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技術 アンモニア発生抑制剤、アンモニア発生抑制食品、それらの製造方法およびアンモニア発生抑制方法

出願人 福寿水産株式会社船山信次
発明者 船山信次野下俊朗臼井弘鈴木康夫
出願日 1998年11月24日 (21年3ヶ月経過) 出願番号 1998-350778
公開日 2000年6月13日 (19年8ヶ月経過) 公開番号 2000-157158
状態 特許登録済
技術分野 肉,卵の保存
主要キーワード 可溶性無機塩 ゼロ調整 日本橋 綿栓ろ過 処理乾燥 ウレアーゼ阻害活性 標準水溶液 冷風乾燥
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年6月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

従来の製品と異なる植物材料を用いて、サメ肉などに含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制する。

解決手段

無処理サメ肉または枯草水抽出エキス水道水で2倍希釈した試薬にサメ肉を1時間浸したものを、冷風乾燥機を用いて3日間乾燥させたものに、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を加えて浸す

概要

背景

サメエイなどの魚類は、他の魚類と比較して非常に大量の尿素体内に含んでいる。サメなどの肉に含まれる尿素は死後すぐにウレアーゼによって分解され、アンモニアを発生する。このことから、サメ肉消費は限られ、サメ肉を食べる習慣も一部の地域に限られている。

サメの肉に含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制できるならば、サメの肉もタンパク源としてもっと活用できるようになると考えられる。また、そうなれば、商品価値が上がることから、資源の活用のみならず、投棄が減って環境保全にも役立ち、ひいては産業振興に貢献できると考えられる。

従来の市販の製品の中で、サメ肉からのアンモニアの発生を抑制するのに使用可能なものとして、2種の脱臭消臭剤がある。一方の脱臭・消臭剤(商品名:「ケスンA」、発売元:丸宗(大阪市西区新1−12−7))はツバキ科植物抽出物から製されるもので、他方の脱臭・消臭剤(商品名:「フジラック30」、発売元:薬品工業(株)特薬事業部(東京都中央区日本橋本町3−4−6))はユリ科ユッカ(Yucca shidigera)から調製されるユッカ抽出物を含むものである。

概要

従来の製品と異なる植物材料を用いて、サメ肉などに含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制する。

無処理サメ肉または枯草水抽出エキス水道水で2倍希釈した試薬にサメ肉を1時間浸したものを、冷風乾燥機を用いて3日間乾燥させたものに、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を加えて浸す

目的

本発明は、従来の製品と異なる植物材料を用いて、サメ肉などに含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制できるアンモニア発生抑制剤、アンモニア発生抑制食品、それらの製造方法およびアンモニア発生抑制方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ウツボグサ花穂水抽出物を含むことを特徴とするアンモニア発生抑制剤

請求項2

ダイオウの根のアルコール抽出物を含むことを特徴とするアンモニア発生抑制剤。

請求項3

紅茶の水抽出物を含むことを特徴とするアンモニア発生抑制剤。

請求項4

ウツボグサの花穂の水抽出物を含むことを特徴とするアンモニア発生抑制食品

請求項5

ウツボグサの花穂から水抽出物を水で抽出することを特徴とするアンモニア発生抑制剤の製造方法。

請求項6

食品にウツボグサの花穂の水抽出物を浸透させることを特徴とするアンモニア発生抑制食品の製造方法。

請求項7

前記食品はサメ肉加工食品であることを特徴とする請求項6記載のアンモニア発生抑制食品の製造方法。

請求項8

ウツボグサの花穂の水抽出物を付着させることを特徴とするアンモニア発生抑制方法

技術分野

0001

本発明は、アンモニア発生抑制剤アンモニア発生抑制食品、それらの製造方法およびアンモニア発生抑制方法に関する。

背景技術

0002

サメエイなどの魚類は、他の魚類と比較して非常に大量の尿素体内に含んでいる。サメなどの肉に含まれる尿素は死後すぐにウレアーゼによって分解され、アンモニアを発生する。このことから、サメ肉消費は限られ、サメ肉を食べる習慣も一部の地域に限られている。

0003

サメの肉に含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制できるならば、サメの肉もタンパク源としてもっと活用できるようになると考えられる。また、そうなれば、商品価値が上がることから、資源の活用のみならず、投棄が減って環境保全にも役立ち、ひいては産業振興に貢献できると考えられる。

0004

従来の市販の製品の中で、サメ肉からのアンモニアの発生を抑制するのに使用可能なものとして、2種の脱臭消臭剤がある。一方の脱臭・消臭剤(商品名:「ケスンA」、発売元:丸宗(大阪市西区新1−12−7))はツバキ科植物抽出物から製されるもので、他方の脱臭・消臭剤(商品名:「フジラック30」、発売元:薬品工業(株)特薬事業部(東京都中央区日本橋本町3−4−6))はユリ科ユッカ(Yucca shidigera)から調製されるユッカ抽出物を含むものである。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、従来の製品と異なる植物材料を用いて、サメ肉などに含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制できるアンモニア発生抑制剤、アンモニア発生抑制食品、それらの製造方法およびアンモニア発生抑制方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、各種植物抽出エキスウレアーゼ阻害活性試験により、ウツボグサ花穂水抽出物ダイオウの根のアルコール抽出物および紅茶の水抽出物に顕著なウレアーゼ阻害活性があることを発見した。

0007

そこで、本発明に係るアンモニア発生抑制剤は、ウツボグサの花穂の水抽出物を含むことを特徴とする。他の本発明に係るアンモニア発生抑制剤は、ダイオウの根のアルコール抽出物を含むことを特徴とする。さらに他の本発明に係るアンモニア発生抑制剤は、紅茶の水抽出物を含むことを特徴とする。

0008

本発明に係るアンモニア発生抑制食品は、ウツボグサの花穂の水抽出物を含むことを特徴とする。

0009

本発明に係るアンモニア発生抑制剤の製造方法は、ウツボグサの花穂から水抽出物を水で抽出することを特徴とする。

0010

本発明に係るアンモニア発生抑制食品の製造方法は、食品にウツボグサの花穂の水抽出物を浸透させることを特徴とする。前記食品は、例えば、サメ肉加工食品である。サメ肉加工食品は、カットしただけの刺身であってもよい。前記食品には、サメ肉、エイの肉その他の尿素を含む食品が適している。

0011

本発明に係るアンモニア発生抑制方法は、ウツボグサの花穂の水抽出物を付着させることを特徴とする。

0012

ウツボグサ(Prunella vulgaris subsp. asiatica)は、シソ科多年生草本であり、本邦各地に自生する。本発明において、「ウツボグサ」には、東アジアの寒地に自生する同属のミヤマウツボグサ(P. vulgaris var. aleutica)、中国に自生する類縁植物(P. vulgaris) などの類縁植物を含む。

0013

ウツボグサの花穂には、その乾燥品である枯草を好適に用いることができる。夏枯草は、古くから薬用に供されており、現在でも、漢方では消炎利尿薬や、はれもの、るいれきに用いられる要薬として利用されている。夏枯草またはその抽出エキスには現在までに、有毒または何らかの望ましくない作用が報告されたことはなく、おだやかな活性を示す生薬といえる。夏枯草の水抽出エキスは、淡茶褐色を呈し、ほとんど無味である。

0014

なお、ウツボグサの含有成分しては、カリ塩などの可溶性無機塩類の他、トリテルペン類ウルソール酸(ursolic acid) や、その配糖体であるプルネルリン(prunellin) などのトリテルペン配糖体またはステロール配糖体が知られている。

0015

ダイオウとはタデ科のダイオウ(Rheum palmatum) であり、ダイオウの根には漢方の生薬の大黄を好適に用いることができる。大黄は緩下剤のため、ダイオウの根のアルコール抽出物を用いたアンモニア発生抑制剤は、食品以外の用途に用いることが望ましい。

0016

アンモニア発生抑制食品には、サメ肉、エイの肉その他の尿素を含む食品が適している。サメ肉の場合、肩ないし背肉を使用できる。

0017

アンモニア発生抑制食品を製造する際、食品にウツボグサの花穂の水抽出物を浸透させる方法として、ウツボグサの花穂の水抽出物を含む水に食品を浸漬させる方法をとることができる。ハンペンなどの練製品を製造する場合、魚肉のさらし水にウツボグサの花穂の水抽出物を含む水を用いることによって、水さらしの際にアンモニア発生の抑制処理を行うことができ、これにより水さらし回数を減らし、歩留りを上げることができる。

0018

アンモニア発生抑制方法では、ウツボグサの花穂の水抽出物を付着させる方法として、ウツボグサの花穂の水抽出物を含む水に浸漬させる方法、その水を散布する方法、その水で洗う方法、抽出物を混合する方法などをとることができる。アンモニア発生抑制方法は、尿素を含む食品のほか、ペット用トイレ幼児または成人紙おむつなどに適用してもよい。

発明の効果

0019

本発明に係るアンモニア発生抑制剤、アンモニア発生抑制食品、それらの製造方法およびアンモニア発生抑制方法によれば、従来の製品と異なる植物材料を用いて、サメ肉などに含まれる尿素からアンモニアが発生することをより効果的に抑制することができる。

0020

表1〜表3に示す植物材料について、抽出エキスのウレアーゼ阻害活性試験を行った。これらの植物材料のうち、黄耆紅花、望江決明子山茱萸呉茱萸竜胆地骨皮黄柏、夏枯草、葛根、大黄、虎草は、市販の生薬を用いた。コーヒーノキの果実は、市販のコーヒー豆を使用した。チャの葉は、市販の紅茶を使用した。ドクササコは、1990年10月に仙台市近郊で採取した。他の植物材料(イカリソウクロユリアジサイ、キショウブ、ルピナスヒガンバナハククレン、オシロイバナコクサギシソノイバラ、ヘンルーダ、エンジュユキヤナギヒメヒオウギズイセン、ケヤキ)は、すべて仙台市内栽培されたものを用いた。各植物材料は、表1〜表3に示す使用部位抽出溶媒によりエキスの抽出を行った。

0021

試薬類の調製は、以下のように行った。
(1)緩衝液……EDTA・2Na(200mg)をイオン交換水500mlに溶解して調製した。
(2)ウレアーゼ液……ウレアーゼ(和光純薬製、EC3.5.1.5.;210-00781;LEG7961、50mg)を緩衝液に溶解し、全量を500mlとした。
(3)フェノール試薬……フェノール(5.0g)およびニトプルシッド・Na(25mg)をイオン交換水に溶解し、全量を500mlとした。
(4)アルカリ性次亜塩素酸試薬……水酸化ナトリウム(2.5mg)をイオン交換水300mlに溶解させたものに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液有効塩素5%)6mlを添加し、イオン交換水を加えて全量500mlとした。
(5)尿素標準水溶液……保存標準液として尿素(6.43g)をイオン交換水に溶解して全量を100mlとした。この保存標準液を水で100倍に希釈し、使用標準液(30mgN/ml)とした。
(6)検体……前記植物材料の被験物質は、それぞれ4mlサンプル管に約10mgずつ正確に量りとり、溶媒(水−エタノール=1:1、400μl)を加えたものを検体とした。

0022

反応液には、試験管A、B、Cを用意し、Aを被験物質用、Bを比色定量用、Cをブランクとした。各試験管の内容は以下のとおりであり、いずれも全量を1000μlとした。

0023

A:尿素使用標準液(480μl)+ウレアーゼ液(500μl)+検体(20μl)、
B:尿素使用標準液(480μl)+ウレアーゼ液(500μl)+緩衝液(20μl)、
C:尿素使用標準液(480μl)+緩衝液(520μl)

0024

これらの反応液をインキュベータ(商品名「THERMOMINDERDX-10 」、タイテック株式会社製)により摂氏37度で15分間、酵素反応させた。

0025

酵素反応後、各試験管にフェノール試薬(1.0ml)を加えて撹拌し、次にアルカリ次亜塩素酸試薬(1.0ml)を加え、よく混合し、摂氏37度で15分間発色させた。発色後、イオン交換水(15ml)で希釈し、分光光度計(商品名「U−1100形分光光度計:日立製作所製)で比色定量(540nm)した。この際、まず、試験管C(ブランク)によってゼロ調整をした後、試験管Bの生成アンモニア量に対する試験管Aの生成アンモニアの抑制を観測した。各種植物抽出エキスのウレアーゼ阻害活性試験結果を表1〜表3に示す。

0026

0027

0028

0029

表1〜表3に示すように、活性を調べた植物抽出エキスのうち、夏枯草、大黄、紅茶の3種の抽出物に著しいウレアーゼ阻害活性を有するものがあることを見出した。図1に、夏枯草の水抽出エキスのウレアーゼ阻害活性をグラフで示す。

0030

〔夏枯草の水抽出エキスの調製〕夏枯草(ロット番号:9211017 、(有)野章商店製造)100gをガラス製の広口瓶に入れ、エタノール3リットルを加えて室温下静置した。7日後、綿栓ろ過によってエタノール抽出物を除き、残部に水道水3リットルを加えて室温下静置した。24時間後、綿栓ろ過によって夏枯草の水抽出物を得、これを2倍または4倍に水で希釈して使用した。

0031

ポジティブコントロールの調製〕ポジティブコントロールとして、市販の天然脱臭消臭剤(商品名「ケスン30A」、以下、「市販消臭剤」という)を1%水溶液水道水使用)に調製して使用した。

0032

〔サメ肉の調製〕サメ肉は、1998年1月に気仙水揚げされたヨシキリザメ(並品)を用いた。使用部位は、肩〜背肉であった。サメ肉は、使用するまで冷凍庫に入れ、−20℃で保存した。サメ肉を100gずつに切り分け、そのままのもの(無処理サメ肉)、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬に1時間浸したもの(夏枯草前処理サメ肉)、市販消臭剤の1%水溶液に1時間浸したもの(市販消臭剤前処理サメ肉)を準備した。

0033

〔サメ肉フレークの調製〕無処理サメ肉、夏枯草前処理サメ肉および市販消臭剤前処理サメ肉のそれぞれ100gずつブロック状になったもの1kgずつを、蒸煮器(商品名「SB−900型」、(株)ヒゲタ社製)で2時間加熱後、手でほぐし、フレーク状(それぞれ、無処理サメ肉フレーク、夏枯草前処理サメ肉フレーク、市販消臭剤前処理サメ肉フレーク)とした。フレークの収量は、1kgのサメ肉からいずれの場合も合計で約470gであった。こうして調製したフレークから100gずつ分取し、即時、各実験に用いた。

0034

〔乾燥サメ肉の調製〕サメ肉(各100g)をそのままのもの(無処理サメ肉)、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬に1時間浸したもの(夏枯草前処理サメ肉)、市販消臭剤の1%水溶液に1時間浸したもの(市販消臭剤前処理サメ肉)を準備し、これらを冷風乾燥機((株)大晴設備工業社製)を用いて3日間乾燥させ、乾燥サメ肉(それぞれ、無処理乾燥サメ肉、夏枯草前処理乾燥サメ肉、市販消臭剤前処理乾燥サメ肉)とした。それら乾燥サメ肉の収量は、18〜20gであった。

0035

官能試験〕官能試験は、3名で行った。被験体について、3名ともアンモニア臭を全く感じない場合には、〇、1〜3名がわずかなアンモニア臭を感じた場合には△、2名以上がはっきりとしたアンモニア臭を感じた場合には×と評価した。実際には、×と評価されたものは常に3名ともはっきりとしたアンモニア臭を感知した。

0036

〔無処理サメ肉フレークに対する脱臭効果試験〕無処理サメ肉フレーク(各100g)に次の(a)〜(d)の処理を施したものを、密閉できる蓋付きのポリプロピレン製容器(110×150×50mm)に入れて、30℃の恒温室に静置し、15、24および40時間後に蓋を開けて官能試験を実施した。

0037

(a)無処理サメ肉フレークに、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(b)無処理サメ肉フレークに、夏枯草の水抽出エキスを水道水で4倍希釈した試薬を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(c)無処理サメ肉フレークに市販消臭剤1%水溶液を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(d)無処理サメ肉フレークに水道水を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)(コントロール)。

0038

0039

以上の試験の結果を表4に示す。表4に示すように、無処理サメ肉フレークに夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈したものを添加したもの(a)では、15時間後でも全くアンモニア臭がなく、24時間後には3名中1名がアンモニア臭を感じ、40時間後にははっきりとしたアンモニア臭を感じるようになった。これに対して、無処理サメ肉フレークに夏枯草の水抽出エキスを水道水で4倍希釈したものを添加したもの(b)では、15時間後にわずかにアンモニア臭を感じた。無処理サメ肉フレークを市販消臭剤1%水溶液で処理したもの(c)も(a)と同様の効果であった。なお、コントロールとして、水道水を加えたもの(d)は15時間後にはすでに激しいアンモニア臭が発生していた。これらの結果から、夏枯草の水抽出エキスには、サメ肉フレークに対してアンモニア発生抑制効果があることが確認できる。

0040

〔前処理サメ肉フレークに対する脱臭効果試験〕夏枯草前処理サメ肉フレークおよび市販消臭剤前処理サメ肉フレーク(各100g)に次の(e)〜(h)の処理を施したものを、密閉できる蓋付きのポリプロピレン製の容器(110×150×50mm)に入れて、30℃の恒温室に静置し、15、24および40時間後に蓋を開けて官能試験を実施した。

0041

(e)夏枯草前処理サメ肉フレークに、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(f)市販消臭剤前処理サメ肉フレークに、市販消臭剤1%水溶液を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(g)市販消臭剤前処理サメ肉フレークに水道水200mlを加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)。
(h)無処理サメ肉フレークに水道水を200ml加えて1時間放置後、水分を手で絞ったもの(約70gの成績体を得た)(コントロール)。

0042

0043

以上の試験の結果を表5に示す。表5に示すように、夏枯草前処理サメ肉フレークに夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈したものを添加したもの(e)では、24時間経過後でも全くアンモニア臭が感じられず40時間後に至ってわずかにアンモニア臭を感じるようになった。これに対して、市販消臭剤前処理サメ肉フレークを市販消臭剤1%水溶液で処理したもの(f)は15時間後には全くアンモニア臭がなかったが、24時間後にはわずかにアンモニア臭を感じ、40時間後にははっきりとしたアンモニア臭が感じられるようになった。市販消臭剤前処理サメ肉フレークを水で処理したもの(g)についても(f)と同様の効果であった。なお、コントロールとして、水道水を加えたもの(d)は15時間後にはすでに激しいアンモニア臭が発生していた。これらの結果から、市販消臭剤を添加したものに比べて、夏枯草を添加したものでは、前処理したものにさらに添加することにより、アンモニアの発生抑制効果が高められることがわかる。

0044

〔無処理または前処理乾燥サメ肉に対する脱臭効果試験〕無処理乾燥サメ肉、夏枯草前処理乾燥サメ肉および市販消臭剤前処理乾燥サメ肉に(各18〜20g)に次の(i)〜(l)の処理を施したものを、密閉できる蓋付きのポリプロピレン製の容器(110×150×50mm)に入れて、30℃の恒温室に静置し、24、30、48、72および96時間後に蓋を開けて官能試験を実施した。

0045

(i)無処理乾燥サメ肉に、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を200ml加えて浸したもの。
(j)無処理乾燥サメ肉に、市販消臭剤1%水溶液を200ml加えて浸したもの。
(k)無処理乾燥サメ肉に、水道水を200ml加えて浸したもの(コントロール)。
(l)夏枯草前処理乾燥サメ肉に、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を200ml加えて浸したもの。
(m)市販消臭剤前処理乾燥サメ肉に、市販消臭剤1%水溶液を200ml加えて浸したもの。
(n)夏枯草前処理乾燥サメ肉に、水道水を200ml加えて浸したもの。

0046

0047

0048

以上の試験の結果を表6、表7に示す。表6は、無処理乾燥サメ肉の脱臭効果試験結果を示す。表6に示すように、無処理乾燥サメ肉を夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈したものに浸したもの(i)では、48時間経過後でもアンモニア臭を感じず、72時間経過後に3名中1名がアンモニア臭を感じるようになった。これに対して、無処理乾燥サメ肉を市販消臭剤1%水溶液に浸したもの(j)は、30時間後にはアンモニア臭が発現し、48時間後にははっきりとしたアンモニア臭が認められた。一方、無処理乾燥サメ肉を水道水に浸したもの(k)は24時間後にすでにアンモニア臭が感じられ、30時間後にはすでに激しいアンモニア臭が発生していた。

0049

表7は、前処理乾燥サメ肉の脱臭効果試験結果を示す。表7に示すように、夏枯草前処理乾燥サメ肉(l)および市販消臭剤前処理乾燥サメ肉(m)では、おおむね表6に示す無処理乾燥サメ肉と類似の結果を得たが、夏枯草前処理乾燥サメ肉に夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈した試薬を加えたもの(l)については、無処理乾燥サメ肉を使用した場合よりもさらに長時間、アンモニアの発生が抑制され、72時間後でもアンモニア臭が感じられず、96時間経過後にようやくわずかなアンモニア臭が認められた。なお、いずれの場合にも、乾燥サメ肉は、60〜70時間経過後、食用にできる程度の柔らかさとなった。この時点でのサメ肉の重量は、約50gであった。

0050

これらの結果から、乾燥サメ肉では、無処理の場合にも、夏枯草で前処理した場合にも、夏枯草の水抽出エキスを水道水で2倍希釈したものは、市販消臭剤1%水溶液よりすぐれたアンモニア発生抑制特性を示すことがわかる。また、乾燥サメ肉では、前処理したものにさらに夏枯草の水抽出エキスを添加することにより、アンモニアの発生抑制効果が高められることがわかる。

0051

以上のとおり、ウツボグサの花穂(夏枯草)の水抽出エキスを用いて、サメの肉に含まれる尿素からアンモニアが発生することを抑制することができ、サメ肉のタンパク源としての活用を図ることができる。

図面の簡単な説明

0052

図1夏枯草の水抽出エキスのウレアーゼ阻害活性を示すグラフである。

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