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技術 配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記録媒体

出願人 日本電気株式会社
発明者 伊藤聡
出願日 1998年10月14日 (22年2ヶ月経過) 出願番号 1998-291726
公開日 2000年4月28日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 2000-121496
状態 拒絶査定
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析 光学装置、光ファイバーの試験
主要キーワード 色光検出器 試料方位 反射光位置 単色光線 単色光光源 試料位置調整 ブリュースター角θ 試料薄膜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年4月28日)のものです。
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図面 (11)

課題

光学的異方性を有する薄膜試料分子配向状態広範囲にかつ短時間で評価することが可能な配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記録媒体を提供する。

解決手段

単色光源6から出射された単色光偏光子2を通過してp偏光のみが試料20の表面にブリュースター角1で当たって反射し、検光子3を通過してs偏光のみが色光検出器7によって検出される。単色光光源6および単色光検出器7を異方向に置くことにより、異方軸の向きを限定することを可能にする。

概要

背景

方性薄膜評価方法として反射光を利用するものについては、反射光強度入射角及び入射方位依存性から測定する方法(磯部「薄膜屈折率膜測定法」特開平03−065637)、試料面内回転させ反射光の偏光状態の入射方位依存性から配向部の誘電率、膜厚及び主誘電率座標の方向、無配向部の誘電率と膜厚を決定する方法(広沢「異方性薄膜評価方法及び評価装置」特願平08−49320)、赤外線を用いて二色差を用いるもの(石橋ら「配向膜評価装置」特開平07−151640)、可視光線を利用し、入射角を変化させるもの(磯部「異方性薄膜の屈折率及び膜厚測定方法」特開平05−005699)が提案されている。

概要

光学的異方性を有する薄膜試料分子配向状態広範囲にかつ短時間で評価することが可能な配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記録媒体を提供する。

単色光源6から出射された単色光偏光子2を通過してp偏光のみが試料20の表面にブリュースター角1で当たって反射し、検光子3を通過してs偏光のみが色光検出器7によって検出される。単色光光源6および単色光検出器7を異方向に置くことにより、異方軸の向きを限定することを可能にする。

目的

上記従来方法によれば、結晶性が高い無機物の薄膜では、結晶構造と光学的異方性の相関が明らかになっているものも多いため、分子配向と等価な結晶配向に関して定量的な評価が可能である。しかし、上記した何れの方法においても一回で測定できる面積が狭い、あるいは、測定に時間を要するという問題がある。本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、短時間で広面積の評価が可能な配向膜評価方法及び装置並びに配向評価プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

単色のp偏光試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定し、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価することを特徴とする配向膜評価方法

請求項2

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動して行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項3

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面と直交する軸回りに回転させて行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項4

前記s偏光成分の強度の測定は、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項5

前記s偏光成分の強度の測定は、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布及び方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項6

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項7

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位の分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項1記載の配向膜評価方法。

請求項8

真空中に前記試料薄膜と前記試料薄膜に対する入射単色光路及び反射単色光光路を置くことを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の配向膜評価方法。

請求項9

希ガス中に前記試料薄膜と前記試料薄膜に対する入射単色光路及び反射単色光光路を置くことを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の配向膜評価方法。

請求項10

単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定し、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価するように構成されたことを特徴とする配向膜評価装置

請求項11

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動して行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項12

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面と直交する軸回りに回転させて行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項13

前記s偏光成分の強度の測定は、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項14

前記s偏光成分の強度の測定は、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布及び方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項15

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項16

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位の分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項10記載の配向膜評価装置。

請求項17

真空中に前記試料薄膜と前記試料薄膜に対する入射単色光路及び反射単色光光路を置くことを特徴とする請求項10乃至16に何れか1項記載の配向膜評価装置。

請求項18

希ガス中に前記試料薄膜と前記試料薄膜に対する入射単色光路及び反射単色光光路を置くことを特徴とする請求項10乃至16に何れか1項記載の配向膜評価装置。

請求項19

単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定する測定ステップと、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させるための配向膜評価プログラムを記録した記録媒体

請求項20

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動して行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

請求項21

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面と直交する軸回りに回転させて行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

請求項22

前記s偏光成分の強度の測定は、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

請求項23

前記s偏光成分の強度の測定は、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布及び方位を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

請求項24

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、複数個並列に配置された単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向状態の面内分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

請求項25

前記s偏光成分の強度の測定は、前記試料薄膜を該試料薄膜の反射面に対して平行に移動すると共に、互いに前記試料薄膜の反射面に対する入射方位が異なるように配置された複数個の単色光検出器によって行われ、前記試料薄膜の分子配向状態の評価は前記試料薄膜の分子配向方位の分布を決定することによって行われることを特徴とする請求項19記載の配向膜評価プログラムを記録した記録媒体。

技術分野

0001

液晶分子初期配向を与える液晶配向膜等、分子配向に異方性がある薄膜分子配向状態を評価する配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記録媒体に関する。

背景技術

0002

方性薄膜の評価方法として反射光を利用するものについては、反射光強度入射角及び入射方位依存性から測定する方法(磯部「薄膜の屈折率膜測定法」特開平03−065637)、試料面内回転させ反射光の偏光状態の入射方位依存性から配向部の誘電率、膜厚及び主誘電率座標の方向、無配向部の誘電率と膜厚を決定する方法(広沢「異方性薄膜評価方法及び評価装置」特願平08−49320)、赤外線を用いて二色差を用いるもの(石橋ら「配向膜評価装置」特開平07−151640)、可視光線を利用し、入射角を変化させるもの(磯部「異方性薄膜の屈折率及び膜厚測定方法」特開平05−005699)が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0003

上記従来方法によれば、結晶性が高い無機物の薄膜では、結晶構造光学的異方性の相関が明らかになっているものも多いため、分子配向と等価な結晶配向に関して定量的な評価が可能である。しかし、上記した何れの方法においても一回で測定できる面積が狭い、あるいは、測定に時間を要するという問題がある。本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、短時間で広面積の評価が可能な配向膜評価方法及び装置並びに配向評価プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0004

本発明の配向膜評価方法は、単色のp偏光試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定し、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価することを特徴とする。本発明の配向膜評価装置は、単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定し、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価するように構成されたことを特徴とする。本発明は、単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度を測定する測定ステップと、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させるための配向膜評価プログラムを記録したことを特徴とする。

0005

本発明の配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記憶媒体では、単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度が測定され、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態が評価される。したがって、試料表面に単色光をブリュースター角で入射した際に発生する反射光の偏光状態を測定することにより、試料薄膜中分子の配向状態を評価することが可能となる。また、試料薄膜に単色光を入射させる光源、試料薄膜からの反射光を検出する検出器複数個並列に配置し、あるいは、試料薄膜を平行移動させることにより、短時間で広範囲にわたる配向膜の分子配向状態の評価が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明の配向膜評価装置の実施の形態について説明し、同時に配向膜評価方法と配向評価プログラムを記録した記録媒体について説明する。図1は本実施の形態の配向膜評価装置の構成を示す概念図、図2は異方向測定の概念図である。

0007

透明体の表面で反射した単色光が、入射面に垂直な面内に振動面を持つ直線偏光(s偏光)となるような入射角をブリュースター角という。反射光に着目すると、入射面内に振動面をもつ直線偏光(p偏光)が、0でもあると言える。ブリュースター角をθBと書くと、透明体の屈折率nとの間に下記(1)式が成り立つ。
tanθB=n (1)
例えば、屈折率1.5のガラスでは、ブリュースター角θBは56°である。

0008

また、等方性薄膜に対して、試料表面に偏光子(p偏光のみを通す)を通し、ブリュースター角で単色光を当てるとその反射光は検出されないが、異方性薄膜においては、複屈折性のためその反射光はp偏光及びs偏光となる。すなわち、単色光検出器の前に検光子を置けば、異方性、等方性をs偏光の強度から判断することが可能となる。さらにブリュースター角では、反射光のp偏光成分の強度が0になるので、異方性によって生じた微弱なs偏光成分の強度の精度よい測定が可能となる。また、試料ステージを平行移動させることにより、短時間に広面積の測定を可能にする。図1に示すように、単色光源6から出射された単色光は偏光子2を通過してp偏光のみが試料20の表面にブリュースター角1で当たって反射し、検光子3を通過してs偏光のみが色光検出器7によって検出されるように構成されている。図中矢線は単色光を示し、太線はp、s両偏光を示し、細線はs偏光を示す。また、4は液晶配向不良個所、5は試料の移動方向を示す。

0009

ただ、単色光光源6および単色光検出器7を等方向に置くのみであると、異方軸の向きまで限定するのは難しい。そこで、単色光光源6および単色光検出器7を異方向に置くことにより、異方軸の向きを限定することを可能にする。図2において、単色光光源6の光軸が試料20の所定方向(例えば長手方向)に対して0°の角度をもっている状態(入射方位が0°)を矢印8、45°の角度をもっている状態(入射方位が45°)を矢印9で示す。また、単色光検出器7の光軸が試料20の所定方向に対して0°の角度をもっている状態を矢印12、45°の角度をもっている状態を矢印11で示す。同図の矢印10の向きに試料20の薄膜の分子が配向していれば、単色光検出器7が矢印12の状態(単色光検出器7と試料20との角度が0°)である場合にはs偏光が観測されず、単色光検出器7が矢印11の状態(単色光検出器7と試料20との角度が45°)である場合にs偏光が観測される。すなわち、単色光光源6と単色光検出器7の光軸を試料20に対して異方向に置くことで試料20の薄膜の分子配向方向を知ることができる。

0010

上述した実施の形態によれば、試料表面に単色光をブリュースター角で入射した際に発生する反射光の偏光状態を測定することにより、試料薄膜中分子の配向状態を評価することが可能となる。また、光源、検出器を複数個並列に配置し、あるいは、試料ステージを平行移動させることにより、短時間で広範囲な測定が可能となる。以上のような配向膜評価装置によれば短時間で試料薄膜の分子配向状態を評価することができる。また、試料ステージを回転する、あるいは光源、検出器を互いに入射方位が異なるように配置することによって、試料薄膜中分子の配向方位を測定することが可能となる。他にも、測定系を真空中、不活性ガス雰囲気にすることにより、試料の酸化等の変化を防ぐことが可能となる。

0011

以下、本発明の配向膜評価装置の実施例を図面を用いて以下に説明する。
[実施例1]実施例1について図3を参照して説明する。13は全単色光路が真空中を通るようにするために、試料や光学素子を含め配向膜評価装置全体を収納するための容器であり、ガスの導入口14と排出口15が備えられている。容器13の材質は厚さ1cmのアクリル樹脂製のものと覗き窓がついたステンレス製のものの2種を試みた。試料20は導入用の扉18から容器13の中に入れるように構成されている。16は単色光光源(単色光線源)である。単色光光源16から出た単色光線はp偏光のみを通す偏光子17を通過し、試料20の薄膜表面に到達して反射する。試料20の薄膜表面から反射された単色光線は、さらにs偏光のみを通す検光子23を通過し単色光検出器19により測定されるように構成されている。さらに、入射単色光線に対して試料面の傾きを確認するためにオートコリメータ22を取り付けている。25は測定制御用のコンピュータである。

0012

なお、試料傾き調整能率をあげるために、オートコリメータ22によって観測される試料20からの反射光位置は、CCDカメラ(不図示)によりモニターされ容器13外に設けられているデイスプレイ24に映し出されるように構成されている。試料20を載置する試料ステージ21は試料20を広範囲で測定するために平行移動ステージによって構成されている。図4にこの試料ステージ21の詳細な構成を示す。図4において、26はローラー、20は試料、27は試料ステージ調節器、28はレールを示す。試料ステージ調整器27は試料ステージ21を該試料ステージ21の面と直交する軸と平行方向に移動可能に、かつ、該軸の軸回りに回転可能に、そして試料ステージ21の面が上記軸に対して揺動可能に支持するように構成されている。すなわち、試料ステージ調整器27は試料ステージ21の高さ、回転位置、傾き(あおり)を調整するように構成されている。そして、試料ステージ調整器27は、平行に配設された2本のレール28上でレール28の延在方向に移動可能に支持されている。2個のローラー26は試料ステージ27の移動方向上において試料ステージ調整器27を挟む位置に配設され、各ローラー26には試料ステージ調整器27の端部に一端が固着された糸26Aの他端が巻回されており、各ローラー26が回転することで試料ステージ調整器27と試料ステージ21をレール28に沿って平行移動させるように構成されている。

0013

測定を自動で行なうために、単色光光源16、単色光検出器19、試料ステージ21、試料ステージ調整器27の動作およびデータの取り込みはコンピュータ25(図3)により制御されるように構成されている。なお、コンピュータ25による制御については後で詳述する(図10参照)。コンピュータ25による制御による試料ステージ21の調整終了後、ローラー26で糸を巻き込むことにより、試料ステージ21をレール28上で平行移動(移動速度は約20mm/s)させるように構成されている。

0014

この配向膜評価装置を用いて測定した試料は以下の手順で作成した。すなわち、ガラス基板コーニング7059)上に日産化学製ポリイミドPI−Cをスピンコ−トし、90゜Cで30分加熱後、250゜Cで60分加熱して試料Cとした。この際にファイブラボ社製のエリプソメータMARY−102を用いて入射角70°で膜厚を測定したところ、72nmであった。その後に直径50mmの布ローラーを用いて、押し込み長0.05mm、回転速度800rpm、基板移動速度30mm/sで2回のラビングを行った。また、参照試料として焼成後のラビングを施さない試料もあわせて作成した。ラビングを施さない試料面上の10点をHe−Neレ−ザを光源としたエリプソメータで測定したところ膜厚59±4mm、屈折率1.62±0.1となった。なお、使用した試料は250℃で焼成をしなければポリアミック酸のままであるが、大気中の水蒸気加水分解するおそれがある。そこで、希ガス中(アルゴン)で測定をおこなった。

0015

図5は実施例1の測定結果を示す線図である。横軸試料移動時間(time(sec))、縦軸がs偏光強度(intensity(a.u.))である。黒丸で示すデータがラビングありに対応し、白丸で示すデータがラビングなしに対応している。ラビングを施していない等方性薄膜試料では、反射光強度はほとんど観測されなかったのに対して、ラビングを施した異方性薄膜試料では、強度が観測されているのがわかる。すなわち、液晶配向膜の分子配向状態の測定が可能となっている。

0016

図6は、試料ステージを移動させずに基板の入れる向きを変え、その際のs偏光強度を測定した結果を示す線図である。横軸が試料方位角(基板の向き(度))、縦軸がs偏光強度(intensity(a.u.))である。図6に示されているように、試料方位角が20度付近でs偏光強度が最小になっているのがわかる。つまり、液晶配向膜の向き(試料薄膜の分子配向方位)も測定可能であることが確かめられた。

0017

[実施例2]図3図4と同様の装置を使用して測定を行った。また、不良個所検出効果を測定した試料は以下の手順で作成した。すなわち、ガラス基板(コーニング7059)上に日産化学製ポリイミドPI−Cをスピンコ−トし、90゜Cで30分加熱して試料Cとした。この際にファイブラボ社製のエリプソメータMARY−102を用いて入射角70°で膜厚を測定したところ、70nmであった。その後に直径50mmの布ローラーを用いて、押し込み長0.05mm、回転速度800rpm、基板移動速度30mm/sで2回のラビングを行った。その際、試料表面に2mm角ガラス片を置き、ラビングを施さない部分を作成した。ラビングを施さない試料面上の10点をHe−Neレ−ザを光源としたエリプソメータで測定したところ膜厚56±3mm、屈折率1.60±0.2となった。なお、実施例1同様、使用した試料は250℃焼成をしないためポリアミック酸のままであり、大気中の水蒸気で加水分解するおそれがある。そこで、真空中で測定をおこなった。図7は実施例2の測定結果を示す線図である。横軸が試料移動時間(time(sec))、縦軸がs偏光強度(intensity(a.u.))である。黒丸で示すデータが不良個所付きのラビングありに対応し、白丸で示すデータがラビングなしに対応している。試料ステージ21を平行移動させながら、反射光強度を測定すると、図7に示すとおり、欠陥部分と思われるところで、s偏光成分の反射光強度が減少していることが観測できた。

0018

[実施例3]試料薄膜の分子配向状態の面内分布測定を行うため、図1のように、単色光光源6と単色光検出器7をそれぞれ3個並列に配設した。ここで、単色光光源6と単色光検出器7は、奥、中央、手前の3個所に配置されている。そして、試料ステージ21を平行移動させて測定を行った。また、不良個所検出効果を測定した試料は以下の手順で作成した。すなわち、ガラス基板(コーニング7059)上に日産化学製ポリイミドPI−Cをスピンコ−トし、90゜Cで30分加熱して試料Cとした。この際にファイブラボ社製のエリプソメータMARY−102を用いて入射角70°で膜厚を測定したところ、69nmであった。その後に直径50nmの布ローラーを用いて、押し込み長0.05mm、回転速度800rpm、基板移動速度30mm/sで2回のラビングを行った。

0019

その際、試料表面に2mm角のガラス片を置き、ラビングを施さない部分を作成した。ラビングを施さない試料面上の10点をHe−Neレ−ザを光源としたエリプソメータで測定したところ膜厚55±4mm、屈折率1.61±0.3となった。なお、実施例1同様、使用した試料は250℃焼成をしないためポリアミック酸のままであり、大気中の水蒸気で加水分解するおそれがある。そこで、真空中で測定をおこなった。図8は実施例3の測定結果を示す線図である。横軸が試料移動時間(time(sec))、縦軸がs偏光強度(intensity(a.u.))である。図8において、符号a、b、cはそれぞれ単色光光源6と単色光検出器7の配置個所が奥、真ん中、手前に対応している。図8に示すとおり、単色光光源6と単色光検出器7の配置個所が中央である測定結果Bにおいて、欠陥部分と思われるところで、反射光強度が減少していることが観測できた。実施例3では単色光光源6と単色光検出器7をそれぞれ3個並列に配設し、試料ステージ21を平行移動させて測定を行うことにより、分子配向状態の面内分布測定を広範囲にかつ短時間で行うことができた。

0020

[実施例4]異なった入射方位の測定を行うため、光源を試料に対して方位角0°と45°の2方向に設置した。それぞれの光は試料で交差し、同一の位置からの反射光強度の方位依存性が測定できるようにした。その他は、実施例1と同様な装置構成を使用した。ガラス基板(コーニング7059)上に日産化学製ポリイミドPI−Cをスピンコ−トし、90゜Cで30分加熱して試料Cとした。この際に、ファイブラボ社製のエリプソメータMARY−102を用いて入射角70°で膜厚を測定したところ、70nmであった。その後に直径50mmの布ローラーを用いて、押し込み長0.05mm、回転速度800rpm、基板移動速度30mm/sで2回のラビングを行った。ラビングを施さない試料面上の10点をHe−Neレ−ザを光源としたエリプソメータで測定したところ膜厚55±2mm、屈折率1.64±0.2となった。なお、実施例1同様、使用した試料は250℃焼成をしないためポリアミック酸のままであり、大気中の水蒸気で加水分解するおそれがある。そこで、希ガス中で測定をおこなった。

0021

試料の配置は図2に示した。試料に平行な方位が0°、斜方位が45°である。図9は実施例4の測定結果を示す線図である。横軸が試料移動時間(time(sec))、縦軸がs偏光強度(intensity(a.u.))である。黒丸が45°で入射、白丸が0°で入射した場合。図9中、黒丸で示すデータが45°入射の場合、白丸で示すデータが0°入射の場合に対応している。図9に示すように、0°入射で反射光強度はほとんど観測されなかったのに対して、45°入射でs偏光強度が観測されていることによって、試料の配向膜方位が0°の向きになっていることがわかる。実施例4では、試料薄膜の分子配向方位を測定することができた。

0022

次に、コンピュータ25(図3)について説明する。前述したように、コンピュータ25は、単色光光源16、単色光検出器19、試料ステージ21、試料ステージ調整器27の動作およびデータの取り込みを制御するように構成されている。コンピュータ25は、例えば、何れも図示しないCPU、該CPUに接続される、ディスプレイプリンタ、ROM、RAM、ハードディスク装置フロッピーディスク装置キーボードインターフェース部などを備えて構成されている。フロッピーディスク装置は、フロッピーディスク(記憶媒体)から情報を読み取ると共に、フロッピーディスクに情報を記録するように構成されている。インターフェース部は、単色光光源16、単色光検出器19、試料ステージ21などと接続され、CPUと信号の授受を行うと共に、単色光光源16、単色光検出器19、試料ステージ21と信号の授受を行うことでこれら単色光光源16、単色光検出器19、試料ステージ21の制御を司るように構成されている。コンピュータ25には、本発明の配向膜評価プログラムがロードされており、この配向膜評価プログラムがコンピュータ25によって実行されることで、次述する図10フローチャートに示す動作が実行されるようになっている。なお、配向膜評価プログラムをコンピュータ25にロードする際には、例えば、フロッピーディスクに記録された配向膜評価プログラムをフロッピーディスク装置によって読み取ることでロードすればよい。また、配向膜評価プログラムを記録する記憶媒体はフロッピーディスクに限定されるものではなく、CD−ROM、ROM、RAMなど他の記憶媒体であってもよいことはもちろんである。

0023

図10はコンピュータ25の制御動作を示すフローチャートである。まず、試料位置合わせの動作が開始される(S10)。試料位置合わせの動作は、単色光検出器7の焦点調整と薄膜試料20による単色光の反射強度最大化調整とを行うために行われる(S12)。すなわち、試料20の高さの調整(S12A)と、試料ステージ21のあおり(傾き)の調整(S12B)と、水平方向の位置の調整(回転角度の調整も含む)(S12C)が試料ステージ調整器27を制御することによって行われる。試料位置調整が完了したか否かを判定し(S14)、判定結果が否定であればS10に戻り肯定であれば測定位置に移動し(S16)、測定を開始する(S18)。測定が完了したか否かを判定し(S20)、判定結果が否定であればS10に移行し、肯定であれば測定結果に基づいて試料薄膜の分子配向状態の面内分布、分子配向方位などを決定することにより試料薄膜の分子配向状態を評価する(S22)。すなわち、ステップS10、S12(S12A、S12B、S12C)、S14、S16、S18が特許請求の範囲の測定ステップに対応しており、ステップS22が特許請求の範囲の評価ステップに対応している。

0024

以上詳述したように実施例1乃至4によれば、薄膜試料の表面に偏光子2、検光子3を通し、ブリュースター角で単色光を当てることにより、試料薄膜中の分子の配向状態を評価することが可能となった。また、試料ステージ21を平行に移動する、あるいは単色光光源6、単色光検出器7を複数個並列に配置し、試料薄膜20を載置する試料ステージ21を平行移動させたりすることですることにより、短時間で広面積の評価が可能となった。さらに、試料ステージ21を回転させ、単色光光源6、単色光検出器7を互いに入射方位が異なるように配置することによって、分子配向方位の評価が可能となった。

発明の効果

0025

以上詳述したように、本発明の配向膜評価方法及び装置並びに配向膜評価プログラムを記録した記憶媒体では、単色のp偏光を試料薄膜に該試料薄膜のブリュースター角で入射して発生する反射光のs偏光成分の強度が測定され、測定された前記s偏光成分の強度に基づいて前記試料薄膜の分子配向状態が評価される。したがって、試料表面に単色光をブリュースター角で入射した際に発生する反射光の偏光状態を測定することにより、試料薄膜中分子の配向状態を評価することが可能となる。また、試料薄膜に単色光を入射させる単色光光源、試料薄膜からの反射光を検出する単色光検出器を複数個並列に配置したり、試料薄膜を平行移動させたりすることで、短時間で広範囲にわたる配向膜の分子配向状態の評価が可能となる。

図面の簡単な説明

0026

図1本実施の形態の配向膜評価装置の構成を示す概念図である。
図2異方向測定の概念図である。
図3実施例1の配向膜評価装置の構成図である。
図4試料ステージの構成を示す説明図である。
図5実施例1の測定結果を示す線図である。
図6実施例1の測定結果を示す線図である。
図7実施例2の測定結果を示す線図である。
図8実施例3の測定結果を示す線図である。
図9実施例4の測定結果を示す線図である。
図10コンピュータの制御動作を示すフローチャートである。

--

0027

1……ブリュースター角、2……偏光子、3……検光子、5……試料の移動方向、6……単色光光源、7……単色光検出器、20……試料薄膜、25……コンピュータ。

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