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技術 新規調味料素材

出願人 味の素株式会社
発明者 島圭吾若林秀彦上田要一
出願日 1998年10月21日 (22年2ヶ月経過) 出願番号 1998-299995
公開日 2000年5月9日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 2000-128881
状態 特許登録済
技術分野 種実、スープ、その他の食品 調味料 1,3-ジアゾール系化合物 窒素含有縮合複素環(3)
主要キーワード スルメ 西洋料理 上乗せ添加 調味料素材 加熱生成 電気透析膜 クレアチン誘導体 モル換算
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年5月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

品質天然エキス代替品および基本だしに匹敵する、味にコク味を付与する調味料素材を提供する。

解決手段

下記式(1)〜(2)のいずれからなる新規クレアチニン誘導体クレアチンもしくクレアチニンと糖類もしくはオソン類とを反応せしめることを特徴とする前記クレアチニン誘導体の製造法、及び該誘導体を含有してなる新規調味料素材。

RはH、CH3、CH2−CH2OH、CH2−CHOH−CHOH−CH2OH。

概要

背景

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、コクを与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

概要

品質の天然エキス代替品および基本だしに匹敵する、味にコク味を付与する調味料素材を提供する。

下記式(1)〜(2)のいずれからなる新規クレアチニン誘導体クレアチンもしくクレアチニンと糖類もしくはオソン類とを反応せしめることを特徴とする前記クレアチニン誘導体の製造法、及び該誘導体を含有してなる新規調味料素材。

RはH、CH3、CH2−CH2OH、CH2−CHOH−CHOH−CH2OH。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

下記の一般式(1)〜(2)のいずれからなる新規クレアチニン誘導体及びこれを含有してなる新規調味料素材

請求項

ID=000004HE=040 WI=098 LX=0560 LY=0450RはH、CH3、CH2−CH2OH、CH2−CHOH−CHOH−CH2OH。

請求項

ID=000005HE=045 WI=102 LX=0540 LY=0950RはH、CH3、CH2−CH2OH、CH2−CHOH−CHOH−CH2OH。

請求項2

クレアチンもしくはクレアチニン及び糖類もしくはオソン類を反応せしめることを特徴とする請求項1記載の新規調味料素材の製造方法。

請求項3

請求項1記載の新規調味料素材を含む調味料及び食品

技術分野

0001

本発明は、各種食品コクを呈する新規物質に関する。

背景技術

0002

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、コクを与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・市販され利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材料食塩砂糖うま味調味料アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エキスの加工品および代替品などは、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、やはり天然エキスと比較してみると、呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白分解物)、HAP(動物蛋白分解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは、分解臭を有している事、また、酵母エキスは、酵母特有風味を有しているため、自ずからその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるものではない。特に、味全体をひきたて、味にしまりと深みを与える、「あつみのある酸味」、「しまり」という言葉で示されるような呈味において、顕著な違いが有るという問題点を有している。

課題を解決するための手段

0004

そこで、本発明者らは、天然エキス代替品および基本だしの調味力の増強、コクの付与を目指して研究を重ねた結果、透析膜および電気透析膜ゲル濾過クロマトグラフィー分配クロマトグラフィー逆相クロマトグラフィー等を使って牛肉熱水抽出液中より「あつみのある酸味」を付与する画分を分画分取し、クレアチン誘導体を単離する事に成功した。また、市販試薬クレアチンと市販試薬メチルグリオキサールとを混合し、加熱する事により当該クレアチン誘導体を得る事にも成功した。この化合物をさらに加熱することにより、一般式(1)又は(2)で表されるクレアチン誘導体の新規類縁化合物を得ることに成功した(例:構造式

0005

0006

0007

分子量):167
分子式):C7H9N3O2
(構造式):1,6−ジメチル−3,5−ジオキソ−2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[1,2−b]イミダゾール

0008

本物質は、既存の天然エキスの加工品および代替物、あるいは基本だし類に添加すれば、これらの調味力を増強し、味全体をひきたて、味に「濃厚感」と「持続性」を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。また、本化合物は、いやな後味を有する各種食品に添加する事により、後味のしつこさを弱めて、すっきりした味に変える効果を有する事を見出した。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明は、クレアチンまたはクレアチニンと糖類またはそのオソン類を反応させることで得られた上記一般式(1)および(2)(例えば、構造式)で表される新規クレアチニン誘導体に関する。本発明の新規クレアチニン誘導体または本物質を含む溶液を上記の天然エキス加工品および代替品、あるいは基本だし類に添加することにより、これら既存の調味料にコクを付与でき、天然エキスに類似した高品質の呈味を持つ天然エキス加工品および代替品の製造法を提供し、また高品質の基本だしの製造法を提供できる。

0010

本発明に用いるクレアチンまたはクレアチニンは試薬以外に、牛肉、豚肉鶏肉魚肉などから抽出したもの、またはこれら肉類抽出液や市販の水産物類のエキス、畜肉類のエキスおよび加工食品製造時に副生物として得られる、水産物類、畜肉類の煮汁蒸煮液、クッカージュースおよびフィッシュソルブルなどを任意に使用することができる。また、これらの酵素消化物および魚醤を使用することも可能である。

0011

また、糖類はグルコースフラクトースなどの単糖類、または二糖類を任意に使用できる。さらに、グルコソンなどのオソン類やソルビットなどの糖アルコールグルコン酸などのアルドン酸を用いても構わない。また、水飴糖蜜異性化糖、野菜エキス、果汁など、上記の糖類を多量に含む食品や調味料を使用することも可能である。

0012

コクを付与する新規クレアチニン誘導体を得る方法は、例えば水にクレアチン1〜100mMと、糖類例えばメチルグリオキサールを1〜100mMになるように混合する。このときのpHは1〜14、温度は5〜95°C、混合時間は72時間以内で良い。

0013

このようにして得られた混合溶液を、濃縮後、アルコール類を加えて室温放置しておくと、結晶析出し、この新規クレアチニン誘導体を得ることができる。

0014

このようにして得られたコクを付与する、分子量167の上記構造を有する新規クレアチニン誘導体を、日本料理のだし、たとえば、かつお節、鶏肉、、こんぶ、牛肉、シイタケなどの素に添加、または、西洋料理スープストック、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚貝などの素汁に添加、中華料理タン、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、ハム貝柱アワビエビスルメ、シイタケ、ハクサイセロリなどの素汁に添加することにより、これらにコクを付与し、その呈味機能を増強させることが判明した。また、前述のごとく、上記の天然エキスの加工品および代替品、特にアミノ酸混合物として比較的安価に利用できるHVP、HAP、酵母エキスに添加し、安価なビーフエキスに添加した場合も、味全体をひきしめ、味の増強がみられ、高品質なものに改良することができる。尚、コクを付与する新規クレアチニン誘導体の濃度は、添加対象とする食品、調味料に応じてその至適と思われる使用範囲が異なるが、上記のいずれの場合も、液中濃度が0.01%〜0.5%(固型物重量)となるように添加することにより、従来のだしなどに欠けていたコクを付与し、味全体を整え、味のぼけを抑制することができた。また、本化合物は、いやな後味を有する各種食品に添加する事により後味のしつこさを弱めて、すっきりした味に変える効果を有していた。

0015

本発明のコクを付与する新規クレアチニン誘導体は、強い呈味発現機能を有し、調味料としての利用、各種加工食品、栄養食品医療食等への添加が可能で、さらには畜産物、水産物資源の有効利用に貢献し得るものである。添加方法としては、そのまま添加しても良いし、水などにあらかじめ溶解させた後で添加しても良い。

0016

以下に、コクを付与する上記新規クレアチニン誘導体を得る方法と添加効果を製造例、実施例をあげて、説明する。尚、本発明はこれら製造例、実施例によって制限されるものではない。

0017

(製造例1:加熱生成法)クレアチンとメチルグリオキサールをそれぞれ50mMになるように水に溶解し、pHを10、温度を5°Cで2時間攪拌を行い、その後温度を95°Cにしてさらに12時間加熱を行い、上記新規クレアチニン誘導体(4)を3.8mM得た。このときの収率は、7.6%(モル換算)であった。

0018

(製造例2:加熱生成法)クレアチニンとメチルグリオキサールをそれぞれ100mMになるように水に溶解し、pHを6、温度を95°Cで4時間攪拌を行い、上記新規クレアチニン誘導体(4)を14.3mM得た。このときの収率は、14.3%(モル換算)であった。

0019

(製造例3:加熱生成法)クレアチン誘導体であるN-(5-メチル-4-オキソ-1-イミダゾリン-2-イルザルコシン100mgを少量の水に溶解しシロップ状にした後に、温度を120°Cで2時間加熱を行い、上記新規クレアチニン誘導体(4)を6.2mg得た。このときの収率は、6.9%(モル換算)であった。

0020

(製造例4:加熱生成法)クレアチン誘導体であるN-(1-メチル-4-ヒドロキシ-3-イミダゾリン-2,2-イリデンアラニンを10mMになるよう水に溶解し、pHを2、温度を60°Cで1時間加熱を行い、上記新規クレアチニン誘導体(3)を0.28mM得た。このときの収率は、2.8%(モル換算)であった。

0021

(呈味機能評価)このようにして得た新規クレアチニン誘導体のコク味付与機能を市販コンソメスープに、0.05%(固型物重量)となるように上乗せ添加し、その呈味をパネル5名にてプロファイル評価した。この結果、上記新規クレアチニン誘導体を添加したサンプルは、市販コンソメにコクを付与した。

0022

さらに、新規クレアチニン誘導体の適性添加量を調べる目的で、同様に市販コンソメスープに同画分を0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.1%、0.2%、(固型物重量)添加し、同様にパネルを用いて評価した。この結果、同画分を添加したサンプルは、いずれもコントロールである市販コンソメスープのもつ風味を変える事なく、コク味、あつみの増強に加えて、いわゆる味全体をひきしめることが判明した。しかし、その添加効果は、0.1%以上の添加では、大差がみられず、経済的な事を考えると0.01%程度の添加で充分であると推定された。

0023

このようにして新規クレアチニン誘導体を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメキューブ一個(5g)および本発明の新規クレアチニン誘導体粉末0.06gに水(湯)を加えて全量を300mlとした。

発明の効果

0024

対照として、無添加のコンソメスープを調製し、2種類のスープについて、2点比較法味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を表1に示した。

0024

本発明の新規クレアチン誘導体の製法は、天然エキス加工品、その代替物、あるいは基本だしなどに添加することにより、これら既存の調味料にコクを付与でき、天然エキスに類似した高品質の呈味を持つ天然エキス加工品、代替品叉は基本だしを提供できる。

図面の簡単な説明

0025

0026

図1製造例で得た単離サンプル(3)の1H-NMRチャート
図2製造例で得た単離サンプル(3)の13C-NMRチャート
図3製造例で得た単離サンプル(4)の1H-NMRチャート。
図4製造例で得た単離サンプル(4)の13C-NMRチャート。

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