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技術 高密度磁気記録再生方法および高密度磁気記録媒体

出願人 株式会社リコー
発明者 桂川忠雄
出願日 1998年8月14日 (22年4ヶ月経過) 出願番号 1998-229568
公開日 2000年2月25日 (20年10ヶ月経過) 公開番号 2000-057649
状態 特許登録済
技術分野 その他の記録再生2(光磁気記録等)
主要キーワード 周期的微細構造 ウェットエッチング手法 鉄超微粒子 ニコルプリズム 磁気光学効果測定装置 大容量メモリー 受光ヘッド 酸素ガス圧力
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図面 (8)

課題

基本的にはレーザー光は1種で、また、磁性層は1層で、多値数値は従来よりも大きな数値が容易に得られる多値記録媒体および記録方法を得る。

解決手段

磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位直線偏光照射して、光の偏光面回転角多値情報として読み出す高密度磁気記録再生方法

概要

背景

従来の磁気記録方式には、代表的なものが3種類ある。一つは面内磁気記録方式で、現在のオーディオビデオフロッピーハードディスクなどに用いられている。磁気記録媒体は面内に磁気異方性を有しており、あまり短い間隔で磁化すると反磁界が大きくなり、漏れ磁束媒体外部に出てこないために、高密度記録には適していない。また、記録単位は幅が2ミクロン以上と広くないと、出力が弱く、S/Nが不足するという高密度記録にとって重大な欠点を有する。

二つ目垂直磁気記録方式で、磁気記録媒体は膜面の垂直方向に磁気異方性を有しており、1記録単位(ビット)は50nmφ程度としても磁化可能で、高密度記録に適している。しかし磁気ヘッド媒体間スペースがあると、書き込み時にはそれほど問題とならならないが(ヘッド磁界が大きいため)、読みだし(再生)時には、媒体からの弱い磁界の検知が必要で、極端にS/Nが低下するために、実用化には至っていない。また、磁気ヘッドと媒体間のスペースを少なくするために、媒体表面に強く接触させて再生すると、媒体やヘッド摩耗が問題となる。

三つ目は光磁気記録方式で、光磁気ディスクに用いられている。レーザー光を磁気記録媒体に吸収させて加熱し、弱い磁界を印加して磁化し、レーザーの媒体からの反射光偏光面回転角2値デジタル信号として、再生する方法である。

上記したように、面内磁気記録方式は基本的に高密度記録に適していないし、垂直磁気記録方式は高密度記録に適しているが、再生時の摩耗の点で、実用化はまだ先の技術である。光磁気記録方式では熱磁気ヒートモード)記録のため、2値(記録のあり無し、または磁化の方向が+方向か−方向か)以上は困難である。すなわち記録部位を加熱する場合、加熱温度磁界強度を変化させても、何十という多段階強度変調記録は困難である。また反射光のカー回転角を用いるが、その角度はせいぜい0.4度程度が現状であり、多値化にはあまりにも小さすぎる。それ故、高速度に信号が変化する場合に、現状では検出器分解能では多値に分解して検知することは不可能である。

概要

基本的にはレーザー光は1種で、また、磁性層は1層で、多値の数値は従来よりも大きな数値が容易に得られる多値記録媒体および記録方法を得る。

磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位に直線偏光照射して、光の偏光面回転角を多値情報として読み出す高密度磁気記録再生方法

目的

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、基本的にはレーザー光は1種でよく、また、磁性層は1層で、多値の数値は従来に比較して大幅に大きな数値が容易に得られる、また、磁性層を複数層とし、レーザー光も磁性層の数と同数とすることも可能な、多値記録媒体および記録方式を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位直線偏光照射して、光の偏光面回転角多値情報として読み出すことを特徴とする高密度磁気記録再生方法

請求項2

請求項1記載の高密度磁気記録再生方法において、偏光面の回転はファラデー効果によることを特徴とする高密度磁気記録再生方法。

請求項3

請求項2記載の高密度磁気記録再生方法において、前記磁気記録媒体の片面に反射膜が設けられ、反射光再生することを特徴とする高密度磁気記録再生方法。

請求項4

請求項1記載の高密度磁気記録再生方法において、偏光面の回転はカー効果によることを特徴とする高密度磁気記録再生方法。

請求項5

請求項1、2、3または4記載の高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板面に垂直な磁気異方性を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体。

請求項6

請求項1、2、3または4記載の高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、ファラデー効果の波長依存性が異なる複数の記録層からなることを特徴とする高密度磁気記録媒体。

請求項7

請求項1、2、3または4記載の高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板面の溝構造上に強磁性体膜を設けた構造を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体。

請求項8

請求項1、2、3または4記載の高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板上に少なくとも1層の磁気層を有し、該磁気層上に誘電体多層膜を設けるか、該磁気層が誘電体多層膜によって挟まれた構造を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、大容量の磁気ディスクや大容量の磁気テープなどに応用することが可能な高密度磁気記録再生方法および高密度磁気記録媒体に関する。

背景技術

0002

従来の磁気記録方式には、代表的なものが3種類ある。一つは面内磁気記録方式で、現在のオーディオビデオフロッピーハードディスクなどに用いられている。磁気記録媒体は面内に磁気異方性を有しており、あまり短い間隔で磁化すると反磁界が大きくなり、漏れ磁束媒体外部に出てこないために、高密度記録には適していない。また、記録単位は幅が2ミクロン以上と広くないと、出力が弱く、S/Nが不足するという高密度記録にとって重大な欠点を有する。

0003

二つ目垂直磁気記録方式で、磁気記録媒体は膜面の垂直方向に磁気異方性を有しており、1記録単位(ビット)は50nmφ程度としても磁化可能で、高密度記録に適している。しかし磁気ヘッド媒体間スペースがあると、書き込み時にはそれほど問題とならならないが(ヘッド磁界が大きいため)、読みだし(再生)時には、媒体からの弱い磁界の検知が必要で、極端にS/Nが低下するために、実用化には至っていない。また、磁気ヘッドと媒体間のスペースを少なくするために、媒体表面に強く接触させて再生すると、媒体やヘッド摩耗が問題となる。

0004

三つ目は光磁気記録方式で、光磁気ディスクに用いられている。レーザー光を磁気記録媒体に吸収させて加熱し、弱い磁界を印加して磁化し、レーザーの媒体からの反射光偏光面回転角2値デジタル信号として、再生する方法である。

0005

上記したように、面内磁気記録方式は基本的に高密度記録に適していないし、垂直磁気記録方式は高密度記録に適しているが、再生時の摩耗の点で、実用化はまだ先の技術である。光磁気記録方式では熱磁気ヒートモード)記録のため、2値(記録のあり無し、または磁化の方向が+方向か−方向か)以上は困難である。すなわち記録部位を加熱する場合、加熱温度磁界強度を変化させても、何十という多段階強度変調記録は困難である。また反射光のカー回転角を用いるが、その角度はせいぜい0.4度程度が現状であり、多値化にはあまりにも小さすぎる。それ故、高速度に信号が変化する場合に、現状では検出器分解能では多値に分解して検知することは不可能である。

発明が解決しようとする課題

0006

そこで最近では1記録層上に記録するのではなく、多層膜の光磁気記録方法を用いた、多値記録方法が研究されている。すなわち上の層は光が透過することを利用している。例えば、第21回日本応用磁気学会学術講演概要集(1997)第499ページには、将来の大容量画像メモリーとして、ファラデー効果波長特性が異なる、複数の磁性ガーネットを積層して、波長選択性を持たせ、各層の信号を選択的に読みだす波長多重再生(磁性層数に応じた波長のレーザーを用いる)が記載されている(NHK)。また、同講演概要集(1997)第501ページには、同様に大容量メモリーとして、前者が2層とも磁性ガーネットを用いるのに対して、1層は磁性ガーネット(透過光ファラデー回転を利用する)を用いているが、もう一層は反射用磁性膜(反射光のカー回転を利用する)を用い、レーザー波長は各層の波長特性から2波長が選択される多値光磁気記録法が記載されている(日本大学)。また、本発明者は特願平03−139788(特開平04−338611号公報)において、粒子径の異なる強磁性粒子を同一層内に分散し、粒子径の光吸収特性に応じた複数の波長のレーザー光で加熱し、ファラデー回転角を個別に読み取り再生する方法を提案した。

0007

上記従来技術のうち、NHKおよび日本大学のものは、いずれも多層構造である。しかも少なくとも1層は、ファラデー回転(光は透過)を利用するので、この層での光吸収により、実用的には3層以上にすると光強度が不足するので、3層以上は困難である。すなわち、多層構造の光吸収による光強度不足となる問題がある。またレーザー光は、各層の波長特性によって選択された複数の波長を用いているが、記録および再生ごとに、複数のレーザー光を使いわけることは実用的ではない。最も重大な欠点は2層で↓↓、↓↑、↑↓、↑↑の4値、3層は困難であるが、できたとして、8値少数に限定されることである。すなわち、最大でも8値と限定される。基本的に、多値の数値が多くなればなるほど、光強度不足とレーザー数は増えて実用上使いづらくなる。また、上記特願平03−139788の提案も同様の問題点がある。

0008

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、基本的にはレーザー光は1種でよく、また、磁性層は1層で、多値の数値は従来に比較して大幅に大きな数値が容易に得られる、また、磁性層を複数層とし、レーザー光も磁性層の数と同数とすることも可能な、多値記録媒体および記録方式を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明によれば、第一に、磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位に直線偏光照射して、光の偏光面回転角を多値情報として読み出すことを特徴とする高密度磁気記録再生方法が提供される。

0010

第二に、上記第一に記載した高密度磁気記録再生方法において、偏光面の回転はファラデー効果によることを特徴とする高密度磁気記録再生方法が提供される。

0011

第三に、上記第二に記載した高密度磁気記録再生方法において、上記磁気記録媒体の片面に反射膜が設けられ、反射光で再生することを特徴とする高密度磁気記録再生方法が提供される。

0012

第四に、上記第一に記載した高密度磁気記録再生方法において、偏光面の回転はカー効果によることを特徴とする高密度磁気記録再生方法が提供される。

0013

第五に、上記第一、第二、第三または第四に記載した高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板上に少なくとも1層の磁気層を有し、基板面に垂直な磁気異方性を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体が提供される。

0014

第六に、上記第一、第二、第三または第四に記載した高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、ファラデー効果の波長依存性が異なる複数の記録層からなることを特徴とする高密度磁気記録媒体が提供される。

0015

第七に、上記第一、第二、第三または第四に記載した高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板面の溝構造上に強磁性体膜を設けた構造を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体が提供される。

0016

第八に、上記第一、第二、第三または第四に記載した高密度磁気記録再生方法に使用される磁気記録媒体が、基板上に少なくとも1層の磁気層を有し、該磁気層上に誘電体多層膜を設けるか、該磁気層が誘電体多層膜によって挟まれた構造を有することを特徴とする高密度磁気記録媒体が提供される。

0017

以下に本発明を詳細に説明する。本発明は磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、次いで該記録部位に直線偏光を照射して、透過光の偏光面回転角を、多段階磁化強度に対応した多値情報として読みだすことを特徴とする。従って1記録面積には、従来より多値数に応じた倍数の記録が可能となり、同一記録媒体、例えば5インチ径ディスクを用いた場合は、同一ディスク内に数倍の記録が可能となる。8値であれば3倍、16値であれば4倍、32値であれば5倍である。以下にさらに説明を加える。

0018

本発明の磁気記録媒体は基本的に光、特に可視域のレーザー光を透過するか、または反射する。これは磁気記録媒体を透過した、または反射した大きな偏光面回転角を用いるためである。従って磁気記録媒体は、透過または反射後の偏光面回転角が、従来と大幅に異なり、数度(5度以上、通常は10度以上)以上あることが重要である。いずれにしても従来の磁性材料は、そのままでは本発明に利用できない。

0019

本発明の特徴は、記録は強度変調した磁界で行い、再現性良く多段階磁気記録し、再生は該記録部位に照射した直線偏光の、多段階磁気記録強度に対応した、偏光面回転角を多値情報として読み取って行うという記録再生方法にある。基本的には記録再生ヘッドは、記録媒体の一方の側、好ましくは記録層側に固定して設けられるのが良い。記録媒体の記録層側と基板側に、記録と再生のためのヘッドを別々に配置すると、高密度になればなるほど位置をあわせることが困難となるからである。従って本発明では、記録媒体通過後のファラデー回転角を読む場合も、反射層を設けて、光を入射させた側から記録を読み取る構成とする。カー回転角を用いる場合は特にこの配慮は不要である。

0020

なお、記録時の印加磁界の強度変調は、記録用ヘッドに用いられるコイル電流変調して行う。用いられる強磁性体材料に対して、ある一定の磁界強度で一斉に磁気スピンが回転するような磁界強度およびそれ以上の強度では、いつも一定磁化強度に記録されるので、多段階磁化を記録することはできない。ある磁界強度範囲では、印加磁界強度に比例して磁化されることが必要である。この磁界強度範囲もlkガウス以下が(用いる材料によるが)磁気ヘッドがコンパクトに作製できて好ましい。

0021

本発明では、再生に直線偏光を、膜面に垂直に入射して用いるために、磁気記録媒体は膜面に垂直に磁気異方性を有する、いわゆる垂直磁気記録媒体が好ましい。スピンと光の進行方向が平行であることが、磁気光学特性上必要の為である。この場合、磁気スピンは膜面に垂直に上向きと下向きがあるので、偏光面の回転角は逆となり、2倍の多値が得られるという本発明特有のメリットが生ずる。従来技術において説明した、従来の磁束の変化を検知する磁気記録方法では、得られない効果である。なお、従来のように強磁性体膜を加熱して、消磁した状態で磁化する方法では、多段階に再現性良く磁化できないことは言うまでもない。

0022

垂直磁気記録媒体の微小面積に、この多段階の磁化を行うには、垂直磁気ヘッドが好ましい。いわゆる磁気ヘッドからの発生磁界は、膜面に垂直なることが好ましいからである。最も作製が容易で、高密度に記録できる垂直磁気ヘッドは、棒状軟磁性体銅線を巻いた形状のものである。磁界強度はコイルに流される電流値によって制御されるが、強磁性体表面と該垂直磁気ヘッド先端とは、間隔が一定でないと多段階に再現性良く磁化をすることができない。

0023

従来このような垂直磁気ヘッドを用いる垂直磁気記録方式が、実用化を困難にしている理由は、記録後の再生を垂直磁気ヘッドで行うことが容易でないことによる。すなわち垂直磁気記録は100Å径程度まで微小に記録できるが、再生時に上記した強磁性体表面と垂直磁気ヘッド先端との間隙の為に、500Å径程度しか再生できないし、さらに長期間安定的には、もっと大きな面積しか再生できないという致命的な欠点によるものである。

0024

本発明は高密度に記録できる垂直磁気記録を用い、再生時には磁気記録媒体と接触しない、直線偏光の偏光面回転角を用いた方法で読みだして、この課題を解決している。記録と再生方法が異なるのはこの理由によるもので、それぞれの方法のよい点を用いていることになる。また、特に本発明に用いる磁気記録媒体の場合は、二つの方法によって、磁気光学特性が従来より大幅に増大される。

0025

一つは溝構造を基板表面に作製する方法である。直線偏光の偏光面回転角が、溝構造寸法の設計値によって、ある特定波長で大幅に増大する為に、直接磁気ヘッドで磁化を再生するよりも、磁化強度の分解能および再現性が大幅に増大するという効果を有する。本発明者はこの点に関して、特願平09−117626など数件において詳細に提案した。すなわち基板表面に波長程度ピッチと深さを有する溝(形状は矩形三角、おわん状など問わない)を形成した後、この表面に透明磁性材料薄膜を設けるものである。さらに透明度を向上させたい場合は、溝間の一部の薄膜を取り除いても同様の機能を有するものである。上記したようにピッチと深さを変化させることによって、任意の可視光波長(数nmの範囲)で偏光面回転角を20度以上に増大させることができる。但し入射光回折するので、0次回折光を利用することになる。

0026

もう一つは強磁性体膜が誘電体多層膜によって挟まれ、強磁性体特有の波長依存性に応じた最大の磁気光学特性(ファラデー効果)を有する波長で、直線偏光の偏光面回転角が増大するように設計できる。これに関しては特願平09−154972ほか数件で詳細に提案した。誘電体多層膜は低屈折率層高屈折率層を交互に積層して作製する。膜厚はその光学的厚みを1/4λ(λは増大させたい波長)とすることが好ましいが、これ以外の設計法もある。磁性層の膜厚は1/2λとすると、λの光を透過させることができ、磁気光学特性も増大させることができる。しかしこの場合も、他の膜厚とする方法もある。誘電体多層膜/磁性層/誘電体多層膜の構成を重ねれば磁気光学特性は任意に増大させることができる。磁性層は後に述べる透明磁性層が用いられる。

0027

なお、ファラデー効果にしても、カー効果を利用するにしても、偏光面回転角はそのままでは多値信号として用いることは困難である。2個の偏光機能素子を、軸(例えば吸収タイプであれば吸収軸)を基準として、相互にθ度回転させると、cos(θ)に比例して光強度が低下する。従ってデジタル信号として用いるためには、まず回転角変化を、偏光素子を通して電気的な強度信号に変換する。さらにAD変換器を用いてデジタル信号に変換する方法が用いられる。

0028

本発明による効果の一例を示すと、回転角が+10度の場合(ファラデー効果を反射させて用いた場合は、光の媒体内往復によって+20度となる)、±20度となる。回転角の検出分解能は少なくても2度以下であるので、20値以上が可能となる(ファラデーの場合は40値)。但し回転角が0度と90度に近い場合は、線形性が低いので若干低い値となる。ファラデー効果の波長依存性が異なる複数種類の磁気記録媒体を重ねて用いる。この場合表面に近い層の透明性が重要であることは当然であるが、各層の保磁力も異なっている必要がある。この場合例えば2層にしても、2倍の記憶容量になるわけではなく、2倍以下となるのはしかたがないことである。

発明を実施するための最良の形態

0029

以下に本発明で用いられる材料等、実施の形態について説明する。まず、本発明に用いられる透明基板には、石英ガラスサファイア結晶化透明ガラスパイレックスガラス、Al2O3、MgO、BeO、ZrO2、Y2O3、ThO2、CaO、GGG(ガドリニウムガリウムガーネット)などの無機透明材料やMMA、PMMAポリカーポネート、ポリプロピレンアクリル系樹脂スチレン系樹脂ABS樹脂ポリアリレートポリサルフォンポリエーテルサルフォンエポキシ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、フッ素化ポリイミドフッ素樹脂フェノキシ樹脂ポリオレフィン系樹脂ナイロン樹脂等の透明プラスチックフィルムが用いられる。透明プラスチックフィルムを用いると、軽い、曲げやすい等の利点が有るので利用しやすい。反射膜を用いる場合は、基板は透明でなくても良く、任意の有機材料無機材料が用いられる。但し表面は平滑でなければ、磁化を多段階に再現性良く記録することができない。

0030

反射層としては、PVD法で設けられたAl、Cu、Ag、Au、Pt、Rh、Al2O3、SiO2、TeC、SeAs、TeAs、TiN、TaN、CrN等が用いられる。

0031

偏光子層としては、各種の市販の偏光フィルムや、ビームスプリッターを用いた高透過率偏光子などを用いることができる。偏光フィルムには大別して多ハロゲン偏光フィルム、染料偏光フィルム、金属偏光フィルムなどがある。より好ましくはニコルプリズムグラン・トムソンプリズム、グラン・フーコプリズム、グラン・テーラープリズム、ロションプリズムウオラストンプリズムおよびこれらを適宜併用して用いることができる。また最近では人為的に波長オーダー周期的微細構造を設けた、構造性複屈折偏光子や、また薄膜を積層して作製した、反射型薄膜偏光子等が適用可能であるが、これらに限定されるものではない。

0032

透明磁性層としては、従来一般に用いられている磁気光学効果を示す透明磁性材料で良いが、ファラデー効果が大きくて、透明性の大きい、いわゆる性能指数の大きい磁性材料が好ましい。例えば50nm以下の粒子径を有する、鉄、コバルト、Ni等強磁性金属超微粒子膜が用いられる。この場合の金属超微粒子以外の膜組成としては酸素炭素などである。鉄、コバルト、Ni等強磁性金属は大きな磁気光学効果を示すが、光の吸収も大きいためにそのままの薄膜では用いられなかったが、超微粒子膜とすると大きな性能指数を有するようになる。また粒子径の制御によって、適当な保磁力を得ることができる。ほかに希土類鉄ガーネットコバルトフェライト、Baフェライト等の酸化物、FeBO3、FeF3、YFeO3、NdFeO3などの複屈折が大きな材料、MnBi、MnCuBi、PtCoなどがある。以上は主として透過で、ファラデー効果を利用するものであるが、次に反射でカー効果を利用する反射用磁性材料をあげる。共通して用いることができるものもある。MnBi、MnCuBi、PtCo、GdCo、GdFe、TbFe、GdTbFe、TbDyFe、TbFeCo、DyFeCo、TbCoなどがある。

0033

磁気光学効果は、光の進行方向とスピンの方向とが平行の場合に最も大きな効果が得られるので、これらの材料は膜面に垂直に磁気異方性を有する膜が好ましい。これらの透明磁性材料は一般的なスパッタ真空蒸着、MBEなどのPVD法やCVD法メッキ法等が用いられる。

0034

誘電体多層膜に用いられる材料の例を表1〜3に示す。

0035

0036

0037

0038

これらの材料の中から適宜選択しても良いし、また、これ以外の例えば有機物であってもかまわない。低屈折率および高屈折率誘電体を積層したものを1ペアとすると、ペア数に制限はないが、2〜20層が性能上またコスト上好ましい。透明磁性体と接する二つの誘電体多層膜はまったく同一の構成を有することが好ましい。但し透明磁性体に直接接する膜の種類は同じ誘電体を用いるので、積層順序は逆になる。

0039

以下実施例によってさらに具体的に説明する。
〔実施例1〕0.5mm厚の石英基板上に、真空蒸着法を用いて200nm厚アルミニウムの反射膜を設けた。次いでイオンプレーティング法を用いて、SiO2を89nm(屈折率1.44)、Ta2O5を61nm(屈折率2.1)として交互に6層づつ積層した。基板温度は150℃、酸素ガス圧力はSiO2の場合 1.1×10−4 torr、Ta2O5の場合は1.0×10− 4 torrであった。作製膜レイトはSiO2の場合2nm/秒、Ta2O5の場合は 0.6nm/秒であった。誘電体多層膜の膜厚のバラツキは、最も厚いところと薄いところで、全膜厚の3%であった。誘電体多層膜の可視光域分光透過率を測定した結果を図1に示す。

0040

次いで上記誘電体多層膜の上に、スパッタ法を用いてBi置換希土類鉄ガーネット膜平均膜厚が290nmとなるように作製した。基板温度は300℃とした。次いでこの基板上の膜を空気中、650℃で3時間加熱した。膜の組成はBi2.2Dy0.8Fe3.8Al1.2O12であった。磁気光学効果測定装置(日本分光社製K250)で測定したファラデー回転角の波長依存性(印加磁界10Kガウス)を図2に示す。波長515nmでは回転角の値は0.9度であった。同装置で測定した波長515nmでのファラデー回転角のヒステリシス図3のようであり、膜面垂直に強い異方性磁界を有する、いわゆる垂直磁化膜であることが分かる。VSMで磁界を膜面に垂直に印加して測定した保磁力は、600Oeであった。

0041

次いで、このBi置換希土類鉄ガーネット膜上にイオンプレーティング法を用いて、上記とまったく同様な順序でSiO2とTa2O5の多層膜を作製した。ファラデー回転角の波長依存性(図4、印加磁界10Kガウス)から、波長515nmでは11度の回転角であった。

0042

以上の膜構成物の磁性層側から、図5に示すように記録再生へッドの記録部を用いて、磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において0.5、0.75、1.0Kガウスとなるように3段階に変化させて記録した。この場合の図5のL(記録再生ヘッドと保護膜の距離)は約50nmであった。記録したスポットの大きさは0.5×0.5μmであった。同様にして作製した別の磁気記録層に、±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した場合、磁気光学効果測定装置で測定したファラデー回転角(ゼロ磁界)は、図6のように直線的に増大した。515nmのレーザー光を、上記磁気記録スポットに照射して、ファラデー回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスに対応して、比例関係にあった。このように、磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位に直線偏光を照射して、光の偏光面回転角を多値情報として読みだすことができた。

0043

〔実施例2〕石英上に、真空蒸着法を用いて200nm厚の鉄膜を作製した。次いで実施例1とまったく同様にして、SiO2とTa2O5の誘電体多層膜を作製した。反射光の偏光面回転角を測定するカー回転角の波長依存性から、波長515nmでは10度の回転角であった。実施例1と同じ装置で測定した波長515nmでのカー回転角のヒステリシスおよびVSMの測定結果から、膜面垂直に強い異方性磁界を有する、いわゆる垂直磁化膜であることが分かった。以上の膜構成物の磁性層側から、実施例1と同様にして記録再生ヘッドの記録部を用いて、磁性層に記録した。515nmのレーザー光を、磁気記録スポットに照射して、カー回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスに対応して、比例関係にあった。

0044

〔実施例3〕実施例1の反射層、誘電体多層膜と磁性層(Bi2.2Dy0.8Fe3.8Al1.2O12)との積層記録層に加えて、その上にもう一つの積層記録層を作製した。SiO2は膜厚を110nm、Ta2O5は76nmとして交互に6層づつ積層した。磁性層は実施例1と同様にスパッタ法を用いて、膜厚150nmとして作製した。組成はBi0.4Dy2.8Ge0.4Co0.4Fe4.1O12であった。誘電体多層膜で磁性層(Bi0.4Dy2.8Ge0.4Co0.4Fe4.1O12)を挟んだ構成膜では、ファラデー回転角の波長依存性には、波長633nmにマイナス方向の12度の回転角ピークがあった。波長635nmにおけるファラデー回転角のヒステリシスから、膜は膜面に垂直方向に磁気異方性を有する垂直磁化膜であり、保磁力は2KOeであることが分かった。

0045

以上の膜構成物の磁性層側から、実施例1と同様にして、記録再生ヘッドの記録部を用いて磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。再生ヘッドレーザー光波長を515nmとして、上記磁性層(Bi2.2Dy0.8Fe3.8Al1.2O12)のスポットに照射して、ファラデー回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスに対応して、比例関係にあった。

0046

次いで、実施例1と同様にして、記録再生ヘッドの電流値を増加させて、磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において ±2.5、±3.0、±3.5Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。再生ヘッドのレーザー光波長を633nmとして、上記磁性層(Bi0.4Dy2.8Ge0.4Co0.4Fe4.1O12)のスポットに照射して、ファラデー回転角を測定した。±2.5、±3.0、±3.5Kガウスに対応して、比例関係にあった。

0047

この結果から、ファラデー効果の波長依存性が異なる複数の記録層において、磁気記録媒体の1スポット(媒体上面から見て)に、印加磁場の強度に比例した、多段階強度の内の1種の磁化を記録し、該記録部位に直線偏光を照射して、光の偏光面回転角を多値情報として読みだすと、単層の場合よりも大きな記録密度が得られることが分かった。

0048

〔実施例4〕lmm厚の石英基板の片面に、合計で120nm厚となるようにCr2O3、次いでCrの2層を設けた。さらにこの上にポジ型レジストを設けた。このレジスト上にフォトマスクを配置し、UV光を用いて図7でL=1.0μmとなるように露光した。次いでウェットエッチング手法を用いて、上記レジスト層エッチングし、さらにフッ素系ガスを用いて石英表面をエッチングして、H=0.65μmとなるように加工した。次いでレジスト層を剥離した。

0049

上記石英基板の加工表面上に、ガス中蒸着法を用いて、基板加熱無しで、鉄微粒子膜を蒸着した。使用したArガスは50CCMの流量で流し、全圧力で1.0Paとした。平均膜厚はl00nmであった。透過電子顕微鏡で測定した鉄微粒子の平均粒子径は6nmであった。膜の組成は66%が鉄であり他は酸素と炭素、窒素であった。平坦部で測定した鉄微粒子膜の保磁力は320Oe、面内方向の角型比は0.80で、面内磁気異方性を有した膜であった。

0050

磁気光学効果測定装置で、上記のようにして作製した磁気光学素子の波長依存性(縦軸は偏光面回転角deg)を測定する(入射光の偏光面とグレーティング溝方向とは直角に配置)と633nmにピークが現れた。波長を633.7nm、最大印加磁界10Kガウスとして、印加磁界に対する透過光の偏光面回転角のヒステリシスを測定した(図8)。

0051

以上の膜構成物の磁性層側に、実施例1と同様にして、記録再生ヘッドの記録部を用いて、磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。再生ヘッドのレーザー光波長を633nmとして、上記磁気記録スポットに照射して、透過光の偏光面回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスに対応して、比例関係にあった。

0052

〔比較例1〕実施例1とまったく同様にして、記録媒体をディスク状石英基坂上に作製し、記録再生ヘッドの記録用コイル部を用いて、磁性層側から磁気記録した。実施例1と同様に、膜面に垂直な+0.5、+0.75、+1.0Kガウスの3種類の磁界を印加した。次いで同じ記録用に用いたヘッドのコイル部を用いて、記録媒体を移動させた場合の、磁束変化による出力を読み取る再生を試みた。記録部位による出力は確認できた。しかし磁化した面積が少ないためか、3種類の印加磁界強度に比例した出力とはなっていなかった。次いで膜面に垂直な−0.5、−0.75、−1.0Kガウスの3種類の磁界を印加した。この場合の出力は+0.5、+0.75、+1.0Kガウスの場合とほぼ同じであった。すなわち6値で記録したにもかかわらず、異なる6段階の多値情報として読み取ることはできなかった。

0053

〔比較例2〕実施例1において、反射膜を設けなかった以外は、まったく実施例1と同様にして記録媒体を作製した。磁気記録も実施例と同様に行ったが、再生には実施例1の記録ヘッド以外にもう一つの受光ヘッドが、基板の反対側に必要であった。再生に当たっては、記録位置と再生ヘッド位置をあわせることは非常に困難であった。

0054

〔比較例3〕実施例2とまったく同様にして記録媒体を作製した。次いで記録再生ヘッドの光再生部を用いて、515nmのレーザー光を記録媒体に照射して加熱し、石英基板の磁性層のない裏側から、膜面に垂直な±0.5、±0.75、±1.0Kガウスの3種類の磁界を印加して磁性層に記録した。同記録再生ヘッドを用いて、反射光のカー回転角を測定した。記録時の磁界強度の差異にもかかわらず、回転角は同一であり、多値の情報を得ることはできなかった。

0055

〔比較例4〕実施例1において、Bi置換希土類鉄ガーネット膜作製後の空気中加熱温度を、620℃と低下させた以外はまったく同様にして記録媒体を作製した。波長515nmでは回転角のピーク値は0.9度であった。VSMで測定した磁気特性のヒステリシスにおいては、膜面垂直方向の異方性磁界は、実施例1の650℃加熱の場合より、僅かに減少して等方性に近かった。VSMで磁界を膜面に垂直に印加して測定した保磁力は、360Oeであった。次いで実施例1とまったく同様な順序でSiO2とTa2O5の多層膜を作製した。ファラデー回転角の波長依存性から、波長515nmでは10度の回転角であった。以上の膜構成物の磁性層側から記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。515nmのレーザー光を、上記磁気記録スポットに照射して、ファラデー回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスに対応して、比例関係は確認できたが回転角のバラツキは大きくなった。

0056

〔比較例5〕実施例3の中で説明した単層の記録層を有する磁気記録媒体を比較例5とする。

0057

〔比較例6〕石英基坂上に溝構造を作製しなかった以外は、実施例2とまったく同様にして鉄微粒子膜を作製した。平均膜厚、平均粒子径、膜組成、保磁力、面内方向の角型比は実施例1と同じであった。磁気光学効果測定装置で測定した回転角の波長依存性では、波長によらず、ほほ一定の値0.1度を示した。上記磁性層に実施例1と同様にして、記録再生ヘッドの記録部を用いて磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。再生ヘッドのレーザー光波長を633nmとして、上記磁気記録スポットに照射して、ファラデー回転角を測定した。土0.5、±0.75、±1.0Kガウスのように印加磁界強度を変化させたにも関わらず、ファラデー回転角は対応して変化することなく、いずれも0.1度以下と小さく、比例関係を見出すことはできなかった。

0058

〔比較例7〕5mm厚の石英基板上に、SiO2とTa2O5の誘電体多層膜を設けなかった他は、実施例1とまったく同様にして、Bi置換希土類鉄ガーネット膜を平均膜厚が290nmとなるように作製した。実施例1でも、誘電体多層膜上のBi置換希土類鉄ガーネット膜の評価結果で示したように、磁気光学効果測定装置で測定したファラデー回転角の波長依存性から、波長515nmでは回転角のピーク値は0.9度であった。同様に測定した波長515nmでのファラデー回転角のヒステリシスから、膜面垂直に強い異方性磁界を有する、いわゆる垂直磁化膜であることが分かった。VSMで磁界を膜面に垂直に印加して測定した保磁力も600Oeであった。上記の磁性層側から、実施例1と同様にして磁性層に記録した。記録部の軟磁性コアによる磁界強度が、磁性層において±0.5、±0.75、±1.0Kガウスとなるように6段階に変化させて記録した。515nmのレーザー光を、上記磁気記録スポットに照射して、反射光のファラデー回転角を測定した。±0.5、±0.75、±1.0Kガウスのように印加磁界強度を変化させたにも関わらず、ファラデー回転角は対応して変化することなく、いずれも0.9度以下と小さく、比例関係を見出すことはできなかった。

発明の効果

0059

以上のように請求項1の高密度磁気記録再生方法は、磁気記録媒体の1スポットに、印加磁場の強度に比例した磁化を記録し、該記録部位に直線偏光を照射して、光の偏光面回転角を読みだすようにしたので、同一スポットに多値記録が可能となり、高密度、大容量のメモリーを製作することができる。

0060

請求項2の高密度磁気記録再生方法は、上記請求項1の方法において、ファラデー効果によって生ずる偏光面の回転を利用するので、光の強度に容易に変換できて、S/Nの高い多値記録が可能となった。

0061

請求項3の高密度磁気記録再生方法は、上記請求項2の方法において、高密度磁気記録媒体記録層の片面に、反射膜を設けたので、反射光で再生ができ、記録再生ヘッドを一方の側に配置することができるため、装置としてコンパクトになり、トラッキング等記録再生手段を簡便にすることができる。

0062

請求項4の高密度磁気記録再生方法は、請求項1において、カー効果による偏光面の回転を利用するようにしたので、反射膜を設けることなく片側記録再生が可能となり、誘電体多層膜も片側のみの作製で良いため、記録媒体をシンプルな構成にすることができ、トラッキングが容易になるなど性能の向上を図ることができた。

0063

請求項5の高密度磁気記録媒体は、請求項1、2、3または4の高密度磁気記録再生方法に用いる磁気記録媒体として、基板面に垂直な磁気異方性を有する構成としたので、光再生時に光との相互作用が強まり、従ってより大きな多値記録を行うことができる。

0064

請求項6の高密度磁気記録媒体は、請求項1、2、3または4の高密度磁気記録再生方法に用いる磁気記録媒体として、ファラデー効果の波長依存性が異なる複数の記録層からなる構成としたので、複数の記録層に多重に記録することができ、より高密度な記録を行うことができる。

0065

請求項7の高密度磁気記録媒体は、請求項1、2、3または4の高密度磁気記録再生方法に用いる磁気記録媒体として、基板面の溝構造上に強磁性体膜を設ける構成としたので、大きな磁気光学効果が得られ、大きな多値記録を行うことができる。

0066

請求項8の高密度磁気記録媒体は、請求項1、2、3または4の高密度磁気記録再生方法に用いる磁気記録媒体として、磁気記録層上に誘電体多層膜を設けるか、磁気記録層が誘電体多層膜によって挟まれた構造を有するようにしたので、特定の波長の磁気光学効果を増大することができ、大きな多値の記録を行うことが可能である。

図面の簡単な説明

0067

図1実施例1における誘電体多層膜の分光透過率を示す図である。
図2実施例1において測定したファラデー回転角の波長依存性(I)を示す図である。
図3実施例1において測定したファラデー回転角のヒステリシスを示す図である。
図4実施例1において測定したファラデー回転角の波長依存性(II)を示す図である。
図5記録・再生ヘッドを示す図である。
図6実施例1において測定した印加磁界とファラデー回転角の関係を示す図である。
図7基板上の溝構造を模式的に示す断面図である。
図8実施例4で作製した高密度磁気記録媒体の磁気光学特性を示す図である。

--

0068

1基板
2反射膜
3磁性膜
4 保護膜
10 記録・再生ヘッド
11対物レンズ
12コイル
13軟磁性コイル
20 光
図5中のLは記録再生ヘッドと保護膜の距離を示す
100 透明基板
110鉄超微粒子
図7中のLは溝構造作製時のUV光の露光幅を示す
H 溝の深さ

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