白質、脂質に汚れない高い耐汚染性を有している。このソフトコンタクトレンズは、含水性であるため装用感に優れている。しかし、このソフトコンタクトレンズは、一般に市販されている高酸素透過性ハードコンタクトレンズに比べ酸素透過性が少なく、角膜組織新陳代謝に必要な酸素を必ずしも十分に供給することはできない恐れがある。

0003

一方、酸素透過性ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べ眼に装用したとき装用感に劣るが、視力矯正力、耐久性取り扱い性に優れるため、広く利用されている。しかしながら、分子中にシロキサン結合を有する特定のシリコンメタクリレートとメチルメタクリレート類を重合してなる酸素透過性ハードコンタクトレンズは、前記利点を有しているが、使用中に涙液中涙液成分、特に脂質、蛋白質等に汚染され長期間使用すると徐々に装用感が悪くなり、初期の装用感が失われる。また、市販されている酸素透過性ハードコンタクトレンズには酸素透過係数150以上のものも少なくないが、角膜上皮細胞細胞分裂への影響を見る限り酸素透過性ハードコンタクトレンズの酸素透過係数は80前後あれば充分といわれている。装用感を改善するために濡れ性を改善するための各種の保存液が提案されているが(特開平5−107512号公報)、表面処理されたレンズ素材(特開平7−72430号公報)を除いて、素材自身で濡れ性を有してかつ装用感を解決するものはほとんど無かった。また、特表平6−502200号公報では、エチレン性不飽和双極イオンモノマーとして、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを用いて、エチレン性不飽和の中性希釈剤モノマー及び架橋するエチレン性架橋モノマー共重合性単量体として重合するコンタクトレンズが開示されている。しかし、このコンタクトレンズ材料は、含水性のソフトコンタクトレンズに関する技術であり、耐汚染性を有するが、酸素透過性および耐汚染性の両方の性質を有する非含水性のハードコンタクトレンズについては、具体的な開示がされていない。具体的には、前記公報の実施例3では2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートを重合してなるコンタクトレンズ材料が提案されているが、素材はメチルメタクリレートと2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを主体とするモノマー混合物溶媒溶液で重合した共重合体であり、その後溶媒減圧で除去してから含水させたソフトコンタクトレンズが開示されている。この含水ソフトコンタクトレンズは、濡れ性、耐汚染性が改善されるが、酸素透過係数は20前後である。したがって、酸素透過性および耐汚染性の両方を有する具体的な技術は開示されていない。前記問題点を解決する手段としてホスホリルコリン基を有するモノマー成分をメチルメタクリレート、シリコン系(メタ)アクリレートに溶解して、硬化物を得ることができればよいが、ホスホリルコリン基を有するモノマーは極度に親水性であるため、メチルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシシリルメタクリレート等のシリコン系(メタ)アクリレートあるいはフッ素アルキルメタクリレートに溶解せず、透明な硬化物は得られない。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の第1の目的は、ホスホリルコリン基を有するモノマー成分をメチルメタクリレート、シリコン(メタ)アクリレート系の疎水性単量体に溶解した均一な組成物を提供することにある。本発明の第2の目的は、さらに得られた単量体組成物を重合した共重合体を提供することにある。さらに、本発明の第3の目的は、蛋白質、脂質等の成分により汚れることのない耐汚染性と酸素透過性の両方を有するコンタクトレンズを提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、前記の問題点に鑑み鋭意検討した結果、A成分の前記ホスホリルコリン類似基を有する(メタ)アクリレートとB成分の水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートとを特定量使用すると、A成分の溶解性を改善し均一透明となり、またさらに、C成分のその他単官能単量体と、D成分の多官能(メタ)アクリレートとを特定量使用すると、A成分の溶解性を改善し、前記の単量体組成物を重合するとコンタクトレンズに好ましい酸素透過性と耐汚染性を有するコンタクトレンズとなることの知見を得て、本発明を完成するに至った。本発明はすなわち次の(1)〜(8)である。
(1)A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素重合性単量体5〜70重量%、その他の成分として重合性単量体20〜94重量%からなる重合性単量体組成物。
(2)前記(1)に記載される重合性単量体組成物を重合して得られる共重合体。
(3)A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜25重量%、B成分として水酸基含有フッ素(メタ)アクリレート5〜70重量%、C成分としてA、B成分以外のその他の単官能単量体を20〜90量%およびD成分として多官能(メタ)アクリレート0.1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなるコンタクトレンズ。

0006

(4)A成分としてホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート1〜20重量%、B成分として水酸基含有フッ素(メタ)アクリレート5〜40重量%、C成分としてA、B成分以外のその他の単官能単量体20〜75重量%およびD成分として多官能(メタ)アクリレートを1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなるハードコンタクトレンズ。
(5)A成分が下記の式[1]

0007

0008

{式中、 R1は水素原子又はメチル基を示し、 R2は(CH2CHR3)nまたは(CH2CHR3O)nCH2CHR3を示す(ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す)。また、mは2〜4の整数を示す。}で表わされるホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレートであり、B成分が下記の式[2]

0009

0010

(ここで、R4は水素原子またはメチル基、Xは−CH(OH)CH2− または−CH(CH2OH)−、また、hは0または1〜3の整数、Rfは2〜21個のフッ素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。)で表される水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートである前記(3)記載のコンタクトレンズ。
(6)A成分が下記の式[1]

0011

0012

{式中、 R1は水素原子又はメチル基を示し、 R2は(CH2CHR3)nまたは(CH2CHR3O)nCH2CHR3を示す(ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す)。また、mは2〜4の整数を示す。}で表わされるホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレートであり、B成分が下記式[2]

0013

0014

(ここで、R4は水素原子またはメチル基、Xは−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−、また、hは0または1〜3の整数、Rfは2〜21個のフッ素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。)で表される水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートである前記(4)記載のハードコンタクトレンズ。

0015

(7)A成分が1〜25重量%、B成分が5〜70重量%、C成分が20〜90重量%およびD成分が0.1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなり、前記C成分が下記のaより選択される1種以上の単量体であり、またD成分が下記のbより選択される1種以上の単量体である前記(3)記載のコンタクトレンズ。
a;トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートの水酸基を含有しない含フッ素(メタ)アクリレート;メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレートのアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド
b;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート。

0016

(8)A成分1〜20重量%、B成分が5〜40重量%、C成分が20〜75重量%およびD成分が1〜10量%からなる重合性単量体混合物を重合してなり、前記C成分が下記のaより選択される1種以上の単量体であり、またD成分が下記のbより選択される1種以上の単量体である前記(4)記載のハードコンタクトレンズ。
a;トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートの水酸基を含有しない含フッ素(メタ)アクリレート;メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレートのアルキル(メタ)アクリレート。
b;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下本発明をさらに詳細に説明する。本発明において、コンタクトレンズとは、特別の指定がない限り、ハードコンタクトレンズおよびソフトコンタクトレンズの両方を意味する。本発明における重合性単量体組成物は、A成分、B成分の重合性単量体を主なる構成成分とする組成物であり、レンズ用、特にコンタクトレンズ用に好適である。また、本発明の共重合体とは、前記の重合性単量体組成物にさらに重合開始剤を用いて重合してなる共重合体をいう。本発明で用いるA成分のホスホリルコリン類似基含有(メタ)アクリレート(以下、PC単量体1と略す。)は、下記の式[1]で示される(メタ)アクリレートである。

0018

0019

ここで、式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は(CH2CHR3)nまたは(CH2CHR3O)nCH2CHR3を示す(ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、nは1〜8の整数を示す)。また、mは2〜4の整数を示す。A成分の具体例としては、例えばmが2である、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオエチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−2‘−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート等を挙げることができる。

0020

また、mが3である、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート等を挙げることができる。さらにmが4である2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート等を挙げることができる。入手性より2−メタクリロイルオキシエチル−2‘−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート(以下、MPCと略す。)が好ましく挙げられる。A成分のこれらのPC単量体1は、単独で使用してもよいし、2種以上を配合して用いてもよい。このようなPC単量体1は、得られるコンタクトレンズに親水性及び耐汚染性を付与することができる。PC単量体1の配合量は、1〜25重量%好ましくは1〜20重量%である。1重量%未満であるとA成分のPC単量体1に基づくの効果が発現しにくいので、耐汚染性を付与できない。PC単量体1の配合量が25重量%より多いと、硬化中、モノマーに溶解せず分離するか、重合体中に分離して透明感がなくなるため、透明で均質な硬化物が得られない。

0021

本発明で用いるB成分の水酸基含有フッ素重合性単量体としては、水酸基含有(メタ)アクリレート(以下、F−OH単量体2と略す)が用いられ、下記の式[2]で表される(メタ)アクリレートである。

0022

0023

ここで、R4は水素原子またはメチル基、Xは−CH(OH)CH2−または−CH(CH2OH)−、また、hは0または1〜3の整数、Rfは2〜21個のフッ素原子を有する直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜10のフルオロアルキル基である。

0024

B成分の具体例としては、例えば、3−(ペルフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(ペルフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(ペルフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(ペルフルオロ−8−メチルデシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ペルフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ペルフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ペルフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−3−メチルブチル)−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−5−メチルヘキシル)−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−7−メチルオクチル)−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−8−メチルデシル)−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ペルフルオロブチル−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ペルフルオロヘキシル−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ペルフルオロオクチル−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。F−OH単量体2は、単独で使用してもよいし、2種以上を配合して用いてもよい。このようなF−OH単量体2は前記PC単量体1を溶解し、例えば、他の(メタ)アクリレートを相溶させる。

0025

F−OH単量体2の配合量は、5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%である。B成分の水酸基含有フッ素(メタ)アクリレートの配合量が5重量%未満であるとA成分の(メタ)アクリレートを十分量溶解できず、70重量%より多いと重合して得られるコンタクトレンズは機械的に脆く取扱にくく、破損しやすくなる。また、F−OH単量体2は、前記のようにPC単量体1と他の単量体を相溶化するだけでなく、重合されたコンタクトレンズの酸素透過性の付与にも寄与する。その他成分は、20〜94重量%、好ましくは40〜90重量%である。

0026

本発明に使用するC成分は、前記のA、B成分と共重合可能な単官能単量体(以下、単量体3と略す)であり、その具体例としては、(イ)スチレン系単量体、(ロ)アルキル(メタ)アクリレート、(ハ)水酸基を含有しないフッ素含有アルキル(メタ)アクリレート、(ニ)シリコン含有(メタ)アクリレート、(ホ)ビニルエーテル系単量体、(ヘ)親水性単量体等が挙げられる。(イ)のスチレン系単量体としては、例えば、スチレンメチルスチレン等が挙げられる。(ロ)のアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。(ハ)水酸基を含有しないフッ素含有アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。(ニ)シリコン含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリストリメトキシシリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。(ホ)のビニルエーテル系単量体としては、例えば、エチルビニルエーテルn−ブチルビニルエーテル等が挙げられる。(ヘ)の親水性単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。これらの単量体3は、単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。単量体3の中でも、水酸基を含有しないフッ素含有アルキル(メタ)アクリレート、シリコン含有(メタ)アクリレートが、得られるコンタクトレンズに酸素透過性を付与する点から特に好ましいモノマーとして挙げられる。N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドンは得られるコンタクトレンズに親水性を付与する点から特に好ましいモノマーとして挙げられる。また、メチルメタクリレートが、得られるコンタクトレンズの加工に適度な硬度機械的強度を付与する点から特に好ましいモノマーとして挙げられる。

0027

本発明で用いるD成分は、前記のA、BおよびC成分と共重合可能な多官能(メタ)アクリレート(以下、多官能単量体4と略す。)であり、その具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート等の2官能性(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能性の(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能単量体4は、単独で使用してもよいし、2種以上を配合して用いてもよい。D成分の配合量は、0.1〜10重量%、好ましくはハードコンタクトレンズ用で1〜10重量%、ソフトコンタクトレンズ用で0.1〜1重量%である。これらの多官能単量体4は、共重合で架橋し、得られるコンタクトレンズの加工に適度な硬度、機械的強度を付与する。

0028

本発明の重合性単量体組成物は、前記のA、Bさらにその他の単量体を所定量配合することによって、均一な溶液とすることができる。またさらに、本発明の共重合体は、前記の重合性単量体組成物にさらに後述の重合開始剤を用いて重合して得られる透明な共重合体である。

0029

本発明のコンタクトレンズは、前記A、B、CおよびD成分の組成原料を共重合することにより得ることができるが、前記A、B、C成分のモノマー種および量または前記D成分の量によって含水あるいは非含水コンタクトレンズとなるが本発明のコンタクトレンズが含水、非含水にかかわらず濡れ性がよく、装用感に優れている。本発明の耐汚染性と酸素透過性のコンタクトレンズは、前記の成分の他に本発明の効果を損なわない範囲で、色素染料顔料等の着色料紫外線吸収剤等を含んでいてもよい。色素、染料、顔料等の具体例として、例えば、青色201号、青色204号、紫色201号、赤色404号、緑色202号、青色404号等が挙げられる。また、紫外線吸収剤の具体例としては、2−(2−ヒドロキシベンゾトリアゾール、2−(ヒドロキシ)ベンゾフェノン等が好ましく挙げることができる。

0030

本発明のコンタクトレンズ製造時の重合方法は、一般的なラジカル重合開始剤を使用するラジカル重合法によって実施される。例えば、塊状重合等の公知の技術によって行うことができる。前記のラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル過酸化ラウロイルジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシジイソブチレートアゾビスイソブチロニトリルアゾビスジメチルバレロニトリルを用いることができる。重合開始剤の使用量としては、全モノマー100重量部に対して通常0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。本発明のコンタクトレンズの形状に製造するには、前記ラジカル重合条件に基づいて、例えば[イ]前記原料モノマー試験管等の適当な容器の中で共重合させ、丸棒ロッド)またはブロックを得た後、切削研磨等の機械的加工する方法、[ロ]所定の型枠に前記原料モノマーと重合開始剤とを注入し、鋳型重合によって直接コンタクトレンズを成形する方法、[ハ]加熱または光照射を行いながらキャストする方法、または[ニ]予めラジカル重合法等で重合物を製造した後、重合物を適当な溶剤に溶解し、キャスト法により溶剤を除去する方法等により得ることができる。

発明の効果

0031

第1の発明は、前記のA成分の特定構造のリン脂質類似構造を有する(メタ)アクリレート、B成分の特定の水酸基含有フッ素単量体、さらにその他の単量体を所定量配合することによって、分離や沈殿することなく均一な溶液とすることができる重合性単量体組成物である。さらに第2の発明は、前記の重合性単量体組成物にさらに重合開始剤を用いて重合して得られる透明な共重合体である。この透明な共重合体は、丸棒(ロッド型)や、ボタン型で得て、さらに加工してレンズ、特にコンタクトレンズ用に好適である。またさらに、第3の発明は、前記の共重合体からなるコンタクトレンズで、重合性単量体組成物を硬化して得られるコンタクトレンズは、前記のA成分による親水性、耐汚染性、B成分による酸素透過性、さらにその他の成分による強度や加工性の維持、向上により、耐汚染性と酸素透過性の両方の物性を有する優れたコンタクトレンズである。特に、涙液中の蛋白質、脂質に汚れない耐汚染性の効果を奏するコンタクトレンズである。

0032

以下、本発明を具体例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
2−メタクリロイルオキシエチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート(MEP)5重量部、3−(ペルフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートFMBM)30重量部を混合溶解した。得られた混合物にさらにトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(SiMA)65重量部に溶解したところ光学的に均一で、透明な配合物が得られた。

0033

実施例2
表1に示す原料モノマーすなわちMEP5重量部、FMBM30重量部、SiMA30重量部、メチルメタクリレート(MMA)30重量部、エチレングリコールジメタクリレート(EDMA)5重量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を試験管状ガラス管に注入し、系内の窒素置換を行った後、密封し、加熱硬化を行った。加熱は、恒温槽中で50〜100℃に、50時間かけて昇温しておこなった。重合終了後、硬化物を型から取り出したところ、得られた重合体は無色透明であった。得られた重合体から所定の形状のテストピースを作製し、以下に示す各物性を評価した。結果を表1に示した。

0034

1.酸素透過性;製科研式フィルム酸素透過測定装置(理化精機工業製、K−316)を用いて、35℃、生理食塩水中の酸素透過係数を求めた。
2.ショアー硬度ショアー硬度計アスカー製、D)を用いて、JIS K 7215に準じて、テストピースの表面硬度を測定した。
3.接触角接触角計協和科学株社製 CA−A)を用いて、得られたテストピースの接触角を測定した。
4.蛋白質吸着量の評価;アルブミン0.39%(W/V)、リゾチーム0.17%(W/V)、γ−グロブリン0.105%(W/V)の生理食塩水溶液に、テストピースを浸せき後、生理食塩水で軽くすすぎ、1重量%のドデシル硫酸ナトリウム界面活性剤水溶液を用いてテストピースから蛋白質を剥離させ、その溶液に蛋白質定量用の試薬を注入し、コンタクトレンズに吸着した蛋白質の定量を行った。
蛋白質吸着量(μg)=蛋白質を剥離して測定した蛋白質の量
5.脂質吸収量の評価;オレイン酸20gの入ったサンプル管にテストピースを入れ、60℃の恒温槽に24時間入れオレイン酸の吸収量を測定した。
計算式
オレイン酸吸収量(%)={(吸収後のレンズ重量−吸収前のレンズ重量)/吸収後のレンズ重量}×100

0035

実施例3〜11
実施例2と同様にして表1および2の組成物を用いて重合して重合体を得た。その後同様に処理してコンタクトレンズを得た。測定した結果を表1および2に示す。

0036

比較例1
MEP5重量部をSiMA95重量部に添加、溶解したが透明な配合物にならなかった。さらに本配合物を60℃オーブンに入れ撹拌しても透明な配合物にはならなかった。

0037

比較例2
SiMA45重量部、トリフルオロエチルメタクリレート(3FMA)20重量部、MMA25重量部、メタクリル酸(MA)5重量部、EDMA5重量部、AIBN0.2重量部を試験管状ガラス管に注入し、系内の窒素置換を行った後、密封し、加熱硬化を行った。加熱は、恒温槽中で50〜100℃に、50時間かけて昇温しておこなった。重合終了後、硬化物を型から取り出したところ、得られた重合体は無色透明であった。得られた重合体を所定の形状のテストピースを作製し、以下前記と同様にして各物性を評価した。測定した結果を表3に示した。

0038

比較例3〜5
表3に示した配合組成で比較例2と同様にして重合して重合体を得た。その後同様に処理してコンタクトレンズを得た。以下前記と同様にして各物性を評価した。測定した結果を表3に示す。

0039

比較例6
エタノール50重量部、MMA50重量部を含む溶液中にMEP50重量部、EDMA2重量、AIBN0.2重量部を溶解し、試験管状ガラス管に注入し、系内の窒素置換を行った後、密封し、加熱硬化を行った。加熱は、恒温槽中で50〜100℃に、50時間かけて昇温しておこなった。重合終了後、硬化物を型から取り出し、真空乾燥機中で80℃、48時間加熱する事によりエタノールを除去し、硬化物を得た。以下前記と同様にして各物性を評価した。測定した結果を表3示す。

0040

実施例12
表4に示す原料モノマーすなわちMEP10重量部、FMBM49.5重量部、SiMA30重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)10重量部、EDMA0.5重量部、AIBN0.2重量部を試験管状ガラス管に注入し、系内の窒素置換を行った後、密封し、加熱硬化を行った。加熱は、恒温槽中で50〜100℃に、50時間かけて昇温して行った。得られた重合体は無色透明であった。得られた重合体から所定の形状のテストピースを作製し、表4に示す各物性を評価した。結果を表4に示す。

0041

表4に示す物性の内、含水率は次の様に求めた。
含水率:0.9重量%の生理食塩水中に浸せきして飽和含水状態とした後、重量を測定し、次式により算出した。
含水率(%)={(W1−W2)/W1}×100
ここで、W1:飽和含水時の重量、W2:乾燥重量を示す。

0042

実施例13〜21
実施例13と同様にして表4、5の配合組成を用いて重合して重合体を得た。その後同様に処理してコンタクトレンズを得た。測定した結果を表4、5に示す。

0043

比較例7
表6に示す原料モノマーすなわちFMBM49.5重量部、N−ビニルピロリドン(NVP)20重量部、SiMA30重量部、EDMA0.5重量部、AIBN0.2重量部を試験管状ガラス管に注入し、系内の窒素置換を行った後、密封し、加熱硬化を行った。加熱は、恒温槽中で50〜100℃に、50時間かけて昇温して行った。得られた重合体は無色透明であった。得られた重合体から所定の形状のテストピースを作製し、表6に示す各物性を評価した。結果を表6に示す。

0044

比較例8〜10
表6に示した配合組成で比較例7と同様に重合して重合体を得た。その後同様に処理してコンタクトレンズを得た。以下前記と同様にして各物性を評価した。測定した結果を表6に示す。

0045

0046

0047

0048

0049

0050

0051

なお表1〜6中に用いた略号はつぎのとおりである。
MEP;2−メタクリロイルオキシエチル−2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、
MPP;2−メタクリロイルオキシプロピル−2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、
MEEP;2−メタクリロイルオキシジエトキシ−2−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、
FMBM;3−(ペルフルオロ3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
FBM;3−ペルフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
FHM;3−ペルフルオロへキシル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
MMA;メタクリル酸メチル
EMA;メタクリル酸エチル
MA;メタクリル酸、
HEMA;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
NVP;N−ビニルピロリドン
DMAA;N,N−ジメチルアクリルアミド、
3FMA;トリフルオロエチルメタクリレート、
6FMA;ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、
SiMA;トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、
EDMA;エチレングリコールジメタクリレート、
TMPT;トリメチロールプロパントリアクリレート

0052

配合組成物の透明性の評価記号
配合組成物の透明性;○は単量体組成で透明な組成物が得られた。×は単量体組成で透明な組成物は得られなかった。
<硬化物の透明性の評価記号>
硬化物の透明性;○は単量体組成で重合後に透明な硬化物が得られた。×は単量体組成で重合後に透明な硬化物は得られなかった。
含水後硬化物の透明性の記号>
含水後硬化物の透明性;○は硬化物を水和した時、含水後も透明性を維持していた。×は硬化物を水和した時、含水後も透明性を維持しなかった。
また、測定の単位は、酸素透過性Dk値=10-11mlO2・cm/cm2・sec・mmHg、ショアー硬度=無単位、接触角=度、蛋白吸着量=μg、脂質吸収量=%、含水率=%である。

0053

以上の結果より、本発明の重合性単量体組成物は、均一透明であることがわかる。また、重合性単量体組成物を重合してなる実施例のコンタクトレンズは、比較例に比べて、酸素透過性および防汚染性の両方を有する優れたものであることがわかる。

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