図面 (/)

技術 眼科装置

出願人 株式会社コーナン・メディカル
発明者 石部博史濱田洋一笠原達也
出願日 1998年9月22日 (21年7ヶ月経過) 出願番号 1998-268082
公開日 2000年1月25日 (20年3ヶ月経過) 公開番号 2000-023920
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 発信レベル 前後位置関係 手持ち型装置 後退信号 専用台 位置検出用光 スリツト 本体フレーム内
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年1月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題

従来の眼科装置作動距離合わせを自動的に行う機能を備えたものであっても作動距離合わせには相当の時間が必要であり、装置が作動距離合わせを行っている間中、被検者まばたきができないなど緊張状態を長時間持続させる必要がある。

解決手段

眼科装置たる眼科撮影装置A1は、位置検出装置によって主光学系たる撮影光学系Qに対する被検眼Eの距離を検出し、この結果に基づいて撮影光学系Qを被検眼Eに対する所定の待機位置に移動させるようにしている。撮影光学系Qを待機位置に移動させた後は、短い時間で撮影を完了させることができる。

概要

背景

検眼角膜眼底等を撮影する眼科撮影装置眼科装置一種である。例えば、かかる眼科撮影装置においては、装置に取り付けられた顔当に被検者の頭部を当接して、頭部が動かないように支持してから主光学系たる撮影光学系による動作、つまり、撮影がなされる。顔当は額当顎台によって構成され、被検者は額を額当にあてがったり、を顎台にのせたりする。このようにして頭部をある程度固定した状態で、装置の開始スイッチを押すと、撮影光学系の被検眼に対するアライメントが自動的に行われると同時に、撮影光学系が徐々に被検眼に向かって前進駆動(Z軸方向駆動)され、撮影光学系が被検眼に対する作動位置に達する。なお、アライメントとは眼科撮影装置における撮影光学系や観察光学系光軸を被検眼の頂点に一致させることをいう。このようなアライメントや作動距離合わせを自動的に行う眼科撮影装置が、例えば特開平8−206080号公報に開示されている。

概要

従来の眼科装置は作動距離合わせを自動的に行う機能を備えたものであっても作動距離合わせには相当の時間が必要であり、装置が作動距離合わせを行っている間中、被検者はまばたきができないなど緊張状態を長時間持続させる必要がある。

眼科装置たる眼科撮影装置A1は、位置検出装置によって主光学系たる撮影光学系Qに対する被検眼Eの距離を検出し、この結果に基づいて撮影光学系Qを被検眼Eに対する所定の待機位置に移動させるようにしている。撮影光学系Qを待機位置に移動させた後は、短い時間で撮影を完了させることができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

主光学系と、該主光学系に対する被検眼の位置を検出する位置検出手段と、本体フレームに対して該主光学系を移動させる駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段とを具備し、該制御手段は、該位置検出手段による検出結果に基づいて、被検眼に対する所定の待機位置に該主光学系を移動させるように該駆動手段を制御する、眼科装置

請求項2

前記制御手段は、前記主光学系を前記待機位置に移動させた後、作動距離合わせ指令を受けて該主光学系を被検眼に対する作動位置に移動させるように前記駆動手段を制御する、請求項1記載の眼科装置。

請求項3

被検者の頭部を支持する顔当を備え、該顔当に開始指示発生手段が設けられ、該開始指示発生手段は、被検者の頭部が顔当に接触または接近したことを検知して、前記待機位置に前記主光学系を移動させる制御を開始するための開始指示を前記制御手段に与える、請求項1又は2記載の眼科装置。

請求項4

前記位置検出手段が前記主光学系と一体的に移動するように設けられた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項5

被検者の頭部を支持する顔当に前記位置検出手段が設けられ、該位置検出手段が被検眼までの距離を測定する距離測定装置である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項6

前記位置検出手段は、前記主光学系に対して時間的に変化する被検眼の位置を連続的に検出し、前記制御手段は、該位置検出手段による検出結果の時間的変化に追随して該主光学系を前記待機位置に維持するように前記駆動手段を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項7

前記位置検出手段が、被検眼に対して正面から指標光投影する第1指標投影光学系と、該指標光の被検眼表面からの反射光を被検眼の斜め前方で検出する検出光学系とで構成された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項8

眼部像撮像する撮像手段を有し、該撮像手段は前記主光学系が固定された基台に固定されており、前記駆動手段は該基台を移動させることにより前記主光学系を移動させ、該制御手段は、前記第1指標投影光学系によって投影された指標光の被検眼表面からの反射像が該撮像手段の撮像画面所定範囲に入るように該基台を移動させることによって該主光学系のアライメントを行う、請求項7記載の眼科装置。

請求項9

前記位置検出手段が、被検眼に対して斜め前方から指標光を投影する第2指標投影光学系と、該指標光の被検眼表面からの反射光を被検眼の斜め前方で検出する検出光学系とで構成された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項10

前記位置検出手段が、前記検出光学系の検出基準位置切り替えることによって、作動位置と待機位置の双方を検出できるように構成された、請求項7〜9のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項11

前記位置検出手段が作動位置と待機位置の双方を検出できるように構成され、該位置検出手段が待機位置を検出する時には、前記検出光学系の視野範囲が第1の視野範囲に設定され、該位置検出手段が作動位置を検出する時には、該検出光学系の視野範囲が該第1の視野範囲よりも狭い第2の視野範囲に設定される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項12

前記位置検出手段が、被検者の顔の一部分に指標光を投影する第3指標投影光学系と、被検者の顔からの該指標光の反射光を検出する第3検出光学系とを有し、被検者の顔の該指標光が投影された部分の位置から間接的に被検眼の位置を検出する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項13

前記主光学系が被検眼の前眼部に斜め前方から照明光照射する照明光学系と、前眼部で反射された照明光によって被検眼を撮影するための撮影光学系とを備えており、上記照明光学系の被検眼側端部近傍および撮影光学系の被検眼側端部近傍に位置検出手段が配設されてなる請求項1〜4、6のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項14

上記位置検出手段が第3指標投影光学系と第3検出光学系とを有しており、上記照明光学系および撮影光学系のうちのいずれか一方にその光軸とほぼ平行に第3指標投影光学系が配設され、他方にその光軸とほぼ平行に第3検出光学系が配設されてなる請求項13記載の眼科装置。

請求項15

上記照明光学系および撮影光学系のいずれか一方にその光軸回りに回転自在に第3指標投影光学系が配設され、他方にその光軸回りに回転自在に第3検出光学系が配設されてなる請求項13または14記載の眼科装置。

請求項16

前記主光学系が初期位置から後退移動しつつ前記待機位置に達するように構成された、請求項1〜15のいずれか1項に記載の眼科装置。

請求項17

主光学系と、該主光学系に対する被検眼の位置を検出する位置検出手段と、本体フレームに対して該主光学系を移動させる駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段とを具備し、該制御手段は、該位置検出手段による検出結果に基づいて、被検眼に対する所定位置に該主光学系を移動させるように該駆動手段を制御し、該主光学系が初期位置から後退移動しつつ該所定位置に達するように構成された、眼科装置。

請求項18

前記主光学系が、前眼部に向けてアライメント光を照射し、且つ、前眼部におけるその反射光を撮像するアライメント光学系を有しており、主光学系が待機位置に至ったときに、アライメント光の被検眼表面からの反射像が撮像手段の撮像画面の前眼部像範囲にあるときには、主光学系が前進および後退のうち一方の動作をなし得ないように構成されてなる請求項1〜16のいずれか1項に記載の眼科装置。

技術分野

0001

この出願に係る発明は、被検眼との位置関係において、主光学系動作準備に適した所定の待機位置等に主光学系を移動させうる眼科装置に関する。

背景技術

0002

被検眼の角膜眼底等を撮影する眼科撮影装置は眼科装置の一種である。例えば、かかる眼科撮影装置においては、装置に取り付けられた顔当に被検者の頭部を当接して、頭部が動かないように支持してから主光学系たる撮影光学系による動作、つまり、撮影がなされる。顔当は額当顎台によって構成され、被検者は額を額当にあてがったり、を顎台にのせたりする。このようにして頭部をある程度固定した状態で、装置の開始スイッチを押すと、撮影光学系の被検眼に対するアライメントが自動的に行われると同時に、撮影光学系が徐々に被検眼に向かって前進駆動(Z軸方向駆動)され、撮影光学系が被検眼に対する作動位置に達する。なお、アライメントとは眼科撮影装置における撮影光学系や観察光学系光軸を被検眼の頂点に一致させることをいう。このようなアライメントや作動距離合わせを自動的に行う眼科撮影装置が、例えば特開平8−206080号公報に開示されている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、作動距離合わせを自動的に行う機能を備えた眼科撮影装置を用いても、作動距離合わせには相当の時間が必要である。装置が作動距離合わせを行っている間中、被検者は緊張状態持続させる必要がある。例えば、作動距離合わせのために撮影光学系が被検眼光軸方向(Z軸方向)に駆動されている間は、被検者は装置の顔当に対して頭部を固定したまま動かすことができないし、まばたきをすることもできない。このように、被検者に精神的な負担を強いることになる。

0004

被検者の頭部における被検眼の位置は、被検者によってまちまちである。例えば額と眼球とのZ軸方向の距離は、一般的に欧米人と東洋人との間に大きな差があり、額当に額をあてがって頭部を固定するようにすると、作動距離合わせのための撮影光学系の駆動時間に大きな差ができる。従って、被検者によっては相当の時間を要することもある。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するために、この出願に係る眼科装置は、位置検出手段によって主光学系に対する該被検眼の位置を検出し、この検出結果に基づいて主光学系を被検眼に対する所定の待機位置に移動させるようにしている。主光学系を待機位置に移動させた後は、短い時間で主光学系の動作を完了させることができる。したがって、被検者に長時間に渡る緊張状態を強いることもない。

発明を実施するための最良の形態

0006

この出願発明の眼科装置は、主光学系と、該主光学系に対する被検眼の位置を検出する位置検出手段と、本体フレームに対して該主光学系を移動させる駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段とを具備し、該制御手段は、該位置検出手段による検出結果に基づいて、被検眼に対する所定の待機位置に該主光学系を移動させるように該駆動手段を制御するように構成されている(請求項1)。

0007

このように構成されているので、被検者が眼科装置に頭部を近づけると、位置検出手段で被検眼の位置を検出することができる。そして、眼科装置はその結果に基づいて主光学系を移動させて、主光学系の位置をその動作に適した待機位置に設定する。一旦、主光学系を待機位置に設定すると、それから主光学系の動作までには多くの時間を要さない。従って、被検者に長時間の緊張を強いる必要がなくなる。また、被検者の頭部における被検眼の位置にかかわらず、主光学系の動作完了までの時間は一定となる。

0008

上記の眼科装置において、前記制御手段が、前記主光学系を前記待機位置に移動させた後、作動距離合わせ指令を受けて該主光学系を被検眼に対する作動位置に移動させるように前記駆動手段を制御するように構成してもよい(請求項2)。

0009

また、上記の眼科装置において、被検者の頭部を支持する顔当を備え、該顔当に開始指示発生手段が設けられ、該開始指示発生手段が、被検者の頭部が顔当に接触したことを検知して、前記待機位置に前記主光学系を移動させる制御を開始するための開始指示を前記制御手段に与えるように構成してもよい(請求項3)。

0010

また、上記の眼科装置において、前記位置検出手段が前記主光学系と一体的に移動するように設けられていると(請求項4)、位置検出手段によって、主光学系に対する被検眼の位置を直接的に検出できる。

0011

また、上記の眼科装置において、被検者の頭部を支持する顔当に前記位置検出手段が設けられ、該位置検出手段が被検眼までの距離を測定する距離測定装置であってもよい(請求項5)。

0012

また、上記の眼科装置において、前記位置検出手段が、前記主光学系に対して時間的に変化する被検眼の位置を連続的に検出し、前記制御手段が、該位置検出手段による検出結果の時間的変化に追随して該主光学系を前記待機位置に維持するように前記駆動手段を制御するように構成してもよい(請求項6)。

0013

このように構成すると、作動開始前に被験者の頭部が装置本体に対して動いたようなときも、主光学系はこれに追随して被検眼との位置関係においては所定の待機位置に維持される。よって主光学系の位置をあらためて待機位置に設定し直す必要もない。この実施形態は、被検者の頭部と装置本体との位置関係を安定させることができないような装置構成の場合、例えば、装置を手持ち型に構成した場合にも効果的である。

0014

また、上記の眼科装置において、前記位置検出手段が、被検眼に対して正面から指標光投影する第1指標投影光学系と、該指標光の被検眼表面からの反射光を被検眼の斜め前方で検出する検出光学系とで構成されていてもよい(請求項7)。この場合、前眼部像撮像する撮像手段を有し、該撮像手段は前記主光学系が固定された基台に固定されており、前記駆動手段は該基台を移動させることにより前記主光学系を移動させ、該制御手段は、前記第1指標投影光学系によって投影された指標光の被検眼表面からの反射像が該撮像手段の撮像画面所定範囲に入るように該基台を移動させることによって該主光学系のアライメントを行うように構成されていると(請求項8)、アライメント光学系と位置検出手段が構成部材共用できるようになる。

0015

また、上記の眼科装置において、前記位置検出手段が、被検眼に対して斜め前方から指標光を投影する第2指標投影光学系と、該指標光の被検眼表面からの反射光を被検眼の斜め前方で検出する検出光学系とで構成されていてもよい(請求項9)。

0016

また、前記位置検出手段が、前記検出光学系の検出基準位置切り替えることによって、作動位置と待機位置の双方を検出できるように構成されていると(請求項10)、作動位置検出光学系と位置検出手段が構成部材を共用できるようになる。

0017

また、前記位置検出手段が作動位置と待機位置の双方を検出できるように構成され、該位置検出手段が待機位置を検出する時には、前記検出光学系の視野範囲が第1の視野範囲に設定され、該位置検出手段が作動位置を検出する時には、該検出光学系の視野範囲が該第1の視野範囲よりも狭い第2の視野範囲に設定されるように構成するのが好ましい(請求項11)。

0018

また、上記の眼科装置において、前記位置検出手段が、被検者の顔の一部分に指標光を投影する第3指標投影光学系と、被検者の顔からの該指標光の反射光を検出する第3検出光学系とを有し、被検者の顔の該指標光が投影された部分の位置から間接的に被検眼の位置を検出するようにしてもよい(請求項12)。このように構成すると、直接的に被検眼に位置検出用の指標光を投影しにくいような場合に有効である。

0019

そして、前記主光学系が被検眼の前眼部に斜め前方から照明光照射する照明光学系と、前眼部で反射された照明光によって被検眼を撮影するための撮影光学系とを備え、上記照明光学系の被検眼側端部近傍および撮影光学系の被検眼側端部近傍に位置検出手段を配設することにより(請求項13)、装置をハウジングで覆う場合にも、位置検出手段のための開口は照明光学系と撮影光学系との開口を兼用することができるので開口を別途設けたり大きくしたりする必要がない。したがって、塵埃などの侵入が抑制される。

0020

また、上記位置検出手段が第3指標投影光学系と第3検出光学系とを有し、上記照明光学系および撮影光学系のうちのいずれか一方にその光軸とほぼ平行に照射光学系が配設され、他方にその光軸とほぼ平行に検出光学系が配設されたもの(請求項14)にあっては、被検者の眼またはその近傍の位置を検知することができる。したがって、眼球の額等との前後位置関係が異なる被検者に対しても眼科撮影装置を適切な待機位置、すなわち、被検部位に近い位置に設定することができるので、以降のアライメントが迅速になされる。

0021

また、上記照明光学系および撮影光学系のうちのいずれか一方にその光軸回りに回転自在に第3指標投影光学系が配設され、他方にその光軸回りに回転自在に第3検出光学系が配設されたもの(請求項15)にあっては、主光学系の待機位置を変更することができるので便利である。

0022

また、上記の眼科装置において、前記主光学系が初期位置から後退移動しつつ前記待機位置に達するように構成されていると(請求項16)、被検者に安心感を与えることができる。

0023

また、眼科装置が、主光学系と、該主光学系に対する被検眼の位置を検出する位置検出手段と、本体フレームに対して該主光学系を移動させる駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段とを具備し、該制御手段は、該位置検出手段による検出結果に基づいて、被検眼に対する所定位置に該主光学系を移動させるように該駆動手段を制御し、該主光学系が初期位置から後退移動しつつ該所定位置に達するように構成されていると(請求項17)、被検者に安心感を与えることができる。

0024

そして、如上の眼科装置において、前記主光学系が、前眼部に向けてアライメント光を照射し、且つ、前眼部におけるその反射光を撮像するアライメント光学系を有しており、主光学系が待機位置に至ったときに、アライメント光の被検眼表面からの反射像が撮像手段の撮像画面の前眼部像範囲にあるときには、主光学系が前進および後退のうち一方の動作をなし得ないように構成されたもの(請求項18)にあっては、待機位置で主光学系のチャタリングが防止される。

0025

この出願発明の実施例を図面を参照しながら説明する。まず図1〜7を参照しながら、被検眼の表面に指標光を直接的に投影して被検眼の位置を検出するような眼科装置を説明する。

0026

図1は、この発明に係る眼科装置の一実施例たる眼科撮影装置A1の概略構成を示す図である。眼科撮影装置A1の本体フレームFには撮影系を取り付けた基台B1が移動可能に設けられている。撮影系は後述するように主光学系たる撮影光学系Qなどから構成されている。基台B1と本体フレームFとの間には特許請求の範囲にいう駆動手段たる駆動装置2が介在している。そして、この駆動装置2は、特許請求の範囲にいう制御手段たる制御回路C1からの駆動信号を受けて、基台B1を本体フレームFに対してXYZ軸方向に移動させる。ここで、X軸は紙面に直交する軸、Y軸は上下方向の軸であり、両者は被検眼Eの眼軸iに直交する平面内で互いに直交する。またZ軸は被検眼Eの眼軸iに一致する軸である。さらに、基台B1と本体フレームFとの間には基台位置検出装置6も介在する。この基台位置検出装置6は本体フレームFに対する基台B1の位置を検出して、検出信号を制御回路C1に送出する。つまり、基台位置検出装置6は、駆動装置2による基台B1の移動状態を、制御回路C1にフィードバックする役割をなす。これにより制御回路C1は、基台B1を正確に位置制御することができる。9bは検出光学系であり、撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検出するのに用いられる。また、本体フレームFには顔当の一つである額当7が固定されている。

0027

図2は、額当7の斜観図である。額当は、被検者の頭部を支持する顔当の一つである。額当7には、被検者の額が当接したことを検知するためのタッチセンサ7dが設けられている。そしてこの額当の下方には被検眼Eの視野を一定範囲に制限するための覗き窓7aが形成されている。

0028

図3は基台B1に取り付けられた撮影系の具体的構成を示すものである。この撮影系は、被検眼Eの前眼部をその斜め前方からスリット光によって照明するための照明光学糸Pと、被検眼Eの前眼部表面で反射されたスリット光によって被検眼Eを撮影するため撮影光学系Qと、被検眼Eの前眼部に向けてアライメント光を正面から照射し、且つその角膜からの反射光を撮像するためのアライメント光学系Rと、撮影光学系Qを被検眼Eに対する作動位置に合わせるための作動位置検出光学系Sとを含んでいる。なお、基台B1には検出光学系9bも取り付けられているのであるが、図3では省略されている。

0029

照明光学系Pは、前眼部照明用光源としてのストロボ放電管11を有し、そこからの可視光スリットに通してスリット光化し、このスリット光を投影レンズ13によって被検眼Eの角膜に収束させるものである。また、照明光学系Pはその光路を途中から作動位置検出光学系Sと同一にしており、光路途中に赤外反射ミラー14を介在させている。この赤外反射ミラー14は可視光である照明光は透過させ、赤外光である後述の作動位置検出用光は反射する。

0030

撮影光学系Qは、角膜内皮細胞を撮影するためのテレビカメラ15を有し、被検眼Eの角膜で反射されたスリツト光を対物レンズ16、ミラー17および結像レンズ18を通したうえでテレビカメラ15に導くものである。撮影光学系Qは光路を作動位置検出光学系Sとほとんど同一にしており、途中で光路を分岐するための赤外透過ミラー19を介在させている。この赤外透過ミラー19は可視光である照明光は反射し、赤外光である後述の作動位置検出用光は透過させる。

0031

作動位置検出光学系Sは、光源としての照明ランプ20と受光素子21とを有しており、照明ランプ20から集光レンズ22を透過してくる赤外光を赤外反射ミラー14によって照明光学系の光路に沿わせてスリット光化して被検眼Eに照射する。撮影光学系Qが被検眼Eに対する作動位置付近にあれば、前眼部表面で反射したスリット光は撮影光学系Qの光路に沿って受光素子21に受光される。

0032

アライメント光学系Rは、アライメント指標光の光源としての発光ダイオード23を有し、この発光ダイオード23からの近赤外光をミラー24、25、集光レンズ26、27、赤外反射ミラー28およびビームスプリッター29によって平行化して被検眼Eの前眼部にその正面から照射するものである。そして、アライメント指標光の被検眼頂点における反射像(プルキンエ像)は、ビームスプリッター29、前眼部撮影レンズ30および赤外透過ミラー19を透過して撮像手段たるテレビカメラ15に送られる。赤外透過ミラー19は可視光である固視指標光を反射し、近赤外光であるアライメント指標光を透過するものである。

0033

アライメント光学系Rには被検眼Eの光軸を一定方向に定めるための固視灯としての発光ダイオード31も配設されておリ、この固視灯31からの固視指標光は赤外反射ミラー28を透過してアライメント光学系Rの光路に沿って被検眼Eにいたる。

0034

また、アライメント光学系Rは、その光路に開口部材32(以下、照門という)を備えている。この照門32は、被検者が固視灯31を見た場合に固視灯31より僅かに大きく見える程度の開口部が形成されたものである。

0035

覗き窓7aと照門32とは、被検者が覗き窓7aから照門32を通して固視灯31が見えるような位置に自らの頭部を設定すると、被検眼Eの頂点がアライメント光学系Rの光軸にほぼ一致するように配置されている。

0036

なお、アライメント光学系Rの構成部材の一部は、後述の第1指標投影光学系9a(図4参照)としても機能し、撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検出するのにも用いられる。

0037

図4は、特許請求の範囲にいう位置検出手段たる位置検出光学系9の構成を示す図である。位置検出光学系9は第1指標投影光学系9aと検出光学系9bとで構成される。第1指標投影光学系9aは、アライメント光学系Rを構成する発光ダイオード23、ミラー24、25、集光レンズ26、27、赤外反射ミラー28およびビームスプリッター29から成る。検出光学系9bは、対物レンズ41と撮像素子42から成る。撮像素子42は被検眼Eの前方かつ斜め下方位置から被検眼Eを撮像できるように配置されている。第1指標投影光学系9aも検出光学系9bも基台B1に取り付けられている。前述したように第1指標投影光学系9aによって被検眼Eに照射される指標光は、アライメント光学系Rのためのアライメント指標光としても利用されるが、位置検出光学系9による被検眼Eの位置検出のためにも用いられる。発光ダイオード23から発せられた近赤外光は、指標光として平行化され、被検眼Eに正面から投影される。この指標光は、被検眼Eの表面で反射され、撮像素子42はこの反射光を含む前眼部像を被検眼Eの斜め前方で撮像する。

0038

図5は、このときの撮像素子42の撮像画面43を示す図である。被検眼Eの前眼部像の略中央に指標光の反射光が輝点44として検出されている。アライメントによって、被検眼Eに投影される指標光の光軸が眼軸iに一致するような状態に維持されているのであれば、撮像画面43上の輝点44の上下方向位置から、位置検出光学系9と被検眼Eの位置関係を知ることができる。すなわち、被検眼Eの前眼部像は、位置検出光学系9と被検眼Eの距離が大きいほど撮像画面43上の上方に位置し、距離が小さいほど下方に位置する。輝点44は、撮像画面43上において前眼部像の略中央部にあり、撮像画面43上における前眼部像の移動に伴って移動する。一方、撮影光学系Qと位置検出光学系9は基台B1に固定されているのであるから、両者は一体的に移動する。よって、輝点44が撮像画面43上の上下方向のどの位置にあるかを知ることによって、撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検出することができる。

0039

再度、図1を参照すると、検出光学系9bからの出力信号は制御回路C1に送出されている。制御回路C1はこの信号から、撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置関係を検出する。制御回路C1はこの検出結果に基づいて、被検眼Eに対する所定の待機位置に撮影光学系Qを移動させるべく、基台B1を駆動制御する。ここにいう所定の待機位置とは、撮影光学系Qの被検眼Eに対する作動位置に近い位置であって、作動位置を基準として被検眼から僅かに遠い位置または僅かに近い位置である。作動位置と待機位置との距離は、例えば2〜3mm程度である。なお、基台B1の移動は、制御回路C1から駆動装置2に駆動信号を送出することによってなされる。

0040

眼科撮影装置A1は以上のように構成されており、かかる眼科撮影装置A1で被検者の被検眼Eを撮影するときは、まず、被検者に覗き窓7aから固視灯31が見える位置に頭部を設定させる。このとき被検者の頭部は、額を額当7に当接させることによって支持されている。前述のように、被検者が覗き窓7aから照門32を介して固視灯31が見えるような位置に自らの頭部を設定すると、被検眼Eの頂点はアライメント光学系Rの光軸にほぼ一致する。

0041

そして、このように被検者が頭部を眼科撮影装置A1の前に設定して額を額当7に当接させると、タッチセンサ7dがこれを検知して検知信号を制御回路C1に送出する。制御回路C1はこの検知信号を受けて、発光ダイオード23を発光させて駆動装置2を制御して自動アライメントを開始すると同時に、撮影光学系Qを被検眼Eに対する待機位置に誘導すべく位置合わせを開始する。つまり、制御回路C1は、撮影光学系Qを待機位置に移動させるような制御を開始するための開始指示を、タッチセンサ7dから与えられている。タッチセンサ7dは、かかる開始指示を制御回路C1に与える開始指示発生手段として機能している。

0042

自動アライメントは、前眼部を撮像するテレビカメラ15の撮像画面の中心部の所定範囲にプルキンエ像が入るように、基台B1をXY方向に駆動制御することによってなされる。このような基台B1の駆動制御は、制御回路C1がテレビカメラ15から画像信号を入力し、この画像信号に基づいて駆動装置2に対して駆動信号を送出することによってなされる。自動アライメント開始前に、すでに、覗き窓7aと照門32によって、被検眼頂点がアライメント光学系Rの光軸近くに位置するように被検者の頭部が設定されているので、自動アライメントには多くの時間を要さない。

0043

一方、指標光の被検眼Eの表面からの反射光を撮像した撮像素子42から出力される画像信号は、位置検出光学系9の出力信号として制御回路C1に送出される。この信号を受けて、制御回路C1は駆動装置2に駆動信号を送出し、撮影光学系Qを被検眼Eに対する所定の待機位置に位置させるべく、基台B1をZ方向に移動させる。基台B1は、当初、Z方向の可動範囲のうちの被検眼Eに最も近い位置にある。そして、タッチセンサ7dからの検知信号が制御回路C1によって検知された瞬間に、この初期位置から後退移動を開始し、待機位置まで移動する。つまり、基台B1は被検眼Eから遠ざかるように移動する。もちろん、初期位置を被検眼Eから遠い位置にし、被検眼Eに近づけて待機位置に設定してもよいが、上記のごとく基台B1を被検眼Eから遠ざかるように移動させるようにしたのは、被検者に安心感を与えるためである。すなわち、仮に、被検者が額当7に頭部を当接させたとたんに基台B1が被検眼Eに向かって近づいてきたら、その被検者に恐怖感を与えるかもしれないからである。被検眼Eから遠ざかるように基台B1を初期位置から後退移動させることによって、被検者から恐怖感を取り除き安心感を与えることができるようになる。このように、撮影光学系を初期位置から後退移動させて被検者に安心感を与えるようにする構成は、待機位置以外の所定位置への設定にも応用できる。例えば、作動位置へ撮影光学系を誘導するときにも、撮影光学系が初期位置から後退移動するのであれば被検者が安心する。

0044

撮影光学系Qが待機位置に達してからも、撮像素子42からの画像信号は途切れることなく制御回路C1に送出されている。つまり、位置検出光学系9は被検眼Eの位置が時間的に変化しても、これを連続的に検出して検出信号を制御回路C1に送出している。したがって、例えば被検者が頭部を動かしたりして撮像画面43上の輝点44の位置が変化すると、制御回路C1はこれに追随して、撮影光学系Qの被検眼Eに対する位置を常に所定の待機位置に維持するように制御を行う。

0045

なお、例えば検出光学系9bをSPC素子で構成し、第1指標投影光学系9aからの指標光を検出光学系9bが検出するまで撮影光学系Qを後退移動させ、検出光学系9bが指標光を検出したと同時に撮影光学系Qを停止させてしまってもよい。

0046

このようにして撮影光学系Qが所定の待機位置に設定された後、眼科撮影装置A1の操作者は被検者に対し、これから被検眼Eの撮影を開始する旨を伝えてからスタート釦(図示せず)を押す。すると、制御回路C1に作動距離合わせ指令の信号が与えられ、制御回路C1は自動アライメントを継続させたままで撮影光学系Qの作動距離合わせを開始する。

0047

作動距離合わせは次のようにしてなされる。まず、照明ランプ20を点灯させ、スリット光を被検眼Eに照射する。このスリット光は被検眼Eで反射されるのであるが、作動距離合わせはこの反射されたスリット光が受光素子21上の所定の検出基準位置で受光されるまで基台B1をZ方向に移動させることによってなされる。受光素子21の出力信号は制御回路C1に入力されているのであるが、受光素子21の出力信号の状態は、受光素子21が受光素子21上のいずれの位置で反射光を受光するかによって変化する。制御回路C1はこの受光素子21の出力信号から作動距離合わせがなされたこと、すなわち、撮影光学系Qが被検眼Eに対する作動位置にまで達したことを知る。角膜内皮撮影装置では撮影光学系Qの作動位置と撮影位置がほぼ等しいので、撮影光学系Qの合焦位置をこの位置に予め設定しておけば、作動距離合わせがされた後さらに合焦を行う必要がなく撮影できる。このようにして作動距離合わせから撮影(主光学系の動作)までが自動的になされるのであるが、スタート釦が押される前に撮影光学系Qはすでに撮影準備に適した待機位置に位置しているので作動距離合わせに多くの時間を要さない。

0048

被検者がまばたき等をすることができなくなる緊張状態は、眼科撮影装置A1の操作者が被検者に対してこれから被検眼Eの撮影を開始する旨を伝えたときから始まるのであるが、操作者がスタート釦を押してから撮影光学系Qによる撮影が完了するまでの時間は上記のように短くて済む。よって、被検者が緊張状態を持続させるのは短時間でよく、被検者の精神的負担を軽減させることができる。

0049

上記図1の眼科撮影装置A1では、第1指標投影光学系9aがアライメント光学系Rと構成部材を共有するように構成されているが、第1指標投影光学系をアライメント光学系Rとは全く独立した光学系としてもよい。独立した光学系とした場合は、第1指標投影光学系と検出光学系で構成される位置検出光学系が、必ずしも撮影光学系Qと一体的に移動するように構成する必要はなく、例えば、本体フレームF側に固定するようにしてもよい。制御回路C1は、位置検出光学系によって本体フレームFに対する被検眼Eの位置を検知し、基台位置検出装置6によって本体フレームFに対する撮影光学系Qの位置を検知する。そして、両位置の関係から撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検出する。

0050

図6は、この発明に係る眼科装置のもう一つの実施例たる眼科撮影装置A2の概略構成を示す図である。眼科撮影装置A2は、図1に示される眼科撮影装置A1とほぼ同様に構成されているが、検出光学系9bを有しない点で図1の眼科撮影装置A1と異なる。眼科撮影装置A2の本体フレームFには撮影系を取り付けた基台B2が移動可能に設けられており、撮影系は撮影光学系Qなどから構成されている。基台B2と本体フレームFとの間には駆動装置2が介在しており、制御回路C2からの駆動信号を受けて、基台B2を本体フレームFに対してXYZ軸方向に移動させる。基台B2と本体フレームFとの間には基台位置検出装置6が介在し、本体フレームFに対する基台B2の位置を検出して、検出信号を制御回路C2に送出する。基台位置検出装置6は、駆動装置2による基台B2の移動状態を、制御回路C2にフィードバックする役割をなし、これにより制御回路C2は、基台B2を正確に駆動制御することができる。本体フレームFには、その下方に覗き窓7aが形成された額当7が固定されている。

0051

図7は基台B2に取り付けられた撮影系の具体的構成を示すものである。この撮影系は、図3の撮影系と同様に構成されており、被検眼Eの前眼部をその斜め前方からスリット光によって照明するための照明光学糸Pと、被検眼Eの前眼部表面で反射されたスリット光によって被検眼Eを撮影するため撮影光学系Qと、被検眼Eの前眼部に向けてアライメント光を正面から照射し、且つその角膜からの反射光を撮像するためのアライメント光学系Rと、撮影光学系Qを被検眼Eに対する作動位置に合わせるための作動位置検出光学系Sとを含んでいる。

0052

図7の撮影系が図3の撮影系と相違する点は、作動位置検出光学系Sが、撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検出する位置検出光学系10としても機能する点である。つまり、照明ランプ20、集光レンズ22、赤外反射ミラー14、スリット12および投影レンズ13が、被検眼Eに対して斜め前方から指標光たる赤外スリット光を投影する第2指標投影光学系10aを構成し、対物レンズ16、ミラー17、結像レンズ18および受光素子21が、検出光学系10bを構成し、これら第2指標投影光学系10aと検出光学系10bとで位置検出光学系10が構成されている。このように、照明ランプ20や受光素子21で構成される光学系は、作動位置を検出するのにも用いられ、また、待機位置を検出するのにも用いられるのであるが、いずれを検出するのに用いられるかによって、受光素子21上の検出基準位置や、受光素子21の視野範囲が切り替えられる。

0053

眼科撮影装置A2は以上のように構成されており、かかる眼科撮影装置A2で被検者の被検眼Eを撮影するときは、まず、被検者に覗き窓7aから固視灯31が見える位置に頭部を設定させて、被検眼Eの頂点をアライメント光学系Rの光軸にほぼ一致させる。

0054

そして、このように被検者が頭部を眼科撮影装置A2の前に設定して額を額当7に当接させると、タッチセンサ7dによって検知信号が制御回路C2に送出され、制御回路C2はこの検知信号を受けて発光ダイオード23を発光させて、駆動装置2を制御して自動アライメントを開始すると同時に、照明ランプ20を発光させて、撮影光学系Qを被検眼Eに対する待機位置に誘導すべく位置合わせを開始する。

0055

照明ランプ20の発光によって赤外スリット光が指標光として被検眼Eに投影され、被検眼Eの表面からの反射光は受光素子21に受光される。受光素子21が受光素子21上のいずれの点でその反射光を受光するかは、位置検出光学系10と被検眼Eの位置関係によって異なる。そして、受光素子21の出力信号の状態は、受光素子21上のいずれの点で赤外スリット光(指標光)を受光するかによって変化する。よって、受光素子21の出力信号の状態から、位置検出光学系10に対する被検眼Eの位置関係を知ることができる。受光素子21の出力信号は制御回路C2に送出されているので、制御回路C2は受光素子21上の所定の検出基準位置で反射光を受光したか否かで、撮影光学系Qが被検眼Eに対する待機位置にあるか否かを知ることができる。基台B2は、そのZ方向の可動範囲のうちの被検眼Eに最も近い位置を初期位置としており、タッチセンサ7dからの検知信号が制御回路C2によって検知された瞬間に後退移動を開始する。そして、制御回路C2は、撮影光学系Qが被検眼Eに対する待機位置に達したことを検知すると、受光素子21からの出力信号の時間的変化に追随して、撮影光学系Qの被検眼Eに対する位置を常に所定の待機位置に維持するように制御を行う。

0056

このようにして撮影光学系Qが所定の待機位置に設定された後、眼科撮影装置A2の操作者は被検者に対し、これから被検眼Eの撮影を開始する旨を伝えてからスタート釦(図示せず)を押す。すると、制御回路C2がスタート釦が押されたことを検知して、自動アライメントを継続させたままで撮影光学系Qの作動距離合わせを開始する。

0057

作動距離合わせのときには、受光素子21上の検出基準位置と、受光素子21の視野範囲が切り替えられる。つまり、視野範囲は待機位置検出時の第1の視野範囲から、それよりも視野範囲の狭い第2の視野範囲に切り替えられる。これにより、被検眼Eと位置検出光学系10の距離の変化に対して受光素子21の出力状態がより敏感に変化するようになり、より正確な位置合わせができるようになる。受光素子21上の検出基準位置も、作動距離合わせに対応した位置に切り替えられる。そして、制御回路C2は、赤外スリット光が受光素子21上の切替え後の検出基準位置で受光されるようにまで基台B2をZ方向に移動させる。このようにして作動距離合わせが自動的になされるのであるが、スタート釦が押される前に撮影光学系Qはすでに撮影準備に適した待機位置に位置しているので作動距離合わせに多くの時間を要さない。

0058

上記図6〜7の眼科撮影装置A2では、位置検出光学系10が作動位置検出光学系Sと構成部材を共有するように構成されているが、位置検出光学系を作動位置検出光学系Sとは全く独立した光学系としてもよい。独立した光学系とした場合は、位置検出光学系が必ずしも撮影光学系Qと一体的に移動するように構成する必要はなく、例えば、本体フレームF側に固定するようにしてもよい。制御回路C2は、位置検出光学系10によって本体フレームFに対する被検眼Eの位置を検知し、基台位置検出装置6によって本体フレームFに対する撮影光学系Qの位置を検知し、両位置の関係から撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検知することができる。

0059

なお図1の眼科撮影装置A1では、位置検出光学系9で待機位置を検出し、作動位置検出光学系Sで作動位置を検出するようにしたが、位置検出光学系9によって待機位置と作動位置の両方を検出するようにしてもよい。この場合は、図6の眼科撮影装置A2のように、待機位置検出時と作動位置検出時とで、検出光学系9bの基準位置を切り替えるようにすればよい。また、待機位置検出時と作動位置検出時とで、検出光学系9bの視野範囲を切り替えるようにするのが好ましい。

0060

また、図1の眼科撮影装置A1、図6の眼科撮影装置A2では、制御回路C1、C2が額当7のタッチセンサ7dからの検知信号を検知し、これを開始指示として撮影光学系Qを被検眼Eに対する待機位置に誘導するような位置合わせを開始するようにした。しかし、タッチセンサ7dのような、開始指示発生手段を必ずしも設ける必要はない。例えば、検出光学系9b、10bが、指標光の被検眼表面からの反射光を検出したことをきっかけとして、待機位置への位置合わせを開始するようにしてもよい。つまり、被検者が頭部を額当7に当接する前から、検出光学系9b、10bがその出力信号を制御回路C1、C2に送出するようにしておき、指標光の被検眼表面からの反射光が検出光学系9b、10bに検出されたことを制御回路C1、C2が検知したことを契機として位置合わせを開始するようにしてもよい。このときも、基台B1、B2の初期位置を被検眼Eに最も近い位置とし、撮影光学系Qを後退移動させつつ待機位置に移動させるようにするのがよい。このように構成した場合には、被検眼Eが基台B1、B2に近づいてきても、被検眼Eに対して撮影光学系Qが待機位置になるまで基台B1、B2は停止したままである。被検眼Eがさらに基台B1、B2に近づき、被検眼Eに対して撮影光学系Qが待機位置になると、この位置関係が維持されるように基台B1、B2が後退移動を開始することになる。

0061

次に、図8〜13を参照しながら、被検眼に指標光を直接投影するのではなく、被検者の顔の一部分に指標光を投影して、この部分の位置を検出することによって間接的に被検眼の位置を検出するような眼科装置を説明する。このように間接的に被検眼の位置を検出には被検眼の顔のいずれの部分に指標光を投影してもよいのであるが、被検眼位置検出の誤差を少なくするためにはなるべく被検眼に近い部分の位置を検出するのが好ましい。そのため以下の眼科装置では、下瞼付近の位置を検出するようにしている。

0062

図8は、この発明に係る眼科装置のさらにもう一つの実施例たる眼科撮影装置A3の概略構成を示す図である。眼科撮影装置A3は、図1に示される眼科撮影装置A1とほぼ同様に構成されているが、検出光学系9bを有しない点、および、距離測定装置8を有する点で図1の眼科撮影装置A1と異なる。眼科撮影装置A3の本体フレームFには撮影系を取り付けた基台B3が移動可能に設けられており、撮影系は撮影光学系Qなどから構成されている。基台B3には撮影系が取り付けられているが、その構成は図3と同様である。基台B3と本体フレームFとの間には駆動装置2が介在しており、制御回路C3からの駆動信号を受けて、基台B3を本体フレームFに対してXYZ軸方向に移動させる。基台B3と本体フレームFとの間には基台位置検出装置6が介在し、本体フレームFに対する基台B3の位置を検出して、検出信号を制御回路C3に送出する。基台位置検出装置6は、駆動装置2による基台B3の移動状態を、制御回路C3にフィードバックする役割をなし、これにより制御回路C3は、基台B3を正確に駆動制御することができる。本体フレームFには、その下方に覗き窓7aが形成された額当7’が固定されている。覗き窓7aの下方には、被検眼Eまでの距離を測定する距離測定装置8が取り付けられている。基台B3が本体フレームFに対して移動しても、距離測定装置8は移動しない。

0063

図9は、額当7’の斜観図であるが、距離測定装置8は孔7b、7cの裏側に取り付けられている。孔7b、7cは距離測定装置8が送受する光線を通過させるために設けられたものである。

0064

図10は、距離測定装置8の具体的構成の一例を示すものである。発光ダイオード8aが発する赤外光はレンズ8b、スリット8c、レンズ8dを介してスリット光化して指標光として被検者の下部を覆う下瞼Wに投影される。そして、この指標光の下瞼Wからの反射光は、レンズ8eを通過して複数の受光素子を直線状に配列することによって構成されたラインセンサ8fに受光される。つまりここでは、発光ダイオード8a、レンズ8b、スリット8cおよびレンズ8dにより第3指標投影光学系8Aが構成され、レンズ8eとラインセンサ8fにより第3検出光学系8Bが構成されている。ラインセンサ8fの受光点は距離測定装置8から下瞼Wまでの距離によって異なり、受光点によってラインセンサ8fの出力信号の状態が異なる。ラインセンサ8fの出力信号の状態から、受光点がラインセンサ8f上のどの点であるかを知ることによって、下瞼Wまでの距離を知ることができる。発光ダイオード8aからのスリット光は下瞼Wに照射されているので、被検眼Eまでの距離をより正確に算出するために、下瞼Wの厚みに相当する所定の補正値を測定された距離に加えて被検眼Eまでの距離としてもよい。このようにして被検眼Eの位置が、被検者の顔の一部分(下瞼W)の位置から間接的に検出される。ラインセンサ8fの出力信号は制御回路C3に送出されている。距離測定装置8は本体フレームFに対して相対移動することがないので、制御回路C3は、ラインセンサ8fの出力信号からフレームFに対する被検眼Eの位置を検知することができる。一方、制御回路C3は、基台位置検出装置6によって本体フレームFに対する撮影光学系Qの位置を検知することができる。そして、両位置の関係から撮影光学系Qに対する被検眼Eの位置を検知することができる。なお、被検者の顔の一部分であって、下瞼以外の部分の距離を測定して、被検眼Eの位置を間接的に検知してもよい。なお、本実施例ではラインセンサ8fで被検眼Eの位置を検知したが、例えばラインセンサに換えポジションセンサデバイスPSD)などの素子を用いてもよい。

0065

眼科撮影装置A3は以上のように構成されており、かかる眼科撮影装置A3で被検者の被検眼Eを撮影するときは、まず、被検者に覗き窓7aから固視灯31が見える位置に頭部を設定させて、被検眼Eの頂点をアライメント光学系Rの光軸にほぼ一致させる。

0066

そして、このように被検者が頭部を眼科撮影装置A3の前に設定して額を額当7に当接させると、タッチセンサ7dによって検知信号が制御回路C3に送出され、制御回路C3はこの検知信号を受けて発光ダイオード23を発光させて、駆動装置2を制御して自動アライメントを開始すると同時に、撮影光学系Qを被検眼Eに対する待機位置に誘導すべく位置合わせを開始する。

0067

制御回路C3は、距離測定装置8からの出力信号に基づき撮影光学系Qが被検眼Eに対する待機位置にあるか否かを知ることができる。基台B3は、そのZ方向の可動範囲のうちの被検眼Eに最も近い位置を初期位置としており、タッチセンサ7dからの検知信号が制御回路C3によって検知された瞬間に後退移動を開始する。そして、制御回路C3は、撮影光学系Qが被検眼Eに対する待機位置に達したことを検知すると、受光素子21からの出力信号の時間的変化に追随して、撮影光学系Qの被検眼Eに対する位置を常に所定の待機位置に維持するように制御を行う。

0068

このようにして撮影光学系Qが所定の待機位置に設定された後、眼科撮影装置A3の操作者は被検者に対し、これから被検眼Eの撮影を開始する旨を伝えてからスタート釦(図示せず)を押す。これを契機として撮影光学系Qの作動距離合わせがなされ、撮影光学系Qによる被検眼Eの撮影がなされるのであるが、これらの動作は図1に示した眼科撮影装置A1と同様である。

0069

図11は本願に係る眼科装置のさらにもう一つの実施例たる眼科撮影装置A4の概略構成を示す構成図である。図8の実施例では額当7’に距離測定装置8を取り付けたが、図11の眼科撮影装置A4のように本体フレームFに直接取り付けても良い。図11の眼科撮影装置A4は、距離測定装置8の取り付け位置が図8の眼科撮影装置A3と異なるが、その他は図8の眼科撮影装置A3と同様に構成され、同様に動作する。

0070

図12は本願に係る眼科装置のさらにもう一つ実施例たる眼科撮影装置A5の概略構成を示す構成図である。図8の実施例では距離測定装置8を額当7’を介して本体フレームFに固定するようにしているが、図12の眼科撮影装置A5のように基台B5に取り付けるようにしてもよい。図12の距離測定装置8もその構成は図10と同様であり、発光ダイオードが発する赤外光がスリットを通過してスリット光化して下瞼Wに照射され、スリット光の下瞼Wからの反射光が、ラインセンサに受光されるように構成されている。図12の構成では、基台B5が移動するとこれに伴い距離測定装置8も移動する。よって、例えば被検眼Eに対する撮影光学系Qの位置が所定の待機位置に一致したときに、発光ダイオードから照射されたスリット光の被検眼Eからの反射光がラインセンサの中央点で受光されるようにしておけばよい。図12の眼科撮影装置A5は、距離測定装置8の取り付け位置が図8の眼科撮影装置A3と異なるが、その他は図8の眼科撮影装置A3と同様に構成されている。但し、図12のような構成を採用した場合は、制御回路C5は、被検眼Eに対して撮影光学系Qが所定の待機位置に位置したか否かを、基台位置検出装置6からの出力信号によらずに、距離測定装置8の出力信号のみから判断することになる。

0071

図13および図14には本願に係る眼科装置のさらにもう一つ実施例たる眼科撮影装置A6の概略構成が示されている。本眼科撮影装置A6では距離測定装置8(図10)が照明光学系Pの被検眼側端部と撮影光学系Qの被検眼側端部とに分割して設けられている。具体的には、照明光学系Pを包蔵する鏡筒Ppに、距離測定装置8のうちの発光ダイオード8a、レンズ8b、スリット8cおよびレンズ8dからなる前述の第3指標投影光学系8Aだけを、その対物レンズ8dが鏡筒Ppの被検眼側先端に位置するように配設している。一方、撮影光学系Qを包蔵する鏡筒Qpに、上記距離測定装置8のうちのレンズ8eおよびラインセンサ8fからなる前述の第3検出光学系8Bだけを、その対物レンズ8eが鏡筒Qpの被検眼側先端に位置するように配設している。そうすることにより、距離測定装置8の光軸を照明光学系Pおよび撮影光学系Qの光軸にほぼ平行且つ近接することができる。その結果、被検者の眼またはその近傍の位置を検知することができる。したがって、額と眼球とのZ軸方向距離が異なる被検者に対しても眼科撮影装置A6を適切な待機位置に設定することができる。もちろん、第3指標投影光学系8Aを撮影光学系Qの鏡筒Qpに配設し、第3検出光学系8Bを照明光学系Pの鏡筒Ppに配設してもよい。その他の撮影系の構成は図3におけると同一であるので、そのうちの主要機器に同一符号を付すのみにして説明を省略する。

0072

図14に示すように、距離測定装置8の第3指標投影光学系8Aおよび第3検出光学系8Bはそれぞれ、各鏡筒Pp、Qpの被検眼側端部に配設された、各鏡筒の中心軸回りに回転しうる環状部材45に設置されている。したがって、この環状部材45を回転させることにより、第3指標投影光学系8Aの光軸と第3検出光学系8Bの光軸との交点の位置をZ軸方向およびX軸−Y軸方向に変更することができる。すなわち、眼科撮影装置A6の待機位置を変更することができるので便利である。さらに、被検者が覗く窓7aを距離測定装置8のために特に大きくする必要がなく、また、眼科撮影装置A6の外面に距離測定装置8を設置する必要がないので外観デザインもスッキリする。なお、図14における符号Rpはアライメント光学系Qを包蔵する鏡筒である。

0073

図8図11図12図13の眼科撮影装置A3、A4、A5、A6では、制御回路が額当7のタッチセンサ7dからの検知信号を検知し、これを開始指示として撮影光学系Qを被検眼Eに対する待機位置に誘導するような位置合わせを開始するようにした。しかし、タッチセンサのように接触を検知する手段ではなく、接近を検知する手段を額当に設けるようにしてもよい。例えば光学的に物体の接近を検知できるセンサーを額当に設けて、被検者の頭部が額当に接近したことを検知して検知信号を制御回路に送出するようにしてもよい。

0074

また、タッチセンサ7dのような開始指示発生手段は必ずしも設ける必要はない。例えば、距離測定装置8によって被検者の頭部がある程度近づいてきたことを検知できた時点で、撮影光学系Qの待機位置への位置合わせを開始するようにしてもよい。このときも、基台の初期位置をZ方向の可動範囲のうちの被検眼Eに最も近い位置とし、撮影光学系Qを後退移動させつつ待機位置に移動させるようにするのがよい。

0075

さらに、撮影光学系Qが待機位置に至ったときにそのチャタリングを防止する手段を講じておいてもよい。その理由は以下のとおりである。

0076

距離測定装置8による被検部(被検眼や瞼などであるが、以下は被検眼で代表させる)の位置信号図15に示される。縦軸はラインセンサ8fが受光した発光ダイオード8aからの光に基づく信号レベルであり、横軸は被検部と撮影光学系Qとの距離である。まず、ラインセンサ8fの出力信号発信レベル図15中に破線で示すレベルに設定し、当該レベル以上の信号値である場合にラインセンサ8fから後退信号が発せられる。撮影光学系QはそのZ方向の可動範囲のうちの被検眼に最も近い位置(初期位置)にある。被検者がそのアゴアゴ台に乗せるべく移動することにより、被検眼が図15中の破線に沿って相対的に撮影光学系Qに近づいてJ域からK域に至る。その途中で図15中のM点を通過するときに、距離測定装置8から撮影光学系Qを後退させる指示信号が発せられ、撮影光学系Qが後退を始める。すなわち、前述のタッチセンサ7dは用いられていない。なお、アゴ台や額当が、被検眼が図15中のL域まで近づくことができないように位置設定されている。ついで、撮影光学系Qの後退によって被検眼が待機位置たるM点をK域からJ域に通過するときに後退が停止させられる。すなわち、撮影光学系Qは距離測定装置8からの信号が無くなるまで後退を続ける。このときに前述のごとく撮影光学系Qが制御回路C1〜C5によって待機位置に維持させられると、撮影光学系Qは前進後退のチャタリングを生じる場合がある。

0077

そこで、前述の継続している自動アライメントにおいて、テレビカメラ15の撮像画面中の前眼部像にプルキンエ像がとらえられているときに限り、基台B1を移動せしめる駆動装置2に対して前進を禁止する信号を発するようにする。すなわち、大まかなアライメントがなされている状態では撮影光学系Qが前進しないようにすることによってチャタリングを防止する。なお、後退することを禁止して前進のみ可能にすることもできる。そして、撮影光学系Qが待機位置にくるとすぐに作動距離合わせを含む撮影動作に入る。

0078

もし、撮影光学系Qの初期位置をZ軸方向の可動範囲における被検眼から最も遠い位置とし、前進させて待機位置に至るようにする場合には、被検眼が図15中のM点をJ域からK域に通過するときに前進が開始させられ、N点をK域からL域に通過するときに前進が停止させられ、待機位置に設定される。そのとき、撮像画面中の前眼部像にプルキンエ像がとらえられているときに限り、後退することを禁止して前進のみ可能にすることによってチャタリングを防止する。なお、前進を禁止して後退のみ可能にすることもできる。

0079

なお、図15において、もしタッチセンサ7dを用いるならば、被検眼はC領域まで接近してもよい。ラインセンサ8fの出力信号によらなくとも、タッチセンサ7dからの信号によって撮影光学系Qを後退せしめうるからである。

0080

図16手持ち型装置として構成された本願に係る眼科装置の実施例たる眼科撮影装置A7の使用状態を示す図である。眼科撮影装置は、本体フレームを机上面や床面や専用台に載置して使用する据え置き型の装置として構成してもよいし、図16のように手持ち型の装置として構成してもよい。眼科撮影装置A7は本体フレームFの左右側面に取っ手Hが取り付けられ、手持ち型に構成されている。この眼科撮影装置A7は、顔当を備えておらず、距離測定装置8が本体フレームFに内蔵されるようにして固定されている。顔当を備えていないので被検者の頭部と装置本体との位置関係を安定させることができないが、距離測定装置8が、時間的に変化する被検眼の距離を連続的に検出して本体フレーム内の制御回路に検出信号を送出しており、この制御回路が該検出信号の時間的変化に追随して、撮影光学系が取り付けられた基台を移動させているので、撮影光学系は被検眼Eとの関係において、常に所定の待機位置に維持される。

0081

以上、実施例により本願発明を説明したが、本願発明が適用される眼科装置は角膜内皮細胞を撮影する装置に限らない。例えば眼底撮影装置のような、被検眼の角膜内皮以外の部位を撮影する眼科撮影装置にも適用可能である。また、本願発明が適用される眼科装置は眼科撮影装置に限らず、主光学系を作動位置などの所定位置に移動させる必要が生ずるあらゆる眼科装置に適用可能である。例えば、被検眼の屈折を測定するためのオートレフラクトメータフォトケラトメータオフサルメータや、両眼視能矯正のためのシノプトフォアや、両眼視能検査のためのハプロスコープや、眼底視野計や、視度測定器や、前眼部診断のためのトノメータスペキュラマイクロスコープ、パキメータ、シャインフルークカメラ徹照像解析器や、眼底診断のためのスキャニングレーザオフサロモスコープなどにも適用できる。

0082

なお、眼底撮影装置の場合は通常、大口径の対物レンズが被検眼近傍にあるため、被検眼の位置を検出するには、対物レンズを通る光学系を用いることになる。従って、被検眼に直接的に指標光を投影して被検眼の位置を検出するような位置検出手段の構成を採用するよりも、被検眼以外の顔の一部分に指標光を投影してその部分の位置を検出し、この検出結果に基づき間接的に被検眼の位置を検出するような構成を採用する方が設計上での制約が少なくなる。また、眼底撮影装置の場合は通常、作動距離合わせ後に必ず合焦がなされる。

0083

また、上記実施例では顔当として額当を採用したものを示したが、額当でなく顎台を顔当として採用してもよい。

0084

さらに、上記実施例ではいずれも所定位置(待機位置等)を設定するときには、基台B1の初期位置を被検眼に最も近い位置とし、この位置から後退させるようにして所定位置に達するようにしたが、本発明では、Z軸方向の可動範囲における被検眼から最も遠い位置を初期位置とし、基台B1を前進させて所定位置に至るようにしてもよい。

0085

また、図4のような位置検出光学系や図10のような距離測定装置をアダプター型のユニットとして構成し、かかる位置検出光学系や距離測定装置を有しない既存の眼科装置に取り付けてその眼科装置の制御回路に接続して、本願発明に係る眼科装置を構成することもできる。

発明の効果

0086

本発明は以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。

0087

(1)位置検出手段による検出結果に基づいて、被検眼に対する所定の待機位置に主光学系を移動させるようにすると、一旦主光学系が待機位置に設定された後は、それから作動までには多くの時間を要さない。従って、被検者に長時間の緊張状態を強いる必要がなくなる。また、被検者の頭部における被検眼の位置にかかわらず、主光学系の動作完了までの時間は一定となる。

0088

(2)位置検出手段が主光学系と一体的に移動するように設けられていると、位置検出手段によって、主光学系に対する被検眼の位置を直接的に検出できるので、制御手段の負担が少ない。

0089

(3)位置検出手段を、主光学系に対して時間的に変化する被検眼の位置を連続的に検出するように構成し、制御手段を、位置検出手段による検出結果の時間的変化に追随して主光学系を待機位置に維持させるように駆動手段を制御するように構成すると、作動開始前に被験者の頭部が装置本体に対して動いたようなときも、主光学系をこれに追随して被検眼との位置関係において所定の待機位置に維持することができる。よって、主光学系の位置をあらためて待機位置に設定し直す必要がなくなる。

0090

(4)被検眼の位置検出に用いる指標光投影光学系をアライメントにも用いると、アライメント光学系と位置検出手段が構成部材を共用できるようになり、部品点数の減少や装置の小型化に有効である。

0091

(5)被検眼の位置検出に用いる光学系を作動距離検出にも用いると、作動位置検出光学系と位置検出手段が構成部材を共用できるようになり、部品点数の減少や装置の小型化に有効である。

0092

(6)位置検出手段で被検者の顔の一部分の位置を検出し、この位置から間接的に被検眼の位置を検出するようにすると、直接的に被検眼に位置検出用の指標光を投影しにくいような場合に有効である。

0093

(7)位置検出手段を照明光学系および撮影光学系の被検眼側端部近傍に設けると、装置内の塵埃等の侵入が抑制される。また、これら位置検出手段が照明光学系および撮影光学系それぞれの光軸回りに回転しうると、待機位置を変更することができる。

0094

(8)主光学系が初期位置から後退移動しつつ所定位置に達するようにすると、被検者に安心感を与えることができるようになる。

0095

(9)主光学系が待機位置に至ったときに、前眼部の撮像画面におけるアライメント光の反射像が前眼部像の範囲にあるときには主光学系が前進および後退のうちのいずれか一方の動作をなし得ないようにすることにより、待機位置でのチャタリングが防止される。

図面の簡単な説明

0096

図1本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図2額当の斜観図である。
図3基台に取り付けられた撮影系の具体的構成を示す図である。
図4位置検出光学系の構成を示す図である。
図5撮像素子の撮像画面を示す図である。
図6本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図7基台に取り付けられた撮影系の具体的構成を示す図である。
図8本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図9額当の斜観図である。
図10距離測定装置の具体的構成を示す図である。
図11本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図12本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図13本願発明に係る眼科装置の一実施例を示す構成図である。
図14図13の眼科装置の要部を示す斜視図である。
図15図13の眼科装置における距離測定装置の信号を説明するためのグラフである。
図16手持ち型装置として構成された本願発明に係る眼科装置の使用状態を示す図である。

--

0097

A1,A2,A3,A4,A5,A6眼科撮影装置
B1,B2,B3,B4,B5基台
C1,C2,C3,C4,C5制御回路
Pp,Qp,Rp,鏡筒
2駆動装置
6 基台位置検出装置
7,7’額当
7a 窓
7b,7c 孔
7dタッチセンサ
8距離測定装置
8A 第3指標投影光学系
8B 第3検出光学系
8a発光ダイオード
8bレンズ
8cスリット
8d,8e レンズ
8fラインセンサ
9位置検出光学系
9a 第1指標投影光学系
9b 検出光学系
10 位置検出光学系
10a 第2指標投影光学系
10b 検出光学系
11ストロボ放電管
12 スリット
13投影レンズ
14赤外反射ミラー
15テレビカメラ
16対物レンズ
17 ミラー
18結像レンズ
19赤外透過ミラー
20照明ランプ
21受光素子
22集光レンズ
23 発光ダイオード
24,25 ミラー
26,27 集光レンズ
28 赤外反射ミラー
29ビームスプリッター
30 前眼部撮影レンズ
31 発光ダイオード
31固視灯
32開口部材
32照門
41 対物レンズ
42撮像素子
43撮像画面
44輝点
45 環状部材

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 学校法人神奈川大学の「 色覚検査装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】検査中に被検者が観察する場所を切り替えるような煩雑な作業を行うことなく、検査精度の誤差を軽減することを課題とする。【解決手段】混色光Y’(R+G)と参照光Yとを対比して色覚異常を判定する色覚検... 詳細

  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所の「 視線検出校正方法、システム、及びコンピュータプログラム」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】より少ない校正点を用いる視線検出校正方法を提供すること。【解決手段】被験者の眼球を撮影することによって視線検出校正のための校正点を注視している時の被験者の視線の動きを表す視線情報を取得するステ... 詳細

  • 株式会社ニデックの「 眼科撮影装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる眼科装置を提供すること。【解決手段】 眼科装置1は、OCT光学系100と、対物光学系をOCT光学系100と共用する前眼部撮影光学系... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ