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課題

天然のラピスズリと同等の硬度を有する合成ラピスラズリは得られないという問題があった。

解決手段

ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを前記粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して、150〜250℃、1時間、1tf/cm2 でホットプレスして合成する。

概要

背景

ピスズリは、日本名を青金石といい、古くから装身具飾り石として珍重されるとともに、粉末にして絵の具などの顔料としても用いられてきた。ラピスラズリは、方ソーダ石族として一括される鉱物のひとつである。方ソーダ石族の鉱物はどれも同じ結晶構造をもっており、アルミニウム(Al)または珪素(Si)を四つの酸素(O)が囲む四面体の中に、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)と、硫黄(S)、四酸化硫黄塩素(Cl)が入った構造を有している。結晶系は立法晶系であり、モース硬度は5〜6で、比重は2.4程度である。

このようなラピスラズリを人工的に製造するために、本発明者は、特願平9−297057号において、ウルトラマリン10〜90質量%、炭酸カルシウム5〜60質量%、ポルトランドセメント5〜85質量%から成る基本原料100質量%に対し、粒径40〜1000μmのパイライトを15質量%以下となるように添加して調製、水で養生して合成する方法を提案した。

概要

天然のラピスラズリと同等の硬度を有する合成ラピスラズリは得られないという問題があった。

ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを前記粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して、150〜250℃、1時間、1tf/cm2 でホットプレスして合成する。

目的

本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、天然のラピスラズリと同様の結晶相色彩質感をもち、かつ天然のラピスラズリと同等の硬度を有する合成ラピスラズリ原料とそれを用いた合成ラピスラズリの製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを前記粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して成る合成ラピスズリ原料

請求項2

上記原料を150〜250℃、1時間、1tf/cm2 でホットプレスして合成することを特徴とする合成ラピスラズリの製造方法。

技術分野

0001

本発明は合成ラピスズリ原料とそれを用いた合成ラピスラズリの製造方法に関する。

背景技術

0002

ラピスラズリは、日本名を青金石といい、古くから装身具飾り石として珍重されるとともに、粉末にして絵の具などの顔料としても用いられてきた。ラピスラズリは、方ソーダ石族として一括される鉱物のひとつである。方ソーダ石族の鉱物はどれも同じ結晶構造をもっており、アルミニウム(Al)または珪素(Si)を四つの酸素(O)が囲む四面体の中に、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)と、硫黄(S)、四酸化硫黄塩素(Cl)が入った構造を有している。結晶系は立法晶系であり、モース硬度は5〜6で、比重は2.4程度である。

0003

このようなラピスラズリを人工的に製造するために、本発明者は、特願平9−297057号において、ウルトラマリン10〜90質量%、炭酸カルシウム5〜60質量%、ポルトランドセメント5〜85質量%から成る基本原料100質量%に対し、粒径40〜1000μmのパイライトを15質量%以下となるように添加して調製、水で養生して合成する方法を提案した。

発明が解決しようとする課題

0004

ところが、この従来の合成ラピスラズリは、天然のラピスラズリと同様の結晶相を持ち、同様の色と質感を呈するものの、天然ラピスラズリに比べると硬度が低いため(モース硬度:天然5〜6、合成3)、湿式研磨では鏡面が出しにくく、また通常のゴミ(砂埃などは殆ど珪酸塩鉱物であるため、モース硬度は5程度)等で傷が入りやすいという問題があった。

0005

そこで、本発明者はかかる課題を解決するべく鋭意研究を行った結果、発色調整剤の炭酸カルシウムを添加することなく、結合剤をポルトランドセメント以外に粉末珪酸ソーダを添加し、粉末珪酸ソーダのNa溶出抑制剤としてトリポリリン酸二水素アルミニウムを添加し、粉末珪酸ソーダとトリポリリン酸二水素アルミニウムの化学反応とポルトランドセメントの水和反応を促進させるために水を添加して150℃〜250℃、1時間、1tf/cm2 の条件でホットプレスして合成することにより上記課題を解決することができることを知見した。

0006

本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、天然のラピスラズリと同様の結晶相と色彩と質感をもち、かつ天然のラピスラズリと同等の硬度を有する合成ラピスラズリ原料とそれを用いた合成ラピスラズリの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明に係る合成ラピスラズリ原料は、ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを前記粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して成る。

0008

また、本発明に係る合成ラピスラズリの製造方法によれば、上記原料を150〜250℃、1時間、1tf/cm2 でホットプレスして合成する。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明では、着色剤として合成ウルトラマリン(Na6 Al6 Si6 O2 Sx )を45〜65質量%添加する。ラピスラズリが美しい青色に発色するには、ウルトラマリンが不可欠である。この発色の原因は、珪酸塩中にコロイド状の遊離硫黄が分散しているためである。ウルトラマリンは、耐熱性耐アルカリ性が小さく、容易に硫黄が珪酸塩の中から遊離して脱色し易い着色剤である。したがって、ウルトラマリンの添加量が45質量%未満であるとポルトランドセメントや粉末珪酸ソーダのアルカリ成分が多くなり、しかもホットプレスにより加熱されるため、ウルトラマリンが脱色してしまう。また、このウルトラマリンが65質量%を超えると必然的に結合剤の添加量が減り、硬度が小さくなってクラックも多発する。

0010

結合剤としてポルトランドセメントを15〜35質量%と粉末珪酸ソーダを15〜30質量%添加し、助材としてトリポリリン酸二水素アルミニウムを粉末珪酸ソーダの30〜40質量%の範囲で使用する。ポルトランドセメントだけでは天然ラピスと同じ硬さ(モース硬度5)まで向上させることができないが、粉末珪酸ソーダを加えることにより、硬度を大幅に向上させることができる。

0011

但し、粉末珪酸ソーダは不安定な材料であるため、助材が必要である。まず、耐水性を向上させるためにゲル化剤が必要であるが、これはポルトランドセメントがゲル化剤の役割を果たす(水和反応時アルカリ性になり、そのとき珪酸ソーダゲル化する)。

0012

次に、ナトリウム(Na)が析出して白華が生じるため、トリポリリン酸二水素アルミニウムを添加して粉末珪酸ソーダ中のナトリウムと化学反応させて(AlH2 P3 +2Na+ →AlNa2 P3 O10+2H+ )、ナトリウムの析出を防ぐようにした。但し、トリポリリン酸二水素アルミニウムの添加量は、粉末珪酸ソーダの30〜40質量%にする。30質量%未満では白華を完全に抑制することができず、40質量%を超えると硬度が低くなり、クラックが多発する。

0013

このポルトランドセメントの添加量が15質量%未満になると、珪酸ソーダを充分にゲル化できないため、合成したラピスは耐水性が悪くなり、湿式研磨では鏡面がでない。一方、ポルトランドセメントの添加量が35質量%を超えると粉末珪酸ソーダの添加量が15質量%未満になり、硬度が天然ラピスラズリと同等までには向上せず、湿式研磨で鏡面がでない。さらに、粉末珪酸ソーダの添加量が30質量%を超えるとポルトランドセメントの添加量が15質量%未満となり、珪酸ソーダを充分にゲル化することができず、耐水性が悪くなり、湿式研磨では鏡面がでない。

0014

上記基本原料に対し、粒径40〜1000μmのパイライトを15質量%以下となるように添加する。このパイライトの粒径が40μm未満では、パイライトが目立たず、添加する意味がなくなる。一方、1000μmを超えると美観を損ねる。また、このパイライトの添加量については、15質量%を超えると合成ラピスラズリの色調が非常に暗くなる。

0015

水(H2 O)は、粉末珪酸ソーダとトリポリリン酸二水素アルミニウムの化学反応とポルトランドセメントの水和反応を促進させるために10〜20質量%添加する。添加量が10質量%未満では粉末珪酸ソーダとトリポリリン酸二水素アルミニウムが充分にイオン交換できないため、Naの溶出を完全に抑えることができずに白華し、またポルトランドセメントの水和結合および粉末珪酸ソーダの化学結合が不十分となるため、硬度が低くなり、鏡面がでにくくなる。一方、20質量%を超えるとホットプレス時に水が型から流れ出し、その時水に熔解している結合剤も流れ出るため、クラックが多発する。

0016

この原料を使ってホットプレス法によりラピスラズリを合成する。ホットプレスは1tf/cm2 で加圧した後、150℃〜250℃で1時間程度加熱する。加熱温度が150℃未満であると、結合剤を充分に化学反応させることができないため、硬度が上がらず、鏡面が出にくくなる。一方、250℃を超えると、ウルトラマリンの硫黄が遊離し、色が脱色するという問題が発生する。

0017

平均粒径1.5μmのウルトラマリン(SiO2 :38.1%、Al2 O3 :23.7%、Na2 O:26.0%、S:12.0%)、平均粒径4μmのポルトランドセメント(SiO2 :29.0%、Al2 O3 :13.2%、Fe2 O3 :1.2%、CaO:49.2%、MgO:5.6%、SO3 :1.2%)、平均粒径12μmの粉末珪酸ソーダ(SiO2 :57〜61%、Na2 O:18〜20%)、平均粒径6μmのトリポリリン酸二水素アルミニウム(AlH2 P3 O16・2H2 O)を所定の組成となるように混合して基本原料を作り、これにパイライト粉末とイオン交換水を基本原料に対し所定量添加した後、攪拌機で混合してラピスラズリ原料を作製した。この原料を型にチャージし、1tf/cm2加圧後、所定の温度1時間でホットプレスして合成ラピスラズリを作製した。

0018

これをラッピング研磨した後、色調・鏡面・クラック・白華について官能検査し、また硬度を調べた。その結果を表1に示す。なお、質感はパイライトが美しく混入しているものは○に、パイライトの量が多すぎたり、大きすぎたり、小さすぎたりして美観を損ねるものは×に、パイライトが無添加のものは−にそれぞれ分類した。色調は天然のラピスラズリと同じものは○に、異なるものは×に分類した。白華はデシケータの底に純水を張り、その中で合成したラピスラズリを1ケ月間保管し、白華しなかったものは○に、白華したものは×に分類した。鏡面は美しいものは○に、汚いものは×に、評価できなかったものは−に分類した。硬度はモース硬度を調べた。総合評価は良かったものは○、悪かったものは×に分類した。

0019

また、この合成ラピスラズリをXRD(X線回折分析した結果、hauynite(藍方石)、noselite(ノゼアン)、lazurite(天藍石)、pyrite(パイライト)が検出され、天然ラピスを同じであることが確認された。

0020

0021

表1から明らかなように、ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して成る合成ラピスラズリ原料を用いた場合、質感、色調もよく、モース硬度も天然ラピスラズリとほぼ同等のラピスラズリが得られる。

発明の効果

0022

以上のように、本発明に係る合成ラピスラズリ原料によれば、ウルトラマリンを45〜65質量%、ポルトランドセメントを15〜35質量%、粉末珪酸ソーダを15〜30質量%、トリポリリン酸二水素アルミニウムを粉末珪酸ソーダの30〜40質量%添加した基本原料100質量%に対し、粒径が40〜1000μmのパイライトを15質量%まで添加すると共に、水を10〜20質量%添加して成ることから、天然と同レベルの硬度(モース硬度5)を有するラピスラズリが合成できるようになり、従来の合成ラピスラズリよりも傷つきにくく、湿式研磨できれいに鏡面ができるようになる。また、天然と同等の色彩と質感を有する合成ラピスラズリが合成できる。さらに、天然と同じ結晶相のラピスラズリが合成できる。

0023

また、本発明の合成ラピスラズリの製造方法によれば、上記合成ラピスラズリ原料を150〜250℃、1時間、1tf/cm2 でホットプレスして合成することから、天然と同レベルの硬度(モース硬度5)を有するラピスラズリが合成できるようになり、従来の合成ラピスラズリよりも傷つきにくく、湿式研磨できれいに鏡面ができるようになる。また、天然と同等の色彩と質感を有する合成ラピスラズリが合成できる。さらに、天然と同じ結晶相のラピスラズリが合成できる。

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