図面 (/)

技術 たこ焼き製造装置

出願人 山内製粉株式会社
発明者 山内敏明
出願日 1998年10月21日 (22年2ヶ月経過) 出願番号 1998-300117
公開日 2000年5月9日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 2000-125821
状態 特許登録済
技術分野 種実、スープ、その他の食品 ベイキング用装置 ベイキング、グリル、ロースティング 業務用加熱調理器
主要キーワード 空気コンベア 漏れ防止装置 搬送管路 機械コスト 上下配置 可動ノズル 半円球状 食品用材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年5月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

生地中の成分が焼き器機械的特性によって制限されることなく、型の形状に倣わせて容易に製造できるようにしたたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置を提供すること。

解決手段

小麦粉および水などを含む生地を、型に流し込む前に、生地中の澱粉がα化するような温度で加熱する。これによって生地が糊状となり、型の形状に合わせてよく変形するとともに、凹所から漏れることなく焼き上げることができる。

概要

背景

たとえば、たこ焼きは小麦粉に水、、だしなどを加え撹拌して生地を作った後、ぶつ切りにしたたこ片を加えて焼くことによって製造される。生地およびたこを焼くときには、たこ焼きの製品形状に対応した凹所、たとえば半球状の凹所が複数形成される一対の金属製型を有する焼き器が用いられる。

図8は、典型的な従来技術である焼き器1を用いてたこ焼きを焼く手順を説明するための断面図であり、図8(1)は生地2およびたこ片3を焼き器1の一方の型4の凹所5に注ぎ込む状態を示し、図8(2)および図8(3)は一方の型4に他方の型6を重ね合わせて前記生地2およびたこ片3を焼く状態を示す。この焼き器1の下方にはガスバーナなどの加熱部材が備えられ、一方および他方の型4,6は、予め170〜180℃の範囲内の温度まで加熱される。

図8(1)に示されるように、生地2を容器2aから凹所5に注ぎ込んだ後、たこ片3を生地2中に押し込む。この状態で生地2が焼かれて比較的固くなった後、他方の型6を連結軸10まわりに矢符A1方向へ角変位して図8(2)に示されるように、型4上に積重する。次に、図8(3)に示されるように、各型4,6を閉じた状態で連結軸10まわりに矢符B1方向へ角変位する。このとき、生地2およびたこ片3はその自重によって他方の型6の凹所7へ落下する。

このように各型4,6を矢符A1およびB1方向に複数回、たとえば3〜4回角変位操作することによって、生地2が上下から焼かれたたこ焼きを得ることができる。

また、お好み焼きは、基本的には上記のたこ焼きと同様に、小麦粉および水に細切野菜およびその他の材料を加えて生地を作り、この生地を焼くことによって製造される。このようなお好み焼き用の生地を焼く装置としては、たとえば偏平な金属製型を有する焼き器を好適に用いることができる。

概要

生地中の成分が焼き器の機械的特性によって制限されることなく、型の形状に倣わせて容易に製造できるようにしたたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置を提供すること。

小麦粉および水などを含む生地を、型に流し込む前に、生地中の澱粉がα化するような温度で加熱する。これによって生地が糊状となり、型の形状に合わせてよく変形するとともに、凹所から漏れることなく焼き上げることができる。

目的

本発明の目的は、生地中の成分比を焼き器の機械的特性によって制限されることなく、任意に設定することができ、かつ小麦粉の沈殿を防止するとともに、生地の表面を全面にわたってむらなく焼くことができるたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

少なくとも小麦粉および水を含む生地を、その生地中澱粉の少なくとも一部がα化する温度で加熱する第1ステップと、澱粉の少なくとも一部がα化された生地を型に注ぎ込んで、生地の少なくとも表面を焼く第2ステップとを含むことを特徴とするたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項2

生地を前記温度で加熱しながら撹拌することを特徴とする請求項1記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項3

第1ステップで澱粉の少なくとも一部がα化された生地の粘度は、上方に臨んで開口する容器に満たされた状態で、生地の上方に臨む表面が水平面に対して約30度の角度を成すように容器が傾けられたときに、生地の少なくとも一部が自重によって容器から流れ出す程度から、生地の上方に臨む表面が鉛直となるように容器が傾けられたときに、生地の少なくとも一部が自重によって容器から流れ出す程度までの粘度を有することを特徴とする請求項1または2記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項4

第1ステップにおいて、生地を加熱する温度は、50〜130℃に設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項5

第1ステップにおいて、生地を加熱する温度は、60〜100℃に設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項6

第1ステップでは、生地を入れた容器を、生地中の澱粉の少なくとも一部がα化する温度の流体によって加熱することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項7

第2ステップにおいて、生地の少なくとも表面を焼く温度は、140〜220℃に設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項8

生地は、30〜60重量%の水を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項9

生地は、13〜33重量%の小麦粉を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項10

生地は、1〜30重量%のを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項11

生地は、1.5重量%のスープを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法。

請求項12

請求項1〜11のうちいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法によって製造されたたこ焼きおよびお好み焼き類食品を冷凍する第3ステップを含むことを特徴とする冷凍たこ焼きおよび冷凍お好み焼き類食品の製造方法。

請求項13

搬送管路を有し、少なくとも小麦粉および水を含む生地を搬送管路の一端部から他端部に向けて搬送する搬送手段と、搬送管路を、搬送管路内の生地の澱粉の少なくとも一部がα化する温度で加熱する第1加熱手段と、製品形状に対応した型を有し、この型に前記搬送管路の他端部から注ぎ込まれた生地の少なくとも表面を、140〜220℃の温度で焼く第2加熱手段とを含むことを特徴とするたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置

請求項14

前記搬送手段は、生地を搬送しながら撹拌することを特徴とする請求項13記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置。

請求項15

搬送手段は、スクリュコンベアであることを特徴とする請求項13または14に記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置。

請求項16

搬送手段は空気コンベアであることを特徴とする請求項13または14に記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置。

請求項17

前記第2加熱手段は、周方向に少なくとも2つに分割可能な型と各型を加熱する加熱部材とを有し、型を開いた状態で、搬送管路の他端部から生地が供給され、型を閉じた状態で型が上下に角変位されることを特徴とする請求項13〜16のうちいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置。

請求項18

請求項1〜17のうちの1つによって製造されたたこ焼きおよびお好み焼き類食品。

技術分野

0001

本発明は、たこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置に関する。

背景技術

0002

たとえば、たこ焼きは小麦粉に水、、だしなどを加え撹拌して生地を作った後、ぶつ切りにしたたこ片を加えて焼くことによって製造される。生地およびたこを焼くときには、たこ焼きの製品形状に対応した凹所、たとえば半球状の凹所が複数形成される一対の金属製型を有する焼き器が用いられる。

0003

図8は、典型的な従来技術である焼き器1を用いてたこ焼きを焼く手順を説明するための断面図であり、図8(1)は生地2およびたこ片3を焼き器1の一方の型4の凹所5に注ぎ込む状態を示し、図8(2)および図8(3)は一方の型4に他方の型6を重ね合わせて前記生地2およびたこ片3を焼く状態を示す。この焼き器1の下方にはガスバーナなどの加熱部材が備えられ、一方および他方の型4,6は、予め170〜180℃の範囲内の温度まで加熱される。

0004

図8(1)に示されるように、生地2を容器2aから凹所5に注ぎ込んだ後、たこ片3を生地2中に押し込む。この状態で生地2が焼かれて比較的固くなった後、他方の型6を連結軸10まわりに矢符A1方向へ角変位して図8(2)に示されるように、型4上に積重する。次に、図8(3)に示されるように、各型4,6を閉じた状態で連結軸10まわりに矢符B1方向へ角変位する。このとき、生地2およびたこ片3はその自重によって他方の型6の凹所7へ落下する。

0005

このように各型4,6を矢符A1およびB1方向に複数回、たとえば3〜4回角変位操作することによって、生地2が上下から焼かれたたこ焼きを得ることができる。

0006

また、お好み焼きは、基本的には上記のたこ焼きと同様に、小麦粉および水に細切野菜およびその他の材料を加えて生地を作り、この生地を焼くことによって製造される。このようなお好み焼き用の生地を焼く装置としては、たとえば偏平な金属製型を有する焼き器を好適に用いることができる。

発明が解決しようとする課題

0007

上記したたこ焼きの製造方法では、図8(2)に示す状態において、生地2の表面が固まっていない状態で各型4,6を図8(3)に示されるように角変位すると、生地2が各型4,6間の隙間8に流れ込んでしまうという問題を有する。また逆に図8(2)に示される状態で生地2が焼き固まってしまうと、各型4,6を角変位したときに生地2が他方の型6の凹所7の形状に合わせて変形せず、製品形状が結果的に釣鐘状になるとともに、生地2の表面部分9が凹所7の内面に当接せず焼きむらが生じるという問題を有する。

0008

また上記したお好み焼きの製造方法では、生地の水分量を多くすると生地粘度が低下するため、偏平な型に生地を注ぎ込む際、生地が型上でむやみに拡がり所望の形状に焼き上げることが困難になる。

0009

また、たこ焼きおよびお好み焼き用の生地が型から剥がれ落ちるようにする必要があるため、生地の水分量を小麦粉量に比較して多く確保しなければならず、生地の成分比が、焼き器の表面粗さなどの機械的特性によって制限されてしまうという共通の問題を有する。

0010

また生地中の水分量を小麦粉よりも多くすると生地の粘度が小さくなるので、生地を型に注ぎ込む際、生地が飛び散り無駄が多くなる。さらに焼き上げる際に、生地をそのまま放置しておくと生地中の小麦粉が沈殿してしまうので、生地が焼かれて比較的固くなるまで生地を撹拌し続けなければならず、手間がかかる。

0011

本発明の目的は、生地中の成分比を焼き器の機械的特性によって制限されることなく、任意に設定することができ、かつ小麦粉の沈殿を防止するとともに、生地の表面を全面にわたってむらなく焼くことができるたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、少なくとも小麦粉および水を含む生地を、その生地中の澱粉の少なくとも一部がα化する温度で加熱する第1ステップと、澱粉の少なくとも一部がα化された生地を型に注ぎ込んで、生地の少なくとも表面を焼く第2ステップとを含むことを特徴とするたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法である。

0013

本発明に従えば、小麦粉および水ならびに、その他のたこ焼きまたはお好み焼き類食品用材料を含む生地は、型に注ぎ込まれて焼かれる前に、生地中の澱粉の少なくとも一部がα化する温度で加熱される。本発明においてα化とは、澱粉を水中で加熱することによって澱粉分子結晶が崩されて糊化することを意味する。生地中において少なくとも小麦粉にはその40重量%程度の澱粉分子が含まれており、この澱粉分子はアミロースアミロペクチンとによって構成される。澱粉粒を水とともに加熱すると、まずアミロースの大部分が粒から抽出され、次いでアミロペクチンを構成する単量体間水分子が介在され、結果的にアミロペクチンが溶液中に拡がって、糊化する。このような澱粉のα化によって生地は第1ステップで糊状となり粘度が増すので、続く第2ステップにおいて、生地を飛び散ることなく型に容易に注ぐことができるとともに、生地をかき交ぜることなく、生地中の成分を均一にした状態で焼くことができる。

0014

また上記した図8に示す従来技術のように、型を上下反転させて生地を焼く場合、生地の表面が固まらない早い段階でも各型間の隙間に漏れることなく各型の角変位操作を行うことができる。これらの型を、生地を注ぎ込んだ後、表面が固まらないうちに角変位操作を開始することによって、生地を各型の形状に合わせて容易に変形させることができるので、生地の少なくとも表面を全面にわたってむらなく焼き上げることができるとともに、仕上がりの形状を型の形状に倣ったものにすることができる。

0015

また生地の表面が固まらないうちに変形させ、任意の仕上り形状にすることができるので、上記した従来技術のように、生地の水分量を多く確保することなく、型への生地の焦げ付きを防ぐことができる。したがって、生地中の成分が焼き器の機械的特性に影響されず、たこ焼きおよびお好み焼き類食品の味の自由度を向上させることができる。

0016

さらに本発明では、第1ステップにおいて生地中の澱粉をα化する温度で加熱しているので、第2ステップにおける生地の焼き時間を短縮することができ、これによって前記食品中の水分量の大幅な減少を阻止して、ボリューム感のある仕上がりにすることができる。

0017

また本発明は、生地を前記温度で加熱しながら撹拌することを特徴とする。本発明に従えば、生地は第1ステップにおいて撹拌されるので、上記したアミロペクチンを構成する単量体が生地中に均一に拡げられて、生地全体を均一に糊化することができる。また撹拌することで生地中の成分分子が相互に衝突摩擦して昇温されるので、これによっても前記α化を促進させることができる。

0018

また本発明は、第1ステップで澱粉の少なくとも一部がα化された生地の粘度は、上方に臨んで開口する容器に満たされた状態で、生地の上方に臨む表面が水平面に対して約30度の角度を成すように容器が傾けられたときに、生地の少なくとも一部が自重によって容器から流れ出す程度から、生地の上方に臨む表面が鉛直となるように容器が傾けられたときに、生地の少なくとも一部が自重によって容器から流れ出す程度までの粘度を有することを特徴とする。

0019

本発明に従えば、第1ステップにおいて、生地が上方に臨んで開口する容器に満たされた状態、すなわち前記容器の内部空間に隙間なく収容された状態で、生地の上方に臨む表面が水平面に対して30度〜90度となるように容器が傾けられたとき生地の少なくとも一部が容器から流れ出し得る程度の粘度を有するまで、第1ステップにおける生地の加熱が継続される。このように澱粉の少なくとも一部がα化された生地は、型などに、飛び散ることなく容易に注ぎ込むことができるとともに、型の形状に合わせて変形した状態で、全表面がむらなく焼き上げられる。本発明によれば生地が上記した本発明の効果を達成し得る程度まで粘度が増したか否かを、作業者が目で見て容易に判断することができる。

0020

また本発明は、第1ステップにおいて、生地を加熱する温度は、50〜130℃に設定されることを特徴とする。

0021

本発明に従えば、生地は50〜130℃の温度で加熱される。50℃未満では、生地中の澱粉がα化せず、また130℃を超える温度では生地が短時間で固まってしまい上記した糊状になりにくいという不具合が生じるけれども、本発明ではこれらの不具合を回避して、生地を確実に糊状にすることができる。

0022

また本発明は、第1ステップにおいて、生地を加熱する温度は、60〜100℃に設定されることを特徴とする。

0023

本発明に従えば、生地を60℃以上で加熱して確実に糊状にすることができ、また、100℃以下の温度で加熱するので、生地中の澱粉が全てα化する前に水が気化してしまうという不具合を回避することができる。

0024

また本発明は、第1ステップでは、生地を入れた容器を、生地中の澱粉の少なくとも一部がα化する温度の流体によって加熱することを特徴とする。

0025

本発明に従えば、生地を入れた容器を澱粉の少なくとも一部がα化する温度以上で加熱された流体、たとえば液相の水または油もしくは水蒸気によって加熱する、いわゆる湯煎をかけることによって生地を加熱するので、ガスバーナで加熱する場合と比較して、生地温度の調整が容易であり、かつ容器の伝熱面を、全面にわたって均一な温度分布となるように加熱することができる。

0026

また本発明は、第2ステップにおいて、生地の少なくとも表面を焼く温度は、140〜220℃に設定されることを特徴とする。

0027

本発明に従えば、生地を140℃〜220℃の範囲内で焼く。生地を140℃未満で焼くと生地の表面に焦げ目が付くまで長時間を要し、生産性が悪い。また220℃を超えて焼くと生地全体が短時間で固くなってしまうので、焼く作業が困難である。本発明では、このような不具合を回避することができる。

0028

また本発明は、生地は、30〜60重量%の水を含むことを特徴とする。本発明に従えば、生地には水が30〜60重量%含まれる。たとえば水が30重量%未満では、生地中の澱粉全てをα化するための必要な量に満たず、また60重量%を超えると製品の食感を良くするために、第2ステップにおいて余分な水分を多量に気化させなければならず生産性が悪いという不具合が生じるけれども、本発明では、これらの不具合を回避することができる。

0029

また本発明は、生地は、13〜33重量%の小麦粉を含むことを特徴とする。本発明に従えば、生地には小麦粉が13〜33重量%含まれる。小麦粉が13重量%未満しか含まれない場合、製品に歯ごたえがなく、もの足りなさが残るという不具合が生じ、また33重量%を超えると生地の粘度が増加し過ぎ、第2ステップにおいて生地が型の形状に合わせて変形しにくくなるという不具合が生じる。本発明では、これらの不具合を回避することができる。

0030

また本発明は、生地は、1〜30重量%の卵を含むことを特徴とする。本発明に従えば、生地には、卵が1〜30重量%含まれる。本発明では、上記したように生地の成分が焼き器の機械的特性に制限されないので、既存のたこ焼きおよびお好み焼きなどと比較して、卵の配合率を増加させることができ、これによって製品の食感および風味を向上させることができる。

0031

また本発明は、生地は、1.5重量%のスープを含むことを特徴とする。本発明に従えば、生地中にスープ、たとえば鷄ガラスープが含まれるので、製品を別途ソースなどを加えることなくコクのある仕上がりにすることができる。

0032

また本発明は、請求項1〜11のうちいずれか1つに記載のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法によって製造されたたこ焼きおよびお好み焼き類食品を冷凍する第3ステップを含むことを特徴とする冷凍たこ焼きおよび冷凍お好み焼き類食品の製造方法である。

0033

本発明に従えば、第1および第2ステップによって製造されたたこ焼きおよびお好み焼き類食品が冷凍され、長期間にわたり保存することが可能となる。本発明では、たとえば、焼き器の型の凹所の形状に合わせて焼き上げられた前記食品が冷凍硬化されるので、再加熱して食す直前まで、外観形状の良い製品を提供することができる。

0034

また本発明は、搬送管路を有し、少なくとも小麦粉および水を含む生地を搬送管路の一端部から他端部に向けて搬送する搬送手段と、搬送管路を、搬送管路内の生地の澱粉の少なくとも一部がα化する温度で加熱する第1加熱手段と、搬送管路の他端部から注ぎ込まれた生地の少なくとも表面を、140〜220℃の温度で焼く第2加熱手段とを含むことを特徴とするたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造装置である。

0035

本発明に従えば、少なくとも小麦粉および水を含む生地が、搬送管路を介して上記焼き器に相当する第2加熱手段へ搬送されるまでの間に、第1加熱手段によって、生地中の澱粉がα化する温度で加熱される。したがって生地は搬送管路の一端部から他端部に向かうにつれて液状から糊状となって粘度が増し、これによって搬送管路の他端部から第2加熱手段に注ぎ込まれるときに、生地が飛び散らず、上記した従来技術のように無駄が発生しない。

0036

さらに第2の加熱手段によって生地を焼く間、生地をかき交ぜることなしに成分を均一に維持することができる。このように本発明では、第2の加熱手段による生地を焼く工程において作業者が小麦粉の沈殿を防ぐために生地を撹拌する必要がなく、またこの第2加熱手段に供給される生地が自動的に搬送されるとともに、加熱されて糊状になるので、作業者の負担を軽減することができる。

0037

また本発明は、前記搬送手段は、生地を搬送しながら撹拌することを特徴とする。

0038

本発明に従えば、搬送手段において、生地は搬送されながら撹拌されるので、搬送管路における生地の小麦粉などが沈殿するという不具合を回避するとともに、搬送管路内の生地を確実に糊状化することができる。

0039

また本発明は、搬送手段は、スクリュコンベアであることを特徴とする。本発明に従えば、搬送管路の生地はスクリュによって搬送されながら撹拌される。前記撹拌は搬送管路の軸直角断面においてほぼ中央部をかき回して行われるので、生地全体をむらなく糊状にすることができる。

0040

また本発明は、搬送手段は空気コンベアであることを特徴とする。本発明に従えば、上記のように液状から糊状へ変化する生地を搬送管路の一端部から他端部へ確実に搬送し、かつ空気流によって撹拌することができる。

0041

また本発明は、前記第2加熱手段は、周方向に少なくとも2つに分割可能な型と各型を加熱する加熱部材とを有し、型を開いた状態で、搬送管路の他端部から生地が供給され、型を閉じた状態で型が上下に角変位されることを特徴とする。

0042

本発明に従えば、各型を開いた状態で生地が供給され、この後、各型が閉じられた状態で、加熱部材によって加熱されながら、上下に角変位、より具体的には各型の上下配置が交互に入れ替わるように角変位される。型に供給される生地は、上記のように糊状であるので、型に注ぎ込む際飛び散らず、また各型を角変位する際も各型間の隙間に漏出しない。また従来技術と比較して、生地が固まらない早い段階で各型を角変位することができるので、生地が各型の形状に合わせて変形されるとともに、生地の少なくとも表面を、全面にわたって均一に焼き上げることができる。

0043

また本発明は、請求項1〜17のうちの1つによって製造されたたこ焼きおよびお好み焼き類食品である。

0044

本発明に従えば、生地の表面が全面にわたってむらなく焼き上げられるので、手作業で焼いたような高級感を与えることができる。

発明を実施するための最良の形態

0045

図1は、本発明の実施の一形態のたこ焼きの製造方法を説明するためのフローチャートである。この実施の形態では、ステップa1から開始され、第1ステップであるステップa2およびステップa3において生地が製作され、その生地が温度T1程度となるように加熱されるとともに撹拌され、これによって生地全体が糊状となる。次に第2ステップであるステップa4において、前記糊状になった生地を型に注ぎ込んで温度T2程度で焼かれる。このようにしてたこ焼きが製造される。

0046

ステップa2における生地は、基本的には、小麦粉、卵およびだしを水とともに混合、撹拌して製造される。この生地中における水の配合率は、30〜60重量%に選ばれ、より好ましくは40〜50重量%の範囲内で選ばれる。水の配合率が30重量%未満であれば、ステップa3およびステップa4で前記生地中の澱粉全てがα化するために必要な量に満たず、たこ焼きの仕上がりが固いものになってしまうという問題を有する。また水の配合率が60重量%を超えると、仕上がりが生焼けの部分が残りべとべとした食感を有するものとなり、これを解決するためにステップa4における焼き時間W1が大きくなるという不具合が生じる。本実施の形態では、水の配合率が上述の30〜60重量%の範囲内とすることによって、ステップa4における焼き時間W1を小さくして生産性を向上させるとともに、焼き上がった食品のボリューム感を向上させることができる。

0047

またステップa2における小麦粉の配合率は、13〜33重量%の範囲内で選ばれる。この小麦粉は薄力粉であって、13重量%未満の場合は、ステップa3において澱粉がα化しても生地全体が充分に糊化せず、また食品の仕上がりに歯ざわりがなく、もの足りなさを与える問題を有する。また33重量%を超えると、それに反比例して上述した水の配合率が小さくなり、ステップa4において型に生地が追従して変形しなくなるおそれがある。本実施の形態では、このような不具合を回避するために小麦粉の配合率が上記の範囲内となるように選ばれる。

0048

また卵は、鶏卵卵黄および卵白から成り、生地中の配合率が1〜30重量%の範囲内で選ばれ、より好ましくは5〜10重量%の範囲内で選ばれ、さらに好ましくは5〜8重量%の範囲内で選ばれる。既存のたこ焼きでは、卵が2.5〜5重量%程度配合されるけれども、本実施の形態では、ステップa4における焼き時間W1を従来の技術と比較して短くすることで生地の型への焼き付きを阻止できるので、生地全体における水の配合率を小さくすることができ、その分、卵の配合率を大きくすることができる。本実施の形態では、卵を既存のたこ焼きの2倍程度配合することができる。このようにするとたこ焼きの仕上がりのボリューム感が向上するとともに、歯ざわりがよくなるという効果が達成される。

0049

また本実施の形態では、たこ焼きに限定されず、卵を20〜30重量%とすることによって、いわゆる明石焼きを製造することもできる。上記した卵は、たとえば冷凍卵によって実現されてもよく、または粉末卵を水で溶いたものによって実現されてもよい。

0050

だしは、かつお節節および昆布だし粉末状にしたものによって実現され、生地中に0.5〜1重量%配合される。

0051

また生地は上記した水および小麦粉などの他に、長芋および鷄ガラスープなどの他の材料を加えてもよい。このような生地を用いて製造されるたこ焼き1個あたりの配合率の一例を表1に示す。

0052

0053

表1中の「たこ」は、上述した生地とは異なり、ステップa4において生地が型に流し込まれる際に、18〜35gのたこ焼き1個あたり3g程度にぶつ切りにされた状態で、生地中に加えられる。このたこは、既存の多くのたこ焼きに含まれる水蛸ではなく、真蛸が使用されてもよい。真蛸は水蛸に比べて身が引き締まって歯ごたえがあり、かつ本実施の形態では、ステップa4における焼き時間W1が小さいので、たこが大きく縮小することなく、仕上がりにおいてた、たこの大きさを充分に確保することができる。

0054

また本実施の形態では、生地中に鷄ガラスープが1.5重量%含まれており、この鷄ガラスープによって味を濃くし、別途ソースなどを振りかけなくてもコクのある仕上がりとすることができる。

0055

このような生地を撹拌した後、ステップa3において生地中の澱粉がα化される。本実施の形態で生地中の澱粉とは、小麦粉および長芋中の澱粉を意味する。前記小麦粉には、その40重量%分の澱粉粒が含まれ、また長芋にはそれ以上の澱粉粒が含まれる。このような澱粉粒を含む生地を上記温度T1℃程度で加熱しながら撹拌することによって、生地を糊状とすることができる。前記温度T1は、生地中の澱粉の大半が小麦澱粉であることを考慮して、たとえば50℃〜130℃の範囲内で設定される。前記温度T1が50℃未満であれば澱粉が容易にα化せず、ステップa3の加熱時間がむやみに増加して生産性が悪いという不具合を有する。また130℃を超えると生地が凝固して表面に焦げ目が付き、全体が均一に糊状化されないという不具合を有する。本実施の形態では、このような不具合を回避するために、上記温度T1が50℃〜130℃の範囲内で、より好ましくは60℃〜100℃の範囲内で設定される。

0056

図2は、ステップa2において生地17を作るための装置を示す断面図である。上記ステップa2において生地17は、金属製の容器11に薄力粉に分類される小麦粉を入れて、これをプロペラ式撹拌機12によって撹拌しながら水13、だし14、卵15および、その他の材料16を加え撹拌して作ることができる。

0057

図3は、ステップa3において、生地17中の澱粉の少なくとも一部をα化するための装置を示す断面図である。このステップa3においては、生地17を入れた容器11を温度T1の流体、たとえば水に浸けて生地17中の澱粉をα化させる。すなわち第2の容器21には水24が貯留され、この水24は第2の容器21の下方に配置されるガスバーナなどの第1加熱手段22によって、温度T1まで昇温される。生地17を加熱するときは、容器21内の水24を予め温度T1まで加熱した状態で容器11を浸けてもよく、または容器11を第2の容器21に浸けた状態で加熱手段22によって容器21内の常温の水24を温度T1となるように加熱してもよい。前記T1は60℃〜100℃の範囲内で選ばれ、より好ましくは60℃に選ばれる。したがって生地17中の水分がむやみに多く気化せず生地17中の澱粉のα化を促進することができる。

0058

さらに本実施の形態ではステップa3中でも撹拌機12によって生地17の撹拌を行うので、生地17中の小麦粉などが沈殿することが防止され、生地17が均一となるとともに、この撹拌機12による撹拌によって澱粉のアミロペクチンが均一に分散されて糊化をより一層促進することができる。

0059

また実施の形態では、撹拌機12は、そのプロペラの回転によって生地17の温度が約2℃またはそれ以上増加する程度に、生地17を撹拌する。一般的に物質を撹拌する場合、物質間に化学反応がなくても物質粒子が摩擦して発熱する。たこ焼き用の生地17の場合であっても生地17に含まれる小麦粉および水の粒子などが衝突、摩擦して、温度が上昇するため、生地を撹拌する速度と生地の温度上昇とは、比例的な関係にあるとすることができる。本実施の形態では、生地17が加熱手段22による加熱によって糊状化が促進されて、生地17の粘度が増加し、これを前記撹拌による発熱によって温度がさらに上昇する。このように撹拌機12のプロペラの回転速度を増加させることによって生地17の温度を昇温させることができるので、第1加熱手段22による澱粉をα化させるための熱量を減少させることができる。

0060

またこのようなα化するための装置では、第1加熱手段22で直接容器11を加熱して生地温度を温度T1に保つよりも、水24を介して間接的に、いわゆる湯煎をかけて加熱する方が容器11の温度の調整が容易であり、かつ容器11の全表面にわたって一様な温度分布とすることができるので、容器11内の生地17を撹拌することによって生地17を全体にわたりむらなく糊化することができる。

0061

また本発明の実施のさらに他の形態では、生地17を入れた容器11を加熱する流体として、水蒸気、または油を用いてもよい。

0062

このような装置において第1加熱手段22による加熱および撹拌機12による撹拌は、容器11中の生地17の上方に臨む表面23が、水平面に対して約30度傾けられたときに、所定の時間、たとえば1秒〜10秒程度で流動を開始したと目視確認できる程度から、表面23が鉛直となるように傾けられたときに前記所定の時間で流動を開始したと目視確認できる程度までの範囲内で、生地17が粘度を有するまで継続される。すなわち本実施の形態では、作業者が容器11を把持して前記約30度〜90度傾け、生地17の表面23部分が流動し出すか否かを目で見て確認することによって、生地全体が充分に糊化したか否かを判断することができる。一般的に、液体の粘度は液体が存在する場所の気温および気圧などによって異なり、また粘度を正確に測るには測定器が必要である。このような測定器で測定しながら第1加熱手段22による加熱および撹拌機12による撹拌を行うことは極めて困難であるり、生産性が低下する。しかしながら本実施の形態では、生地17が全体にわたって充分な粘度を有しているか否かを、作業者が容器11を水平面に対して30度〜90度傾けて生地17が流動し始めるか否か目で見ることによって、容易に確認することができる。

0063

また、このようにして糊化された生地17は、たとえば保存のため急速冷却して次の日に解凍した場合であっても、生地成分劣化することなく、再び糊状となって型に注ぎ込むことができる。

0064

図4は、ステップa4において生地17を焼くための第2加熱手段である焼き器25を示す斜視図であり、図5は、焼き器25を用いて生地17を焼く手順を説明するための断面図であり、図5(1)はステップa3によって得られた生地17を焼き器25の一方の型28に注ぎ込んだ状態を示し、図5(2)および図5(3)は前記注ぎ込まれた生地17を焼く状態を示す。焼き器25は、たこ焼きの製品形状に対応した凹み、たとえば半円球状の凹みを有する複数の凹所26,27がそれぞれ形成される一対の型28,29と、水平軸線を有し、各型28,29を、前記各凹所26,27が相互に対向/離反するように角変位自在に連結する連結軸30と、各型28,29をほぼ一直線上に展開した状態で各型28,29の下方からそれぞれ加熱するガスバーナなどの加熱部材31a,31b(以後、「加熱部材31a,31b」を総括的に「加熱部材31」と称することがある)とを有する。このような焼き器25では、まず各型28,29を開いた状態とし、加熱部材31によって、温度T1程度にまで昇温させる。次に前記ステップa3によって得られた生地17を一方の型28の凹所26内に注ぎ込む。このとき生地17は澱粉がα化されて糊状となっているので、一方の型28の凹所26以外の部分にむやみに飛び散らず、無駄の発生が防がれる。また上述した従来技術のように常温の生地17をそのまま型28に流し込むのではなく、ステップa3において生地17中の澱粉がα化する温度T1まで昇温された状態で注ぎ込まれるので、大きな温度差による生地17の飛びはねを防止することができる。

0065

次にたこ片18を生地17中に加えた後、他方の型29を連結軸30まわりに矢符A方向へ角変位駆動して、図5(2)に示すように各凹所26,27が相互に対向した状態、すなわち型28,29を閉じた状態にする。この状態から一方の型28を他方の型29とともに連結軸30まわりに矢符B方向へ角変位駆動して、一方の型28と他方の型29との上下配置を、図5(3)に示されるように反転する。この状態では生地17がその自重によって一方の型28の凹所26から矢符D方向へ落下し、他方の型29の凹所27の表面に倣って変形する。このように、各型28,29をその上下配置が交互に入れ換わるように角変位操作して、生地17およびたこ片18を、生地17中の澱粉がすべてα化し、かつ少なくとも表面に焦げ目がつくように焼き上げる。上述のように生地17は糊状であるので、各型28,29を上下反転しても隙間32に漏れることなく生地17の各凹所26,27に移動させることができるとともに、上述した従来技術と比較して、各型28,29の連結軸30まわりの角変位駆動を、生地17が凝固しないうちに行うことができるので、各凹所26,27に生地17が型28,29に焦げつくことが防がれる。このように本実施の形態では、焼き器25の機械的特性に影響されることなく、各凹所26,27の形状に合わせて変形した状態で焼き上げることができる。したがって生地17中の小麦粉および水などの配合率を、焼き器25の機械的特性に左右されることなく自由に設定することができ、たこ焼きの仕上がりの味の向上を図ることができる。

0066

また各凹所26,27の形状に沿わせて生地17の表面が当接するので、焼きむらが生じず、生地17の表面の全面にわたって焦げ目を形成することができる。

0067

焼き器25において生地17を焼く温度T2は、季節および室内温度によって異なるけれども、140℃〜220℃の範囲内で選ばれ、より好ましくは170〜180℃の範囲内で選ばれる。前記温度T2がたとえば140℃未満の場合、生地17の外表面に焦げ目が形成されるまで長時間を要し、かつ生地17中の水分が気化して仕上がりの歯ざわりが悪くなるという不具合を有し、また220℃を超えると生地17が短時間で炭化してしまい焼き操作が困難になるという不具合を有する。本実施の形態ではこのような不具合を回避するために、上記した温度T2が140℃〜220℃の範囲内で設定される。また焼き時間W1は、前記温度T2が140℃であれば10分程度に設定され、温度T2が220℃であれば3分程度に設定され、また温度T2が170〜180℃であれば4〜5分間程度に設定される。このような焼き時間W1は上述した従来技術と比較して短時間ですみ、ボリューム感を向上させ、かつ歯ざわりのよい仕上がりとすることができる。

0068

図6は、本発明の実施の他の形態のたこ焼き製造装置35を模式的に示す断面図である。たこ焼き製造装置35は、小麦粉および水などの生地材料を撹拌、混合して生地17を貯留する貯留手段36と、この貯留手段36から生地17を搬送する搬送手段37と、搬送手段37の搬送管路45を、生地17中の澱粉がα化するような温度T1となるように加熱する第1加熱手段38と、搬送管路45の他端部から注ぎ込まれた生地17を焼く第2加熱手段39と、制御手段40とを有する。またたこ焼き製造装置35は、焼き器39によって焼き上げられたたこ焼きを外部の所定の位置に取出す図示しない取出手段を含む。

0069

貯留手段36は、上記した生地材料を貯留する貯留槽42と、貯留槽42の生地材料を撹拌する撹拌部材41とを有する。貯留槽42は、半円錐体状の形状を有し、下部44には生地17が排出される排出口が形成される。

0070

搬送手段37は、一端部43が前記下部44の排出口に接続される搬送管路45と、この搬送管路45の他端部に設けられる可動ノズル46と、搬送管路45内の生地17を前記一端部43からノズル46に向けて搬送する搬送部材52とを有する。前記搬送部材52は、スクリュ53と駆動モータ54とを有する。スクリュ53は、搬送管路45の直線領域において回転軸を有し、この回転軸が駆動モータ54によって回転駆動されて生地17を矢符C方向に搬送する。

0071

第1加熱手段38はガスバーナおよび電熱線などの加熱器によって実現される。この第1加熱手段38は、搬送管路45内の生地が温度T1程度となるように制御手段40によって火力が調整される。また制御手段40は、前記駆動モータ54の回転数を制御して、生地17が充分に加熱されて糊状となるように搬送速度を調整する。このような構成によって生地17を、その全体にわたってむらなく糊化することができる。また本実施の形態では、スクリュ53によって生地17が撹拌されるので、生地17が昇温されるとともに、澱粉粒中のアミロペクチンが均一となるように拡げられて前記糊化がより一層促進される。

0072

ノズル46は、第1加熱手段38よりも生地17の搬送方向下流側で可撓管を介して搬送管路45の他端部に接続され、ノズル駆動部48によって第2加熱手段59の各凹所62に臨む位置に駆動される。ノズル駆動部48は、たとえばノズル46に一体的に固定される台車と、台車が矢符X方向およびその逆方向に移動自在に連結されるX軸レールと、X軸レールが台車ごとX方向に垂直な矢符Y方向(図6紙面に垂直な方向)およびその逆方向に移動自在に連結される一対のY軸レールとを有する。台車およびX軸レールは、制御手段40によって制御される2つのモータによってそれぞれX,Y方向に走行駆動され、ノズル46を前記各凹所62に臨む位置に順次的に配置することができる。

0073

またノズル46の先端部には、ノズル46の供給口49を開閉する開閉手段50が設けられる。この開閉手段50は、制御手段40に電気的に接続される図示しないモータと、このモータの出力軸に連結される切断刃51とを有する。制御手段40は、搬送管路45から排出される生地17を、ノズル46が前記凹所62に臨む位置に配置されたときに、モータによって切断刃51を駆動して供給口49を開閉させ、予め定める一定量だけ凹所62に落下、供給するように構成される。

0074

また本発明の実施のさらに他の形態として、糊状の生地が自重で適量だけ落下するように構成してもよい。

0075

またたこ焼き製造装置35には、ぶつ切りされたたこ片が貯留される第2の貯留槽と、このぶつ切りのたこ片を各凹所62に1つずつ供給するたこ片供給手段とが設けられ、前記生地17が注ぎ込まれる前または後のたこ片18が供給される。

0076

第2加熱手段39は、上述した図4および図5に示される焼き器25とほぼ同様の構成を有する焼き部59と、焼き部59の各型を連結軸まわりに角変位駆動する型駆動部60と、各型63の下方に配置されるガスバーナなどから成る加熱部材61とを有する。各型63には前記凹所62が形成され、各型63のうち一方の型63の凹所62にノズル46から落下供給される生地17が注ぎ込まれる。この状態で型駆動部60によって、上記した焼成装置25と同様に、各型63を連結軸まわりに回転駆動されて生地17を凹所62内で上下両面から焼きながら、凹所62の形状に沿わせて変形させることができる。このようにして焼き上げられたたこ焼きは各型63が相互に離反する方向に角変位駆動された後、取出手段によって外部の予め定める位置に排出される。

0077

このようにしてたこ焼き製造装置35では、貯留槽42にたこ焼き用の生地材料を投入し、第2の貯留槽にぶつ切りされたたこ片18を投入することによって自動的にたこ焼きを複数同時に製造することができる。したがって作業者の負担を軽減するとともに、ほぼ同一形状のたこ焼きを長期にわたって連続して製造することができる。また本実施の形態では、たこ焼きが型63の凹所62の形状に合わせて丸く形成されるので、手作業でたこ焼きを焼いたような高級感を与えることができる。

0078

また本実施の形態では、生地17中の成分が焼き器の機械的特性に影響されないので、凹所62に注ぎ込まれる生地17が他の部分に飛び散ったり、または型の角変位駆動中に漏れたりしない。したがって、第2加熱手段39に別途の漏れ防止装置を備える必要がなく機械コストの低減を図ることができる。

0079

また取出手段によって外部の予め定める位置に取出されたたこ焼きを−20℃程度で急速冷凍し、これを耐熱性を有する袋内に収納してもよい。本実施の形態では、たこ焼きが既存のたこ焼きのように釣鐘状ではなく、凹所62の形状に追従して丸く形成された状態を保ったまま搬送することができる。このような実施の形態では、収納された袋が耐熱性を有するので、たとえば電子レンジなどの再加熱手段によってそのまま加熱して食することができ、利便性が向上される。

0080

図7は、本発明の実施のさらに他の形態のたこ焼き製造装置35aの一部を示す断面図である。なお、本実施の形態は、上述した図6に示す実施形態に類似し、対応する部分には同一の参照符を付して説明を省略する。本実施の形態において注目すべきは、搬送手段37aの搬送部52aがポンプ69と空気供給管70と逆止弁71によって構成されることである。

0081

本実施の形態によれば、ポンプ69からの圧縮空気が空気供給管70によって搬送管路45内に吹き込まれて、生地17を一端部43からノズル46に向けて搬送することができる。このような構成では、空気流によって搬送管路45内に送り、生地17が撹拌されながら搬送されるので、上述した実施形態と同様に、生地17の糊状化を促進することができる。また空気を熱風とすることによって生地17の全体にわたって加熱することができ、上述したα化をより一層促進することができる。

0082

また本実施のさらに他の形態として、仮想線72に示されるように、搬送管路45の一端部43に回転ポンプまたは軸流ポンプを介在させて、生地17を搬送および撹拌してもよい。

0083

再び図6を参照して、本実施のさらに他の形態として、第1加熱手段38の代わりに、仮想線で示すように、加熱された水または蒸気によって、搬送管路45を加熱してもよい。このような加熱手段は、ガスバーナなどによって実現される図示しない加熱部材と前記搬送管路45に固定され、前記加熱部材付近から搬送管路45の外周面までにわたって温度T1の水を循環する循環部材57とを有する。

0084

循環部材57にはポンプが配設されて加熱部材で加熱された水を搬送管路45の外周面上に循環させて搬送管路45内の生地17を加熱し、生地17中の澱粉のα化を促進することができる。

0085

このような加熱部材および循環部材57を有する第1加熱手段は、ガスバーナなどで前記搬送管路45を直接加熱する構成と比較して、温度調整が容易であり、生地17を焦げ付かせることなく、確実に糊状化することができる。

0086

上述した図1図7に示す各実施形態では、たこ焼きの製造方法および装置を説明したけれども、本発明はこれに限定されることはなく、本発明のさらに他の実施の形態として、準強力粉の小麦粉、水、卵液およびだしなどを加え、さらに細切り野菜、しょうがなどを加えてお好み焼き用の生地を製造し、次に、生地を温度T1で加熱して糊化した後、偏平な鉄板である焼き器で生地を焼いてもよい。このようにお好み焼きを製造した場合、生地が鉄板上でむやみに拡がらず所望の焼き上げ形状とすることができ、かつ生地中の成分を均一に維持した状態で焼き上げることができる。

0087

また上述したお好み焼きに代えて、生地材料に卵を含まない、ちぢみを製造してもよい。

0088

また本実施の形態では、澱粉は上述した小麦澱粉および澱粉などに限定されず、たとえばくず粉澱粉、とうもろこし澱粉、わらび粉澱粉、馬鈴薯澱粉およびタピオカ澱粉などであっても上述した温度T1によってα化することができ、本発明のたこ焼きおよびお好み焼き類食品の製造方法および装置に適用することができる。

発明の効果

0089

請求項1記載の本発明によれば、生地は第1ステップで糊状となり粘度が増すので、続く第2ステップにおいて、生地を飛び散ることなく型に容易に注ぎ込むことができるとともに、生地をかき交ぜることなく、生地中の成分を均一にした状態で焼くことができる。

0090

また上記した図8に示す従来技術のように、型を上下反転させて生地を焼く場合、生地の表面が固まらない早い段階でも各型間の隙間に漏れることなく各型の角変位操作を行うことができる。これらの型を、生地を注ぎ込んだ後、表面が固まらないうちに角変位操作を開始することによって、生地を各型の形状に合わせて容易に変形させることができるので、生地の少なくとも表面を全面にわたってむらなく焼き上げることができるとともに、仕上がりの形状を凹所の形状に倣ったものにすることができる。

0091

また生地の表面が固まらないうちに型の角変位操作を開始することができるので、上記した従来技術のように、生地の水分量を多く確保することなく、型への生地の焦げ付きを防ぐことができる。したがって、生地中の成分が焼き器の機械的特性に影響されず、たこ焼きおよびお好み焼き類食品の味の自由度を向上させることができる。

0092

さらに本発明では、第1ステップにおいて生地中の澱粉をα化する温度で加熱しているので、第2ステップにおける生地の焼き時間を短縮することができ、これによって前記食品中の水分量の大幅な低下を阻止して、ボリューム感のある仕上がりにすることができる。

0093

請求項2記載の本発明によれば、アミロペクチンを構成する単量体が生地中に均一に拡げられて、生地全体を均一に糊化することができる。また撹拌することで生地中の成分分子が相互に衝突摩擦して昇温されるので、これによっても前記α化を促進させることができる。

0094

請求項3記載の本発明によれば、生地が上記した本発明の効果を達成し得る程度まで粘度が増したか否かを、作業者が目で見て容易に判断することができる。

0095

請求項4記載の本発明によれば、50℃未満では、生地中の澱粉がα化せず、また130℃を超える温度では生地が短時間で固まってしまい上記した糊状になりにくいという不具合を回避して、生地を確実に糊状にすることができる。

0096

請求項5記載の本発明によれば、生地を60℃以上で加熱して確実に糊状にすることができ、また、100℃以下の温度で加熱するので、生地中の澱粉が全てα化する前に水が気化してしまうという不具合を回避することができる。

0097

請求項6記載の本発明によれば、いわゆる湯煎をかけることによって生地を加熱するので、ガスバーナで加熱する場合と比較して、生地温度の調整が容易であり、かつ容器の伝熱面を、全面にわたって均一な温度分布となるように加熱することができる。

0098

請求項7記載の本発明によれば、生地の表面に焦げ目が付くまで長時間を要さず、かつ生地全体が短時間で固くなってしまうことなく焼く作業を容易に行うことができる。

0099

請求項8記載の本発明によれば、たとえば水が30重量%未満では、生地中の澱粉全てをα化するための必要な量に満たず、また60重量%を超えると製品の食感を良くするために、第2ステップにおいて余分な水分を多量に気化させなければならず生産性が悪いという不具合が生じるけれども、本発明では、これらの不具合を回避することができる。

0100

請求項9記載の本発明によれば、小麦粉が13重量%未満しか含まれない場合、製品に歯ごたえがなく、もの足りなさが残るという不具合が生じ、また33重量%を超えると生地の粘度が増加し過ぎ、第2ステップにおいて生地が凹所の形状に合わせて変形しにくくなるという不具合が生じるけれども本発明では、これらの不具合を回避することができる。

0101

請求項10記載の本発明によれば、生地の成分が焼き器の機械的特性に制限されないので、既存のたこ焼きおよびお好み焼きなどと比較して、卵の配合率を増加させることができ、これによって製品の食感および風味を向上させることができる。

0102

請求項11記載の本発明によれば、生地中にスープ、たとえば鷄ガラスープが含まれるので、製品を別途ソースなどを加えることなくコクのある仕上がりにすることができる。

0103

請求項12記載の本発明によれば、型の形状に合わせて焼き上げられた前記食品が冷凍硬化されるので、再加熱して食す直前まで、外観形状の良い製品を提供することができる。

0104

請求項13記載の本発明によれば、生地は搬送管路の一端部から他端部に向かうにつれて液状から糊状となって粘度が増し、これによって搬送管路の他端部から第2加熱手段に注ぎ込まれるときに、生地が飛び散らず、上記した従来技術のように無駄が発生しない。

0105

さらに第2の加熱手段によって生地を焼く間、生地をかき交ぜることなしに成分を均一に維持することができる。このように本発明では、第2の加熱手段による生地を焼く工程において作業者が小麦粉の沈殿を防ぐために生地を撹拌する必要がなく、またこの第2加熱手段に供給される生地が自動的に搬送されるとともに、加熱されて糊状になるので、作業者の負担を軽減することができる。

0106

請求項14記載の本発明によれば、生地は搬送されながら撹拌されるので、搬送管路における生地の小麦粉などが沈殿するという不具合を回避するとともに、搬送管路内の生地を確実に糊状化することができる。

0107

請求項15記載の本発明によれば、搬送管路の生地はスクリュによって搬送されながら撹拌され、前記撹拌は搬送管路の軸直角断面においてほぼ中央部をかき回して行われるので、生地全体をむらなく糊状にすることができる。

0108

請求項16記載の本発明によれば、液状から糊状へ変化する生地を搬送管路の一端部から他端部へ確実に搬送し、かつ空気流によって撹拌することができる。

0109

請求項17記載の本発明によれば、生地が固まらない早い段階で各型を角変位することができるので、生地が各型の形状に合わせて変形されるとともに、生地の少なくとも表面を、全面にわたって均一に焼き上げることができる。

0110

請求項18記載の本発明によれば、生地の表面を全面にわたって均一に焼き上げることができるので、手作業で焼いたような高級感を与えることができる。

図面の簡単な説明

0111

図1本発明の実施の一形態であるたこ焼きの製造方法を説明するためのフローチャートである。
図2ステップa2においてたこ焼き用の生地を製造するための装置を示す断面図である。
図3ステップa3において生地中の澱粉をα化するための装置を示す断面図である。
図4焼き器25を示す斜視図である。
図5焼き器25を用いて生地17およびたこ片18を焼く手順を説明するための断面図である。
図6本発明の実施の他の形態であるたこ焼き製造装置35を模式的に示す断面図である。
図7本発明の実施のさらに他の形態であるたこ焼き製造装置35aの搬送手段37bを拡大して示す断面図である。
図8典型的な従来技術に用いられる焼き器1を示す断面図である。

--

0112

11容器
12撹拌機
25焼き器
35,35a たこ焼き製造装置
36貯留手段
37 搬送手段
38 第1加熱手段
39 第2加熱手段
43 一端部
44 下部
T1,T2 温度
W1 時間

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 坪川佳子の「 野蚕消化物由来抽出物の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】これまで利用されてこなかった野蚕の消化物の利用を図り、その消化物から有効成分を抽出し付加価値の高い商品を提供することを目的とする。【解決手段】野蚕の5齢幼虫に桜の葉を給餌する給餌工程(S1)と... 詳細

  • アイディールブレーン株式会社の「 加圧加工システム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】海又は湖に対象物を浸漬して対象物を加圧加工する加圧加工システムであって、海又は湖に浸漬した対象物を容易に回収することが可能な加圧加工システムを提供する。【解決手段】本発明は、海又は湖に対象物P... 詳細

  • 株式会社ハーマンの「 グリル」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】複数の調理メニューから所望の調理メニューを選択する際の操作の手間をより確実に省けるようにする。【解決手段】調理メニューを選択する際に、調理容器の温度が所定温度以上であるとき、あるいは、前回の調... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ