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技術 光信号のオ—ル・オプティカル・スイッチングを行なうための装置、光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法、および、サニャック干渉計ル—プを光スイッチとして使用する方法

出願人 ザボードオブトラスティーズオブザリランドスタンフォードジュニアユニヴァーシティ
発明者 モニカ・ケイ・デイビスミシェル・ジェイ・エフ・ディゴネ
出願日 1999年7月29日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 1999-215453
公開日 2000年3月21日 (20年1ヶ月経過) 公開番号 2000-081644
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長計器 光偏向、復調、非線型光学、光学的論理素子
主要キーワード 熱減衰 立下がり端 瞬時温度 最小ループ 過時間τ 温度変化範囲 ケンチング 時間持続期間
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図面 (8)

課題

干渉計ループ内に非対称位置づけられる活性ファイバ部分を持つサニャック干渉計を使用し、環境的に安定した高速ファイバスイッチを提供する。

解決手段

ポンプパルスが、干渉計ループに印加され、活性ファイバ部分に作用して熱効果または熱によらない非線形効果によって屈折率を変える。ループ内の活性ファイバ部分の非対称な位置づけのため、活性ファイバ部分の屈折率の変化は、反対方向に伝搬する2つの光信号に異なった影響をし、2つの光信号の受ける位相変化が一時的に相違する。位相変化の一時的な差のため、2つの光信号は、干渉計ループの入力/出力カプラ切換えられた出力ポートで強め合って組み合わされる。スイッチのオン時間は、主にサニャックループの長さで設定され、サニャックアーキテクチャによる立下がり時間は、比較的遅い活性ファイバでも速くできる。

概要

背景

概要

干渉計ループ内に非対称位置づけられる活性ファイバ部分を持つサニャック干渉計を使用し、環境的に安定した高速ファイバスイッチを提供する。

ポンプパルスが、干渉計ループに印加され、活性ファイバ部分に作用して熱効果または熱によらない非線形効果によって屈折率を変える。ループ内の活性ファイバ部分の非対称な位置づけのため、活性ファイバ部分の屈折率の変化は、反対方向に伝搬する2つの光信号に異なった影響をし、2つの光信号の受ける位相変化が一時的に相違する。位相変化の一時的な差のため、2つの光信号は、干渉計ループの入力/出力カプラ切換えられた出力ポートで強め合って組み合わされる。スイッチのオン時間は、主にサニャックループの長さで設定され、サニャックアーキテクチャによる立下がり時間は、比較的遅い活性ファイバでも速くできる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

光信号オールオプティカルスイッチングを行なうための装置であって、入力光信号を受け取る入力導波路と、光導波路ループとを含み、前記光導波路は、前記ループ内に非対称位置づけられる活性部分を有し、前記装置はさらに、前記光信号を、第1および第2の反対方向に伝搬する信号として前記ループ内に伝搬させるため、前記入導波路からの光を前記ループへ結合し、かつ、前記ループからの前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号を、組み合わされた出力信号として結合するカプラを含み、前記カプラは、第1および第2の出力ポートを有し、前記カプラは、前記ループから結合される前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号が第1の位相関係を有するとき、前記組み合わされた出力信号を前記第1の出力ポートに結合し、前記カプラは、前記ループから結合される前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号が第2の位相関係を有するとき、前記組み合わされた出力信号を前記第2の出力ポートに結合し、前記装置はさらに、前記ループの前記活性部分にポンプ光を導入するため前記ループに結合されるポンプ光源を含み、前記ループの前記活性部分は、前記ポンプ光に応答して、前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号に位相変化を引き起こし、前記位相変化は、前記ループから結合される前記第1および第2の信号に、前記ループを通っての伝搬時間に比例する時間持続期間にわたって前記第1の位相関係から前記第2の位相関係へ切換させ、その後、前記ループから結合される前記第1および第2の信号は、前記第1の位相関係へ戻る、光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項2

前記活性部分は、ドーパントでドープされた導波路を含み、前記活性部分は、ポンプ光が存在しない場合、第1の屈折率を有し、ポンプ光に応答して、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項3

前記活性部分の前記屈折率は、前記ポンプ光が印加されるとき、第1の変化速度で、前記第1の屈折率から前記第2の屈折率に変わり、前記ポンプ光が取り除かれるとき、第2の変化速度で、前記第2の屈折率から前記第1の屈折率に変わり、前記第1の変化速度は、前記第2の変化速度よりも速い、請求項2に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項4

前記光信号は、ループ通過時間にわたって前記ループを伝搬し、前記屈折率は、立ち上がり時間にわたって前記第1の屈折率から前記第2の屈折率へ変わり、前記立ち上がり時間は、前記ループ通過時間よりもはるかに短い、請求項2に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項5

前記光信号は、ループ通過時間にわたって前記ループを伝搬し、前記屈折率は、立下がり時間にわたって前記第2の屈折率から前記第1の屈折率へ変わり、前記立下がり時間は、前記ループ通過時間よりもはるかに長い、請求項2に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項6

前記ループから結合される前記第1および第2の信号は、光導波路の前記ループの不活性部分を通じての前記第1の光信号の通過時間とほぼ等しい時間持続期間にわたって、前記第2の位相関係を有する、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項7

前記第1および第2の信号は、たとえ前記ポンプ光が、前記ループを通じての前記伝搬時間に比例する前記時間持続期間よりも長い持続期間を有したとしても、前記第2の位相関係から前記第1の位相関係に切換える、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項8

前記第1および前記第2の反対方向に伝搬する信号の前記位相変化は、前記ポンプ光に応答しての前記光導波路の前記活性部分における熱変化によって生じる、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項9

前記光導波路の前記活性部分は、イオン化された希土類でドープされたガラスを含む、請求項8に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項10

前記希土類は、テルビウムを含む、請求項9に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項11

前記希土類は、プラセオジムを含む、請求項9に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項12

前記希土類は、サマリウムを含む、請求項9に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項13

前記ガラスは、シリカを含む、請求項9に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項14

前記光導波路の前記活性部分は、遷移金属でドープされたガラスを含む、請求項8に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項15

前記遷移金属は、イオン化されたコバルトを含む、請求項14に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項16

前記遷移金属は、イオン化されたバナジウムを含む、請求項14に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項17

前記ガラスは、シリカを含む、請求項14に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項18

前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号の前記位相変化は、前記ポンプ光に応答しての前記光導波路の前記活性部分における非線形効果によって引き起こされる、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項19

前記光導波路の前記活性部分は、非線形応答が強く、かつ、非線形応答時間が速いドーパントでドープされたガラスを含む、請求項18に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項20

前記ドーパントは、二価の希土類を含む、請求項19に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項21

前記二価の希土類は、ツリウムを含む、請求項20に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項22

前記ガラスは、シリカを含む、請求項19に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項23

前記光導波路の前記活性部分は、ネオジムでドープされたガラスを含む、請求項18に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項24

前記ガラスは、シリカを含む、請求項23に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項25

前記ポンプ光は、レーザーダイオードによって発生される、請求項18に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項26

前記非線形効果は、放射過程がない場合に生じる、請求項18に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項27

前記活性部分は、十分な濃度のドーパントでドープされているため、前記活性部分の長さは、1メートルよりも短い、請求項18に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項28

前記導波路の前記活性部分の長さは、光導波路の前記ループの全長の約2分の1よりも短い、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項29

前記第1および前記第2の信号は、前記第1および第2の信号の偏光には依存せず、前記第1の位相関係から前記第2の位相関係に切換える、請求項1に記載の光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置。

請求項30

光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法であって、光信号を、第1および第2の反対方向に伝搬する信号として光ループに入力するステップと、前記光ポンプで、前記ループの活性部分をポンピングするステップとを含み、前記活性部分は、前記ループ内に非対称に位置づけられ、前記ポンプは、前記ループの前記活性部分に、前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号の位相を変更させ、前記ループ内の前記活性部分の位置は、前記第2の反対方向に伝搬する信号が、変更された位相で前記ループを出る前に、前記第1の反対方向に伝搬する信号に前記変更された位相で前記ループを出させ、前記方法はさらに、出力信号を発生するため、第1および第2の出力ポートを有するカプラで、前記第1の反対方向に伝搬する信号に、前記第2の反対方向に伝搬する信号で干渉するステップを含み、前記出力信号は、前記反対方向に伝搬する信号の一方のみが前記カプラにおいて前記変更された位相を有するとき、前記カプラの前記第2のポートから出力され、前記出力信号は、前記反対方向に伝搬する信号のいずれも前記カプラにおいて前記変更された位相を有さないとき、および、前記反対方向に伝搬する信号の両方が前記カプラにおいて前記変更された位相を有するとき、前記カプラの前記第1のポートから出力される、光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項31

前記活性部分は、ドーパントでドープされた導波路を含み、前記活性部分は、第一の屈折率を有し、前記ポンピングするステップは、前記活性部分に、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を持たせる、請求項30に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項32

前記活性部分の前記屈折率は、前記ポンプ光が印加されるとき、第1の変化速度で前記第1の屈折率から前記第2の屈折率に変わり、前記ポンプ光が取り除かれるとき、第2の変化速度で前記第2の屈折率から前記第1の屈折率へ変わり、前記第1の変化速度は、前記第2の変化速度よりも速い、請求項31に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項33

前記光信号は、ループ通過時間にわたって前記ループを伝搬し、前記ポンピングするステップは、前記屈折率を、立ち上がり時間にわたって前記第1の屈折率から前記第2の屈折率に変え、前記立ち上がり時間は、前記ループ通過時間よりもはるかに短い、請求項31に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項34

前記光信号は、ループ通過時間にわたって前記ループを伝搬し、前記ポンピングするステップの後に、前記屈折率は、立下り時間にわたって前記第2の屈折率から前記第1の屈折率に変わり、前記立下がり時間は、前記ループ通過時間よりもはるかに長い、請求項31に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項35

前記ポンピングするステップは、前記ループから結合される前記第1および第2の信号に、光導波路の前記ループの不活性部分を通じての前記第1の光信号の通過時間にほぼ等しい時間持続期間にわたって前記第2の位相関係を持たせる、請求項30に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項36

前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号の前記位相は、前記ポンピングするステップに応答しての前記光ループの前記活性部分における熱変化により引き起こされる前記光ループの前記活性部分における変化のために、変更される、請求項30に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項37

前記第1および第2の反対方向に伝搬する信号の前記位相は、前記ポンピングするステップに応答しての前記活性部分における非線形効果により引き起こされる前記光ループの前記活性部分の屈折率の変化により、変更される、請求項30に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項38

前記非線形効果は、放射過程がない場合に生じる、請求項37に記載の光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法。

請求項39

サニャック干渉計ループを光スイッチとして使用する方法であって、入力光信号の2つの部分に前記干渉計ループを反対方向に伝搬させるため、前記干渉計ループの第1のポートに前記入力光信号を与えるステップと、ポンプ信号を、前記ループの非対称に位置づけられた活性部分に、選択的に結合するステップとを含み、前記ポンプ信号は、前記ループの前記活性部分に伝搬特性を変えさせ、前記方法はさらに、前記干渉計ループから信号光を出力するステップを含み、前記信号光は、前記干渉計ループを反対方向に伝搬する前記入力光信号の前記2つの部分を組み合わせることで得られ、前記信号光は、前記ポンプ信号が前記干渉計ループの前記活性部分に結合される前に、前記第1のポートから出力され、前記信号光は、前記入力光信号の前記2つの部分のうち一方のみが前記干渉計ループの前記活性部分を通過し終えているとき、前記干渉計ループの第2のポートから出力され、前記信号光は、前記入力光信号の両方の部分が前記干渉計ループの前記活性部分を通過し終えているとき、前記干渉計ループの前記第1のポートから出力される、サニャック干渉計ループを光スイッチとして使用する方法。

技術分野

0001

この発明は、ファイバサニャック干渉計に基づくオールオプティカル・ファイバまたは導波路スイッチのための新しいアーキテクチャに向けられる。

0002

オール・オプティカル導波路スイッチにおいては、光信号は、異なった波長の他の光的信号の印加ポンピングによって誘導されるスイッチング)によって、または光信号それ自身(自己スイッチング)によって、1出力ポートから他出力ポートへ切換えられる。これは、光干渉計の2つのアームのうち一方に光的三次非線形性を持つ素子位置付けることで、光干渉計において達成される。たとえば、ポンピングによって誘導されるスイッチングの場合には、ポンプ光が存在しないときには、すべての信号パワー干渉計の2つの出力ポートの一方から出るように干渉計が調整(または作製)される。ポンプ光が印加されるときは、干渉計は、非線形素子屈折率を変え、それによってアームを流れる信号の位相を変える。位相のシフトが正しい値(これは干渉計に依存するが、たとえばマッハツェンダー干渉計においてはπである)をとるときは、信号は一ポートから他ポートへ切換えられる。

0003

一般に、三次非線形効果は弱いので、この種の大きな位相のシフトを生じさせるためには、比較的大きな強度および/または長い非線形媒体が必要とされる傾向がある。この場合、スイッチングは、強度と長さとの積が大きいことにより特徴付けられる。したがって、極めて長い長さ(数キロメートル)にわたって高い光強度を維持する光ファイバは、小さな光パワーで大きな位相のシフトを生じることができる。しかし、ファイバにおいては、利用可能な三次非線形性は数タイプしかない。最も一般的に使用されるタイプはカー効果である。しかし、カー効果は、シリカファイバにおいては極めて弱い。シリカファイバでカー効果に基づくスイッチを作るためには、長いファイバおよび比較的小さなスイッチングパワー、または大きなパワーおよび短いファイバ(または導波路)のいずれかが必要となる。前者の場合には、ファイバのアームを極めて長くする必要があるため、多くの場合、干渉計は不安定で非実用的なものとなる。特に、無理のないファイバの温度変化範囲にわたって、そのバイアス点を安定させるために、サブセンチメートルの長さ範囲内にする必要のある、一般的に使用されるマッハ・ツェンダー干渉計の場合にこのことがいえる。後者の場合には、ファイバを短くすることができ、したがって、干渉計をより安定させることができるが、切換のために必要とされるパワーがあまりにも大きくなる。大きなスイッチングパワーは、ファイバの破損を引き起こすため、または高価であるため、またはその両方のため好ましくない。

0004

他の材料および他のタイプの非線形性は、シリカにおけるカー効果よりもはるかに強く、したがって必要とする強度と長さとの積はより小さい。具体例の1つが、いわゆる共振によってエンハンスされる非線形性(resonantly enhanced nonlinearities)であり、これは、適切な電子遷移を起こす材料および/またはドーパントにおいて生じる。そのような材料の例は、CdSexS1-x、またはGaAsなどの半導体およびカルコゲナイドガラスを含む。(M.アソベ(Asobe)の「カルコゲナイドガラスファイバを用いる非線形光ループミラーにおける低パワー・オール・オプティカル・スイッチング(Low power all-optical switching in a nonlinear optical loop mirror using chalcogenide glass fibre)」、ELECTRONICSLETTERS, 18th、1996年7月、Vol.32、No.15、第1396〜1397頁を参照)。共振によってエンハンスされる非線形性は、また、たとえば、エルビウム(Er3+)またはネオジム(Nd3+)などの三価希土類などの、シリカファイバに導入することができるドーパントにおいて観察できる。(M.J.F・ディゴネ(Digonnet)他の「低パワー・オール・オプティカル・スイッチングのためのドープト・ファイバにおける共振によってエンハンスされる非線形性:一考察(Resonantly Enhanced Nonlinearity in Doped Fibers for Low-Power All-Optical Switching : A Review)」OPTICAL FIBERTECHNOLOGY、Vol.3、1997年、第44〜64頁を参照)。後者のタイプの非線形性の利点は、依然としてシリカベースのファイバを利用することができ、すなわち、最終的に低損失超高速スイッチを作るため有益であろうと思われる、シリカファイバの基本的な低損失低分散特性をすべて保持することができるという点である。しかし、既存の共振によりエンハンスされる非線形材料では、スイッチングパワーを低く抑えようとしても、依然として必要とされる非線形素子の長さが極めて長いためほとんどの干渉計は安定しない。

0005

つまり、適切なオール・オプティカルスイッチの探求は、(1)強い三次非線形性を持つ材料の開発、および(2)アームの長いファイバにおいても安定となり得るスイッチアーキテクチャの同定と密接に関連する。

0006

数年前、この後者の問題に対する、可能性のある解決策として、サニャックファイバループが認識された。その主な理由は、多くの干渉計とは異なり、サニャックループが真の共通経路干渉計であること、すなわち相反することである。したがって、ループの長さが極めて長い場合でさえも、サニャックループは、ゆっくりした外部からの擾乱に対して非常に安定である(ゆっくりしたという言葉は、光がサニャックループを回って伝搬するためにかかる時間を尺度として規定される)。したがって、極めて長い(最高で数キロメートルの)シリカファイバのサニャックループを利用して、ファイバのカー効果によって、小さなスイッチングパワーでかなりの位相のシフトを起こすことができる。

0007

オール・オプティカル・スイッチングの例証として、サニャック干渉計はいくつかの態様で使用されている。最も一般的な方策は、シリカファイバのカー効果と交差位相変調(cross-phase modulation)として知られる効果を利用する(N.J.ドラン(Doran)他、「ファイバ・ループ・ミラー装置におけるオール・オプティカル・スイッチングの実験研究(Experimental Investigation of All-Optical Switching in Fibre Loop Mirror Device)」ELECTRONICSLETTERS、Vol.25、No.4、1989年2月18日、第267〜269頁;およびM.C.ファエス(Farries)他、「サニャック干渉計を用いる光ファイバスイッチ(Optical fiber switch employing a Sagnac interferometer)」、APPLIED PHYSICS LETTERS、Vol.55、No.1、1989年7月3日、第25〜26頁を参照)。この方式では、スイッチングを起こすポンプパルスは、ループの一方向にのみ伝搬し、ポンプパルスはループ長よりもかなり短い。ループ内をポンプと同じ方向に進む(同じ方向に伝搬する:copropagating)信号は、それがループを通じて進む間ずっと、ポンプを見、一方、ポンプとは別の方向に進む(反対方向に伝搬する:counterpropagating)信号は、偶然ループ内でポンプと同一の位置に来た短い時間の間のみポンプを見る。カー効果は極めて高速(数フェムト秒)であるので、100フェムト秒またはそれよりも長い(この数値でほとんどの実験条件カバーされる)ポンプパルスにおいては、反対方向に伝搬する信号に対しては、ループ長の極めて短い断片部分にわたってしか非線形に屈折率が変化しない。一方、同じ方向に伝搬する信号に対しては、(ウォークオフは無視できると仮定すれば)ループの全長にわたって非線形に屈折率が変化する。したがって、2つの信号に生じる位相のシフトは異なる。この微分位相シフトがπに等しくなるようなポンプパワーであるときは、信号は一ポートから他ポートへと完全に切換えられる。

0008

サニャックループでのカー効果の自己スイッチング応用は、サニャックループのカプラの結合比が50%から離れるように調節することによって誘導できるように、ループ内を反対方向に伝搬する2つの信号が異なったパワーを持つのであれば、一方の信号が他方の信号よりも大きなカー効果による位相のシフトを生じるであろうという事実を利用している(N.J.ドラン他、前掲書を参照)。信号のパワーを調節することによって、反対方向に伝搬する信号の微分位相シフトがπとなるようにパワーを不均衡にでき、これで、やはり信号が完全に切換えられる。

0009

他実施例は、やはりカー効果を利用するが、サニャックループ内を反対方向に伝搬する信号の偏光が直交する(M.ジンノ(Jinno)他、「非線形サニャック干渉計におけるレーザーダイオードによってポンピングされる超高速オール・オプティカル・スイッチングの例証(Demonstration of laser-diode-pumped ultrafast all-optical switching in a nonlinear Sagnac interferometer)」、ELECTRONICSLETTERS、Vol.27、No.1、1991年1月3日、第75〜76頁を参照)。2つの光信号の偏光が確保されるよう、ループは偏光維持ファイバで作られ、ループ全体を通じてポンプは互いに対して同一のままである。ポンプの偏光と平行な偏光を持つ信号は、ポンプの偏光に直交する偏光を持つ信号よりも大きな位相のシフトを起こす。ここでもやはり、ポンプのパワーを適切なレベルに調整することによって、この微分位相シフトをπに等しくすることができ、信号が完全に切換えられる。この効果は、また、ダイ・ドープされたポリマーのファイバを非線形素子として使用しても立証された(D.W.ガーベイ(Garvey)他、「単一モードポリマー光ファイバスイッチング特性の特徴付け(Characterization of the Switching Properties of a Singlemode Polymer Optical Fiber)」SPIE、Vol.2527、1995年、第404〜410頁を参照)。

0010

他の立証例は、シリカファイバのサニャックループに挿入されたカルコゲナイドファイバを非線形素子として使用する(M.アソベ他、前掲書を参照)。シリカよりもはるかに強いカー効果を持つカルコゲナイドファイバを使用することで、より短いファイバおよび/またはより小さなスイッチングパワーを使用することが可能になる。

0011

他の例では、非線形材料として作用する半導体であるα−シリコンコーティングされたD字形のファイバを非線形素子とする、ファイバサニャックスイッチが立証された(R.M.リベイロ(Ribeiro)他、「半導体でコーティングされたD−ファイバを使用するオール・ファイバ干渉計におけるスイッチング(Switching in all-fibre interferometer using a semiconductor coated D-fibre)」、ELECTRONICSLETTERS、Vol.32、No.15、1996年7月18日、第1402−1403頁を参照)。D字形のファイバは、カプラの近くにくるよう、サニャックループ内に非対称に位置付けられる。この非対称性のため、非線形素子に到達した信号はまず、所定の位相のシフトを起こす。もし、非線形素子の非線形応答が、ループ通過時間よりもかなり短ければ、そして、もし、反対方向に伝搬する信号が非線形素子に到達するときまでにポンプがオフにされるのであれば、後で到達する反対方向に伝搬する信号は、第1の信号に生じた位相のシフトよりも小さな(理想的にはゼロの)非線形位相シフトを起こすであろう。

0012

しかし、これまでに報告されているサニャックループスイッチはすべて、通常数十センチメートルまたはそれ以上のかなり長いファイバ長を利用している。また、これらは、極めて高速の非線形媒体を必要とする。

発明の概要

0013

この発明の目的は、比較的低速の非線形媒体とともに、および、ポンプにより誘導される屈折率の変化が熱効果によって生じる媒体とともに使用できるサニャック干渉計を提供することである。この発明は特に、比較的長い時間(数ナノ秒から数マイクロ秒)にわたって「オン」のままとなる必要のあるスイッチを製造するため有益であろう。他のサニャックスイッチとは異なり、「オン」時間は、サニャックループの長さを変えることにより好都合に調節できる。

0014

この発明によるサニャックスイッチアーキテクチャは、たとえ極めて長い導波路であっても、任意の導波路の長さにわたっての、温度変化などのゆっくりした環境的な擾乱に対して安定である。導波路の活性(たとえばドーピングされた)部分がポンピングの開始に応答して極めて迅速にその屈折率を変化させ、導波路の活性部分がポンピングが終了した後極めてゆっくりとその元の屈折率に戻るという条件下で、この発明のこの特性により、より長い、任意の長さの導波路を使用することが可能となる。この発明は、オフに切換えるため、および、スイッチのオン時間を制御するため、サニャックループの遅延を使用する。

0015

この発明の一局面は、光信号のオール・オプティカル・スイッチングを行なうための装置である。この装置は、入力光信号を受ける入力導波路を含む。光導波路のループは、ループ内に非対称に位置付けられる活性部分を有する。カプラは、入力導波路からの光をループへ結合させ、光信号を、第1および第2の反対方向に伝搬する信号としてループ内で伝搬させる。カプラはまた、ループからの第1および第2の反対方向に伝搬する信号を、組合された出力信号として結合する。カプラは、第1および第2の出力ポートを有する。カプラは、ループから結合される第1および第2の反対方向に伝搬する信号が第1の位相関係にあるとき、組合された出力信号を第1の出力ポートへ結合する。ループから結合される第1および第2の反対方向に伝搬する信号が第2の位相関係にあるとき、カプラは、組合された出力信号を第2の出力ポートへ結合する。ループの活性部分にポンプ光を導入するため、ポンプ光源がループに結合される。ループの活性部分は、ループ内で非対称に位置付けられる。ループの活性部分は、強度に依存する屈折率を持つ材料で作られる。適切な波長のポンプ光が活性部分に入るとき、ポンプ光は屈折率の変化を引き起こし、この変化によって、第1および第2の反対方向に伝搬する信号に位相の変化が生じる。この位相の変化によって、ループから結合される第1および第2の信号は、ループを通じての伝搬時間に比例する時間持続期間にわたって、第1の位相関係から第2の位相関係へ切換えられ、その後、ループから結合される第1および第2の信号は、第1の位相関係に戻る。

0016

この発明の他局面は、光ポンプを使用して光信号を切換えるための方法である。光信号は、第1および第2の反対方向に伝搬する信号としてループへ入力される。ループの活性部分は、光ポンプによりポンピングされる。活性部分は、ループ内に非対称に位置付けられる。ポンプは、ループの活性部分に、第1および第2の反対方向に伝搬する信号の位相を変えさせる。ループ内での活性部分の位置付けのため、第2の反対方向に伝搬する信号が位相を変えられてループから出るよりも前に、第1の反対方向に伝搬する信号が位相を変えられてループから出る。方法はさらに、第1および第2の出力ポートを有するカプラで、第2の反対方向に伝搬する信号により、第1の反対方向に伝搬する信号に干渉することで、出力信号を発生するステップを含む。反対方向に伝搬する信号のうち一方のみがカプラにおいて変更された位相を有するとき、出力信号は、カプラの第2のポートから出力される。反対方向に伝搬する信号のいずれもカプラにおいて変更された位相を有さないとき、または、反対方向に伝搬する信号の両方がカプラにおいて変更された位相を有するとき、出力信号は、カプラの第1のポートから出力される。

0017

この発明の他局面は、サニャック干渉計ループを光スイッチとして使用する方法である。入力光信号が、干渉計ループの第1のポートに与えられ、入力光信号の2つの部分が、干渉計ループ内を反対方向に伝搬させられる。ポンプ信号が、非対称に位置付けられたループの活性部分に選択的に結合される。ポンプ信号は、ループの活性部分に、伝搬特性を変えさせる。信号光が、干渉計ループから出力される。信号光は、干渉計ループ内を反対方向に伝搬する入力光信号の2つの部分を組合せることにより得られる。ポンプ信号が干渉計ループの活性部分に結合される前に、信号光は第1のポートから出力される。入力光信号の2つの部分の一方のみが干渉計ループの活性部分を通過し終えているとき、信号光は、干渉計ループの第2のポートから出力される。入力光信号の両方の部分が干渉計ループの活性部分を通過し終えているとき、信号光は、再び、干渉計ループの第1のポートから出力される。

0018

添付の図面に関連して、この発明を以下に詳細に説明する。

詳細な説明

0019

この発明は、光通信および光センサアレイにおいて応用の可能性を持つ、オール・オプティカルファイバおよび導波路スイッチに関する。光ファイバを使用して形成される構成要素について以下に説明するが、たとえば、ニオブ酸リチウムガラス、半導体、ポリマーなどの材料を使用して平坦基板上に作製された集積光導波路など、他のタイプまたは形の光導波路でも、この発明を実現できることが理解されねばならない。

0020

典型的には、ファイバスイッチは2つの入力ポートと2つの出力ポートを有する。これは、図1(A)および図1(B)に図示されており、ボックス100は、第1および第2の入力ポート(ポート1およびポート2)と第1および第2の出力ポート(ポート3およびポート4)とを有する一般的スイッチを表わす。一般的プロトコルの1つにおいては、入力ポートの一方(たとえばポート1)に印加された光信号は、出力ポートの一方(たとえばポート3)に現われる。図1(B)に図示するように、適切なパワーの光ポンプパルスが入力ポートの他方(たとえばポート2)に入力されるとき、信号は、第2の出力ポート(たとえばポート4)に切換えられる。ポンプがオフにされるとき、信号は第1の出力ポートに戻る。

0021

一般に、図1(A)および図1(B)のボックス100は、干渉計によって実現される。たとえば、図2は、スイッチングを達成するためにカー効果を利用する例としてのサニャック干渉計200を示す。干渉計は、カプラ206によってループ204に形成される光ファイバ202を含む。カプラは、信号の波長λsに対しては50%カプラであり、ポンプの波長λpに対しては100%カプラまたは0%カプラのいずれかであるという効果を持つ。したがって、ファイバ202の入力端210に印加される信号波長λsの信号光は、カプラ206によって実質的に均等に分割され、信号の第1の半分がループ204に入りループ204のまわりを時計回り(CW)方向に伝搬させられ、信号の第2の半分がループ204に入り、ループ204のまわりを反時計回り(CCW)方向に伝搬させられる。2つの信号は、カプラ206において強め合って再び組合され、組合された2つの信号の相対位相によって、ファイバ202の入力端210またはファイバ202の出力端212において、組合された信号がカプラから出力される。信号に、非相反擾乱がない場合は、2つの信号は相対的な位相のシフトを全く受けないであろうから、組合された光は入力端210から出力される。

0022

入力端210に印加されるポンプ波長λpのポンプパルスは、カプラ206に入るが分割はされない。もしカプラ206が、ポンプ波長に対して0%カプラであれば、実質的にすべてのポンプパルスがループ204に入り、時計回り方向にループ204のまわりを伝搬する。一方、もしカプラが100%カプラであれば、実質的にすべてのポンプパルスがループ204に入り、反時計回り方向にループ204のまわりを伝搬する。以下の説明のため、ポンプパルスが時計回り方向にループ204のまわりを伝搬するよう、カプラ206は、ポンプ波長に対して0%カプラであるものと考える。したがって、ポンプパルスは、時計回りに伝搬する信号部分と同じ方向に伝搬し、反時計回りに伝搬する信号部分とは反対の方向に伝搬する。

0023

ループ遅延τLと比較して短いパルスとしてポンプパルスがループ204に印加されると仮定すると(たとえば、パルスが約15ナノ秒持続期間を持ち、ループの長さが10メートルであるとすると)、ポンプパルスはループ204のまわりを時計回り方向に伝搬し、光ファイバ202の屈折率に擾乱を起こす。屈折率の擾乱は、ポンプパルスの伝搬に応答して、時計回り方向にループ204のまわりを伝わる。したがって、ポンプパルスと同時に時計回り方向に伝搬する信号部分は、それがループ204の回りを伝搬するに伴い屈折率の変化を受けるであろう。一方、対応して反時計回り方向に伝搬する信号部分は、それが反対方向に伝搬するポンプパルスと出会う極めて短い持続期間の間のみ、屈折率の変化を経験するであろう。したがって、時計回りに伝搬する信号と反対方向に伝搬する信号とは、非相反位相シフトを経験するであろう(一波長にあるポンプの伝搬速度と他波長にある信号の伝搬速度との差による効果は、この説明の目的においては無視できる)。もし、ポンプパルスの強度とループ204の長さとが適切に選択されれば、微分位相シフトはπとなるであろうし、時計回り信号と反時計回り信号とがカプラ206で組合されるとき、微分位相シフトのために、光が強め合った組合され、ファイバ202の出力端210からではなく出力端212から出力されるであろう。ポンプパルスがファイバ202を通じて伝搬して終えた後、時計回りに伝搬する信号はもはや、屈折率の変化による影響を受けない。したがって、ポンプパルスが存在しないとき、もはや非相反位相シフトは存在せず、光は再び、カプラのもともとのポートで強め合って組合され、ファイバ202の出力端210から現われる。

0024

カー効果は、シリカベースのファイバのコアを含む多くの材料に本来存在する。しかし、シリカのカー効果は極めて弱く、必要な±(2n+1)π(n=0,1,2…)の位相シフトを誘導するためには、極めて長いファイバまたは大きなポンプパワーまたはファイバ長とポンプパワーとの十分な積のいずれかが必要である。大きなパワーは、明らかにコストがかかり望ましくない。長いファイバもまた、温度変化、圧力変化音波振動などの外的なパラメータに対するループ204の感度を高くするため、望ましくない。したがって必要なスイッチングを行なうためカー効果とは異なる効果を利用することが望ましい。

0025

カー効果よりもかなり強い、屈折率変更効果が、共振非線形性である。共振非線形性は、ポンプ波長の光は吸収するが、信号波長の光は最低限しか吸収しないかまたは全く吸収しない吸収体を、ファイバのコア(またはそのコアおよびそのクラッド)にドープすることによって、ファイバに導入される。適切な波長のポンプがこのようなファイバに入れられるとき、ポンプはファイバ内のドーパントにより吸収される。したがって、ポンプ光は、ドーパントの接地状態の電子を欠乏させ、ドーパントの吸収力を減じる。基礎物理学によれば、この吸収力の変化は、コアの屈折率の変化に関連するもので、したがってコア内を伝わる信号の位相の変化に関連する。以下に説明する一実施例においては、このような非線形ファイバが、サニャック干渉計のループに接続される。もしポンプがループに入ると、ポンプは、非線形ファイバの信号位相の変化を引き起こす。もし、以下に説明するように、干渉計内の2つの反対方向に伝搬する信号に対して、非相反的に位相の変化が加えられるのであれば、微分位相変化を大きくすることができる。もし、微分位相変化が、πの奇数倍であれば、図2に関連して上に説明したように、信号が切換えられる。正しいドーパントを使用すれば、この非線形性は、シリカでのカー効果の場合と比べ最大で10億倍強くすることができる。したがって、カー効果を使用するときと比べ、スイッチングのために必要なのは、はるかに小さなパワーとより短いファイバとなり、環境的に安定した干渉計においてスイッチングを行なうことが可能となる。

0026

この非線形性に関して最近確認された基本的な限界は、ドーパント内の無放射性崩壊メカニズムの影響である。このようなメカニズムは、しばしば、吸収体に存在する。無放射性崩壊メカニズムは、吸収体の電子を励起しそれらを励起状態に維持する過程において、吸収されたポンプパワーのいくらかを、フォノンへ変換する。これらのフォノンが、非線形ファイバのコアを加熱し、それによって、非線形ファイバの温度を若干上げる。ガラスの屈折率は温度に依存するので、非線形ファイバのコアの屈折率が増加し、その結果、非線形ファイバを伝搬する信号の熱位相シフトが生じる。

0027

通常、上述した2つの屈折率変更メカニズム、すなわち、非線形効果と熱効果とが、同時に活性のファイバに存在し得る。もしドーパントがフォノンを誘起しないようなものであるならば(すなわち、ドーパントの励起および緩和にかかわる遷移がすべて純粋に放射性のものであるならば)、熱効果はなく、非線形効果のみが残る。これと全く逆の場合、もしドーパントが、吸収されたポンプパワーをすべてフォノンに変えるのであれば(強い無放射性遷移の場合には)、熱効果は極めて強くなり、ポンピングにより誘導される位相のシフトに対するその寄与は、非線形効果による寄与に匹敵するもの、あるいはそれよりも大きなものとさえなり得る。この全く逆の場合に、極めて弱い振動子強度(たとえば<10-5)で遷移されれば、本質的に1つの効果、すなわち熱効果のみが残る。通常、ドーパントは両方の効果をいくらか示すであろう。

0028

(この発明が教示するように、常にではないが)一般にこの熱位相のシフトが望ましくない理由を理解するためには、2つの動的なパターン(regime)を考慮せねばならない。第1のパターンは、瞬時パターン(instantaneous regime)で、マッハ・ツェンダー干渉計における単一の短いポンプパルスの効果を考えることで理解できる。このポンプパルスは十分に短いと仮定され、パルスがオンの間は、ポンプにより発生されたファイバのコアの熱がクラッドへの伝導によって取除かれる時間はない。熱はコア内に残り、そこで短期間にわたって温度の上昇を引き起こし、それによって、信号の熱位相シフトを短期間にわたり増加させる。

0029

図3(A)、図3(B)、および図3(C)に図示するように、切換えられる信号の一時的な形は、屈折率変更メカニズムによって決定される。多くのスイッチングの応用においては、切換えられる信号のオンおよびオフを急速にすることが重要である。この目的を達成するための一方策は、立上がり端302、平坦部304および立下がり端306を有する図3(A)のパルス300に示すように、矩形のポンプパルスを利用することである。

0030

図3(B)は、非線形効果はあるが熱効果はない場合に得られる位相変化310を示す。もし非線形性がポンプ幅よりもはるかに高速であれば、結果として得られる位相の変化310は、ポンプパルス300に極めて似たものとなるであろう。例として、非線形性が1ナノ秒の応答時間を持ち、ポンプパルスが無限に高速の立上がり時間および立下がり時間を持ち50ナノ秒幅であると考える。ポンプパルス300の立上がり端302の直後に、立上がり端312で示すように、約2から3ナノ秒にわたり位相変化が生じ、次に平坦部314が続く。位相変化の立上がり時間はパワーに依存し、パワーが増加するとともに減少する。50ナノ秒後、ポンプパルス300の立下がり端306の直後に、立下がり端316に示すように、約1ナノ秒にわたり位相変化310が減少する。したがって、位相変化310は各々約2から3ナノ秒の立上がり端312と立下がり端316を持ち、幅は約48ナノ秒であり、これはもとのポンプパルス300の幅に近い。

0031

図3(C)は、熱効果はあるが非線形効果はない場合に得られる位相変化320を示す。説明のため、および高速スイッチを作るため、ポンプパルスの幅τpはコアの熱立下がり時間よりもはるかに短いものと仮定する。コアの熱立下がり時間は、いくつかのパラメータに依存するが、特に、M.K.デイビス(Davis)他、「ドープト・ファイバにおける熱効果(Thermal Effect in Doped Fibers)」JOURNALOF LIGHTWAVETECHNOLOGY、Vol.16、No.6、1998年6月、第1013−1023頁に教示されるように、ファイバのコアの寸法、ファイバの開口数およびドーパントの分布に依存する。たとえば、光が1550ナノメートル伝搬する、規格単一モードファイバの場合には、熱立下がり時間は1.5から14マイクロ秒の範囲内にあることが典型的である。理論的には、たとえポンプパルス300が完全な矩形であったとしても、ポンプパルス300がオンの間は、立上がり端322により示すように、熱位相変化はほぼ線形に増加するであろう。さらに、ポンプパルス300がオフになった後、熱位相変化は、立上がり端322の増加速度よりも遅い速度で減少する立下がり端326により示されるように、ほぼτthに等しい時間定数で1/(1+t/τth)で減少する。(立上がり時間対立下がり時間の)傾斜の比率は、ほぼτp/τthとなる。τpはτthよりもはるかに短いものと仮定したので、切換えられる信号は立上がりの方が立下がりよりもはるかに速い。このため、熱効果においては、必要とされるような矩形ではなく、それぞれ図3(C)および図3(D)に示すように、三角形または階段状のような位相変化が生じる。図3(D)においては、ポンプパルスの幅は図3(C)と同様であるが、熱時間定数τthは、図3(C)におけるよりもさらに長いものと仮定されており、そのためにほぼ階段状の熱位相変化となる。

0032

計算によれば、多くのドーパントにおいて、中程度のポンプパワーにおいてでさえも、熱位相の変化の大きさはかなり大きくなり得る(例えば、M.K.デイビス他、前掲「ドープト・ファイバにおける熱効果」を参照)。事実、中程度に強い非線形性のドーパントにおいてでさえも、熱位相変化が非線形性位相変化を超え得る。熱の寄与および非線形性の寄与は同一の符号とも逆の符号ともなり得、したがって、非線形性の原因である共振遷移の波長に対する信号波長に依存して、加算も減算もできる。このようなドーパントをマッハ・ツェンダースイッチにおいて利用するときは、やはり切換えられる信号は矩形には似ない複雑な形をとり、通常、このスイッチは使用不能と考えられる。

0033

以上に説明した瞬時パターンは、単一の短いポンプパルスに対して発生する。これはまた、低い反復速度、すなわち、図4(A)に示した、一連の短いパルスに対して有効である。これらのパルスは、十分に間隔をおかれている(すなわち、コアの熱応答時間τth0よりもはるかに長く、図4(A)に示すよりもはるかに長い、時間Δτpによって間隔をおかれている)。したがって、時間が経過しても、クラッドには大量の熱が蓄積されることはない。より特定的には、時間定数τth0で減衰する、任意のポンプパルスによって引起こされる瞬間的な熱の位相変化は、次のポンプパルスが到着するまでにはゼロに戻る。その時点で熱条件は、第1のパルスの場合と厳密に同じになり、したがって、上に展開した議論は、第2のパルスに対しても、また、後続のすべてのパルスに対しても当てはまる

0034

第2の熱パターンは、定常状態パターンと称されるが、これは、一連の間隔が密にとられたポンプパルス300が印加されたとき、または、ポンプが連続的にオンであるときに、発生する。間隔が密にとられたポンプパルスというのは、図4(B)に示すように、ファイバが瞬時パターンでポンピングされるときのファイバコアの熱時間定数τth0に匹敵するかまたはそれよりも短い、時間Δτpによって、それらポンプパルスが、周期的に間隔をおかれていることを意味する。(なお、定常状態の加熱は、Δτpがτth0よりもはるかに大きい場合にも起こることに留意されたい。ただし、それははるかに弱いので、この場合、重要ではない。)干渉計が熱定常状態に達した後に、各ポンプパルス300によって引起こされる瞬時熱位相変化は、Δτp−Δτrise(ここで、Δτriseは、各ポンプパルスによって引起こされる熱効果の立上り時間である)に等しい時間定数で減衰し、そのため、その熱位相変化が、次のポンプパルス300が到達するまでに、均一な定常状態値(たとえば、Ts-s)に戻っているであろうことがわかる。換言すれば、個々の瞬時位相変化の熱の立下り時間τthは、ポンプ反復速度に依存する。すなわち、特定的には、熱立下り時間は、ポンプの反復速度が上昇するにつれて低下する。やはり、以上に展開された議論は、すべてのパルスに適用される。結論として、上述の説明は、熱定常状態にあるどのようなパルス反復速度にも当てはまる。しかし、ポンプの反復速度が上昇するにつれて、ファイバの平均温度も上昇することを指摘しておかねばならない。これについては下に説明する。この影響は有害である。というのも、これは結果的に、ファイバ、ファイバのジャケット、または、ファイバに物理的に接触しているかもしくはそれに密接する要素を、劣化させおよび/または溶かしかねないためである。

0035

定常状態パターンにおいて、ポンピング時間が増すにつれて、コア内に注がれる熱はクラッド内へと伝搬する。コアおよびクラッドの両方の温度が、注がれる熱に応答して上昇するのである。十分に長い時間を経て、この熱はクラッドの外縁に達する。これに要する時間は、クラッドの直径に依存し、典型的には1秒程度である。(ファイバがジャケットで覆われている場合には、この熱はジャケットの外縁に達する。以下、説明の目的で、ファイバは、一般性を損なうことなく、ジャケットを有さないものとする。)この時点において、熱はファイバの外側から取除かれる。この時、熱は、ファイバが空気にさらされている場合には、空気の自然対流により、ファイバがファンによって冷却される場合には、強制対流により、ファイバが流体によって冷却される場合には、熱伝達により、またはその他の方法で、取除かれる。以下の説明においては、一般性を損なうことのないように、ファイバは単に、静止した空気内に置かれており、したがって、ファイバは空気の自然対流によって冷却されるものとする。熱除去の速度は、したがって、クラッド表面と周囲の空気との間の温度差が大きくなるにつれて上昇する。より多くの熱がファイバにもたらされるにつれて、クラッドの温度は上昇し、熱除去の速度が高まるのである。ある時間期間の後に、ファイバ内に熱が注がれる速度と熱が除去される速度とが等しくなる、平衡状態に達する。この時、ファイバの温度は、定常状態の最大プロファイルに達し、温度は上昇を止める。シミュレーションによれば、標準的なファイバサイズ(たとえば、直径125ミクロン)では、この定常の平衡状態に達するまでの時間期間は1〜10秒程度であり、また、ファイバコアおよびクラッドにわたる定常状態の温度プロファイルはその時、ほぼ均一となることがわかっている(M.K.デイビス他による、「ドープトファイバにおける熱効果("Thermal Effects in Doped Fibers")」、JOURNALOF LIGHTWAVETECHNOLOGY, Vol.16, No.6, 1998年6月、第1013〜1023頁を参照)。定常状態における温度上昇は、持続波ポンプと同じピークパワーを有する単一のポンプパルスによる瞬時温度上昇よりも、はるかに大きい。非常に少量の熱が入力された場合でも、この温度上昇に関連する定常状態の熱位相変化は、非常に高く(たとえば、πの数倍に)なることがある。

0036

以上の問題は、本発明によって解決することができる。本発明は、図5にスイッチ400によって図示される、ファイバスイッチアーキテクチャを含む。このスイッチのポート1、2、3および4は、図2に示したポートに対応するように名称が付けられている。スイッチ400は、サニャックファイバ干渉計410を含む。干渉計410は、全長Lを有するファイバループ412と、第1のファイバカプラ414とを含む。第1のファイバカプラ414は、ポートA、ポートB、ポートCおよびポートDを含む、4ポートカプラである。ループの両端部は、第1のカプラ414のポートCおよびポートDに接続されている。第1のファイバカプラ414は、信号波長の光の約50%を結合する。短めの活性の(たとえば、ドープされた)ファイバ416が、ループ412内に非対称に配置され、3−dBのカプラ414の近くに位置付けられる。したがって、ループ412は、ある長さの活性ファイバ416と、ある長さの不活性の(すなわち、ドープされていない)ファイバ418とを含む。ポンプ源420からのポンプ光は、第2のカプラ422によって、活性ファイバ416内に注がれる。第2のカプラ422は、波長分割多重WDM)カプラである。第2のカプラ422は、ポンプ入力ファイバ424(ポート2)を介してポンプ源420に結合される。第2の(WDM)カプラ422は、すべてのポンプ光をループ412内に結合するよう構成されている。第2の(WDM)カプラ422はさらに、ループ412からの信号を結合しないように構成されている(すなわち、第2の(WDM)カプラ422は、信号波長の光の実質的に0%を結合する)。第2の(WDM)カプラ422は、好ましくは、活性ファイバ416の近くに位置付けられて、ポンプ信号がドープされていない光ファイバ418を通じてほとんど伝搬することがないようにしている。したがって、ポンプ光は、ドープされていない光ファイバ418の屈折率にはほとんど影響を与えない。むしろ、ポンプ光の実質的にすべての影響は、活性ファイバ416に集中する。

0037

信号源430からの入力信号は、入力ファイバ432(ポート1)を介して光サーキュレータ434に送信され、その後、入出力ファイバ436を介して第1のカプラ414のポートAに送信される。以下、説明の目的で、入力信号は、持続波信号であるものとする。第1のカプラ414は、信号光をループ412内へと、ポートCおよびポートDから実質的に等しいパワーで2方向に送出して、その信号光が2つの反対方向に伝搬する信号(時計回り(CW)の信号および反時計回り(CCW)の信号)として、ループ412内に伝搬されるようにする。ポンプ光が存在しないので、これら反対方向に伝搬する信号は、ループ412のまわりで同じように位相が遅延する。したがって、これら2つの反対方向に伝搬する信号が、ポートCおよびポートDを介して第1のカプラ414に再び入りかつそこで再び組合せられるとき、これら2つの信号は、ポートBにおいては弱め合うように干渉するが、ポートA(すなわち、もともとの入力ポート)においては強め合うように再結合する。そこで、この組合せられた信号は、入出力ファイバ436を通じてサーキュレータ434へと戻される。サーキュレータ434は、その信号を、出力ファイバ440を介して送信する。出力ファイバ440は、切換えられない出力信号(すなわち、ポンプ信号が印加されないときに発生する出力信号)のための出力ポート(ポート3)として機能する。

0038

光サーキュレータ434は、周知の態様で動作する3ポートデバイスであって、第1のポート(たとえば、入力ファイバ432に接続されたポート)を通じて入来する実質的にすべての光が、次に隣接するポート(たとえば、入出力ファイバ436に接続された第2のポート)から外へ結合されるようにすることに着目されたい。光サーキュレータ434は、一方方向デバイスである。つまり、光はサーキュレータ434内で、一方方向(たとえば、図5においては時計回り)にのみ、循環する。したがって、サニャックループ412からファイバ436内に戻ってサーキュレータ434の第2のポートに入る光は、第3のポートに結合され、かつしたがって、出力ファイバ440に結合される。サーキュレータ434の第3のポートには、光は入らない。入出力ファイバ436から入力ファイバ432に接続される第1のポートに戻るように結合される光はない。サーキュレータ434はしたがって、アイソレータとして動作して、入力ファイバ432を入出力ファイバ436と分離する。同様に、サーキュレータ434は、入力ファイバ432上の光が、出力ファイバ440に直接伝搬することがないようにする。光サーキュレータ434の1例は、カリフォルニア州 95131、サンホゼ、ランディアベニュー 1885(1885 Lundy Avenue, San Jose, California 95131)の、E−TEKダイナミクス社(E-TEK Dynamics, Inc.)から市販されている。

0039

下により詳細に説明するように、ポンプ源420からのポンプパルスが第2の(WDM)カプラ422を介して印加されると、2つの反対に伝搬する光信号に、異なる位相シフトが発生する。これは、活性ファイバ416上のポンプ信号の影響および、活性ファイバ416が非対称に位置付けられていることに起因する。この微分位相シフトが±πまたは±πの奇数倍(すなわち、n=0、1、2、…のとき、±(2n+1)πの位相シフト)であると仮定して、2つの信号は、カプラ414のポートAでは弱め合うように干渉し、かつ、カプラ414のポートBにおいては強め合うように干渉する。出力ファイバ450(ポート4)は、カプラ414のポートBからの出力信号を、切換えられた出力信号として結合する。換言すれば、ポンプ信号パルスを印加した結果として、信号光が、この出力ファイバ450(ポート4)に結合されるのである。

0040

非対称の遅延を提供する、活性ファイバ416の動作は、以下の説明から理解することができよう。以下の説明において、ループ412を通じる通過時間τLが参照される。ループ412の全長Lは、ループ412内の活性ファイバ416およびドープされていないファイバ418の両方を含むものとする。したがって、通過時間τLは、ループ412の、活性ファイバ416を通じる伝搬時間および、ドープされていないファイバ418を通じる通過時間を含む。さらに、活性ファイバ416の長さは、ループ412の全長よりもはるかに短いものと仮定する。ただし、代替的な実施例においては、活性ファイバ416の長さは、ループ412の全長のかなりの部分(たとえば、全長の1/2未満まで)である場合もあり、それでも本発明がうまく機能することに着目されたい。

0041

まず、ドープされたファイバ416内のドーパントが、熱効果を示さず、非線形性効果のみを示すものと仮定する。このような活性ファイバ416を本発明とともに使用する場合、ファイバ内のポンプによって誘導される非線形シフトの立上り時間および立下り時間は双方とも、切換特性に関係する。共振非線形性は、応答時間τnlによって特徴付けられる。このパラメータは、立上り時間および立下り時間のどちらにも影響を及ぼす。立下り時間に関しては、τnlの物理的な意味は、以下のように理解することができる。ある長さの、非線形のドーパントがドープされたファイバが、ポンプによって光学的に励起される。ポンプがオフになった後に、励起状態の電子が、τnlに等しい時間定数で指数関数的に減衰する(すなわち、位相シフトの立下り時間が、τnlに等しくなる)。

0042

τnlと立上り時間との関係は、ポンプパワーが関連するために、より複雑である。以下の説明において、ポンプの反復速度は低く、約1/τnlよりも小さいものと仮定する。ピークポンプパワーがファイバ内のドーパントの飽和パワーよりも小さいかまたはそれに等しい、低ピークポンプパワーの場合、ピークポンプパワーが一定に保たれている状態でポンプパルスの幅τpumpがゼロから増すにつれて、まず、任意の信号波長の、ファイバ内のポンプによって誘導される非線形位相シフトΔφが、τpumpとともに線形に増加する。τpumpが約τnlに等しくなると、Δφは上昇し続けるが、その速度は、τpumpが上昇するにつれて減少する、亜直線の速度となる。τpumpが数τnlに達すると、位相シフトΔφはその最大(または漸近)値に達し、τpumpがさらに増加しても、それ以上上昇することはなくなる。実際には、位相シフトΔφがそれに対して漸近値に達するτpumpの値は、しばしば、およそ3τnlとされる。位相シフトの立上り時間τriseは、したがって、τnlから3τnlの範囲内で規定することができる。本願のためには、τriseはτnlと規定され、この時、位相シフトはその漸近値のおよそ63%に達する。

0043

ポンプピークパワーが上昇して、上述のステップが繰返されると、ピークポンプパワーが増すにつれて位相シフトはますます速く立上る。この特性は、以下のように説明される。ポンプエネルギが一定に保たれるものと仮定する。したがって、ポンプパルス幅が減少するにつれて、エネルギを一定に保つために、ピークポンプパワーは同じ割合で上昇する。τpumpがτnlから減少していく間、ポンプパルスによってドーパントに送られるエネルギは同じままである。そのため、より狭いポンプパルスが、ドーパント内で、τpumpがτnlに等しい場合と実質的に同じ電子粒子数変化を誘発するようになる。したがって、ポンプパルスによって引起こされる非線形位相シフトもまた、同じに保たれる。異なるのは、τpumpが今ではより短いために、位相シフトが同じ値に達するのにかかる時間が短くなる(すなわち、τriseがより短くなって、τpumpに実質的に等しくなる)ことである。要約すれば、非線形位相シフトの立上り時間は、ポンプエネルギを一定に保ちながらポンプパルス幅が低減されるにつれて、減少する。

0044

以下の説明において、活性ファイバ416の非線形性は、ループ412を通じる光の通過時間τLよりもはるかに短い立上り時間τriseを有するものと仮定する。初期の時間(t=0)において、τriseよりもはるかに短い幅τpumpを有する、高い強度(複数の飽和強度)のポンプパルスがポンプ入力ファイバ424および第2の(WDM)カプラ422を介してループ412内に送出される場合、そのポンプ信号は、τpumpのスケールで、活性ファイバ416内に非線形の屈折率変化をもたらすであろう。上述のように、光入力信号は、持続波信号であるものとする。しかし、本発明は、パルス信号を使用するようにも適合することができることを理解されたい。したがって、いかなる瞬間においても、ループ412は、時計回り方向に伝搬する信号光と、反時計回り方向に伝搬する信号光とで満たされている。例示の実施例においては、活性ファイバ416をループ412内に位置付ける際に、時計回り(CW)に伝搬する信号光が、ポートDでカプラ414を出たすぐ後にかつループ412内のドープされていないファイバ418を通じて伝搬する前に、活性ファイバ416を通じて伝搬するように、また、反時計回り(CCW)に伝搬する信号光が、カプラ414のポートCから出て、ループ412のドープされていないファイバ418を通じてまず伝搬し、その後それがポートDを介してカプラ414に再び入る直前に、活性ファイバ416を通じて伝搬するように、位置付けられる。したがって、ループ412から出てポートDに入ろうとしている反時計回りの信号は、ポンプパルスの活性化の直後に、非線形の位相変化を示す。これに対し、カプラにおいてそれと干渉する時計回りの信号は、より以前に、すなわちファイバが未だポンピングされていなかった時点で、非線形ファイバτLを通過したので、それは、非線形の位相変化を起こしてはいない。そのため、これら2つの干渉しあう信号の間には、ポンプによってもたらされる微分位相変化Δφが存在する。ポンプパワーは、Δφ=πとなるように選択され、2つの反対方向に伝搬する信号は今や、ポート4で再び強め合うように組合せられ(すなわち、合計信号パワーがポート3からポート4に切換えられ)、その組合せられた信号が、切換えられた出力信号として、切換えられた出力ファイバ450上に出力される。

0045

以上は、図7(A)、7(B)、7(C)および7(D)に図示されている。図7(A)にポンプパルスによって示すように、ポンプ信号が干渉計に印加されると、そのポンプパルスは、活性ファイバ416の屈折率を急速に変化させる。ここでは、説明の目的で、ループ412が常にその中で伝搬する信号光を有しているものと仮定するので、活性ファイバ416の屈折率の変化に起因して、時計回りに伝搬する信号光および反時計回りに伝搬する信号光の両方で、屈折率が変化し、それぞれ位相が変化する。活性ファイバ416がカプラ414のポートDの近くに位置しているために、位相が変化した反時計回りに伝搬する光信号は、その位相が屈折率の変化によって変化したすぐ後に、ループの活性ファイバ416から出てカプラ414のポートDに入る。したがって、図7(B)において、反時計回りに伝搬する光信号の位相変化ΔφCCWは、ポンプパルスの開始直後に、ポンプパルスに対する活性ファイバ416の応答によって決定される立上り時間を有して、発生するものとして示されている。(ここでは、説明の目的で、第2の(WDM)カプラ422から活性ファイバ416までのファイバの長さおよび活性ファイバ416の長さは、ループ412の全長よりもはるかに短いものとし、長さが短いこれらのファイバを通じる遅延は、図7(A)から7(D)には表示されないものとする。)時計回りに伝搬する光信号もまた、即座に位相が変化するが、この時計回りに伝搬する光信号は、位相が変化した時計回りに伝搬する光が少しでもカプラ414のポートCに入る前に、ループ412内のドープされていないファイバ418の全長を通じて、伝搬しなければならない。したがって、2つのカプラ414、422間の比較的短い距離はやはり無視して、時計回りに伝搬する光の位相変化は、ループ412の伝搬時間τLだけ遅延された時間に、カプラ414のポートCに現れる。これは、図7(C)に示すとおりである。伝搬時間τL中、カプラ414で結合されるループ412からの信号光は、位相が変化した反時計回りに伝搬する光信号と、ポンプパルスが活性化される前に活性ファイバ416を通過した時計回りに伝搬する光信号とを含む。したがって、時間τLの間に、カプラ414内で結合するこれら2つの反対方向に伝搬する光信号は、微分位相シフトを有する。ポンプパルスの強度および活性ファイバ416の長さは、この微分位相シフトがπとなるように選択される。したがって、これら反対方向に伝搬する光信号は、カプラ414のポートAにおいて強め合うように結合するよりむしろ、カプラ414のポートBにおいて強め合うように結合し、かつしたがって、切換えられた信号としてポートBから出力される。これは、図7(D)にパルスの平らな部分で示したとおりである。

0046

図5に図示される本発明は、位相が変化した時計回りに伝搬する信号光がカプラ414のポートCに到達すると、出力信号がもとのカプラポートに戻るように、出力信号を自動的に切換える。具体的には、図7(C)に示すように、時計回りに伝搬する光信号の位相シフトΔφCWは、遅延時間τLの終端で、カプラ414のポートCに到着する。この時、2つの位相変化(図7(B)および図7(C))は、実質的に等しい。したがって、時間τLの終端において、これら2つの反対方向に伝搬する信号は、カプラ414のポートAにおいて強め合うように結合し、カプラ414のポートBからは、実質的に光が出力されることはない。したがって、図7(D)に示すように、出力信号はオフに切換わる。(活性ファイバ416の長さを含む)ループ412の長さを調節することによって、図7(D)の出力パルスの幅を制御することができる。

0047

スイッチの立下り時間に関しては、まず、屈折率変化は時間定数τnlで、ゼロに戻ると仮定することができ(これは、デポピング方式(“depumpingscheme”)が関わっていない限り言えることである。これについては、たとえば、J.W.アークライト(Arkwright)他による、「ネジウムがドープされたファイバにおける、共振非線形性の、Qスイッチ誘導によるケンチングの研究("An investigation of Q-switched induced quenching of the resonant nonlinearity in neodymium doped fibers")」、JOURNALOF LIGHTWAVETECHNOLOGY, Vol.14,No.1, 1996年1月、第110〜120頁に教示されている)、さらに、この時間定数τnlは、τLよりもはるかに大きいものと仮定することができる。その後、t=τLにおいて、CW信号は、活性のファイバを通じて進み、CCW信号でτLだけ先に起きたのと名目上同じ位相シフトが、CW信号において起きる。したがって、これら2つの信号は名目上同じ位相を有し、信号は、カプラ414のポートAに、かつその後、切換えられない出力ファイバ440に戻る。本発明の重要な特徴は、応答が遅い場合でも、通過時間τLが十分に短い(すなわち、ループ412の長さが短い)場合には、スイッチが非常に速くオフになることが可能であるということである。以上は、ポンプパルスの持続時間および、活性ファイバ416を通じて光が走行するのに必要とされる時間が、ループ通過時間τLよりも短いものと仮定している。

0048

上述の条件における1つの制限は、t=τLの後、非線形性がゼロに戻れるように、tが1τnlから数τnlに等しくなるまで、他のポンプパルスが印加されてはならないということである。それより早くポンプパルスを印加すれば、(より高いポンプパワーが印加されない限り)必要とされる屈折率変化を生じさせることはできない。なぜなら、ドーパントの電子が未だ、部分的に励起状態にあるためである。したがって、スイッチの最大反復速度は、およそ1/τnlである。

0049

達成されねばならない基本的条件は、ドーパントが非常に短い非線形の立上り時間、すなわち、τrise<<τLを有することである。活性ファイバ416の長さLactiveは、ループ412の全長Lよりもはるかに、はるかに短い、すなわち、Lactive<<Lであると有利である。cが光の速度であり、nがファイバの屈折率であるとき、τL=nL/cであるため、ループ412の長さはτLがτriseよりもはるかに大きくなるように、十分に長くされなければならない。たとえば、τrise=1ナノ秒であれば、(c(3×108メートル/秒でありかつn(1.45として)少なくともL=τrisec/nに等しい、または0.21メートルの長さが選択されなければならない。1メートルの長さは好適であろう。しかし、もしτrise=1マイクロ秒であれば、最小長さLは(210メートルとなる。これは、スイッチのサイズおよびコストを低く抑えたい者にとっては、価格が高くついてしまう。これまで特定されかつ検査されてきた非線形のドーパントの多くは、100マイクロ秒から1ミリ秒の範囲内の立下り時間τnlを有する。これらでも、ここに提案する方法はうまく機能するが、反復速度は1〜10kHzに限られる。立上り時間はやはり、ポンピングをより強くすることによって(すなわち、より短い時間で同じ量のエネルギを送出すことによって)、短くすることが可能である。

0050

以上を要約すれば、例示の実施例は、(非常に速い反復速度が望まれない限り、数ミリ秒でもよいが)できるだけ速い非線形の応答時間τnlを有するドーパントを使用して、非線形屈折率の立上り時間τriseができるだけ短い、十分に高いポンプピークパワーで、ファイバ416をポンピングする。τriseよりも長いループ遅延τLを選択することによって、環境的に安定したスイッチを、立上り時間τrise、オンタイムτL、立下り時間τnl、およびおよそ1/τnlの最大反復速度を有して、作成することができる。

0051

次に、熱効果が優位を占めるドーパントに関して、本発明を検討する。屈折率変化の立上り時間は、熱がどれだけ速くドーパント内に生成されるかによって課せられる。これは、ポンプパルスの長さおよび、フォノン生成の時間定数の双方に依存する。後者は、ドーパントの分光学(spectroscopy)、特に、クラスタによって引起こされる無放射性緩和に関連する複数レベル間の、エネルギの間隔に依存するが、これは非常に速く(すなわち、ナノ秒の範囲またはそれ以下に)することが可能である。ポンプパルスが比較的短い場合、熱はナノ秒のスケールまたはそれより短いスケールで、ファイバ内に貯えられる。信号の位相変化の立上り時間、すなわち、信号がカプラ414のポートBに切換えられるのに要する時間もまた、この範囲内であろう。このことが実現されるために(すなわち、τLのほとんどの間中、CCW信号の位相変化を無視できる程度に抑えるために)必要な第1の条件は、τLが屈折率変化の立上り時間τriseと比較して長いこと、すなわち、τL=nL/c>τriseとすることである。たとえば、もしτrise=1ナノ秒であれば、Lは少なくともおよそ21センチメートルでなければならない。可能性のある妥協策としては、この長さの2倍の長さまたはそれ以上の長さを使用することである。必要な第2の条件は、熱効果がその中で生じる活性ファイバ416の長さが、ループ412の全長よりもはるかに短いこと(すなわち、ファイバ416の長さが活性ファイバ416およびドープされていないファイバ418の長さの合計よりもはるかに短いこと)である。

0052

立下り時間の影響を判定する目的で、出力信号が切換えられないポートに戻るよう切換えられるその主要原因がサニャックループの効果であるようにするために、ループが通過時間τL<<τthを有するものと仮定することができる。問題となる2つのパターンが存在するが、それらは、低いポンプ反復速度および高いポンプ反復速度である。まず、反復速度が低い場合、すなわち、連続するパルスとパルスとの間の時間が熱応答時間τth0よりも大きい場合、熱屈折率変化の立下り時間は、τth0程度となる。(τth0がここでもやはり、単一のポンプパルスが印加されたときの熱屈折率変化の立下り時間を意味するのに使用される。)時間t=τLにおいて、CCW信号は、活性ファイバ416に到達し、位相シフトも起きる。τL<<τthであるため、ポンプによってもたらされる屈折率変化は、t=τriseからt=τLの期間中、最小の減衰を示し、CCW信号に起きる位相シフトは、CW信号において先に起きたτLとほとんど同じとなる。したがって、第1のカプラ414において、t>τLについて、2つの再結合される信号は、ほとんど同じ位相シフトを起こしたことになる。このため、2つの信号はカプラのポートAにおいて強め合うように干渉しあい、組合せられた信号は、切換えられない出力バッファ440(ポート3)から出力される。やはり、サニャックアーキテクチャが、活性のファイバの立下り時間に比較して速い速度で、デバイスがもとに戻るよう切換えられるようにする。

0053

一般に、ポンプによってもたらされる位相変化の立上り時間は、活性ファイバ416の長さ、ポンプパルスの一時的な幅、および、ドーパントの応答時間に依存する。純粋に熱的なドーパントの場合、ドーパントの応答時間は、ドーパントの分光学および、ポンプの波長に依存する。非線形性のドーパントの場合、ドーパントの応答時間は、特に、ドーパントの分光学およびピークポンプパワーに依存する。本願においては、活性ファイバ416の長さは十分に短く、ポンプパルスの幅は十分に短く、したがって、位相変化の立上り時間は、活性ファイバ416の長さによって制限されないものと仮定する。むしろ、位相変化の立上り時間は、主に、ドーパントの立上り時間によって制御される。同様に、ポンプによってもたらされる位相変化の立下り時間もまた活性ファイバ416の長さおよびドーパントの応答時間に依存するが、本願のためには、活性ファイバ416の長さは十分に短く、したがって、位相変化の立下り時間は、主に、ドーパントの立下り時間によって制御されるものと仮定する。

0054

図6は、図5の実施例の代替的な実施例を示す。図6において、図5に示されるのと同じ要素には、同じ符号が付されている。図5とは異なり、図6の実施例は、ループ412の外部からポンプパルスを印加するため、ループ412内にカプラ422を設ける必要がなくなる。特定的には、第2の光サーキュレータ460は、切換えられた出力ファイバ450内に挿入される。この第2の光サーキュレータ460は、左側に第1のポートを有し、これは、カプラ414のポートBから光を受信して、その光を右側にある第2のポートに転送する。第2のポートは、ポート4に接続され、したがって、その光は前述のように、出力信号として提供される。第2の光サーキュレータ460の、底部に示される第3のポートは、ポンプ入力ファイバ424からポンプ光を受信し、そのポンプ光をカプラ414のポートBに転送する。第1の光サーキュレータ432に関連して上に説明したように、第2の光サーキュレータ460は、光を一方方向にのみ(たとえば、時計回りに)、1つのポートから次のポートにのみ、循環させる。したがって、ポンプ光のすべてが、カプラ414のポートBに提供され、カプラ414のポートBからの出力光のすべてが、ポート4に、切換えられた出力信号として提供される。なお、カプラ414は好ましくは、信号波長の光の50%を結合しかつポンプ波長の光の0%を結合する、波長分割多重(WDM)カプラである。したがって、実質的にすべてのポンプ光が、ループ412に結合されて、時計回りの方向に循環され、かつしたがって、活性ファイバ416内を伝搬して、吸収される。

0055

図6のアーキテクチャの代替的な実施例としては、サーキュレータ460の矢印の向きを反転して、ポンプ源420からのポンプパワーをポート4に注ぐものが考えられる。別の代替的な実施例としては、ポート1上にWDMカプラを付加し、それを使用して、ポンプ源420からのポンプ光をループ410内へと注ぐものが考えられる。もしポンプパルスがドープされていないファイバ418内を走行する前に活性ファイバ416を通じて走行することが所望される場合には、ポンプ波長におけるWDMカプラ414の結合比は、100%である必要がある。

0056

図5および図6の実施例において、ドープされていないファイバ418内に誘導されるカー位相シフトを最小に抑えることが所望され得ることが理解されるであろう。その場合には、この最小化は、たとえば図5の特定の実施例によって達成されるように、ドープされていないファイバ418を通じてポンプが走行する前に、ポンプが活性ファイバ416(そこでポンプは少なくとも部分的に吸収される)を通じて走行するような態様でポンプを送出すことによって、実現することができる。もし、カー効果が活性ファイバ416内の位相シフトに比べて弱ければ、ポンプの注ぎ口ポートを置換えることは重要ではない。これに対し、カー効果が活性ファイバ416の効果に比べて強い場合には、ポンプは活性ファイバ416の近くで、まず活性ファイバ46内へと、注がれるべきである。

0057

図5および図6に示した実施例の動作を、図7(A)、7(B)、7(C)および7(D)に図示する。このうち、図7(A)は、図5のサニャックスイッチまたは図6のサニャックスイッチに印加される、例示的なポンプ信号パルスを示し、図7(B)は、図7(A)のポンプ信号パルスの熱効果に応答する、反時計回り(CCW)に伝搬する信号の位相の相対変化を示し、図7(C)は、図7(A)のポンプ信号パルスの熱効果に応答する、時計回りに伝搬する(CW)信号の位相の相対変化を示し、図7(D)は、図7(B)および図7(C)の時計回りおよび反時計回りの信号の相対位相変化における差によってもたらされる、切換えられた出力信号を示す。

0058

本発明を実現するには、ファイバ内に伝搬する光に対して同様の一時的な位相変化をもたらすことができるものであれば、どのようなポンプ依存型の機構でも、ループを通じた遅延τLが位相変化を引起こすポンプ依存型の機構の立上り時間よりも長くかつその機構の立下り時間よりも短くなるようにループ長さを選択することによって、使用することができることを理解されたい。

0059

第2の場合は、高いポンプ反復速度、すなわち、Δτp≦τth0によって間隔をおかれた連続するポンプパルスに関する。熱屈折率の立下り時間は、この場合、Δτp−τriseに等しくなり、すなわち、低い反復速度のポンピングの場合よりもより短くなることがわかっている。上述のように、τL<<τpであれば、サニャック干渉計は、τLに等しい時間において、切換えられた出力信号を自動的にオフにする。上述のように、ポンプの反復速度が増すにつれてτthが減少するので、スイッチの反復速度は、ポンプの反復速度とともに高まる。実際に、高い反復速度は、達成するのが困難である。というのも、そのためには非常に高い平均ポンプパワー、および対応して高いファイバの温度上昇が必要となるためである。(たとえば、100(Fより高い温度上昇は、中位の平均ポンプパワーを有する場合にも、容易に達成することができる。)実際には、より高い反復速度パターンは、特別なファイバ冷却構成で達成することが可能である。

0060

時計回りの信号および反時計回りの信号がループ通過時間τLによって間隔をおかれた異なる時間で活性ファイバ416を通過するにもかかわらず、それらの信号の位相が実質的に同じように変化するようにするためには、立下り時間が十分に長くされねばならないことに留意されたい。熱効果による位相シフトが、反時計回りの信号が活性ファイバ416を通過する時間と、対応の時計回りの信号が活性ファイバ416を通過する時間との間で大きく減衰する場合、これら2つの信号には、異なる位相変化が生じるであろう。位相変化におけるこのような差は、出力信号が切換えられないポート3に完全に戻るよう切換えられることを妨げる。したがって、切換えられないポート3における信号の、切換えられたポート2における信号に対する消光比は、非常に大きい消光比が要求される応用においては、十分でない場合が起こり得る。このため、立下り時間は、ループの通過時間τLよりもはるかに大きくされることが好ましい。したがって、消光比と反復速度との間にトレードオフが存在する。具体的には、より長い立下り時間は、高い消光比およびより低い反復速度をもたらし、一方、より短い立下り時間は、より低い消光比およびより高い反復速度をもたらす。

0061

スイッチの動作に関する上記の原理、および、本発明に関して先に説明したポンプパワーへの依存性の応用として、非線形のドーパントがNd3+である場合を考える。(たとえば、ポンプ波長がおよそ800ナノメートルである場合のように、)熱効果が非線形効果に比べて小さいものと仮定する。シリカ内のNd3+に対する励起レベル寿命、かつしたがって、τnlは、典型的に、400マイクロ秒程度である。強い光の拘束を示すファイバについては、飽和パワーは5ミリワット程度であり得る。ファイバが、5ミリワットのパワーレベルの(1/400マイクロ秒またはおよそ2.5kHzに比べて小さい)低デューティサイクルを有するパルスでポンピングされる場合には、非線形の位相シフトの立上り時間τriseは、上述の制限により、やはり400マイクロ秒の範囲となる。ループの長さ412を通じる遅延はτriseよりも長くなければならないため、少なくとも160キロメートル程度の、非常に長いファイバが使用されねばならない。このように長いファイバは非実用的であるため、ドーパントをよりうまく使用するために、はるかに高いパワーレベル、たとえば、100倍高いレベルで、ファイバをポンピングすることが考えられる。特定的に、4マイクロ秒の幅および500ミリワットのピークパワーを有するポンプパルスを使用して、同じポンプエネルギではるかに大きいポンプパワーを提供することが可能である。この場合、立上り時間は、約4マイクロ秒に減じられ、必要とされる最小ループ長さは、100分の1の約1,600メートルにまで、低減される。

0062

同様の数値計算を、他のドーパント材料にも適用することができる。たとえば、最適化されたドーパントは、そのτnlとは独立して、2ミリワットの飽和パワーに対応する最小の切換パワーを有利に有し、一方、τnlは、原理上、(いくつかのドーパントパラメータに依存して)数ナノ秒以上にすることができる。1例において、ドーパントが1マイクロ秒のτnlを有しかつ、200ミリワットのピークパワーおよび10ナノ秒のポンプ幅τpumpを有するポンプパルスでポンピングされる場合には、スイッチの立上り時間τriseもまた、10ナノ秒となるであろう。必要とされる最小のファイバ長さは、非常に短い(すなわち、4メートル前後)であろう。たとえば、4メートルのファイバ長さが使用され、かつ、ドーパント長さが(そのようなドーパントの場合そうであるように)2メートルよりもはるかに短いものであると仮定すると、切換パルス幅は20ナノ秒となる。この切換パルス幅は、1マイクロ秒のτnlよりもはるかに短い。このスイッチに必要とされるパワーと全長との積はしたがって、0.2ワット×4メートル(すなわち、0.8ワット−メートル)となる。ドープされたファイバの長さで乗じられるパワーの積は、なお短くなり、典型的に、0.1から1.0ワット−ミリメートル範囲となる。これらの積は、カー効果に依存するシリカファイバのサニャックスイッチに要求される積よりもかなり低い。カー効果のスイッチについては、パワーと長さとの積は典型的に、数百ワット−メートルの範囲内となる。(N.J.ドラン(Doran)他による、「ファイバループミラーデバイスにおけるオールオプティカルスイッチングの実験研究("Experimental Investigation of All-Optical Switching in Fibre Loop Mirror Device")」、ELECTRONICSLETTERS, Vol.25, No.4, 1989年2月18日、第267〜269頁;および、M.ジンノ他による、「非線形サニャック干渉計における、レーザダイオードでポンピングされた超高速オールオプティカルスイッチングの検証("Demonstration of laser-diode-pumped ultrafast all-optical switching in a nonlinear Sagnac interferometer")」、ELECTRONICS LETTERS, Vol.27, No.1, 1991年1月3日、第75〜76頁を参照。)

0063

サニャックスイッチ400の利点の1つは、遅い外部擾乱に反応しないことである。どのぐらい遅いかは、ループの長さLに依存する。たとえば、ループ412の一部分における温度が、τLよりも遅い時間スケール外部加熱によって変えられる場合に、CWおよびCCW信号において、名目上同じように位相が変化し、スイッチの出力は、変化しないままとなるであろう。同様に、サニャックスイッチ400は、温度勾配の遅い変動に反応しない。また、ドーパントが熱プロセスを示す場合には、スイッチ400は、ループ412を通じた遅延τLに対するポンプパワーの遅い変動による、定常状態の屈折率変化におけるばらつきに反応しない。

0064

本発明の第2の利点は、上述のように、サニャックスイッチ400が、ドーパントの非線形性そのものが長い立下り時間を有する場合においても信号を非常に速くオフに切換える、自動機構を提供することである。これは、他の干渉計では使用できなかった多くのドーパントを、サニャックスイッチ400において使用することができることを意味する。

0065

第3の利点は、スイッチのオン時間が、ループ412の長さLを制御することによって調節が可能なことである。

0066

本発明の第4の利点は、熱サニャックスイッチ400において、高いドーパント濃度を使用することができることである。シリカベースのガラスが高い濃度である場合、通常、クラスタが形成され、クラスタ内では、多くのドーパント粒子(たとえば、イオン)は、ガラスのマトリックス内に均等に散らばるのではなく、互いに隣接するようになる。分離されたイオンとは違って、クラスタになったイオンは、交差緩和される。クラスタになったイオン間のエネルギは交換され、その結果、無放射性メカニズムによって、電子粒子数変化に損失がもたらされる。この影響は、非線形効果に対しては有害である。なぜなら、非線形効果は、できるだけ小さいポンプパワーで大きな粒子数変化をもたらすことに依存しているためである。クラスタは、あるレベルの粒子数変化を得るのに必要とされるピークパワーを増し、したがって、非線形効果の影響を減じる。同様に、クラスタは無放射過程を付加する。すなわち、熱に変換されて、熱位相変化を生成するのに使用され得る、吸収されたパワーのパーセンテージを増加させる。有益であるためには、クラスタの無放射時間定数は、非常に短くなければならず、これは一般的に言えることである。(M.K.デイビス他による、「伝送測定値による、希土類がドープされたファイバにおけるクラスタの特徴付け("Characterizationof Clusters in Rare Earth-Doped Fibers by Transmission Measurements")」、JOURNALOF LIGHTWAVETECHNOLOGY, Vol.13, No.2, 1995年2月、第120〜126頁を参照。)したがって、本発明に従った熱サニャックスイッチ400は、濃くドープされた活性ファイバ416を利用することが可能であり、そのおかげで、ファイバ416は今や、より短くすることができる。このため、ループ長さLもまたより短くすることができ、スイッチがオンである時間期間もまた、より短くできる。

0067

本発明の第5の利点は、他の干渉計とは異なり、サニャックスイッチ400が短い非線形ファイバ416を必要としないことである。これまで、共振非線形性の分野は、ほとんどのドーパントがシリカベースのガラスに容易に溶けないために、ファイバを濃くドープすることができないことによって、制限されていた。したがって、(1メートル程度の)長いファイバが必要とされ、スイッチ(たとえば、マッハ−ツェンダースイッチ)は環境的に不安定であった。本発明に従ったサニャックスイッチ400においては、この制限が完全に取除かれ、他の干渉計では実用的ではなかった多くのドーパントを、サニャックスイッチ400において使用することが可能である。

0068

本発明の第6の利点は、スイッチの動作が、ポンプの偏光にほとんど、またはまったく、依存しないことである。熱効果が使用される場合、ほとんどのドーパントについて、ポンプ光子の吸収およびポンプ光子の熱への変換は、ポンプ光のいかなる偏光とも同じ効率および速度で行なわれる。これは非常に有利である。なぜなら、ポンプの偏光の状態は、ファイバ内で、環境パラメータに応じてばらつき、特に、温度および圧力に応じて変化するためである。「カー」ベースのファイバスイッチは、たとえば偏光を維持するファイバが使用されてループが形成されるか、または、偏光されないポンプが使用されない限り、切換を誘導するのに必要とされる切換パワーが、外部温度、圧力等に依存する。本発明においては、非線形効果が用いられる場合には、ポンプによってもたらされる位相シフトは、ポンプの相対的な偏光および活性ファイバ416における信号に依存するが、その依存度が小さいために、切換パワーはポンプの偏光にほとんど依存しないようになる(R.W.キーズ(Keys)他による、「エルビウムがドープされたファイバにおける偏波依存利得("Polarization-Dependent Gain in Erbium-Doped Fibers")」、PROCEEDINGS OF THEOPTICAL FIBERCOMMUNICATION CONFERENCE, OSA TECHNICAL DIGEST SERIES NO.4, 1994年、第306〜307頁を参照)。

0069

熱サニャックスイッチ400の本発明の第1の実施例は、3重イオンサマリウム(Sm3+)がドープされた活性ファイバ416を利用する。このドーパントは、非常に強い無放射性である、およそ1.1ミクロンを上回る、非常に広い吸収帯を示す。したがって、この帯に吸収されたポンプパワーのほぼ100%が、ナノ秒範囲の時間定数で、熱に交換されることが予測される。これは、熱屈折率変化に対する速い立上り時間を意味する。上述のように、高い濃度(すなわち、短いファイバ)は、このようなドーパントを使用すれば可能となろう。ポンプ源420は、1.48ミクロンのレーザダイオードであるか、または、およそ1.55ミクロンまたは1.3ミクロンのファイバもしくは半導体レーザであると有利である。信号は、ドーパントの透明領域にあらねばならず、これは、サマリウムの場合、(およそ)0.55〜1.0ミクロンまたは1.6〜2ミクロンのウインドウ内であると有利である。活性ファイバ416は有利には、数千モルppm(たとえば、5,000モルppm)のSm3+を含む、数十センチメートル(たとえば、20cm)のファイバを含む。ループ412は、必要とされる立下り時間に応じて、1メートルまたはそれ以下程度の全長Lを有する。

0070

他の3重イオン化希土類もまた、熱によるスイッチングに使用することが可能である。特に、テルビウム(Tb3+)またはプラセオジム(Pr3+)を使用することができる。Tb3+は、Erがドープされたファイバレーザで、1.6ミクロンでポンピングすることができ、信号を700ナノメートルから1400ナノメートルの範囲内で切換える。Pr3+は、レーザダイオードで1.48ミクロンでポンピングすることが可能であり、信号を650ナノメートルから1200ナノメートルの範囲内で切換える。

0071

熱サニャックスイッチ400の第2の実施例は、2重イオン化コバルト(Co2+)等の遷移金属がドープされた、活性ファイバ416を利用する。これは、強い非発光性である、およそ0.7ミクロン前後に集中した、強くかつ広い吸収を示す。測定値によれば、10ナノ秒またはそれ以下の応答時間で、吸収されたポンプパワーのおよそ30〜40%が熱に交換される。Co2+は強く吸収されるため、高濃度のCo2+がシリコンベースのガラスにおいて可能となる。たとえば、高いパワーにおいて約700ナノメートル前後の完全な吸収が、およそ10,600重量ppmのCo2+がドープされた2ミリメートルのファイバで示された。ポンプは有利には、700nm範囲であり、信号は、830ナノメートル前後の、Co2+がドープされたシリカの、比較的狭い透明ウインドウ内にあると有利である。活性ファイバ416は、数千重量ppmのCo2+を含む、数ミリメートルのファイバであり得る。ループは、数メートル程度とされて、τLが熱屈折率変化の立上り時間(ポンプパルス幅に応じて、数ナノ秒)を超えるようにされねばならない。

0072

他の遷移金属もまた使用可能である。特定的には、シリカベースのガラス内の3重ないし5重イオン化バナジウム(Vn+)イオンは、900nmの領域内で、強くかつ広範囲に吸収される。特に、1つの例示的なファイバは、ポンプのおよそ55%を熱に変えた。イオン化バナジウムは、十分に高い濃度でシリカ内にドープすることが可能であり、ミリメートル長さのファイバの使用を可能にする。イオン化バナジウムの吸収は通常、波長が増すにつれて減少し、およそ1.5ミクロンを上回る低さである。したがって、イオン化バナジウムがドープされた活性ファイバ416を有するサニャックスイッチ400は、1.5−ミクロンの通信ウインドウで、良好なスイッチを作ることができる。このファイバコアの組成および/またはバナジウムの原子価は、必要であれば、有利に調節されて、この領域において残っているバナジウムの吸収が減じられる。

0073

第3の実施例は、(たとえば数十マイクロ秒以下の)強くて速い非線形の応答時間を示すドーパントがドープされた、活性ファイバ416を利用する、サニャックスイッチ400である。このようなドーパントは、未だ特定されてはいないが、可能性のある候補は、たとえば、二価ツリウム(Tm2+)等の二価の希土類および色中心を含む。このようなドーパントに対する第1の好ましい要件は、その非線形性が比較的速くなければならないことである。これは、そのドーパントが比較的高い振動子強度を有する純粋に放射性の遷移を示すことを要求し、それにより、ドーパントが無放射過程を示すことのないように、また、その放射寿命が数十マイクロ秒またはそれ以下の範囲内であるようにされる。たとえば、ドーパントが10ナノ秒の非線形性立下り時間を有する場合、ループ長さLは、2メートルより短くなければならない。

0074

第3の実施例の第2の好ましい要件は、ドーパントがポンプ源420としてのレーザダイオードでポンピングすることができ、それにより、サニャックスイッチ400を小型化することができることである。現時点におけるレーザダイオード技術においては、赤外線利用の遷移が好ましいが、好適に高いパワーを有する、より短い波長のレーザダイオードが、市販され始めている。

0075

第3の実施例の第3の好ましい要件は、無放射過程がないことである。これは、さもなければ、望ましくない熱位相変化を誘導してしまう。

0076

第3の実施例の第4の好ましい要件は、非線形ファイバ416が長すぎないことであり、すなわち、その遷移が高い振動子強度を有し、かつ、ドーパント濃度が十分に高いことである。この要件は、より短いループを保証し、したがって、より短いオン時間を提供する。数メートルの非線形ファイバ416がそれでも、多くの応用において十分である数十ナノ秒範囲のスイッチ立下り時間をもたらすため、長さはやはり重要ではない。しかし、数ナノ秒(たとえばおよそ5ナノ秒)という速い立下り時間を有することのできる、ファイバ416の非線形性からの最大の利点を引出すために、わずか1メートルのループ長さが望まれ、好ましくは、活性ファイバ416は、1メートルよりももっと短くするべきである。

0077

第4の実施例は、十分に高いピークパワーでポンピングされるため、実際的なループ長さに対して立ち上がり時間τriseが十分に短い、比較的遅い非線形ドーパントを含む、活性ファイバを利用する。たとえば、ネオジム(Nd3+)は、およそ400マイクロ秒の放射寿命を有し、800ナノメートル前後でポンピングされる場合、ほとんど熱効果を有さない。ネオジムがドープされたファイバは、およそ4マイクロ秒の持続期間を有しかつ500ミリワットのピークパワーを有するポンプパルスでポンピングすることができ、したがって、立上り時間がおよそ4マイクロ秒に減じられる。このような実施例における最小のループ長さは、約1,600メートルである。

0078

シリカベースのガラス以外の他のガラスも、本発明と組合せて使用することが可能であることを理解されたい。たとえば、フルオロジルコン酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、カルコゲナイド、亜テルル酸塩ホウ酸塩等もまた、使用することができる。加えて、本発明は、他の導波路、たとえば、統合光導波路等とも組合せることが可能である。

0079

本発明は、ここに記載した本質的な特徴から離れることなく、他の特定の形状でも実施することが可能である。上述の実施例は、すべての面で例示のためのみのものであって、どのようにも限定するものではないと考えられたい。本発明の範囲は、上述の説明ではなく、前掲の請求の範囲によって示される。該請求の範囲の等価物の意味および範囲内に含まれるすべての変形例もまた、請求の範囲に含まれるものであると考えられたい。

図面の簡単な説明

0080

図1(A)および(B)は、光ポンプ信号に応答して、入力光信号を2つの出力ポートで切換える、一般的スイッチの動作を示す図である。
図2カー効果を使用するオール・オプティカル・スイッチとして動作するサニャック干渉計の例を示す図である。
図3(A)は、活性ファイバに印加された光ポンプを表わすグラフであり、(B)は、ポンピングされたファイバがポンプパルスに応答して非線形効果は示すが、ポンプパルスに応答して熱効果は示さないときに、(A)のポンプパルスによって得られる位相変化を示すグラフであり、(C)は、ポンピングされたファイバがポンプパルスに応答して熱効果は示すが、非線形効果は示さないときに、(A)のポンプパルスによって得られる位相変化を示すグラフであり、(D)は、熱時間定数τth0が(C)におけるよりもはるかに長いと仮定されるときに、(C)と同様に得られる、ほぼ階段状の熱位相変化が生じた、位相変化を示すグラフである。
図4(A)は、活性ファイバが、ファイバのコアの熱減衰時間定数τth0よりも長い周期Δτpを有するパルス反復速度でポンピングされたときに得られる熱位相の変化の概略図であり、(B)は、活性ファイバが、ファイバのコアの熱減衰時間定数τth0よりも短い周期Δτpを有するパルス反復速度でポンピングされたときに得られる熱位相の変化の概略図である。
図5この発明によるサニャックスイッチを示す図である。
図6ポンプが干渉計ループの外側で注入される、図5のスイッチの代替的実施例の図である。
図7(A)は、図5のサニャックスイッチまたは図6のサニャックスイッチに印加される例としてのポンプ信号パルスを示す図であり、(B)は、(A)のポンプ信号パルスに応答しての反時計回り(CCW)に伝搬する信号の相対的位相変化を示す図であり、(C)は、(A)のポンプ信号パルスに応答しての時計回り(CW)に伝搬する信号の相対的位相変化を示す図であり、(D)は、(B)および(C)の時計回りの信号と反時計回りの信号との相対的位相変化の差によって得られる出力信号を示す図である。

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0081

400 スイッチ、410サニャックファイバ干渉計、412ループ、414 第1のファイバカプラ、416活性ファイバ、418 不活性ファイバ、420ポンプ源、422 第2のカプラ、430信号源、434光サーキュレータ。

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