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技術 履帯張り調整装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 田畑修司
出願日 1998年9月7日 (22年3ヶ月経過) 出願番号 1998-269025
公開日 2000年3月28日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 2000-085647
状態 未査定
技術分野 自動車の製造ライン・無限軌道車両・トレーラ アクチュエータ
主要キーワード 伸縮具 調整流体 流体収容室 最大ストローク位置 ストッパ筒 グリース通路 初期撓み ブラケット板
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

張力調整シリンダの構成を簡素化し、組立時の作業性を向上させると共に、調整流体注入作業を円滑化し、作業者の負担を軽減させる。

解決手段

サイドフレーム3の一部となる遊動輪ブラケット7の側板7Cに長穴32を設ける。また、遊動輪11を回転可能に支持するヨーク軸受部には長穴32内に突出するストッパ突起33を設ける。そして、ヨークの軸受部が遊動輪ブラケット7のガイドに沿って摺動変位するときには、ストッパ突起33を長穴32内で前後方向に変位させる。ストッパ突起33が長穴32内を変位して長穴32の端部に当接したときには、これによってストッパ突起33の変位を規制し、張力調整シリンダのロッドがこれ以上に伸長するのを阻止する。

概要

背景

一般に、油圧ショベル油圧クレーン等の装軌式車両は、前後方向に延びるサイドフレームを有したトラックフレームと、前記サイドフレームの一端側に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪との間に巻回された履帯と、履帯の張りを調整するためサイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備えている。

そして、装軌式車両の走行時には、走行用油圧モータ等によって駆動輪を回転駆動し、履帯を遊動輪と駆動輪との間で周回させることにより荒地泥濘地等の作業現場等を走行する。また、履帯張り調整装置は、車両の走行時等に遊動輪と駆動輪との間で履帯が適度な張りを保つように作動するものである。

ここで、履帯張り調整装置は、サイドフレームの一端側に位置して前後方向に摺動可能に設けられ遊動輪を回転可能に支持するヨークと、サイドフレーム内に位置して前記ヨークとサイドフレームとの間に設けられた張力調整シリンダと、サイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられたスプリングとから構成されている(例えば、特開平8−282560号公報等)。

そして、この種の従来技術による履帯張り調整装置では、車両の走行時に履帯を地面の起伏等に応じて変形させるような荷重外力)が遊動輪に対して作用すると、ヨークが遊動輪を伴って後方へと移動すると共に、ヨークに押圧された張力調整シリンダがスプリングを撓み変形させることにより後方へと移動する。一方、遊動輪に作用する荷重が減少すると、スプリングが伸びることにより張力調整シリンダがヨークを伴って前方へと移動する。

このように履帯張り調整装置は、車両の走行時に遊動輪に作用する荷重の増減に応じてスプリングを撓み変形させ、履帯に対して大きな荷重(張力)が付加されるのをスプリングの撓み変形によって吸収する構成となっている。

また、履帯張り調整装置に設けた張力調整シリンダは、シリンダ本体となるチューブと、該チューブ内に摺動可能に挿嵌され該チューブ内に流体収容室画成したピストンと、基端側が該ピストンに一体化され先端側がチューブ外に突出したロッド等とから構成されている。そして、ロッドの突出端側には前記ヨークが一体または別体に設けられ、ヨークはロッドの伸縮に応じて前後方向に摺動変位される。

この場合、装軌式車両の出荷時またはメンテナンス時等には、張力調整シリンダの流体収容室内に外部からグリース等の高粘度流体調整流体)を注入する。そして、この調整流体の注入量に従って前記チューブからロッドを前後方向に伸縮させ、これによりロッドの伸縮量に応じて前記スプリングの初期撓み量を調整すると共に、履帯の初期張力車両走行前の張力)を調整するものである。

概要

張力調整シリンダの構成を簡素化し、組立時の作業性を向上させると共に、調整流体の注入作業を円滑化し、作業者の負担を軽減させる。

サイドフレーム3の一部となる遊動輪ブラケット7の側板7Cに長穴32を設ける。また、遊動輪11を回転可能に支持するヨークの軸受部には長穴32内に突出するストッパ突起33を設ける。そして、ヨークの軸受部が遊動輪ブラケット7のガイドに沿って摺動変位するときには、ストッパ突起33を長穴32内で前後方向に変位させる。ストッパ突起33が長穴32内を変位して長穴32の端部に当接したときには、これによってストッパ突起33の変位を規制し、張力調整シリンダのロッドがこれ以上に伸長するのを阻止する。

目的

本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明は張力調整シリンダの構成を簡素化し、組立時の作業性を向上できる上に、調整流体の注入作業を円滑に行うことができ、作業者の負担を確実に軽減できるようにした履帯張り調整装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

トラックフレームサイドフレームに設けられ前後方向に摺動変位可能となったヨークと、該ヨークに回転可能に設けられ駆動輪との間に履帯巻回される遊動輪と、前記サイドフレーム内に位置して前記ヨークとサイドフレームとの間に設けられ前記履帯の張力を調整する張力調整シリンダと、前記サイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられ該張力調整シリンダを通じて前記ヨークを付勢するスプリングとからなる履帯張り調整装置において、前記張力調整シリンダは、前記サイドフレーム内に設けられ前記スプリングによりヨーク側に付勢されるチューブと、基端側が該チューブ内に摺動可能に挿嵌され先端側がチューブ外に突出して前記ヨークと共に変位するロッドと、該ロッドによりチューブ内に画成され前記履帯の張力を調整するため外部から供給される調整流体注入量に応じて前記チューブからロッドを伸縮させる流体収容室とから構成し、前記サイドフレームとヨークとの間には、前記張力調整シリンダのロッドが前記チューブから伸長するときの最大ストローク位置規制するストッパ手段を設けたことを特徴とする履帯張り調整装置。

請求項2

前記ストッパ手段は、前記サイドフレームに設けられ前記ヨークの摺動方向に予め決められた長さをもって延びた長穴と、該長穴内に突出して前記ヨークに設けられ前記ロッドの最大ストローク位置で該長穴の端部に当接するストッパ突起とから構成してなる請求項1に記載の履帯張り調整装置。

請求項3

前記長穴は、前記ストッパ突起を外部から覗くことにより前記ヨークの摺動位置を確認するための覗き窓を兼用する構成としてなる請求項2に記載の履帯張り調整装置。

請求項4

前記ストッパ手段は、前記サイドフレームに設けられ常時は前記ヨークの端部から離間し、前記ロッドの最大ストローク位置で前記ヨークの端部に当接するストッパ部材により構成してなる請求項1に記載の履帯張り調整装置。

請求項5

トラックフレームのサイドフレームに設けられ前後方向に摺動変位可能となったヨークと、該ヨークに回転可能に設けられ駆動輪との間に履帯が巻回される遊動輪と、前記サイドフレーム内に位置して前記ヨークとサイドフレームとの間に設けられ前記履帯の張力を調整する張力調整シリンダと、前記サイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられ該張力調整シリンダを通じて前記ヨークを付勢するスプリングとからなる履帯張り調整装置において、前記張力調整シリンダは、前記サイドフレーム内に設けられ前記スプリングによりヨーク側に付勢されるチューブと、基端側が該チューブ内に摺動可能に挿嵌され先端側がチューブ外に突出して前記ヨークと共に変位するロッドと、該ロッドによりチューブ内に画成され前記履帯の張力を調整するため外部から供給される調整流体の注入量に応じて前記チューブからロッドを伸縮させる流体収容室とから構成し、前記サイドフレームには、前記ヨークの摺動変位を外部から確認するため前記ヨークの摺動方向に延びる覗き窓を設け、前記ヨークには該覗き窓と対応する位置に目印部を設けたことを特徴とする履帯張り調整装置。

請求項6

前記サイドフレームには、前記ロッドの伸縮位置を目視するため前記覗き窓の周囲に位置して目盛りを設けてなる請求項5に記載の履帯張り調整装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば油圧ショベル油圧クレーン等の履帯を備えた装軌式車両に好適に用いられる履帯張り調整装置に関する。

背景技術

0002

一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の装軌式車両は、前後方向に延びるサイドフレームを有したトラックフレームと、前記サイドフレームの一端側に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪との間に巻回された履帯と、履帯の張りを調整するためサイドフレームと遊動輪との間に設けられた履帯張り調整装置とを備えている。

0003

そして、装軌式車両の走行時には、走行用油圧モータ等によって駆動輪を回転駆動し、履帯を遊動輪と駆動輪との間で周回させることにより荒地泥濘地等の作業現場等を走行する。また、履帯張り調整装置は、車両の走行時等に遊動輪と駆動輪との間で履帯が適度な張りを保つように作動するものである。

0004

ここで、履帯張り調整装置は、サイドフレームの一端側に位置して前後方向に摺動可能に設けられ遊動輪を回転可能に支持するヨークと、サイドフレーム内に位置して前記ヨークとサイドフレームとの間に設けられた張力調整シリンダと、サイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられたスプリングとから構成されている(例えば、特開平8−282560号公報等)。

0005

そして、この種の従来技術による履帯張り調整装置では、車両の走行時に履帯を地面の起伏等に応じて変形させるような荷重外力)が遊動輪に対して作用すると、ヨークが遊動輪を伴って後方へと移動すると共に、ヨークに押圧された張力調整シリンダがスプリングを撓み変形させることにより後方へと移動する。一方、遊動輪に作用する荷重が減少すると、スプリングが伸びることにより張力調整シリンダがヨークを伴って前方へと移動する。

0006

このように履帯張り調整装置は、車両の走行時に遊動輪に作用する荷重の増減に応じてスプリングを撓み変形させ、履帯に対して大きな荷重(張力)が付加されるのをスプリングの撓み変形によって吸収する構成となっている。

0007

また、履帯張り調整装置に設けた張力調整シリンダは、シリンダ本体となるチューブと、該チューブ内に摺動可能に挿嵌され該チューブ内に流体収容室画成したピストンと、基端側が該ピストンに一体化され先端側がチューブ外に突出したロッド等とから構成されている。そして、ロッドの突出端側には前記ヨークが一体または別体に設けられ、ヨークはロッドの伸縮に応じて前後方向に摺動変位される。

0008

この場合、装軌式車両の出荷時またはメンテナンス時等には、張力調整シリンダの流体収容室内に外部からグリース等の高粘度流体調整流体)を注入する。そして、この調整流体の注入量に従って前記チューブからロッドを前後方向に伸縮させ、これによりロッドの伸縮量に応じて前記スプリングの初期撓み量を調整すると共に、履帯の初期張力車両走行前の張力)を調整するものである。

発明が解決しようとする課題

0009

ところで、上述した従来技術による履帯張り調整装置では、張力調整シリンダのチューブ内にロッドよりも大径のピストンを設け、該ピストンによりチューブに対するロッドの抜止め機能を与える構成としている。そして、ロッドが伸長するときの最大ストローク位置では、ピストンをチューブの端部(ロッドガイド)側に当接させることにより、ロッドの最大ストローク規制するものである。

0010

しかし、ロッドに大径のピストンを設ける構成とした張力調整シリンダにあっては、前記ピストンをチューブ内に挿嵌した後に、別体のロッドガイド等を用いてチューブの端部を閉塞する必要があり、張力調整シリンダの構成部品が増加しコストが嵩む上に、組立時の作業性を向上できないという問題がある。

0011

そこで、ピストンを廃止しロッドの基端側をチューブ内に挿嵌することによりピストンとして機能させ、これによって部品点数を削減させ、構成及び製造工程の簡素化を図る等の対策が検討されている。しかし、この場合にはピストンによる抜止め機能が失われるため、下記のような未解決な問題が生じる。

0012

即ち、装軌式車両の出荷時またはメンテナンス時等に、張力調整シリンダのチューブ内に調整流体を過剰に注入してしまうと、チューブからロッドが大きく伸長することになり、最悪の場合にはヨークがサイドフレームのガイドから脱落したり、ロッドがチューブから抜け出したりする可能性がある。

0013

このため、張力調整シリンダのチューブ内に流体を注入する作業者は、調整流体の注入量に注意を払いながら調整作業を続ける必要が生じ、作業者の負担が増大するばかりでなく、効率的な作業を行うことが難しくなる。

0014

一方、前述した特開平8−282560号公報に記載の履帯張り調整装置にあっては、ヨークとスプリングとの間に位置してサイドフレームにストッパ板を設け、スプリングのばね力でヨーク、遊動輪が前方に飛び出すのをストッパ板により規制する構成としている。

0015

しかし、この場合には、ストッパ板の中心側に張力調整シリンダのロッドが挿通される挿通穴穿設されているために、ロッドに対するストッパ機能を与えることができず、調整流体の注入作業時にロッドがチューブから抜け出すような不具合には対処できないものである。

0016

また、従来技術によるストッパ板は、ヨークと張力調整シリンダとの間に位置してサイドフレームに設ける構成であるため、張力調整シリンダのロッドとヨークとを別部材として、例えばヨーク側をロッドから分離可能な構成としない限りは、ストッパ板をサイドフレームに取付けることができず、適用対象が制限されてしまうという問題がある。

0017

本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明は張力調整シリンダの構成を簡素化し、組立時の作業性を向上できる上に、調整流体の注入作業を円滑に行うことができ、作業者の負担を確実に軽減できるようにした履帯張り調整装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0018

上述した課題を解決するために、本発明は、トラックフレームのサイドフレームに設けられ前後方向に摺動変位可能となったヨークと、該ヨークに回転可能に設けられ駆動輪との間に履帯が巻回される遊動輪と、前記サイドフレーム内に位置して前記ヨークとサイドフレームとの間に設けられ前記履帯の張力を調整する張力調整シリンダと、前記サイドフレームと張力調整シリンダとの間に設けられ該張力調整シリンダを通じて前記ヨークを付勢するスプリングとからなる履帯張り調整装置に適用される。

0019

そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記張力調整シリンダは、前記サイドフレーム内に設けられ前記スプリングによりヨーク側に付勢されるチューブと、基端側が該チューブ内に摺動可能に挿嵌され先端側がチューブ外に突出して前記ヨークと共に変位するロッドと、該ロッドによりチューブ内に画成され前記履帯の張力を調整するため外部から供給される調整流体の注入量に応じて前記チューブからロッドを伸縮させる流体収容室とから構成し、前記サイドフレームとヨークとの間には、前記張力調整シリンダのロッドが伸長するときの最大ストローク位置を規制するストッパ手段を設けたことにある。

0020

このように構成することにより、張力調整シリンダの流体収容室(チューブ)内に調整流体を注入してロッドの伸縮量を調整するときに、流体の注入量が過剰となってもロッドの最大ストローク位置をストッパ手段で規制できるから、ヨークがサイドフレームのガイドから脱落したり、ロッドがチューブから抜け出したりすることはなくなる。

0021

また、請求項2の発明では、ストッパ手段を、サイドフレームに設けられヨークの摺動方向に予め決められた長さをもって延びた長穴と、該長穴内に突出して前記ヨークに設けられロッドの最大ストローク位置で該長穴の端部に当接するストッパ突起とから構成している。

0022

これにより、例えば調整流体の注入時等にロッドが伸縮するときには、ストッパ突起が長穴内を前後方向に変位し、ヨークがサイドフレームの前後方向に摺動変位するのを許すことができる。そして、ロッドの最大ストローク位置ではストッパ突起が長穴の端部に当接することにより、これ以上の変位を規制でき、ロッドの抜止めを行うことができる。

0023

また、請求項3の発明では、長穴は、ストッパ突起を外部から覗くことによりヨークの摺動位置を確認するための覗き窓を兼用する構成としている。これにより、調整流体の注入作業時には覗き窓内でのストッパ突起の変位を確認でき、ロッドの伸縮量を調整するときの目安にすることができる。

0024

さらに、請求項4の発明では、ストッパ手段は、サイドフレームに設けられ常時はヨークの端部から離間し、ロッドの最大ストローク位置で前記ヨークの端部に当接するストッパ部材により構成している。

0025

これにより、ロッドの最大ストローク位置ではストッパ部材がヨークの端部に当接するから、ヨークがこれ以上摺動変位するのを規制でき、ヨークがサイドフレームのガイドから脱落したり、ロッドがチューブから抜け出したりするを防止できる。

0026

一方、請求項5の発明が採用する構成の特徴は、張力調整シリンダを、サイドフレーム内に設けられスプリングによりヨーク側に付勢されるチューブと、基端側が該チューブ内に摺動可能に挿嵌され先端側がチューブ外に突出して前記ヨークと共に変位するロッドと、該ロッドによりチューブ内に画成され履帯の張力を調整するため外部から供給される調整流体の注入量に応じて前記チューブからロッドを伸縮させる流体収容室とから構成し、前記サイドフレームには、前記ヨークの摺動変位を外部から確認するため前記ヨークの摺動方向に延びる覗き窓を設け、前記ヨークには該覗き窓と対応する位置に目印部を設けたことにある。

0027

このように構成することにより、張力調整シリンダの流体収容室(チューブ)内に調整流体を注入するときには、覗き窓内での目印部の変位を外側から容易に確認でき、ロッドの伸縮量を調整するときの目安にすることができる。

0028

また、請求項6の発明では、サイドフレームに、ロッドの伸縮位置を目視するため覗き窓の周囲に位置して目盛りを設ける構成としている。これにより、ロッドの伸縮具合を目盛りを通じて確認でき、残りの調整代がどれくらいであるかを簡単に知ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0029

以下、本発明の実施の形態による履帯張り調整装置を油圧ショベルの下部走行体に適用した場合を例に挙げ、図1ないし図10に従って詳細に説明する。

0030

ここで、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は下部走行体のトラックフレームで、該トラックフレーム1は、上部旋回体(図示せず)が旋回可能に搭載されるセンタフレーム2と、該センタフレーム2の左右両側に設けられ、前後方向に伸長した左,右のサイドフレーム3(一方のみ図示)とから構成されている。

0031

また、サイドフレーム3は図3図4に示すように上板3A、底板3B、左側板3C及び右側板3Dから前後方向に延びる角筒体として形成されている。そして、サイドフレーム3の内部には、後述の張力調整シリンダ22等を収容する筒体4が、支持板5,6等と共に溶接により固定されている。なお、支持板6には後述のナット28が挿入される貫通穴6Aが穿設されている。

0032

7はサイドフレーム3の一端側に設けられた遊動輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット7は、サイドフレーム3の端部に溶接等によって接合されたブラケット板7Aと、該ブラケット板7Aから前側に突出し後述の遊動輪11を収容するために左,右で対向した側板7B,7Cと、該側板7B,7Cの上端側を一体に連結した上板7D等とから構成されている。

0033

8,9は遊動輪ブラケット7の内側に設けられた左,右のガイドで、該ガイド8,9は図2に示すように、遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cに固着された断面L字状の上側ガイド部8A,9Aと下側ガイド部8B,9Bとにより構成され、これらのガイド部8A,9A,8B,9Bは遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cに沿って前後方向に延在している。そして、ガイド8,9は遊動輪ブラケット7と共にサイドフレーム3の一部を構成し、ガイド8,9は後述のヨーク10を前後方向に摺動可能に案内するものである。

0034

10は遊動輪ブラケット7内に配設されたヨークで、該ヨーク10は図3に示すように二又状分岐して平行に延びる一対の腕部10A,10Aを有し、全体として略U字状に形成されている。また、各腕部10Aの先端側には段付き角柱状軸受部10B,10Bがボルト等で固着され、各軸受部10Bはヨーク10の一部を構成している。

0035

ここで、ヨーク10は各軸受部10Bが上側ガイド部8A,9Aと下側ガイド部8B,9Bとの間に挿入され、遊動輪ブラケット7のガイド8,9によって前後方向(矢示A,B方向)に摺動変位可能に支持されている。そして、ヨーク10は後述する履帯張り調整装置21の一部を構成し、矢示A,B方向に摺動変位することにより後述の履帯15に張力を付与するものである。

0036

11はサイドフレーム3の一端側に位置し、遊動輪ブラケット7内にヨーク10を用いて回転可能に支持された遊動輪で、該遊動輪11の中心部には左右方向に延びる支持軸12が挿嵌され、該支持軸12の両端側はヨーク10の軸受部10Bにピン(図示せず)等によって固定されている。そして、遊動輪11は支持軸12を中心として回転するようにヨーク10の軸受部10Bに支持され、ヨーク10と共に遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って前後方向に摺動変位するものである。

0037

13はサイドフレーム3の他端側に駆動輪側ブラケット14を介して設けられた駆動輪で、該駆動輪13は図1に示す如くスプロケット等からなり、走行用の油圧モータ(図示せず)等で回転駆動されることにより、遊動輪11との間に巻回された後述の履帯15を駆動するものである。

0038

15は遊動輪11と駆動輪13との間に巻装された履帯を示し、該履帯15はサイドフレーム3の上側では上ローラ16,16によってガイドされ、サイドフレーム3の下側では下ローラ17,17,…によりガイドされる。そして、走行用の油圧モータ等により駆動輪13を回転駆動すると、履帯15は駆動輪13と遊動輪11との間で周回動作することによって、装軌式車両は走行駆動されるものである。

0039

21はサイドフレーム3に設けられ、遊動輪11を通じて履帯15の張りを調整する履帯張り調整装置で、該履帯張り調整装置21は、図3及び図4に示すようにヨーク10、遊動輪11と、後述の張力調整シリンダ22、スプリング31等とによって構成され、遊動輪11と駆動輪13との間で履帯15の張り具合を調整するものである。

0040

22はサイドフレーム3内に配設された張力調整シリンダで、該張力調整シリンダ22は、図3ないし図5に示す如く外周側にばね受部23Aが設けられたチューブ23と、基端側が該チューブ23内に摺動可能に挿嵌されチューブ23内に流体収容室としてのグリース室24を画成すると共に、先端25A側がヨーク10に向けてチューブ23外に突出しヨーク10に当接された段付のロッド25と、該ロッド25とは反対側に位置してチューブ23から支持板6側に向け突出し、その中心側にチューブ23内のグリース室24と連通するグリース通路26Aが穿設されたグリース給排ロッド26とから大略構成されている。

0041

また、グリース給排ロッド26の突出端側には段付円板状のばね受板27が挿通され、該ばね受板27はグリース給排ロッド26に対して軸方向で相対変位可能となっている。そして、グリース給排ロッド26の突出端側にはナット28が螺着され、該ナット28は図5に示す位置でばね受板27を抜止め状態に保持しているものである。

0042

29はグリース給排ロッド26の外周側に挿通されたストッパ筒で、該ストッパ筒29はグリース給排ロッド26よりも短尺の筒体として形成され、その一端側はチューブ23に固定されている。そして、スプリング31が撓み変形(圧縮変形)してグリース給排ロッド26がチューブ23と共に図5中の矢示C方向に変位するときに、ストッパ筒29は他端側がばね受板27に当接し、スプリング31が過剰に撓み変形するのを防止する。

0043

30はグリース給排ロッド26の突出端に設けられたグリースニップルで、該グリースニップル30は、例えば装軌式車両のメンテナンス時等にグリースガン(図示せず)と接続され、チューブ23内のグリース室24内にグリース給排ロッド26のグリース通路26Aを通じて調整流体としてのグリースを給排(注入)するものである。そして、チューブ23に挿嵌されたロッド25は、グリース室24に対するグリースの充填量を増減させることにより矢示A,B方向に伸縮され、遊動輪11と駆動輪13との間に巻回された履帯15の初期張力がロッド25の伸縮量に応じて調整される。

0044

31は張力調整シリンダ22と共に筒体4内に収容されたスプリングで、該スプリング31は圧縮ばねからなり、張力調整シリンダ22の外周側に位置してチューブ23のばね受部23Aとばね受板27との間に配設されている。そして、スプリング31はチューブ23のばね受部23Aを矢示A方向に常時付勢することにより、張力調整シリンダ22のロッド25を介してヨーク10を矢示A方向に押圧するものである。

0045

即ち、履帯張り調整装置21は、スプリング31のばね力によって遊動輪11を駆動輪13から離間する方向に押圧し、これにより履帯15に適度な張りを与えている。そして、車両の走行時に履帯15を通じて遊動輪11に矢示B方向の荷重が作用したときには、スプリング31が撓み変形することにより衝撃を吸収し、履帯15に過大な張力が発生するの抑えるものである。

0046

32,32はサイドフレーム3の遊動輪ブラケット7に設けられた長穴で、該各長穴32は図2図3に示す如く遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cに長円形状をなして形成され、ヨーク10の摺動方向(前後方向)に一定の長さをもって延びている。そして、各長穴32内には後述のストッパ突起33が挿入され、長穴32はストッパ突起33を外部から覗くための覗き窓を兼用している。

0047

33,33は各長穴32と共にストッパ手段を構成するストッパ突起で、該各ストッパ突起33はヨーク10の各軸受部10Bに螺着して設けられ、その先端側は側板7B,7Cの長穴32内へと突出して目印部を構成している。そして、ヨーク10の各軸受部10Bが遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って矢示A,B方向に摺動変位するときに、ストッパ突起33は長穴32内を軸受部10Bと共に矢示A,B方向に変位する。

0048

また、車両のメンテナンス時等に張力調整シリンダ22のグリース室24内にグリースを給排してチューブ23からロッド25を図5中の矢示A,B方向に伸縮させるときに、グリースの供給(注入)量が多すぎてロッド25が矢示A方向に大きく伸長した場合でも、図6に示す如くストッパ突起33が長穴32内を矢示A方向に変位して長穴32の端部32Aに当接したときには、これによってロッド25の最大ストローク位置を規制し、ロッド25がチューブ23から矢示A方向にこれ以上伸長するのを阻止する。

0049

ここで、図3に示すストッパ突起33,33のうち側板7C側に位置するストッパ突起33は、遊動輪11と支持軸12との間にグリースを給脂するための給脂口(図示せず)を閉塞したプラグを兼用している。そして、遊動輪11と支持軸12との間にグリースを給脂するときには、前記給脂口からプラグ兼用のストッパ突起33を取外して長穴32の外側から給脂作業を行い、その後は再びストッパ突起33を螺着して前記給脂口を閉塞するものである。

0050

さらに、34は長穴32の周囲に位置して遊動輪ブラケット7の側板7Cに形成した目盛りで、該目盛り34は遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cのうち、図1に示すように車両の外側に位置する側板7Cに設けられ、図6に示す如くストッパ突起33が長穴32内で矢示A,B方向に変位するときの変位量(ロッド25の伸縮量)を目視させる構成となっている。

0051

本実施の形態による油圧ショベルの履帯張り調整装置は上述の如き構成を有するもので、以下、その作動について説明する。

0052

まず、油圧ショベルの走行時に履帯15が地面の起伏等に応じて変形し、遊動輪11に対して後方(矢示B方向)への荷重が作用すると、遊動輪11を支持するヨーク10が遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って矢示B方向に移動すると共に、ロッド25の先端25A側がヨーク10に当接した張力調整シリンダ22は、スプリング31を撓み変形させることにより矢示B方向に移動する。

0053

また、遊動輪11に作用する後方への荷重が減少すると、スプリング31は張力調整シリンダ22を矢示A方向に押戻すことにより、張力調整シリンダ22がヨーク10を伴って矢示A方向に変位し、遊動輪11により履帯15に対して張りを与えるように動作する。

0054

このように、油圧ショベルの走行時においては、履帯15の変形等により遊動輪11に前後方向(矢示A,B方向)への荷重が作用すると、この荷重の増減に応じてスプリング31が伸縮し、かかるスプリング31の伸縮に応じて張力調整シリンダ22がヨーク10及び遊動輪11を伴って前後方向に移動することにより、履帯15には遊動輪11と駆動輪13との間で適正な張りを与えられるものである。

0055

ところで、走行時における履帯15の張り具合は、車両の出荷時やメンテナンス時に行う張力調整シリンダ22の初期調整作業によって決められる。即ち、この初期調整作業は、チューブ23のグリース室24内にグリースニップル30側からグリースを注入することにより、グリースの注入量に従ってロッド25を矢示A,B方向に伸縮させ、ロッド25の伸縮量に応じてスプリング31の初期撓み量を調整すると共に、履帯15の初期張力(車両走行前の張力)を調整するものである。

0056

しかし、本実施の形態にあっては、張力調整シリンダ22の構成を簡略化し、製造工程の簡素化、コストダウン等を図るために、ロッド25の基端側をチューブ23内に摺動可能に挿嵌しピストンとして機能させ、チューブ23のばね受部23A内周側に別体のロッドガイド等を特別に設ける必要性をなくすようにしている。

0057

このため、車両の出荷時またはメンテナンス時等に、張力調整シリンダ22のチューブ23(グリース室24)内にグリースを過剰に注入してしまうと、チューブ23からロッド25が矢示A方向に大きく伸長することになり、最悪の場合にはヨーク10が遊動輪ブラケット7のガイド8,9から脱落したり、ロッド25がチューブ23から抜け出したりする可能性が生じることになる。

0058

そこで、本実施の形態にあっては、サイドフレーム3の一部となる遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cに、ヨーク10の摺動方向に一定の長さをもって延びる長穴32を設けると共に、ヨーク10の各軸受部10Bにはそれぞれ長穴32内に突出するストッパ突起33を螺着して設け、ヨーク10の各軸受部10Bが遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って矢示A,B方向に摺動変位するときには、ストッパ突起33を長穴32内でのみ矢示A,B方向に変位させる構成としている。

0059

そして、ストッパ突起33が長穴32内を矢示A方向に変位して長穴32の端部32Aに当接したときには、これによってストッパ突起33のこれ以上の変位を規制し、ヨーク10の矢示A方向の変位を制限すると共に、張力調整シリンダ22のロッド25がこれ以上に伸長するのを阻止し、ロッド25の最大ストローク位置を規制する構成としている。

0060

この結果、車両のメンテナンス時等に張力調整シリンダ22のグリース室24内にグリースを給排してチューブ23からロッド25を図5中の矢示A,B方向に伸縮させるときに、グリースの供給(注入)量が多すぎてロッド25が矢示A方向に大きく伸長した場合でも、図6に示す如くストッパ突起33が長穴32内を矢示A方向に変位して長穴32の端部32Aに当接したときに、ロッド25の最大ストローク位置を規制でき、ロッド25がチューブ23から矢示A方向に抜け出したりするのを防止できる。

0061

また、長穴32はストッパ突起33を外部から覗くための覗き窓を兼用し、長穴32の周囲には図6に示す如く目盛り34を形成しているから、張力調整シリンダ22のチューブ23内にグリースを充填する作業者は、長穴32内を矢示A方向に変位するストッパ突起33の位置を目視することにより、目盛り34を目安にしてグリースの注入量(ロッド25の伸長量)を容易に確認できる。

0062

そして、グリースの注入作業時における残りの調整代をストッパ突起33の変位から知ることができるので、張力調整シリンダ22による履帯15の張力調整作業を円滑に行うことができ、作業者の負担を確実に軽減でき、グリースの注入作業を効率化し、作業性を向上させることができる。

0063

従って、本実施の形態によれば、張力調整シリンダ22の構成を簡素化でき、組立時の作業性を向上できる上に、グリースの注入作業を円滑化し、効率的に行うことができ、作業者の負担を確実に軽減できる。

0064

また、一対のストッパ突起33,33のうち少なくとも一方のストッパ突起33は、遊動輪11と支持軸12との間にグリースを給脂するための給脂口を閉塞するプラグを兼用しているから、ストッパ突起33によって部品点数が特別に増大することもなくなり、遊動輪11と支持軸12との間にグリースを給脂するときには、前記給脂口からプラグ兼用のストッパ突起33を取外して長穴32の外側から給脂作業を行い、その後は再びストッパ突起33を螺着して前記給脂口を確実に閉塞することができる。

0065

次に、図7ないし図9は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、張力調整シリンダのロッドが伸長するときの最大ストローク位置を規制するストッパ手段をサイドフレームの遊動輪ブラケットに設けると共に、前記ストッパ手段とは別に覗き窓を設け、ヨークの摺動変位を外部から確認できる構成としたことにある。なお、本実施の形態では前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。

0066

図中、41,41はサイドフレーム3の遊動輪ブラケット7に設けられたストッパ手段を構成するストッパ部材としてのストッパプレートで、該各ストッパプレート41は高強度の金属板を、例えば図7に示す如くコ字形状折曲げることにより形成され、遊動輪ブラケット7の前端側からガイド8,9にそれぞれ取付られている。

0067

即ち、各ストッパプレート41は遊動輪ブラケット7のガイド8,9を前側から覆うように、例えば一方のストッパプレート41はガイド9の上側ガイド部9Aと下側ガイド部9Bとの前端側にそれぞれボルト(図示せず)等を用いて着脱可能に取付けられている。また、他方のストッパプレート41もガイド8側に同様に取付けられている。

0068

そして、各ストッパプレート41は、ヨーク10の各軸受部10Bが遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って矢示A方向に大きく摺動変位し、軸受部10Bの前端がストッパプレート41に当接したときに、ヨーク10のこれ以上の変位を規制すると共に、張力調整シリンダ22のロッド25が矢示A方向へとこれ以上に伸長するのを阻止し、ロッド25の最大ストローク位置を規制するものである。

0069

42はサイドフレーム3の遊動輪ブラケット7に設けられた覗き窓で、該覗き窓42は図7図8に示す如く遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cのうち、車両の外側に位置する側板7Cに長円形状の長穴として形成され、ヨーク10の摺動方向(前後方向)に一定の長さをもって延びている。そして、覗き窓42の内側には後述の識別マーク43が配置され、覗き窓42は識別マーク43を外部から覗くことによりヨーク10の摺動位置を確認するための窓を構成している。

0070

43はヨーク10の軸受部10Bに設けられた目印部としての識別マークで、該識別マーク43は図9に示す如くI字形状をなし、ヨーク10の軸受部10Bのうち、側板7Cの覗き窓42と対応する位置に配設されている。そして、ヨーク10の各軸受部10Bが遊動輪ブラケット7のガイド8,9に沿って矢示A,B方向に摺動変位するときに、識別マーク43は覗き窓42内を軸受部10Bと共に矢示A,B方向に変位するものである。

0071

さらに、44は覗き窓42の周囲に位置して遊動輪ブラケット7の側板7Cに形成された目盛りで、該目盛り44は遊動輪ブラケット7の側板7B,7Cのうち車両の外側に位置する側板7Cに設けられ、図9に示す如く識別マーク43が覗き窓42内で矢示A,B方向に変位するときの変位量(ロッド25の伸縮量)を目視させる構成となっている。

0072

かくして、このように構成される本実施の形態にあっても、車両のメンテナンス時等に張力調整シリンダ22のグリース室24内にグリースを給排してチューブ23からロッド25を矢示A,B方向に伸縮させるときに、作業者は覗き窓42から識別マーク43の位置を目視することにより、目盛り44を目安にしてグリースの注入量(ロッド25の伸長量)を容易に確認できる。そして、グリースの注入作業時における残りの調整代を、識別マーク43の変位から知ることができ、張力調整シリンダ22による履帯15の張力調整作業を円滑に行うことができる。

0073

また、グリースの供給(注入)量が多すぎてロッド25が矢示A方向に大きく伸長した場合でも、ヨーク10の軸受部10Bが矢示A方向に大きく変位してストッパプレート41に当接したときには、これによってロッド25の最大ストローク位置を規制でき、ロッド25がチューブ23から矢示A方向にこれ以上伸長するのを阻止することができる。

0074

次に、図10は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。しかし、本実施の形態の特徴は、覗き窓42と対応する位置に設ける目印部としての識別マーク51を、塗料等で広がりをもった色彩マークとして形成したことにある。

0075

ここで、識別マーク51は前記第2の実施の形態で述べた識別マーク43と同様にヨーク10の軸受部10Bに配設され、覗き窓42内を軸受部10Bと共に矢示A,B方向に変位するものである。

0076

かくして、このように構成される本実施の形態にあっても、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。

0077

なお、前記各実施の形態では、張力調整シリンダ22のロッド25をヨーク10とは別体で形成する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、ヨーク10をロッド25と予め一体に形成する構成としてもよく、または両者を連結ピン等によってピン結合する構成としてもよい。

0078

また、前記各実施の形態では、装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧クレーン等の他の装軌式車両に用いても同様の作用効果を発揮し得るものである。

発明の効果

0079

以上詳述した如く、請求項1に記載の発明によれば、履帯張り調整装置の張力調整シリンダをチューブ、ロッド及び流体収容室等により構成し、サイドフレームとヨークとの間には、前記張力調整シリンダのロッドが伸長するときの最大ストローク位置を規制するストッパ手段を設ける構成としたから、張力調整シリンダの流体収容室内に調整流体を注入してロッドの伸縮量を調整するときに、流体の注入量が過剰となってもロッドの最大ストローク位置をストッパ手段で規制でき、ヨークがサイドフレームのガイドから脱落したり、ロッドがチューブから抜け出したりするのを防止できる。従って、張力調整シリンダ等の構成を簡素化でき、組立時の作業性を向上できる上に、調整流体の注入作業を円滑に行うことができ、作業者の負担を確実に軽減できる。

0080

また、請求項2に記載の発明では、ストッパ手段を、サイドフレームに設けた長穴とヨークに設けたストッパ突起とから構成し、ロッドの最大ストローク位置では長穴の端部にストッパ突起を当接させる構成としているから、調整流体の注入時等にロッドの伸縮量に応じてストッパ突起を長穴内で前後方向に変位させ、ロッドの最大ストローク位置ではストッパ突起が長穴の端部に当接することにより、これ以上の変位を規制でき、ロッドの抜止めを行うことができる。

0081

また、請求項3に記載の発明では、長穴により覗き窓を兼用させ、ストッパ突起を外部から覗くことによりヨークの摺動位置を確認する構成としているから、調整流体の注入作業時には覗き窓内でのストッパ突起の変位を確認でき、ロッドの伸縮量を調整するときの目安にすることができる。

0082

さらに、請求項4に記載の発明では、常時はヨークの端部から離間するストッパ部材をサイドフレームに設け、ロッドの最大ストローク位置では前記ストッパ部材をヨークの端部に当接させる構成としているから、ロッドの最大ストローク位置でストッパ部材によりヨークの抜止めを行い、ヨークがこれ以上摺動変位するのを規制でき、ヨークがサイドフレームのガイドから脱落したり、ロッドがチューブから抜け出したりするを防止できる。

0083

一方、請求項5に記載の発明では、サイドフレームにヨークの摺動変位を外部から確認するための覗き窓を設け、前記ヨークには該覗き窓と対応する位置に目印部を設ける構成としているから、張力調整シリンダの流体収容室内に調整流体を注入するときには、覗き窓内での目印部の変位を外側から容易に確認でき、ロッドの伸縮量を調整するときの目安にすることができる。従って、この場合でも張力調整シリンダの構成を簡素化でき、組立時の作業性を向上できる上に、調整流体の注入作業を円滑化でき、作業者の負担を軽減することができる。

0084

また、請求項6に記載の発明では、覗き窓の周囲に位置してサイドフレームに目盛りを設ける構成としているから、ロッドの伸縮具合を目盛りを通じて確認でき、残りの調整代を簡単に知ることができると共に、調整流体の注入作業を円滑化でき、作業者の負担を軽減し作業性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0085

図1本発明の第1の実施の形態による履帯張り調整装置が適用された油圧ショベルの下部走行体を示す正面図である。
図2遊動輪ブラケット、遊動輪及び履帯等を示す図1中の矢示II−II方向からみた拡大断面図である。
図3ヨーク、張力調整シリンダ及びスプリング等を示す図1中の矢示 III−III 方向からみた拡大断面図である。
図4遊動輪ブラケット、張力調整シリンダ及びスプリング等を示す図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
図5張力調整シリンダのチューブ及びロッド等を拡大して示す図4中の矢示V−V方向からみた断面図である。
図6遊動輪ブラケットに設けた長穴とストッパ突起とを示す図4の要部拡大図である。
図7第2の実施の形態による履帯張り調整装置の遊動輪ブラケット、覗き窓及び識別マーク等を示す部分正面図である。
図8遊動輪ブラケット及びヨーク等を示す図7中の矢示VIII−VIII方向からみた断面図である。
図9遊動輪ブラケットに設けた覗き窓と識別マークとを示す図7の要部拡大図である。
図10第3の実施の形態による履帯張り調整装置の覗き窓及び識別マーク等を示す要部拡大図である。

--

0086

1トラックフレーム
3サイドフレーム
7遊動輪ブラケット
8,9ガイド
10ヨーク
11遊動輪
13駆動輪
15履帯
21履帯張り調整装置
22張力調整シリンダ
23チューブ
24グリース室(流体収容室)
25ロッド
31スプリング
32長穴(覗き窓)
33ストッパ突起(ストッパ手段)
41ストッパプレート(ストッパ部材)
42 覗き窓
43,51識別マーク(目印部)
44 目盛り

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