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技術 熱圧着装置

出願人 日本アビオニクス株式会社
発明者 広瀬貴之
出願日 1998年7月1日 (22年5ヶ月経過) 出願番号 1998-186540
公開日 2000年1月21日 (20年11ヶ月経過) 公開番号 2000-021930
状態 未査定
技術分野 ワイヤレスボンディング 印刷回路に対する電気部品等の電気的接続 ボンディング
主要キーワード ヒータ電源回路 昇降ヘッド 各支持ロッド 押えブロック 加熱応答性 給電ブロック 加圧ブロック 押さえブロック
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図面 (12)

課題

長尺ヒータツールをワークに押圧する熱圧着装置において、ヒータツールの熱容量を小さくして瞬時の加熱を可能にし常時加熱方式による熱圧着を可能にする。また常時加熱方式とパルスヒート方式との両方式を選択可能にする。

解決手段

ヒータツールホルダの下面にその長さ方向に長溝を形成し、この長溝に直線棒状のヒータツールをその両端が長溝から突出するように下から係合させ、ヒータツールの両端を保持する一対の給電手段を介してヒータ電流を供給する一方、ヒータツール温度を検出してヒータツール温度を一定に保持するようにヒータ電流を制御しつつ昇降ブロックの位置を制御する。また方式選択スイッチを設け、このスイッチで選択した方式に従ってヒータ電流および昇降ブロックの位置を制御する。

概要

背景

従来より、電子機器の小型、軽量、薄型化に伴って超高密度実装技術が進展している。例えば液晶パネル等の端子外部回路接続端子との接続に際しては、その接続端子の間隔はますます狭くすることが要求され、接続端子のピッチは0.2〜0.5mmあるいはそれよりさらに微細なものが要求されるようになってきた。このような微細な接続端子にリード線を接続する手段の一つとして、異方性導電膜を用いる方法が知られている。

この異方性導電膜は、導電粒子樹脂等の接着剤の中に均一に分散して形成されている高分子膜であり、電気的異方性を持つ。すなわちこれを突出した電極間に挟んで熱圧着することにより、導電粒子をこの膜の厚み方向にのみ接触させて導通をとり、上下の電極間の導電性を得ると共に、その他の方向には絶縁性を持たせることができるものである。

この異方性導電膜は比較的低温での実装が可能であるため、許容温度の低い液晶パネルとフレキシブル配線板との接続などに多用されている。このような特性を有する異方性導電膜を用いて電極間例えば端子とリード線との熱圧着を行う時、安定した電気的特性接着強度を得るためには、所定の加圧力、所定の加熱温度が接続面に均一に加えられることが重要である。

このため従来より、所定温度に管理されたヒータブロックに板状の治具を載せ、この治具に液晶ディスプレイパネルと異方性導電膜とフレキシブルプリント配線板FPWB)とを順に重ね、上から圧着部分の長さを持った長尺ヒータツール圧接する熱圧着装置が用いられている。ここに用いるヒータツールの加熱方式として、従来よりパルスヒート方式と常時加熱方式とが知られている。

パルスヒート方式では図10に示すような長尺ヒータツール500を用いている。このヒータツール500はモリブデンチタンタングステンなどの抵抗発熱材料で断面略U字状に作られ、その熱圧着部502を横断するパルス電流(矢印Aで示す)によって熱圧着部502を瞬時に発熱させるものである。ここにヒーターツール500の長手方向に沿った一対の電極ブロック部504、504には、適宜間隔ごと給電コード506が接続されている。このヒータツール500では、熱圧着部502を薄肉にしてその熱容量を小さくすることにより、パルス電流の断続に対する熱圧着部502の加熱応答性を向上させている。

このヒーターツール500には、ワーク(被熱圧着体)に押圧した状態でパルス電流Aが供給され、熱圧着部502が瞬時に発熱される。そしてワークを所定時間加熱圧着した後パルス電流が遮断され、ヒータツール500が所定温度に冷えてからヒータツール500をワークから離すものである。

常時加熱方式では、図11に示すような長尺ヒータツール510を、熱伝導性が良い金属製のヒータブロック512の下縁に固定したものである。このヒータブロック512にはその長手方向に沿ってカートリッジヒータ514が埋め込まれている。このヒータツール510は、ヒータブロック512から伝わる熱によって予め一定温度に加熱した状態に保持され、ワーク(被熱圧着体)に押圧される。

なおワークに熱硬化性の異方性導電膜を用いる場合には、このヒータツール510をワークに所定時間押圧すれば熱硬化型樹脂硬化してしまうからヒータツール510はワークを加熱した後そのまま離せばよい。しかしワークが熱硬化型でない異方性導電膜やはんだを用いている場合、例えば配線基板電極にはんだめっきを施し、この上にICのリードなどを載せて熱圧着(リフロー)する場合などには、ヒータツール510をワークから離すと接合部が離れてしまう。そこでこの場合にはヒータツール510をワークから僅かに離した状態でワークを押圧し続ける押え板を用いることが必要である。

概要

長尺ヒータツールをワークに押圧する熱圧着装置において、ヒータツールの熱容量を小さくして瞬時の加熱を可能にし常時加熱方式による熱圧着を可能にする。また常時加熱方式とパルスヒート方式との両方式を選択可能にする。

ヒータツールホルダの下面にその長さ方向に長溝を形成し、この長溝に直線棒状のヒータツールをその両端が長溝から突出するように下から係合させ、ヒータツールの両端を保持する一対の給電手段を介してヒータ電流を供給する一方、ヒータツール温度を検出してヒータツール温度を一定に保持するようにヒータ電流を制御しつつ昇降ブロックの位置を制御する。また方式選択スイッチを設け、このスイッチで選択した方式に従ってヒータ電流および昇降ブロックの位置を制御する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

電流により加熱される長尺ヒータツールをワークに押圧しワークを熱圧着する熱圧着装置において、ワークの上方で昇降する昇降ブロックと、この昇降ブロックの下面に略水平に固定された絶縁材製の長尺のヒータツールホルダと、このヒータツールホルダの下面をその長手方向に縦断するように形成された長溝に下から係合し両端がこの長溝より突出する直線棒状のヒータツールと、このヒータツールの両端を保持しこのヒータツールに電流を導く左右一対給電手段、前記ヒータツールの温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出温度を一定に保持するようにヒータツールに導く電流を制御すると共に前記昇降ブロックの昇降位置を制御するコントローラとを備え、常時加熱方式による熱圧着を可能にしたことを特徴とする熱圧着装置。

請求項2

左右一対の給電手段のうち少くとも一方はヒータツールをその長手方向に移動可能に保持する請求項1の熱圧着装置。

請求項3

昇降ブロックには、ヒータツールと共に下降してワークを押圧すると共にヒータツールの上昇に遅れてワークから離れる押え板取付けられている請求項1または2の熱圧着装置。

請求項4

ヒータツールがワークから離れ押え板だけがワークを押圧している間にワークに冷却風を送る冷却手段を備える請求項1〜3のいずれかの熱圧着装置。

請求項5

請求項1〜3のいずれかの熱圧着装置において、さらに常時加熱方式およびパルスヒート方式のいずれかを選択する方式選択スイッチを備え、前記コントローラはこの方式選択スイッチによって選択された方式に従ってヒータツールの電流および昇降ブロックの昇降位置を制御する熱圧着装置。

請求項6

請求項4の熱圧着装置において、さらに常時加熱方式およびパルスヒート方式のいずれかを選択する方式選択スイッチを備え、前記コントローラはこの方式選択スイッチによって選択された方式に従ってヒータツールの電流、昇降ブロックの昇降位置および冷却手段を制御する熱圧着装置。

技術分野

0001

この発明は、一定温度に加熱された長尺ヒータツールをワークに押圧する常時加熱方式による熱圧着を可能にした熱圧着装置に関するものである。

背景技術

0002

従来より、電子機器の小型、軽量、薄型化に伴って超高密度実装技術が進展している。例えば液晶パネル等の端子外部回路接続端子との接続に際しては、その接続端子の間隔はますます狭くすることが要求され、接続端子のピッチは0.2〜0.5mmあるいはそれよりさらに微細なものが要求されるようになってきた。このような微細な接続端子にリード線を接続する手段の一つとして、異方性導電膜を用いる方法が知られている。

0003

この異方性導電膜は、導電粒子樹脂等の接着剤の中に均一に分散して形成されている高分子膜であり、電気的異方性を持つ。すなわちこれを突出した電極間に挟んで熱圧着することにより、導電粒子をこの膜の厚み方向にのみ接触させて導通をとり、上下の電極間の導電性を得ると共に、その他の方向には絶縁性を持たせることができるものである。

0004

この異方性導電膜は比較的低温での実装が可能であるため、許容温度の低い液晶パネルとフレキシブル配線板との接続などに多用されている。このような特性を有する異方性導電膜を用いて電極間例えば端子とリード線との熱圧着を行う時、安定した電気的特性接着強度を得るためには、所定の加圧力、所定の加熱温度が接続面に均一に加えられることが重要である。

0005

このため従来より、所定温度に管理されたヒータブロックに板状の治具を載せ、この治具に液晶ディスプレイパネルと異方性導電膜とフレキシブルプリント配線板FPWB)とを順に重ね、上から圧着部分の長さを持った長尺のヒータツールを圧接する熱圧着装置が用いられている。ここに用いるヒータツールの加熱方式として、従来よりパルスヒート方式と常時加熱方式とが知られている。

0006

パルスヒート方式では図10に示すような長尺ヒータツール500を用いている。このヒータツール500はモリブデンチタンタングステンなどの抵抗発熱材料で断面略U字状に作られ、その熱圧着部502を横断するパルス電流(矢印Aで示す)によって熱圧着部502を瞬時に発熱させるものである。ここにヒーターツール500の長手方向に沿った一対の電極ブロック部504、504には、適宜間隔ごと給電コード506が接続されている。このヒータツール500では、熱圧着部502を薄肉にしてその熱容量を小さくすることにより、パルス電流の断続に対する熱圧着部502の加熱応答性を向上させている。

0007

このヒーターツール500には、ワーク(被熱圧着体)に押圧した状態でパルス電流Aが供給され、熱圧着部502が瞬時に発熱される。そしてワークを所定時間加熱圧着した後パルス電流が遮断され、ヒータツール500が所定温度に冷えてからヒータツール500をワークから離すものである。

0008

常時加熱方式では、図11に示すような長尺ヒータツール510を、熱伝導性が良い金属製のヒータブロック512の下縁に固定したものである。このヒータブロック512にはその長手方向に沿ってカートリッジヒータ514が埋め込まれている。このヒータツール510は、ヒータブロック512から伝わる熱によって予め一定温度に加熱した状態に保持され、ワーク(被熱圧着体)に押圧される。

0009

なおワークに熱硬化性の異方性導電膜を用いる場合には、このヒータツール510をワークに所定時間押圧すれば熱硬化型樹脂硬化してしまうからヒータツール510はワークを加熱した後そのまま離せばよい。しかしワークが熱硬化型でない異方性導電膜やはんだを用いている場合、例えば配線基板電極にはんだめっきを施し、この上にICのリードなどを載せて熱圧着(リフロー)する場合などには、ヒータツール510をワークから離すと接合部が離れてしまう。そこでこの場合にはヒータツール510をワークから僅かに離した状態でワークを押圧し続ける押え板を用いることが必要である。

0010

パルスヒート方式で用いる図10に示したヒータツール500では、熱圧着部が長くなると熱圧着に必要な熱量を熱圧着部502に発生させるために必要な電流が増大する。このため電源大容量化することが必要となり、電源が大型化するという問題があった。

0011

またヒータツール500はタングステン、モリブデンなど特殊な金属で作られるため、ワイヤカット工法など特殊な方法で製作することが必要である。このため長尺化するとその加工が困難になったり、高価になるという問題もあった。

0012

常時加熱方式ではヒータツール510の熱容量が大きいため、加熱・冷却の時間が長くなる。すなわちパルスヒート方式のように瞬時な加熱が不可能である。このため装置の稼働率が低くなるという問題がある。

0013

本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ヒータツールの熱容量を小さくして瞬時の加熱を可能とした常時加熱方式の熱圧着装置を提供することを第1の目的とする。また常時加熱方式とパルスヒート方式との両方式のいずれかを選択して使用できるようにした熱圧着装置を提供することを第2の目的とする。

0014

この発明によれば第1の目的は、電流により加熱される長尺ヒータツールをワークに押圧しワークを熱圧着する熱圧着装置において、ワークの上方で昇降する昇降ブロックと、この昇降ブロックの下面に略水平に固定された絶縁材製の長尺のヒータツールホルダと、このヒータツールホルダの下面をその長手方向に縦断するように形成された長溝に下から係合し両端がこの長溝より突出する直線棒状のヒータツールと、このヒータツールの両端を保持しこのヒータツールに電流を導く左右一対給電手段、前記ヒータツールの温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出温度を一定に保持するようにヒータツールに導く電流を制御すると共に前記昇降ブロックの昇降位置を制御するコントローラとを備え、常時加熱方式による熱圧着を可能にしたことを特徴とする熱圧着装置、により達成される。

0015

ここに直線棒状のヒータツールの両端に固定される一対の給電手段のうち、少くとも一方はヒータツールの長手方向に移動可能に保持するのがよい。ヒータツールの温度変化に伴う長さの伸縮を、移動可能な給電手段によって吸収することができるからである。昇降ブロックには、ヒータツールと共に下降してワークを押圧すると共に、ヒータツールの上昇に遅れてワークから離れる押え板を設けるのがよい。この押え板はヒータツールがワークから離れてもワークを十分冷えるまで押圧し続けることにより、ワークの接合部が剥離するのを防ぐことができる。この場合押え板がワークを押圧している間にワークに冷却風を送る冷却手段を設けておけば、速やかにワークを冷却でき、装置の稼働率は一層向上する。

0016

第2の目的は、この装置に常時加熱方式とパルスヒート方式とのいずれかを選択する方式選択スイッチを追加して設け、コントローラは選択された方式に対応してヒータツール電流と昇降ブロックの昇降位置とを制御することにより達成できる。ここに冷却手段を備えた場合には、コントローラはこの冷却手段の動作も合わせて制御する。

0017

図1は本発明の一実施態様を示す斜視図、図2はここに用いる熱圧着ヘッドの正面図、図3はその一部を断面した右側面図、図4図2におけるIV-IV線端面図、図5は給電手段を示す分解斜視図である。また図6制御系統図、図7はパルスヒート方式の動作タイミング図図8は常時加熱方式の動作タイミング図、図9は動作の流れ図である。

0018

図1において符号10はX−Y移動テーブルであり、水平面上でX、Y両方向に移動可能である。12はこのテーブル10の上に載せられたヒータブロックである。このヒータブロック12は金属製の厚板であり、その下面にはアラミド樹脂等の断熱板14が貼着され、この断熱板14がテーブル10に密着している。

0019

ヒータブロック12には左右方向に貫通する小孔(図示せず)が形成され、この小孔内に左右両側から電気ヒータ16(一方のみ図示)が挿入されている。ヒータ16には図示しないヒータ電源回路から電流が供給され、ヒータブロック12を加熱し約100℃に保持する。

0020

18は板状の治具であり、ヒータブロック12の上面に載せられる。この治具18はアルミニウム板などで作られ、ヒータブロック12によって加熱されている。

0021

20は配線基板であり、ここでは液晶ディスプレイパネルを用いる。この基板20の上面には、前後方向に長い多数の電極が横方向(電気ヒータ16の長さ方向)に小さいピッチ(約0.2mm=200μm)間隔で並べて形成されている。基板20は液晶パネルに代えてフェノール樹脂ガラスエポキシ樹脂などの硬質絶縁基板や、ポリイミド樹脂ポリエステル樹脂等の柔軟な絶縁基板などであってもよい。

0022

22はテープ状に切られた異方性導電膜であり、基板20の電極の上に多数の電極の並列方向に沿わせて貼着される。この異方性導電膜22の上には、さらに被圧着物24が載せられる。この被圧着物24はこの場合液晶パネルの駆動用LSIやICのリードであり、これらのリードが異方性導電膜22を挟んで基板20の対応する電極に対向する。

0023

被圧着物24はLSI、ICのリードに代えて、フレキシブル配線板などの電極であってもよいのは勿論である。なお電極と異方性導電膜22と被圧着物24とは、ヒータ16の長さ方向に沿ってこれらヒータ16の上方に位置する。この実施態様では、これら基板26、異方性導電膜22および被圧着物24の積層体が熱圧着の対象であるワーク26となる。

0024

30は熱圧着ヘッドであり、ヘッド保持部32に上下動可能に保持されている。この圧着ヘッド30は、水平で長いブロック状の昇降ブロック34を持ち、この昇降ブロック34に垂直に植設した左右一対のガイドロッド36、36がこのヘッド保持部32に上下動可能に保持されている。この昇降ブロック34とヘッド保持部32との間にはエアシリンダ38が介在し、このエアシリンダ38により昇降ブロック34を昇降させることができる。

0025

昇降ブロック34は、加圧ブロック40とその下面に固定された保持ブロック42とで構成される。これらはステンレススチール製である。この保持ブロック42は、図4に示すようにその前面下部が水平に切り欠かれて断面略逆L字状に形成され、下部が板状に垂下する舌片42Aとなっている。

0026

この板状の舌片42Aの前面には、黒斑れい岩などの絶縁材で作られた板状のヒータツールホルダ44が密着し固定されている。すなわちこのヒータツールホルダ44は、保持ブロック42の舌片42Aとステンレススチール製の押えブロック46とに挟まれ、複数のボルト47(図2)によって保持ブロック42に固定されている。

0027

ヒータツールホルダ44の下部は舌状に下方および左右両側方へ突出し、この下縁は水平であってこの下縁に図4に示す溝48が形成されている。この溝48には断面が矩形で直線棒状のヒータツール50が係入し保持されている。このヒータツール50はモリブデンやチタン、タングステンあるいはコバールなどの高抵抗材料により作られ、ヒータツールホルダ44の溝48に係合する形状を持つ。

0028

ヒータツール50の下面は、平坦圧着面50Aとなり、この圧着面50Aはワーク26の圧着領域より長い。すなわち異方性導電膜22(図1)の長さよりも長い。ヒータツール50の両端はヒータツールホルダ44の外側へ突出し、この突出部には保持ブロック42から絶縁された給電手段52、52(図2)が接続されている。

0029

これら給電手段52,52は図2,3,5に示すように構成される。すなわち保持ブロック42の端面に電気的に絶縁されて固定される電気銅製の給電ブロック54と、この給電ブロック54の下方に間隔を空けて位置する電気銅製のシャンク56と、これら給電ブロック54とシャンク56とを結合するベリリウム銅製の2枚の板ばね58,58とを持つ。

0030

ここにシャンク56の下端面にはヒータツール50が係入する溝60が形成され(図3,5)、この溝60の一方の内側壁に沿ってすり割り62が形成されている。従ってこの溝60にヒータツール50を下方から係入させ、すり割り62を横断するねじ64(図3)を締め付けることによりシャンク56をヒータツール50に固定することができる。またこのねじ64を緩めることによりヒータツール50をシャンク56から取外すことができる。

0031

前記の板ばね58,58は、シャンク56が左右方向へ移動するのを許容する。すなわち板ばね58の平面がヒータツール50と直交する方向(ヒータツールホルダ44の側端面と平行)にあって、ヒータツール50の長手方向への移動を許容する。一対の板ばね58は互いに平行であって給電ブロック54とシャンク56を挟む状態で固定される。

0032

このヒータツール50には、配線コード66および給電ブロック54を介して、後記電源装置108(図6)から電流が供給され、この電流によりヒータツール50は加熱される。なおヒータツール50の適宜位置、例えば中央付近には熱電対などの温度センサ68(図2)が貼着され、温度管理される。例えば圧着面50Aの中央付近が300〜400℃位に管理される。

0033

70は押え板である。この押え板70は加圧ブロック40に上下動可能に保持され下方への弾力復帰習性が付与されている。すなわち加圧ブロック40の下面には、左右一対のリニア軸受72(図3)を保持する筒74が固定され、この軸受72にそれぞれ支持ロッド76が上下動可能に保持されると共に、各支持ロッド76の上端には筒74内に装填された圧縮コイルばね78が当接している。

0034

各支持ロッド76の下端には、ヒータツール50と平行に長くかつヒータツール50に向って延出するアーム80が固定され、このアーム80の下端に押え板70が取付けられている。押え板70はヒータツール50と平行でかつヒータツール50より長く、ヒータツール50の下方に延出している。この押え板70にはヒータツール50が上方から下方へ通過可能な長孔82が形成されている。

0035

従って昇降ブロック34をワーク26に向かって下降させると、まず押え板70がワーク26に当接する。昇降ブロック34をさらに下降させると押え板70を支持する支持ロッド76はコイルばね78を圧縮しつつ軸受72内を上方へ相対移動する。そしてヒータツール50は押え板70の長孔82内に進入してワーク26に当接する。パルスヒート方式の場合には、ヒータツール50の下降前にパルス電流が供給され加熱されてからワーク26に押圧され、ワーク26から離れると冷却される。すなわちワーク26ごとにヒータツール50の加熱・冷却が繰り返される。

0036

常時加熱方式の場合には、予め一定温度に加熱したヒータツール50を昇降ブロック34と共に下降し、押え板70をワーク26に押し当てた状態でさらにヒータツール50を下降させて押え板70の長孔82からワーク26を押圧する。一定時間の押圧後にヒータツール50をワーク26から離し、押え板70だけでワーク26を押圧して冷却する。

0037

なお押え板70は着脱可能であり、押え板70が不要な場合には取り外しておいてもよい。例えばパルスヒート方式で熱圧着後ヒータツール50を押圧したまま速やかに冷却できる場合や、常時加熱方式で熱硬化性樹脂の異方性導電膜を用いる場合には、ヒータツール50をワーク26から離しても熱圧着部が剥離することがないからである。

0038

この実施態様の装置は、作動中連続的にあるいは熱圧着終了時に間欠的に圧着箇所を強制冷却するための空冷用パイプ90を備える。すなわち加圧ブロック40の前後面に保持アーム92が固定され、この保持アーム92によってパイプ90は保持ブロック42の近くに水平に保持されている。このパイプ90には保持ブロック42側に向かって多数の空気噴射口が設けられる一方、このパイプ90の両端にはコネクタ94,94を介して冷却空気が供給される。

0039

このため空気噴射口から噴出する冷却用空気が保持ブロック42や押さえブロック46あるいはヒータツールホルダ44に当たり、これらを速やかに冷却する。なお保持アーム92の途中には蝶番機構92Aが設けられ、パイプ90と保持ブロック42との間隔を調節可能にしている。また冷却が不用な場合、例えば熱硬化性樹脂の異方性導電膜を用いる場合などでは、この保持アーム92を折り曲げてパイプ90をヒータヘッド50から離しておけばよい。

0040

図6において100は温度検出回路であり、ヒータツール50に貼った温度センサ68の出力に基づいてヒータツール温度Tを検出する。102はコントローラであり、このヒータツール温度Tを所定の時点で所定温度にするようにヒータツール50に流す電流を制御する。すなわちコントローラ102は目標とする電流を示す信号をPWM(パルス幅制御回路104に送り、このPWM回路104は目標電流に対応するデューティー比オンオフ信号ドライバ106に送る。ドライバ106はこのPWM回路104が出力するオン・オフ信号に基づいて電源108から供給される電流をオン・オフ制御し、ヒータツール50に流す電流を制御する。

0041

またコントローラ102は所定のタイミングに昇降ブロック34を昇降させると共に、所定のタイミングに空気バルブ110を開閉する。この空気バルブ110は空気ポンプ112が空気フィルタ114を通して吸入し空冷用パイプ90に圧送する空気を断続するものである。

0042

図6において116は方式選択スイッチであり、パルスヒート方式と常時加熱方式の一方を選択する。この方式選択スイッチ116で選択した結果はコントローラ102に入力され、コントローラ102は選択された方式に従ってヒータ電流と、昇降ブロック34の昇降位置と、冷却系の空気バルブ110および空気ポンプ112とを制御する。

0043

この圧着装置を使用する際は、X−Y移動テーブル10上のヒータブロック12に治具18を載せ、ヒータブロック12の電気ヒータ16に通電して治具18表面温度を約100℃に保つ。この上にワークすなわち基板20と異方性導電膜22と被圧着材24との積層体であるワーク26を載せる。そしてテーブル10を移動させてワーク26の圧着部分をヒータツール50の圧着面50Aの下に位置決めする(図8のステップ200)。

0044

この状態で方式選択スイッチ116でパルスヒート方式を選択した場合を図7、9を用いて説明する。この場合は押え板70は取外しておく。まずコントローラ102は図7に示すように、ある時刻t1からヒータツール50に大電流I1を供給し、ヒータツール50を速やかに加熱する(ステップ202)。コントローラ102は温度センサ68が検出するヒータツール50の温度Tが所定温度T1になるようにヒータ電流Iを制御する。この時(t=t2)のヒータツール温度T1は、ワークの熱圧着温度(T2)とほぼ同一とする。

0045

ヒータツール50は熱膨張により体積が増大し長手方向に伸びるが、ヒータツール50の両端はシャンク56,56を介して板ばね58,58に連結されているから、ヒータツール50の伸びた長さ分板ばね58,58が撓むことによってヒータツールホルダ44への接触領域内でヒータツール50が波打つことがない。

0046

昇降ヘッド34を下降させて(ステップ204)、このように予め加熱したヒータツール50をワーク26に押圧すれば、所定の加圧力と所定の加熱温度が接続面に均一に加えられる。ヒータツール50がワークに接触するとヒータツール50の熱がワークに伝わるから、ヒータ温度Tは一瞬下がるが、コントローラ102は電流IをI2に増加してヒータ温度TをT2に保つ。この温度T2はT1とほぼ同一とするのが望ましい。このようにヒータツール50を予め加熱してからワークに押圧するから、ヒータツール50はワークを押圧する際に伸びることがなく、ヒータツールの伸縮によるワークの位置ずれが発生せず信頼性が向上する。

0047

この加熱は約30秒間続けられた後(t=t3,ステップ206)、ヒータツール50の通電が停止され(ステップ208)、空気バルブ110を開いて冷却風を圧着ヘッド30に当ててこれを急冷する(ステップ210)。このためヒータツール50およびワーク26は急速に冷える。ワーク26が冷え(T≦T3)、異方性導電膜22内の樹脂が凝固した後圧着ヘッド30を上昇させ(ステップ212)、ヒータツール50をワーク26から離すと共に、空気バルブ110を閉じる。

0048

そしてワーク26を取出し(ステップ214)、他のワーク26があれば(ステップ216)ワークを交換し、圧着ヘッド30の下に新しいワークを位置決めして(ステップ200)、以上の動作を繰り返す。

0049

次に方式選択スイッチ116で常時加熱方式を選択した場合を、図8、9を用いて説明する。この場合、異方性導電膜22に熱硬化性樹脂を用いていれば、押え板70は必ずしも必要でないから取外しておいてもよい。異方性導電膜22に熱硬化性樹脂を用いていない時は押え板70を取付けておくことが必要である。以下この押え板70を取付けた時の動作を説明する。

0050

まずワーク26の圧着部分を押え板70の長孔82の下方に臨ませる。この時ヒータツール50の圧着面50Aは、この長孔82の上方に位置する(図9のステップ200)。方式選択スイッチ116で常時加熱方式を選択すれば、コントローラ102はある時点t10からヒータツール50にヒータ電流Iを供給する(ステップ302)。するとヒータ温度Tは上昇し、所定温度T10になるとこの温度T10に保持するようにヒータ電流Iを制御する。図9ではヒータ電流Iは一定に描かれているが、実際にはヒータ温度TがT10になるように増減する。

0051

ヒータ温度Tが所定温度T10になる時点t20で昇降ブロック34は下降を開始する(ヘッド位置がH→Lに変化)。押え板70が先にワーク26を押圧した後、ヒータツール50が遅れて押え板70の長孔82からワーク26を押圧する。この状態に所定時間L保持されて熱圧着が行われる。この時間Lが経過して時点t30になると(ステップ306)、昇降ブロック34は僅かに上昇してヒータツール50だけをワーク26から離隔させる(ステップ308)。

0052

この時には押え板70はワーク26を押圧し続け、ワーク26の圧着部分が剥がれるのを防ぐ。この状態で冷却系が作動する(ステップ310)。すなわち空気バルブ110が開き、空気ポンプ112が作動し、冷却空気がワーク26や押え板70付近に当たってこれらを冷却する。

0053

所定時間冷却して時点t40になると昇降ヘッド34はさらに上昇し、押え板70がワーク26から離れる(ステップ312)、この状態で熱圧着が終わったワーク26を取出し(ステップ314)、次に熱圧着する新しいワーク26があれば(ステップ316)、この新しいワーク26を位置決めして以上の動作を繰り返す。全てのワーク26について熱圧着が終われば(ステップ316)、ヒータ電流Iをオフにして作業を終了する(ステップ318)。

0054

この発明は異方性導電膜22を用いて熱圧着する場合だけでなく、他の熱圧着のためにも用いることができる。例えば電極に予めはんだめっきなどで所定量のはんだを供給しておき、ヒータツールで加熱することによりリフローさせるものにも適用できる。なお本実施態様では棒状のヒータツール50の断面を長方形として説明したが、ワークによっては圧着面を逆凸状や片刃状に形成してもよい。

発明の効果

0055

請求項1の発明は以上のように、直線棒状のヒータツールをその長手方向に電流を流して加熱する一方、このヒータツールの温度を検出してヒータ温度を一定に保持しつつヒータツールの昇降位置を制御するようにしたものであるから、ヒータツールの熱容量が小さくなり、その温度管理を瞬時に正確に行うことが可能になる。このため常時加熱方式による熱圧着に適する。

0056

請求項2の発明は、ヒータツールの左右一対の給電手段のうち少なくとも一方をヒータツールの長手方向に移動可能としたから、ヒータツールの温度変化による伸縮をこの給電手段の移動によって吸収することが可能になり、ヒータツールの変形を防ぐことができる。

0057

請求項3の発明は、ヒータツールと共に下降してワークを押圧しまたヒータツールの上昇に遅れてワークから離れる押え板を昇降ブロックに設けたものであるから、常時加熱方式で熱圧着する場合に押え板でワークを押圧したままヒータツールだけをワークから離すことができ、熱圧着部の冷却を待つ間押え板でワークを押え続けることができる。このため熱圧着部の剥離を防ぎ熱圧着処理の信頼性を向上させることができ、特に熱硬化性樹脂を有する異方性導電膜を用いない場合に好適である。

0058

請求項4の発明は、ヒータツールがワークから離れ押え板だけがワークを押圧している間に、ワークに冷却風を送るようにしたものであるから、ワークの冷却時間を短縮でき、1回の処理に要する時間(タクト)を短くして装置の稼働率を向上させることができる。

0059

請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれかの装置において、常時加熱方式とパルスヒート方式とのいずれかを選択する方式選択スイッチを追加して両方の方式による熱圧着を選択可能にしたものである。すなわちヒータツールの熱容量が小さいために瞬時の加熱が可能であることを利用してパルスヒート方式が使用できるようにしたものである。このため一つの装置でありながらワークに対応して最適な方式を選ぶことができ、方式ごとに別々の熱圧着装置を用意する必要が無くなる。

0060

請求項6の発明は、請求項4の装置において、常時加熱方式とパルスヒート方式とのいずれかを選択する方式選択スイッチを追加したものであるから、請求項5の発明と同様の効果が得られると共に、冷却手段による冷却を促進してタクトの短縮と稼働率の向上が図れる効果がある。

図面の簡単な説明

0061

図1本発明の一実施態様を示す斜視図
図2ここに用いる熱圧着ヘッドの正面図
図3同じく熱圧着ヘッドの一部を断面した右側面図
図4図2におけるIV−IV線端面図
図5給電手段の分解斜視図
図6制御系統図
図7パルスヒート方式の動作タイミング図
図8常時加熱方式の動作タイミング図
図9動作流れ図
図10従来のパルスヒート方式に用いるヒータツールを示す斜視図
図11従来の常時加熱方式に用いるヒータツールを示す斜視図

--

0062

26 ワーク
30熱圧着ヘッド
34昇降ブロック
40加圧ブロック
42保持ブロック
44ヒータツールホルダ
50 ヒータツール
52給電手段
54給電ブロック
56シャンク
58板ばね
68温度センサ
70押え板
82長孔
90空冷用パイプ
102コントローラ
108電源
116方式選択スイッチ

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