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技術 トロイダル型無段変速装置

出願人 日本精工株式会社
発明者 石川宏史宮田慎司町田尚
出願日 1998年6月23日 (22年6ヶ月経過) 出願番号 1998-176136
公開日 2000年1月11日 (20年11ヶ月経過) 公開番号 2000-009198
状態 特許登録済
技術分野 摩擦伝動装置
主要キーワード 逆転防止用 フロントキャビティ 正回転動作 油圧制御系統 前進用ギア 車両運転条件 正転動作 動力入力
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

簡単な構成でバリエータ逆転動作時の対応を的確に達成することができるトロイダル型無段変速装置を提供する。

解決手段

トロイダル型のバリエータ3と、このバリエータ3の動力出力側に配置した前後進切換え機構4と、バリエータ3を制御して入力回転出力回転との速度比を変換する変速制御機構29と、バリエータ3の正転動作および逆転動作を検出する検出センサ36とを具備し、変速制御機構29は検出センサ39が検出する信号に基づいて、バリエータ3の正転動作時にはそれに適応する第1の制御バルブ32aから入力される信号によりバリエータ3を制御し、逆転動作時にはそれに適応する第2の制御バルブ32bから入力される信号によりバリエータ3を制御する。

概要

背景

この種の変速装置は、特開平2−163562号公報および特公平6−72650号公報に開示されているように、駆動源としてのエンジンからその回転動力が入力される入力ディスクと、この入力ディスクと同軸的に配置されて動力を出力する出力ディスクと、これら入出力ディスク間摩擦係合して入力ディスクから出力ディスクへの動力の伝達を行なうパワーローラとを有するトロイダル型バリエータ変速機構)を備えている。

このバリエータのパワーローラは、入出力ディスク間で回転すると共に、油圧機構による制御で傾斜し、その傾斜の大きさにより入力ディスクと出力ディスクとの回転の速度比変速比)が無段階に変換される。

そして、特開平2−163562号公報においては、車両の前後進切換えるための前後進切換え機構がバリエータの動力入力側に設けられ、特公平6−72650号公報においては、前後進切換え機構がバリエータの動力出力側に設けられている。

前後進切換え機構がバリエータの動力入力側に配置している構成の場合には、前進設定時と後進設定時とでバリエータの入出力ディスクおよびパワーローラの回転方向が逆となるから、パワーローラの傾斜の方向も逆の方向に向ける必要がある。

しかし、パワーローラの傾斜の方向が逆になると、パワーローラの油圧制御フィードバックがきかなくなり、パワーローラの傾斜の大きさを調整する変速制御が不能となってしまう。このため、特開平2−163562号公報においては、パワーローラが正方向に傾斜するときに用いる制御バルブと、パワーローラが逆方向に傾斜するときに用いる制御バルブとを設け、これら制御バルブの切換えでバリエータの変速制御を行なうようにしている。

一方、前後進切換え機構がバリエータの動力出力側に配置している構成にあっては、その前後進の切換えに関わらずバリエータが正転動作を継続する。ところが、前後進切換え機構による前進設定状態のもとで、登坂路停車中にブレーキ不用意解除したり、発進操作に不手際があると、バリエータが逆転動作し、このようなときには前述のようにパワーローラの油圧制御のフィードバックがきかなくなり、制御不能となってしまう。

このため、特公平6−72650号公報においては、バリエータの出力ディスクと前後進切換え機構との間にワンウエイクラッチを設け、このワンウエイクラッチによりバリエータの逆転動作を抑えるようにしている。

概要

簡単な構成でバリエータの逆転動作時の対応を的確に達成することができるトロイダル型無段変速装置を提供する。

トロイダル型のバリエータ3と、このバリエータ3の動力出力側に配置した前後進切換え機構4と、バリエータ3を制御して入力回転出力回転との速度比を変換する変速制御機構29と、バリエータ3の正転動作および逆転動作を検出する検出センサ36とを具備し、変速制御機構29は検出センサ39が検出する信号に基づいて、バリエータ3の正転動作時にはそれに適応する第1の制御バルブ32aから入力される信号によりバリエータ3を制御し、逆転動作時にはそれに適応する第2の制御バルブ32bから入力される信号によりバリエータ3を制御する。

目的

この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成でバリエータの逆転動作時の対応を的確に達成することができるトロイダル型無段変速装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

駆動源により駆動される入力軸回転動力出力軸に伝達するトロイダル型バリエータと、このバリエータの動力出力側に配置して前記出力軸の回転方向切換え前後進切換え機構と、前記バリエータを制御して入力回転出力回転との速度比を変換する変速制御機構と、バリエータの正転動作および逆転動作を検出する検出手段とを具備し、前記変速制御機構は、バリエータの正転動作時の制御に適応する第1の制御系統および逆転動作時の制御に適応する第2の制御系統を有し、バリエータの正転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第1の制御系統を介してバリエータを制御し、バリエータの逆転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第2の制御系統を介してバリエータを制御することを特徴とするトロイダル型無段変速装置

請求項2

駆動源により駆動される入力軸の回転動力を出力軸に伝達するトロイダル型のバリエータと、このバリエータの動力出力側に配置して前記出力軸の回転方向を切換える前後進切換え機構と、前記バリエータを制御して入力回転と出力回転との速度比を変換する変速制御機構と、バリエータの正転動作および逆転動作を検出する検出手段とを具備し、前記変速制御機構は、バリエータの正転動作時の制御に適応する第1の制御系統および逆転動作時の制御に適応する第2の制御系統を有し、バリエータの正転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第1の制御系統を介してバリエータを制御し、バリエータの逆転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第2の制御系統を介してバリエータを一定の速度比の範囲内で制御することを特徴とするトロイダル型無段変速装置。

請求項3

変速制御機構における第1の制御系統と第2の制御系統との切換えが共通のコントローラモータを用いて行なわれることを特徴とする請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速装置。

技術分野

0001

この発明は、自動車等の車両用変速機として用いられるトロイダル型無段変速装置に関する。

背景技術

0002

この種の変速装置は、特開平2−163562号公報および特公平6−72650号公報に開示されているように、駆動源としてのエンジンからその回転動力が入力される入力ディスクと、この入力ディスクと同軸的に配置されて動力を出力する出力ディスクと、これら入出力ディスク間摩擦係合して入力ディスクから出力ディスクへの動力の伝達を行なうパワーローラとを有するトロイダル型バリエータ変速機構)を備えている。

0003

このバリエータのパワーローラは、入出力ディスク間で回転すると共に、油圧機構による制御で傾斜し、その傾斜の大きさにより入力ディスクと出力ディスクとの回転の速度比変速比)が無段階に変換される。

0004

そして、特開平2−163562号公報においては、車両の前後進切換えるための前後進切換え機構がバリエータの動力入力側に設けられ、特公平6−72650号公報においては、前後進切換え機構がバリエータの動力出力側に設けられている。

0005

前後進切換え機構がバリエータの動力入力側に配置している構成の場合には、前進設定時と後進設定時とでバリエータの入出力ディスクおよびパワーローラの回転方向が逆となるから、パワーローラの傾斜の方向も逆の方向に向ける必要がある。

0006

しかし、パワーローラの傾斜の方向が逆になると、パワーローラの油圧制御フィードバックがきかなくなり、パワーローラの傾斜の大きさを調整する変速制御が不能となってしまう。このため、特開平2−163562号公報においては、パワーローラが正方向に傾斜するときに用いる制御バルブと、パワーローラが逆方向に傾斜するときに用いる制御バルブとを設け、これら制御バルブの切換えでバリエータの変速制御を行なうようにしている。

0007

一方、前後進切換え機構がバリエータの動力出力側に配置している構成にあっては、その前後進の切換えに関わらずバリエータが正転動作を継続する。ところが、前後進切換え機構による前進設定状態のもとで、登坂路停車中にブレーキ不用意解除したり、発進操作に不手際があると、バリエータが逆転動作し、このようなときには前述のようにパワーローラの油圧制御のフィードバックがきかなくなり、制御不能となってしまう。

0008

このため、特公平6−72650号公報においては、バリエータの出力ディスクと前後進切換え機構との間にワンウエイクラッチを設け、このワンウエイクラッチによりバリエータの逆転動作を抑えるようにしている。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特公平6−72650号公報のように、ワンウエイクラッチをバリエータの出力ディスクと前後進切換え機構との間に設け、このワンウエイクラッチによりバリエータの逆転動作を抑えるような構成では、大型で高機能のワンウエイクラッチを用いなければならず、このためコストが高くなり、またバリエータへの組込みがスペース的に相当面倒となる。

0010

一方、特開平2−163562号公報のものでは、バリエータの正転動作と逆転動作とが通常の運転時に繰り返されるから、その切換え用の双方の制御バルブの精度を共に高精度に保たなければならず、このため構成が複雑で高価なものとなってしまう。

0011

この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成でバリエータの逆転動作時の対応を的確に達成することができるトロイダル型無段変速装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

請求項1に記載の発明は、駆動源により駆動される入力軸の回転動力を出力軸に伝達するトロイダル型のバリエータと、このバリエータの動力出力側に配置して前記出力軸の回転方向を切換える前後進切換え機構と、前記バリエータを制御して入力回転出力回転との速度比を変換する変速制御機構と、バリエータの正転動作および逆転動作を検出する検出手段とを具備し、前記変速制御機構は、バリエータの正転動作時の制御に適応する第1の制御系統および逆転動作時の制御に適応する第2の制御系統を有し、バリエータの正転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第1の制御系統を介してバリエータを制御し、バリエータの逆転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第2の制御系統を介してバリエータを制御することを特徴としている。

0013

また、請求項2に記載の発明は、駆動源により駆動される入力軸の回転動力を出力軸に伝達するトロイダル型のバリエータと、このバリエータの動力出力側に配置して前記出力軸の回転方向を切換える前後進切換え機構と、前記バリエータを制御して入力回転と出力回転との速度比を変換する変速制御機構と、バリエータの正転動作および逆転動作を検出する検出手段とを具備し、前記変速制御機構は、バリエータの正転動作時の制御に適応する第1の制御系統および逆転動作時の制御に適応する第2の制御系統を有し、バリエータの正転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第1の制御系統を介してバリエータを制御し、バリエータの逆転動作時には前記検出手段の検出に基づいて前記第2の制御系統を介してバリエータを一定の速度比の範囲内で制御することを特徴としている。

0014

そして請求項3に記載の発明は、変速制御機構における第1の制御系統と第2の制御系統との切換えを共通のコントローラモータを用いて行なうことを特徴としている。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速装置の動力伝達経路を示すブロック図であり、1は駆動源としてのエンジン、2はエンジン1の回転動力を継脱可能に伝達するクラッチ機構、3はクラッチ機構2を介して入力されるエンジン1の回転動力の速度を無段階に変速して出力するトロイダル型のバリエータ、4は車両の前後進を切換える前後進切換え機構である。

0016

前記クラッチ機構2としてはトルクコンバータ乾式クラッチ電磁クラッチ等が用いられ、また車両の前後進を切換える前後進切換え機構4はバリエータ3の動力出力側に設けられている。

0017

図2には、バリエータ3および前後進切換え機構4の模式的な構成図を示してある。バリエータ3は、入力軸5を有し、この入力軸5にエンジン1の回転動力がクラッチ機構2を介して入力されるようになっている。この入力軸5には一対の入力ディスク6a,6bが設けられ、これら入力ディスク6a,6bに対してそれぞれ出力ディスク7a,7bが互いに対向して配置するように設けられている。

0018

これら一対の入力ディスク6a,6bおよび出力ディスク7a,7bはそれぞれ同軸的に配置し、出力ディスク7a,7bの相互は中空状の連動軸8を介して連結され、この連動軸8の中空内に前記入力軸5が挿通している。

0019

互いに対向した入出力ディスク6a,7aおよび6b,7bの相互間にはそれぞれ一対ずつパワーローラ10a,10bおよび11a,11bが互いに反対側に位置して設けられている。

0020

これらパワーローラ10a,10bおよび11a,11bは互いに対向した入出力ディスク6a,7aおよび6b,7bにそれぞれ摩擦係合し、その回転動作で入力ディスク6a,6bの回転動力を出力ディスク7a,7bに伝達するようになっている。そしてパワーローラ10a,10bおよび11a,11bは傾斜動可能に支持されていて、その傾斜の大きさにより、入力ディスク6a,6bと出力ディスク7a,7bとの間の回転の速度比(変速比)が変換されるようになっている。

0021

前後進切換え機構4は、車輪を駆動する出力軸14を備え、この出力軸14に前進用ギア15aおよび後進用ギア15bがそれぞれ回転自在に取り付けられている。そして前進用ギア15aと出力軸14との間に第1のクラッチ16aが、後進用ギア15bと出力軸14との間に第2のクラッチ16bがそれぞれ設けられ、前記第1のクラッチ16aが締結され、前記第2のクラッチ16bが解放されているときには、前進用ギア15aの回転動力がその第1のクラッチ16aを介して出力軸14に伝わり、前記第1のクラッチ16aが解放され、前記第2のクラッチ16bが締結されているときには、後進用ギア15bの回転動力がその第2のクラッチ16bを介して出力軸14に伝わるようになっている。

0022

バリエータ3と前後進切換え機構4との間には伝達軸18が設けられ、この伝達軸18に伝達ギア19と第1および第2のギア20a,20bが取り付けられ、またバリエータ3における前記連動軸8には出力ギア21が取り付けられている。そして前記伝達ギヤ19がバリエータ3の出力ギア21に噛合し、前記第1のギア20aが前後進切換え機構4の前進用ギヤ15aに噛合し、第2のギア20bがアイドルギヤ22を介して後進用ギア15bに噛合している。

0023

したがって、バリエータ3の出力ディスク7a,7bの回転動力は出力ギア21および伝達ギア19を介して伝達軸18に伝わる。そしてこの伝達軸18と一体に第1のギア20aおよび第2のギア20bが回転すると共に、第1のギア20aと噛合した前進用ギア15aが一方向に回転し、第2のギア20bとアイドルギア22を介して噛合した後進用ギア15bが逆方向に回転する。

0024

ここで、前後進切換え機構4の第1のクラッチ16aを締結し、第2のクラッチ16bを解放したときには、前進用ギア15aの回転動力が出力軸14に伝わり、この出力軸14が正回転して車両が前進し、また第1のクラッチ16aを解放し、第2のクラッチ16bを締結したときには、後進用ギア15bの回転動力が出力軸14に伝わり、この出力軸14が逆回転して車両が後進する。

0025

図3には、バリエータ3におけるパワーローラ10a,10bおよび11a,11bの傾斜の角度を制御して速度比を変換する変速制御部の構成を示してある。この図においては、フロントキャビティ側の一対のパワーローラ10a,10bとリアキャビティ側の一対のパワーローラ11a,11bとをそれぞれ縦方向に配置させて横に並べた状態で示してある。

0026

各パワーローラ10a,10b,11a,11bは、ほぼL状に屈曲した偏心軸25を介してトラニオン26に回転自在に支持されている。そしてトラニオン26は図における下方に延びる枢軸26aを有しており、これら枢軸26aに対してそれぞれ油圧シリンダ27が設けられ、この油圧シリンダ27によりトラニオン26が図における上下方向に駆動され、この駆動によるトラニオン26の上下の変位に応じてパワーローラ10a,10b,11a,11bが傾斜するようになっている。この際、トラニオン26は枢軸26aと共に揺動し、したがってパワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜量は、枢軸26aの揺動量に比例する。

0027

29は変速制御機構で、この変速制御機構29は各トラニオン26の油圧シリンダ27に油圧を入力する油圧ポンプ30を備え、この油圧ポンプ30を介して各油圧シリンダ27を制御することにより、トラニオン26を介してパワーローラ10a,10b,11a,11bを傾斜させることができるようになっている。

0028

パワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜量は枢軸26aの揺動量に比例するが、その揺動量を検出する検出手段としてプリセスカム31a,31bが各トラニオン26の枢軸26aに設けられ、これらプリセスカム31a,31bが検出する10a,10b,11a,11bの揺動量が変速制御機構29にフィードバックされ、このフィードバックに基づいてパワーローラ10a,10b,11a,11bが車両運転条件に応じて制御されるようになっている。

0029

ところで、パワーローラ10a,10b,11a,11bは、バリエータ3の正転動作時には中立状態から正方向に傾斜させ、逆転動作時には逆方向に傾斜させる必要がある。

0030

しかし、パワーローラ10a,10b,11a,11bが正方向の傾斜から逆方向の傾斜に切換ると、従来のプリセスカムの配設構造ではその傾斜量のフィードバックが困難となり、変速制御が不能となってしまう。

0031

そこで、本実施形態においては、フロントキャビティ側の一方のパワーローラ10aおよびリアキャビティ側の一方のパワーローラ11aに対しては、その正方向の傾斜の動作に適応する第1のプリセスカム31aおよびこの第1のプリセスカム31aの動作によるフィードバック量を変速制御機構29に入力する油圧式の第1の制御バルブ32aが設けられ、フロントキャビティ側の他方のパワーローラ10bおよびリアキャビティ側の他方のパワーローラ11bに対しては、その逆方向の傾斜の動作に適応する第2のプリセスカム31bおよびこの第2のプリセスカム31bの動作によるフィードバック量を変速制御機構29に入力する油圧式の第2の制御バルブ32bが設けられている。

0032

各制御バルブ32a,32bは、シリンダ33内にピストン34を摺動自在に収納してなり、そのピストン34がプリセスカム31a,31bの動作によるフィードバック量に応じた油圧力で移動し、その移動動作でフィードバック量を変速制御機構29に伝達するようになっている。そして第1および第2の制御バルブ32a,32bから変速制御機構29への入力がバリエータ3の正転逆転の動作に応じて切換え手段により切換えられるようになっている。

0033

この切換え手段は、バリエータ3の正転・逆転を検出する検出手段としての検出センサ36と、この検出センサ36の検出信号に基づいてステッピングモータ37を駆動するコントローラ38とを備え、前記検出センサ36は例えば伝達軸18の回転方向を検出してバリエータ3の正転・逆転を判断するようになっている。

0034

そしてステッピングモータ37が正回転したときには歯車機構39を介して第1の制御バルブ32aの出力ポート開放されと共に第2の制御バルブ32bの出力ポートが閉止され、またステッピングモータ37が逆回転したときには歯車機構39を介して第2の制御バルブ32bの出力ポートが開放されると共に第1の制御バルブ32aの出力ポートが閉止されるようになっている。

0035

このようなトロイダル型無段変速装置においては、エンジン1の回転動力がクラッチ機構2を介してバリエータ3に入力され、このバリエータ3の入出力ディスク6a,7aおよびパワーローラ10a,10b,11a,11bが正回転動作を行ない、さらにこのバリエータ3の出力ディスク7aの回転動力が伝達軸18に伝わり、この伝達軸18が正回転方向に回転する。

0036

そしてこのとき、前後進切換え機構4の第1のクラッチ16aが締結され、第2のクラッチ16bが開放されているときには、伝達軸18の回転動力が第1のクラッチ16aを介して出力軸14に伝わり、この出力軸14が車両の前進回転方向に回転して車両が前進する。

0037

この状態から前後進切換え機構4に対する切換え操作により、第2のクラッチ16bが締結され、第1のクラッチ16aが開放されたときには、伝達軸18の回転動力が第2のクラッチ16bを介して出力軸14に伝わり、この出力軸14が車両の後進回転方向に回転して車両が後進する。

0038

バリエータ3の動作の方向は、伝達軸18の回転方向を検出する検出センサ36により逐次検出される。そしてバリエータ3の正転動作時、すなわち伝達軸18が正回転方向に回転しているときには、検出センサ36の検出の信号に基づいてコントローラ38がステッピングモータ37を駆動して第1の制御バルブ32aの出力ポートを開放し、第2の制御バルブ32bの出力ポートを閉止し、この状態を保持する。

0039

変速制御機構29は、図示しない制御ユニットから出力される車両運転条件に応じて油圧ポンプ30を駆動し、この油圧ポンプ28の駆動で各油圧シリンダ27を介して各パワーローラ10a,10b,11a,11bを傾斜させて所定の変速比が生じるように制御する。

0040

バリエータ3が正回転動作の状態にあるときには、パワーローラ10a,10b,11a,11bは中立位置から正方向に傾斜する状態に保たれている。そしてパワーローラ10a,10b,11a,11bが正方向に傾斜する状態のときには、その傾斜量が第1のプリセスカム31aを介して第1の制御バルブ32aにフィードバックされる。

0041

ここで、バリエータ3の正回転動作時には第1の制御バルブ32aの出力ポートが開放しており、したがってパワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜に応じるフィードバック量の信号がこの第1の制御バルブ32aから変速制御機構29に送られる。そしてこのフィードバック量に基づいて変速制御機構29によりパワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜の大きさが車両運転条件に応じる大きさに制御される。

0042

ところで、前後進切換え機構4が前進状態に選択されている状態のもとで、登坂路停車中にブレーキを不用意に解除したり、発進操作に不手際があると、出力軸14を通して伝達軸18が逆回転方向に回転し、この伝達軸18の逆回転で出力ディスク7aおよび入力ディスク6aがそれぞれ通常時とは反対の方向に回転し、バリエータ3が逆転動作する。

0043

このようにバリエータ3が逆転動作を起こしたときには、この動作が検出センサ36により検出され、その検出信号が変速制御機構29に送られる。そして検出信号を受信した変速制御機構29はその検出信号に応じて油圧ポンプ30を制御し、各油圧シリンダ27を介して各パワーローラ10a,10b,11a,11bを通常時とは反対側の逆方向に傾斜させる。

0044

また、検出センサ36がバリエータ3の動作の逆転を検出したときには、その検出信号がコントローラ38に送られ、この信号の受信に応じてコントローラ38による制御で第1の制御バルブ32aの出力ポートが閉止し、第2の制御バルブ32bの出力ポートが開放する。

0045

パワーローラ10a,10b,11a,11bが逆方向に傾斜したときには、その逆方向に傾斜に対応する構造の第2のプリセスカム31bによりその傾斜量が第2の制御バルブ32bにフィードバックされる。このとき、第2の制御バルブ32bの出力ポートは開放しており、したがってパワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜に応じるフィードバック量の信号がこの第2の制御バルブ32bから変速制御機構29に送られる。そしてこのフィードバック量に基づいて変速制御機構29によりパワーローラ10a,10b,11a,11bの傾斜の大きさが制御され、所定の変速比が設定される。

0046

このようにバリエータ3の動作が通常時とは逆の逆転動作となったときには、それに適応した油圧制御系統によりパワーローラ10a,10b,11a,11bが制御され、したがってバリエータ3の制御不能というような事態を招くことがない。そしてバリエータ3の逆転動作時でも適正にバリエータ3を制御することができるから、その逆転防止用のワンウエイクラッチが不要であり、このためコスト的に有利となり、またワンウエイクラッチの組込み用のスペースを確保するような必要がなく、構成の小型化を図る上で有利となる。

0047

さらに、前後進切換え機構4がバリエータ3の動力出力側に配置しているから、その前後進切換え機構4による前後進の切換えに関わらずバリエータ3が正転動作を継続し、登坂路停車中のブレーキの不用意な解除や発進操作の不手際等のごくまれな条件のときにのみ逆転動作となるに過ぎず、したがって逆転動作時における制御の精度としてはそれほど高い精度が要求されず、その分、構成を簡易にでき、コストの低減を図ることができる。

0048

また、第1の制御バルブ32aと第2の制御バルブ32bとの作動の切換えを共通のコントローラ38およびステッピンモータ37を用いて行なっているから、構成が簡単となる。

0049

図4には、この発明の第2の実施形態を示してあり、この実施形態においては、バリエータ3の逆転動作時に作動する第2の制御バルブ32bにおけるシリンダ33に、ピストン34の移動範囲を一定の範囲に規制するストッパ部33aを設け、このストッパ部33aでピストン34の移動範囲を規制してバリエータ3の逆転動作時における変速比が一定の範囲内、例えば低速度比の範囲内となるようにしたものである。

0050

このような構成の場合には、登坂路停車中にブレーキを不用意に解除したり、発進操作に不手際があって車両が後進したときの速度が自動的に低速度に抑えられる利点がある。

発明の効果

0051

以上説明したようにこの発明によれば、バリエータが逆転動作したときにそれに的確に対応して的確な制御を達成でき、また構造が簡単で安価に構成することができる。

図面の簡単な説明

0052

図1この発明の第1の実施形態に係るトロイダル型変速装置における動力伝達経路を示すブロック図。
図2そのトロイダル型変速装置の構成を模式的に示す説明図。
図3そのトロイダル型変速装置における変速制御部の構成を模式的に示す説明図。
図4この発明の第2の実施形態に係るトロイダル型変速装置における変速制御部の構成を模式的に示す説明図。

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0053

1…エンジン(駆動源)
3…バリエータ
4…前後進切換え機構
5…入力軸
6a,6b…入力ディスク
7a,7b…出力ディスク
10a,10b…パワーローラ
11a,11b…パワーローラ
14…出力軸
18…伝達軸
26…トラニオン
27…油圧シリンダ
29…変速制御機構
30…油圧ポンプ
32a,32b…制御バルブ
36…検出センサ
37…ステッピングモータ
38…コントローラ

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