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技術 アルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法

出願人 三洋電機株式会社
発明者 平川彰安岡茂和
出願日 1998年9月25日 (22年9ヶ月経過) 出願番号 1998-271763
公開日 2000年4月7日 (21年3ヶ月経過) 公開番号 2000-100426
状態 特許登録済
技術分野 鉛及びアルカリ畜電池の電極 電池の電極及び活物質
主要キーワード 水和抑制剤 通電電気量 予備充電量 放電部分 部分充電 給電用端子 ナイロン短繊維 硝酸カドミウム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

連続式化成処理時に大電流通電しても、充電量のバラツキが生じることなく通電電流の損出を伴うことなく、安定した充電量を確保して生産性を向上させるカドミウム負極の製造方法を提供する。

解決手段

焼結式負極の場合は、水酸化カドミウム主体とした負極活物質焼結基板充填する活物質充填工程と、充填された水酸化カドミウムを酸化カドミウムに生成させる熱処理工程と、アルカリ水溶液に浸漬して酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、この充電工程により活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにする。非焼結式負極の場合は、酸化カドミウムを主体とした活物質スラリー中に炭素繊維を備え、同様に、アルカリ水溶液に浸漬して酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備える。

概要

背景

ニッケルカドミウム蓄電池に用いるカドミウム負極には、ニッケル粉末焼結して形成した多孔性焼結基板水酸化カドミウム主体とする負極活物質充填した焼結式カドミウム負極と、酸化カドミウムを主体とする負極活物質と合成繊維糊料等とを混練してペースト状としてパンチングメタル発泡メタル等よりなる導電性芯体塗着した後、乾燥して形成した非焼結式カドミウム負極とがある。

ところで、アルカリ蓄電池においては、放電リザーブと称して、正極容量より多くの容量を負極に持たせ、放電末期において、正極の容量がほとんどなくなった状態でも負極に放電可能な容量が残存する構成を取るようにしている。この理由は、一般に正極に較べて負極の放電容量が放電率や放電温度等に影響され易く、電池容量が負極によって制限されてくる可能性があるからである。この構成を取ることで、電池は種々の放電条件で安定した性能を示し得ることとなる。

上記した放電リザーブを形成するために、例えば、ニッケル・カドミウム蓄電池においては、金属カドミウム粉末を水酸化カドミウムあるいは酸化カドミウム粉末からなる負極活物質中に添加する方法により、正極が放電末期状態にあっても負極は未放電部分、即ち、金属カドミウム(この金属カドミウムを予備充電活物質という)が残存するように構成している。

このため、焼結式カドミウム負極にあっては、活物質含浸と呼ばれる活物質充填操作を行った後、不純物の除去、活物質の活性化および予備充電の付与を目的とした化成処理が行われる。この種の化成処理方法としては、従来、アルカリ水溶液中でセパーレタを介して対極を配置し、積層もしくは卷回して充・放電を行った後、予備充電を行う方法が主流であった。しかしながら、このような化成処理方法においては工程数が増大するため、生産性が悪いという問題があった。

そこで、生産性を向上させるために、例えば特開昭61−85772号公報において、含浸処理により活物質を充填した負極を加熱処理し、その後アルカリ溶液中に浸漬して、不純物を除去した後、部分充電を行って予備充電量を確保する連続式の化成処理方法が提案されるようになった。

一方、非焼結式カドミウム負極にあっては、酸化カドミウムを主体とするペースト状の負極活物質をパンチングメタルあるいは発泡メタルよりなる導電性芯体に塗着した後、アルカリ溶液中に浸漬して酸化カドミウムの一部を水酸化カドミウムに変換し、その後アルカリ水溶液中で充電して予備充電量を確保する連続式の化成処理方法が、例えば特開平3−133057号公報において提案されるようになった。

概要

連続式の化成処理時に大電流通電しても、充電量のバラツキが生じることなく通電電流の損出を伴うことなく、安定した充電量を確保して生産性を向上させるカドミウム負極の製造方法を提供する。

焼結式負極の場合は、水酸化カドミウムを主体とした負極活物質を焼結基板に充填する活物質充填工程と、充填された水酸化カドミウムを酸化カドミウムに生成させる熱処理工程と、アルカリ水溶液に浸漬して酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、この充電工程により活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにする。非焼結式負極の場合は、酸化カドミウムを主体とした活物質スラリー中に炭素繊維を備え、同様に、アルカリ水溶液に浸漬して酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

水酸化カドミウム主体とした負極活物質多孔性焼結基板充填した後、予備充電を行って形成するアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法であって、前記水酸化カドミウムを主体とした負極活物質を前記焼結基板に充填する活物質充填工程と、前記焼結基板を加熱して同焼結基板に充填された前記水酸化カドミウムから酸化カドミウムを生成させる熱処理工程と、前記熱処理工程により加熱された前記焼結基板をアルカリ水溶液に浸漬して、前記酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、前記充電工程により前記活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにしたことを特徴とするアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

請求項2

酸化カドミウムを主体とした負極活物質を導電性芯体塗着した後、予備充電を行って形成するアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法であって、導電剤としての炭素繊維を含有した酸化カドミウムを主体とした負極活物質の水和反応を抑制しつつ導電性芯体に塗着する塗着工程と、前記負極活物質が塗着された導電性芯体をアルカリ水溶液に浸漬して、前記酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、前記充電工程により前記活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにしたことを特徴とするアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

請求項3

前記負極活物質の水和反応を抑制しつつ導電性芯体に塗着するために、前記負極活物質に水和抑制剤としての燐酸イオンを含有させたことを特徴とする請求項2に記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

請求項4

前記燐酸イオンは燐酸水素二ナトリウムを備えることにより生じさせたことを特徴とする請求項3に記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

請求項5

前記アルカリ水溶液は燐酸イオンを含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

請求項6

前記アルカリ水溶液に含有する前記燐酸イオンは燐酸カリウムを備えることにより生じさせ、その含有量は1.0モルリットル以下であることを特徴とする請求項5に記載のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法。

技術分野

0001

本発明はアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法に係わり、特に短時間で予備充電が行えるアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法に関する。

背景技術

0003

ところで、アルカリ蓄電池においては、放電リザーブと称して、正極容量より多くの容量を負極に持たせ、放電末期において、正極の容量がほとんどなくなった状態でも負極に放電可能な容量が残存する構成を取るようにしている。この理由は、一般に正極に較べて負極の放電容量が放電率や放電温度等に影響され易く、電池容量が負極によって制限されてくる可能性があるからである。この構成を取ることで、電池は種々の放電条件で安定した性能を示し得ることとなる。

0004

上記した放電リザーブを形成するために、例えば、ニッケル・カドミウム蓄電池においては、金属カドミウム粉末を水酸化カドミウムあるいは酸化カドミウム粉末からなる負極活物質中に添加する方法により、正極が放電末期状態にあっても負極は未放電部分、即ち、金属カドミウム(この金属カドミウムを予備充電活物質という)が残存するように構成している。

0005

このため、焼結式カドミウム負極にあっては、活物質含浸と呼ばれる活物質充填操作を行った後、不純物の除去、活物質の活性化および予備充電の付与を目的とした化成処理が行われる。この種の化成処理方法としては、従来、アルカリ水溶液中でセパーレタを介して対極を配置し、積層もしくは卷回して充・放電を行った後、予備充電を行う方法が主流であった。しかしながら、このような化成処理方法においては工程数が増大するため、生産性が悪いという問題があった。

0006

そこで、生産性を向上させるために、例えば特開昭61−85772号公報において、含浸処理により活物質を充填した負極を加熱処理し、その後アルカリ溶液中に浸漬して、不純物を除去した後、部分充電を行って予備充電量を確保する連続式の化成処理方法が提案されるようになった。

0007

一方、非焼結式カドミウム負極にあっては、酸化カドミウムを主体とするペースト状の負極活物質をパンチングメタルあるいは発泡メタルよりなる導電性芯体に塗着した後、アルカリ溶液中に浸漬して酸化カドミウムの一部を水酸化カドミウムに変換し、その後アルカリ水溶液中で充電して予備充電量を確保する連続式の化成処理方法が、例えば特開平3−133057号公報において提案されるようになった。

発明が解決しようとする課題

0008

上述したような連続式の化成処理方法を採用して生産性を向上させようとした場合、焼結式カドミウム負極にあっては短時間で加熱処理するとともに、短時間で充電を行う必要があり、非焼結式カドミウム負極にあっては短時間で充電を行う必要があるが、短時間で充電を行おうとした場合には大電流を流して充電する必要がある。

0009

しかしながら、焼結式カドミウム負極にあっては、ニッケル焼結基板導電性が良いために、大電流を流して充電することは比較的容易であるが、大電流充電時の充電反応律速は水酸化カドミウムの還元反応となるため、限界以上の大電流を流すと、流れた電流電気分解消費されて水素ガスが発生し、消費電力損失するとともに、充電量のバラツキが生じるという問題を生じた。

0010

一方、非焼結式カドミウム負極にあっては、焼結式カドミウム負極と同様な問題を生じるとともに、ニッケル焼結基板を有しないために、導電性芯体と活物質との間の導電性が劣ることに起因して、給電部(給電用ローラ給電用端子等)と活物質間接触抵抗が大きくなって、スパーク等が発生したり、安定した通電量を確保できないという問題も生じた。上述のような問題を生じるため、大電流を通電することにより、さらに生産性を向上させることは非常に困難な状況にある。

0011

そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、連続式の化成処理時に大電流を通電しても、充電量のバラツキが生じることなく通電電流の損失を伴うことなく、安定した充電量を確保して生産性を向上させるカドミウム負極の製造方法を提供することを目的とする。

0012

このため、本発明のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法においては、焼結式カドミウム負極にあっては、水酸化カドミウムを主体とした負極活物質を焼結基板に充填する活物質充填工程と、焼結基板を加熱して同焼結基板に充填された水酸化カドミウムから酸化カドミウムを生成させる熱処理工程と、熱処理工程により加熱された焼結基板をアルカリ水溶液に浸漬して、酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、この充電工程により活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにしている。

0013

焼結式カドミウム負極の化成処理工程において、充填された水酸化カドミウムを熱処理して酸化カドミウムを生成させ、アルカリ水溶液中で充電を行う場合、水和反応が終了するまでに充電を行うことで、大電流を損失することなく通電することが可能である。これは、水和反応によって酸化カドミウムが可溶性中間体(具体的には、Cd(OH)3-もしくはCd(OH)42-)となって多量にアルカリ水溶液中に溶解しており、焼結式カドミウム負極の近傍ではほぼ飽和状態となり、充電時にこの中間体が充電反応に寄与するためであると考えられる。

0014

しかしながら、水和反応が終了した後は、水酸化カドミウムからの中間体(具体的には、Cd(OH)3-もしくはCd(OH)42-)の溶解のみとなり、充電反応に寄与できる中間体濃度は大きく低下し、大電流を通電すると水素ガスの発生による電流ロスが増加するのみとなる。

0015

一方、本発明のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法において非焼結式カドミウム負極にあっては、導電剤としての炭素繊維を含有した酸化カドミウムを主体とした負極活物質の水和反応を抑制しつつ導電性芯体に塗着する塗着工程と、負極活物質が塗着された導電性芯体をアルカリ水溶液に浸漬して、酸化カドミウムを水和反応させるとともに、この水和反応が終了するまでの間に充電を行う充電工程とを備え、充電工程により活物質を活性化するとともに予備充電量を付与するようにしている。

0016

非焼結式カドミウム負極においてはカドミウム負極の導電性の低さに起因する給電部、即ち、給電ローラと負極表面との接触抵抗により通電できる電流量が制限されるが、上述のように導電剤として炭素繊維を添加していることにより、負極表面との接触抵抗が大きく低減される。従って、水和反応が進行している間に充電を行うことにより、上述と同様に短時間の大電流通電を行うことができるようになる。

0017

なお、水和反応については、使用するアルカリ水溶液の濃度、温度によって進行の速さは変化するが、常温付近の温度では数分程度で水和反応が終了する。したがって、充電についても数分程度で終了させる必要がある等の制約があり、融通が利かないという欠点もある。しかしながら、アルカリ溶液中に燐酸イオンを存在させることで、水和反応速度を低下させ、反応時間を延長させることが可能になる。また、燐酸イオン濃度を調製することで、水和反応時間をある程度制御できるなどの自由度が得られる。

0018

したがって、焼結式カドミウム負極にあっては、アルカリ溶液中に燐酸カリウムなどの燐酸イオンを存在させ、非焼結式カドミウム負極にあっては、負極活物質中に燐酸水素二ナトリウムなどの燐酸イオンを添加するとともにアルカリ溶液中に燐酸カリウムなどの燐酸イオンを存在させることにより、水和反応速度を低下させ、反応時間を延長させることが可能になる。そして、アルカリ溶液中に存在させる燐酸イオンの濃度を高くすると、アルカリ溶液イオン伝導度が低下するため、イオン伝導度を低下させることなく、かつ水和反応速度を低下させるようにするには、アルカリ溶液中に存在させる燐酸イオンを1.0モルリットル以下にすることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0019

ついで、本発明のアルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法の好適な実施の形態を以下に説明する。

0020

1.焼結式カドミウム負極板の作製
ニッケル粉末にカルボキシメチルセルロース等の増粘剤および水を混練してスラリーを調整し、このスラリーをニッケル多孔体からなる導電性芯体に塗着する。この後、スラリーを塗着した導電性芯体を還元性雰囲気下で焼結して、多孔度80%の多孔性ニッケル焼結基板を作製する。

0021

上述のように作製したニッケル焼結基板に化学含浸法により、所定量のカドミウム活物質を充填する。即ち、ニッケル焼結基板を硝酸カドミウムを主体とする水溶液に浸漬して、ニッケル焼結基板の細孔内に硝酸カドミウムを主体とする水溶液を含浸させて、ニッケル焼結基板の細孔内に硝酸カドミウムを析出させる。ついで、アルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)中に浸漬して、細孔内に析出させた硝酸カドミウムを水酸化カドミウムに置換する活物質化処理を行う。

0022

このような処理を所定回数(例えば、6〜8回)繰り返して、ニッケル焼結基板に所定量の水酸化カドミウムを主体とするカドミウム活物質を充填する。ついで、このようにニッケル焼結基板に所定量の水酸化カドミウムを主体とするカドミウム活物質を充填した焼結式カドミウム負極を不活性雰囲気窒素ガスリッチ)にて、300℃で30分間加熱し、水酸化カドミウムのほぼ全量を酸化カドミウムに置換するとともに、焼結式カドミウム負極に付着した硝酸イオン分解除去する。

0023

(1)実施例1
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後3分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から以下の数1に基づいて充放電効率を算出すると87%となった。なお、浸漬後3分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0024

(2)実施例2
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後5分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると87%となった。なお、浸漬後5分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0025

(3)比較例1
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後10分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求め、求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると74%となった。なお、浸漬後10分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0026

(4)比較例2
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後20分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると67%となった。なお、浸漬後20分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0027

(5)実施例3
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを0.5モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後5分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると86%となった。なお、浸漬後5分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0028

(6)実施例4
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを0.5モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後10分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると85%となった。なお、浸漬後10分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0029

(7)比較例3
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを0.5モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後20分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると78%となった。なお、浸漬後20分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0030

(8)実施例5
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを1.0モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後5分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると83%となった。なお、浸漬後5分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0031

(9)実施例6
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを1.0モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後10分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると83%となった。なお、浸漬後10分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0032

(10)実施例7
上述のように加熱処理した焼結式カドミウム負極を比重1.25の水酸化カリウム水溶液に燐酸カリウムを1.0モル/リットル溶解した溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後20分経過してから充電を開始し、焼結式カドミウム負極の理論容量の8Cの電流値で2.5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると81%となった。なお、浸漬後20分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0033

上述した算出結果をまとめると、下記の表1に示すようになった。また、表1のデータをグラフで表すと、図1に示すようになった。なお、図1において、◆印は燐酸イオンが無添加(0.0モル/l)の場合を示し、■印は燐酸イオンが0.5モル/l添加された場合を示し、△印は燐酸イオンが1.0モル/l添加された場合を示している。

0034

0035

上記表1及び図1より分かることは、水酸化カリウム水溶液中に燐酸イオンが溶解してない状態にある場合は、カドミウム負極を水酸化カリウム水溶液中に浸漬してから5分経過するまでは充放電効率が高い状態にあり、通電電気量が損失することなく充電反応に利用されていると考えられる。水和反応がほぼ終了する10分経過後においては、通電時に水素ガスの発生が見られ、通電電気量の損失に伴って充電量が低下し、結果として、充放電効率が低下したものと考えられる。したがって、燐酸イオンを添加しない場合は、カドミウム負極を水酸化カリウム水溶液中に浸漬してから5分経過するまでに充電を開始する必要がある。

0036

これに対して、水酸化カリウム水溶液中に燐酸イオンが溶解している状態にある場合は、長時間安定した充放電効率が得られた。これは、燐酸イオンを水酸化カリウム水溶液中に溶解させることにより、水和反応速度が低下し、水和反応時間が延長されたことに起因して、可溶性カドミウム中間体濃度が高い状態を維持できたためと考えられる。そして、燐酸イオン濃度は高い方が水和時間を延長させる効果が大きいが、反面、アルカリ水溶液の導電性が低下するため、燐酸イオン濃度を高くすると、アルカリ水溶液の導電性の低下に伴い、通電電気量が損失することとなる。このことより、アルカリ水溶液に添加する燐酸イオンの濃度は1モル/リットル以下にすることが好ましい。

0037

2.非焼結式カドミウム負極板の作製
酸化カドミウム100重量部に、ナイロン短繊維を0.5重量部と、糊料としてのヒドロキシプロピルセルロース0.5重量部と、導電剤としてのPAN系炭素繊維0.3重量部と、水和抑制剤としての燐酸水素二ナトリウム2重量部と水を加えて混練して、活物質ペーストを調製する。このように調製した活物質ペーストを厚さ0.08mmのパンチングメタル(鉄にニッケルメッキを施したもの)よりなる導電性芯体の両面に塗着し、80℃で乾燥させて非焼結式カドミウム負極板Aを作製した。導電剤としてのPAN系炭素繊維を添加しない以外は上述と同様にして、非焼結式カドミウム負極板Bを作製した。

0038

(1)実施例1
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Aを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後3分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Aの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると82%となった。なお、浸漬後3分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0039

(2)実施例2
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Aを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後5分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Aの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると81%となった。なお、浸漬後5分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0040

(3)比較例1
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Aを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後10分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Aの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると68%となった。なお、浸漬後10分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0041

(4)比較例2
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Aを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後20分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Aの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると64%となった。なお、浸漬後20分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0042

(5)比較例3
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Bを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後3分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Bの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると58%となった。なお、浸漬後3分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0043

(6)比較例4
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Bを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後5分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Bの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると58%となった。なお、浸漬後5分経過したときの水和の状態は水和反応中であった。

0044

(7)比較例5
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Bを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後10分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Bの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると56%となった。なお、浸漬後10分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0045

(8)比較例6
上述のように作製した非焼結式カドミウム負極板Bを比重1.25の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、ニッケル板を対極として浸漬後20分経過してから充電を開始し、非焼結式カドミウム負極Bの理論容量の4Cの電流値で5分間充電(充電量は33%となる)を行って、充電時間から充電容量を求めた。その後、比重1.25の水酸化カリウム水溶液中で、理論容量の0.2Cでカドミウム負極の電位が酸化水銀参照電極に対して±0.0Vとなるまで放電させ、放電時間から放電容量を求めた。求めた充電容量と放電容量から上記数1に基づいて充放電効率を算出すると55%となった。なお、浸漬後20分経過したときの水和の状態は水和反応終了後であった。

0046

上述した算出結果をまとめると、下記の表2に示すようになった。また、表2のデータをグラフで表すと、図2に示すようになった。なお、図2において、◆印は炭素繊維を添加した場合を示し、■印は炭素繊維が無添加の場合を示している。

0047

0048

上記表2及び図2より明らかなように、非焼結式カドミウム負極にあっては、炭素繊維が無添加の場合は、水和反応中であっても充放電効率が低下している。これは、給電部(給電用ローラ、給電端子等)と非焼結式カドミウム負極の表面との間の接触抵抗が大きく、スパークの発生などにより安定した給電量が確保できなかったためと考えられる。これに対して、炭素繊維を添加した場合は、給電部(給電用ローラ、給電端子等)と非焼結式カドミウム負極の表面との間の接触抵抗が低減するため、接触抵抗の低減効果と水和反応中の可溶性カドミウム中間体の増加効果との相乗効果により、大電流通電での効率の良い充電が可能になったものと考えられる。

0049

なお、実験結果を示していないが、非焼結式カドミウム負極の場合でも、焼結式カドミウム負極の場合と同様にアルカリ水溶液中に燐酸イオンを含有させることにより、水和時間を延長させることが確認できた。

0050

上述したように、本発明によれば、短時間で大電流を通電して充電を行うことができるようになるので、焼結式カドミウム負極あるいは非焼結式カドミウム負極の活性化および予備充電量の付与を短時間で行えるようになり、生産性を向上させることが可能になる。

図面の簡単な説明

0051

図1焼結式カドミウム負極の充電開始時間と充放電効率との関係を示す図である。
図2非焼結式カドミウム負極の充電開始時間と充放電効率との関係を示す図である。

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