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技術 中空部材の製造方法

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 堀田昭雄山口登士也
出願日 1998年6月29日 (22年0ヶ月経過) 出願番号 1998-182799
公開日 2000年1月18日 (20年5ヶ月経過) 公開番号 2000-015386
状態 未査定
技術分野 鍛造 鋳型又は中子及びその造型方法
主要キーワード 据込み成形 Ti合金粉末 機械性能 Ti系材料 中空穴 焼結部材 軸部側 カップ形
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年1月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

中空形状を有する中空部材鍛造によって容易に製造する。

解決手段

中空部を有する鍛造用粗材の中空部に、鍛造用粗材より融点が低く、鍛造用粗材の鍛造工程の鍛造温度より融点の高い材料からなる中子を挿入して鍛造することで鍛造品成形した後、加熱することにより鍛造品の内部から中子を溶出する。

概要

背景

最近は、機械性能の向上を目的として部材の軽量化が要求されるようになっている。そのため、部材の内部を中空形状とすることによってかかる要求に対応している。例えばエンジンの場合、エンジンの高出力化に伴い高回転化が進んでおり、内燃機関吸気および排気弁に使用されるエンジンバルブとして中実のものを用いると、エンジンバルブの部は軸部に対して重いためバランスが悪くて軽快な作動が得られにくいという傘部の慣性から生じる弊害が問題となっている。その対応策として、エンジンバルブの中空化が検討されており、種々の製造方法が提案されている。例えば特開昭48—109205には、鍛造用粗材としてパイプ材を用い、その内部に中子として快削鋼を挿入し、ついで鍛造加工によってエンジンバルブ形状に形成した後、中子をドリルによる切削あるいは腐食酸による溶出により除去して中空部を形成し、中空部の開口端に蓋を溶接することによって中空エンジンバルブを製造する方法が開示されている。このように、鍛造工程で中空部材を製造することが検討されている。

概要

中空形状を有する中空部材を鍛造によって容易に製造する。

中空部を有する鍛造用粗材の中空部に、鍛造用粗材より融点が低く、鍛造用粗材の鍛造工程の鍛造温度より融点の高い材料からなる中子を挿入して鍛造することで鍛造品成形した後、加熱することにより鍛造品の内部から中子を溶出する。

目的

しかしながら、特開昭48—109205のような製造方法では、鍛造後にドリルによる切削あるいは腐食酸による溶出で中子を取り出して中空にするという工程が伴う。エンジンバルブのように中空穴小径かつ深穴であるものは、ドリル等の切削加工による中空穴加工は非常に困難を強いられる。また、腐食酸による中子の腐食加工も工程が複雑かつ困難となってコスト高となる欠点がある。そこで本発明は、鍛造によって中空部材を容易に製造することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

中空部を有する鍛造用粗材の中空部に、中子を挿入して鍛造することで鍛造品成形した後、該鍛造品の内部から中子を除去する工程からなる中空部材の製造方法において、鍛造用粗材より融点が低く、鍛造用粗材の鍛造工程の鍛造温度より融点の高い材料からなる中子を挿入して鍛造することで鍛造品を成形した後、加熱することにより該鍛造品の内部から中子を溶出することを特徴とする中空部材の製造方法。

請求項2

FeあるいはNi系合金からなる中子を鍛造品の内部から溶出する際に、中子の溶出口である中空部材の開口部に中子材料を残存させた残存部を設けておき、残存部にTi系材料で形成された蓋を設置して加熱することによって開口部と蓋を接合することを特徴とする請求項1に記載の中空部材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は鍛造による部材の製造方法に関するものであり、より詳しくは中空形状を有する中空部材を鍛造によって製造する中空部材の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

最近は、機械性能の向上を目的として部材の軽量化が要求されるようになっている。そのため、部材の内部を中空形状とすることによってかかる要求に対応している。例えばエンジンの場合、エンジンの高出力化に伴い高回転化が進んでおり、内燃機関吸気および排気弁に使用されるエンジンバルブとして中実のものを用いると、エンジンバルブの部は軸部に対して重いためバランスが悪くて軽快な作動が得られにくいという傘部の慣性から生じる弊害が問題となっている。その対応策として、エンジンバルブの中空化が検討されており、種々の製造方法が提案されている。例えば特開昭48—109205には、鍛造用粗材としてパイプ材を用い、その内部に中子として快削鋼を挿入し、ついで鍛造加工によってエンジンバルブ形状に形成した後、中子をドリルによる切削あるいは腐食酸による溶出により除去して中空部を形成し、中空部の開口端に蓋を溶接することによって中空エンジンバルブを製造する方法が開示されている。このように、鍛造工程で中空部材を製造することが検討されている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、特開昭48—109205のような製造方法では、鍛造後にドリルによる切削あるいは腐食酸による溶出で中子を取り出して中空にするという工程が伴う。エンジンバルブのように中空穴小径かつ深穴であるものは、ドリル等の切削加工による中空穴加工は非常に困難を強いられる。また、腐食酸による中子の腐食加工も工程が複雑かつ困難となってコスト高となる欠点がある。そこで本発明は、鍛造によって中空部材を容易に製造することを課題とする。

課題を解決するための手段

0004

本発明は前記した課題を解決するため、請求項1に係る発明である中空部材の製造方法は、中空部を有する鍛造用粗材の中空部に、中子を挿入して鍛造することで鍛造品成形した後、該鍛造品の内部から中子を除去する工程からなる中空部材の製造方法において、鍛造用粗材より融点が低く、鍛造用粗材の鍛造工程の鍛造温度より融点の高い材料からなる中子を挿入して鍛造することで鍛造品を成形した後、加熱することにより該鍛造品の内部から中子を溶出することを特徴とする。また、請求項2に係る発明である中空部材の製造方法は、請求項1に記載の中空部材の製造方法において、FeあるいはNi系合金からなる中子を鍛造品の内部から溶出する際に、中子の溶出口である中空部材の開口部に中子材料を残存させた残存部を設けておき、残存部にTi系材料で形成された蓋を設置して加熱することによって開口部と蓋を接合することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0005

本発明の中空部材の製造方法についてエンジンバルブの製造工程を例にして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。図1は本発明の中空部材の製造方法による中空エンジンバルブの製造工程を示す流れ図である。まず、エンジンバルブを形成する材料をカップ形状に成形することによって鍛造用粗材1を形成する。エンジンバルブの材料としては耐熱鋼合金等が用いられる。耐熱鋼を用いる場合は、鍛造あるいは切削加工によって耐熱鋼をカップ形状に成形してもよい。合金を用いる場合は、合金粉末をカップ形状に圧粉成形して焼結を行うか、もしくは合金粉末を円柱状に圧粉成形して焼結を行った後に鍛造あるいは切削加工を施してカップ形状の合金を得るとよい。

0006

カップ形状に成形された鍛造用粗材1の中空部に、中子2を挿入する。中子の挿入方法は、溶融した中子材料を中空部に流し込んでもよいし、中空部の形状に一致した形状の円柱状に成形した中子を中空部に圧入してもよい。圧入によって中子を挿入する場合、鍛造用粗材と中子との間に空気が滞在しないように、円柱状の中子の側面に空気逃がし溝を設けることが好ましい。中子材料の条件として、後に続く加熱による中子の溶出工程でのみ鍛造用粗材から容易に除去可能な程度に溶融する材料でなくてはならない。よって、中子の材料は鍛造用粗材より融点が低く、鍛造用粗材の鍛造工程の鍛造温度より融点の高い材料であることが好ましい。

0007

次に、中空部に中子2が挿入された鍛造用粗材1を鍛造することによって軸部3と傘部4からなるエンジンバルブ形状を有する鍛造品に成形する。この際、鍛造用粗材に生じる割れを回避するために、鍛造用粗材を高周波加熱等によって加熱しながら鍛造することが好ましい。また、鍛造用粗材を押出成形して軸部3を形成した後、据込み成形して傘部4を成形する等、鍛造工程を数段階に分けて行ってもよい。図1では中空部の開口部5を傘部側にしたが、軸部側エンドステム部にしてもよい。

0008

上記のように成形された鍛造品を中子材料が溶融して鍛造用粗材が溶融しない温度に温められた炉内に入れて加熱する。例えば、中子材料に銅合金、鍛造用粗材にTi合金を用いる場合、炉の温度を1200〜1350℃にすることによって銅合金のみが溶融して液体化する。中子材料が十分に溶融したら、鍛造用粗材を傾けて中空部の開口部5から中子材料を注ぎだす。これより、中空部から中子を容易に取り除くことができるため、容易に中空部材を得ることができる。

0009

その後、中空部の開口部5に別に加工しておいた蓋6を設置して電子ビーム溶接等によって接合し、中空形状の中空エンジンバルブ7が得られる。ここで、鍛造用粗材がFe系材料あるいはNi系材料である場合には、蓋をTi系材料で形成し、鍛造用粗材がTi系材料である場合には、蓋をFe系材料あるいはNi系材料で形成すると、蓋を開口部に設置して加熱するだけでTiとFeあるいはNiが反応して合金化するため、容易に接合することが可能である。また、中子材料にFeあるいはNi系合金を用いた場合にも、蓋をTi系材料で形成し、図2に示すように中子の溶出工程の際に開口部に中子材料を若干残存させた残存部8を設けておくことによって、上記と同様に加熱のみで開口部と蓋を接合することが可能である。この場合、炉の温度は中子材料が完全に溶融してしまわない温度、すなわち融点よりも若干低い温度である必要がある。例えば、中子材料にFe系合金を用いる場合、炉の温度は1100〜1200℃であることが好ましい。また、残存部8の厚さは0.05〜0.5であることが好ましい。あるいは中子材料の溶出過程の途中において、一旦その溶出を止めることによって開口部に中子材料を残存させてもよい。上記の蓋の接合方法は、従来技術である鍛造用粗材の内部に快削鋼からなる中子を挿入して切削する方法においても適用できる。以上より、中空部材を鍛造によって容易に得ることができる。ここで、本説明ではエンジンバルブを例に説明したので、カップ状の鍛造用粗材を用いたが、それに限るものではなく、例えば貫通した中空孔を持つ鍛造用粗材を用いても構わない。

0010

本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。ここで、以下に記す実施例は、本発明を焼結Ti合金からなるエンジンバルブを製造するために実施した場合について記述している。また、本発明の実施例は以下に記す限りではなく、所望とされる性能および成分を有する焼結部材の製造方法に適用できる。

0011

(実施例1)純Ti粉末とAl−40V合金粉末を重量比で9:1の割合で混合したTi合金粉末金型でカップ形状に圧粉成形し、10-5Torrの真空中で1300℃で4時間保持することによって焼結し、カップ形状の焼結Ti合金を得る。カップ形状の焼結Ti合金に焼結Ti合金より融点の低い銅合金からなる中子を圧入によって挿入する。このとき、銅合金は焼結Ti合金の中空部に一致する円柱形状に成形されており、中子の側面には空気逃がし溝を設けられている。銅合金が挿入された焼結Ti合金からなる鍛造用粗材に鍛造成形を施す。まず、押出成形にてエンジンバルブの軸部を成形し、次に続く据込み成形にてエンジンバルブの傘部を成形する。ここで、鍛造用粗材を高周波加熱にて焼結Ti合金および銅合金が溶融しない温度である950〜1000℃に加熱し、金型温度を400〜500℃に加熱する。鍛造後、銅合金が溶融し、焼結Ti合金が溶融しない温度である1200〜1350℃に加熱された炉内で鍛造用粗材を加熱することによって中子である銅合金を溶かし出し、中空エンジンバルブ形状を有する鍛造用粗材が得られる。この鍛造用粗材の開口部に、焼結Ti合金からなる蓋を設置し、電子ビーム溶接によって接合する。以上の工程を経て、軸部および傘部が中空である中空エンジンバルブを容易に得ることができる。

発明の効果

0012

以上説明したように、本発明の方法によって、中空形状を有する中空部材を鍛造によって容易に製造することができる。

図面の簡単な説明

0013

図1本発明の中空部材の製造方法による中空エンジンバルブの製造工程を示す流れ図である。
図2開口部における中子材料の残存部分を示す図である。

--

0014

1鍛造用粗材
2中子
3 軸部
4傘部
5 開口部
6 蓋
7中空エンジンバルブ
8 残存部

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