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技術 高効率で放射線を発するデバイスおよびそのようなデバイスの製造方法

出願人 アイメックブレイエ・ユニバージテイト・ブリュッセル
発明者 ポール・ヘレマンスマールテン・クエイクライナー・ヴィンディッシュグスターフ・ボルス
出願日 1999年7月27日 (20年7ヶ月経過) 出願番号 1999-212134
公開日 2000年4月11日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 2000-106454
状態 特許登録済
技術分野 半導体レーザ LED素子(パッケージ以外) 半導体レーザ 発光ダイオード
主要キーワード 方形電圧パルス 放出パワー ポリスチレン球体 材料表 ラジアンス ウェハーボンディング 電圧標準 消費パワー
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図面 (20)

課題

アウトカップリング効率が改善されて、ある放射線出力パワーに対するパワー消費が低減され、また、デバイスの速度が増加し、よって、光チャンネルあたりのシリアル帯域幅が増加された放射線(好ましくは光)を所定の波長にて発するデバイスを提供する。

解決手段

放射線を所定の波長にて発するデバイスが、電荷キャリア再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを含み、該キャビティは、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む放射線閉じ込め空間を有し、該デバイスは、実質的にランダム回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む。

概要

背景

非コヒーレントまたはコヒーレントな光を発することができる半導体デバイスが、当該分野において知られている。半導体に基づく発光素子についての多数の刊行物は、発光ダイオードLED)、微小共振器型(Microcavity)LEDまたは微小共振器型レーザー、あるいは垂直共振器型面発光レーザーに関する。そのような刊行物の例を以下に示す:
・H. De Neve、J. Blondelle、R. Baets、P.Demeester、P. Van Daele、G. Borghs、IEEE Photon. Technol. Lett. 7 第287頁(1995年);
・E. F. Schubert、N. E. J. Hunt、R. J.Malik、M. Micovic、D. L. Miller、「空洞共振器型発光ダイオードの温度および変調特性(Temperature and Modulation Characteristics of Resonant−Cavity Light−Emitting Diodes)」、Journal of Lightwave Technology、14(7)、第1721〜1729頁(1996年);
・T. YamauchiおよびY. Arakawa、2種の量子井戸を備えるGaAs/AlGaAs垂直微小共振器型レーザーにおける増強的および禁止的な自然放出(Enhanced and inhibited spontaneous emission in GaAs/AlGaAs vertical microcavity lasers with two kindsof quantum wells)、Appl. Phys. Lett.58(21)、第2339頁(1991年);
・T. J. de Lyon、J. M. Woodall、D. T. McInturff、R. J. S. Bates、J. A. Kash、P. D. Kirchner、およびF. Cardone、「ガスソース分子線エピタキシーによって成長した炭素ドープしたGa0.1In0.49P/GaAs発光ダイオードにおけるラジアンスおよび光変調帯域幅のドーピング濃度依存性(Dopingconcentration dependence ofradiance and optical modulation bandwidth in carbon−doped Ga0.1In0.49P/GaAs lihgt−emitting diodes grown by gassource molecular beam epitaxy)」、Appl. Phys. Lett. 60(3)、第353〜355頁(1992年);
・D. G. Deppe、J. C. Campbell、R. Kuchibhotla、T. J. Rogers、B. G. Streetman、「光学的に結合されたミラー量子井戸InGaAs−GaAs発光ダイオード(Optically−coupled mirror−quantum well InGaAs−GaAs light emitting diode)」、Electron. Lett. 26(20)、第1665頁(1990年);
・M. Ettenberg、M. G. Harvey、D. R. Patterson、「線形で、高速ハイパワー歪量子井戸LED(Linear, High−Speed, High−Power Strained Quantum−Well LED’s)」、IEEE Photon. Technol. Lett. 4(1)、第27頁(1992年);
・米国特許第5,089,860号公報(Deppeら、1992年2月18日付け)「自然の光子放出に関する制御を備える量子井戸デバイスおよびその製造方法(Quantum well device with controlof spontaneous photon emission, andmethod of manufacuturing same)」。

エレクトロルミネセンスデバイスまたは発光半導体ダイオード(LED)からの発光は、デバイスが作製される半導体基板とその周囲媒体との間の界面において生じる内部全反射によって制限されることが、当該分野において知られている。ほとんどの場合、1の屈折率での空気への発光を意図している。半導体は、代表的には3〜4の屈折率nsを有する。例えば、GaAsは屈折率ns=3.65を有する。Snellの法則は、臨界角θc=arcsin(1/ns)よりも小さい角度で半導体−空気の界面に到達した光子のみが、空気中へ出射することができることを規定している。他の全ての光子は、半導体−空気界面全反射し、よって、最終的にそれらの光子が再吸収されるまで半導体基板に残留する。GaAsについては、内部全反射に対する臨界角は16度である。よって、内部全反射は、半導体基板から出射する光子の数を、半導体−空気界面に16度よりも小さい角度で到達する光子に制限する。半導体の内部で生じた光子の約2%のみがこの条件を満足する。

いくつかの従来の発明は、LEDにおいて生じた光子の出射確率を増加させることを提案している。例えばChoらによるUS−A−5 226 053に記載されるような微小共振器型発光ダイオードにおいては、発光デバイス活性層は微小共振器に配置される。共振器は光子の放出に影響する:臨界角θcよりも小さい角度でより多くの光子が生じる。この方法では15%以上の効率が達成された。

LEDの効率を増加させる第2の方法は、半導体から出射できない光子を再吸収することである。再吸収がLEDの活性層において起こる場合、再吸収の間に生じる電子正孔対が再び放射的に再結合し(あるいは発光再結合し)、光子を再放出する機会が与えられる。ここでもこれらの光子の2%が出射し、残りの部分は再吸収され得る。複数の再吸収および再放出現象は、標準的なLEDにおいて10%のオーダーの効率をもたらすことが示され、またある種の微小共振器型LEDの効率を23%まで上昇させることが示された。この技術の問題は、複数の再吸収および再放出を待たなければならないので、この技術が必然的に遅いことである。

第3の方法は、発光デバイスの半導体表面を、生じた放射線のより多くが半導体−空気界面に臨界角内で到達するような形状とすることである。半導体−空気界面についての最適な形状は半球体面であり、この場合、発光エリアは、半球体が切り取られる仮想球体の中心にある小さいスポットに限られる。他の形状が提案されていた。US−A−5 087 949においてHaitzは、より作製が実際的な構造、すなわち、V−グローブ(grove)のファセットに対する法線が発光領域に対して実質的に垂直に向き決めされるように基板内に形成されたV−グローブの組を提案している。US−A−5 349 211においてKatoは、基板側壁またはエッジが、通常の光出力インターフェースから反射される光子のいくらかがこれらの側壁を通って放出されるような形状にされている構造を提案している。EgalonおよびRogowskiは、正規光出力面を通って出射できる角度に光子のいくらかを向け直すような(メサだけに対するのではなく)基板に対する側壁の形状を提案している。これらの全ての提案された構造は、LED基板がかなり厚く、ダイオードによって放出される光子に対して透明であると仮定している。

YamanakaらによるUS−A−5 087 949の教示によれば、先を切った多面体ピラミッド形状を有するキャビティを備える発光デバイスが作製される。デバイスの横方向のエッジまたはファセットは、好ましくは45度の角度を有する。光出力面(エッジ)に対して平行な方向に生じた光子は、そのようなキャビティのメサ・エッジによって光出力面に対して実質的に垂直な方向へ反射され、よって、より多くの光子がキャビティから出射することができる。

LED効率を増加させる第4の方法は、光子が再吸収される前に光子を複数回向け直すことができるデバイス構造を提供することである。この目的は、主な半導体基板−空気界面と異なる角度を有する表面部分を含むデバイスの表面エッジを設けることによって達成される。そのような表面に光子が衝突するたびに、光子は新たな伝搬角度に向け直される。この方法においては、空気への放出に都合のよくない方向に進行する光子は、そのような表面での複数回の反射の後に都合のよい角度に向け直される、ある特定の確率を有する。US−A−3 739217においてBerghおよびSaulは、透明基板を有するLEDの発光表面または反対の表面(光屈折表面)に形態的不規則さ(または凹凸)を形成することを提案している。NoguchiらはEP−A−0404565において、発光デバイスが作製される基板の側壁またはエッジをテクスチャリングする(またはきめを付ける)ことを提案している。

前述の方法が、基板を通って光が放出される発光デバイスに適用される。従って、発光デバイスを透明基板に作製する必要がある。Noguchiら、Egalonら、ならびにKatoらの特許の教示は、単一の発光デバイスにのみ適用でき、アレイ状の発光デバイスには適用できない。Haitzらによって開示される発明(US−A−5 087 949)は、アレイに適用できるが、これはかなり厚い基板の存在が必要であり、アレイの発光デバイスの間隔は、基板の厚さのオーダーでなければならない。

基板が透明でなくてもよい発光デバイスを作製する方法が、LebbyらによってUS−A−5 358 880に提案されている。この発明は、透明でなくてもよいオリジナルの基板を、インジウムスズ酸化物のような透明な導電層および透明なエポキシ・プラスガラス様ホスト(epoxy plus glass−like host)基板で置き換えることを包含する。更に、開示された発明は、発光デバイスの活性層をエッチングし、エッチングしたメサの側壁を誘電性材料および金属で覆うことによって閉じたキャビティを形成することを目的とする。この方法では、透明な窓を通って出射できない光子は、複数回の反射、再吸収、ならびに最終的な再放出によってキャビティ内に保持される。

例えば、GaAs、InAs、またはAlAsならびにこれらの組合せなどの材料系に適用される場合、上記の発明は、直径が大きい発光デバイスにしか使用できない。なぜなら、これらの従来の発明は発光デバイスの活性層をエッチングすることに依存しているからである。GaAsのような大きな表面再結合速度を有する材料をそのようにエッチングする場合、重大な寄生的表面再結合電流をもたらす。表面再結合は、反対の型の2つの電荷キャリア(電子および正孔)が、材料表面などのトラップにて発光することなく再結合するという現象である。再結合速度は、利用できるトラップの数ならびに再結合に利用できる電荷キャリアの密度に比例する。GaAsなどのIII−V族半導体の表面は、多数のトラップ(約1014cm-2)を有する。よって、表面再結合速度は非常に大きい。従って、再結合による電荷キャリアの損失がデバイスの全光放出効率を減少させるという、高効率発光デバイスの作製に関する問題が存在する。1つの解決策は、自由表面(エッジ)(これは、たいていはデバイスの劈開面に一致する)から物理的に遠距離にある電極から電子および正孔を注入することである。デバイスのエッジとコンタクトとの間の距離が大きいことを要するために、得られるデバイスは必然的に大きく、代表的には少なくとも数百ミクロンの直径となる。従って、そのようなデバイスは、大規模アレイ状に集積するのに適さない。また、その大きな面積によって容量が大きくなり、従って動作が遅くなる。

従って、従来の技術は、発光デバイスからなる高密度アレイに小さなデバイスとして集積することができる高効率発光デバイスを開示していない。

高効率LEDは、光通信などの用途に必要とされる。光通信は、所与エネルギー供給に対して、より長距離相互接続を提供することができるので、多くの分野において電気通信に取って代わるものである。光相互接続電気相互接続に対して有利な最小距離は非常に短く、例えば数センチメートルとすることができる。所与のデータ帯域幅に必要なエネルギー消費は、光相互接続が電気相互接続に競合し得る最小距離を決定するのに重要なファクターである。光相互接続システムによって伝送される帯域幅は、相互接続チャンネルあたりのシリアル帯域幅と並列光チャンネルの数との積である。光学的な場合は、電気相互接続に対してチャンネル数をずっと多くすることができるという利点を有する。この潜在的な大容量並列処理(parallelism)を達成し得る条件の1つは、チャンネルあたりのパワー消費を小さいままに維持すること:熱の散逸を制御可能に維持しなければならないことである。従って、高密度アレイ状に集積され得る高効率LEDが必要である。

概要

アウトカップリング効率が改善されて、ある放射線出力パワーに対するパワー消費が低減され、また、デバイスの速度が増加し、よって、光チャンネルあたりのシリアル帯域幅が増加された放射線(好ましくは光)を所定の波長にて発するデバイスを提供する。

放射線を所定の波長にて発するデバイスが、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを含み、該キャビティは、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む放射線閉じ込め空間を有し、該デバイスは、実質的にランダム回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
26件

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請求項1

放射線を所定の波長にて発するデバイスであって、該デバイスは、電荷キャリア再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを含み、該キャビティは、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む放射線閉じ込め空間を有し、該デバイスは、実質的にランダム回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む、デバイス。

請求項2

放射線を所定の波長にて発するデバイスであって、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該デバイスは導波路を含み、該デバイスは、実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む、デバイス。

請求項3

放射線を所定の波長にて発するデバイスであって、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該デバイスは、実質的にランダムな回折格子構造を有する、透明キャリアに設けられた少なくとも1つのエッジを含む、デバイス。

請求項4

放射線を所定の波長にて発するデバイスであって、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該デバイスは、実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含み、少なくとも1つの反射性エッジを有し、該デバイスへの少なくとも1つの電気コンタクトは該反射性エッジを通る、デバイス。

請求項5

透明キャリアに設けられている、請求項4に記載のデバイス。

請求項6

放射線を所定の波長にて発するデバイスであって、該デバイスは、少なくとも2つのエッジであって、断面において実質的に三角形を形成するエッジを含み、該エッジ間の角度は45°よりも小さく、該エッジの少なくとも1つは透明部分を有する、デバイス。

請求項7

前記キャビティの2つのエッジの一方は、前記放射線に対して透明であり、2つのエッジの一方は反射性であり、ここで、エッジは互いに少なくとも近接または隣接している、請求項6に記載のデバイス。

請求項8

2つのエッジの少なくとも一方は、凸凹表面状態を有する、請求項7に記載のデバイス。

請求項9

実質的にランダムな回折格子構造が、ランダムな回折格子規則的な繰返しである、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項10

導波路を更に含む、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項11

実質的にランダムな回折格子構造を有する前記エッジが、該デバイスの前記導波路形成部分の少なくとも1つのエッジとして延在し、ここで、該エッジは、好ましくは、前記活性層または前記キャビティ、あるいは前記電荷キャリアについての閉じ込め特徴または前記放射線閉じ込め空間に隣接するかあるいは延在する、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項12

前記キャビティが、前記放射線閉じ込め空間を規定するための少なくとも1つのメサ・エッジを含む、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項13

前記放射線閉じ込め空間が、前記キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に前記電荷キャリアを閉じ込める、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項14

誘電性材料からなる電荷キャリア閉じ込め空間を有する、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項15

誘電性材料からなる前記電荷キャリア閉じ込め特徴がリングであり、ここで、前記デバイスが支持体基板に取り付けられており、該支持体基板は、好ましくは前記放射線に対して透明であり、より好ましくは光ファイバフェースプレートを含む、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項16

前記デバイスは、少なくとも2つのエッジであって、断面において実質的に三角形を形成するエッジを含み、該エッジ間の角度は45°よりも小さく、該エッジの少なくとも1つは透明部分を有する、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項17

前記キャビティの2つのエッジの一方は、前記放射線に対して透明であり、2つのエッジの一方は反射性であり、ここで、エッジは互いに少なくとも近接または隣接している、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項18

2つのエッジの少なくとも一方は、凸凹の表面状態を有する、前記請求項のいずれかに記載のデバイス。

請求項19

アレイの個々のデバイスが、形態および機能の点で閉じ込められている、前記請求項のいずれかに記載のデバイスからなるアレイ。

請求項20

前記アレイの個々のデバイスがメサ・エッジで規定され、ここで、個々のデバイス間にある溝が、実質的にランダムな回折格子構造を有する、請求項19に記載のデバイスからなるアレイ。

請求項21

共通アノードコンタクトおよび共通カソードコンタクトを有する、請求項20に記載のデバイスからなるアレイ。

請求項22

各デバイスが、その上にマイクロレンズを本質的に有する、請求項19に記載のデバイスからなるアレイ。

請求項23

ポリマー性ホイル支持体に取り付けられている、請求項19に記載のデバイスからなるアレイ。

請求項24

前記ポリマー性ホイルが、その上に放射線を変換させる燐層を更に有し、これにより、前記デバイスが、好ましくは、デバイスの支持体側にてデバイスの前側と比較して異なる波長の光を放出する、請求項23に記載のデバイスからなるアレイ。

請求項25

放射線を所定の波長にて発するデバイスからなるアレイであって、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを含み、該アレイの個々のデバイスが、形態および機能の点で閉じ込められており、個々のデバイス間に導波路が存在し、該導波路が、回折格子構造、好ましくは実質的にランダムな回折格子構造を有する、アレイ。

請求項26

放射線を所定の波長にて発するデバイスの動作方法であって、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって該放射線が生じる活性層を備えるキャビティを含み、該キャビティは、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に該電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む放射線閉じ込め空間を有する、方法。

請求項27

前記活性層が、高反射性エッジと凹凸を有する透明エッジとの間にある、請求項26に記載の動作方法。

請求項28

前記エッジの少なくとも1つが、粗面化されている、請求高26に記載の方法。

請求項29

基板の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をテクスチャリングする方法であって:該表面の部分を覆う上層材料を適用する工程であって、該上層材料は実質的にランダムに分布した開口特徴を備えるパターンを有する工程(該上層材料を適用する該工程は、実質的にランダムに分布した粒子を該表面に適用するサブ工程を包含する);該粒子のサイズを減少させる工程;ならびにその後に該粒子をエッチングマスクとして用いながら該表面をエッチングする工程であって、これにより、該エッチングマスクが実質的にランダムなマスクパターンを含む工程を包含する、方法。

請求項30

第2のマスク材料の層を前記表面に適用する工程;前記粒子のサイズを減少させながら、該第2のマスク材料にパターンを現像する工程;ならびにその後に該パターンをエッチングマスクとして用いながら、該表面をエッチングする工程を更に包含する、請求項29に記載の方法。

請求項31

前記パターンおよび前記粒子を除去する工程を更に包含する、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記エッチング工程が、前記表面に凹凸を形成し、これにより、該表面に衝突する電磁放射線に対して該表面が拡散性を有するようにされる、請求項29に記載の方法。

請求項33

粒子のサイズの減少が、表面の約50%の被覆範囲をもたらす、請求項29に記載の方法。

請求項34

前記粒子の減少したサイズが、前記放射線に対するデバイスの材料内の波長の50%〜200%の範囲にある、請求項29に記載の方法。

請求項35

基板の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をテクスチャリングする方法であって:該基板の部分を覆うフォトレジスト材料からなる上層材料を適用する工程であって、該上層材料は実質的にランダムに分布した開口特徴を備えるパターンを有する工程;および該上層材料をエッチングマスクとして用いながら該表面をエッチングする工程であって、これにより、該エッチングマスクが実質的にランダムなマスクパターンを含む工程;および該フォトレジスト材料を実質的にランダムなマスクパターンを有するリソグラフィーマスクを用いて光照射し、その後、該フォトレジストを現像する工程を包含する、方法。

請求項36

前記リソグラフィーマスクが、金属マスク直接描画マスク金属粒子で形成されるマスクまたはコヒーレント光源正反射ノイズ・パターンの1つである、請求項35に記載の方法。

請求項37

放射線を所定の波長にて発するデバイスを前記基板に形成する工程を更に包含する方法であって、該デバイスがキャビティを有し、該表面がデバイスのキャビティの1つのエッジの少なくとも一部分である、請求項29〜36に記載の方法。

請求項38

放射線を所定の波長にて発するデバイスからなるアレイを前記基板に形成する工程を更に包含する方法であって、該アレイの少なくとも2つのデバイスのエッジが、実質的に同じランダムなテクスチャリング・パターンを有する、請求項37に記載の方法。

請求項39

前記デバイスあるいは前記アレイの前記デバイスを薄くする工程;および該デバイスあるいは該アレイの該デバイスを支持体基板に配置する工程を更に包含する、請求項37に記載の方法。

請求項40

前記支持体基板が前記放射線に対して透明であり、光ファイバ・フェース・プレートを含む、請求項37に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、放射線を発するデバイスの分野に関する。より詳細には、高効率で所定の波長の光を発する半導体デバイスが開示される。そのようなデバイスの製造方法ならびにデバイスの用途もまた開示される。

背景技術

0002

非コヒーレントまたはコヒーレントな光を発することができる半導体デバイスが、当該分野において知られている。半導体に基づく発光素子についての多数の刊行物は、発光ダイオードLED)、微小共振器型(Microcavity)LEDまたは微小共振器型レーザー、あるいは垂直共振器型面発光レーザーに関する。そのような刊行物の例を以下に示す:
・H. De Neve、J. Blondelle、R. Baets、P.Demeester、P. Van Daele、G. Borghs、IEEE Photon. Technol. Lett. 7 第287頁(1995年);
・E. F. Schubert、N. E. J. Hunt、R. J.Malik、M. Micovic、D. L. Miller、「空洞共振器型発光ダイオードの温度および変調特性(Temperature and Modulation Characteristics of Resonant−Cavity Light−Emitting Diodes)」、Journal of Lightwave Technology、14(7)、第1721〜1729頁(1996年);
・T. YamauchiおよびY. Arakawa、2種の量子井戸を備えるGaAs/AlGaAs垂直微小共振器型レーザーにおける増強的および禁止的な自然放出(Enhanced and inhibited spontaneous emission in GaAs/AlGaAs vertical microcavity lasers with two kindsof quantum wells)、Appl. Phys. Lett.58(21)、第2339頁(1991年);
・T. J. de Lyon、J. M. Woodall、D. T. McInturff、R. J. S. Bates、J. A. Kash、P. D. Kirchner、およびF. Cardone、「ガスソース分子線エピタキシーによって成長した炭素ドープしたGa0.1In0.49P/GaAs発光ダイオードにおけるラジアンスおよび光変調帯域幅のドーピング濃度依存性(Dopingconcentration dependence ofradiance and optical modulation bandwidth in carbon−doped Ga0.1In0.49P/GaAs lihgt−emitting diodes grown by gassource molecular beam epitaxy)」、Appl. Phys. Lett. 60(3)、第353〜355頁(1992年);
・D. G. Deppe、J. C. Campbell、R. Kuchibhotla、T. J. Rogers、B. G. Streetman、「光学的に結合されたミラー量子井戸InGaAs−GaAs発光ダイオード(Optically−coupled mirror−quantum well InGaAs−GaAs light emitting diode)」、Electron. Lett. 26(20)、第1665頁(1990年);
・M. Ettenberg、M. G. Harvey、D. R. Patterson、「線形で、高速ハイパワー歪量子井戸LED(Linear, High−Speed, High−Power Strained Quantum−Well LED’s)」、IEEE Photon. Technol. Lett. 4(1)、第27頁(1992年);
・米国特許第5,089,860号公報(Deppeら、1992年2月18日付け)「自然の光子放出に関する制御を備える量子井戸デバイスおよびその製造方法(Quantum well device with controlof spontaneous photon emission, andmethod of manufacuturing same)」。

0003

エレクトロルミネセンスデバイスまたは発光半導体ダイオード(LED)からの発光は、デバイスが作製される半導体基板とその周囲媒体との間の界面において生じる内部全反射によって制限されることが、当該分野において知られている。ほとんどの場合、1の屈折率での空気への発光を意図している。半導体は、代表的には3〜4の屈折率nsを有する。例えば、GaAsは屈折率ns=3.65を有する。Snellの法則は、臨界角θc=arcsin(1/ns)よりも小さい角度で半導体−空気の界面に到達した光子のみが、空気中へ出射することができることを規定している。他の全ての光子は、半導体−空気界面全反射し、よって、最終的にそれらの光子が再吸収されるまで半導体基板に残留する。GaAsについては、内部全反射に対する臨界角は16度である。よって、内部全反射は、半導体基板から出射する光子の数を、半導体−空気界面に16度よりも小さい角度で到達する光子に制限する。半導体の内部で生じた光子の約2%のみがこの条件を満足する。

0004

いくつかの従来の発明は、LEDにおいて生じた光子の出射確率を増加させることを提案している。例えばChoらによるUS−A−5 226 053に記載されるような微小共振器型発光ダイオードにおいては、発光デバイス活性層は微小共振器に配置される。共振器は光子の放出に影響する:臨界角θcよりも小さい角度でより多くの光子が生じる。この方法では15%以上の効率が達成された。

0005

LEDの効率を増加させる第2の方法は、半導体から出射できない光子を再吸収することである。再吸収がLEDの活性層において起こる場合、再吸収の間に生じる電子正孔対が再び放射的に再結合し(あるいは発光再結合し)、光子を再放出する機会が与えられる。ここでもこれらの光子の2%が出射し、残りの部分は再吸収され得る。複数の再吸収および再放出現象は、標準的なLEDにおいて10%のオーダーの効率をもたらすことが示され、またある種の微小共振器型LEDの効率を23%まで上昇させることが示された。この技術の問題は、複数の再吸収および再放出を待たなければならないので、この技術が必然的に遅いことである。

0006

第3の方法は、発光デバイスの半導体表面を、生じた放射線のより多くが半導体−空気界面に臨界角内で到達するような形状とすることである。半導体−空気界面についての最適な形状は半球体面であり、この場合、発光エリアは、半球体が切り取られる仮想球体の中心にある小さいスポットに限られる。他の形状が提案されていた。US−A−5 087 949においてHaitzは、より作製が実際的な構造、すなわち、V−グローブ(grove)のファセットに対する法線が発光領域に対して実質的に垂直に向き決めされるように基板内に形成されたV−グローブの組を提案している。US−A−5 349 211においてKatoは、基板側壁またはエッジが、通常の光出力インターフェースから反射される光子のいくらかがこれらの側壁を通って放出されるような形状にされている構造を提案している。EgalonおよびRogowskiは、正規光出力面を通って出射できる角度に光子のいくらかを向け直すような(メサだけに対するのではなく)基板に対する側壁の形状を提案している。これらの全ての提案された構造は、LED基板がかなり厚く、ダイオードによって放出される光子に対して透明であると仮定している。

0007

YamanakaらによるUS−A−5 087 949の教示によれば、先を切った多面体ピラミッド形状を有するキャビティを備える発光デバイスが作製される。デバイスの横方向のエッジまたはファセットは、好ましくは45度の角度を有する。光出力面(エッジ)に対して平行な方向に生じた光子は、そのようなキャビティのメサ・エッジによって光出力面に対して実質的に垂直な方向へ反射され、よって、より多くの光子がキャビティから出射することができる。

0008

LED効率を増加させる第4の方法は、光子が再吸収される前に光子を複数回向け直すことができるデバイス構造を提供することである。この目的は、主な半導体基板−空気界面と異なる角度を有する表面部分を含むデバイスの表面エッジを設けることによって達成される。そのような表面に光子が衝突するたびに、光子は新たな伝搬角度に向け直される。この方法においては、空気への放出に都合のよくない方向に進行する光子は、そのような表面での複数回の反射の後に都合のよい角度に向け直される、ある特定の確率を有する。US−A−3 739217においてBerghおよびSaulは、透明基板を有するLEDの発光表面または反対の表面(光屈折表面)に形態的不規則さ(または凹凸)を形成することを提案している。NoguchiらはEP−A−0404565において、発光デバイスが作製される基板の側壁またはエッジをテクスチャリングする(またはきめを付ける)ことを提案している。

0009

前述の方法が、基板を通って光が放出される発光デバイスに適用される。従って、発光デバイスを透明基板に作製する必要がある。Noguchiら、Egalonら、ならびにKatoらの特許の教示は、単一の発光デバイスにのみ適用でき、アレイ状の発光デバイスには適用できない。Haitzらによって開示される発明(US−A−5 087 949)は、アレイに適用できるが、これはかなり厚い基板の存在が必要であり、アレイの発光デバイスの間隔は、基板の厚さのオーダーでなければならない。

0010

基板が透明でなくてもよい発光デバイスを作製する方法が、LebbyらによってUS−A−5 358 880に提案されている。この発明は、透明でなくてもよいオリジナルの基板を、インジウムスズ酸化物のような透明な導電層および透明なエポキシ・プラスガラス様ホスト(epoxy plus glass−like host)基板で置き換えることを包含する。更に、開示された発明は、発光デバイスの活性層をエッチングし、エッチングしたメサの側壁を誘電性材料および金属で覆うことによって閉じたキャビティを形成することを目的とする。この方法では、透明な窓を通って出射できない光子は、複数回の反射、再吸収、ならびに最終的な再放出によってキャビティ内に保持される。

0011

例えば、GaAs、InAs、またはAlAsならびにこれらの組合せなどの材料系に適用される場合、上記の発明は、直径が大きい発光デバイスにしか使用できない。なぜなら、これらの従来の発明は発光デバイスの活性層をエッチングすることに依存しているからである。GaAsのような大きな表面再結合速度を有する材料をそのようにエッチングする場合、重大な寄生的表面再結合電流をもたらす。表面再結合は、反対の型の2つの電荷キャリア(電子および正孔)が、材料表面などのトラップにて発光することなく再結合するという現象である。再結合速度は、利用できるトラップの数ならびに再結合に利用できる電荷キャリアの密度に比例する。GaAsなどのIII−V族半導体の表面は、多数のトラップ(約1014cm-2)を有する。よって、表面再結合速度は非常に大きい。従って、再結合による電荷キャリアの損失がデバイスの全光放出効率を減少させるという、高効率発光デバイスの作製に関する問題が存在する。1つの解決策は、自由表面(エッジ)(これは、たいていはデバイスの劈開面に一致する)から物理的に遠距離にある電極から電子および正孔を注入することである。デバイスのエッジとコンタクトとの間の距離が大きいことを要するために、得られるデバイスは必然的に大きく、代表的には少なくとも数百ミクロンの直径となる。従って、そのようなデバイスは、大規模アレイ状に集積するのに適さない。また、その大きな面積によって容量が大きくなり、従って動作が遅くなる。

0012

従って、従来の技術は、発光デバイスからなる高密度アレイに小さなデバイスとして集積することができる高効率発光デバイスを開示していない。

0013

高効率LEDは、光通信などの用途に必要とされる。光通信は、所与エネルギー供給に対して、より長距離相互接続を提供することができるので、多くの分野において電気通信に取って代わるものである。光相互接続電気相互接続に対して有利な最小距離は非常に短く、例えば数センチメートルとすることができる。所与のデータ帯域幅に必要なエネルギー消費は、光相互接続が電気相互接続に競合し得る最小距離を決定するのに重要なファクターである。光相互接続システムによって伝送される帯域幅は、相互接続チャンネルあたりのシリアル帯域幅と並列光チャンネルの数との積である。光学的な場合は、電気相互接続に対してチャンネル数をずっと多くすることができるという利点を有する。この潜在的な大容量並列処理(parallelism)を達成し得る条件の1つは、チャンネルあたりのパワー消費を小さいままに維持すること:熱の散逸を制御可能に維持しなければならないことである。従って、高密度アレイ状に集積され得る高効率LEDが必要である。

0014

本発明は、高い放射線放出効率を有する放射線(好ましくは光)を発するデバイス(または素子)を開示することを目的とする。本発明は更に、放射線(好ましくは光)を発するデバイスであって、そのようなデバイスからなるアレイに小さいデバイスとして組み込まれ得るデバイスを開示することを目的とする。

0015

本発明の目的に基づいて、放射線(好ましくは光)を発するデバイスが高密度アレイ状に配置され得る。

0016

本発明のもう1つの目的に基づいて、放射線(好ましくは光)を発するデバイスのアウトカップリング(outcoupling)(または外部結合)効率が改善され、これにより、所与の放射線出力パワーに対するパワー消費を低減する。

0017

またもう1つの本発明の目的に基づいて、放射線(好ましくは光)を発するデバイスの速度が増加し、よって、光チャンネルあたりのシリアル帯域幅が増加する。本発明は更に、均一な放射線の放出特性を示す発光デバイスを開示することを目的とする。またもう1つの本発明の目的に基づいて、低抵抗のコンタクト・パスを有する発光デバイスが開示される。このようにすると、高いウォールプラグ(wall−plug)効率が達成される。この点に関して、本発明の進歩的な実施態様においては、発光デバイスのミラー側にある少なくとも1つのホールを通る電気コンタクトが想定される。そのような実施態様においては、ミラーは好ましくは導電性ではない。

0018

開示する発光デバイスは、並列な光相互接続で使用され得る。本発明による発光デバイスは、高密度アレイ状に配置され得る。光アウトカップリング効率が大きく改善され、これにより、所与の光出力パワーに対するパワー消費が減少する。第3に、デバイスの速度が増加し、よって、光チャンネルあたりのシリアル帯域幅が増加する。

0019

本発明のデバイス(ダイオード)の特徴は、高効率LEDまたは微小共振器型LEDなどの多数の発光デバイスに適用することができる。

0020

本発明の発光デバイス(ダイオード)は、二次元LEDアレイ(特にローパワーアレイ)が有用であるような、ディスプレイ技術などの用途に使用され得る。液晶を用いるアクティブマトリクスディスプレイ(例えばCMOS回路に集積されたもの)は、LEDアレイで置き換えることができる。高密度で明るい1次元LEDアレイは、印刷および複写の用途などに有用である。

0021

単一のLEDの用途についても、発光表面から出射する光子を最大限とすることが重要である。第1に、単位面積あたりの光の強度(輝度)がより大きく、これは多くの用途において有用である。更に、パッケージングコストを削減することができる。実際に、大きな全体効率を達成するためには、多くの常套のLEDは、LEDの2つ以上の表面から光を発するために、ミラーを備えるキャビティを含む精巧なパッケージを必要とする。

発明の概要

0022

本発明の目的において、高い放射線放出効率を有する放射線(好ましくは光)を発するデバイスならびにそのようなデバイスを製造する方法が開示される。本発明のこの要旨によれば、放射線(好ましくは光)を発するデバイスのアウトカップリング効率が改善され、これにより、所与の放射線出力パワーに対するデバイスの消費パワーが減少する。

0023

本発明のもう1つの目的においては、放射線(好ましくは光)を発するデバイスであって、そのようなデバイスからなるアレイに小さいデバイスとして加工できるデバイスならびにそのようなデバイスの製造方法が開示される。

0024

本発明の放射線(好ましくは光)を発するデバイスは、増大した速度性能を有し得、よって光チャンネルあたりのシリアル帯域幅が増大する。本発明の放射線(好ましくは光)を発するデバイスは、均一な放射線放出特性を示し得る。

0025

本特許出願の目的のために、いくつかの用語を以下に定義する。放射線を発するデバイスのキャビティ(あるいは空洞または共振器)は、デバイスの活性層を含むデバイス内の空間であって、エッジによって囲まれる空間であり、少なくとも1つのエッジが反射特性を有する。この空間は、更に、所定の波長を有するか、所定の波長帯域内にある光子が窓を通って出射できるように、少なくとも1つのそのような窓または透明なエッジを有する。放射線を発するデバイスの活性層は、放射線(光)を生じるためにデバイスの電荷キャリア(例えば電子および正孔)が出会うようなデバイスの領域である。メサ・エッジは、基板へのエッチング構造または基板上での成長構造によって規定される、放射線を発するデバイスのエッジである。代表的には、メサ・エッジを備えるデバイスは、テーブル様または先を切ったピラミッド様の形状を有する。本特許出願において用語「エッジ」は、本発明のデバイスの側壁または表面または境界面として理解されるであろう。当然、所定の波長は、該所定の波長の付近の限定された波長帯域を含むものとして理解されるであろう。形態および機能を通じての用語「閉じ込められている」は、追加の手段または追加の構造的特徴(デバイスからなるアレイにおける延在する大きな隔離特徴など)なしで、デバイスからなるアレイにおける各デバイスが、電気信号用コネクションを介して個々にアドレスされ得ることを意味する。形態および機能を通じてのそのような閉じ込めは、例えば、該デバイスが単一の薄膜半導体に集積される場合に行われ得る。

0026

本発明の第1の要旨においては、放射線を所定の波長にて発するデバイスが開示される。該デバイスは、支持体基板に取り付けられ、該支持体基板は該放射線に対して透明であり、好ましくは光ファイバフェースプレート(faceplate)を含む。もしそうでなければ、デバイスからなるアレイのピッチガラスの太さによって制限されるので、これはより高密度のアレイをもたらす。デバイスは、該放射線に対して透明な、凸凹の(または粗い)反射表面状態を有するエッジを有してよい。また、該放射線に対して透過性のエッジは、凸凹の表面状態を有してよい。本発明の好ましい実施態様において、凸凹の表面状態は、実質的にランダム回折格子構造として存在する。

0027

本発明の第2の要旨において、放射線を所定の波長にて発するデバイスが開示され、該デバイスは活性層を有するキャビティを有し、ここで、該放射線は電荷キャリアの再結合によって生じ、該キャビティは実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む。デバイスのエッジは、放射線および/または電荷キャリアの閉じ込め用の領域または空間を規定する。実質的にランダムな回折格子構造を有する該エッジは、該デバイスの導波路形成部分の少なくとも1つのエッジとして延在し得る。本発明の放射線を発するデバイスは、放射線を閉じ込める空間を有するキャビティを含み得、この空間は、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に該電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む。本発明のそのような実施態様によれば、デバイスの導波路形成部分は、電気的な閉じ込め領域より大きな、デバイスの放射線閉じ込め領域であり得る。デバイスの導波路形成部分として延在する該デバイスのエッジであって、実質的にランダムな、部分的反射性を有する回折格子構造を有するエッジは、また、該活性層に隣接し、あるいは該活性層内に延在し得る。これにより、導波モードによるメサ領域からの光子の出射を回避する方法が開示される。デバイスのキャビティのエッジの1つは、メサ・エッジであってよい。本発明のもう1つの好ましい実施態様によれば、放射線を生じるために電荷キャリアが出会う領域(活性層)は、表面再結合が起こり得る非自由(または実質的に非自由な)表面またはエッジを有する。従って、本発明の放射線を発するデバイスは、放射線閉じ込め空間を含むキャビティを有し、この放射線閉じ込め空間は、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に該電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む。本発明のこの要旨によるデバイスは、該放射線閉じ込め空間を規定するための少なくとも1つのメサ・エッジを含むキャビティを有していてもよく、該デバイスは、更に、該誘電性材料からなるリングを該キャビティ内に含んでいてもよい。従って、本発明のこの好ましい実施態様によれば、デバイスは光学的ならびに電気的に閉じ込められており、電気的閉じ込め空間は光学的閉じ込め空間のサブ空間である。本発明のこの実施態様によるデバイスは、追加の手段または追加の構造的特徴(デバイスにおける延在する大きな隔離特徴など)なしで、形態ならびに機能の点で閉じ込められ得る。デバイスは、該デバイス内での電荷キャリアの再結合による影響を著しく低減させつつ動作することができる。形態および機能の点でのこのような閉じ込めは、例えば、該デバイスが単一の薄膜半導体に集積された場合に行われ得る。本発明の好ましい実施態様において、形態および機能の点での閉じ込めは、ダブル・メサ・エッジによって行われる。本発明のデバイスの、光学的閉じ込め空間のサブ空間である空間への電気的閉じ込めは、デバイスのキャビティ内に誘電性材料からなるリングが存在することによって達成され得る。ダブル・メサ・エッジは、該デバイスの活性層が位置する第2のメサ・エッジの上方にある第1のメサ・エッジを含んでよい。また、デバイスは、該キャビティ内にて誘電性材料からなるリングの上方に位置する活性層を含んでよい。メサ・エッジの上にある隔離部プラス金属コーティングを含むダブル・メサもまた開示される。そのようなものは、放射線を発する小さなデバイスにおいて表面再結合を低減するのに重要である。単一のメサと酸化開口部(酸化させた開口部)との組合せもまた開示される。キャビティの表面またはエッジは、テクスチャリングされ得る(またはきめを付けられ得る)か、あるいは凹凸が形成され得る(または凸凹の表面状態にされ得る)。このテクスチャリングは、放射線の波長よりも短いか、あるいは長くてもよく、実質的にランダムな回折格子構造パターンであってよい。テクスチャリングまたは凹凸形成(または粗面化)は、キャビティ内部で光子をより散乱させ、従って、デバイスの効率および速度を再び改善する。

0028

本発明のデバイスは、その動作のために共振に依存せず、その性能は、成長およびプロセスにおける変動によって大きく影響されない。従って、本発明のデバイスは大規模アレイ状に集積するのに適している。更に、それらは、特に高速において、高効率特性を示す。本発明の第3の要旨において、デバイスからなるアレイが開示され、ここで、該アレイの個々のデバイスは形態および機能の点で閉じ込められている。アレイのデバイスの少なくとも1つのエッジが、実質的にランダムな回折格子構造を有していてもよく、少なくとも1つのエッジが、該デバイスの導波路形成部分として延在していてもよい。アレイの放射線を発するデバイスは、放射線閉じ込め空間を含むキャビティを有してもよく、この放射線閉じ込め空間は、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む。アレイの個々のデバイス間にある溝(グルーブ)は、実質的にランダムな回折格子構造を有していてよい。デバイスからなるアレイは、単一の電気的なアノードコンタクトと単一の電気的なカソードコンタクトとを有していてよい。アレイのデバイスは、薄くされ、支持体基板に取り付けられ得る。マイクロレンズまたはマイクロレンズアレイが、光出力効率を増強させ、ビームプロファイルを最適化するために発光デバイスからなるアレイ状に配置されてもよい。

0029

本発明の第4の要旨において、放射線を発するデバイスが開示され、ここで、該デバイスは該放射線が生じるキャビティを有し、該デバイスは、該キャビティの少なくとも2つの近接または隣接するエッジであって、断面において実質的に三角形を形成するエッジを含み、該エッジ間の角度は45度よりも小さく、該エッジの少なくとも1つは透明部分を有する。1つの実施態様において、2つのエッジは一方がもう1つに近接または隣接するものであってよく、一方のエッジは透明であり、他方は反射性である。透明でないエッジがメサ・エッジであってもよい。また、透明なエッジがメサ・エッジであってもよい。従って、両方のエッジまたはエッジの1つは、本質的にデバイスの厚さの全体に亘って延在し得、デバイスの厚さは、メサ・エッジと透明な窓エッジとの間で測定される。エッジは、凸凹の表面状態を有していてもよい。本発明のこの要旨の好ましい実施態様においては、メサ・エッジは45度以上の角度でテーパー付けられる。このようにすると、ある特定の方向性を有する光子のみが出ていくだけではない。光子はまた、より少ないパス(または通過経路)の後に出て行き、より少ない再結合および再放出が起こる。従って、より高速のデバイス性能が達成される。本発明の第5の要旨においては、薄膜発光デバイスが、好ましくは誘電体で覆われた、金属ミラーを有し、電気コンタクトがこの反射性エッジまたはミラーを通って設けられている。支持体基板が、薄膜半導体デバイスのミラー側に配置され得、光は反対側を通って出射し得る。支持体基板は、電気伝導性であってよい。これはまた、LEDのヒートシンクであってもよい。従って、本発明のこの第5の要旨によれば、低抵抗のコンタクト・パスを有する発光デバイスが開示される。このようにすると、高いウォール・プラグ効率が達成される。この点に関して、発光デバイスのミラー側にある少なくとも1つのホールを通る電気コンタクトが想定される。そのような実施態様においては、ミラーは好ましくは導電性でない。

0030

本発明の上述の要旨の特徴は、放射線を所定の波長にて発するための非常に効率的なデバイスを得るためにどのように組み合わされてもよい。

0031

本発明の第6の要旨において、基板の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をテクスチャリングする方法が開示される。この方法は、該表面の部分を覆う上層材料を、好ましくは実質的にランダムに、適用する工程であって、該上層材料が実質的にランダムに分布した開口特徴を備えるパターンを有する工程;ならびに、該上層材料をエッチングマスクとして用いながら該表面をエッチングする工程であって、これにより、該マスクが実質的にランダムなマスクパターンを含む工程を包含する。実質的にランダムに分布した開口特徴を備える上層材料のパターンは、任意の構成または形状を有してよい。パターンは、ホールを有してよく、該ホールはランダムに分布している。ホールはまた、互いに部分的に重なり合っていてもよい。実質的にランダムなマスクパターンは、ランダムなサブパターン規則的な繰返しを含んでもよい。

0032

実質的にランダムに分布した開口特徴を備える該上層材料を適用する工程は、フォトレジスト材料層を適用するサブ工程と、該フォトレジスト材料を実質的にランダムなマスクパターンを有するリソグラフィーマスクを用いて光照射するサブ工程と、その後、該フォトレジスト現像(または露光)するサブ工程とを包含する。現像したフォトレジストは、その後、実質的にランダムに分布した特徴を備える上層材料を形成する。フォトレジストを光照射するために、紫外線、深紫外線、X線電子ビーム、または任意のタイプのリソグラフィーを用いてよい。マスクは、コンタクト・アライナ(または密着整合器)またはステッパー用の金属マスクであってよい。それは、レーザーなどのコヒーレントな光源正反射ノイズ・パターン(specular noise pattern)として得られるものでもよい。

0033

この方法はまた、実質的にランダムに分布した粒子を該表面に適用する工程;該粒子のサイズを減少させる工程;ならびにその後に、該粒子をエッチングマスクとして用いながら該表面をエッチングする工程を包含してもよい。従って、これは、使用するエッチング技術が粒子を侵食しないこと、あるいは、この粒子は、使用するエッチャントに対して耐性を有するか、または使用するエッチャントに対して粒子に耐性を与えるための処理が施されたような粒子であることを意味する。

0034

エッチング工程は該表面に凹凸を形成することができ、これにより、該表面は該表面に衝突する電磁放射線に対して拡散性を有するようになる。エッチング工程は、柱を該基板内にエッチング形成する工程を包含してもよい。本発明の好ましい実施態様においては、該粒子は単層の2次元の該表面の部分的カバレッジ(または部分的被覆物)の形で適用される。適用された部分的カバレッジは、表面の約60%であってよく、粒子のサイズを減少させた後には、表面の約50%の被覆範囲を得る。

0035

この方法は、第2のマスク材料層を該表面に適用する工程;該粒子のサイズを減少させながら、該第2のマスク材料にパターンを現像する工程;ならびにその後で、該パターンをエッチングマスクとして用いながら、該表面をエッチングする工程を更に包含してもよい。

0036

本発明の第7の要旨においては、この方法は、放射線を所定の波長にて発するデバイスを該基板に形成する工程を更に包含し、該デバイスがキャビティを有し、該表面がデバイスのキャビティの1つのエッジの少なくとも一部分である。本発明のこの要旨によれば、該粒子の減少したサイズは、基板における該放射線の波長の50%〜200%の範囲にあってよい。凸凹の表面状態を有するデバイスのエッジは、透過性を有してよく、また、デバイスの反射性エッジであってもよい。本発明の第1、第2、および第3の要旨のデバイスは、この方法によって凸凹形成されてもよい。凹凸が形成されたエッジは、その後、実質的にランダムな回折光子構造を有する。本発明の種々の要旨によるデバイスまたは方法のいずれの実施態様も、有利な発光デバイスを達成するために組み合わされ得る。

0037

〔発明の詳細な説明〕本発明の教示の目的で、本発明の方法およびデバイスの好ましい実施態様を続けて説明する。本発明の他の別の実施態様あるいは均等な実施態様が、添付の請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲および本発明の真の概念を逸脱することなく想到され、また、実施され得ることは当業者には明らかであろう。

0038

図1aは、本発明のデバイスの実施態様による発光ダイオード(LED)の層構造を示す。この層構造は、この発明の詳細な説明で説明されるデバイスを想定している。層構造を示すが、層は半導体材料(好ましくはIII−V族半導体材料)で形成され、異なる層は異なる半導体から形成されていてもよい。層を、基板上に蒸着してもよく、エピタキシャル成長してもよい。層が形成されている基板を取り除き、層構造を支持体基板17に蒸着する。支持体基板は透明であってもよい。別の実施態様においては、層構造をまず基板上に蒸着し、その後にオリジナルの基板を取り除いてもよい。活性層10は、クラッド層11および12により、ならびに大量にドープされたコンタクト層13および14により取り囲まれる。層11および13は同じドーピング型であり、層12および14も同様である。層11および13のドーピング型は、層13および14間に適切なバイアスが与えられた場合に両方の型の電荷キャリア(電子および正孔)が活性層中に注入され得るように、層12および14のドーピング型と反対である。層11および12が形成される材料のバンドギャップエネルギーは、活性層で放出される光子のエネルギーよりも通常は大きい。よって、生じた光子の吸収は、薄いコンタクト層に限定され、コンタクト層の表面15および16における吸収に限定される。層10、11、12、13、および14からなる半導体構造の全膜厚は薄く、代表的には0.5〜5ミクロンであり、従ってこれらのLEDは薄膜LEDと呼ばれる。薄い半導体膜を支持するために、透明支持体17が取り付けられる。好ましい支持体は、ガラス基板よりもむしろ光ファイバ・フェイス・プレートである。取り付けに好ましい手段は、熱的に安定で透明なエポキシ18(EPOXY TechnologiesからのEPO−TEK 353NDなど)または透明なポリイミドである。LED内の電流を層12および14(これは、禁止的な直列抵抗をもたらす)を通る横方向の流れのみによって活性層へ流さなければならないことを回避するために、表面16の部分を金属層19で覆う。この金属層は、半導体層14へのコンタクト層として機能し、同時に、電流に対する低抵抗導電層として機能する。金属シートは、光を出力するための開口部を有する。ホスト基板に取り付けられる薄い半導体膜からなる構造を形成する方法は、文献を参照することができる。例えば、本明細書において参照するために援用される同時継続特許出願EP−98870164.5(1998年7月28日出願)は、適切な方法を開示している。US−A−5 358 880は、もう1つの適切な方法を開示している。

0039

図1aの層構造は、本明細書において参照するために援用される特許出願EP−98870099.3の教示に従って作製され得る。図1bは、本発明による発光ダイオードの別法の構造を図示する。支持体基板が反射側発光ダイオード構造のキャビティのミラー側)に配置され、該キャビティは、電荷キャリアの発光再結合によって光子が生じる活性層を含む。ミラーは、好ましくは誘電体22で覆われた金属23のミラーであり、このミラーは電気伝導性でない。ミラーを通して電流を伝導するために、ミラーを通る1つまたは数個の電気コンタクト14が存在する。ミラーは、透明でない支持体20に結合してもよい。この支持体は電気伝導性であってよく、発光ダイオードのための電極コンタクトとして機能できる。これはまた、例えばハイパワーの用途においてLEDのヒートシンクとして機能するために、熱伝導性を有し、更に、積極的な冷却を含むように設計されてもよい。金属23の支持体20への取り付けは、ハンダ付けによって行われ得る。あるいは、ウェハーボンディングもまた用いることができる。コンタクト層13および14は、寄生吸収(または寄生的中性子吸収)を低減するために、LEDへのコンタクトが存在しない領域から取り除かれていてもよい。コンタクト19は、常套のワイヤーボンディング方法ボンディングするのに使用されてもよい。図2〜11に示される後続の実施態様においては、支持体は、図1aに示すように透明であるか、あるいは図1bに示すようにLEDのミラー側に取り付けられるかのいずれかであり得る。

0040

図2は、本発明による発光ダイオードの実施態様を図示する。図2に示すメサ・エッジ21は、傾斜しており、コンタクト24を除いて誘電体層22および金属層23により覆われている。コンタクト層13は、高ドープ領域13による寄生的光吸収をできる限り低減するために、コンタクト領域24を除いて上面のほとんどから取り除かれている。同じ理由により、この構造の下部にあるコンタクト層14は、メサの下方にある光出力窓から取り除かれている。活性層10内で生じ、臨界角θCよりも大きい角度で放出された光子について、傾斜したメサ・エッジのために複数のパスの後に、反射されて角度θCとなる確率が増加する。例えば、軌跡25の光子は、2回の反射の後に出射する。これに対して、点線26は、実質的に垂直な側壁を有する常套のLEDの壁を表す。このLEDにおいて、同じ光子は軌跡27をたどり、出射できない。上述のように、電流は金属層19によってLEDへ流される。層19へのコンタクトは、デバイスの上部側に配置された金属コンタクト28によって達成される。

0041

本発明の要旨においては、放射線を発するデバイスが開示され、ここで、該デバイスは放射線が生じるキャビティを有し、該デバイスは、該キャビティの少なくとも2つの近接または隣接するエッジであって、断面において実質的に三角形を形成するエッジを含んでよく、該エッジ間の角度は45°よりも小さく、該エッジの少なくとも1つは透明部分を有してよい。図3は、本発明のこの要旨の実施態様を示す。1つの実施態様においては、2つのエッジが互いに近接または隣接していてもよく、一方のエッジが透明で、他方のエッジが反射性である。透明でないエッジがメサ・エッジであってもよい。また、透明なエッジがメサ・エッジであってもよい。従って、両方のエッジまたはエッジの1つが、デバイスの厚さ全体に亘って本質的に延在していてもよく、デバイスの厚さは、メサ・エッジと透明な窓エッジとの間として測定される。エッジは、凸凹の表面状態を有していてもよい。本発明のこの要旨の好ましい実施態様においては、メサ・エッジは45度以上の角度でテーパー付けられる。このようにすると、ある特定の方向性を有する光子のみが出ていくだけではない。光子はまた、より少ないパスならびにより少ない再結合および再放出の後に出ていく。従って、より高速のデバイス性能が達成される。

0042

傾斜したメサ・エッジを有するLEDの好ましい実施態様は、半導体の主面の法線に対して45度より大きい角度を有するエッジを備えるLEDである。そのようなLEDを、図3aに示す。法線に対するメサ・エッジの角度θは、45°(45度)よりも大きい。従って、補角(これは、LEDの1つの面に対するメサ・エッジの角度である)は、φ=π/2−θである。図3bは、傾斜したミラー面38および光の窓面39を示す。、LEDの活性領域にて法線に対して角度α1で放出された光子31の軌跡をたどることができる。メサ・エッジでの第1の反射の後、この光子は角度α2=α1−2φに向け直される。この角度が臨界角θcよりもまだ大きい場合には、その後メサ・エッジでの第2の反射により、光子は角度α3=α2−2φ=α1−4φに向け直される。角度φが臨界角θcよりも小さくなるように選択される場合には、これにより、光子が、その放出角α1にかかわらず、複数回の反射の後に半導体から常に出射するということが明らかである。放出は、再吸収および続く光子の再放出なしで起こり、単に、メサ・エッジ38のテーパー付けによる効果に基づいている。

0043

本発明のもう1つの要旨によれば、放射線を所定の波長にて発するデバイスが開示され、該デバイスは、電荷キャリアの再結合によって放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該キャビティは、実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む。デバイスのエッジは、放射線および/または電荷キャリアの閉じ込めのための領域または空間を規定する。実質的にランダムな、部分的反射性を有する回折格子構造を有する該エッジは、該デバイスの導波路形成部分の少なくとも1つのエッジとして延在していてもよい。本発明の放射線を発するデバイスは、放射線閉じ込め空間を含むキャビティを有していてもよく、この放射線閉じ込め空間は、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に該電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む。デバイスの導波路形成部分は、本発明のそのような実施態様によれば、電気的な閉じ込め領域より大きな、デバイスの放射線閉じ込め領域であってよい。デバイスの導波路形成部分として延在する該デバイスのエッジであって、実質的にランダムな、部分的反射性を有する回折格子構造を有するエッジは、また、該活性層に隣接し、あるいは該活性層にて延在していてもよい。これにより、導波モードによるメサ領域からの光子の出射を回避する方法が開示される。デバイスのキャビティの1つのエッジは、メサ・エッジであってよい。本発明の実施態様においては、デバイスの窓エッジにおいて透明な導電層を用いない。これは、放出が起こらない場所における金属層によって置き換えられる。

0044

本発明の好ましい実施態様によれば、放射線を生じるために電荷キャリアが出会う領域(活性層)は、表面再結合が起こり得る非自由(または実質的に非自由な)表面またはエッジを有する。従って、本発明の放射線を発するデバイスは、放射線閉じ込め空間を含むキャビティを有していてもよく、この放射線閉じ込め空間は、該キャビティ内で放射線閉じ込め空間よりも小さいサブ空間に該電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む。本発明のこの要旨によるデバイスは、該放射線閉じ込め空間を規定するための少なくとも1つのメサ・エッジを含むキャビティを有していてもよく、該デバイスは、該キャビティ内に誘電性材料からなるリングを更に含んでもよい。従って、本発明のこの好ましい実施態様によれば、デバイスは、光学的および電気的に閉じ込められ、電気的閉じ込め空間は、光学的閉じ込め空間のサブ空間である。本発明のこの実施態様によるデバイスは、追加の手段なしで、あるいは追加の構造的特徴(デバイスにおける延在する大きな隔離特徴など)なしで、形態ならびに機能の点で閉じ込められ得る。デバイスは、該デバイス内での電荷キャリアの再結合による影響を著しく低減させつつ動作することができる。形態および機能の点でのこのような閉じ込めは、例えば、該デバイスが単一の薄膜半導体に集積された場合に行われ得る。本発明の好ましい実施態様において、形態および機能の点での閉じ込めは、ダブル・メサ・エッジによって、および/またはデバイスのキャビティ内にある誘電性材料からなるリングの存在によって行われ得る。ダブル・メサ・エッジは、該デバイスの活性層が位置する第2のメサ・エッジの上方にある第1のメサ・エッジを含んでいてもよい。また、デバイスは、該キャビティ内にある誘電性材料からなるリングの上方または下方に位置する活性層を含んでいてもよい。メサ・エッジの上にある隔離部プラス金属コーティングを含むダブル・メサもまた開示される。そのようなものは、放射線を発する小さなデバイスにおいて表面再結合を低減するのに重要である。単一のメサと酸化開口部との組合せもまた開示される。キャビティの表面またはエッジは、テクスチャリングまたは凹凸形成されている。このテクスチャリングは、放射線の波長よりも短いか、あるいは長くてよく、実質的にランダムな回折格子構造パターンであってよい。テクスチャリングまたは凹凸形成は、キャビティ内部で光子をより散乱させ、従って、デバイスの効率および速度を再び改善する。

0045

図4および図5は、本発明のこの要旨によるデバイスの実施態様を示す。デバイスは、図1に示す層構造に従って形成されている。図4においては、光出力窓(コンタクト層14が取り除かれた部分)は、テクスチャリングまたは凹凸形成されている表面41を有する。光子(さもなくば表面で内部全反射されていたであろう光子)は、このために出力角度の組に散乱される。これらの光子のある特定のフラクションは、デバイスから出射することができる。加えて、散乱してデバイスへ戻される光子は、入射角とは異なる角度で伝搬する。デバイスの上面での反射の後、これらの光子は、光出力窓に再び到達する。またこれらの一部は、光出力窓から出射し、一部はランダムな角度でデバイス内へ反射される。このプロセスは、半導体媒体中または(不完全な)上部ミラーにて光子が再吸収されるまで繰り返される。反射角ランダム化および光出力窓での複数回の出射の機会の過程によって、ダイオード内で生じる光子の実質的なフラクションが、デバイスから出射することができる。図5には、テクスチャリングされた表面51がミラー面であるLEDを示す。反射角のランダム化および光出力窓での複数のパスのための条件もまた、この構成においても満たされる。テクスチャリングされた光出力窓とテクスチャリングされたミラーとを組み合わせることもまた可能である。テクスチャリングまたは凹凸形成されている表面またはエッジは、実質的にランダムな回折格子を有していてもよい。

0046

更に、本発明のもう1つの要旨においては、基板の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をテクスチャリングまたは凹凸形成する方法が開示され、この方法は、実質的にランダムに分布した粒子を該表面に適用する工程;該粒子のサイズを減少させる工程;ならびにその後に、該粒子をエッチングマスクとして用いながら該表面をエッチングする工程を包含する。従って、これは、使用するエッチング技術が粒子を侵食しないこと、あるいは、この粒子は、使用するエッチャントに対して耐性を有するか、または使用するエッチャントに対して粒子に耐性を与えるための処理が施されたような粒子であることを意味する。

0047

図4および5に示すデバイスの表面のテクスチャリングまたは凹凸形成は、半導体のエッチング用のマスクとして用いられる密に充填されたコロイド状粒子の単層を利用するこの方法を用いて達成することができる。本発明のこの方法の好ましい実施態様においては、半導体に付着されるコロイド状粒子の直径を、半導体をエッチングする前に酸素プラズマを用いて減少させる。この方法では、コロイド状粒子は互いに付着しておらず、エッチング後の表面は、より高い拡散性(または乱反射性)を有する。コロイド状粒子のサイズは、極めて重要なものではないが、有利には、これらは、半導体内の光の波長λsの50%〜200%の直径を有する(λs=λo/ns、λoは真空中の波長、nsは半導体の屈折率)。酸素プラズマ中のサイズの減少は、代表的には元の直径の10%〜50%である。

0048

コロイド状粒子が、半導体をエッチングするために使用されるエッチャントに対して耐性を有さない場合もある。これは、例えば、ウェットエッチングを用いる場合である。このような場合について、本発明のもう1つの実施態様による別法のテクスチャリングまたは凹凸形成技術を以下に説明する。まず、薄いフォトレジスト層を、テクスチャリングしなければならない発光デバイスの表面に適用(または塗布)する。その後、有利には単層の形態でコロイド状粒子を適用する。酸素プラズマを用いてコロイド状粒子の直径を減少させ、同時に、コロイド状粒子をマスクとして用いて薄いフォトレジスト層をエッチングする。その後、フォトレジストパターンをマスクとして用いて、半導体表面をエッチングする。最後に、コロイド状粒子およびレジストを、例えば酸素プラズマ中で燃焼させることによって取り除く。この技術の利点は、デバイスの表面に表面テクスチャリングを形成するためにウェットエッチングを用いることができることである。ウェットエッチングは、円柱状構造に対して傾斜したエッジをもたらす。傾斜角により、上述したように(図2)、衝突する光子についてのより高い出射確率を得ることができる。

0049

表面テクスチャリング用のマスクを形成するための別法は、デバイスをフォトレジストで覆い、光照射によってこのフォトレジストにテクスチャリング・パターンを現像する。光照射は、密着焼付け機またはステッパーの金属マスクを通じて行ってもよい。これは、赤色、近赤外および赤外のLEDに特に適当である。なぜなら、これらの波長は200nm以上のオーダーを有するテクスチャリング特徴を必要とするからであり、そのような解像度は、適切なフォトレジストを紫外線または深紫外線で光照射することによって直接に達成され得る。この加工方法の利点は、アレイの全てのLEDを同様に形成することができ、等しい光出力を保証するということにある。表面テクスチャリング用のマスクをフォトレジストを用いて形成するための更なる別法は、フォトレジストのランダムな、あるいは擬似ランダムな光照射を、適切な波長(深紫外光、紫外光、および電子ビームを含む)を有する適切な光源を用いる直接的な光照射によって得ることである。直接的な光照射は、直接描画によって達成され得る。これは、レーザーなどのコヒーレントな光源の正反射パターンを生じさせることによっても達成され得る。

0050

図1、2、3、4、および5に示す本発明の要旨は、半導体媒体の側部での最終的に複数回の反射の後で、光子が再吸収される前に、光子が半導体媒体から出射する確率を増大させる。これは、大きい量子効率を有する高速の発光ダイオードをもたらす。速度を更に増大させ、発光ダイオードをアレイ状に高密度でパッキングし得るために、発光ダイオードの横方向のサイズを減少させることもまた必要である。本発明がいかにして高効率発光ダイオードを小型化し得るかを更に示す。

0051

メサの周辺部における表面再結合を減少させるために、本発明による発光ダイオードの好ましい実施態様を図6に示す。図2の実施態様の傾斜したメサ・エッジならびにテクスチャリングされた上面または下面に加えて、このLEDはダブル・メサの使用を含む。第1のメサ61は、この構造の活性層10に達していない。好ましくは、半導体領域62は、その自由表面63の下方にて電荷キャリアが空乏化するような深さを有する。従って、第1のメサがLEDの活性層を貫通していない場合であっても、ダイオード領域は、第1のメサによって規定される。下部のドープした半導体層への電気コンタクトを形成するために、活性層を貫通し、下部コンタクト層中に達する第2のメサ64をエッチングする必要があり得る。空乏層62のおかげで、この第2のメサ64の自由エッジ65においては、上部電極24に由来するキャリアが流出(flood)できず、従って、このエッジにおける寄生的表面再結合が抑制される。

0052

別法の好ましい実施態様を図7に図示する。この場合、酸化物からなるリング71が、メサの直径よりも小さい直径を有する開口部72に電流を閉じ込める。酸化物の下方の領域74においては、電荷キャリアが完全に空乏化しており、これにより、上部電極から注入され、電流開口部72を通過させられるキャリアは、メサの表面75に達することができない。これはまた、寄生的な表面再結合電流を低減する効果を有する。加えて、上部コンタクトは、リング・コンタクト76として形成され、酸化物リング71の上方に位置する。誘電体22で覆われたミラー23の反射は、コンタクト用金属は吸収を起こすとして知られているので、コンタクト用金属76での反射よりも良好である。図7の構造において、ほとんどの光は、誘電体で覆われたミラーの直ぐ下で生じ、従って、上部ミラーの反射は、光が上部コンタクトの下方で生じる構造におけるものよりも良好である。生じた光を遮ることなく発光ダイオードへの電気コンタクトを形成するためのもう1つの方法は、透明な導電性の上部コンタクトを用いることである。そのようなコンタクトは、好ましくはインジウムスズ酸化物(ITO)用いて形成され得る。光の窓は、そのような物質で部分的にまたは全体的に覆われていてもよく、この物質は、放出される光に対して透明であり、同時に、良好な電気コンタクトを提供し得る。

0053

もちろん、表面再結合を低減し、金属コンタクトの下方で光が生じることを回避するために、ダブル・メサおよび酸化物の使用の組合せもまた行うことができる。例を図8に示す。この図に示すLEDは酸化物層を有し、この酸化物層は、メサ全体を囲むリングを形成しないが、メサの一部を制限する。

0054

LEDのメサで生じた光のある特定のフラクションは、メサ領域から出射し、導波によって半導体基板内を進む。導波路は、図2の面291と292との間に形成される。例えば拡散性を有するようにするために、これらの面の少なくとも1つをテクスチャリングまたは凹凸形成した場合、より効率的なLEDが得られる:この場合、導波路を通る光の一部は、各反射において半導体の外部にカップリングする。図9に例を示す:光子91(ガイドされて、最終的には半導体基板に吸収されていたであろう光子)は、テクスチャリングまたは凹凸形成92によってLEDから出射する。なぜなら、このテクスチャリングがメサ領域を超えて延在しているからである。従って、このようにすると、導波路の少なくとも1つのエッジとして延在する実質的にランダムな回折格子構造を有するエッジをデバイスに形成することにより、導波路がデバイスの一部分を形成する。導波路の凸凹のエッジは、導波路の上面または下面であってよい。このエッジは、該活性層に隣接するか、これに延在していてよい。導波路は、1次元または2次元で延在していてよい。従って、光学的閉じ込め領域は、最終的にはメサ領域よりも大きいものとなってよい。

0055

メサ領域の外部で半導体導波路にて失われていたであろう光を外部にカップリングするための別法は、この光をメサ領域または光学的閉じ込め領域へ反射するミラーを想定することにある。図10では、ダブル・メサ構造によってこれを達成している。深いメサ101は、第1のメサを取り囲み、活性層を貫通し、層12を通過して下部コンタクトまでエッチングされている。メサ・エッジは、誘電体で覆われた金属ミラー(これは、高い反射力を有する)によって覆われている。図9の構造ではメサ領域から出射していた光子は、図10のデバイス構造では、メサまたは光学的閉じ込め領域へ反射して戻される。

0056

図11は、図10の構造の別法であって、ただ1つのメサを用いる構造を示す。活性層は、酸化物の閉じ込めリングの上部に位置する。ただ1つのメサが存在するので、図11の構造を図10の構造よりも小さくすることができる。酸化物の閉じ込めは、電気的に小さなダイオードとし、これにより、低い電流レベルにてかなり大きな電流密度を、換言すれば、低い電流レベルにて高速のデバイスをもたらす。実際、図10および11に示す本発明の実施態様の教示によれば、導波路の少なくとも1つのエッジとして延在する実質的にランダムな回折格子構造を備えるエッジを有するデバイスが作製され、この導波路がデバイスの一部分を形成している。単一のメサならびに金属層19によって囲まれる光出力窓は、図11の構造を光学的に閉じ込められた小さなLEDとし、これは、高解像度の用途に対して重要である。また、高速の用途に対しては、光学的に小さなソースを有すること(光学系を通って伝達される光ビームのスポットサイズは、光源のスポットサイズのオーダーを有すること)が重要であり、高速の受光部(またはレシーバー)に対しては、検出部(またはディテクタ)側でのスポットサイズが小さいことが必要である。

0057

本発明によるデバイスの最良の実施形態を以下に説明する。

0058

本発明の最良の実施形態において、図12に示すデバイス構造ならびに以下に示すプロセス・フローの例を開示する。図12に示すデバイス構造は、2次元で延在している導波路構造であって、実質的にランダムな回折格子構造を備える凸凹の表面構造122を有する導波路構造を有し、凹凸特徴は、デバイスの活性層10に及んでいる。メサ領域は、酸化物リング71を含む。デバイスの透明な窓41は、実質的にランダムな回折格子構造を備える凸凹の表面構造を有する。デバイスは、下部電極コンタクト(124)、上部電極コンタクト(125)、および隔離層(125)を有する。デバイスは、誘電体(127)で覆われた金属ミラー(128)を有する支持体(129)にファンデルワールス結合によって取り付けられる。有利には、本発明の最良の実施形態のデバイス構造は、デバイスからなるアレイ状に結み合わせることができる。デバイスからなるこのアレイにおいては、該アレイの個々のデバイスは、図12に示すように形態および機能の点で閉じ込められている。該アレイの個々のデバイスは、メサ・エッジで規定され、個々のデバイス間にある溝は、実質的にランダムな回折格子構造を有する。デバイスからなるアレイは、単一の電気的アノードコンタクトと単一の電気的カソードコンタクトとを有していてよい。

0059

1.最良の形態の構造
最良の形態のデバイスの詳細な層構造を以下に示す。

0060

2.最良の形態のプロセッシング
30〜60ミクロンの直径を有するメサを、Al0.98Ga0.02As層71およびGaAs活性層10を通じてエッチングする。Al0.98Ga0.02As層を、380℃で外側を16〜24ミクロンまで酸化させる。メサに得られる電流閉じ込め開口部1271は、12〜30ミクロンの直径を有する。この電流の閉じ込めは、光の発生を上部金属コンタクト123の下方よりもむしろ光学窓の下方の領域に局在化する。活性層がGaAsからなるために、LEDの放出波長は865nmである。下部コンタクト124は、合金AuGe/Ni/Auパッドであり、上部コンタクト123は、非合金Ti/Auパッドである。ボンディングパッドの下方の隔離部は、硬化したポリイミド膜125である。これに続いて、デバイスの上部側41ならびに導波路もまたテクスチャリングされる。400nmの直径を有するポリスチレンスフィア(またはポリスチレン球体)の単層が水面に形成され、親水性となるように処理されたデバイス表面に移される。この場合、ビーズによるデバイス表面のカバレッジは、代表的には60%である。これは、酸素プラズマ中でポリスチレン・スフィアの直径を減少させることによって約50%までにされる。塩素によって助長されるアルゴン・エッチングによって、このスフィアをマスクとして用いてウェハーをエッチングする。最適なエッチ深さは、170nmであることが判明した。最終工程は、デバイスの下方で50nmのAlAs犠牲層を用いるエピタキシャルリフトオフによって、処理したデバイスをポリイミド127で覆われた金のミラー128(これはシリコンウェハー129に蒸着されている)の上に移すことである。

0061

詳細なプロセス・フローを以下に示す。
1)主要なメサ
・直径30〜60μmの円のリソグラフィーによる画成
・Al0.98Ga0.02As酸化層(層構造の層6〜8)にほぼ達するまでのH2SO4:H2O2:DI(1:8:200)中でのエッチング(約4分)
クエン酸:H2O2(10:1)中での下方への酸化物層までの完全なエッチング(約1分)
・H2SO4:H2O2:DI(1:8:200)中での2分間のエッチング(酸化層および活性層の除去)
アセトン中でのレジストの除去
2)酸化
・直径60ミクロンのデバイス・メサのための375℃(10分間)、ならびに30ミクロンのデバイス・メサのための365℃での、ウェット窒素中におけるAl0.98Ga0.02As層のウェット熱酸化
・Al0.98Ga0.02As層の約20μmの、それぞれ深さ20ミクロンまたは8ミクロンまでの外側からの酸化
3)n−コンタクト(124)
・デバイス・メサから約50μmの距離にある60μmの開口部のリソグラフィーによる画成
・H2SO4:H2O2:DI(1:8:200)中での自己整合エッチング
・AuGe/Ni/Au(120/10/60nm)の金属コンタクトの蒸着
・アセトン中でのリフトオフ
・380℃、30秒間でのコンタクトのアニール
4)ポリイミド(125)
・5000UPM、80秒間での接着促進剤IQカップラー(Hitachi)のスピン
・160℃、5分間でのベーク
・3000RPM、30秒間でのPIQ13HV10(Hitachi)のスピン
・1分あたり1℃でのランプ(または傾き)での50℃までのベーク
オーブン内で、120℃、30分間でのベーク
フォトリソグラフィーによるポリイミドのパターニング
・FOG内での350℃までのゆるやかなベーク(ランプ時間:35分間)、350℃での10分間の保持
5)上部コンタクト(123)
・上部p−コンタクト領域(約10μmだけデバイス・メサと重なる)のリソグラフィーによる画成
・2分間、100Wでの酸素プラズマ処理
・TiW/Au金属コンタクト(40/250nm)の蒸着
・アセトン中でのリフトオフ
6)上部GaAs層の除去
・クエン酸:H2O2(5:1)中での10秒間の上部層のエッチング(上部GaAs層の選択除去
7)表面の凹凸形成(図13を参照のこと)
・直径430nmのポリスチレン・スフィアのデバイス表面への付着:
・デバイス表面を親水性にするための1分間、100Wでの酸素プラズマ処理
・水面上にあるスフィアからなる単層の形成(図13aを参照のこと)
・純水中へのデバイスの浸水(デバイスを水で覆うため)、ならびに続いて
・水面上にあるスフィア層を通過させてのデバイスの浸水、その後(図13aを参照のこと)
・スフィアの膜をデバイス上に移すための、水からのデバイスの取り出し(図13aおよびbを参照のこと)
・デバイス上にある水の蒸発図13bおよびc;図13dに示す結果の写真を参照のこと)
・酸素プラズマ中でのスフィアの約350nmまでの収縮(3分間、100W)(図14aおよびbを参照のこと)
円筒状の柱を形成するための、深さ170nmまでのドライ・エッチング(塩素によって助長されるArミリング)(図15を参照のこと)
・スフィアの除去:
・酸素プラズマを用いる(15分、100W)
・あるいは、接着テープを用いる
・熱アセトン中でのサンプルの超音波洗浄図16を参照のこと)
ポリスチレン・スフィアは、Duke Scientific CorporationのNanosphere(商標)の標準サイズのものである。この製品ポリマーミクロスフィア水性懸濁液である。ミクロスフィアは、ポリスチレンからなる。酸素プラズマ処理は、Plasma Technology社のプラズマシステム内で行われる。このシステムの使用手順は、IMECのISO−9000手順:Stefan PeetersによるNo. 11、第6頁の「MMICプロセスにおけるウェット・エッチ(Wet etches inthe MMIC process)」(文書参照番号17703、1997年10月30日より、Ver. 0.1.00)に示されている。この手順との唯一差異は、RFパワーおよび時間(LEDプロセスに対して100Wで3分間)である。
8)エピタキシャル・リフトオフおよびファンデルワールス結合
・サンプルを劈開して約1.5×3mmの小片とすること
・アピエゾン(Apiezon)黒色ワックスによるサンプルの上部の被覆
エピタキシャル層が基板から完全に剥離するまでの、10%HF中でのAlAs剥離層のエッチング(約4〜6時間を要する)
・以下のようにして形成された、エピタキシャル層のポリイミド/Auミラー上への水中での移し替え
ポリッシュしたシリコンウェハーへのTi/Au(40/200nm)の蒸着
・60秒間、10000rpmでのポリイミドPIQ13のスピン
・上記のポリイミドのハード・ベーク
これにより、金のミラーの上に170nmの厚さのポリイミド層を得る。
・ミラーを親水性にするための1分間、100Wでの酸素プラズマ処理
・少なくとも2時間の約2gの力でのサンプルのプレス
クロロホルム中でのワックスの溶解

0062

本発明の最良の形態によるデバイスについての測定
測定およびセットアップ較正キャリブレーション)の説明
デバイスの上部および下部のコンタクトを針で探針し、順バイアスを付与する。デバイスを通る電流を測定する。較正した赤外線検出器(Newport 818−SL)により発光を検出し、LEDの中央の波長(870nm)に較正した強度計で測定する。測定中、デバイスの上方約5cmに検出器を配置する。LEDの全光出力パワー(または全光出力強度)Ptotは、式

0063

外部量子効率は、式

0064

準静的特性
図17は、LEDを通る電流に対する上述の外部量子効率の測定値を示す。LEDは120nmの厚さの活性層を有し、酸化開口部は12ミクロンの直径を有する。4つのタイプのデバイス間で比較を行う:
曲線A:ステップ9および10なしのLED
曲線B:ステップ9なし、ステップ10ありのLED
曲線C:ステップ9および10あり、バリエーションaおよびbなしのLED
曲線D:ステップ9および10ならびにバリエーションaあり、バリエーションbなしのLED
曲線E:工程9および10ならびにバリエーションaおよびbありのLED:非常に高い効率が得られる。

0065

図18では、本発明に従ってプロセッシングされたLEDの全光出力パワーを、3〜9ミクロンの範囲の酸化開口部を有するいくつかの850−nmおよび980−nmVCSELの光出力パワーと比較している(IEEE Photonics Technology Letters 8、No. 8、第971〜973頁(1996年):B. Weigl、M. Grabherr、R. Michalzik、G. Reiner、およびK. J. Ebelingによる「ハイパワーの単一モードの選択酸化垂直共振器型面発光レーザー(High−Power Single−Mode Selectively Oxidised Vertical−Cavity Surface−Emitting Laser)」;Applied Physics Letters70、no. 14、第1781〜1783頁(1997年):D. L.HuffakerおよびD. G. Deppeによる「高コントラスト分布型ブラッグ反射器に基づく低閾値の垂直共振器型面発光レーザー(Low threshold vertical−cavity surface−emitting lasers based on high contrast distributed bragg reflectors)」;ならびにIEEElectoronics Letters 31、no. 11、第886〜888頁(1995年):G. M. Yang、M. H. MacDougal、およびP. D. Dapkusによる「選択酸化によって得られる超低閾値電流の垂直共振器型面発光レーザー(Ultralow threshold current vertical−cavity surface−emitting lasers obtained with selective oxidation)」を参照のこと)。本発明のLEDの出力パワーは、低電流の場合、特に各VCSELの閾値電流よりも低い電流の場合に、VCSELの出力パワーよりも大きいことが解るであろう。非常に低い閾値電流を有するVCSELは、全電流範囲に亘って、本発明のLEDよりも低い出力パワーを有することもまた解るであろう。これは、非常に低い閾値電流を有するVCSELは、高反射性のミラーを有し、従ってより低い効率を有するということに起因する。最適化された短距離光相互接続系においては、光源に要求される光強度レベルは、10〜100μワットのオーダーを有する。本発明のLEDが、この範囲の光強度を用いるローパワーの光相互接続に適合することは、図18から明白である。

0066

本発明のLEDの量子効率は、活性層の厚さに比例する。図19は、図17のLEDについての電流の関数としての外部量子効率を図示し、このLEDは、120nmの活性層厚さを有し、1.7〜2mAで31%の最大量子効率(30nmの活性層厚さを有する本発明のLEDの最大量子効率と比べて)を示す。後者のLEDについては、最大外部量子効率は同じく1.7〜2mAの電流で18.7%である。本発明のLEDの最大ウォール・プラグ効率は11%である。デバイスの開口部は22μmとした。量子効率が活性層厚さに依存することの理由は、薄い活性層において生じるキャリアの溢れ出し(spill−over)にあると現在考えられている。これは、p型ドープの活性層と、バンドギャップがより大きいクラッドにおける材料とを用いることによって排除することができる。

0067

本発明のLEDの動作は、放出波長とキャビティ長との間の釣合いに依存しない。従って、そのようなデバイスは、大きな温度変動に耐えることが重要である用途に対して最も適している。CMOSチップは、広い温度範囲に亘って動作しなければならない。特に、プロセッサーチップは、100℃を越える温度に達する。従って、本発明のLEDはチップでの光相互接続によく適している。図20は、様々なバイアス電流についての、本発明のLEDの温度に対する光出力パワーの減少を示す。1度あたり0.36%の減少が観測される。

0068

本発明のデバイスについての動的特性を測定する。方形電圧パルスを、3GHz動作のスペックを有する50オーム終端したコプレーナプローブ(50−Ohm terminated coplanar probe)を用いて本発明のLEDに加えた。電圧パルスの10%〜90%の立ち上がりおよび立ち下がり時間は、100ns未満のスペックである。LEDの光学応答の形状を、高周波ダイオードおよび2GHzのバンド幅オシロスコープを用いて観測する。

0069

電圧パルスを印加する場合、電流はまず、回路の直列抵抗の合計によって決定されるレベルにまで急速に立上る。その後、電流は、時定数RCjでその準静的レベルにまで降下する。ここで、CjはLEDの接合容量である。この時定数は、実際には数百ピコ秒である。この時点では、デバイスはまだ暗いままである。それ以降、実質的には電流源としての準静的電流によって、活性層中で少数キャリアの集中が次第に増強される。この増強により光が生じ、従って、光出力は、活性層中の少数キャリアの電荷含有量の直接的な尺度として用いられ得る。デバイスを流れる準静的電流が大きくなるほど、光出力の立ち上がり時間がより速くなる。

0070

上より、より薄い活性層は、所定の電流密度にてより速いデバイスをもたらすことが明白である。また、より大きい駆動電圧(これはより大きい準静的電流に対応する)は、より短い光学的立ち上がり時間をもたらす。図21における黒丸は、22μmの電流開口部を有する本発明のLEDの活性層(30nm)を0Vと様々な電圧との間でスィッチングした場合における、10%〜90%の立ち上がり時間の測定値である。横軸は、様々な電圧に対応する電流開口部を通る準静的電流密度である。電圧を0Vに戻した場合の光信号の10%〜90%の立ち下がり時間を、白丸として図21に示す。これは立ち上がり時間よりも小さい。これは、再結合によってよりもむしろLEDを流れる逆電流によって、少数キャリアが活性層から取出されるということに起因する(IEEE Journalof Lightwave Technology、vol. 14、第1721〜1729頁(1996年):E. F. Schubert、N. E.J. Hunt、R. J. Malik、M. Micovic、およびD. L. Millerによる「空洞共振器型発光ダイオードの温度および変調特性(Temperature and modulation characteristics of resonant−cavity light−emitting diodes)」を参照のこと)。

0071

LEDのアイダイアグラムを測定する場合、立ち上がり時間と立ち下がり時間との間の上述の非対称性は、つぶれたアイとして現れる。しかしながら、光相互接続・ライン受光端部では、幾分対称的なアイを有すること、換言すれば、大まかに等しい立ち上がりおよび立ち下がり時間を有することが望ましい。これは、ゼロでない「ロー状態」とより大きい「ハイ状態」との間でLEDをスィッチングすることによって達成することができる。実際に、ゼロでないロー状態は、ある特定のオフセットキャリア密度がダイオード中に低い状態で存在することを意味している。このオフセット・キャリア密度のために、ダイオードの立ち上がり時間は、ゼロから開始する場合よりも小さい。他方、ハイ状態からゼロでないロー状態にダイオードをスィッチングする場合には、ゼロにダイオードをスィッチングする場合よりも取出し電流が小さい。従って、ゼロでないオフ状態にスィッチングする場合に、立ち下がり時間が増加する(IEEE Journal of Lightwave Technology、Vol. 14、第1721〜1729頁(1996年):E. F. Schubert、N. E. J. Hunt、R. J. Malik、M. Micovic、およびD. L. Millerによる「空洞共振器型発光ダイオードの温度および変調特性(Temperature and modulation characteristics of resonant−cavity light−emitting Diodes)」を参照のこと)。その結果、個々のハイ状態電圧(準静的電流密度)に対して、状態間でスィッチングした場合に観測される光学的立ち上がりおよび立ち下がり時間が等しくなるように、ロー状態電圧(準静的電流密度)を見出すことが可能である。得られる立ち上がりおよび立ち下がり時間を図21実線として、同じくハイ状態電圧に対応する準静的電流密度の関数として示す。上述のように、このスィッチングモードに対する立ち上がり時間は、0Vからスィッチングした場合の立ち上がり時間に比べてかなり短いが、立ち下がり時間は0Vにスィッチングした場合よりもいくらか長い。等しい立ち上がりおよび立ち下がり時間を達成するために用いられるロー状態の電流密度Jlowを図に示す。

0072

図19から、18%を超える外部量子効率が1.3mAと3.2mAとの間の電流について得られることが解る。これは390mA/cm2と840mA/cm2との間の電流密度に対応する。図21から、390mA/cm2に対応する立ち上がりおよび立ち下がり時間は2.2nsであり、840mA/cm2で得られる立ち上がりおよび立ち下がり時間は1.9nsである。従って、最大外部量子効率に対応する電流範囲においては、ダイオードの立ち上がりおよび立ち下がり時間は約2nsである。

0073

高い収率で大規模アレイを作製することを考慮する場合には、ハイ状態とロー状態の電流を高精度で設定する必要がないことは有利である。立ち上がりおよび立ち下がり時間の、ハイ状態の電流密度の変動に対する感度図21に示されている。ロー状態の電流密度における変動の影響を図22に示す。点線は、立ち上がりおよび立ち下がり時間を等しくするように選択した、より低い電流密度(即ち、図21の実線カーブ)に対する10%〜90%の立ち上がりおよび立ち下がり時間である。図22の黒丸および白丸は、より低い電流密度を白丸の隣に示す値まで減少させた場合に観測される立ち上がり時間および立ち下がり時間をそれぞれ示す。黒三角および白三角は、より低い電流密度を白三角の隣に示すレベルまで増加させた場合に観測される立ち上がり時間および立ち下がり時間をそれぞれ示す。ロー状態の電流密度を、立ち上がりおよび立ち下がり時間を等しくするロー状態の電流密度と比較して少なくとも3分の1にまで減少させた場合、立ち上がり時間は少ししか変化しないのに対し、立ち下がり時間は減少すると結論付けることができる。よって、ロー状態の電流密度のセッティングは重要ではない。

0074

次に、立ち上がりおよび立ち下がり時間が、223−1ビット擬似ランダムビットストリームと同等となるように、本発明のLEDに2つの電圧間でパルス発生させることによって得られるアイ・ダイアグラムを検討する。各ハイ状態電圧に対して、アイが閉じ始める最大周波数が存在する。開いているアイの容認できる限度は、図23に示すように、上方および下方の光レベル振幅散乱の合計が開(open)振幅にほぼ等しくなる場合のアイとして定義した。図24は、ハイ状態の準静的電流に対する、この定義に基づく動作の最大ビットレート(またはビット伝送速度)を示す。予測されるように、ビットレートは、ハイ状態の準静的電流の増加と共に増加する。この同じデバイスの電流に対する外部量子効率を図24の右側軸に対してプロットする。最大効率を超えた電流における効率の低下は小さい。このことは、高速の相互接続に特に適切である。なぜならこれは、電流を増加させることによって効率上の重大な不利益なしでより速い速度を得ることができることを意味するからである。例えば、622Mビット/sのビットレートが、約3.9mAのハイ状態電流にて得られ、対応する外部量子効率が依然として17%または0.24mW/mAよりも大きいことが解る。これは、同等のビットレートにて標準的なLED(Applied Physics Letters Vol. 60、第353頁(1992年):T. J. deLyon、J. M. Woodall、D. T. McInturff、R. J. S. Bates、J. A. Kash、P. D. Kirchner、およびF. Cardoneによる「ガスソースの分子線エピタキシーによって成長した炭素ドープのGa0.51In0.49P/GaAs発光ダイオードにおける放射および光変調帯域幅のドーピング濃度依存性(Dopingconcentration dependence of radiationand optical modulation bandwidth incarbon−doped Ga0.51In0.49P/GaAs lihgt−emitting diodes grown by gas source molecular beam epitaxy)」を参照のこと)またはRC−LED(IEEE Journal of Lightwave Technology、Vol. 14、第1721〜1729頁(1996年):E. F.Schubert、N. E. J. Hunt、R. J. Malik、M. Micovic、およびD. L. Millerによる「空洞共振器型発光ダイオードの温度および変調特性(Temperature and modulation characteristics of resonant−cavity light−emitting diodes)」を参照のこと)の同等のビットレートにて得られる効率よりもずっと高い。また興味深いことに、図24より、400Mビット/sより大きい値をサブmAの電流レベルにて達することができ、1mAでの外部量子効率は17%より大きいことに着目すべきである。

0075

本発明のデバイスは、その動作のために共振に依存せず、その性能は、成長およびプロセスにおける変動によって大きく影響されない。従って、本発明のデバイスは大規模アレイ状に集積するのに適している。更に、それらは、特に高速において、高効率特性を示す。

0076

本発明の別法の実施態様
本発明のもう1つの要旨によれば、大規模(または大面積)発光デバイスまたはダイオードが開示され、これは本発明の有利な要旨を含む。この大規模発光デバイスの1つの特徴は、それが、発光デバイスまたはダイオード内の異なるインターフェース間に形成された導波路で横方向に導かれる光線が失われるのを回避することを目的とすることである。多くの半導体発光デバイスまたはダイオードの層構造は、実際には異なる屈折率を有する種々の半導体材料の複数の層からなる。従って、光は、これらの材料間に形成された導波路の内部にトラップされ得る。この光は、半導体結晶の側部にて半導体から出射することができる。ダイオードを反射性を有するカップ(cup)にパッケージングすることによって、この光を、ダイオード結晶の主面に対して垂直な方向に向け直すことができる。

0077

しかしながら、導波路内の光の伝搬の間に、かなりの量の光子が半導体結晶に再吸収され得る。

0078

この再吸収を回避するために、横方向にガイドされた光を、光が生じる場所の近傍にある主面にて半導体から出射させ得る構造を有することが有利である。

0079

本発明の大面積発光デバイスの目的は、半導体内で短い距離に亘ってガイドされた波のアウトカップリング(または外部への接続)を行い得る、発光ダイオードのための構造を提案することにある。提案する構造は、広範囲のサイズに亘って作製することができる大面積プレーナーダイオードをもたらす。大面積LEDは、複数の小さい発光ダイオードから形成される。これらのより小さいダイオードは、1次元または好ましくは2次元アレイ構造などの任意の構成に配置することができる。個々の小さな発光ダイオードへの分離のために、大きな発光ダイオードにおいて通常生じる横方向の導波が回避される:横導波モードは、ダイオードの上面を通って外部にカップリングされ得る。複数のより小さいダイオードを含む大面積ダイオードにおいては、全体的な放出パワーは単に、全てのダイオードの面積に、あるいはこれに含まれる小さなダイオードの数に比例する。従って、全光出力パワーの仕様に従って大面積ダイオードを再設計することが簡素化される。

0080

本発明のこの要旨の2つの実施態様をそれぞれ図25および図26に示す。図25においては、横導波モードがメサ・エッジにて半導体から出射できるように、個々の発光デバイスまたはダイオード(2501)(2502)(2503)(2504)が、活性層(2510)を貫通するメサ・エッチングによって隔離されている。アウトカップリング効率を増強させるために、このダイオードの好ましい実施態様は、少なくとも1つのテクスチャリングされた主面を有する。図26に示す実施態様においては、個々のダイオードを隔離するメサは、活性層(2610)に達していない。横方向に導波された光を外部にカップリングするために、個々のダイオード間のLED表面をテクスチャリングする(262)。

0081

好ましくは、本発明の大面積ダイオードの発光デバイスまたはダイオードは、薄膜ダイオードである。半導体膜の全体の厚さは、ダイオードの主面に対して垂直方向に伝搬されたビームの10%より多くを吸収しないように十分に薄い。ダイオードの1つの面は、好ましくはミラー様であり、光は反対側の面を通って外部にカップリングされる。図25および26に示す実施態様のメサは、ミラー様面から、あるいは発光面から形成することができる。発光ダイオード層を成長させる半導体基板が、光に対して十分に透明ではない場合、このオリジナルの基板を取り除いて、透明支持体を用いてもよい。この透明支持体は、オリジナルの基板の側または反対側に設けてよい。

0082

ある特定の実施態様においては、透明支持体は、ポリマー性材料などの材料からなるホイル(または薄膜)である。この場合には、ダイオードの波長を変化させるためにホイルに燐光体(phosphor)を混ぜてもよい。背面ミラーを設けても、設けなくてもよい。後者の場合、前側および後側が異なる色を発する2色ダイオードが作製される。

0083

本発明のこの要旨による薄膜大面積ダイオードの好ましい実施態様を図27に示す。図は、より小さいダイオード(これらは、集まって1つの大面積ダイオードを構成する)からなる1次元または2次元アレイの1次元断面図を示す。透明材料からなる支持体(2728)が、メサの上部に配置され、光は、この透明材料を通ってダイオードの外部にカップリングされる。半導体材料は下で薄くなっている。透明支持体と反対の側部をミラー(2729)で覆ってもよい。ある特定の実施態様においては、例えば光のアウトカップリング効率を増強させるために、上面をテクスチャリングしてよい。より小さいダイオードの各々の中心領域に電流(よって光の発生)を閉じ込めるために、酸化AlGaAs層を使用してもよい。

0084

大面積発光デバイスのもう1つの実施態様においては、個々の小さいダイオードの各々には、マイクロレンズが設けられる。得られる大面積ダイオードは、擬似プレーナー(またはほぼ平坦)であり、更に、より効率的な光のアウトカップリングおよび最適化された所望のビームプロファイルなどのマイクロレンズ付き大面積ダイオードのすべての利点を有する。マイクロレンズは、パッケージングの間に形成されなければならない現在の技術レベルの大面積ダイオードのレンズとは対照的に、ウェハー・レベルにある小さいダイオード上に形成できる。透明支持体がポリマー性材料である場合、マイクロレンズを形成する方法は、それらをこのポリマー支持体(2828)に直接に型押し(またはエンボス加工)することである。これは、図28に例示される。この図は、集まって1つの大面積ダイオードを構成する小さいダイオードからなる2次元アレイの断面を前部にて示す。複数のより小さなダイオードからなる、マイクロレンズなしの大面積ダイオードの場合、全光出力パワーは、個々のダイオードの出力パワーの合計であり、各々には個々のマイクロレンズが備えられている。従って、特定の出力パワーレベルに大面積ダイオードを再設計することが容易になる。

0085

図25〜28に示す実施態様においては、大面積ダイオードを構成するより小さいダイオードが、電気的に並列に結合されて示される。より小さいダイオードに印加される電圧は、本質的に同じであり、大面積ダイオードの電流は、個々のより小さいダイオードを流れる電流の合計である。本発明のこの要旨のもう1つの実施態様においては、大面積ダイオードは、電気的に直列に結合されたより小さいダイオードからなるアレイからなっていてもよい。この場合、大面積ダイオードを流れる電流は、個々のより小さいダイオードを流れる電流に本質的に等しく、これに対して大面積ダイオードに印加される電圧は、個々の小面積ダイオードに印加される電圧の合計に等しい。この全電圧は、110Vまたは230Vなどの電圧標準に等しくすることができる。

図面の簡単な説明

0086

図1図1aは、本発明のデバイスの実施態様による発光ダイオードの層構造を示す。図1bは、本発明のデバイスのもう1つの実施態様による発光ダイオードのもう1つの層構造を示し、好ましくは誘電体(22)で覆われた金属ミラー(23)を有し、このミラーを通って設けられた電気コンタクト(14)を有する薄膜発光デバイスを示す。
図2本発明による発光ダイオードの実施態様を示す。
図3図3aおよび図3bは、半導体の主面の法線に対して45度より大きい角度を有する傾斜したメサ・エッジを有する発光ダイオードの好ましい実施態様を示す。
図4本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、電荷キャリアの再結合によって放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該キャビティは、実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む実施態様を示す。
図5本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、電荷キャリアの再結合によって放射線が生じる活性層を備えるキャビティを有し、該キャビティは、実質的にランダムな回折格子構造を有する少なくとも1つのエッジを含む実施態様を示す。
図6本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図7本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図8本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図9本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図10本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図11本発明によるデバイスの実施態様であって、デバイスは、放射線を閉じ込める領域を含むキャビティを有し、この領域は、該キャビティ内で放射線閉じ込め領域よりも小さいサブ領域に電荷キャリアを閉じ込める、該電荷キャリアについての閉じ込め特徴を含む実施態様を示す。
図12最良の実施形態による発光デバイスを示す。
図13本発明によるデバイスを作製するための最良の形態のプロセス・フローの要旨を示す。
図14本発明によるデバイスを作製するための最良の形態のプロセス・フローの要旨を示す。
図15本発明によるデバイスを作製するための最良の形態のプロセス・フローの要旨を示す。
図16本発明によるデバイスを作製するための最良の形態のプロセス・フローの要旨を示す。
図17本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図18本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図19本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図20本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図21本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図22本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図23本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図24本発明によるデバイスについての測定値を示す。
図251つの好ましい実施態様による大面積LEDであって、メサ・エッジにて横導波モードのアウトカップリングが生じ、メサが活性層を貫通してエッチングされている大面積LEDを示す。
図26大面積LEDのもう1つの好ましい実施態様であって、大面積LEDのメサ間のテクスチャリングされた領域によって、横導波モードのアウトカップリングが生じる実施態様を示す。
図27テクスチャリングされた表面を有する大面積LEDの断面図を示す。
図28テクスチャリングされた表面を有する大面積LEDのもう1つの好ましい実施態様であって、マイクロレンズがアレイのダイオードに組み合わされている実施態様を示す。

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