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技術 超音波振動子駆動装置

出願人 株式会社ミクニ
発明者 横山宗一
出願日 1998年8月4日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 1998-220322
公開日 2000年2月15日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2000-042490
状態 特許登録済
技術分野 機械的振動の発生装置
主要キーワード 基準電圧データ インピーダンス位相 起動用スイッチ 対応能力 定常動作状態 位相差電圧 超音波振動子駆動回路 分周周波数
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課題

超音波振動子基本共振周波数を的確に捕捉追尾するとともに、該超音波振動子に対する駆動周波数を常時安定に保持することにより、駆動効率を改善した超音波振動子駆動装置を提供する。

解決手段

超音波振動子駆動装置の駆動周波数を設定する手段として、位相比較器(1)2、ローパスフィルタ3、電圧制御発振器4および可変周波数分周器5により構成されるPL追尾手段と、位相比較器(2)9より出力される駆動信号電圧位相信号θV および電流位相信号θI の差分の電流電圧位相差信号A2 を入力とし、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる可変周波数分周器5の分周数N2 を更新するための更新制御信号D1 を生成して出力するマイクロコンピュータ1とを備えており、電圧制御発振器4の出力信号S4 は、固定周波数分周器6においてN1 分周されて駆動信号S5 が生成され、増幅器7および電流位相検知器8を介して超音波振動子10に印加される。

概要

背景

従来の超音波振動子駆動装置の例として、公知のPLL(Phase Lock Loop )追尾方式を用いて構成された超音波振動子駆動装置のブロック図が図2に示される。本従来例(第1の従来例と云う)は、図2に示されるように、駆動対象超音波振動子16に対応して、電圧制御発振器11と、増幅器12と、位相検出器13と、位相比較器14と、ローパスフィルタ15とを備えて構成される。図2において、電圧制御発振器11より発振出力される駆動信号は、増幅器12により増幅されて位相検出器13に入力され、位相検出器13を介して、超音波振動子16が駆動される。その際に、位相検出器13からは、超音波振動子16に対する駆動信号の電圧位相信号θV と電流位相信号θI が出力されて、共に位相比較器14に入力される。位相比較器14においては、これらの電圧位相信号θVと電流位相信号θI の位相比較照合されて、両位相信号位相差信号が出力され、ローパスフィルタ15に入力される。ローパスフィルタ15においては、前記位相差信号の低周波部分が抽出されて位相誤差信号として電圧制御発振器11に入力される。よく知られているように、電圧制御発振器11、増幅器12、位相検出器13、位相比較器14およびローパスフィルタ15はPLL回路を形成しており、電圧制御発振器11による発振周波数は、電圧位相信号θV と電流位相信号θI の位相差となるように制御調整される。即ち、電圧制御発振器11より出力される駆動信号は、発振開始の当初においては超音波振動子16の共振周波数の近傍の周波数で発振出力されているが、PLL追尾系の稼働により、その発振周波数は、超音波振動子16の共振周波数に収束するように制御調整され、定常動作状態においては、その収束周波数にて駆動される。

また、他の従来例としては、特開平2−245275号公報に「超音波振動子の駆動装置」が示されている。この従来例(第2の従来例と云う)は、図3に示されるように、駆動振動の対象とする超音波振動子25に対応して、該従来例は、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18および位相比較器24を含む駆動回路と、増幅器19と、検出回路20と、基準発振器21と、スイッチ回路22と、制御回路23とを備えて構成される。この従来例においても、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18、増幅器19、検出回路20、スイッチ回路22および位相比較器24はPLL回路を形成しているが、前記第1の従来例の場合とは異なり、位相検出器20より出力される電流位相信号θI は、スイッチ回路22のB側の接点に“接”となっている時においてのみ、該スイッチ回路22を経由して位相比較器24に入力されるようにPLL回路が形成されている。スイッチ回路22におけるA側およびB側の接点に対するスイッチ切替えは、制御回路23により制御されており、上述のように、B側の接点が“接”となる場合には、前述の第1の従来例と同様のPLL回路が形成され、またA側の接点が“接”となる場合には、電流位相信号θI の位相比較器24に対する入力は遮断され、代わりに、基準発振器21から出力される発振基準信号がA側の接点を介して位相比較器24に入力される。

以下、第2の従来例の動作についてその概要を説明する。図3において、超音波振動子25の発振を起動させる場合には、先ず制御回路23により、スイッチ回路22はA側が“接”となるように制御され、基準発振器21からの発振基準信号が位相比較器24を介して、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18および位相比較器24を含む駆動回路に入力される。これにより、超音波振動子25は、前記発振基準信号に応じた周波数の駆動信号により駆動される。従って、超音波振動子25は、その基本周波数fr またはそれに近い周波数により起動される。この結果、検出回路20からは、超音波振動子25の基本共振点駆動時に得られる帰還信号に極めて近い出力が検出される。このようにして、超音波振動子25が起動されると、スイッチ回路22は、制御回路23により制御されて、B側の接点が“接”となるように切替えられる。これにより、検出回路20から出力される電圧位相信号θV および電流位相信号θI は共に位相比較器24に入力されて、図2の場合と同様に公知のPLL回路が形成されるが、この切替え時においては、上記の起動動作により、検出回路20に対しては、超音波振動子25の基本共振点駆動時に得られる帰還信号に極めて近い出力が供給されており、超音波振動子25は、PLL回路の追尾系を介して、確実に基本周波数fr にて駆動可能な動作状態となるものとしている。即ち、第2の従来例においては、基準発振回路21、スイッチ回路22および制御回路23を付加することにより、確実に基本周波数fr にて駆動可能とすることを目的としており、それが実現できるものとしている。

概要

超音波振動子の基本共振周波数を的確に捕捉追尾するとともに、該超音波振動子に対する駆動周波数を常時安定に保持することにより、駆動効率を改善した超音波振動子駆動装置を提供する。

超音波振動子駆動装置の駆動周波数を設定する手段として、位相比較器(1)2、ローパスフィルタ3、電圧制御発振器4および可変周波数分周器5により構成されるPLL追尾手段と、位相比較器(2)9より出力される駆動信号の電圧位相信号θV および電流位相信号θI の差分の電流電圧位相差信号A2 を入力とし、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる可変周波数分周器5の分周数N2 を更新するための更新制御信号D1 を生成して出力するマイクロコンピュータ1とを備えており、電圧制御発振器4の出力信号S4 は、固定周波数分周器6においてN1 分周されて駆動信号S5 が生成され、増幅器7および電流位相検知器8を介して超音波振動子10に印加される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

超音波振動子共振周波数にて駆動する超音波振動子駆動装置において、駆動周波数設定手段として、所定の基準周波数信号を入力として、駆動周波数に対応する周波数の信号を生成して出力するPL追尾手段と、前記超音波振動子に対する駆動信号電圧位相信号と電流位相信号との差分出力電流電圧位相差信号として入力し、所定の制御則に基づいて演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる周波数分周手段の分周数を更新する更新制御信号を生成して出力する分周数更新制御手段とを備えることを特徴とする超音波振動子駆動装置。

請求項2

前記PLL追尾手段が、前記基準周波数信号の位相帰還信号の位相とを比較して位相差電圧を出力する第1の位相比較器と、前記位相差電圧を入力して当該位相差電圧の低周波成分を抽出して出力するローパスフィルタと、該ローパスフィルタの出力電圧により周波数制御された信号を発振出力する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力信号を入力して、前記更新制御信号を介して更新される分周数に応じて当該出力信号の周波数を分周し、前記帰還信号として生成出力する可変周波数分周器とを備えて構成され、前記分周数更新制御手段が、前記電流・電圧位相差信号をデジタル値に変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段による電流・電圧位相差信号のデジタル値を一時的に記憶するRAMと、前記演算処理の内容を規定する所定の制御則ならびに前記電流・電圧位相差信号のデジタル値に対する相対値比較用の基準電圧値として規定される基準電圧データ値を記憶するROMと、前記電流・電圧位相差信号のデジタル値と前記基準電圧データ値との差分を求め、該差分を入力として前記制御則に基づいて演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる前記可変周波数分周器に対して、分周数を更新する前記更新制御信号を生成して出力する演算手段とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の超音波振動子駆動装置。

請求項3

前記分周数更新制御手段が、マイクロコンピュータにより構成される請求項1または2記載の超音波振動子駆動装置。

技術分野

0001

本発明は超音波振動子駆動装置に関する。

背景技術

0002

従来の超音波振動子駆動装置の例として、公知のPLL(Phase Lock Loop )追尾方式を用いて構成された超音波振動子駆動装置のブロック図が図2に示される。本従来例(第1の従来例と云う)は、図2に示されるように、駆動対象超音波振動子16に対応して、電圧制御発振器11と、増幅器12と、位相検出器13と、位相比較器14と、ローパスフィルタ15とを備えて構成される。図2において、電圧制御発振器11より発振出力される駆動信号は、増幅器12により増幅されて位相検出器13に入力され、位相検出器13を介して、超音波振動子16が駆動される。その際に、位相検出器13からは、超音波振動子16に対する駆動信号の電圧位相信号θV と電流位相信号θI が出力されて、共に位相比較器14に入力される。位相比較器14においては、これらの電圧位相信号θVと電流位相信号θI の位相比較照合されて、両位相信号位相差信号が出力され、ローパスフィルタ15に入力される。ローパスフィルタ15においては、前記位相差信号の低周波部分が抽出されて位相誤差信号として電圧制御発振器11に入力される。よく知られているように、電圧制御発振器11、増幅器12、位相検出器13、位相比較器14およびローパスフィルタ15はPLL回路を形成しており、電圧制御発振器11による発振周波数は、電圧位相信号θV と電流位相信号θI の位相差となるように制御調整される。即ち、電圧制御発振器11より出力される駆動信号は、発振開始の当初においては超音波振動子16の共振周波数の近傍の周波数で発振出力されているが、PLL追尾系の稼働により、その発振周波数は、超音波振動子16の共振周波数に収束するように制御調整され、定常動作状態においては、その収束周波数にて駆動される。

0003

また、他の従来例としては、特開平2−245275号公報に「超音波振動子の駆動装置」が示されている。この従来例(第2の従来例と云う)は、図3に示されるように、駆動振動の対象とする超音波振動子25に対応して、該従来例は、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18および位相比較器24を含む駆動回路と、増幅器19と、検出回路20と、基準発振器21と、スイッチ回路22と、制御回路23とを備えて構成される。この従来例においても、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18、増幅器19、検出回路20、スイッチ回路22および位相比較器24はPLL回路を形成しているが、前記第1の従来例の場合とは異なり、位相検出器20より出力される電流位相信号θI は、スイッチ回路22のB側の接点に“接”となっている時においてのみ、該スイッチ回路22を経由して位相比較器24に入力されるようにPLL回路が形成されている。スイッチ回路22におけるA側およびB側の接点に対するスイッチ切替えは、制御回路23により制御されており、上述のように、B側の接点が“接”となる場合には、前述の第1の従来例と同様のPLL回路が形成され、またA側の接点が“接”となる場合には、電流位相信号θI の位相比較器24に対する入力は遮断され、代わりに、基準発振器21から出力される発振基準信号がA側の接点を介して位相比較器24に入力される。

0004

以下、第2の従来例の動作についてその概要を説明する。図3において、超音波振動子25の発振を起動させる場合には、先ず制御回路23により、スイッチ回路22はA側が“接”となるように制御され、基準発振器21からの発振基準信号が位相比較器24を介して、ローパスフィルタ17、電圧制御発振器18および位相比較器24を含む駆動回路に入力される。これにより、超音波振動子25は、前記発振基準信号に応じた周波数の駆動信号により駆動される。従って、超音波振動子25は、その基本周波数fr またはそれに近い周波数により起動される。この結果、検出回路20からは、超音波振動子25の基本共振点駆動時に得られる帰還信号に極めて近い出力が検出される。このようにして、超音波振動子25が起動されると、スイッチ回路22は、制御回路23により制御されて、B側の接点が“接”となるように切替えられる。これにより、検出回路20から出力される電圧位相信号θV および電流位相信号θI は共に位相比較器24に入力されて、図2の場合と同様に公知のPLL回路が形成されるが、この切替え時においては、上記の起動動作により、検出回路20に対しては、超音波振動子25の基本共振点駆動時に得られる帰還信号に極めて近い出力が供給されており、超音波振動子25は、PLL回路の追尾系を介して、確実に基本周波数fr にて駆動可能な動作状態となるものとしている。即ち、第2の従来例においては、基準発振回路21、スイッチ回路22および制御回路23を付加することにより、確実に基本周波数fr にて駆動可能とすることを目的としており、それが実現できるものとしている。

発明が解決しようとする課題

0005

上述した従来の超音波振動子駆動回路においては、前述の第1の従来例の場合には、駆動信号の発振起動時において、PLL回路の電圧制御発振器より出力される駆動信号の発振周波数が、基本共振周波数fr に対応する追尾可能範囲(PLL range)内にあれば問題はないが、一般的には、追尾可能な周波数範囲にあるとは限らず、このような場合には、正常に駆動周波数を設定することができないという欠点がある。また、図4の超音波振動子のインピーダンス特性図に示されるように、前記電圧制御発振器の発振周波数範囲内に、超音波振動子の基本共振周波数fr 以外に、fa またはfb という副共振周波数が存在する場合においては、起動時の発振周波数が、図4の追尾可能範囲(PLL range)外の周波数領域にある場合に、超音波振動子は副共振周波数により駆動される可能性があり、これにより、超音波振動子に対する駆動能率が劣化するという欠点がある。

0006

また、第2の従来例の場合には、上記の起動時における問題を解決するために、起動時において、基準発振器による発振基準信号に応じた周波数の駆動信号を生成して、超音波振動子が、基本周波数fr またはそれに近い周波数により起動されるように、基準発振回路、スイッチ回路および制御回路を付加したPLL回路が設けられているが、超音波振動子の駆動信号に対する負荷が増大する場合には、図5のインピーダンス特性に示されるように、基本共振周波数において、位相特性が「ゼロクロス」しない状態が生じる可能性があり、このような場合には、超音波振動子が副共振周波数にて駆動される惧れを生じ、超音波振動子に対する駆動能率が著しく劣化するという欠点がある。また、何等かの外乱などの影響を受けてPLL回路が異常動作し、駆動信号の周波数が、PLL回路の追尾可能範囲外に遷移するような事態においても同様である。これらの場合、一旦供給電源オフとして、再度電源オンし、再起動を要するという操作上の欠点がある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の超音波振動子駆動装置は、超音波振動子を共振周波数にて駆動する超音波振動子駆動装置において、駆動周波数設定手段として、所定の基準周波数信号を入力として、駆動周波数に対応する周波数の信号を生成して出力するPLL追尾手段と、前記超音波振動子に対する駆動信号の電圧位相信号と電流位相信号との差分出力電流電圧位相差信号として入力し、所定の制御則に基づいて演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる周波数分周手段の分周数を更新する更新制御信号を生成して出力する分周数更新制御手段とを備えることを特徴としている。

0008

なお、前記PLL追尾手段は、前記基準周波数信号の位相と帰還信号の位相とを比較して位相差電圧を出力する第1の位相比較器と、前記位相差電圧を入力して当該位相差電圧の低周波成分を抽出して出力するローパスフィルタと、該ローパスフィルタの出力電圧により周波数制御された信号を発振出力する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力信号を入力して、前記更新制御信号を介して更新される分周数に応じて当該出力信号の周波数を分周し、前記帰還信号として生成出力する可変周波数分周器とを備えて構成してもよく、また、前記分周数更新制御手段は、前記電流・電圧位相差信号をデジタル値に変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段による電流・電圧位相差信号のデジタル値を一時的に記憶するRAMと、前記演算処理の内容を規定する所定の制御則ならびに前記電流・電圧位相差信号のデジタル値に対する相対値比較用の基準電圧値として規定される基準電圧データ値を記憶するROMと、前記電流・電圧位相差信号のデジタル値と前記基準電圧データ値との差分を求め、該差分を入力として前記制御則に基づいて演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる前記可変周波数分周器に対して、分周数を更新する前記更新制御信号を生成して出力する演算手段とを備えて構成してもよい。

0009

また、前記分周数更新制御手段は、マイクロコンピュータにより構成するようにしてもよい。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の超音波振動子駆動装置は、その実施の形態において、超音波振動子に対する駆動信号の周波数を設定する手段としては、所定の基準周波数信号を入力として、駆動周波数に対応する周波数の信号を生成して出力するPLL追尾手段と、前記超音波振動子に対する駆動信号の電圧位相信号と電流位相信号との差分出力を電流・電圧位相差信号として入力し、所定の制御則に基づいて演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる周波数分周手段の分周数を更新する更新制御信号を生成して出力する分周数更新制御手段とを備えることを特徴としている。

0011

図1は本発明の1実施例を示すブロック図である。本実施例は、前記分周数更新制御手段としてマイクロコンピュータを用いた例であり、図1に示されるように、駆動対象の超音波振動子10に対応して、前記分周数更新制御手段として機能するマイクロコンピュータ1と、位相比較器(1)2と、ローパスフィルタ3と、電圧制御発振器4と、可変周波数分周器5と、固定周波数分周器6と、増幅器7と、電流位相検知器8と、位相比較器(2)9とを備えて構成されており、位相比較器(1)2、ローパスフィルタ3、電圧制御発振器4および可変周波数分周器5は、前記PLL追尾手段を形成している。

0012

図1において、起動時においては、まず、電源が投入されると、マイクロコンピュータ1の入出力ポートの設定、内蔵タイマ時間設定および位相比較器2に供給するクロック分周周波数の設定等が行われる。次いで、コンピュータ制御により、予め決められている分周数が、可変周波数分周器5に対して事前設定される。この可変周波数分周器5に対する分周数の事前設定は、コンピュータ制御による駆動周波数設定において、副共振周波数によるPLL追尾手段の引込み異常を回避する手段として重要である。このようにして、マイクロコンピュータ1の稼働準備体制整備された後に、始めて、超音波振動子10に対する起動用スイッチが投入される。

0013

この起動用スイッチの投入に応じて、マイクロコンピュータ1からは、該マイクロコンピュータのクロック信号を分周して生成される基準周波数信号S1 が出力されて、位相比較器(1)2に入力される。位相比較器(1)2に対しては、可変周波分周器5より出力されて帰還信号として機能する分周信号S2 も入力されており、これらの基準周波数信号S1 の位相と分周信号S2 の位相が比較されて位相差信号S3 が出力され、ローパスフィルタ3を介して、制御電圧A1 として電圧制御発振器4に入力される。電圧制御発振器4においては、制御電圧A1の入力を受けて、該制御電圧A1 により周波数制御された信号S4 が発振出力され、可変周波数分周器5に入力されるとともに、固定分周器6において周波数がN1 分周されて駆動信号S5 が生成される。定常動作状態においては、位相比較器(1)2、ローパスフィルタ3、電圧制御発振器4および可変周波数分周器5を含むPLL追尾手段により、基準周波数信号S1 の周波数f1 と、可変周波数分周器5より出力される分周信号S2 の周波数f2 は等しくなる(f1 =f2 )。従って、可変周波数分周器(2)5の分周数をN2 とすると、電圧制御発振器4より発振出力される信号S4 の周波数をf4 として、f4 =f1 ×N2 という関係となる。

0014

また、上記の駆動信号S5 は増幅器7において増幅され、電流位相検知器8を介して超音波振動子10に印加されて駆動するとともに、該駆動信号S5 の電圧位相信号θV として位相比較器(2)9に入力される。また、電流位相検知器8からは、該駆動信号S5 の電流位相信号θI として信号S7 が出力されて、位相比較器(2)9に入力される。位相比較器(2)9においては、これらの両信号の位相が比較されてアナログの電流・電圧位相差信号A2 が生成出力され、マイクロコンピュータ1に入力される。この電流・電圧位相差信号A2 の電圧値は、マイクロコンピュータ1内部のA/Dコンバータにおいて、1msecごとにデジタルの電流・電圧位相差信号に変換され、電流・電圧位相差信号データ値としてマイクロコンピュータ1内部のRAMに一時的に記憶される。

0015

一方において、マイクロコンピュータ1に内蔵されるROMには、予め超音波振動子10に印加される駆動信号の電流・電圧位相差が零となる時点において、位相比較器(2)9より出力される電流・電圧位相差信号A2 の電圧レベルに相当する基準電圧データ値が記憶されている。この電流・電圧位相差が零となる場合の基準電圧データ値をRd 、前記RAMに一時的に記憶される電流・電圧位相差信号データ値をYd とすると、両者の電圧レベルの比較照合においては、Rd>Yd 、Rd =Yd およびRd <Yd の内の何れか一つの関係式成立つ。Rd>Yd の場合には、現時点における駆動周波数が、超音波振動子10の基本共振周波数fr よりも低い駆動周波数で駆動するように、可変周波数分周器5の分周数が事前設定されていることを意味しており、Rd =Yd の場合は、現時点における駆動周波数が、超音波振動子10の基本共振周波数fr により駆動するように、可変周波数分周器5の分周数が事前設定されていることを意味し、またRd<Yd の場合には、現時点における駆動周波数が、超音波振動子10の基本共振周波数fr よりも高い駆動周波数により駆動するように、可変周波数分周器5の分周数が事前設定されていることを意味している。

0016

次に、マイクロコンピュータ1においては、前記ROM内に記憶されている所定の制御則に基づいて、可変周波数分周器5の分周数を設定するための演算処理が行われる。まず、前記RAMに一時的に記憶されている電流・電圧位相差信号データ値Yd と、ROM内に記憶されている前記基準電圧データ値Rd との差分を求める比較照合処理が行われる。この比較照合処理結果を受けて、前記制御則に基づいて、可変周波数分周器5の分周数を更新設定するための演算処理が行われ、該分周数の更新を制御する更新制御信号D1 が生成されて、I/Oポートを介して可変周波数分周器5に入力される。可変周波数分周器5においては、更新制御信号D1 により制御されて分周数N2 の設定値が更新される。なお、本実施例においては、分周数N2 の設定値を更新する演算処理が10msecごとに行われている。この更新処理を繰返して行うことにより、超音波振動子10に流れる電流・電圧の位相差が順次零に収束するように、可変周波数分周器5の分周数N2の設定値が更新されてゆき、最終的にはRd =Yd となるように駆動周波数に対する追尾動作が行われる。定常動作状態においては、前述のように、PLL追尾手段との協調動作により、基準周波数信号S1 の周波数f1 と可変周波数分周器5より出力される分周信号S2 の周波数f2 は略々等しい周波数となり、電圧制御発振器4より出力される信号S4 の周波数をf4 とすると、f4 =f1 ×N2となって、駆動信号S5 の駆動周波数f5 は、f5 =f1 ×(N2 /N1 )となる。

0017

即ち、本実施例においては、超音波振動子に対する駆動信号の周波数設定手段を、位相比較器(1)2、ローパスフィルタ3、電圧制御発振器4および可変周波数分周器5により構成されるPLL追尾手段と、駆動信号の電圧位相信号θVおよび電流位相信号θI の差分の電流・電圧位相差信号A2 を入力とし、前記PLL追尾手段のループ内に含まれる可変周波数分周器5の分周数N2 を更新するための更新制御信号D1 を生成して出力するマイクロコンピュータ1により構成される分周数更新制御手段とを備えて構成することにより、相互の連携作用により、前記PLL追尾手段によって駆動周波数の安定性が維持されるとともに、前記分周数更新制御手段として機能するマイクロコンピュータ1により、超音波振動子10の基本共振周波数を的確に捕捉追尾することが可能となり、前述の従来の超音波振動子駆動装置における課題が解決される。即ち、副共振周波数の存在の如何に関せず、常時、的確に基本共振周波数にて超音波振動子を駆動することが可能となり、超音波振動子駆動装置の駆動効率を向上させることができるとともに、装置の操作性が著しく改善される。

0018

なお本発明による超音波振動子駆動装置は、一般に、超音波を利用したアクチュエータに対し、環境変化対応能力を持つ駆動装置として広く適用されるものであり、その例としては、ボルト締めランジバン型の超音波微細加工器の駆動装置として有効利用することができ、また、その応用面としては、超音波カッター超音波洗浄器および歯科治療用超音波スケーラ等を含む各種の超音波振動子駆動装置としても有効に適用されるものである。

発明の効果

0019

以上説明したように、本発明は、超音波振動子を駆動する超音波振動子駆動装置に適用されて、駆動信号の周波数を設定する手段として、所定の基準周波数信号を入力して、駆動周波数に対応する周波数の信号を生成して出力するPLL追尾手段と、前記駆動信号の電圧位相信号と電流位相信号との差分出力を入力して演算処理を行い、前記PLL追尾手段のループ内の周波数分周手段の分周数を更新する分周数更新制御手段とを備えることにより、超音波振動子の基本共振周波数を的確に捕捉追尾することが可能になり、且つ超音波振動子に対する駆動周波数を常時安定に保持することが可能となって、該超音波振動子に対する駆動効率を著しく向上させることができるという効果があり、更に、超音波振動子に対する負荷変動および温度特性による共振周波数の変化に対応する状況下においても、迅速且つ安定した状態で基本共振周波数の追尾を行うことができ、超音波振動子に対する駆動動作を安定に維持できるという効果がある。

0020

また、前記分周数更新制御手段をマイクロコンピュータにより構成する場合には、該マイクロコンピュータに内蔵されるROMデータ数値を変更することにより、超音波振動子に対する駆動周波数を、任意の周波数に適宜変更して設定することができるという効果があり、またマイクロコンピュータに入力される電流・電圧位相差信号のアナログデータ値のレベルを意図的に変更して入力し、電流・電圧位相差が零となる基準電圧データ値を変更することにより、基本共振周波数から若干外れた周波数を選択することが可能となり、これにより、超音波振動子の出力を可変とすることができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0021

図1本発明の一実施例を示すブロック図である。
図2従来例を示すブロック図である。
図3他の従来例を示すブロック図である。
図4超音波振動子のインピーダンス特性を示す図である。
図5負荷増大時における超音波振動子のインピーダンス位相特性を示す図である。

--

0022

1マイクロコンピュータ
2位相比較器(1)
3、15、17ローパスフィルタ
4、11、18電圧制御発振器
5可変周波数分周器
6固定周波数分周器
7、12、19増幅器
8電流位相検知器
9 位相比較器(2)
10、16超音波振動子
13位相検出器
14、24 位相比較器
20検出回路
21基準発振器
22スイッチ回路
23 制御回路

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