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課題

特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置の座標を特定することを可能にして、座標入力検出装置の操作性の向上を図ること。

解決手段

任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域2に対して光を出射する照明装置4と、入力領域2の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、入力領域2に挿入されて照明装置から出射された光で照明された指示物体を撮像する少なくとも二つの撮像装置7Lおよび7Rとを備え、撮像装置7Lおよび7Rの出力に基づいて指示物体の像が結像された各CCD5上の位置をそれぞれ求め、求めた各位置を利用して指示物体の位置座標を算出する。

概要

背景

従来より、ホワイトボード書き込みシート等の書き込み面筆記用具を用いて書き込んだ手書きの情報を、専用のスキャナ読み取り、専用のプリンタで記録紙に出力することが可能な電子黒板装置が知られている。これに対し、近年にあっては、電子黒板の書き込み面に座標入力検出装置を配置して、書き込み面に手書きで書き込んだ情報をリアルタイムコンピュータに入力することを可能にした電子黒板システムも提供されている。

例えば、マイクロフィールドグラフィックス社製(Microfield Graphics,Inc.)のソフトボードは、ホワイトボード上に座標入力/検出装置を配設して構成され、ホワイトボード上に書かれた文字や絵等のビジュアルデータをコンピュータにリアルタイムで取り込むことを可能にした装置である。このソフトボードを用いて構成された電子黒板システムでは、ソフトボードで取り込んだビジュアルデータをコンピュータに入力してCRTに表示したり、液晶プロジェクターを用いて大型のスクリーンに表示したり、プリンタで記録紙に出力すること等が可能となる。また、ソフトボードが接続されたコンピュータの画面を液晶プロジェクターでソフトボード上に投影し、ソフトボード上でコンピュータを操作することも可能である。

また、文字および画像を表示するための表示装置と、表示装置の前面に座標入力面タッチパネル面)を配設した座標入力/検出装置と、座標入力/検出装置からの入力に基づいて表示装置の表示制御を行う制御装置とを備え、表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成した電子黒板システムも提供されている。

例えば、スマートテクノロジィズ社製(SMARTTechnologies Inc. )のスマート2000では、コンピュータに接続された液晶プロジェクターを用いて文字・絵・図形・グラフィックの画像をパネルに投影した状態で、パネルの投影面(表示面)の前面に配設された座標入力/検出装置(書き込み面)を用いて手書きの情報をコンピュータに取り込む処理を行う。そして、コンピュータ内で手書きの情報と画像情報とを合成し、再度液晶プロジェクターを介してリアルタイムで表示できるようにしている。

このような電子黒板システムでは、表示装置によって表示されている画面上の画像に対して、座標入力/検出装置を用いて入力した画像を上書き画像として重ねて表示できるため、既に会議プレゼンテーション教育現場等において広く利用されており、その使用効果が高く評価されている。また、このような電子黒板システムに音声・画像等の通信機能を組み込み、遠隔地間通信回線で接続することにより、電子会議システムとしても利用されている。

ところで、前述したような電子黒板システムにおいて利用されている座標入力/検出装置としては、入力方式の違いに応じて以下のようなものが知られている。第1の例として、特開平8−240407号公報に開示された光学式の座標入力/検出装置がある。この座標入力/検出装置は、二つの赤外線CCDカメラを備え、座標入力領域に挿入されたペン型指示物体に設けられた赤外線LEDからの赤外線のピーク信号をその赤外線CCDカメラで検出し、指示物体で指し示された座標位置を求めるものである。

また、第2の例として、特開平9−319501号公報に開示された光学式の座標入力/検出装置がある。この座標入力/検出装置は、レーザビーム光走査された座標入力領域に再帰性反射部材であるコーナーキューブリフレクタが設けられたペン型の指示物体が挿入されて任意の位置が指し示されると、その指示物体によって光が再帰的に反射されるため、反射された光を複数の受光素子受光し、指示物体で指し示された位置を求めるものである。

概要

特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置の座標を特定することを可能にして、座標入力/検出装置の操作性の向上を図ること。

任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域2に対して光を出射する照明装置4と、入力領域2の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、入力領域2に挿入されて照明装置から出射された光で照明された指示物体を撮像する少なくとも二つの撮像装置7Lおよび7Rとを備え、撮像装置7Lおよび7Rの出力に基づいて指示物体の像が結像された各CCD5上の位置をそれぞれ求め、求めた各位置を利用して指示物体の位置座標を算出する。

目的

本発明は上記に鑑みてなされたものであって、特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置座標を特定することを可能にして、座標入力/検出装置の操作性の向上を図ることを目的とする。

また、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、二次元のみならず三次元の位置座標の入力を可能にした座標入力/検出装置を実現することを目的とする。

さらに、本発明は、操作性が良い座標入力/検出装置を利用して、電子黒板システムの作業性・取扱性の向上を図ることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
13件
牽制数
17件

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請求項1

任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記入力領域に挿入された指示物体を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたことを特徴とする座標入力検出装置

請求項2

任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域に対して光を出射する光出射手段と、前記入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記光出射手段から出射された光で照明された前記指示物体の像を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたことを特徴とする座標入力/検出装置。

請求項3

前記光出射手段および各撮像素子は、前記光出射手段による光の出射方向および各撮像素子から前記指示物体を見る方向がほぼ一致するように前記入力領域の周縁部に設けられることを特徴とする請求項2に記載の座標入力/検出装置。

請求項4

前記光出射手段は、出射した光が各撮像素子に直接入射することを防止する入射防止手段を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の座標入力/検出装置。

請求項5

前記光出射手段は、光を出射する光源と、前記光源からの光を反射して前記入力領域に拡散させるミラーと、を少なくとも備えたことを特徴とする請求項2,3または4に記載の座標入力/検出装置。

請求項6

さらに、前記ミラーの角度を変化させ、光の反射方向を調整する調整手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の座標入力/検出装置。

請求項7

前記調整手段は、前記ミラーによって反射された光を受光する受光素子と、前記ミラーの角度を変化させる駆動手段と、前記受光素子で受光した光の強度に基づいて、前記駆動手段を制御して前記ミラーの角度を変化させる制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項6に記載の座標入力/検出装置。

請求項8

さらに、前記入力領域の周縁部の所定の位置に、前記光出射手段から出射された光が反射されることを防止する反射防止手段を備えたことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項9

さらに、前記座標特定手段で特定された前記指示物体の位置座標を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された位置座標と前記座標特定手段で新たに特定された位置座標とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で一致しないと判定された場合、前記新たに特定された位置座標を用いて前記記憶手段に記憶されている位置座標を更新して外部に出力し、前記判定手段で一致すると判定されると共に、所定の時間に渡って同一の位置座標が特定され続けた場合、前記新たに特定された位置座標を破棄する更新処理手段と、を備えたことを特徴とする特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項10

さらに、前記撮像素子で撮像した前記指示物体の像の光学的ひずみ電気的に補正するひずみ補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項11

さらに、異なるパターンがそれぞれ付与された複数の指示物体が前記入力領域に挿入された場合に、各撮像素子の出力に基づいて各パターンを判別するパターン判別手段を備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項12

さらに、前記撮像素子で撮像された前記指示物体の像に基づいて、前記指示物体の幅を特定する幅特定手段を備えたことを特徴とする請求項2〜11のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項13

さらに、前記幅特定手段で特定された前記指示物体の幅を利用して、前記座標特定手段で特定した指示物体の位置座標を補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項12に記載の座標入力/検出装置。

請求項14

任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記入力領域を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子で予め撮像した前記入力領域の画像を基準画像としてそれぞれ記憶する第1の記憶手段と、各撮像素子で撮像した前記入力領域の画像および対応する前記基準画像の差分をそれぞれ抽出することにより、前記入力領域に挿入された指示物体の画像をそれぞれ抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された指示物体の各画像に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたことを特徴とする座標入力/検出装置。

請求項15

前記撮像素子は、二次元撮像素子であることを特徴とする請求項14に記載の座標入力/検出装置。

請求項16

さらに、前記入力領域の周縁部であって前記撮像素子の視野全体を覆う位置に背景板を備えたことを特徴とする請求項14または15に記載の座標入力/検出装置。

請求項17

前記背景板は、任意のパターンが付与されたものであることを特徴とする請求項16に記載の座標入力/検出装置。

請求項18

さらに、前記撮像素子で撮像可能な領域を前記入力領域に合わせて制限する領域制限手段を備えたことを特徴とする請求項14〜17のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項19

さらに、前記座標特定手段で特定された前記指示物体の位置座標を記憶するための第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶された位置座標と前記座標特定手段で新たに特定された位置座標とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で一致しないと判定された場合、前記新たに特定された位置座標を用いて前記第2の記憶手段に記憶されている位置座標を更新して外部に出力し、前記判定手段で一致すると判定されると共に、所定の時間に渡って同一の位置座標が特定され続けた場合、前記新たに特定された位置座標を破棄する更新処理手段と、を備えたことを特徴とする請求項14〜18のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置。

請求項20

さらに、前記更新処理手段によって破棄された位置座標を得るために用いられた前記入力領域の各画像を新たな基準画像として前記第1の記憶手段にそれぞれ記憶する画像更新手段を備えたことを特徴とする請求項19に記載の座標入力/検出装置。

請求項21

文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面に入力領域を配設した座標入力/検出装置と、前記座標入力/検出装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、前記座標入力/検出装置は、前記請求項1〜20のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置であることを特徴とする電子黒板システム。

請求項22

文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面に入力領域を配設した座標入力/検出装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記座標入力/検出装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、前記座標入力/検出装置は、前記請求項1〜20のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置であり、前記制御装置は、パーソナルコンピュータであり、さらに、前記電子黒板の表示面および書き込み面を所定の高さに保持する保持部、前記印刷装置を収納する印刷装置収納部および前記制御装置を収納する制御装置収納部を有し、かつ、これら各部が鉛直方向の下から前記制御装置収納部、前記印刷装置収納部、前記保持部の順に配置された筐体ユニットを備えたことを特徴とする電子黒板システム。

請求項23

前記表示装置は、プラズマディスプレイからなることを特徴とする請求項21または22に記載の電子黒板システム。

請求項24

前記筐体ユニットは、前記印刷装置収納部の上方で、かつ、前記保持部の下方の位置に、前記パーソナルコンピュータに接続されるキーボードを載置するためのキーボード載置部を有することを特徴とする請求項22に記載の電子黒板システム。

請求項25

前記保持部は、前記電子黒板の表示面および書き込み面の角度を調整する角度調整手段を備えたことを特徴とする請求項22または24に記載の電子黒板システム。

請求項26

さらに、前記表示装置は、デジタルカメラDVDプレイヤービデオ機器等の各種情報機器や、AV機器を接続するための複数の接続端子を有し、前記接続端子を用いて大画面モニタとして使用可能であることを特徴とする請求項21〜25のいずれか一つに記載の電子黒板システム。

技術分野

0001

本発明は、座標入力検出装置および電子黒板システムに関し、より詳細には、操作性の向上を図り、また、二次元のみならず三次元の位置座標の入力をも可能にした座標入力/検出装置およびその座標入力/検出装置を用いた電子黒板システムに関する。

背景技術

0002

従来より、ホワイトボード書き込みシート等の書き込み面筆記用具を用いて書き込んだ手書きの情報を、専用のスキャナ読み取り、専用のプリンタで記録紙に出力することが可能な電子黒板装置が知られている。これに対し、近年にあっては、電子黒板の書き込み面に座標入力/検出装置を配置して、書き込み面に手書きで書き込んだ情報をリアルタイムコンピュータに入力することを可能にした電子黒板システムも提供されている。

0003

例えば、マイクロフィールドグラフィックス社製(Microfield Graphics,Inc.)のソフトボードは、ホワイトボード上に座標入力/検出装置を配設して構成され、ホワイトボード上に書かれた文字や絵等のビジュアルデータをコンピュータにリアルタイムで取り込むことを可能にした装置である。このソフトボードを用いて構成された電子黒板システムでは、ソフトボードで取り込んだビジュアルデータをコンピュータに入力してCRTに表示したり、液晶プロジェクターを用いて大型のスクリーンに表示したり、プリンタで記録紙に出力すること等が可能となる。また、ソフトボードが接続されたコンピュータの画面を液晶プロジェクターでソフトボード上に投影し、ソフトボード上でコンピュータを操作することも可能である。

0004

また、文字および画像を表示するための表示装置と、表示装置の前面に座標入力面タッチパネル面)を配設した座標入力/検出装置と、座標入力/検出装置からの入力に基づいて表示装置の表示制御を行う制御装置とを備え、表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成した電子黒板システムも提供されている。

0005

例えば、スマートテクノロジィズ社製(SMARTTechnologies Inc. )のスマート2000では、コンピュータに接続された液晶プロジェクターを用いて文字・絵・図形・グラフィックの画像をパネルに投影した状態で、パネルの投影面(表示面)の前面に配設された座標入力/検出装置(書き込み面)を用いて手書きの情報をコンピュータに取り込む処理を行う。そして、コンピュータ内で手書きの情報と画像情報とを合成し、再度液晶プロジェクターを介してリアルタイムで表示できるようにしている。

0006

このような電子黒板システムでは、表示装置によって表示されている画面上の画像に対して、座標入力/検出装置を用いて入力した画像を上書き画像として重ねて表示できるため、既に会議プレゼンテーション教育現場等において広く利用されており、その使用効果が高く評価されている。また、このような電子黒板システムに音声・画像等の通信機能を組み込み、遠隔地間通信回線で接続することにより、電子会議システムとしても利用されている。

0007

ところで、前述したような電子黒板システムにおいて利用されている座標入力/検出装置としては、入力方式の違いに応じて以下のようなものが知られている。第1の例として、特開平8−240407号公報に開示された光学式の座標入力/検出装置がある。この座標入力/検出装置は、二つの赤外線CCDカメラを備え、座標入力領域に挿入されたペン型指示物体に設けられた赤外線LEDからの赤外線のピーク信号をその赤外線CCDカメラで検出し、指示物体で指し示された座標位置を求めるものである。

0008

また、第2の例として、特開平9−319501号公報に開示された光学式の座標入力/検出装置がある。この座標入力/検出装置は、レーザビーム光走査された座標入力領域に再帰性反射部材であるコーナーキューブリフレクタが設けられたペン型の指示物体が挿入されて任意の位置が指し示されると、その指示物体によって光が再帰的に反射されるため、反射された光を複数の受光素子受光し、指示物体で指し示された位置を求めるものである。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、前述した例の座標入力/検出装置は、座標入力領域の任意の位置を指し示すために専用の指示物体が必要となるため、例えば指先入力操作を行うことができず不便であるという問題点があった。また、専用の指示物体を紛失したり破損してしまった場合には座標入力/検出装置を用いた入力操作を行うことが不可能になるという問題点があった。加えて、第1の例の座標入力/検出装置においては、指示物体に赤外線LEDを設ける必要があることから、指示物体用の電源等が必要となるため、メンテナンス等の面でわずらわしいという問題点があった。

0010

また、前述した座標入力/検出装置は、二次元(X−Y方向)の位置座標のみの入力を可能としたものであるため、指示物体の上下方向(Z方向)の動きダブルクリック等を判別することは困難であるという問題点があった。

0011

本発明は上記に鑑みてなされたものであって、特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置座標を特定することを可能にして、座標入力/検出装置の操作性の向上を図ることを目的とする。

0012

また、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、二次元のみならず三次元の位置座標の入力を可能にした座標入力/検出装置を実現することを目的とする。

0013

さらに、本発明は、操作性が良い座標入力/検出装置を利用して、電子黒板システムの作業性・取扱性の向上を図ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記の目的を達成するために、請求項1の座標入力/検出装置は、任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記入力領域に挿入された指示物体を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたものである。

0015

この座標入力/検出装置によれば、入力領域に挿入された指示物体を少なくとも二つの撮像素子で撮像し、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して指示物体の位置座標を特定する。したがって、特殊な指示物体ではなく、任意の指示物体を利用して入力操作を行うことができる。

0016

また、請求項2の座標入力/検出装置は、任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域に対して光を出射する光出射手段と、前記入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記光出射手段から出射された光で照明された前記指示物体の像を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたものである。

0017

この座標入力/検出装置によれば、光出射手段から入力領域に対して光を出射し、光出射手段から出射された光で照明された指示物体を少なくとも二つの撮像素子で撮像し、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して指示物体の位置座標を特定する。したがって、特殊な指示物体ではなく、任意の指示物体を利用して入力操作を行うことができる。

0018

また、請求項3の座標入力/検出装置は、請求項2に記載の座標入力/検出装置において、前記光出射手段および各撮像素子が、前記光出射手段による光の出射方向および各撮像素子から前記指示物体を見る方向がほぼ一致するように前記入力領域の周縁部に設けられるものである。

0019

この座標入力/検出装置によれば、光出射手段による光の出射方向および各撮像素子から指示物体を見る方向がほぼ一致するように光出射手段および各撮像素子を配列し、撮像素子に光出射手段から出射された光が直接入射しないようにすると共に、指示物体にできる限り影が発生しないようにする。

0020

また、請求項4の座標入力/検出装置は、請求項2または3に記載の座標入力/検出装置において、前記光出射手段が、出射した光が各撮像素子に直接入射することを防止する入射防止手段を備えたものである。

0021

この座標入力/検出装置によれば、光出射手段から出射された光が各撮像素子に直接入射しないようにする入射防止手段を設け、撮像素子に光出射手段から出射された光が直接入射しないようにする。

0022

また、請求項5の座標入力/検出装置は、請求項2,3または4に記載の座標入力/検出装置において、前記光出射手段が、光を出射する光源と、前記光源からの光を反射して前記入力領域に拡散させるミラーと、を少なくとも備えたものである

0023

この座標入力/検出装置によれば、光源からの光を反射して入力領域に拡散させることにより、光出射手段から入力領域全域にわたる光を出射できるようにする。

0024

また、請求項6の座標入力/検出装置は、請求項5に記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記ミラーの角度を変化させ、光の反射方向を調整する調整手段を備えたものである。

0025

この座標入力/検出装置によれば、ミラーの角度を変化させることにより、ミラーによる光の反射方向を調整する。

0026

また、請求項7の座標入力/検出装置は、請求項6に記載の座標入力/検出装置において、前記調整手段が、前記ミラーによって反射された光を受光する受光素子と、前記ミラーの角度を変化させる駆動手段と、前記受光素子で受光した光の強度に基づいて、前記駆動手段を制御して前記ミラーの角度を変化させる制御手段と、を備えたものである。

0027

この座標入力/検出装置によれば、ミラーによって反射された光を受光素子で受光し、受光素子で受光した光の強度に基づいて、ミラーの角度を変化させる。

0028

また、請求項8の座標入力/検出装置は、請求項2〜7のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記入力領域の周縁部の所定の位置に、前記光出射手段から出射された光が反射されることを防止する反射防止手段を備えものである。

0029

この座標入力/検出装置によれば、反射防止手段が光出射手段から出射された光が反射されることを防止することにより、撮像素子に不必要な光が入射しないようにする。

0030

また、請求項9の座標入力/検出装置は、請求項1〜8のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記座標特定手段で特定された前記指示物体の位置座標を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された位置座標と前記座標特定手段で新たに特定された位置座標とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で一致しないと判定された場合、前記新たに特定された位置座標を用いて前記記憶手段に記憶されている位置座標を更新して外部に出力し、前記判定手段で一致すると判定されると共に、所定の時間に渡って同一の位置座標が特定され続けた場合、前記新たに特定された位置座標を破棄する更新処理手段と、を備えたものである。

0031

この座標入力/検出装置によれば、同一の位置座標が得られつづけた場合、その位置座標は例えばゴミに基づいて得られたものであると判定し、記憶手段にその位置座標を記憶しないようにすると共に、その位置座標を外部に出力しないようにする。その結果、例えばゴミに基づいて得られた位置座標が外部に出力されることを防止することが可能となる。

0032

また、請求項10の座標入力/検出装置は、請求項1〜9のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記撮像素子で撮像した前記指示物体の像の光学的ひずみ電気的に補正するひずみ補正手段を備えたものである。

0033

この座標入力/検出装置によれば、撮像素子で撮像した指示物体の像の光学的ひずみを電気的に補正して、指示物体の画像の高品質化を図る。

0034

また、請求項11の座標入力/検出装置は、請求項1〜10のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、異なるパターンがそれぞれ付与された複数の指示物体が前記入力領域に挿入された場合に、各撮像素子の出力に基づいて各パターンを判別するパターン判別手段を備えたものである。

0035

この座標入力/検出装置によれば、異なるパターンがそれぞれ付与された複数の指示物体が入力領域に挿入された場合に、各撮像素子の出力に基づいて各パターンを判別することにより、複数の指示物体を同時に用いた入力操作を行うことを可能にする。

0036

また、請求項12の座標入力/検出装置は、請求項2〜11のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記撮像素子で撮像された前記指示物体の像に基づいて、前記指示物体の幅を特定する幅特定手段を備えたものである。

0037

この座標入力/検出装置によれば、撮像素子で撮像された指示物体の像に基づいて、指示物体の幅を特定する処理を実行する。

0038

また、請求項13の座標入力/検出装置は、請求項12に記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記幅特定手段で特定された前記指示物体の幅を利用して、前記座標特定手段で特定した指示物体の位置座標を補正する補正手段を備たものである。

0039

この座標入力/検出装置によれば、幅特定手段で特定された指示物体の幅を利用して、座標特定手段で特定した指示物体の位置座標を補正することにより、正確な位置座標を得ることを可能にする。

0040

また、請求項14の座標入力/検出装置は、任意の指示物体が挿入されて入力操作が行われる入力領域の周縁部に所定の間隔を空けて設けられ、前記入力領域を撮像する少なくとも二つの撮像素子と、各撮像素子で予め撮像した前記入力領域の画像を基準画像としてそれぞれ記憶する第1の記憶手段と、各撮像素子で撮像した前記入力領域の画像および対応する前記基準画像の差分をそれぞれ抽出することにより、前記入力領域に挿入された指示物体の画像をそれぞれ抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された指示物体の各画像に基づいて各撮像素子上における前記指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して前記指示物体の位置座標を特定する座標特定手段と、を備えたものである。

0041

この座標入力/検出装置によれば、各撮像素子で予め撮像した入力領域の画像を基準画像としてそれぞれ記憶しておき、その後各撮像素子で撮像した入力領域の画像および対応する基準画像の差分をそれぞれ抽出することにより、入力領域に挿入された指示物体の画像をそれぞれ抽出し、抽出された指示物体の各画像に基づいて各撮像素子上における指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して指示物体の位置座標を特定する。したがって、特殊な指示物体ではなく、任意の指示物体を利用して入力操作を行うことができる。

0042

また、請求項15の座標入力/検出装置は、請求項14に記載の座標入力/検出装置において、前記撮像素子が、二次元撮像素子であるものである。

0043

この座標入力/検出装置によれば、二次元撮像素子で入力領域を撮像することにより、指示物体の三次元位置座標を求めることを可能にする。

0044

また、請求項16の座標入力/検出装置は、請求項14または15に記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記入力領域の周縁部であって前記撮像素子の視野全体を覆う位置に背景板を備えたものである。

0045

この座標入力/検出装置によれば、基準画像が背景板のみの画像となるため、背景板および指示物体を含む画像から指示物体のみの画像を容易に抽出することを可能にする。

0046

また、請求項17の座標入力/検出装置は、請求項16に記載の座標入力/検出装置において、前記背景板に任意のパターンが付与されたものを使用したものである。

0047

この座標入力/検出装置は、基準画像に基づいて、背景板および指示物体を含む画像から基準パターンを除去するのみで、指示物体のみの画像を容易に抽出することを可能にする。

0048

また、請求項18の座標入力/検出装置は、請求項14〜17のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記撮像素子で撮像可能な領域を前記入力領域に合わせて制限する領域制限手段を備えたものである。

0049

この座標入力/検出装置によれば、領域制限手段によって撮像素子で撮像可能な領域を入力領域に合わせて制限し、外乱光等のノイズの影響を受けないようにする。

0050

また、請求項19の座標入力/検出装置は、請求項14〜18のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記座標特定手段で特定された前記指示物体の位置座標を記憶するための第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶された位置座標と前記座標特定手段で新たに特定された位置座標とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で一致しないと判定された場合、前記新たに特定された位置座標を用いて前記第2の記憶手段に記憶されている位置座標を更新して外部に出力し、前記判定手段で一致すると判定されると共に、所定の時間に渡って同一の位置座標が特定され続けた場合、前記新たに特定された位置座標を破棄する更新処理手段と、を備えたものである。

0051

この座標入力/検出装置によれば、同一の位置座標が得られつづけた場合、その位置座標は例えばゴミに基づいて得られたものであると判定し、記憶手段にその位置座標を記憶しないようにすると共に、その位置座標を外部に出力しないようにする。その結果、例えばゴミに基づいて得られた位置座標が外部に出力されることを防止することが可能となる。

0052

また、請求項20の座標入力/検出装置は、請求項19に記載の座標入力/検出装置において、さらに、前記更新処理手段によって破棄された位置座標を得るために用いられた前記入力領域の各画像を新たな基準画像として前記第1の記憶手段にそれぞれ記憶する画像更新手段を備えたものである。

0053

この座標入力/検出装置によれば、更新処理手段によって破棄された位置座標を得るために用いられた入力領域の各画像を新たな基準画像とすることにより、入力領域に存在するゴミをも基準画像の一部とし、ゴミの位置座標を求めてしまうことを防止する。

0054

また、請求項21の電子黒板システムは、文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面に入力領域を配設した座標入力/検出装置と、前記座標入力/検出装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、前記座標入力/検出装置が、前記請求項1〜20のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置であるものである。

0055

この電子黒板システムによれば、文字および画像を表示するための表示装置の前面に上記座標入力/検出装置を配設し、表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面が構成され、表示装置の視認性やシステムの操作性の向上が図れる。

0056

また、請求項22の電子黒板システムは、文字および画像を表示するための表示装置と、前記表示装置の前面に入力領域を配設した座標入力/検出装置と、画像データを記録紙に出力する印刷装置と、前記座標入力/検出装置からの入力に基づいて前記表示装置の表示制御および前記印刷装置の印刷制御を行う制御装置と、を少なくとも備え、前記表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成する電子黒板システムにおいて、前記座標入力/検出装置が、前記請求項1〜20のいずれか一つに記載の座標入力/検出装置であり、前記制御装置が、パーソナルコンピュータであり、さらに、前記電子黒板の表示面および書き込み面を所定の高さに保持する保持部、前記印刷装置を収納する印刷装置収納部および前記制御装置を収納する制御装置収納部を有し、かつ、これら各部が鉛直方向の下から前記制御装置収納部、前記印刷装置収納部、前記保持部の順に配置された筐体ユニットを備えたものである。

0057

この電子黒板システムによれば、文字および画像を表示するための表示装置の前面に上記座標入力/検出装置を配設し、表示装置および座標入力/検出装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面が構成される結果、表示装置の視認性やシステムの操作性が向上する。さらに、電子黒板の表示面および書き込み面を所定の高さに保持する保持部、印刷装置を収納する印刷装置収納部および制御装置を収納する制御装置収納部を有し、かつ、これら各部が鉛直方向の下から制御装置収納部、印刷装置収納部、保持部の順に配置された筐体ユニットを設ける結果、システムの移動・設置を容易に行うことができる。

0058

また、請求項23の電子黒板システムは、請求項21または22に記載の電子黒板システムにおいて、前記表示装置が、プラズマディスプレイからなるものである。

0059

この電子黒板システムによれば、プラズマディスプレイを表示装置として使用し、電子黒板システムの最適化を図ることができる。すなわち、プラズマディスプレイは、表示装置の厚みを薄くでき、輝度が高く、視野角が広く、動画もスムーズに再生できるため、電子黒板システムの表示装置として好ましい。

0060

また、請求項24の電子黒板システムは、請求項22に記載の電子黒板システムにおいて、前記筐体ユニットが、前記印刷装置収納部の上方で、かつ、前記保持部の下方の位置に、前記パーソナルコンピュータに接続されるキーボードを載置するためのキーボード載置部を有するものである。

0061

この電子黒板システムによれば、筐体ユニットにおける印刷装置収納部の上方で、かつ、保持部の下方の位置に、パーソナルコンピュータに接続されるキーボードを載置するためのキーボード載置部を設けた結果、システムの取扱性が向上する。

0062

また、請求項25の電子黒板システムは、請求項22または24に記載の電子黒板システムにおいて、前記保持部が、前記電子黒板の表示面および書き込み面の角度を調整する角度調整手段を備えたものである。

0063

この電子黒板システムによれば、電子黒板の表示面および書き込み面の角度を調整する角度調整手段を保持部に設けた結果、表示装置(表示面)に対する外乱光の入射、特に、天井にある蛍光灯のような照明器具からの光を避けることができる。

0064

さらに、請求項26の電子黒板システムは、請求項21〜25のいずれか一つに記載の電子黒板システムにおいて、前記表示装置が、デジタルカメラDVDプレイヤービデオ機器等の各種情報機器や、AV機器を接続するための複数の接続端子を有し、前記接続端子を用いて大画面モニタとして使用可能であるものである。

0065

この電子黒板システムによれば、デジタルカメラ,DVDプレイヤー,ビデオ機器等の各種情報機器や、AV機器を接続するための複数の接続端子を表示装置に設け、大画面モニタとして使用可能にした結果、あらゆる場面で電子黒板システムを使用することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0066

以下、本発明に係る座標入力/検出装置およびそれを用いた電子黒板システムの実施の形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。

0067

〔実施の形態1〕図1は、実施の形態1に係る座標入力/検出装置の概略構成を示す正面図である。この図1は、一例として、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1を電子黒板の筆記面E(例えばホワイトボード)の前面に装着した様子を示すものである。この座標入力/検出装置1は、電子黒板の筆記面Eとほぼ同一のサイズを有する四角形状の空間、即ちユーザが指やペン等の指示物体を用いて入力操作を行うための入力領域2を有した筐体1aを備えている。この筐体1aには、以下に説明する照明装置4,撮像装置7Lおよび7R,シェード8,光吸収部材9ならびに受光素子10が設けられている。なお、指示物体は、ユーザの指,手,ペン等、任意の位置を指し示すことが可能なものであればどのようなものであっても良い。

0068

照明装置4は、入力領域2の上部ほぼ中央に設けられており、光源(図2参照)からの光を用いて筆記面Eに対して平行で、かつ、入力領域2の全体に行き渡る光を出射するものである。なお、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1における入力領域2は、実質的に、照明装置4から筆記面Eの全面を覆うように出射される光によって形成されることになる。

0069

撮像装置7Lおよび7Rは、入力領域2の上部の両端部であって照明装置4と同一辺上に互いに距離Lを空けて設けられ、入力領域2に挿入された指示物体を撮像するものである。撮像装置7Lおよび7Rは、図1に示すように、画像情報(被写体像)を電気信号として出力する一次元イメージセンサ一次元撮像素子)であるCCD(Charge Coupled Device)5と、入力領域2に挿入された指示物体の像をCCD5上に結像させる結像光学レンズ6とを少なくとも有している。なお、CCD5および結像光学レンズ6は、距離f(図5参照)を空けて配設される。

0070

シェード8は、照明装置4に設けられ、照明装置4から入力領域2全体に対して均一な光を出射できるようにすると共に、出射された光が撮像装置7Lおよび7Rに直接入射してしまうことを防止するためのものである。また、光吸収部材9は、入力領域2の上部以外の周縁部に設けられ、照明装置4から出射された光を吸収することによって光の反射を抑制するものである。すなわち、光吸収部材9は、照明装置4から出射された光に起因する反射光散乱光)が撮像装置7Lおよび7Rに入射してしまうことを防止するためのものである。

0071

さらに、受光素子10(例えばPINフォトダイオード)は、入力領域2の下側両端部の光吸収部材9上に設けられ、照明装置4から出射された光を受光し、受光した光の強度に応じた信号を出力するものである。

0072

なお、図1に示したように、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、照明装置4ならびに撮像装置7Lおよび7Rを入力領域2の上方に並べて設け、照明装置4から光を出射する方向と、撮像装置7Lおよび7Rから被写体(ペンA)を見る方向とが一致するように構成されている。その結果、照明装置4から出射された光が撮像装置7Lおよび7Rに直接入射してしまうことを防止できるだけでなく、撮像装置7Lおよび7R側から見た指示物体に影が発生することを極力防止している。ただし、照明装置4ならびに撮像装置7Lおよび7Rを、入力領域2の上方ではなく例えば下方に設けることも可能であり、図1は照明装置4ならびに撮像装置7Lおよび7Rの取付位置を限定するものではない。

0073

詳細な説明については後述することにするが、指やペン等の指示物体が入力領域2に挿入されると、照明装置4から出射された光が指示物体によって乱反射され、乱反射された光の一部が撮像装置7Lおよび7RのCCD5でそれぞれ検出される。換言すれば、実施の形態1における撮像装置7Lおよび7Rは、入力領域2に指示物体が挿入された場合にのみ感度を持ち、乱反射された光を介して入力領域2に挿入された指示物体の像を捕らえる(撮像する)ものである。

0074

ところで、以下の説明において、指やペン等の指示物体の一部が筆記面Eに接触し、接触したまま筆記面Eに沿って移動している状態をペンダウン状態と呼ぶことにする。このペンダウン状態を万年筆ボールペンを用いた筆記状態と対比すると、ペン先が紙に接触し、ペン先からインクが出ている状態に該当する。また、指示物体が筆記面Eに対して垂直方向に移動し、筆記面Eとの接触がなくなる状態をペンアップ状態と呼ぶことにする。このペンアップ状態を万年筆やボールペンを用いた筆記状態と対比すると、文字のストローク間文字間移動期間にペン先が紙から離れ、ペン先からインクが出ていない状態に該当する。したがって、座標入力/検出装置1において指示物体の状態がペンアップ状態であるか、ペンダウン状態であるかを判別することを可能にすることにより、万年筆やボールペンで紙に文字や図形を描く筆記動作電子的に模倣することが可能となる。

0075

実施の形態1に係る座標入力/検出装置1において、撮像装置7Lおよび7Rと同一の視点で筆記面Eを見た場合、筆記面E上には、照明装置4から出射された光によって筆記面Eの垂直方向に対してある厚みを持つ光の層が形成されていると理解される。ここで、照明装置4から筆記面Eすれすれに光が出射されている場合を想定し、上記ペンアップ・ペンダウン状態について考えてみることにする。指示物体を徐々に入力領域2に挿入していくにつれ、指示物体によって反射される光量が増加していくことになる。ペンダウン状態は、指示物体が光の層を全て貫いて筆記面Eに接触している状態であるため、指示物体によって反射される光量が最も多い状態である。一方、ペンアップ状態では、指示物体が筆記面Eから浮いている状態であるため、指示物体によって反射される光量はペンダウン状態より減少することになる。換言すれば、ペンアップ状態とペンダウン状態とでは、指示物体が照明装置4から出射された光によって照明される面積、即ち光を反射する面積が異なることになる。実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、撮像装置7Lおよび7Rで撮像した指示物体の像の光量に応じてペンアップ状態であるかペンダウン状態であるかを判定することが可能となる。

0076

ただし、筆記面Eから離れた位置に光の層が形成されている場合、筆記面Eから光の層までの距離に応じて、ペンアップ状態およびペンダウン状態における指示物体の像の光量の変化が生じにくくなる。すなわち、ペンアップ・ペンダウン状態を判別するに当たり、筆記面Eから光の層までの間が不感領域となる。具体的には、指示物体が筆記面Eに接触していない状態(ペンアップ状態)であっても、筆記面Eから離れた位置に光の層が形成されている場合にはペンダウン状態と同一の光量が得られることがあり、ペンダウン状態と判定されてしまう虞があるということである。このような状態で筆記面Eに文字列を書き込んだ場合、指示物体の動きの全てが文字入力のための動きと判定され、文字同士や単語同士がつながってしまって入力装置として不都合が生じることになる。

0077

また、筆記面Eのどの位置でも前述したペンアップ・ペンダウン状態を正確に判定することができなければならない。したがって、照明装置4から出射される光の筆記面Eに対する高さと平行度を正確に調整する必要がある。

0078

そこで、照明装置4の構造について具体的に説明する。図2は、照明装置4の概略構成図である。図2に示すように、光源3から筆記面Eに向けて出射された光は、光学レンズ11によって平行光に変換される。この平行光は、円弧型スリット12を通過した後、円錐ミラー13の傾斜面13aにおいて反射されることによって、筆記面Eに対して平行で、かつ、入力領域2の全体に行き渡る光となる。

0079

ここで、円錐ミラー13について説明する。図2には、円錐ミラー13の断面が示されている。図2に示すように、円錐ミラー13の中心には、軸14が設けられている。この軸14は、筐体1aに設けられた穴(図示せず)に挿入されて円錐ミラー13を筐体1aに取り付けるために利用されるだけでなく、後述するように、光源3からの光を反射する角度を調整するためにも利用される。

0080

軸14の端部には、球形状の角度調整部15が設けられている。この角度調整部15を前後左右に動かすことにより、円弧型スリット12を通過した光の反射角度をX−Y方向において変更することができるため、筆記面Eに対する光の平行度を調整することができる。

0081

角度調整部15は、角度調整部15を動かして円錐ミラー13による光の反射角度を調整するためのアクチュエータ16に接続される。アクチュエータ16は、円錐ミラー13で反射された光を受光した受光素子10の受光パワーに基づいて、後述するマイコン図3参照)によって駆動制御される。すなわち、アクチュエータ16は、マイコンによる制御に基づいて角度調整部15を動作させ、受光素子10で受光される光の受光パワーが最大になるように(つまり、受光素子10に対して円錐ミラー13からの反射光が垂直に入射するように)、円錐ミラー13による光の反射角度を調整する。

0082

このように、円錐ミラー13による光の反射角度を自動的に調整することにより、筆記面Eに対して平行な光を照明装置4から出射することが可能となる。したがって、指示物体の位置座標の検出精度の向上を図ると共に、ペンアップ・ペンダウン状態を正確に判定することが可能となる。

0083

図3は、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1のブロック構成図である。図3に示すように、座標入力/検出装置1は、各部の制御を受け持つマイコン17を備えている。マイコン17は、各部を集中的に制御するCPU19,制御プログラム等の固定的データを格納するROM20,可変的なデータを格納するRAM21等によって構成されている。また、このマイコン17には、前述した光源3,撮像装置7Lおよび7R,受光素子10,アクチュエータ16や、後述するように所定の時間を計時するタイマ22,撮像装置7Lおよび7Rで撮像された指示物体の像を利用して指示物体の位置座標を算出するxy演算器23,座標入力/検出装置1をコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)に接続するためのインターフェース(I/F)18等がバス28を介して接続されている。

0084

なお、xy演算器23には、入力領域2に挿入された指示物体に発生した影が指示物体の位置座標を特定する処理に影響を及ぼすことがないようにするための処理を実行する影部補正部27が設けられている。また、RAM21には、後述するようにして特定された指示物体の位置座標を一時的に記憶するために用いられる座標メモリ24が設けられている。

0085

さらに、CCD5には、ひずみ補正部25とパターン認識部26とが設けられている。ひずみ補正部25は、CCD5で得られた画像情報の光学的ひずみによる計測誤差を電気的に補正する。これにより、画像情報の高品質化が図られている。また、パターン認識部26は、複数の指示物体を判別する処理を実行し、複数の指示物体を同時に使用して入力操作を行うことを可能にする。例えば、各指示物体にそれぞれ異なる特殊なパターンを付与しておき、CCD5を介してパターン認識部26が指示物体に付与されたパターンを認識・判別する。その結果、後述するように、複数個の指示物体によってそれぞれ指し示された位置の座標を得ることが可能となる。

0086

続いて、ROM20に格納された制御プログラムに基づいて、マイコン17によって実行される処理について説明する。なお、円錐ミラー13による光の反射角度を調整するため処理については前述した通りであるため、ここでは、入力領域2に挿入されたユーザの指やペン等の指示物体の位置座標を求める処理を中心に、マイコン17によって実行される処理について説明する。図4および図5は、入力領域2内に挿入された指示物体の位置座標を求める処理の説明図である。なお、図4は入力領域2内の任意の位置が指示物体としてのペンAで指し示された様子を示し、図5は撮像装置7LおよびペンAの関係を明らかにするために図4の一部を拡大して示したものである。

0087

図4に示すように、筆記面E上の適当な位置(x,y)に文字や図形等を記述するため、入力領域2にペンA(指示物体)が挿入されると、挿入されたペンAが照明装置4から出射された光によって照明される。照明されたペンAの部分の像である被写体像は、撮像装置7Lおよび7Rにおいて、結像光学レンズ6を介してCCD5上に結像される。図3に示したxy演算器23は、このようにしてCCD5上に結像された被写体像に基づいて、ペンAの位置座標(x,y)を算出する処理を実行する。

0088

そこで、xy演算器23によるペンAの位置座標(x,y)の算出処理について具体的に説明する。ここでは、図5に示す撮像装置7Lで撮像した被写体像を例にとってペンAの位置座標(x,y)の算出処理を説明する。なお、以下に説明する処理は、撮像装置7Rで撮像した被写体像に対しても同様に実行される。

0089

図6は、撮像装置7LのCCD5上に結像された被写体像の位置とCCD5によって撮像された被写体像の光量との関係の一例を示すグラフである。図6において、CCD5上に結像された被写体像の位置は、図5に示すCCD5の中心5aから結像点までの距離hを用いて表されている。CCD5で撮像された被写体像は、CCD5上の結像位置と光量とによって、図6に示すような波形となって現れる。ここで、被写体像の光量に関するスレシュホルドベル図6中の点線で示すレベルに設定した場合、被写体像の大きさΔhは以下の式によって算出される。
Δh=h2−h1 ・・・・・(1)
ただし、h1およびh2は、図6に示すように、CCD5の中心5aからスレシュホルドレベルと同一のレベルの光量が得られた位置までの距離を示したものである。

0090

また、図6に示す被写体像の中心h(CCD5の中心5aから結像点までの距離h)は、以下の式によって算出される。
h=h1+(Δh/2) ・・・・・(2)

0091

図5に示すように、CCD5の中心5aから結像点までの距離hは、CCD5の中心線と、ペンAおよび結像点を結ぶ線とで形成される角度θに依存する。この角度θは、以下の式によって算出される。
θ=arctan(h/f) ・・・・・(3)
ただし、fは、図5に示すように、結像光学レンズ6とCCD5との間の距離で、結像光学レンズ6の焦点距離に該当する。

0092

また、図5に示すように、撮像装置7LとペンAとの角度βは、以下の式によって算出される。
β=α−θ ・・・・・(4)
ただし、αは、撮像装置7Lおよび7Rを結ぶ基準線とCCD5の中心線との間の角度であり、撮像装置7Lの取付角度を示している。

0093

以上の処理を撮像装置Rで撮像した被写体像についても実行することにより、撮像装置7RおよびペンAとの角度βを算出することができる。ここでは、図4に示したように、撮像装置7LとペンAとの角度をβ1および撮像装置7RおよびペンAとの角度をβ2とする。

0094

そして、ペンAの位置座標(x,y)は、三角測量の原理に基づく以下の式によって算出される。
x=Ltanβ2/(tanβ1+tanβ2) ・・・・・(5)
y=xtanβ1 ・・・・・(6)

0095

加えて、図6に示した被写体像の光量のレベルの変化をモニタすることによって、ペンAの状態がペンアップ・ペンダウン状態やダブルクリック状態であるか否かを判定することも可能である。

0096

以上のような処理によって求めたペンAの位置座標(x,y)をそのままI/F18を介してコンピュータに入力することにしても良いが、以下に説明する補正処理を実行することにより、より正確なペンAの位置座標(x,y)を求めることができる。このように補正処理を実行した方が良いのは、入力領域2中の位置に応じて、撮像装置7Lおよび7Rから見たペンAに図7に示すような影sが発生するからである(図7では、ペンAの断面を円としている)。具体的に、図8に示すように、影sのない状態でCCD5上に結像されたペンAの被写体像の大きさΔh’は、影sがある(式(1)で算出された)ペンAの被写体像の大きさΔhより大きくなる。したがって、影sが発生した場合には、CCD5の中心5aから結像点までの距離hの算出(式(2))に誤りを生じさせ、算出されたペンAの位置座標が不正確なものとなる。したがって、正確な位置座標を算出するためには、ペンAに影sが存在することを考慮する必要がある。そこで、以下では、影の存在を考慮してCCD5の中心5aから結像点までの距離hを求める方法について説明することにより、より正確なペンAの位置座標(x,y)を求めるための方法を説明する。

0097

まず、撮像装置7LのCCD5上に結像されたペンAの被写体像に基づいて、照明装置4から出射された光によって照明されたペンAの部分の幅、即ち図7に示す被写体幅ΔHを求める処理について説明する。この場合、CCD5上に結像される被写体像の像倍率は、撮像装置7Lおよび7RからペンAまでの距離D(図5および図7参照)に応じて変化することを考慮する必要がある。図9は、撮像装置7LのCCD5上に結像された被写体像の位置,CCD5が撮像した被写体像の光量,および距離Dの関係の一例を示すグラフである。CCD5上に結像される被写体像の像倍率の違いは、図9に示すようにCCD5の出力幅の違いに現れる。すなわち、距離Dが長いと、Δhで示すような大きさの被写体像となり、一方、距離Dが短いと、Δh’で示すような大きさの被写体像となる。この距離Dは、式(5)および(6)で算出したペンAの位置座標(x,y)および式(3)で算出した角度θに基づいて算出される。

0098

そこで、照明装置4から出射された光によって照明されたペンAの部分の幅、即ち図7に示すペンAの被写体幅ΔHは、以下の式によって算出される。なお、この処理は、xy演算器23および影部補正部27のいずれが実行しても良い。
ΔH=(D/f)Δh ・・・・・(7)

0099

そして、影部補正部27は、例えば、制御プログラムと共にROM20に予め格納しておいた実際のペンAの被写体幅ΔH’に基づいて、被写体像の中心h(CCD5の中心5aから結像点までの距離h)を補正する処理を実行する。図8に示したように、補正された被写体像の中心をh’とする場合、中心h’は以下の式によって近似値として算出される。
h’=h+(f/D)(ΔH’−ΔH)/2 ・・・・・(8)

0100

なお、上記式(7)に代えて、以下の式(7’)を用いることによっても図7に示したペンAの被写体幅ΔHを算出することができる。この場合、光源3および被写体(ペンA)を結ぶ直線と式(2)を用いて求めた被写体像の中心hおよび被写体(ペンA)を結ぶ直線とがなす角γを求める。そして、この角γおよびROM20に予め格納しておいた実際のペンAの被写体幅ΔH’を式(7’)に代入することにより、CCD5上の被写体像の中心hから見たペンAの被写体幅ΔHが算出される。

0101

同様に、撮像装置7R側についても、被写体幅ΔHを求めると共に、被写体像の中心h’を求める処理が実行される。

0102

その後、xy演算器23は、影部補正部27で得た中心h’の値を利用して、ペンAの位置座標(x,y)を算出する処理を再度実行する。すなわち、影部補正部27で得た中心h’の値を利用して、式(3)から式(6)に示した処理を実行し、ペンAの位置座標を算出する。その結果、正確な位置座標を算出することが可能となる。

0103

なお、ここでは一例として、座標入力/検出装置1で使用されるペンAの被写体幅ΔH’のデータをROM20に予め格納しておくことにしたが、使用するペンを変更することができるように、例えば不揮発性のRAMに被写体幅ΔH’のデータを格納することにし、必要に応じてデータを書き換えることを可能にしても良い。

0104

また、前述した(1)〜(8)式は、制御プログラムの一部として予めROM20に格納しておくことが可能である。これら(1)〜(8)式により、ペンAの位置座標(x,y)は、CCD5上に結像された被写体像のCCD5の中心5aからの距離hに基づいて算出される。すなわち、撮像装置7LのCCD5の中心5aからの距離h、撮像装置7RのCCD5の中心5aからの距離hを求めることにより、ペンAの位置座標(x,y)が特定されることになる。

0105

さらに、ペンAの被写体像は、CCD5上に完全に結像されなければならないわけではない。すなわち、完全に結像された状態でない場合、CCD5上の被写体像の大きさΔhが大きくなるだけで、被写体像の中心h’には影響はない。

0106

以上のようにして算出されたペンAの位置座標(x,y)は、座標メモリ24に一時的に格納された後、I/F18を介してコンピュータに入力される。ここでいう位置座標は、前述した影を考慮した補正処理が行われたもの、および補正処理が行われていないもののいずれか一方を意味する。図10は、算出した位置座標をコンピュータに転送する際の処理を示すフローチャートである。マイコン17は、図10に示すように、xy演算器23でペンAの位置座標(x2,y2)が算出された場合、即ちペンダウン状態が検出された場合(S1;Yes)、タイマ22に所定の時間の計時を開始させる(S2)。

0107

続いて、マイコン17は、算出された位置座標(x2,y2)と座標メモリ24に格納されている位置座標(x1,y1)とが一致するか否かを判定する(S3)。二つの位置座標が一致しないと判定した場合(S3;No)、マイコン17は、座標メモリ24中の位置座標を新たに算出された位置座標(x2,y2)に更新すると共に、タイマ22による計時をクリアする(S4)。その後、マイコン17は、座標メモリ24中の位置座標をコンピュータに転送し(S5)、ステップS1に戻って新たにペンダウンが検出されるのを待つ。なお、コンピュータは、転送された位置座標に基づいて、ペンAの動きに応じた処理を実行する。例えば、コンピュータは、文字や図形をディスプレイに描画するための処理を行う。

0108

一方、二つの位置座標が一致したと判定した場合(S3;Yes)、マイコン17は、タイマ22によって所定時間計時されるまでの間、xy演算器23によって座標メモリ24に格納されている位置座標と異なる新たな位置座標が算出されるのを待つ(S6,S7,S3)。具体的に、マイコン17は、xy演算器23によって新たな位置座標が算出されるのを待ちペンダウン検出)、新たな位置座標が算出された場合(S7;Yes)、ステップS3に進んで算出された位置座標と座標メモリ24中の位置座標とが一致するか否かを判定する。そして、二つの位置座標が一致しないと判定した場合(S3;No)、マイコン17は、前述した通り、ステップS4およびS5の処理を実行する。一方、二つの位置座標が一致すると判定した場合(S3;Yes)、マイコン17は、再びステップS6に進む。

0109

そして、マイコン17は、所定の時間が経過したと判定した場合(S6;Yes)、エラー処理を実行し(S8)、ステップS1に戻って新たにペンダウンが検出されるのを待つ。すなわち、所定の時間が経過するまでステップS3において座標が一致しないと判定されない場合、ペンAに動きが無いと考えられる。そのため、xy演算器23で算出された位置座標は、例えば筆記面E上に付着したゴミに基づくものであるとみなし、ステップS8においてエラー処理を実行することにする。このエラー処理として、マイコン17は、座標メモリ24に格納されている位置座標(x1,y1)を更新せずに、ステップS1で算出された位置座標(x2,y2)を破棄すると共に、コンピュータに座標メモリ24中の位置座標を転送しないようにする。この際、マイコン17は、コンピュータにエラー信号を送信して座標入力動作を停止し、その後、ユーザによってゴミが取り除かれると共に、復帰命令が入力された場合に、停止していた座標入力動作を再開するという制御を行うことにしても良い。これに代えて、マイコン17は、ゴミと思われる位置座標をコンピュータに転送し、ゴミの付着位置をコンピュータに指示することにしても良い。これにより、ゴミの位置座標がコンピュータに入力されてしまうことが防止される。

0110

さらに、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、複数人が同時に手書き文字や図形をコンピュータに入力する操作を行うことも可能である。ただし、この場合においては、同時に使用される指示物体が、それぞれ他の指示物体と識別できるようなものである必要がある。実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、図3に示したパターン認識部26が複数の指示物体を識別する処理を行い、xy演算器23が識別された各指示物体毎の位置座標を算出する。例えば、指示物体をペンとし、各ペンの周囲にはそれぞれ異なるピッチ縞模様のパターンが付与されているものとする(パターンは縦縞横縞格子等、どんなものでも良い)。パターン認識部26は、撮像装置7Lおよび7RのCCD5で撮像された複数のペンのパターンを認識する処理を実行する。

0111

図11は、2本のペンを同時に用いて手書き文字や図形をコンピュータに入力する操作を行った場合の処理を説明するための説明図である。ここでは、一例として、2本のペンを用いて入力領域2中のa点およびb点を同時に指し示したものとする。この場合、撮像装置7Lによっておよびの方向に存在するペンの被写体像が、撮像装置7Rによっておよびの方向に存在するペンの被写体像がそれぞれ撮像されることになる。ここで、撮像装置7Lおよび7Rによって撮像された各ペンの被写体像のうち、どの被写体像とどの被写体像とが同一のペンのものであるかを特定することができないと、a点およびb点以外にc点およびd点の位置座標が算出されてしまうことになる。そのため、ここでは各ペンの周囲にそれぞれ付与された異なるピッチのパターンを利用して、どの被写体像とどの被写体像とが同一のペンのものであるかを特定する必要がある。ただし、撮像装置7Lおよび7Rで撮像された各被写体像中のパターンのピッチは、同一のものであっても撮像装置7Lおよび7Rからペンまでの距離Dに応じて変化することになる(図9参照)。そのため、ここでは敢えてa点〜d点の全ての位置座標を算出することにする。

0112

前述したように、a点〜d点の位置座標を算出することにより、撮像装置7Lからa点〜d点までの距離Dをそれぞれ求めることができると共に、撮像装置7Rからa点〜d点までの距離Dをそれぞれ求めることができる。そして、マイコン17は、ペンに付与されたパターンの実際のピッチをPと、撮像装置7Lおよび7Rからペンまでの距離に応じて変化する被写体像中のパターンのピッチをp(パターン認識部26によって認識される)とし、以下の式を用いることにより、各点におけるペンのパターンのピッチを求める。
P=(D/f)p

0113

上記式を用いて、撮像装置7Lから見たa点〜d点におけるペンのピッチPがそれぞれ求められると共に、撮像装置7Rから見たa点〜d点におけるペンのピッチPがそれぞれ求められる。そして、マイコン17は、撮像装置7Lから見たa点〜d点におけるペンのピッチPと撮像装置7Rから見たa点〜d点におけるペンのピッチPとをそれぞれ比較し、ピッチPが一致または近似する点を実際にペンによって指し示された点と判定する。

0114

なお、個々の指示物体を識別することを可能にするための方法としては、前述したパターンに限らず、指示物体毎に色を変えたり(CCD5としてカラーCCDを使用する必要がある)、指示物体毎に形状やサイズ等を変えるという方法も考えられる。

0115

このように、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1によれば、照明装置4が入力領域2に対して光を出射し、照明装置4から出射された光で照明された指示物体を少なくとも二つの撮像装置7Lおよび7Rで撮像し、各撮像装置7Lおよび7Rの出力に基づいて指示物体の像が結像された各CCD5上の位置をそれぞれ求め、求めた各位置を利用して指示物体の位置座標を算出することにより、特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置の座標を特定することを可能にしたため、座標入力/検出装置の操作性の向上を図ることができる。

0116

なお、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、照明装置4にシェード8を設けて撮像装置7Lおよび7Rに光が直接入射しないような措置が施されているが、シェード8以外のものを用いて同様の措置を施すことにしても良い。また、照明装置4自体で光の出射エリアを制限できるようにしても良い。

0117

また、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、入力領域2の上部を除く周縁部に光の反射を抑制する光吸収部材9を配設することにしているが、このような完全な無反射条件を作り出すことは本発明において必須の条件ではない。例えば、光吸収部材9に代えて、光を入力領域2から逃がす方向に均一な反射条件を有する反射部材を入力領域2の上部を除く周縁部に配設することにしても良い。その結果、照明装置4から出射された光は反射部材によって反射されて入力領域2の外に向かうため、撮像装置7Lおよび7Rに反射光(散乱光)が入射してしまうことを防止できる。

0118

また、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1においては、照明装置4を用いることにしているが、この照明装置4を省略しても、入力装置2に挿入された指示物体を撮像装置7Lおよび7Rで撮像することによって指示物体の位置座標を求めることができる。これは、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1が、撮像装置7Lおよび7RのCCD5上に結像された指示物体の像の位置を利用して指示物体の位置座標を求めるものであるからである。なお、例として、照明装置4が省略された座標入力/検出装置1の概略構成を示す正面図を図12に示す。図12に示すように、座標入力/検出装置1から照明装置4を省略すると、これに合わせてシェード8,光吸収部材9および受光素子10も省略されることになる。

0119

さらに、電子黒板の筐体を利用することにより、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1を電子黒板と一体的に構成することも可能である。また、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1をコンピュータのディスプレイの前面に取り付けて使用することも可能であり、また、ディスプレイの筐体を利用することにより、実施の形態1に係る座標入力/検出装置1をディスプレイと一体的に構成することも可能である。

0120

〔実施の形態2〕図13は、実施の形態2に係る座標入力/検出装置の概略構成を示す正面図である。この図13は、一例として、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31をコンピュータのディスプレイ面d上に装着した様子を示すものである。この座標入力/検出装置31は、コンピュータのディスプレイ面dとほぼ同一のサイズを有する四角形状の空間、即ちユーザが指やペン等の指示物体を用いて入力操作を行うための入力領域33を有した筐体32を備えている。この筐体32には、以下に説明するカメラ34Lおよび34Rならびに背景板37が設けられている。

0121

カメラ34Lおよび34Rは、入力領域33の上方両端部に互いに距離Lを空けて設けられ、入力領域33を撮像し、撮像した画像(撮影画像)を電気信号として出力するものである。これらカメラ34Lおよび34Rは、電子カメラであって、それぞれ二次元イメージセンサ(二次元撮像素子)35と、結像光学レンズ36とを有するものである。この二次元イメージセンサ35は、多数のCCD(Charge Coupled Device)をマトリックス状に配列して形成された二次元CCD撮像素子である。なお、二次元イメージセンサ35および結像光学レンズ36は、距離fを空けて配設されている。

0122

また、カメラ34Lおよび34Rは、それぞれの光軸がディスプレイ面dに対して平行であって、ディスプレイ面dの表面に略一致するように配置されている。これにより、カメラ34Lおよび34Rにディスプレイ面dが映り込むことが防止される。

0123

背景板37は、入力領域33の上部を除く周縁部であって、カメラ34Lおよび34Rによる撮影視野全体を覆う位置に配置される。なお、背景板37はカメラ34Lおよび34Rの画角を妨げないように配置される。図14は、背景板37の説明図であり、背景板37の一部を示したものである。図14に示すように、背景板37には、後述する差分画像の抽出を容易にする基準パターンPが付与されている。図14に示した基準パターンPは濃淡配色横ストライプ状にしたパターンであるものとするが、クロマキー技術に用いられる色彩パターン等も基準パターンPとして利用することができる。さらに、光を吸収する均等な黒色パターンを背景板37上の基準パターンとして用いても良い。

0124

加えて、カメラ34Lおよび34Rには、撮像領域を制限するための遮光板Bが取り付けられている。図15は遮光板Bの説明図であり、図16は座標入力/検出装置31の断面図である。図15に示すように、遮光板Bは横長の切欠B1を有したものである。そして、図16に示すように、遮光板Bは、カメラ34Lおよび34Rの結像光学レンズ36の前面にそれぞれ設けられ、入力領域33と一致するようにカメラ34Lおよび34Rによって撮影可能な領域を制限するものである。この遮光板Bにより、カメラ34Lおよび34Rの視野を狭くして、外乱光等によるノイズの発生を減少させることが可能となる。

0125

図17は、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31のブロック構成図である。図17に示すように、座標入力/検出装置31は、各部の制御を受け持つマイコン38を備えている。マイコン38は、各部を集中的に制御するCPU40,制御プログラム等の固定的データを格納するROM41,可変的なデータを格納するRAM42等によって構成されている。また、このマイコン38には、前述したカメラ34Lおよび34Rに加え、所定の時間を計時するタイマ43や、後述するようにして指示物体の画像を抽出する処理を実行する差分器44、指示物体の三次元位置座標を算出するXYZ演算器45、座標入力/検出装置31をコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)に接続するためのインタフェース(I/F)39等がバス51を介して接続されている。

0126

マイコン38には、さらに、不揮発性のメモリであるEEPROM46がバス51を介して接続されている。このEEPROM46には、例えば、装置起動時における入力領域33の様子をカメラ34Lおよび34Rでそれぞれ撮影した画像を基準画像(図21参照)として格納するための基準画像メモリ47が設けられている。また、RAM42には、XYZ演算器45で算出された座標を一時的に記憶するための座標メモリ42aが設けられている。

0127

続いて、ROM41に格納された制御プログラムに基づいて、マイコン38によって実行される処理について説明する。図18および図19は、入力領域33内に挿入された指示物体の位置座標を求める処理の説明図である。なお、図18は、入力領域33内の任意の位置が指示物体としての指Cで指し示された様子を示し、図19はカメラ34Lおよび指Cの関係を明らかにするために図18の一部を拡大して示したものである。

0128

図18に示すように、座標入力/検出装置31の入力領域33に指Cが挿入され、ディスプレイ面d上の任意の位置(x,y,z)が指し示されまたはタッチされたものとする。カメラ34Lおよび34Rの二次元イメージセンサ35の上には、結像光学レンズ36を介して背景板37および指Cの像が結像される。

0129

図20に示すように、各二次元イメージセンサ35の上に結像された背景板37と指Cとの像は、各二次元イメージセンサ35から撮影画像48としてそれぞれ出力される。カメラ34Lおよび34Rの二次元イメージセンサ35からそれぞれ出力された撮影画像48および基準画像メモリ47に記憶されている基準画像49は、それぞれ差分器44に入力され、それぞれの差分画像50が抽出される。

0130

図21は基準画像49の一例を示す説明図、図22は撮影画像48の一例を示す説明図である。基準画像49は、例えば装置起動時のような初期状態において、カメラ34Lおよび34Rによって撮影された入力領域33を示すものである。すなわち、基準画像49は、図21に示すように、背景板37の基準パターンPのみが撮影されたものである。一方、撮影画像48は、図22に示すように、基準画像49の画像に加えて、入力領域33に挿入された指Cが撮影されたものである。

0131

また、図23は、差分器44によって抽出された差分画像の一例を示す説明図である。差分画像50は、撮影画像48(図22)から基準画像49(図21)を差し引き、所定の閾値より明るい画素を白、暗い画素を黒とする、白と黒の画素からなるシルエット画像である。この場合、白い画素部分が指Cのシルエットに該当する。そして、図20に示すように、各差分画像50は、XYZ演算器45に入力され、指Cの位置座標(x,y,z)を算出する処理が実行される。なお、基準パターンを前述した光を吸収する均等な黒のパターンとした場合には、撮影画像48と基準画像49の差分をとるまでもなく、撮影画像48を所定の閾値により2値化して、上記シルエット画像を得ることも可能である。

0132

そこで、XYZ演算器45による指Cの三次元位置座標を算出する処理について具体的に説明する。ここでは、最初に、位置座標(x,y)を算出する処理について説明する。まず、XYZ演算器45は、各差分画像50中における指Cの結像中心点を求めると共に、求めた結像中心点と二次元イメージセンサ35の中心35aとの間の距離hを求める処理を実行する(図19参照)。各差分画像50中における指Cの結像中心点は、図23に示すように、白い画素(指Cのシルエット画像の一部)でy座標の値が最小の画素の位置に該当する。すなわち、白い画素中でy座標が最小の点(x,ymin)が結像中心点となる。そして、二次元イメージセンサ35の中心35aに該当する画素をx0とし、上記(x,ymin)のxと二次元イメージセンサ35の中心35aに該当する画素x0との差x−x0が、二次元イメージセンサ35の中心35aから結像中心点までの距離hとなる。

0133

また、図19に示すように、二次元イメージセンサ35の中心35aから差分画像(指Cのシルエット画像)50の結像中心点までの距離hは、二次元イメージセンサ35の中心線と、指Cと結像中心点とを結ぶ線とで形成される角度θに依存している。この角度θは、以下の式を用いて算出される。
θ=arctan(h/f) ・・・・・(1)
ただし、fは、図19に示すように、結像光学レンズ36と二次元イメージセンサ35との間の距離で、結像光学レンズ36の焦点距離に該当する。

0134

また、カメラ34Lと指Cとの角度βは、以下の式を用いて算出される。
β=α−θ ・・・・・(2)
ただし、αは、カメラ34Lおよび34Rを結ぶ基準線と二次元イメージセンサ35の中心線との間の角度であり、カメラ34Lの取り付け角度を示している。

0135

以上の処理をカメラ34R側で得た差分画像50を利用して実行することにより、前述したカメラ34Lと指Cとの角度βと共に、カメラ34Rおよび指Cとの角度βを算出することができる。ここでは、カメラ34Lと指Cとの角度をβ1およびカメラ34Rと指Cとの角度をβ2とする。

0136

そして、指Cの位置座標(x,y)は、三角測量の原理に基づく以下の式によって算出される。
x=Ltanβ2/(tanβ1+tanβ2) ・・・・・(3)
y=xtanβ1 ・・・・・(4)

0137

続いて、位置座標(z)を算出する処理について説明する。図24は、指Cによって入力領域33の一点が指し示された様子を示す説明図である。図24に示すように、位置座標(z)は、指Cの先端とディスプレイ面d(カメラ34Lおよび34Rの光軸)との間隔を示すものである。ところが、図19に示すカメラ34L(および34R)から指Cに至る距離Dに応じて、カメラ34L(および34R)の二次元イメージセンサ35に結像するZ方向の差分画像(指Cのシルエット画像)50の結像中心点と二次元イメージセンサ35の中心35aとの距離が異なってしまうことになる。

0138

図25は、二次元イメージセンサ35に結像されるZ方向の差分画像50の結像中心点と距離Dとの関係を示す説明図である。図25に示すように、指Cをディスプレイ面dから高さZの位置に挿入した際、カメラ34L(34R)から指C(ここでは、指C1とする。)に至る距離がD1の場合には二次元イメージセンサ35の中心35aから距離k1の位置に指Cの像が結像される。また、カメラ34L(34R)から指C(ここでは、指C2とする。)に至る距離がD2の場合には二次元イメージセンサ35の中心35aから距離k2の位置に指Cの像が結像される。すなわち、指Cがディスプレイ面d(カメラ34Lおよび34Rの光軸)から同じ高さZにあっても、カメラ34L(34R)から指Cに至る距離Dによって結像位置kが異なることがわかる。したがって、指Cの位置座標(z)は、前述した指Cの位置座標(x,y)と角度θとに基づき算出される距離Dに基づき、以下の式を用いて算出される。
z=D(k/f) ・・・・・(5)

0139

このようにして、指Cの位置座標(z)を検出することにより、ペンアップ・ペンダウンの状態やダブルクリック等を容易に判別することが可能となる。

0140

なお、指Cのような指示物体の動作に基づくジェスチャコマンドをROM41やコンピュータの記憶装置等に予め記憶させておくと、マイコン18またはコンピュータは位置座標(z)に応じて指Cの動きが描画であるかジェスチャコマンドであるかを判別することが可能になる。図26(a)および図26(b)は、描画とジェスチャコマンドとをそれぞれ例示して示す説明図である。図26に示すように、ここで定義された描画とジェスチャコマンドとにおける指Cの動きは、X−Y方向では同一であるが、Z方向において異なっている。このように、X−Y方向の動きとZ方向の位置とを組み合わせることにより、指Cの動きに基づくジェスチャコマンドを構築することができる。図26(b)に示したジェスチャコマンドに割り当てるコマンドとしては、例えば「ページめくり」が考えられる。

0141

前述した(1)〜(5)式は制御プログラムの一部として予めROM41に格納しておくことができる。

0142

XYZ演算器45で算出された指Cの位置座標(x,y,z)は、座標メモリ42aに一時的に格納された後、I/F39を介してコンピュータに転送される。この際の処理について、図10を用いて具体的に説明する。マイコン38は、XYZ演算器45によって指Cの位置座標(x2,y2,z2)が算出された場合、即ちペンダウン状態が検出された場合(ステップS1;Yes)、タイマ43による所定の時間の計時を開始させる(S2)。

0143

続いて、マイコン38は、算出された位置座標(x2,y2,z2)と座標メモリ42aに格納されている位置座標(x1,y1,z1)とが一致するか否かを判定する(S3)。二つの位置座標が一致しないと判定した場合(S3;No)、マイコン38は、座標メモリ42a中の位置座標を新たに算出された位置座標(x2,y2,z2)に更新すると共に、タイマ43による計時をクリアする(S4)。その後、マイコン38は、座標メモリ42a中の位置座標をコンピュータに転送し(S5)、ステップS1に戻って新たにペンダウンが検出されるのを待つ。なお、コンピュータは、転送された位置座標に基づいて、ペンAの動きに応じた処理を実行する。例えば、コンピュータは、文字や図形をディスプレイに描画する処理を実行する。

0144

一方、二つの位置座標が一致したと判定した場合には(S3;Yes)、マイコン38は、タイマ43によって所定の時間が計時されるまでの間、XYZ演算器45によって座標メモリ42aに格納されている位置座標とは異なる新たな位置座標(x3,y3,z3)が算出されるのを待つ(S6,S7,S3)。具体的に、マイコン38は、XYZ演算器45によって新たな位置座標が算出されるのを待ち(ペンダウン検出)、新たな位置座標が算出された場合(S7;Yes)、ステップS3に進んで算出された位置座標と座標メモリ42a中の位置座標とが一致するか否かを判定する。そして、二つの位置座標が一致しないと判定した場合(S3;No)。マイコン38は、前述した通りステップS4およびS5の処理を実行する。一方、二つの位置座標が一致すると判定した場合(S3;Yes)、マイコン38は、再びステップS6に進む。

0145

そして、マイコン38は、所定の時間が経過したと判定した場合(S6;Yes)、エラー処理を実行し(S8)、ステップS1に戻って新たにペンダウンが検出されるのを待つ。すなわち、所定の時間が経過するまでステップS3において座標が一致しないと判定されない場合、指Cに動きがないと考えられる。そのため、XYZ演算器45で算出された位置座標は、例えばディスプレイ面d上に付着したゴミに基づくものであるとみなし、ステップS8においてエラー処理を実行することにする。このエラー処理として、マイコン38は、座標メモリ42aに格納された位置座標を更新せずに、ステップS1で算出された位置座標を破棄し、コンピュータに座標メモリ42a中の位置座標を転送しないようにする。

0146

加えて、マイコン38は、破棄する位置座標の検出源である撮影画像48を新たな基準画像49としてEEPROM46の基準画像メモリ47に記憶する。これにより、たとえ入力領域33にゴミ等が存在している場合であっても、そのゴミの画像が基準画像49の一部とされるので、ゴミを指示物体と認識してしまうことを防止することができる。

0147

このように、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31によれば、各カメラ34Lおよび34Rで予め撮像した入力領域33の画像を基準画像としてそれぞれ記憶しておき、その後各カメラ34Lおよび34Rで撮像した入力領域33の画像および対応する基準画像の差分をそれぞれ抽出することにより、入力領域33に挿入された指示物体の画像をそれぞれ抽出し、抽出された指示物体の各画像に基づいて各CCD5上における指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して指示物体の位置座標を特定することにより、特殊な指示物体を用いることなく、指先や一般的なペン等の任意の指示物体を使用して指示された入力領域の位置の座標を特定することを可能にしたため、座標入力/検出装置の操作性の向上を図ることができる。

0148

なお、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31においては、カメラ34Lおよび34Rの二次元イメージセンサ(二次元撮像素子)35として二次元CCD撮像画像を用いたが、これに限るものではなく、複数個の一次元CCD撮像素子を用いることにしても良い。また、カラー用二次元イメージセンサ(二次元撮像素子)を用いると、位置座標(x,y,z)のみならず、指示物体(例えばカラーサインペン等)に付与されている色のデータをもパソコンに転送することが可能となる。

0149

さらに、実施の形態2の座標入力/検出装置31においては、2台のカメラ34Lおよび34Rを用いたが、カメラの数を2台に限定するものではない。すなわち、カメラは少なくも2台あれば良い。また、カメラ34Lおよび34Rの取り付け位置は入力領域33の上部に限定されるものではなく、カメラ34Lおよび34Rを任意の位置に取り付けることができる。

0150

なお、実施の形態2においては、座標入力/検出装置31をディスプレイの前面に装着することにしたが、これに限るものではなく、電子黒板等に装着するようにしても良い。また、ディスプレイの筐体を利用することにより、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31をディスプレイと一体的に構成することも可能である。さらに、電子黒板の筐体を利用することにより、実施の形態2に係る座標入力/検出装置31を電子黒板と一体的に構成することも可能である。

0151

〔実施の形態3〕本発明の実施の形態3として、実施の形態1および2で説明した座標入力/検出装置を用いた電子黒板システムについて説明する。以下では、
1.システム構成
2.動作
3.効果
の順で、実施の形態3に係る電子黒板システムについて詳細に説明する。

0152

1.システム構成
図27は、実施の形態3に係る電子黒板システムのブロック構成図である。図27に示す電子黒板システム100は、主として、画像を表示するプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と記述する)101と、PDP101の前面に配置され、入力領域をタッチ面(書き込み面)とし、指先やペンで書いた文字や図形等をタッチ面を介して入力する座標入力装置102(実施の形態1および2で説明した座標入力/検出装置に該当する)と、指先またはペンでタッチされたタッチ面上の座標位置の演算等を行うコントローラ103と、コントローラ103から座標位置情報を入力し、座標入力装置102を介して入力された文字・図形等をPDP101に描画する処理等、システム全体を制御するコンピュータ104(パーソナルコンピュータ)と、を備えている。

0153

また、電子黒板システム100のコンピュータ104には各種の周辺機器を接続することができる。図27においては、一例として、原稿の画像を読み取るためのスキャナ105や画像データを記録紙に出力するプリンタ106がコンピュータ104に接続された様子が示されている。また、コンピュータ104を介して電子黒板システム100をネットワーク107に接続することができ、ネットワーク107上に接続された他のコンピュータで作成したデータをPDP101に表示したり、電子黒板システム100で作成したデータを他のコンピュータに転送することも可能となる。

0154

さらに、図示することは省略するが、PDP101にはビデオ入力端子スピーカーが設けられており、ビデオプレイヤー108をはじめ、その他レーザディスクプレイヤー,DVDプレイヤー,ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、PDP101を大画面モニタとして利用することができる。

0155

ここで、PDP101としては、40インチ,50インチ等、電子黒板として利用可能な大画面タイプのものが用いられる。プラズマディスプレイには、大型化が可能であり、輝度が高くプロジェクターを用いた場合のように部屋を暗くする必要がなく、液晶ディスプレイと異なり視野角が広く、さらに、動画もスムーズに再生できるという特徴があることから、実施の形態3ではディスプレイとしてプラズマディスプレイを採用することにしている。このようにプラズマディスプレイを用いるため、実施の形態3における表示装置の薄型化(小型化)を図ることができる。ただし、ここではPDP101を用いることにするが、PDP101に代えて、CRT,液晶ディスプレイ等の他の表示装置を用いることが可能であることはいうまでもない。

0156

座標入力装置102としては、既に説明した通り、実施の形態1および2で説明した座標入力/検出装置が用いられる。したがって、実施の形態3においては、座標入力装置102についての説明は省略する。また、コントローラ103は、座標入力装置102のタッチ面で行なわれた操作を座標位置情報としてコンピュータに入力するものである。このコントローラ103は、実施の形態1におけるマイコン17,xy演算器23,影部補正部27等に該当し、また、実施の形態2におけるマイコン38,XYZ演算器45等に該当する。なお、コンピュータ104は、コントローラ103から入力した座標位置情報に基づいて、ユーザがタッチ面をタッチした位置にマウスカーソルを一致させてPDP101に表示する等、後に説明する各種の処理を実行する。

0157

続いて、図27に示すコンピュータ104の概略構成を説明する。図28は、コンピュータ104のブロック構成図である。図28に示すコンピュータ104は、パーソナルコンピュータであって、システム全体を制御するCPU500と、ブートプログラム等を記憶したROM501と、CPU500のワークエリアとして使用されるRAM502と、文字,数値,各種指示等の入力を行うためのキーボード503と、カーソルの移動や範囲選択等を行うためのマウス504と、オペレーティング・システム(OS)505,電子黒板システム100を電子黒板として機能させる電子黒板ソフト506,座標入力装置102およびコントローラ103をコンピュータ104上で動作させるデバイスドライバ507およびワードプロセッサ表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム508等を記憶したハードディスク509と、PDP101と接続され、PDP101に対する画像の表示を制御するグラフィックス・ボード510と、電子黒板システム100をコンピュータ104を介してネットワーク107に接続するネットワーク・カード511(またはモデムでも良い)と、コントローラ103,スキャナ105,プリンタ106等を接続するためのインターフェイス(I/F)512と、上記各部を接続するためのバス513と、を備えている。

0158

図28においては、説明の便宜上、コンピュータ104に周辺機器を接続するためのインターフェイスをI/F512という一つのブロックで示すことにしたが、具体的にI/F512は、例えばコントローラ103を接続するためのRS−232Cのようなシリアル・インターフェイス,プリンタ106を接続するためのセントロクスのようなパラレル・インターフェイス,スキャナを接続するためのSCSI等で構成される。

0159

なお、図27に示したように、コントローラ103をコンピュータ104から独立させた構成としているが、コンピュータ104中にコントローラ103を内蔵することにしても良いし、コンピュータ104自体にコントローラ103の機能を持たせるようにしても良い。また、図28に図示することは省略するが、コンピュータ104にはフロッピーディスクドライブ装置CD−ROMドライブ装置MOドライブ装置等を搭載することが可能である。

0160

以上説明した電子黒板システム100を構成する各装置は、筐体ユニットに収納されて一体化され、システム全体の小型化・操作性・取扱性・利便性の向上が図られる。このように筐体ユニットに電子黒板システム100を収納するのは、電子黒板システム100が、図27に示したような複数の装置で構成されるため、これらを別々に管理することにすると広い設置スペースが必要であり、かつ、移動に手間がかかるという問題が発生するからである。

0161

図29は電子黒板システム100を収納した筐体ユニットを前方側から見た斜視図であり、図30後方側から見た斜視図である。図29および図30に示す筐体ユニット600は、PDP101および座標入力装置102を収納したパネル部601と、コントローラ103を収納したコントローラ収納部602と、パネル部601およびコントローラ収納部602を所定の高さで支持するスタンド603を有すると共に、コンピュータ104,スキャナ105,プリンタ106,ビデオプレイヤー108等を収納する機器収納部604と、から構成される。

0162

PDP101および座標入力装置102は、PDP101の前面に座標入力装置102が位置するようにして一体化され、図29に示すように、パネル部601前面に座標入力装置102のタッチ面201が位置するようにしてパネル部601に収納される。このように、パネル部601はPDP101および座標入力装置102を収納して、電子黒板の表示面および書き込み面(タッチ面201)を構成する。

0163

また、コントローラ103は、図30に示すように、パネル部601の背面に設けられたコントローラ収納部602に収納される。そして、パネル部601は、PDP101の画像表示面および座標入力装置102のタッチ面201が所定の高さに位置するように、ステー605を介して機器収納部604のスタンド603に取り付けられて支持される。また、コントローラ収納部602も同様に、スタンド603に取り付けられる。

0164

なお、図29に示すパネル部601の前面側において、606はスピーカを、607はPDP101の電源ランプをそれぞれ示している。また、詳細な説明については省略するが、実施の形態3に係る電子黒板システム100においては、コンピュータ104,ビデオプレイヤー108等のPDP101に対する画像出力元切り換えボリューム調整等をリモコンで操作することも可能であり、608はリモコンからの光を受光するリモコン受光部に該当する。

0165

また、図30に示すパネル部601の背面側において、609は電子黒板システム100の移動用取っ手を、610はPDP101の輝度,コントラスト等を設定するための操作パネルを、611は後述するパネル部601の角度を調整するための角度調整レバーをそれぞれ示している。さらに、図示を省略するが、コントローラ収納部602の底面には、コンピュータ104,ビデオプレイヤー108等をPDP101,コントローラ103等に接続するためのコネクタパネルが設けられている。

0166

すなわち、コンピュータ104の画像出力ケーブルおよび音声出力用ケーブルは、このコネクタパネルを介してPDP101に接続され、また、コンピュータ104およびコントローラ103はこのコネクタパネルを介して接続される。さらに、ビデオプレイヤー108等の各種情報機器やAV機器についても、このコネクタパネルを介してPDP101に接続される。

0167

筐体ユニット600の機器収納部604は、鉛直方向に向かって下からコンピュータ104を収納するためのコンピュータ収納部612と、ビデオプレイヤー108やその他レーザディスクプレイヤー,DVDプレイヤーのような各種情報機器やAV機器を収納するためのビデオ収納部613と、プリンタ106を収納するためのプリンタ収納部614と、を備えている。このように、鉛直方向に向かって下から重量のある機器を配置することにより、上方にPDP101および座標入力装置102を有するボード部601が存在する場合であっても、移動時および設置時における筐体ユニット600の安定性を確保することができる。なお、機器収納部604には、図27に示したスキャナ105を収納する収納部分が設けられていないが、鉛直方向に向かって下から重量のある機器を配置するという条件が守られる限り、スキャナ105用の収納部分を設けることにしても良い。

0168

コンピュータ収納部612の両側面は扉になっており、フロッピーディスクやCD−ROMの抜き差しを行うことができるようになっている。また、ビデオ収納部613の前面は扉になっており、ビデオテープレーザディスク等の抜き差しを行うことができるようになっている。さらに、プリンタ収納部614の前面も扉になっており、プリンタ106の操作を行うことができ、また、この扉には座標入力装置102のタッチ面201にタッチするためのペン(図示せず)が収納できるようになっている。加えて、プリンタ収納部614の背面は筐体によって覆われておらず、給紙トレイが筐体ユニット600外部に位置するようにプリンタ106を収納でき(図31参照)、操作性の向上が図られている。

0169

なお、図29に示す機器収納部604の前面側において、615はコンピュータ104のキーボード503を常に使用可能な状態で載置できるキーボード台を、616は電子黒板システム100を筐体ユニット600ごと移動させるためのキャスターをそれぞれ示している。また、図30に示す機器収納部604の背面側において、617はPDP101,コントローラ103,コンピュータ104等に電源を供給する電源タップを、618は各種ケーブルを配線するためのケーブルガイドを、619は電子黒板システム100の主電源スイッチをそれぞれ示している。

0170

このように、電子黒板システム100を筐体ユニット600に収納することにより、筐体ユニット600を移動させるだけで電子黒板システム100を容易に移動・設置することができる。また、筐体ユニット600の機器収納部604には、重力方向(鉛直方向)の下から順に重量の大きな装置を配置するため、移動時および設定時における筐体ユニット600の安定性を確保することができる。

0171

さらに、前述した筐体ユニット600には、PDP101の表示面に例えば蛍光灯の光が直接入り込み、PDP101上に表示された画像が見にくくなる可能性があることを考慮して、ボード部601(電子黒板の表示面および書き込み面)の角度を調整する角度調整機構部が設けられている。そこで、この角度調整機構部の構成例を説明する。

0172

図31は、右側面から見た筐体ユニット600の側面図である。図31において800は回動支点を、801は回動ガイドをそれぞれ示し、ボード部601は、ステー605を介して筐体ユニット600の左右に存在するスタント603に回動支点800を支点として回動自在に取り付けられている。つまり、首を上下に振るように、回動支点800を中心にして図31中の矢印で示す方向にボード部601を回動させることができ、蛍光灯の光がPDP101に写り込まない角度に調整できるようになっている。ここで、回動ガイド801は、回動支点800を中心にして回動するボード部601の角度を規制するものであり、また、角度調整レバー611は、後述する機構を介してボード部601を回動させて角度調整を行うものである。

0173

実施の形態3においては、一例として、角度調整レバー611の操作によりボード部601の角度を0度(ボード部601が垂直に立った状態)から5度(ボード部601を斜め下に向けた状態)の範囲で調整できるものとする。また、上記回動支点800,回動ガイド801,角度調整レバー611および以下に説明する各構成部材により、角度調整機構部802が構成されるものとする。

0174

なお、図31において、803はプリンタ収納部614に収納されたプリンタ106のトレイを示している。図31に示すように、ボード部601の角度調整を行うための角度調整レバー611は、トレイ803に記録紙を給紙する際に邪魔にならないような位置に設けられる。

0175

図32および図33は、上方から見た角度調整機構部802の構成図であり、図32はボード部601の角度を5度にした状態を、図33は角度を0度にした状態を示している。また、図34は、図32および図33に示す角度調整機構部802を側面から見た構成図であり、図33に示したようにボード部601の角度を0度にした状態に対応している。

0176

図32図34において、900はステー605の間にPDP支点901によって回動自在に取り付けられたPDPアングルを、902はスタンド603の間にスタンド支点903によって回動自在に取り付けられ、角度調整レバー611と共にボード部601の角度調整時に利用されるレバー受台904が取り付けられたスタントステーをそれぞれ示している。

0177

角度調整レバー611は、PDPアングル900およびスタンドステー902を挟み込むような形状を有し、PDPアングル900側のレバー支点905に回動自在に取り付けられている。加えて、角度調整レバー611には、スタンドステー902に取り付けられたレバー受台904の平面部906および斜面部907に接触し、角度調整レバー611の回動に伴って回転するベアリング908が設けられている。

0178

ここで、角度調整機構部802の状態は図32に示す状態にあり、ボード部601の角度は5度で傾いている状態にあるものとする。ユーザが角度調整レバー611を左方向(図中の矢印方向)に操作すると、角度調整レバー611がレバー支点905を中心にして回動し、これに伴って角度調整レバー611のベアリング908がレバー受台904の平面部906を移動すると共に斜面部907の斜面を登る結果、PDPアングル900を前方に押し出す力が発生する。すなわち、レバー受台904はスタンドステー902を介してスタンド603に固定されており、PDPアングル900は回動支点800および回動ガイド801においてボード部601を回動自在に支持するステー605に取り付けられているため、角度調整レバー611の操作により、PDPアングル900と共にボード部601を回動させることができる(ボード部601の下端部を前方に押し出すことができる)。

0179

このような角度調整レバー611の操作により、角度調整機構部802は図32から図33に示す状態に変化することになり、ボード部601の角度を5度から0度に変化させることができる。つまり、図32および図33に示すように、PDPアングル900およびスタンドステー902の間隔をL1からL2のように広げることにより、ボード部601の角度を5度から0度に変化させることができる。

0180

また、同様に、図33に示す状態からユーザが角度調整レバー611を右方向(図中の矢印方向)に操作することにより、ボード部601の角度を0度から5度に変化させることができる。

0181

なお、図示することは省略するが、ボード部601の角度を変化させることに伴って図34に示す角度調整レバー611の角度も変化することになる。ところが、PDPステー900およびスタンドステー902はそれぞれ回動自在に固定されているため、ボード部601の角度変化の影響を受けないようになっている。

0182

また、図35に示すように、PDPアングル900およびスタンドステー902の間に1または複数のスプリング1200を設けることにより、角度調整レバー611の操作性の向上を図ることができる。これは、ボード部901の重量および角度調整レバー611の長さによっては、角度調整レバー611の操作が重くなってしまうことを考慮したものである。したがって、ボード部601の重量によって、スプリング1200の本数やスプリング力を調整することにより、さらなる操作性の向上を図ることができる。

0183

また、レバー受台904はスタンドステー902に例えばネジ等で固定されることになるが、ネジを通すスタンドステー902の穴(図示せず)を長方形のような長穴としておくことが好ましい。その結果、レバー受台904の固定位置を好みに応じて変更することができるため、調整可能なボード部601の角度範囲を変化させることが可能となる。

0184

さらに、図36に示すようにレバー受台904をPDPステー900に設けると共に、レバー支点905をスタンドステー902に設け、図32図35に示した角度調整機構部802とは逆の構成にしても、同様にボード部601の角度調整を行うことができる。

0185

前述した角度調整機構部802の構成はあくまで一例であって、種々の設計・変更を行うことが可能である。例えば、角度調整レバー611の構成部材をボード部601の上の方に設け、回動支点800および回動ガイド801の位置を逆にしても良い。

0186

このように、筐体ユニット600にボード部601の角度を調整する角度調整機構部802を設けることにより、PDP101に対する外乱光の入射、特に天井にある蛍光灯等の照明器具からの光を避けることができる。したがって、画面が見やすくなり、電子黒板システム100の利便性の向上を図ることができる。

0187

2.動作
つぎに、前述した構成を有する電子黒板システム100の動作について、
(1)概要
(2)システムを電子黒板として使用する場合
(3)システムをコンピュータとして使用する場合
(4)座標入力装置の調整
(5)AV機器の利用
(6)ネットワーク接続
の順で説明する。

0188

(1)概要
実施の形態3に係る電子黒板システム100は、大画面のPDP101と座標入力装置102とを融合し、プロジェクターのような大画面で、指先やペンでの画面上への自由な書き込み、コンピュータデータの鮮明な表示を可能にした、会議や打ち合わせ等に利用可能なコミュニケーションツールといえるものである。

0189

具体的には、ユーザが座標入力装置102のタッチ面201に指先やペンで文字や図形を書くことにより、書いた文字や図形をそのままPDP101上に表示することができる。また、ワードプロセッサや表計算ソフトの画面をキャプチャし、キャプチャした画面に文字や図形を書きこんだり、画面の一部をペンツールで強調したりすることができる。

0190

システム上では、PDP101に表示された画面を1ページとし、書き込んだ情報をページ単位で管理するため、全ページの一覧表示・ページの並び替え・ページの追加および削除等の編集処理を行うことができる。作成した各ページをファイルとして保存しておくことができ、何回かに分けて同一の議題の会議を行うような場合には、何度でも呼び出して利用することができる。そして、呼び出したファイルを加工することができ、新たな資料の作成のために再利用することができる。

0191

また、プレゼンテーションソフトを用いて他のコンピュータで作成したファイルをネットワーク107等を介して読み込んで、そのファイルを用いてプレゼンテーションを行うことも可能である。ファイルのデータを用いてプレゼンテーションを行うことができるため、プロジェクタを利用したプレゼンテーションに必要なOHPフィルムは不要である。前述したように、プレゼンテーションを行いつつ、プレゼンテーションソフトで作成したファイルを開いた画面上に座標入力装置102を介してマーキングすることができ、より効果的なプレゼンテーションを行うことが可能となる。

0192

さらに、通常のコンピュータとしても利用可能であり、大画面のPDP101を利用して、コンピュータの操作方法教育等にも活用することができる。

0193

(2)システムを電子黒板として使用する場合
続いて、電子黒板システム100を電子黒板として使用する場合について、
1)電子黒板ソフト
2)手書きによる文字・図形の書き込み
3)手書き文字・図形の消去
4)図形の描画
5)新たなページの作成
6)以前に作成したファイルを開く
7)ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトの画面を取り込む
8)作成中のページを一覧表示する
9)作成したページを保存する
10)印刷処理
11)その他
の順で説明する。

0194

1)電子黒板ソフト
図28に示した電子黒板ソフト506がCPU500によって実行されることにより、電子黒板システム100を電子黒板として動作させることができる。この電子黒板ソフト506は、ワードプロセッサ・表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム508と同様に、OS505による制御の下で動作するアプリケーションプログラム一種である。実施の形態3では、図30に示したシステムの主電源スイッチ619をONにすると、OS505の起動に続いて直ちに電子黒板ソフト506が起動されるという設定にしておくと作業性の面において好ましい。ただし、OS505によって提供されるデスクトップ画面がシステムの起動時に表示され、デスクトップ画面上に表示されたアイコンを選択して電子黒板ソフト506を起動することにしても良い。

0195

電子黒板ソフト506が起動されると、図37に示すような電子黒板画面1400がPDP101上に表示される。この電子黒板画面1400は、例えばホワイトボードの書き込み面に相当するものである。この電子黒板画面1400を表示しているPDP101の前面に位置する座標入力装置102のタッチ面201上にユーザが指先やペンで文字や図形を描くと、座標入力装置102・コントローラ103・コンピュータ104を介し、ホワイトボードにペンで文字や図形を書いたように、ユーザがタッチ面201に書いた文字や図形がそのままPDP101上の電子黒板画面1400に描画される。

0196

また、電子黒板ソフト506は、ページ単位で情報を管理するように構成されており、上記電子黒板画面1400は電子黒板ソフト506が管理する1ページ分の情報書き込み領域に相当する。ユーザは電子黒板ソフト506を操作して複数のページを作成することができ、その中の任意のページを電子黒板画面1400として表示することができる。

0197

さらに、電子黒板ソフト506は、図37に示すように、各種の操作を行うための複数のボタンを含むツールバー1401を電子黒板画面1400上に表示する。ここで、ツールバー1401中の各ボタンに割り当てられている機能の概略を説明する。なお、後述するように、電子黒板画面1400に表示されるツールバーには、ツールバー1401の他、拡張ツールバー(図38参照)および図形描画ツールバー(図39参照)が用意されている。

0198

コンピュータ画面ボタン1402:PDP101上の表示をコンピュータの画面(デスクトップ画面または他のアプリケーションプログラムの画面)に切り換える。
・ペンボタン1403:手書きでPDP101上に文字や線を書くことができる(ペンツールの利用を指定)。
消しゴムボタン1404:手書きで書いた文字や線を消すことができる。
・前ページボタン1405:前のページを表示する。
・ページ番号ウインドウ1406:現在電子黒板画面1400として表示されているページのページ数を表示する。
・次ページボタン1407:つぎのページを表示する。
印刷ボタン1408:現在作成しているファイルのページをプリンタ106で印刷する。
サムネイルボタン1409:現在作成しているファイルを構成するページを一覧表示する。
・終了ボタン1410:電子黒板ソフト506を終了する。
拡張ボタン1411:図38に示す拡張ツールバー1500を表示する。拡張ツールバー1500中の拡張ボタン1411にタッチすると、図37に示すツールバー1401に復帰する。

0199

上記拡張ボタン1411にタッチした場合に表示される拡張ツールバー1500中の各ボタンに割り当てられた機能について図38を参照しつつ説明する。なお、図37に示したツールバー1401中のボタンと同一のボタンについては同一の符号を付して説明を省略する。

0200

・ファイルボタン1501:新しいページを開いたり、以前に作成したファイルを開くことができる。
保存ボタン1502:現在作成しているファイルを保存する。
・表示ボタン1503:サムネイル表示,全体表示およびウィンドウ表示の切り換え、ズーム(拡大)表示の設定を行うことができる。
・図形描画ボタン1504:図39に示す図形描画ツールバー1600が表示され、線,四角形,楕円を描くことができる(図形描画ツールの利用を指定)。図形描画ツールバー1600中の各ボタンについては後に説明する。
背景設定ボタン1505:PDP101に表示する電子黒板画面1400の背景色の設定を行うことができる。
オプションボタン1506:電源投入時および終了時の電子黒板ソフト506の表示、後述する他の画面をキャプチャしたときのページ挿入の設定を行うことができる。また、作業フォルダ変更の設定を行うことができる。
ヘルプボタン1507:操作や機能説明を記載したヘルプ画面を表示することができる。

0201

さらに、上記図形描画ボタン1504にタッチした場合に表示される図形描画ツールバー1600中の各ボタンに割り当てられた機能について図39を参照しつつ説明する。

0202

・選択ボタン1601:作成した図形を編集する場合に、編集対象となる図形を選択することができる。
・直線ボタン1602:直線を引くことができる。
・四角形ボタン1603:四角形を描くことができる。
・楕円ボタン1604:楕円を描くことができる。
編集ボタン1605:作成した図形を編集する。

0203

なお、電子黒板ソフト506は、コントローラ103から入力される座標位置情報に基づいて、ユーザがいずれのボタンをタッチしたのかを知ることができる。

0204

また、ユーザは、図37図39に示した各ツールバーの所定の位置に指先でタッチし、そのまま指先を移動させることにより、ツールバーを好みの場所に移動させることができる。

0205

また、図37に示した電子黒板画面1400は、いわゆる全画面表示と呼ばれる表示形態でPDP101の表示領域全面に表示されている。ユーザは上記拡張ツールバー1500中の表示ボタン1503にタッチし、所定の操作を行うことにより、電子黒板画面1400をウインドウ表示に切り換えることができる。さらに、電子黒板ソフト506は、OS505上で動作するアプリケーションプログラムの一種であるため、後述するように、ツールバー1401(または拡張ツールバー1500)中のコンピュータ画面ボタン1402にタッチすることにより、PDP101の表示を電子黒板画面1400からデスクトップ画面またはワードプロセッサ等の表示画面に簡単に切り換えることができる。

0206

さらに、座標入力装置102の操作(タッチ面201へのタッチ)は、指先やペンの他、光を遮蔽させることができるものであれば、どのようなものを用いて操作を行っても良い。したがって、以下の説明において、例えば「指先でタッチする」という記述があっても、ペンやその他の物でタッチして同様な操作を行うことができる。

0207

2)手書きによる文字・図形の書き込み
続いて、上述した電子黒板ソフト506を用いた各種の操作について順番に説明していくことにする。ここでは、手書きで文字や図形を書き込む方法について説明する。

0208

電子黒板ソフト506には、ユーザの指先を本物のペンのように用い、手書きで電子黒板画面1400上に文字や図形を書き込むためのペンツールが用意されている。このペンツールは、ユーザがツールバー1401(または拡張ツールバー1500)中のペンボタン1403にタッチすることにより利用可能となる。ユーザは、黒板やホワイトボードに手書きで文字を書くようにして、タッチ面201上に指先で文字や線を書くことにより、電子黒板画面1400上に対応する文字や線を表示させることができる。このペンツールでは、ユーザの指先が本物のペンのようになり、指先によって書くことができる文字や図形の色や線の太さを設定することもできる。図40は、手書きで文字や線を書いた結果がPDP101上の電子黒板画面1400に表示された様子を示す説明図である。

0209

ここで、図27および図28を用いて、電子黒板画面1400に文字を表示する処理を簡単に説明する。ユーザがタッチ面201に指先で文字を書いた場合、コントローラ103は、座標入力装置102を介して指先の軌跡に対応する座標位置情報を求め、求めた座標位置情報を順次コンピュータ104に入力する。コンピュータ104において、電子黒板ソフト506およびOS505は、コントローラ103から座標位置情報を入力すると、あらかじめ設定されている色および太さで線を描画するための描画情報を生成し、該当する座標位置に合わせてグラフィックス・ボード510のビデオメモリ(図示せず)に書き込んでいく。グラフィックス・ボード510は、ビデオメモリの内容に従って画像信号をPDP101に送信し、ユーザがタッチ面201に書いた文字と同一の文字をPDP101に表示する処理を制御する。

0210

簡単に言えば、コンピュータ104は、座標入力装置102およびコントローラ103をマウスのようなポインティングデバイスとして認識しているため、コンピュータ104では、描画ソフト上でマウスを用いて文字を書いた場合と同様な処理が行われることになる。なお、以下に説明する文字の消去や図形の描画等の処理においても、前述したような過程で処理されることになる。

0211

3)手書き文字・図形の消去
消しゴムボタン1404にタッチすることにより、ユーザは、電子黒板画面1400上に手書きで書いた文字や図形を消しゴムで消すようにして消去することができる。消しゴムボタン1404にタッチすると、ユーザの指先やペンを本物の消しゴムのように用いることができ、その消しゴムの大きさ、つまり文字や図形を一度に消すことができる範囲を設定することもできる。図41は、図40に示した手書きの文字や線を消しゴム1800で消去する際の様子を示す説明図である。

0212

また、この手書き文字の消去モードでは、図42に示すように、消去したい手書き文字や線を枠1900で囲い、枠1900中の文字や線を一度に消去することもできる(囲い消し)。

0213

4)図形の描画
電子黒板ソフト506には、直線,四角形,楕円のような図形を描くための図形描画ツールが用意されている。この図形描画ツールは、図39に示した描画ツールバー1600を介して利用可能することができるものである。ユーザは、ツールバー1400(図37参照)の拡張ボタン1411にタッチして拡張ツールバー1500を表示した後(図38参照)、拡張ツールバー1500の描画ボタン1504にタッチすることにより、図39に示す描画ツールバー1600を電子黒板画面1400上に表示させることができる。

0214

直線の描画
直線を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の直線ボタン1602を指先でタッチした後、直線の始点となるタッチ面201の任意の場所を指先でタッチしてそのまま終点となる場所まで指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図43に示すように、電子黒板画面1400上に直線が描画される。

0215

四角形の描画
四角形を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の四角形ボタン1603を指先でタッチした後、タッチ面201の任意の場所を指先でタッチし、そのまま任意の方向に指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図44に示すように、電子黒板画面1400上に四角形が描画される。

0216

また、電子黒板ソフト506においては、上述したようにして描画される四角形を使って簡単に表を作成できる機能が用意されている。まず、拡張ツールバー1500中の背景設定ボタン1505にタッチして設定画面(図示せず)を表示させ、電子黒板画面1400の背景グリッドを表示させるという設定を行う。この際、グリッドの縦および横の間隔,左開始位置および上開始位置を指定することができる。加えて、グリッドを使って表を作成する際の便宜を図るため、描画した四角形がグリッドに一致するように表示するという設定も用意されている。

0217

グリッドに関する設定を行うと、図45に示すように電子黒板画面1400にグリッドが表示される。そして、上述したようにして四角形を繰り返し描画することにより、図46に示すような表を作成することができる。なお、グリッドの設定を行う際に、描画した四角形がグリッドに一致するように表示するという設定を行っておくと、電子黒板ソフト506はグリッドに沿って四角形を描画する処理を実行する。

0218

楕円の描画
楕円を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の楕円ボタン1604を指先でタッチした後、タッチ面201の任意の場所を指先でタッチし、そのまま任意の方向に指先を移動させ、指先をタッチ面201から離せば良い。その結果、図47に示すように、電子黒板画面1400上に楕円が描画される。

0219

描画した図形の変形
描画した図形を変形する場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、変形したい図形の線の上をタッチして図形を選択する。その結果、図48(a)に示すように、選択された図形の上下左右斜め四角マークハンドル)2500が表示される。

0220

そして、ユーザが指先でいずれか一つのハンドル2500にタッチし、そのまま指先を移動すると、その動きに合わせて図形の大きさや形状を変化させることができる。図48(b)は、図48(a)に示すハンドル2500のうち、右下のハンドル2500を移動して図形を拡大した様子を示している。

0221

描画した図形の移動
描画した図形を移動する場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、変形したい図形の線の上をタッチして図形を選択する。その結果、図49(a)に示すように、選択された図形の上下左右斜めにハンドル2500が表示される。

0222

そして、ユーザが指先で図形の線をタッチし、そのまま指先を移動すると、その動きに合わせて図形を移動させることができる。図49(b)は、図49(a)に示す図形を右方向に移動した様子を示している。

0223

描画した図形の編集
描画した図形の編集とは、図形の切り取りコピー等を意味する。まず、描画した図形を切り取って任意の位置に貼り付ける場合、ユーザは、描画ツールバー1600中の選択ボタン1601を指先でタッチした後、切り取りたい図形の線の上をタッチして図形を選択する。そして、描画ツールバー1600中の編集ボタン1605に指先でタッチすると、図50に示す編集メニュー2700が電子黒板画面1400上に表示される。その後、ユーザが編集メニュー2700中の「切り取り」にタッチすると、選択された図形が切り取られる。

0224

切り取った図形を貼り付けるには、再度編集メニュー2700を表示させて「貼り付け」にタッチした後、電子黒板画面1400上の任意の場所にタッチすると、切り取った図形がタッチした場所に貼り付けられる。

0225

なお、現在表示されているページではなく、他のページに切り取った図形を貼り付けたい場合には、拡張ツールバー1500中の前ページボタン1405または次ページボタン1407にタッチして所望のページを表示させた後、上述した貼り付け操作を行えば良い。

0226

また、描画した図形をコピーして任意の場所に貼り付ける場合には、編集メニュー2700の「コピー」にタッチする以外は上述した切り取りの場合と同様の操作を行えば良い。

0227

つぎに、描画した図形を削除する場合について説明する。図形の切り取り操作で説明したように、削除したい図形を選択して編集メニュー2700を表示させる。そして、編集メニュー2700の「削除」にタッチすると、選択された図形が削除される。

0228

なお、描画した図形を全て選択して切り取り・コピー・削除を行いたい場合は、編集メニュー2700の「すべて選択」にタッチすると、描画した図形の全てが選択され、全ての図形を対象とした切り取り・コピー・削除の操作を行うことができる。なお、「すべて選択」にタッチすると、全ての図形にハンドルが表示されるため、全ての図形を指先で移動させることができる。

0229

5)新たなページの作成
電子黒板画面1400として現在表示されているページ以外に新たなページを作成する場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)の次ページボタン1407にタッチすれば良い。電子黒板ソフト506は、次ページボタン1407がタッチされると、新たなページを生成して電子黒板画面1400として表示する。

0230

なお、現在複数のページが作成されている場合には、次ページボタン1407をタッチして最終ページを表示した後、再度次ページボタン1407をタッチすれば、新たなページを作成することができる。

0231

また、前のページを開きたい場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)の前ページボタン1405にタッチすれば良い。電子黒板ソフト506は、前ページボタン1405がタッチされると、該当するページを電子黒板画面1400として表示する。

0232

6)以前に作成したファイルを開く
以前に作成したファイルを開くには、拡張ツールバー1500のファイルボタン1501をタッチしてファイルメニュー(図示せず)を表示させ、ファイルメニュー中の「開く」にタッチして図51に示すダイアログボックス2800を表示させる。そして、所望のファイル名をタッチして選択し、「開く」ボタン2801をタッチすることにより、該当するファイルのページが電子黒板画面1400として表示される。なお、いわゆる「ダブルクリック」のように、ファイル名を続けて2回タッチ(以下、「ダブルタッチ」と記述する)することによってもファイルを開くことができる。

0233

また、以前に作成したファイルの内容がわからなくなってしまったような場合、ファイルサムネイル機能を使用してファイルの一覧を表示し、内容を確認し、目的のファイルを開くという操作を行うことができる。ファイルサムネイル機能を利用するには、ダイアログボックス2800中の「サムネイル」ボタン2802をタッチすることにより、図52に示すようにサムネイルダイアログボックス2900が表示され、その中にファイルの一覧がサムネイル表示される。ここで表示されるサムネイル画像は、各ファイルの先頭ページである。そして、所望のサムネイルをタッチして選択し、「開く」ボタン2901をタッチすることにより、または所望のサムネイル画像をダブルタッチすることにより、該当するファイルのページが電子黒板画面1400として表示される。

0234

なお、新規ファイルを作成するには、拡張ツールバー1500のファイルボタン1501をタッチしてファイルメニュー(図示せず)を表示させ、ファイルメニュー中の「新規作成」にタッチすれば新規ページが電子黒板画面1400に表示される。

0235

7)ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトの画面を取り込む(キャプチャ機能
電子黒板ソフト506は、ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等で作成したファイルの内容を電子黒板画面1400の背景として取り込むための「キャプチャ」機能を有している。以下に、このキャプチャ機能を用いてワードプロセッサや表計算ソフト、プレゼンテーションソフトの画面を取り込む処理を説明する。

0236

まず、ユーザがツールバー1401(または拡張ツールバー1500)のコンピュータ画面ボタン1402をタッチすることにより、図53に示すように、PDP101の表示が電子黒板画面1400からコンピュータ画面3000に切り換えられる。図53において、3001は、コンピュータ画面3000に切り換えられた際に表示されるキャプチャツールバーである。キャプチャツールバー3001中の各ボタンの機能は以下の通りである。

0237

・電子黒板画面ボタン3002:コンピュータ画面3000から電子黒板画面1400に切り換わる。
キャプチャボタン3003:コンピュータ画面3000上に表示された画面をキャプチャする。
マウスボタン3004:2ボタン式のマウスの右ボタンを利用できるような環境(例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)をOSとして利用している場合など)において、マウスの右ボタンに割り当てられた機能を利用可能にする。

0238

そして、ユーザは、図53に示すコンピュータ画面3000において、所望のアプリケーションプログラムのアイコンまたは所望のファイルのアイコンにタッチ(ダブルタッチ)して該当するアプリケーション・プログラムを起動させると共に、目的のファイルをPDP101に表示させた後、キャプチャボタン3003にタッチする。その結果、電子黒板ソフト506は、現在表示されている画面をキャプチャし、図54に示すように、PDP101の表示を電子黒板画面1400に切り換えると共に、キャプチャした画面を電子黒板画面1400の背景として表示する。

0239

そして、図55に示すように、ユーザは前述した方法で文字や図形を電子黒板画面1400上に書き込むことができる。このように、ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等の画面を電子黒板画面1400の背景として簡単に取り込むことができるため、電子黒板システム100を用いて効果的なプレゼンテーションを行うことが可能となる。

0240

つまり、電子黒板システム100でプレゼンテーションソフトを用いてプレゼンテーションを行っている際、画面上に何か書き込んで説明したい場合にキャプチャボタン3003をタッチすれば、直ちに現在の画面がキャプチャされ、図54に示すような電子黒板画面1400に切り換わり、画面上に所望の事項を書きこむことができるようになる。また、プレゼンテーションソフトに戻りたい場合、コンピュータ画面ボタン1402をタッチすることにより、直ちにプレゼンテーションソフトの画面(コンピュータ画面3000)に切り換わる。キャプチャして文字等を書き込んだ画面は後述するように保存することが可能である。

0241

なお、ここでは、一旦コンピュータ画面3000を表示させ、アプリケーションプログラムを起動させた後に所望の画面をキャプチャするという方法について説明したが、電子黒板ソフト506から直接ワードプロセッサや表計算ソフトのファイルを指定することにより、電子黒板画面1400から直接該当するアプリケーション・プログラムを起動させて指定したファイルを開くこともできる。そして、そのアプリケーション・プログラムの画面をキャプチャしたい場合は、前述した操作と同様の操作を行えば良い。さらに、そのアプリケーション・プログラムの他の画面をキャプチャした場合は、次ページボタン1407にタッチすることにより、再びそのアプリケーション・プログラムの画面をPDP101上に表示させることができる。

0242

8)作成中のページを一覧表示する
電子黒板ソフト506においては、現在作成している全てのページをサムネイルで表示することができる。サムネイル表示によるページ一覧を表示する場合、ユーザはツールバー1401(または拡張ツールバー1500)のサムネイルボタン1409をタッチする。電子黒板ソフト506は、サムネイルボタン1409がタッチされると、図56に示すように、作成中のページをサムネイル表示したサムネイル表示ダイアログボックス3300を電子黒板画面1400上に表示する。

0243

このサムネイル表示ダイアログボックス3300において、3301は開くボタンを、3302は閉じるボタンを、3303は前に移動ボタンを、3304は次に移動ボタンを、3305は前に挿入ボタンを、3306は次に挿入ボタンを、3307は削除ボタンを、3308は印刷ボタンをそれぞれ示している。

0244

サムネイル表示ダイアログボックス3300が表示されると、ユーザは以下のような操作を行うことができる。

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