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技術 容量可変式容積型圧縮機の容量可変運転方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 坪野勇寺井利行向井有吾
出願日 1998年11月5日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 1998-314334
公開日 2000年5月26日 (19年1ヶ月経過) 公開番号 2000-145652
状態 特許登録済
技術分野 回転型ポンプ(1) 容積形ポンプの制御 容積形ポンプの制御
主要キーワード 運転時間間隔 判定周波数 吸込逆止弁 軸受け損失 指令回転 圧縮性ガス 落し穴 容量可変幅
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図面 (11)

課題

広範囲容量運転において、エネルギー効率の高い圧縮機の運転方法を提供することを目的とする。

解決手段

押除け容積吐出周波数の複数の条件組み合わせにより実現可能な容量の運転時に、それらの比較運転を行い、単位時間当たりの消費エネルギー量の少ない運転の押除け容積に押除け容積可変手段を設定する運転とする。

概要

背景

従来の前記吐出周波数可変手段と前記押除け容積可変手段を併用する容量可変容積型圧縮機は、特開平1−167477 号公報に記載されたように、容量可変幅を拡大することを目的として考案されている。前記吐出周波数可変手段は、圧縮機の駆動源電動機に限定しそのインバータ駆動により実現している。その容量可変運転方法は、インバータ駆動で可能な容量可変範囲では、前記容積可変手段は押除け容積を最大に固定し、インバータ駆動が困難または不可能となる低速回転運転範囲すなわち小容量運転範囲においてのみ前記押除け容積可変手段を用いて押除け容積を縮小して、インバータ駆動が可能な高速回転運転域移行させるという運転方法であった。

これにより、インバータ駆動のみでは不可能であった小容量運転も可能となり、容量可変幅の拡大が可能となった。ところが、このような運転方法であると、押除け容積が最大で電動機をインバータ駆動の下限近くの低速運転時では、電動機やインバータエネルギー効率高速運転時に比較して低下し、インバータを含む圧縮部全体のエネルギー効率が大幅に低下するという問題があった。

概要

広範囲容量運転において、エネルギー効率の高い圧縮機の運転方法を提供することを目的とする。

押除け容積と吐出周波数の複数の条件組み合わせにより実現可能な容量の運転時に、それらの比較運転を行い、単位時間当たりの消費エネルギー量の少ない運転の押除け容積に押除け容積可変手段を設定する運転とする。

目的

本発明の目的は、上記問題を解決し、広範囲な容量運転においても、エネルギー効率の高い圧縮機の運転方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

押除け容積複数段階または無限段階に変更可能な押除け容積可変手段と、圧縮室から吐出する圧縮ガス吐出周波数を複数段階または無限段階に変更可能な吐出周波数可変手段を備えた容量可変容積型圧縮機の容量可変運転方法において、前記押除け容積と前記吐出周波数の複数の条件組み合わせにより実現可能な容量の運転時に、同様な容量を確保する前記複数の条件組み合わせのうちの少なくとも2通りの運転を行う比較運転の時間を設け、その比較運転後で次回の比較運転までの運転期間のうち過渡的運転を除く安定運転時間では、前記比較運転のうちで運転に要した単位時間当たりのエネルギー量の少ない運転の押除け容積に前記押除け容積可変手段を設定することを特徴とする容量可変式容積型圧縮機の容量可変運転方法。

技術分野

0001

本発明は、容量可変容積型圧縮機の容量可変運転方法に関わり、特に広範囲容量運転においてエネルギー効率を高くする運転方法に関する。

背景技術

0002

従来の前記吐出周波数可変手段と前記押除け容積可変手段を併用する容量可変式容積型圧縮機は、特開平1−167477 号公報に記載されたように、容量可変幅を拡大することを目的として考案されている。前記吐出周波数可変手段は、圧縮機の駆動源電動機に限定しそのインバータ駆動により実現している。その容量可変運転方法は、インバータ駆動で可能な容量可変範囲では、前記容積可変手段は押除け容積を最大に固定し、インバータ駆動が困難または不可能となる低速回転運転範囲すなわち小容量運転範囲においてのみ前記押除け容積可変手段を用いて押除け容積を縮小して、インバータ駆動が可能な高速回転運転域移行させるという運転方法であった。

0003

これにより、インバータ駆動のみでは不可能であった小容量運転も可能となり、容量可変幅の拡大が可能となった。ところが、このような運転方法であると、押除け容積が最大で電動機をインバータ駆動の下限近くの低速運転時では、電動機やインバータのエネルギー効率が高速運転時に比較して低下し、インバータを含む圧縮部全体のエネルギー効率が大幅に低下するという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の目的は、上記問題を解決し、広範囲な容量運転においても、エネルギー効率の高い圧縮機の運転方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

前記の目的を達成する手段として、押除け容積を複数段階または無限段階に変更可能な押除け容積可変手段と、圧縮室から吐出する圧縮ガスの吐出周波数を複数段階または無限段階に変更可能な吐出周波数可変手段を備えた容量可変式容積型圧縮機の容量可変運転方法において、前記押除け容積と前記吐出周波数の複数の条件組み合わせにより実現可能な容量の運転時に、同様な容量を確保する前記複数の条件組み合わせのうちの少なくとも2通りの運転を行う比較運転の時間を設け、その比較運転後で次回の比較運転までの運転期間のうち停止時や起動時を含む要求される運転容量急変にともなって起こる過渡的運転を除く安定運転時間では、前記比較運転のうちで運転に要した単位時間当たりのエネルギー量の少ない運転の押除け容積に前記押除け容積可変手段を設定する運転方法とした。

0006

仮に、ある容量の運転を行っている場合に、押除け容積を0.5 倍に変化させた時、変化前と同様の容量を確保するためには、押除け容積可変手段の性能で多少のずれはあるが、前記吐出周波数可変手段により圧縮ガスの吐出周波数を2倍にする必要がある。もしも駆動源が同期電動機でありインバータ駆動を行う場合であればそのインバータの指令回転周波数を2倍にすることに対応する。このように、押除け容積可変手段と吐出周波数可変手段を併用すると、ある容量範囲においてはその運転を実現できる押除け容積と吐出周波数の複数の組み合わせがでてくる。

0007

前記目的を達成する手段は、上記したような押除け容積と吐出周波数の複数の組み合わせで実現できる容量の運転を行う時に、実際に複数の押除け容積と吐出周波数の組み合わせで運転し単位時間当たりのエネルギー量を比較する。この結果、運転に要する単位時間当たりのエネルギー量が少ない運転を、その比較時間後に選択するという運転方法である。この結果、広い容量運転範囲でエネルギー効率の高い運転を実現できるという効果がある。

0008

ところで、起動してから停止する一連の運転期間のうちの起動時や停止時を除く安定運転期間において、圧縮機に要求される運転条件は変動するうえに圧縮機の各部の温度等に代表される状態も変動する。よって、一連の運転中でも押除け容積の適正値は変化する。

0009

本手段は、前記比較運転を一連の運転中に定期的または不定期に設定し、その時々運転状態における適正な押除け容積を調べてそれに設定することにより、一連の運転期間におけるエネルギー効率の高い運転期間の割合を高めるという効果がある。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明を、冷凍サイクル用圧縮機として用いられるインバータ駆動の容量可変式スクロール圧縮機の運転に適用した一実施例を、図1ないし図9に基づいて説明する。図1冷凍サイクルの構成図、図2は圧縮機の縦断面図、図3は容量可変逆止弁の縦断面図、図4差圧制御弁の縦断面図、図5固定スクロール部材の反スクロールラップ側からの平面図、図6は固定スクロール部材のスクロールラップ側からの平面図、図7は押除け容積を小さくした時の圧縮開始時両スクロール部材の噛み合い状態の横断面図、図8バイパス弁の縦断面図、図9はインバータの指令周波数と圧縮機の容量の関係を示すグラフである。

0011

まず、容量可変式スクロール圧縮機を図2に従って説明する。最初に構造を説明する。

0012

旋回スクロール部材3は、鏡板3aにスクロールラップ3bが立設し、その背面には旋回軸受3wを挿入した軸受保持部3sと、旋回オルダム溝3g,3hが設けられる。そして、少なくとも鏡板3aのラップ側とスクロールラップ3b全域に、潤滑性及びなじみ性の良い表面処理を施す。

0013

固定スクロール部材2は、スクロールラップ歯先面と同一面である非旋回基準面2uを設けそこに周囲溝2cを形成する。外周にはモータ線19nを通したり吐出ガスおよび油を流す複数個流通溝2rを設ける。そして、歯底図5図6に示すような位置に、二個の容量可変穴2hと2個のバイパス穴2eと吐出穴2dと背面側導通路2βが設けられる。

0014

この容量可変穴2hの上部には図2二点鎖線の円で囲んだQ部に示す容量可変逆止弁41が組込まれ、バイパス穴2eの上部にはバイパス弁23が組込まれ、背面側導通路2βの上部には図2の二点鎖線の円で囲んだP部に示す差圧制御弁100が組込まれる。また、歯底面外縁側連通溝2δと吸込み掘込み2qを設け、そこに背面から吸込穴2vを設ける。

0015

この吸込穴2vに前記吸込パイプ54を挿入するが、そのときに吸込弁体24aと吸込逆止弁ばね24cを入れ、吸込逆止弁24を形成する。

0016

ここで前記固定スクロール部材2に組込まれる前記した容量可変逆止弁41,差圧制御弁100,バイパス弁23を、図3図4図8を用いて説明する。まず、容量可変逆止弁41の説明を行う。前記容量可変穴2hの反ラップ側から容量可変弁掘込み2gを開け、その底に縦断面が半円形の容量可変弁シール面2iを設ける。この容量可変弁掘込み2gにその直径より少し小さい直径の容量可変弁体41aを入れた上で、容量可変弁キャップ41fのばね位置決め突起41hに容量可変弁ばね41cの一端を装着した状態で前記容量可変弁掘込み2gに圧入または接着または溶接する。この時、前記容量可変弁キャップ41fの外周と前記容量可変弁掘込み2g間は完全なシールを行う。また、前記容量可変弁ばね41cは圧縮され、前記容量可変弁体41aを前記容量可変弁シール面2iに押し付ける。

0017

次に、差圧制御弁100の説明を行う。前記背面側導通路2βの反ラップ側から差圧制御弁掘込み2fを開け、その底に縦断面が半円形の差圧制御弁シール面2j、またその側面には連通溝2δに抜ける吸込側導通路2αを設ける。この差圧制御弁掘込み2fにその直径より少し小さい直径の差圧制御弁体100aを入れた上で、差圧制御弁キャップ100fのばね位置決め突起100hに差圧制御弁ばね100cの一端を装着した状態で前記差圧制御弁掘込み2fに圧入または接着または溶接する。

0018

この時、前記差圧制御弁キャップ100fの外周と前記差圧制御弁掘込み2f間は完全なシールを行う。また、前記差圧制御弁ばね100cは圧縮され、前記差圧制御弁体100aを前記差圧制御弁シール面2jに押し付ける。最後に、バイパス弁23の説明を行う。前記バイパス穴2eの反ラップ側からバイパス弁掘込み2κを開け、その底に縦断面が半円形のバイパス弁シール面2λを設ける。

0019

このバイパス弁掘込み2κにその直径より少し小さい直径のバイパス弁体23aを入れた上で、バイパス弁キャップ23fのばね位置決め突起23hにバイパス弁ばね23cの一端を装着した状態で前記バイパス弁掘込み2κに圧入または接着または溶接する。この時、前記バイパス弁キャップ23fの外周と前記バイパス弁掘込み2κ間は完全なシールを行う必要はない。また、前記バイパス弁ばね23cは圧縮され、前記バイパス弁体23aを前記バイパス弁シール面2λに押し付ける。

0020

フレーム4は、外周部に前記固定スクロール部材2を取り付ける固定取付け面4b、その内側に旋回はさみこみ面4dが設けられる。そのさらに内側には、オルダムリング5をフレーム4と旋回スクロール部材3の間に配置するため、フレームオルダム溝4e,4f(ともに図示せず)を設ける。また、中央部には軸シール4aと主軸受4mを設け、そのスクロール側にシャフトを受けるシャフトスラスト面4cを設ける。外周面にはガスおよび油の流路となる複数の流通溝4hが設けられる。そして、そのうちの一個にはモータ線19nを通す。

0021

オルダムリング5は、その一面にフレーム突起部5a,5b(ともに図示せず)が設けられ、もう一方の面には旋回突起部5c,5dが設けられる。

0022

シャフト12は、その内部にシャフト給油孔12aと主軸受給油孔12bと軸シール給油孔12cと副軸受給油孔12iが設けられる。また、その上部には径の拡大したバランス保持部12hがあり、そこにシャフトバランス49が圧入される。さらに偏心部12fが設けられる。

0023

ロータ15は、積層鋼板15aに未着磁永久磁石15bを内蔵し、両端にロータバランス15c,15pを設ける。ステータ16は積層鋼板16aの外周部及び内部に圧縮性ガスや油の流路となる複数のステータ溝16cとステータ穴16mが設けられている。

0024

これらの構成要素を以下のように組み立てる。まず、前記フレーム4の主軸受4aに前記シャフト12を挿入し、前記ロータ15を圧入または焼きばめする。さらに、前記オルダムリング5を、前記フレームオルダム溝4f,4eに前記オルダムリング5のフレーム突起部5a,5bを挿入して、前記フレーム4に装着する。

0025

さらに、前記旋回スクロール部材3を、その旋回オルダム溝3g,3hに前記オルダムリングの旋回突起部5c,5dを挿入し、旋回軸受3wに前記シャフト12の前記偏心部12fを挿入しながら、旋回はさみこみ面4d上に装着する。

0026

この結果、前記旋回スクロール部材3の背面中央部に旋回軸受上部室95、その周囲に旋回背面室99が形成される。この旋回スクロール部材3に前記固定スクロール部材2を噛み合わせ、前記シャフト12を廻しながら回転トルク許容値以下となる位置でラップ固定ねじ52により前記フレーム4に前記固定スクロール部材2を固定する。この時、前記鏡板3aの厚さが前記旋回はさみこみ面4dと非旋回基準面2uの間隔よりも0〜10μm程度小さくなるようにする。

0027

ここで、前記鏡板3aのラップ側にはなじみ性の表面処理膜がついているため、運転とともにその表面処理膜が削れていき、前記旋回はさみこみ面4dと非旋回基準面2uの間隔と前記鏡板3aの厚さの差が10〜20μm程度となる。この隙間は適度な大きさであり、これより狭すぎると運転時に摺動損失が増大して全断熱効率を低下させ、反対に、これより大きいと起動時に引き離し力により両スクロール部材がその隙間だけ軸線方向に離れ引付力を必要な大きさに増大できないため、正常な圧縮を開始できないという問題が発生する。

0028

次に、あらかじめ前記ステータ16を焼きばめするとともに軸受支持板18を溶接した円筒ケーシング31に、上記の組立て部を挿入し、吐出パイプ55を前記フレーム4の所定の溝に挿入した上で、その組立て部を前記円筒ケーシング31に溶接し、その後、前記吐出パイプ55を円筒ケーシングに溶接する。これにより、前記ロータ12と前記ステータ16によってモータ19を形成し、前記軸受支持板18と前記フレーム4の間にモータ室62を形成する。

0029

次に前記軸受支持板18の中央穴18cから出た前記シャフト12の一端が軸受ハウジング70に装着した球面軸受72の円筒穴に挿入されるように前記軸受ハウジング70を組み込み、前記シャフト12の回転トルクを検出しながら軸受ハウジング70の位置を調整してその回転トルクが許容値以下となる位置で前記軸受ハウジング70を前記軸受支持板18に溶接する。そして、前記シャフト給油孔12aの下端部に給油管71を圧入する。前記軸受ハウジング70は、前記ステータ16の副軸受側コイルエンド部16x中央のデッドスペースに配置したので、貯油室80の容積が広がり、所定の油量を入れても油面の高さを低く抑えることができるため、吐出油量の抑制という効果がある。

0030

また、シャフトを短くできるため、重量が軽くなるとともに、主軸受4mと副軸受72の間が短くなり、前記シャフト12や旋回スクロール部材3や前記ロータ15からなる回転部の固有振動数を高くでき、振動騒音の少ない圧縮機を提供できるという効果がある。また、前記軸受ハウジング70を前記軸受支持板18に固定する溶接部が前記球面軸受72と離れているので、その溶接による球面軸受部の変形が無くなって球面軸受の隙間が均一となり、球面軸受72の信頼性が向上するとともに、高速回転時に前記シャフト12が主軸受部を支点とした触れ回りを起こしたときにそれを円滑に抑えることが可能となり、その時に球面軸受部から発生する振動や騒音を低減できるという特有の効果がある。

0031

次に、前記固定スクロール2の反ラップ面に固定されている二個の前記容量可変弁キャップ41fに合流パイプ36を圧入またはロウ付けしてシールを確保する。ここで、この合流パイプ36と前記容量可変弁キャップ41fの接続は固定スクロール部材2が単体のうちに行ってもよい。

0032

そして、ハーメチック端子22と吸込パイプ取付管37と合流パイプ取付管35が溶接された上ケーシング20を、前記ハーメチック端子22の内部側端子にモータ線19nを接続した上で、前記円筒ケーシング31に挿入する。そして、前記ハーメチック端子の外部端子から前記ステータ16に電流を流して、前記ロータ15内の永久磁石15bを着磁し、前記モータ19を同期モータとする。

0033

そして、前記円筒ケーシング31の下端にマグネットホルダ89aに支持されて固定配置されたマグネット89を有する底ケーシング21を溶接し、貯油室80を形成する。さらに、前記吸込パイプ取付管37を通って前記吸込穴2vに吸込パイプ54を圧入し、また、前記容量可変パイプ取付管35を通って前記合流パイプ36に容量可変パイプ33を圧入し、各々の圧入部のシールを完全なものとする。そして、その上ケーシング20を前記円筒ケーシング30に溶接し、固定背面室61を形成した後、前記吸込パイプ取付管37と前記吸込パイプ54の隙間及び前記容量可変パイプ取付管35と前記容量可変パイプ33の隙間をロウ付けしてシールを完全なものとする。

0034

次に、切替弁34に、容量可変接続パイプ58と、吸込接続パイプ56を接続した吸込バイパスパイプ38と、吐出接続パイプ57を接続した吐出圧導入パイプ39を接続し、そのパイプ体の3本の接続パイプ56,57,58を各パイプ54,55,33に接続する。

0035

次に動作を説明する。最初に定常運転の動作を説明する。

0036

前記モータ19が回転することにより、前記シャフト12が回転し前記旋回スクロール部材3が旋回運動する。ここで、前記オルダムリング5があるために前記旋回スクロール部材3の自転が防止される。この動作により吸込室60内の圧縮性ガスが両スクロール部材の間に形成される圧縮室6に入り圧縮されて、前記吐出穴2dから固定背面室61に吐出される。

0037

吸込圧に対する吐出圧の比である圧力比が押除け容積に対する吐出時の圧縮室容積の比である容積比で決まる適正圧力比よりも低い過圧縮条件では、図8に示す前記バイパス弁23が動作して前記圧縮室6内の圧力が吐出圧以上になった時に前記バイパス弁体23aが上方に移動して圧縮性ガスを前記固定背面室61に逃がし、過圧縮を抑制する。ここで、前記バイパス弁ばね23cは、バイパス弁が閉じる時に弁体23aを下方に移動させるきっかけを与え、前記バイパス弁23の閉じ遅れを回避し体積効率の低下を回避するためのものであるから、これによる前記バイパス弁体23aに与える押付力は弱く設定する。

0038

この設定を大きくすると、圧縮室内圧力がその設定値に対応した圧力だけ上昇してはじめて前記バイパス弁23が開くため、過圧縮を抑制する効果が小さくなり、エネルギー効率である全断熱効率の低下を招く。前記固定背面室61に吐出された圧縮性ガスは前記固定スクロール部材2および前記フレーム4の外周にある流通溝2rおよび4hを通って前記モータ室62に入る。

0039

そのモータ室62に入った圧縮性ガスは前記ステータ溝16cやステータ穴16mを上部から下部へ通り抜けながらモータ19を冷却する。その過程で、圧縮性ガスは前記モータ19の各部に衝突してその中に含まれている油を分離する。分離された油は前記モータ室62の下部に落ち、前記軸受支持板18の外周部にある油落し穴18aを通って前記貯油室80に貯まる。その後圧縮性ガスは、再び前記ステータ溝16cやステータ穴16mを通って上部に戻り、前記吐出パイプ55、前記吐出接続パイプ57を通って外部に出る。

0040

次に上記した定常運転になるまでの起動時からの過程を説明する。前記旋回スクロール部材3の前記鏡板3aの厚さが前記旋回はさみこみ面4dと非旋回基準面2uの間隔よりも、組立時において0〜10μm程度、前記旋回スクロール部材3の表面処理被膜がなじんだ後には10〜20μm程度小さくなるようにしているため、起動時は、この距離だけラップの歯先歯底間隙間が拡大する。

0041

この程度の隙間であると、前記旋回スクロール部材3の旋回速度を起動時に許容される大きさにすることにより、ある程度の吐出圧の上昇と吸込圧の低下を起こすことができる。前記貯油室80の圧力はほぼ吐出圧であり、前記旋回背面室99の圧力は吐出圧よりも常に低いため、前記貯油室80内の貯蔵油は主にこの圧力差で、前記旋回軸受3wと前記軸シール4aと前記主軸受4mの隙間を通って前記旋回背面室99に流入する。

0042

この時、油の中に溶け込んでいた圧縮性ガスが減圧によりガス化して前記旋回背面室99の圧力を増加させる。この結果、前記旋回スクロール部材3は固定スクロール部材2に押し付けられる。こうなると、前記旋回背面室99は前記吸込室60と遮断されるため、前記旋回背面室99の圧力は急激に上昇するが、前記差圧制御弁100により、吸込圧よりも差圧制御弁ばね100cの圧縮量で決まる一定値(以後、過吸込圧値と称する)だけ高い圧力に達すると、この差圧制御弁100を通って圧縮性ガス及び油が前記吸込室60に逃げ圧力上昇は止まる。

0043

このような過程を経て定常運転に移行する。ここで説明した通り、起動時の過渡的運転を除いて、前記旋回背面室99の圧力は吸込圧+過吸込圧値に常に保持される。この結果、いろいろな運転条件において適度な力で前記旋回スクロール部材3が前記固定スクロール部材2に押し付けられるため、スクロールラップの歯先歯底間の隙間を小さくして漏れ損失を抑制し、さらに、両鏡板間の摩擦損失を小さくできるため、エネルギー効率の高い運転が可能となるという特有の効果がある。

0044

次に、可変容量手段について説明する。この圧縮機の吐出周波数可変手段は前記モータ19のインバータ駆動により実現しているため、説明は省略し、押除け容積可変手段について、図3の容量可変逆止弁41を用いて説明を行う。ここで、モータとして同期モータを用いているため、吐出周波数はインバータの指令周波数と同一となり、実際の吐出周波数をモニターする必要がなく、制御性が向上するという特有の効果がある。本実施例は、押除け容積を二段階に変化させるものである。押除け容積を大きい方に設定する時は、前記切替弁34により前記容量可変パイプ33を前記吐出導入パイプ39と連通させ、押除け容積を小さい方に設定する時は、前記切替弁34により前記容量可変パイプ33を前記吸込バイパスパイプ38と連通させる。これらの場合の各々について以下に説明する。

0045

前記切替弁34を前記吐出導入パイプ39側にした時には、前記容量可変弁体41aの上面に吐出圧がかかるため、通常は閉じた状態となる。よって、押除け容積は減少しないため、大きい方に設定される。ここで、この弁41は、圧縮室6側の圧力が吐出圧よりも高くなった時だけに開き、圧縮性ガスは吐出ガスとしてサイクルへ出て行く。これは、以前に記した前記バイパス弁23とまったく同様の動作である。

0046

図6からわかるように、この容量可変逆止弁41は前記バイパス弁23よりも外周側に設けられていることから、低圧側のバイパス弁として働くという特有の効果がある。ここで、前記容量可変弁ばね41cは、閉じる時に弁体41aを下方に移動させるきっかけを与え、前記容量可変弁41の閉じ遅れを回避し体積効率の低下を回避するためのものであるから、これによる前記容量可変体弁41aに与える押付力は弱く設定する。

0047

この設定を大きくすると、圧縮室内圧力がその設定値に対応した圧力だけ上昇してはじめて前記バイパス弁23が開くため、過圧縮を抑制する効果が小さくなり、エネルギー効率である全断熱効率の低下を招く。さらに、この時の容量可変逆止弁41には、液圧縮を回避し、ラップ破損による信頼性の低下を回避するという特有の効果もある。もちろん、前記バイパス弁23にも液圧縮回避の同様な効果がある。また、この容量可変逆止弁41が液圧縮回避動作を行う場合、液はパイプを通って直接圧縮機の外部に出るため、前記固定スクロール部材2をスクロールラップ外部から冷却することがなくなる。

0048

このため、短時間で吸込室60を形成するラップの温度が上昇し、液で流入した冷媒をガス化できるようになるため、液圧縮の持続時間を短縮し信頼性を向上できるという特有の効果がある。また、一般に冷凍サイクルでは、運転圧力比が低い場合は、吐出周波数も同時に低くなる。よって、この容量可変逆止弁41がバイパス弁として働く低圧力比時は、要求される弁開閉の周波数は低くなるため、弁のリフト量を大きくしても閉じ遅れは生じない。よって、少なくとも前記バイパス弁23のリフト量よりも大きくするために、前記ばね位置決め突起41hの下面と前記容量可変弁シール面2iの間隔を大きめに設定してある。

0049

こうすることにより、この弁の圧縮室6側から出る向きの流路抵抗を小さくすることができるため、体積効率を低下させることなく、過圧縮が一層抑制できる。その結果、全断熱効率が高くなるという特有の効果がある。このようにすると、液圧縮回避も容易となり、ラップ破損の危険性を一層低下できるという特有の効果もある。

0050

前記切替弁34を前記吸込バイパスパイプ38側にした時には、前記容量可変弁体41aの上面は吸込圧となるため、圧縮室6に前記容量可変穴2hが覗く間は、圧力が上昇しようとしても、前記容量可変弁41が開いて圧縮性ガスが前記切替弁34を経由して吸込パイプに戻るため圧縮室内の圧力は吸込圧を維持する。この前記容量可変穴2hは、圧縮室の閉じ込み開始前から圧縮室に覗き始め、所望の押除け容積にその圧縮室の容積が縮小するまで継続してその圧縮室から外れない位置に設けてある。この結果、圧縮を開始する時は、圧縮室から前記容量可変穴2hが外れた時となり、押除け容積を減少させることができる。

0051

図7は、押除け容積を小さい方に設定した時の圧縮開始時の両ラップの噛み合い状態図であり、図中のA2,B2両室が圧縮を開始した部屋である。前記容量可変穴2hが閉じている時と比較して、圧縮開始が一回転近く遅れるため、押除け容積が大幅に小さくなっている。一方、A1,B1はあとしばらくの間で閉じ込みが終了する状態であるが、閉じ込み終了前に前記容量可変穴2hが覗くため、圧縮は開始しない。ところで、このように、押除け容積を小さい方に変えた時に問題となるのが、前記旋回スクロール部材3の前記固定スクロール部材2へ押し付ける力の設定である。

0052

旋回スクロール部材の鏡板部に背圧孔を開けて旋回背面室に中間的な圧力をかけて押付力を与える従来の方式では、押除け容積を変化させない時に適正化した背圧孔の位置だと、通常の場合、旋回背面室の圧力は吸込圧に近くなる。このため、旋回スクロール部材を固定スクロール部材に押し付けることができず、正常な圧縮動作を実現できないため、この容量制御手段の採用は実際上は不可能であった。あえて採用しようとすれば、押除け容積の変化幅を非常に小さくとらなければならず、容量制御幅の大幅な拡大という本来の目的にかなわなくなる。

0053

本実施例は、前記差圧制御弁100を使った方式であるため、前記旋回背面室99の圧力は原則として吸込圧のみに依存し、押除け容積の変更では変化しない。よって、従来の背圧孔を用いた方式のように両スクロールラップの押付力不足も起こらず、正常な圧縮を行うことができるという特有の効果がある。

0054

ところで、図4で示す前記差圧制御弁100の前記差圧制御弁キャップ100fを、上下の圧力差である吐出圧と吸込圧の差が大きい時に撓み、ばねの押し縮み量の変化で、前記過吸込圧値を1〜3割程度まで変化する程度の剛性を有する材質または形状にしてもよい。このようにすると、吸込と吐出の差圧が小さい時に両スクロール部材間の押付力が小さくなる傾向が出てくる。

0055

押除け容積を小さくすると圧縮ガスによる両スクロール部材2,3を引離す力が小さくなるので、適正な旋回背面室の圧力は、押除け容積を変化させる前よりも一般的に小さくなる。押除け容積を小さくする小容量運転時の吐出圧と吸込圧の差圧は一般的に小さいことから、このような、過吸込圧値が変化するような差圧制御弁にすると、押除け容積を小さい方に変えた条件時では、過吸込圧値が低下するために、両スクロール部材間の押付力が過大になるのを回避でき、信頼性及び全断熱効率が向上するという特有の効果がある。

0056

次に、これまで説明してきた容量可変式スクロール圧縮機の冷凍サイクルにおける運転法を、図1図9図10を用いて説明する。

0057

まず、圧縮機の一般的な運転方法を冷凍サイクルの運転方法と関係付けながら図1により説明する。圧縮機は、インバータ入力線204で電源203と接続したインバータ201から、圧縮機入力線202により電力を供給されて運転を行う。この圧縮機の運転により昇圧された圧縮性ガスは前記吐出接続パイプ57を通って熱交換器膨張弁等からなるサイクル非圧縮部200に供給する。供給したガスは前記非圧縮部200から前記吸込接続パイプ56を通って圧縮機に戻る。

0058

このようにして、冷凍サイクルを形成する。この冷凍サイクルを制御するために、サイクルセンサ信号線205及び圧縮機センサ信号線207により各々前記サイクル非圧縮部200と圧縮機の状態量を、インバータ内の信号処理部201aに取り込む。

0059

この信号処理部201aはこれらの情報から各部に対する制御内容を決定し、前記圧縮機入力線202,サイクル入力線206,切替弁入力線208により、制御された電力を各々圧縮機及び前記サイクル非圧縮部200内の制御対象及び切替弁駆動源209に電力を供給する。ここで、前記サイクル非圧縮部200内の制御対象で個別に駆動電源を有するものとはサイクル信号線210のみを接続し、それによって制御信号送り、個別の駆動源を制御するという方法をとる。

0060

この方法は、前記信号処理部201aと制御対象の距離が離れている場合に適している。それは、駆動電流を長い距離通すと、電磁波等を発生して信号線等に悪影響を及ぼしたり、ショートによる火災等の危険性が増すからである。例えば、圧縮機が離れているような場合には、前記切替弁駆動源209に個別の駆動電源を設け、インバータ201からはそれを制御する信号のみを送る方式にするとよい。

0061

次に、容量可変運転について説明する。まず、各容量運転における吐出周波数と押除け容積の組み合わせの概略的関係を図9で説明する。本実施例では、同期モータを用いているため、インバータの指令周波数と吐出周波数は一致する。よって、吐出周波数の代わりにインバータの指令周波数を用いる。本実施例の二段階の押除け容積は3:2の比率となっているため、同一の容量となるインバータ指令周波数の比率は、2:3となる。

0062

また、インバータの供給電力には上限があるため、運転できる容量には上限が出てくる。必要な電力は、同じ吐出周波数でも圧力条件によって異なるため、この容量の上限は圧力条件で上下する。以上のことから、実際に運転できるのは太線で示すような範囲である。ただ、この関係は、体積効率が一定という仮定の上でのことであり、実際は多少異なる。

0063

傾向としては、押除け容積の小さい方が体積効率は高くなる。その理由は、前記可変容量穴2hを通って前記吸込パイプ54に戻る流路には必ず流路抵抗があるため、その可変容量穴2h動作時に圧縮が起こり、圧力が吸込圧よりも若干上昇する。よって、その分だけ加給されたことになるからである。

0064

また、回転数が上昇するために圧縮に要する時間が短くなり、内部漏れが抑制されることも一つの理由である。さらに、上記したように、旋回背面室99内の圧力を吸込圧+一定値に制御しているため、背面旋回スクロール部材3の固定スクロール部材2への押付力が大きくなり、歯先歯底間の隙間が縮小して内部漏れが抑制されることも理由にあげられる。これより、押除け容積小の場合の実際のインバータ指令周波数と容量の関係は点線のように上にシフトする傾向が出る。

0065

そして、容量の上限値は、通常の設計の場合、押除け容積が大の時よりも低くなる。その理由を以下に述べる。軸受部の摩擦損失は軸受負荷からは大きな影響を受けない反面、前記シャフト12の回転周波数の2乗程度に概略比例するため、同じ容量でも前記シャフト12の回転周波数が高速側となる押除け容積小の軸受部の損失は、押除け容積大の場合よりも一般的に大きく、両者の差は前記シャフト12の回転周波数が高速になるほど加速度的に拡大する。

0066

よって、前記シャフト12の回転周波数が高速となる大容量域で、押除け容積小の消費電力は、押除け容積大の場合よりも増大し、容量の小さいレベルで供給電力の上限値に達するためである。この結果、図中のAの大容量域及びCの小容量域では、各々押除け容積大,押除け容積小の一種類の場合のみ運転可能となるが、Bの中間容量域は、両方の押除け容積での運転が可能となる。

0067

本実施例は、この容量域の運転時に、両方の押除け容積での運転を実際に行い、その時に消費する電力をインバータ内で調べ、消費電力量の小さい方の押除け容積による運転を、次の比較運転時まで行うという運転方法をとる。この結果、広範囲の容量域でエネルギー効率の高い運転を実現できるという効果がある。

0068

次に、上記した比較運転の方法を、詳細に説明する。まず、比較運転時間を設定する方法を説明する。

0069

図9の関係は圧力条件により異なるが、通常の冷凍サイクルはインバータの指令周波数に対してほぼ一意的に圧力条件が決まっている。この関係も加味した図9のような容量に対する押除け容積ごとの指令周波数の関係である押除け容積・指令周波数グラフを前記信号処理部201aに記憶させておく。運転時は、常時、圧縮機の入力電力監視し、許容電力値に達した場合は、その時の押除け容積が小に設定されている場合には押除け容積を大に変更する。押除け容積が大の場合は、入力電力を増大させないように制御をかけ、比較運転をできないモードに設定する。さらに、常時、インバータの指令周波数を監視し、最低指令周波数に達した場合は、その時の押除け容積が大に設定されている場合には押除け容積を小に変更する。

0070

起動時は、押除け容積を大に設定する。起動時や冷凍サイクルに与えられる要求値が変化した時などは、その時の要求値を目標に、前記信号処理部201aがインバータ内のパワーモジュールまたは冷凍サイクルの各部に指令を与え、サイクルは過渡的運転となる。圧縮機も回転数が変化していく。サイクルが安定運転に近づくと前記信号処理部201aから出る信号も変化が少なくなることから、圧縮機の運転が安定したか否かの判定は、指令回転数が一定になったか否かで行う。

0071

具体的には、あらかじめ決められた時間たとえば3分といった安定判定時間内に指令回転数が変化するか否かを監視する。ここで、もしも安定判定時間で圧縮機の指令周波数があらかじめ設定されている変動幅以下であった時は、その時の運転が図9で示すBの容量域に入っているか否かを判定する。

0072

これは、押除け容積が大の時は、指令周波数が図9のα判定周波数以下であるか否かを判定し、以下である時は、比較運転を開始する。以上の時は冷凍サイクルに与えられる要求値が変化しない限り、ある定められた時間間隔(以後、比較運転時間間隔と称す)で安定判定を行い、同様の比較運転の要否を判定しその判定に従って実行する。

0073

反対に、押除け容積が小の時は、指令周波数が図9のβ判定周波数以上であるか否かを判定し、以上である時は、比較運転を開始する。

0074

以下の時は冷凍サイクルに与えられる要求値が変化しない限り、比較運転時間間隔後に安定判定を行い、同様の比較運転の要否を判定しその判定に従って実行する。ここで、B容量域の指令周波数が高い方は、シャフトの回転周波数が大きくなる押除け容積小の方が軸受け損失が非常に大きくなるため、α判定周波数の代わりにそれより低いα′判定周波数を用いると一層よい。

0075

これにより、不要な比較運転が避けられるため、高効率な運転時間を長くできるという特有の効果がある。また、比較運転時間間隔を、それまでの押除け容積不変時間に比例した時間としてもよい。

0076

このようにすると、一連の運転における比較運転の必要性に応じた比較運転間隔を設定できるため、サイクルに対する要求値が変化しないで連続運転を行うような押除け容積変更が不要な運転では、比較運転時間がほとんどなくなり、高効率な運転時間を長くできるという特有の効果がある。また、このような運転用に、起動時からの比較運転回数を制限する運転モードを設けておいてもよい。

0077

次に、比較運転時の運転方法を説明する。比較運転が必要と判定された時、その時の圧縮機への入力電力を記憶する。そして、記憶している押除け容積・指令周波数グラフから現在の設定でない押除け容積で同一の容量となる指令周波数を求め、その運転を行う。そして、安定判別後、圧縮機への入力電力を調べ、記憶している入力電力値と比較する。そして、電力値の小さい方の運転を開始する。ここで、比較運転時に安定判別を行わない方法を用いてもよい。この場合には、比較時間が短くて済むという特有の効果がある。

0078

また、この運転方法の時には、それまでの運転時の入力よりもある割合だけ低い値にならないと運転を変更しないという現状優先の判定を行うといい。何故ならば、押除け容積・指令周波数グラフの精度が低い場合、異なる容量時の電力で比較することになり、比較運転で行った方の消費電力の精度が低いからである。

0079

次に、二個の容量可変逆止弁の各々に切替弁がついた第二の実施例を、図10を用いて説明する。容量可変の段階が一個の圧縮室のみ容量可変を行う場合と二個の圧縮室を行う場合が出てくるため、三段階の押除け容積可変手段となる以外は、第一の実施例と同様なので構成及び動作の説明は省略する。これにより、より一層高いエネルギー効率の運転を広い容量範囲で実現できるという特有の効果がある。

0080

また、容量可変接続パイプ58が直線的になるので、容量可変弁キャップ41fとの接続が上ケーシング圧入後に可能となるので、製作が容易となる特有の効果もある。また、二個の容量可変穴を圧縮室容積の異なる位置に設けてもよい。こうなると、四段階の押除け容積可変手段となり、さらに一層高いエネルギー効率の運転を広い容量範囲で実現できるという特有の効果がある。

発明の効果

0081

本発明によれば、広範囲な容量運転において、エネルギー効率の高い圧縮機の運転方法を提供できるという効果がある。

図面の簡単な説明

0082

図1第一の実施例の冷凍サイクルの概略図。
図2第一の実施例の可変容量式スクロール圧縮機の縦断面図。
図3第一の実施例の圧縮機の容量可変パイプ用逆止弁の縦断面図。
図4第一の実施例の圧縮機の差圧制御弁の縦断面図。
図5第一の実施例の圧縮機の固定スクロール部材の反スクロールラップ側からの平面図。
図6第一の実施例の圧縮機の固定スクロール部材のスクロールラップ側からの平面図。
図7第一の実施例の圧縮機の押除け容積を小さくした時の圧縮開始時の両スクロールラップの横断面図。
図8第一の実施例の圧縮機のバイパス弁の縦断面図。
図9第一の実施例のインバータの指令周波数と圧縮機の容量の関係を示すグラフ。
図10第二の実施例の可変容量式スクロール圧縮機の縦断面図。

--

0083

2…固定スクロール部材、2e…バイパス穴、2h…容量可変穴、3…旋回スクロール部材、34…切替弁、42…容量可変逆止弁、100…差圧制御弁、110…押除け容積可変機構

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