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課題

耐水性耐光性に優れ、かつにじみの少ない、とりわけ色間にじみの少ない画像が実現できるインク組成物の提供。

解決手段

アルカリ可溶性着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、カチオン性水溶性樹脂とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、カチオン性水溶性樹脂として、N,N−ジアルキルアリルアミンと、場合により他のモノマーとを、分子中にアゾ基カチオン性窒素を有するラジカル重合開始剤を用いて重合させた下記の式(I):

化1

(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4(or5)のアルキル基を表す)で表される繰り返し単位を含んでなる樹脂を含むインク組成物を用いる。

概要

背景

概要

耐水性耐光性に優れ、かつにじみの少ない、とりわけ色間にじみの少ない画像が実現できるインク組成物の提供。

アルカリ可溶性着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、カチオン性水溶性樹脂とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、カチオン性水溶性樹脂として、N,N−ジアルキルアリルアミンと、場合により他のモノマーとを、分子中にアゾ基カチオン性窒素を有するラジカル重合開始剤を用いて重合させた下記の式(I):

(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4(or5)のアルキル基を表す)で表される繰り返し単位を含んでなる樹脂を含むインク組成物を用いる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

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請求項1

アルカリ可溶性着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、カチオン性水溶性樹脂とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、前記カチオン性水溶性樹脂が、下記の式(I):

請求項

ID=000003HE=035 WI=057 LX=0315 LY=0600(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表される繰り返し単位を含んでなるものであり、かつ前記カチオン性水溶性樹脂は、下記の式(II):

請求項

ID=000004HE=020 WI=059 LX=0305 LY=1200(式中、R1およびR2は式(I)において定義したものと同義である)で表わされるN,N−ジアルキルアリルアミンと、場合により他のモノマーとを、a)水または極性溶媒中で、分子中にアゾ基カチオン性窒素を有するラジカル重合開始剤を用いて重合させ、次いで所望により中和するか、またはb)前記重合後、反応液を中和することにより生成する重合体遊離状態にし、次いで残存するモノマーを留去して除いた後、イオン交換膜電気透析に付して精製する工程を含んでなる方法によって製造されてなるものである、インク組成物。

請求項2

前記カチオン性水溶性樹脂が、前記ラジカル重合開始剤を式(II)で表されるモノマーに対し5〜100モル%存在させて製造されたものである、請求項1に記載のインク組成物。

請求項3

前記カチオン性水溶性樹脂の重量平均分子量が300〜10,000の範囲である、請求項1または2に記載のインク組成物。

請求項4

前記カチオン性水溶性樹脂が酸付加塩である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項5

塩基性物質をさらに含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項6

前記塩基性物質が、アルカリ金属類あるいはアルカリ土類金属類水酸化物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項7

前記水溶性有機溶剤が、水よりも蒸気圧の小さなものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項8

前記水溶性有機溶剤を、インク全量に対して5〜50重量%の範囲で含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項9

前記着色剤が、染料または顔料である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項10

前記カチオン性水溶性樹脂以外の水溶性樹脂をさらに含んでなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク組成物。

請求項11

少なくともブラックインクイエローインクシアンインクおよびマゼンタインクからなるインクセットであって、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物であり、ブラックインクは、少なくとも、C.I.ダイレクトブラック19、35、154、168、171、195、C.I.フードブラック2からなる染料群から選ばれる着色剤を含み、イエローインクは、少なくとも、C.I.ダイレクトイエロー50、55、86、132、142、144、C.I.アシッドイエロー23からなる染料群から選ばれる着色剤を含み、シアンインクは、少なくとも、C.I.ダイレクトブルー86、87、199、C.I.アシッドブルー9、249からなる染料群から選ばれる着色剤を含み、さらにマゼンタインクは、少なくとも、C.I.ダイレクトレッド9、227、C.I.アシッドレッド52、289および下記構造式(a)で表される染料群から選ばれる着色剤を含む、インクセット。

請求項

ID=000005HE=035 WI=088 LX=0610 LY=2300(上構造式中、R3およびR4は、水素原子、C1-5アルキル基、アリール基、C1-5アルコキシ基フェノキシ基若しくはその誘導体トリアジン環若しくはその誘導体、カルボキシル基若しくはその塩、またはスルホニル基若しくはその誘導体を表し、Xは水素原子、ハロゲン原子を表し、Y1およびY2は、同一でも異なっていてもよく、アルカリ金属原子アンモニウム、C1-5アルキルアンモニウムを表す。)

請求項12

第一のインク組成物または第一のインク組成物群と第二のインク組成物または第二のインク組成物群とを含んでなるインクセットであって、第一のインク組成物が請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物であり、第二のインク組成物が、アニオン性物質を少なくとも含んでなるインク組成物である、インクセット。

請求項13

前記第一のインク組成物群がイエローインク、マゼンタインク、およびシアンインクであり、前記第二のインク組成物がブラックインクである、請求項12に記載のインクセット。

請求項14

前記第一のインク組成物がブラックインクであり、前記第二のインク組成物群がイエローインク、マゼンタインク、およびシアンインクである、請求項12に記載のインクセット。

請求項15

前記第二のインク組成物のアニオン性物質がアニオン性水溶性樹脂である、請求項12〜14のいずれか一項に記載のインクセット。

請求項16

前記第二のインク組成物の着色剤が顔料である、請求項15に記載のインクセット。

請求項17

前記第二のインク組成物のアニオン性物質が、アニオン性の官能基をその表面に有する顔料である、請求項12〜14のいずれか一項に記載のインクセット。

請求項18

インク組成物を付着させて記録媒体画像形成を行う記録方法であって、インク組成物として請求項1〜10のいずれか一項に記載の記載のインク組成物または請求項10〜16のいずれか一項に記載のインクセットのインク組成物を用いる、記録方法。

請求項19

インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて画像形成を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物または請求項11〜17のいずれか一項に記載のインクセットのインク組成物を用いる、記録方法。

請求項20

請求項18または19に記載の記録方法によって記録が行われた、記録物

背景技術

8 2 A A A A

0001

発明の分野
本発明は、インクジェット記録に好ましく用いられるインク組成物に関する。

0002

背景技術
インク組成物によって得られた印刷画像において、良好な耐水性耐光性を有し、さらににじみの少ない画像を実現できることは重要である。

0003

良好な耐水性を実現するために、カチオン性樹脂アニオン性染料とを組み合わせて用いたインク組成物がいくつか提案されている。

0004

例えば、特開昭62−119280号公報にはヒドロキシエチルポリエチレンイミン染料成分とからなるインクが開示されており、このような組み合わせにより耐水性が発現されるとしている。また、特公平7−91494号公報にはヒドロキシアルキル化ポリアリルアミン染料からなるインクが開示されており、この組み合わせにより耐水性が発現するとしている。しかし、これら2つのインク組成物において用いられているポリマーは、親水性の高いヒドロキシアルキル基を有しているため、画像の充分な耐水性を確保するという点で、さらに改善が必要とされる。

0005

また、特開平2−255876号、特開平2−296878号、および特開平3−188174号各公報には、分子量300以上の一級アミン基を有するポリアミンと、アニオン染料と、安定性付与剤とを含んでなるインク組成物が開示されている。そして、一級アミンとアニオン染料との組み合わせにより耐水性が発現されるとしている。しかし、これら公報において、実施例として記載されているポリエチレンイミンをカチオン性樹脂として用いた場合、この樹脂が染料に強くアタックして、例えばインクを高温放置した場合に染料の分解が生じたり、印刷物光分解を促進して染料単独のインクより耐光性を低下させることがあることを本発明者らは確認している。

0006

さらに、特開平7−305011号公報には、塩基性水溶性高分子と、揮発性塩基カウンターイオンとするアニオン染料と、揮発性塩基をカウンターイオンとする緩衝剤とからなる水性インクが開示されている。揮発性塩基によりインク中における高分子の解離を抑制し、紙上では揮発性塩基を蒸発させて高分子と染料間の造塩反応を進行させて、耐水性を得るとされている。しかし、この公報に記載の技術では、記録媒体によっては画像に耐水性が発現しない場合があった。

0007

また、特開昭62−238783号公報には、ジアリルアミン酸塩およびモノアリルアミン酸塩のホモポリマーまたは両者のコポリマーを含むインクジェット記録用紙が開示されている。この記録媒体上で、ポリマーと染料との不溶化反応を生じさせ、耐水性を得ているとされている。しかし、この公報に記載の技術では、そもそもインクに耐水性がないため、これ以外の記録媒体を用いた場合、画像に耐水性が発現しない。

0008

また、特公昭63−43402号公報には、本発明において用いられる式(I)の繰り返し単位を含むカチオン性水溶性樹脂が開示されており、その合成方法としてポリアリルアミンにカルボン酸ホルムアルデヒドを作用させる方法が示されている。しかし、この方法では一級アミノ基から三級アミノ基への置換が完全に行われないおそれがあるため、この樹脂をインクに用いた場合染料そのものの耐水性を若干でも損なうおそれがあった。また生成物にその存在を極力削減することが好ましいホルムアルデヒドが残存するおそれがあった。

発明の概要

0009

さらに、インク組成物には、にじみの少ない画像、とりわけ2色以上のインクを用いた場合その色間で生じるにじみ(ブリード)の少ない画像を実現できる性能が求められる。

0010

本発明者らは、今般、特定構造のカチオン性水溶性樹脂を含んだインク組成物によって、耐水性、耐光性に優れ、かつにじみの少ない画像が実現できるとの知見を得た。本発明は、かかる知見に基づくものである。従って、本発明は、耐水性、耐光性に優れ、かつにじみの少ない、とりわけ色間にじみの少ない画像が実現できるインク組成物の提供をその目的としている。特に本発明は、インクジェット記録方法に好ましく用いられるインク組成物の提供をその目的としている。そして本発明によるインク組成物は、アルカリ可溶性着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、カチオン性水溶性樹脂とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、前記カチオン性水溶性樹脂が、下記の式(I):

0011

インク組成物
本発明によるインク組成物は、インク組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式とは、例えば、インクジェット記録方式ペン等による筆記具による記録方式、その他各種の記録方式が挙げられる。特に本発明によるインク組成物は、インクジェット記録方法に好ましく用いられる。

0012

本発明によるインク組成物は、基本的に、アルカリ可溶性の着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、カチオン性水溶性樹脂とを少なくとも含んでなり、ここでカチオン性水溶性樹脂とは、前記の式(I)で表される繰り返し単位を含んでなるものである。

0013

本発明において、このカチオン性水溶性樹脂は、インク組成物中では安定的に溶解している。このインクを記録媒体上に付着させると、カチオン性水溶性樹脂は着色剤と静電的な相互作用を生じ、一方でこの樹脂は記録媒体とも相互作用を生じ、記録媒体上に安定的に固定され得る。記録媒体への樹脂の固定化に伴い、着色剤も樹脂と共に記録媒体に固定され、画像の耐水性が付与されると考えられる。また、着色剤が記録媒体に良好に固定される結果、にじみの少ない画像が実現できると考えられる。

0014

本発明に用いるカチオン性水溶性樹脂は、式(I)において、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、C1-4アルキル基、好ましくはメチル基、を表す。

0015

本発明の好ましい態様によれば、カチオン性水溶性樹脂の平均分子量は300〜10,000程度の範囲であるのが好ましく、より好ましくは400〜5,000程度の範囲であり、最も好ましくは500〜2,500の範囲である。

0016

本発明の好ましい態様によれば、上記のカチオン性水溶性樹脂は、式(I)で表される以外の単位を含んでなることができる。このような単位を含むことで、カチオン性水溶性樹脂の種々の特性を改善することができる。含むことのできる単位を与えるモノマーとしては、エチレンプロピレンイソブチレンスチレン塩化ビニル塩化ビニリデンビニルアルコール酢酸ビニルアクリル酸またはアクリル酸エステル(例えば、低級アルキルエステル)、メタクリル酸またはメタクリル酸エステル(例えば、低級アルキルエステル)、アクニトリルメチルビニルエーテルビニルピロリドンジアリルアルキルアミン、または二酸化硫黄が挙げられる。これらモノマーに由来する単位のカチオン性水溶性樹脂中の存在量は特に限定されないが、モル比で70%以下が好ましく、より好ましくは30%以下である。また、これら単位のカチオン性水溶性樹脂中での存在は、ブロックであっても、ランダムであってもよい。

0017

本発明の好ましい態様によれば、上記のカチオン性水溶性樹脂は、次のような製造法により製造されたものを利用することが好ましい。すなわち、カチオン性水溶性樹脂は、前記の式(II)で表わされるN,N−ジアルキルアリルアミン付加塩と、場合により他のモノマーとを、
a)水または極性溶媒中で、分子中にアゾ基カチオン性窒素を有するラジカル重合開始剤を用いて重合させ、次いで所望により中和するか、または
b)前記重合後、反応液を中和することにより生成する重合体遊離状態にし、次いで残存するモノマーを留去して除いた後、イオン交換膜電気透析に付して精製する工程を含んでなる方法によって製造されてなるものであることが好ましい。式(II)が表すN,N−ジアルキルアリルアミンの具体例としては、N,N−ジメチルアリルアミン、N,N−ジエチルアリルアミン、N,N−ジプロピルアリルアミン、N,N−ジブチルアリルアミンが挙げられる。このN,N−ジアルキルアリルアミンは塩、好ましくは付加塩、の形態で反応させることが好ましく、これら塩の例としては、塩酸塩硫酸塩、亜硫酸塩リン酸塩等が挙げられる。重合は、水または極性溶媒中で行われる。具体的な極性溶媒の例としては、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸ポリリン酸など)、有機酸水溶液ホルムアミド無機酸塩(例えば、塩化亜鉛塩化カルシウム塩化マグネシウムなど)水溶液が挙げられる。本発明においては、ラジカル重合開始剤として、分子中にアゾ基とカチオン性窒素を有するラジカル重合開始剤を用いる。その好ましい具体例としては、特公平2−14984号公報に記載されているものが挙げられる。より具体的には、下記の式(III)で表されるアゾ化合物の無機酸または有機酸塩原料合成の難易さから、その利用が好ましい。

0018

また、本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、上記カチオン性水溶性樹脂以外の水溶性樹脂を含んでなることができる。そのような水溶性樹脂としては、ノニオン性水溶性樹脂が好ましく、例えば、ポリアクリルアミドポリヒドロキシエチルメタクリレート等のポリメタクリル酸ヒドロキシエステルポリビニルピロリドンポリビニルアルコールポリエチレングリコール等が用いられる。これらの水溶性樹脂の添加によってインク組成物をさらに安定化させることができる。

0019

本発明によるインク組成物に含まれるアルカリ可溶性の着色剤は、染料、顔料のいずれであってもよい。ここで、アルカリ可溶性とは、アルカリ性媒体に溶解することを意味し、分子中に含まれる水溶性基酸性または塩基性解離性基、あるいは非解離性官能基、さらにそれらを複数種含むものであっても良い。また、アルカリに溶解するのであれば酸性溶液に溶解する着色剤であってもよい。

0020

着色剤の存在量は適宜決定されてよいが、例えばインク組成物全重量に対して0.5〜20重量%の範囲で添加することが好ましい。この範囲にあることで、充分な光学濃度の印刷画像が実現でき、またインクジェット記録方式に適当な粘度に調整しやすいからである。

0021

着色剤は、より好ましくは有機性の染料または有機性の顔料から選択される。これらは重量当たり発色濃度が高く、色彩が鮮やかなため適している。

0022

染料は、水に溶解する有機性有色物質であり、カラーインデックスにおいて酸性染料直接染料反応染料、可溶性建染染料、または食品用色素分類されているものが有用である。また、中性の水に不溶であってもアルカリ水に可溶であれば、カラーインデックスにおいて油溶染料塩基性染料に分類される着色剤を用いることもできる。

0023

顔料は、一般にカラーインデックスにおいて顔料に分類されるものから選ばれてよい。顔料は一般的に水に不溶の有機性有色物質とされるが、一部にはアルカリ可溶のものもあり、それらを利用することができる。

0024

染料および顔料の例としては、黄色系としては、C.I.アシッドイエロー1、3、11、17、19、23、25、29、36、38、40、42、44、49、59、61、70、72、75、76、78、79、98、99、110、111、127、131、135、142、162、164、165、C.I.ダイレクトイエロー1、8、11、12、24、26、27、33、39、44、50、55、58、85、86、87、88、89、98、110、132、142、144、C.I.リアクティブイエロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、14、15、16、17、18、22、23、24、25、26、27、37、42、C.I.フードイエロー3、4、C.I.ソルベントイエロー15、19、21、30、109、C.I.ピグメントイエロー23等が挙げられる。また、赤色系として、C.I.アシッドレッド1、6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、37、42、51、52、57、75、77、80、82、85、87、88、89、92、94、97、106、111、114、115、117、118、119、129、130、131、133、134、138、143、145、154、155、158、168、180、183、184、186、194、198、209、211、215、219、249、252、254、262、265、274、282、289、303、317、320、321、322、C.I.ダイレクトレッド1、2、4、9、11、13、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、46、62、63、75、79、80、81、83、84、89、95、99、113、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230、231、C.I.リアクティブレッド1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、15、16、17、19、20、21、22、23、24、28、29、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、45、46、49、50、58、59、63、64、C. I.ソルビライズレッド1、C.I.フードレッド7、9、14、C.I.ピグメントレッド41、48、54、57、57、58、63、68、81等が挙げられる。また、青色系として、C.I.アシッドブルー1、7、9、15、22、23、25、27、29、40、41、43、45、54、59、60、62、72、74、78、80、82、83、90、92、93、100、102、103、104、112、113、117、120、126、127、129、130、131、138、140、142、143、151、154、158、161、166、167、168、170、171、182、183、184、187、192、199、203、204、205、229、234、236、249、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、41、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、120、123、158、160、163、165、168、192、193、194、195、196、199、200、201、202、203、207、225、226、236、237、246、248、249、C.I.リアクティブブルー1、2、3、4、5、7、8、9、13、14、15、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、31、32、33、34、37、38、39、40、41、43、44、46、C.I.ソルビライズバットブルー1、5、41、C.I.バットブルー29、C.I.フードブルー1、2、C.I.ベイシックブルー9、25、28、29、44、C.I.ピグメントブルー1、17等が挙げられる。更に、黒色系として、C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、29、31、48、50、51、52、58、60、62、63、64、67、72、76、77、94、107、108、109、110、112、115、118、119、121、122、131、132、139、140、155、156、157、158、159、191、C.I.ダイレクトブラック17、19、22、32、35、38、51、56、62、71、74、75、77、94、105、106、107、108、112、113、117、118、132、133、146、154、168、171、195、C.I.リアクティブブラック1、3、4、5、6、8、9、10、12、13、14、18、C.I.ソルビライズバットブラック1、C.I.フードブラック2等が挙げられる。これらの着色剤は単独、あるいは複数種混合して用いることができる。

0025

本発明によるインク組成物において、水は主溶媒である。水は、イオン交換水限外濾過水、逆浸透水蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。また、紫外線照射、または過酸化水素添加などにより滅菌した水を用いることにより、インク組成物を長期保存する場合にカビバクテリアの発生を防止することができるので好適である。

0026

さらに本発明によるインク組成物は、塩基性物質を含んでなることができる。塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化リチウム水酸化カルシウム水酸化バリウム水酸化ストロンチウム水酸化ラジウム、水酸化ベリリウム水酸化マグネシウムアンモニア等の無機塩基エチルアミンジエチルアミントリエチルアミンプロピルアミンジプロピルアミンジイソプロピルアミン、tert−ブチルアミンジブチルアミンジイソブチルアミンイソプロピルアミン、sec−ブチルアミン、ペンチルアミン等のモノ−、ジ−あるいはトリ−低級アルキルアミン類、3−エトキシプロピルアミン、または3−メトキシプロピルアミン等の低級アルキル低級ヒドロキシアルコキシアミン類、3−エトキシプロピルアミン、または3−メトキシプロピルアミン等の低級アルキル低級アルコキシアミン類、2−アミノエタノール、2−(ジメチルアミノエタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンアミノメチルプロパノール、またはトリイソプロパノールアミン等のモノ−、ジ−あるいはトリ−低級ヒドロキシアルキルアミン類イミノビスプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミンメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロパンジアミンメチルイミノビスプロピルアミン等の有機アミンを挙げることができる。これら塩基性物質は、インク組成物中において、どのような組み合わせにおいても、カチオン性水溶性樹脂と着色剤を安定的に溶解させ、それを保持する作用を示す。例えば、本発明のカチオン性水溶性樹脂と特定の着色剤とを組み合わせてインクとする場合、単純に混合しただけでは溶解しない場合があるが、これら塩基性物質を加えると、安定的に溶解できるようになる。

0027

本発明によるインク組成物において、水溶性有機溶剤は溶質を溶解する能力を持つ媒体を意味し、蒸気圧が水より小さい水溶性の溶媒から選ばれるのが好ましい。その例としては、エチレングリコールプロピレングリコールブタンジオールペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオールジエチレングリコールジプロピレングリコール等の多価アルコール類アセトニルアセトン等のケトン類γ−ブチロラクトン、ジアセチンリン酸トリエチル等のエステル類2−メトキシエタノール2−エトキシエタノール等の低級アルコキシ低級アルコール類、フルフリルアルコールテトラヒドロフルフリルアルコールチオジグリコール等が挙げられる。また、室温での形態が液体のもののみでなく、室温では固体であるが加熱溶融時に溶剤として機能するもの、水溶液あるいは他の溶剤と併用したときに溶剤として機能するものも含まれる。有機溶剤の蒸気圧が純水のそれよりも小さいことにより、インクジェットヘッド先端でインクの乾燥が進んでも、インク中の有機溶剤比率は低下することがなく溶解力は低下しないため、インクを安定に保持することができるので好ましい。

0028

水溶性有機溶剤の量は適宜決定されてよいが、例えばインク全量に対して5〜50重量%の範囲で添加されることがより好ましい。

0029

さらに本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、次のような有機溶剤をさらに含んでなることができる。すなわち、本発明によるインク組成物は、イミダゾールメチルイミダゾールヒドロキシイミダゾール、トリアゾールニコチンアミドジメチルアミノピリジン、ε−カプロラクタム、1, 3−ジメチル−2−イミダゾリジノン乳酸アミドスルホランジメチルスルホキシド、1,3−プロパンスルトンカルバミン酸メチルカルバミン酸エチル、1−メチロール−5,5−ジメチルヒダントインヒドロキシエチルピペラジンピペラジンエチレン尿素、プロピレン尿素炭酸エチレン炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、アセトアミド、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を含んでなることができる。これら有機溶剤の添加によって、例えばインクを冷却した際にも析出が生じることがなく、またそのような環境下でも安定して印刷が実施できる。

0030

本発明によるインク組成物には、さらに必要に応じてインクジェット記録用インクに一般的に用いられている助剤を添加することもできる。例えば、浸透促進剤粘度調整剤表面張力調整剤ヒドロトロピー剤保湿剤pH調整剤防カビ剤キレート剤防腐剤防錆剤等を添加することができる。また、インクを帯電するインクジェット記録方式に使用する場合は、塩化リチウム塩化ナトリウム塩化アンモニウム等の無機塩類から選ばれる比抵抗調製剤を添加することができる。

0032

また、表面張力調整剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリセリン、ジエチレングリコール等のアルコール類ノニオンカチオンアニオン、あるいは両性界面活性剤を挙げることができる。

0033

また、ヒドロトロピー剤としては、尿素、アルキル尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、チオ尿素グアニジン酸塩、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム等が好ましい。

0034

保湿剤としては、グリセリン、ジエチレングリコール等を水溶性有機溶剤と兼ねるものとして添加することもできる。更に、マルチトールソルビトールグルコノラクトンマルトース等の糖類を添加することもできる。

0035

pH調整剤としては、上記の塩基性物質を兼ねて用いることができる。

0036

インクセット
本発明によるインク組成物は、上記の通りカチオン性水溶性樹脂を含んでなる。一方、本発明の別の態様によれば、特にブラックインクに用いるアルカリ可溶性の着色剤がC.I.ダイレクトブラック19、35、154、168、171、195、C.I.フードブラック2の染料群から、イエローインクの着色剤がC.I.ダイレクトイエロー50、55、86、132、142、144、C.I.アシッドイエロー23の染料群から、シアンインクの着色剤がC.I.ダイレクトブルー86、87、199、C.I.アシッドブルー9、249の染料群から、さらにマゼンタインクの着色剤がC.I.ダイレクトレッド9、227、C.I.アシッドレッド52、289および構造式(a)で表される染料群から少なくとも一種類ずつ選ばれているインクセットが提供される。このインクセットを用いた場合、記録媒体によらずに耐水性に優れたフルカラー画像が得られる。この理由は定かではないが、ここに挙げた染料群は式(I)の繰り返し単位を含んでなるカチオン性水溶性樹脂との静電的な相互作用が強く、耐水性が特に優れるものと思われる。

0037

また、構造式(a)で表される染料群のうち、好適には下記構造式(b)で表される染料があり、これはカラーインデックスにおいてC.I.アシッドレッド249に分類される染料である。

0038

また、その他に下記構造式(c)で表される染料も好適に用いられる。

0039

一方、また、本発明によるインク組成物と、アニオン性物質を含んだインク組成物とを組み合わせて用いることによって、二つのインク間の色間にじみの少ない画像を実現することができる。記録媒体上でこの二つのインク組成物が接触したとき、本発明によるインク組成物中のカチオン性水溶性樹脂と、アニオン性物質とが反応して析出物を生じ、それ以上の記録媒体上でのインク組成物の広がりを阻止するものと思われる。その結果、色間にじみの少ない画像が実現できるものと考えられる。

0040

従って、本発明の別の態様によれば、第一のインク組成物として本発明によるインク組成物を、そして第二のインク組成物としてアニオン性物質を含んでなるインク組成物を含んでなるインクセットが提供される。

0041

インクセットは、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、およびブラックインクとからなるのが一般的である。本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物をイエローインク、マゼンタインク、およびシアンインクとし、アニオン性物質を含んだインク組成物をブラックインクとするか、または本発明によるインク組成物をブラックインクとし、アニオン性物質を含んだインク組成物をイエローインク、マゼンタインク、およびシアンインクとするのが好ましい。

0042

ここで、第二のインク組成物、すなわちアニオン性物質を含んでなるインク組成物は、基本的に、着色剤と、水溶性有機溶剤と、水と、アニオン性物質と、塩基性物質とを含んでなる。

0043

本発明の好ましい態様によれば、アニオン性物質はアニオン性樹脂であることができる。アニオン性樹脂の好ましい例としては、スルホン酸基カルボン酸基リン酸基水酸基等のアニオン基を官能基として持ち、塩基性物質と塩を形成して水溶性となるものが挙げられる。具体的には、カルボキシメチルセルロースビスコースなどのセルロース誘導体アルギン酸アラビアゴムトラガントゴムリグニンスルホン酸などの天然高分子類、リン酸でんぷんカルボキシメチルでんぷん塩などのでんぷん誘導体ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸縮合ナフタレンスルホン酸、エチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、メタクリル酸エステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体イタコン酸エステル−イタコン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−イタコン酸共重合体、フェノール樹脂およびこれらの共重合体等の合成高分子類等が挙げられる。

0044

本発明において、この第二のインク組成物の着色剤は、上記のアニオン性樹脂で分散された顔料であることができる。

0045

また、本発明の別の好ましい態様によれば、アニオン性物質として、アニオン性の官能基を表面に有する顔料を用いることができる。アニオン基が塩基性物質と塩を形成することにより、顔料粒子を水に分散させることができる。ここで、アニオン性の官能基とは、例えばスルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基等が挙げられる。アニオン性の官能基を表面に有する顔料はこれら官能基を顔料表面にグラフトさせることにより得ることができる。このような顔料として市販品を利用することも可能であり、その例としてはマイクロジェットCW−1、マイクロジェットCW−2(商品名、オリエン化学工業株式会社製)を挙げることができる。

0046

塩基性物質は、本発明によるインク組成物の塩基性物質として列挙したものを利用することができる。

0047

さらに、本発明によるインクセットを構成するアニオン性物質を含むインク組成物の他の成分は、上記した本発明によるインク組成物と基本的に同様であってよい。

0048

以下の実施例において、特に断らないかぎり%は重量%である。

0049

例1:カチオン性水溶性樹脂1の合成
ラジカル重合開始剤として2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン二塩酸塩を用いたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体の製造
撹拌機温度計、および還流冷却器を備えた100mlの三口フラスコに、濃度80.21%のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩水溶液50.50g(0.25モル)を入れ、それを60℃に加温し、温度が一定になってから、ラジカル重合開始剤として、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩4.34g(モノマーに対して6.4モル%)を添加し重合を開始した。重合を開始して、24時間、48時間、および72時間経過した後にも、それぞれ2.17g(モノマーに対して3.2モル%)の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩を添加した。その後、重合反応をさらに24時間続けた。得られた淡黄色の反応溶液を3リットルのアセトン−イソプロパノール混合溶媒重量比1対1)中に入れ、重合体を再沈させて、ガラス濾過器濾過し、十分に洗浄した後、60℃で48時間真空乾燥してカチオン性水溶性樹脂1、22.3gを得た。得られたカチオン性水溶性樹脂1の重量平均分子量は900であり、重合率は73%であった。

0050

例2:カチオン性水溶性樹脂2の合成
ラジカル重合開始剤として2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩に代えて、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)]二塩酸塩を用いた以外は、上記例1と同様にしてカチオン性水溶性樹脂2を得た。得られたカチオン性水溶性樹脂2の重量平均分子量は1,000であり、重合率は60%であった。

0051

例3:カチオン性水溶性樹脂3の合成
ラジカル重合開始剤である、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の添加総量を5.34g(モノマーも対して8モル%)とした以外は、上記例1と同様にしてカチオン性水溶性樹脂3を得た。得られたカチオン性水溶性樹脂3の重量平均分子量は2,000であった。

0052

例4:カチオン性水溶性樹脂4の合成
ラジカル重合開始剤である、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の添加総量を3.62g(モノマーも対して5.3モル%)とした以外は、上記例1と同様にしてカチオン性水溶性樹脂4を得た。得られたカチオン性水溶性樹脂4の重量平均分子量は3,000であった。

0053

例5:カラーインクセット1の調製
例1で合成したカチオン性水溶性樹脂1の15%水溶液15gに、C.I.アシッドイエロー23を3g、グリセリンを8g、およびジエチレングリコールモノブチルエーテルを10g加え、さらに超純水を加えて総量を100gとし、イエローインク1を得た。また、前記染料をC.I.アシッドレッド13としてこれを2gに、またはC.I.アシッドブルー9としてこれを2gに変更した以外は上記と同様にして、マゼンタインク1およびシアンインク1を得た。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット1とする。

0054

例6:カラーインクセット2の調製
例2で合成したカチオン性水溶性樹脂2の15%水溶液30gに、C.I.アシッドイエロー17を3.5g、ジエチレングリコールを3g、およびトリエチレングリコールモノブチルエーテルを7g加え、超純水を加えて総量を100gとし、イエローインク2を得た。また、前記染料をC.I.アシッドレッド1としてこれを3.5gに、またはC.I.ダイレクトブルー86としてこれを3.5gに変更した以外は上記と同様にして、マゼンタインク2およびシアンインク2を得た。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット2とする。

0055

例7:カラーインクセット3の調製
例3で合成したカチオン性水溶性樹脂3の20%水溶液25gに、ダイワIJイエロー214HL(商品名、ダイワ化成株式会社製、C.I.ダイレクトイエロー86)を2g、チオグリコールを5g、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを5g、N−メチルイミダゾールを15g、およびサーフィノール465(商品名、エア・プロダクツアンドケミカルズ社製)を1gを加え、超純水を加えて総量を100gとし、イエローインク3を得た。また、前記染料を、パラチンファーストピンク−BNIとしてこれを6gに、またはプロジェットファーストシアン1としてこれを3gに変更した以外は上記と同様にして、マゼンタインク3およびシアンインク3を得た。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット3とする。

0056

例8:カラーインクセット4の調製
カチオン性水溶性樹脂として例4で合成したカチオン性水溶性樹脂4の20%水溶液を用いてこれを15gに、グリセリンをマルチトールに変更した以外は、例18と同様にして、イエローインク4、マゼンタインク4、およびシアンインク4を調製した。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット4とする。

0057

例9:カラーインクセット5の調製
例1で合成したカチオン性水溶性樹脂1の20%水溶液25gに、MY123(商品名、有本化学製)を3g溶解し、カチオン性水溶性樹脂−染料水溶液を調製した。この水溶液に、チオジグリコールおよびジエチレングリコールモノエチルエーテルを各々10gずつ加え、さらに超純水を加えて総量を100gとし、イエローインク5を得た。また、前記染料を、サビニルピンク6BLS(商品名、クラリアントジャパン製)としてこれを3.2gに、またはバリファーストブルー1605としてこれを3gに変更した以外は上記と同様にして、マゼンタインク5およびシアンインク5を調製した。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット5とする。

0058

例10:ブラックインク1およびカラーインクセット6の調製
例2で合成したカチオン性水溶性樹脂2の25%水溶液12gに、C.I.ダイレクトブラック195を6g、さらに水酸化カリウムを0.7g、グリセリンを10g、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを10g、およびノニオン性界面活性剤サーフィノール465を0.8g混合し、超純水を加えて総量を100gとして、ブラックインク1を得た。また、前記染料をC.I.ダイレクトイエロー132としてこれを2.5gに、またはC.I.アシッドレッド249としてこれを2gに、またはC.I.ダイレクトブルー199としてこれを4gに変更した以外は上記と同様にして、イエローインク6、マゼンタインク6、およびシアンインク6を調製した。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット6とする。

0059

例11:ブラックインク2の調製
スチレン−アクリル酸共重合体(商品名:ジョンクリル679、Mw7,000、酸価200、ジョンソンポリマー株式会社製)8gを、超純水1,200gにトリエタノールアミンを22g、水酸化カリウムを1.7g溶解させた水溶液に配合し、70℃下で撹拌溶解させた。この混合物に着色剤としてカーボンブラックファーネスブラックを50g加え、プレミキシング後、アイガーミルで10時間分散して分散液を調製した。分散ボールとしてはジルコニアを使用した。得られた分散液に、グリセリンを120g添加して、ブラックインク2を得た。インク中のカーボンブラックの平均粒径は160nmであった。

0060

例12:ブラックインク3の調製
酸性基処理カーボンブラック(商品名:マイクロジェットCW−1、オリエント化学製)100gを、撹拌下で超純水400gに添加して分散液を得た。この分散液に、最終のインク組成が、カーボンブラックが8%、グリセリンが10%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが10%、サーフィノール465が1%、2−ジメチルアミノエタノールが1%および残余水となるよう各成分を添加して、ブラックインク3を得た。インク中のカーボンブラックの平均粒径は75nmであった。

0061

比較例1:カラーインクセット7の調製
カチオン性水溶性樹脂1を使用しないこと以外は例5と同様にして、イエローインク7、マゼンタインク7、およびシアンインク7を得た。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット7とする。

0062

比較例2:カチオン性水溶性樹脂5の合成及びカラーインクセット8の調製
特公昭63−43402号公報に示されている材料と方法を用い、重量平均分子量2,500のカチオン性水溶性樹脂5を合成した。そして、これを用いた以外は例5と同様にして、イエローインク8、マゼンタインク8、およびシアンインク8を得た。これら三種のインクを合わせてカラーインクセット8とする。このインクセットは、カチオン性水溶性樹脂5に残存するホルムアルデヒドの臭気が強く、人体や環境への悪影響が懸念された。

0063

インク組成物の性能評価試験
上記で調製したインク組成物を以下の方法で評価した。なお、プリンタとして、インクジェット記録方式プリンタ(セイコーエプソン株式会社製;カラープリンタMJ−5000C)を改良したものを用いた。また、インクは、5μmフィルターで濾過してから評価に用いた。

0064

評価試験1:耐水性
記録媒体としてA4サイズの普通紙(商品名:ゼロックス−P、富士ゼロックス株式会社製)上に3.5cm(非記録部分)おきに1.5cm幅のブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーンおよびブルーのフルベタ印刷を行なった。記録物を1時間自然放置した後に、水500mlに1時間浸漬した。浸漬後、24時間自然乾燥し、非記録部のインク移り濃度および記録部のインク残り目視で評価した。その結果を次の基準で評価した。
評価A:非記録部は全く着色していない。記録部にも変化はない。
評価B:非記録部がわずかに着色しているインクがある。
評価C:被記録部にインクの付着が目立つ。記録部に濃度低下がある。

0065

評価試験2:耐光性
評価試験1と同様の記録媒体とプリンタを用い、例および比較例で調製したブラックインクとカラーインクセットを各々組み合わせてフルカラー画像を印刷した。印刷物をJIS0841の日光試験昼夜法にて耐光性を評価した。その結果を次の基準で評価した。
評価AA:ブルースケールを基準として、カチオン性水溶性樹脂を添加しないインクに対して等級変化が全くない。
評価A:等級変化が1級未満である。
評価B:等級変化が1あるいは2級である。
評価C:等級変化が2級を超える。

0066

評価試験3:ブリード
評価試験1と同様の記録媒体とプリンタを用い、例および比較例で調製したブラックインクとカラーインクセットを各々組み合わせてフルカラー画像を印刷した。そして、画像のブラックインクで印刷した部分のにじみ具合を目視で観察した。その結果を次の基準で評価した。
評価A:紙上とカラー印刷上とのいずれにもにじみが認められない。
評価B:紙上でにじみは認められないが、カラー印刷上でわずかににじみが認められる。
評価C:紙上とカラー印刷上とのいずれかにおいてややにじみが認められる。
評価D:紙上とカラー印刷上とのいずれかまたは双方においてにじみが目立つ。

0067

評価試験4:環境安定性
インクを封入した容器を、60℃で1日放置、その後−30℃で1日放置を繰り返すサイクルに10回曝露した。その後、析出物の発生、インクの変色の発生を目視で観察した。その結果を次の基準で評価した。
評価A:変化なし。
評価B:析出物または変色が観察された。
評価C:顕著な析出物または変色が観察された。

0068

以上の結果は、次の表に記載の通りであった。
カラーインクセットブラックインク耐水性耐光性ブリード環境安定性
1 2 A AA A A
2 2 A AA A A
3 3 A AA A A
4 3 A AA A A
5 3 A AA A A
6 1 A AA C A
7 2 C AA B A

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