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技術 多ストランド連続圧延方法及び装置

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 中島健治大津芳久帯向敏春菊地真樹夫
出願日 1998年6月23日 (22年0ヶ月経過) 出願番号 1998-176240
公開日 2000年1月11日 (20年5ヶ月経過) 公開番号 2000-005802
状態 特許登録済
技術分野 金属圧延一般 圧延の制御
主要キーワード 加熱所要 熔融接合 抽出端 ストランド毎 加熱スケジュール 抽出ライン 歩留り落ち 抽出材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

条用の金属、特に条鋼の多ストランド連続圧延において、各ストランドともに連続圧延を中断せずに圧延材を供給できる連続圧延方法及び装置を提供する。

解決手段

圧延を開始した先行材後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行する接合装置によって接合しながら圧延するに際し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔を少なくとも圧延材の長さ以上とすることを特徴とする連続圧延方法及び装置である。

概要

背景

条用の金属、例えば条鋼熱間圧延においては、圧延材加熱炉装入口から加熱炉に装入されて加熱され、加熱炉の反対側に配置された抽出端から加熱が完了した圧延材を抽出して圧延ラインに供給し、圧延を開始する。加熱炉内の圧延材移動方向に対して側方から圧延材を抽出して圧延ラインに供給する側方抽出、圧延材移動方向の前方に抽出する前方抽出があるが、いずれの場合も加熱炉と圧延機を極力近づけた配置が採用され、これにより、加熱された圧延材が冷却されないうちに圧延を開始できる。

条用の圧延においては、粗圧延及び中間圧延において複数の圧延材を同時に圧延する多ストランド圧延を採用することによって生産性の向上を図っている。多ストランド圧延では、複数のカリバーを有するロール粗圧延機中間圧延機に採用し、このカリバー数と同じ数の圧延材を粗圧延機に供給し、同時に圧延する。

多ストランド圧延においても、加熱炉と圧延機とを極力近づけた配置が採用される。多ストランド圧延の場合の加熱炉の抽出部には、ストランドの数に等しい数の抽出ラインが設けられ、加熱が完了した圧延材が順次各抽出ラインに供給され、更に各抽出ラインから圧延機の各ストランドに供給されて圧延を開始する。

従来、圧延においては、所定の長さを有する圧延材が各ストランドで個々に圧延されていた。この場合において、圧延材の先端と後端の部分は圧延時に張力がかかっていないため、寸法はずれが発生し、圧延材1本毎に先端と後端のトリミングを余儀なくされていた。また、仕上圧延後の圧延材は断面積が小さく、圧延速度も速いので、張力のかかっていない圧延材先端の通過は不安定であり、先端突っ掛けなどによるミスロールを起こしやすい状態にある。現在、線材の分野では圧延速度の高速化が進み、仕上圧延後の進行速度は毎秒100m以上に達している。また、線材を材料とする二次加工の工程省略のため、線材圧延後の製品細径化も進んでおり、この高速化と細径化によってミスロールの発生確率は増大している。

圧延を開始した先行圧延材の後端と、加熱炉から抽出した後行圧延材の先端を順次接合し、エンドレスで圧延を実施する連続圧延法が知られている。この連続圧延法を採用すれば、従来の非連続圧延における圧延材先端と後端でのトリミングロス、及び圧延材先端のミスロールの発生が大幅に改善される。鋼板の熱間圧延、あるいは条用であってもシングルストランド圧延においては従来から連続圧延が知られていた。連続圧延においては、加熱炉の抽出端と圧延機との間に走行接合装置を配置する。走行接合装置は圧延を開始した先行材とともに走行し、走行しながら先行材の後端と加熱炉から抽出した後行材の先端とを接合する。

概要

条用の金属、特に条鋼の多ストランド連続圧延において、各ストランドともに連続圧延を中断せずに圧延材を供給できる連続圧延方法及び装置を提供する。

圧延を開始した先行材の後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行する接合装置によって接合しながら圧延するに際し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔を少なくとも圧延材の長さ以上とすることを特徴とする連続圧延方法及び装置である。

目的

本発明は、多ストランド連続圧延において、各ストランドともに連続圧延を中断せずに圧延材を供給できる連続圧延方法及び装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ストランド連続圧延方法において、圧延を開始した先行材後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行する接合装置によって接合しながら圧延するに際し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔を少なくとも圧延材の長さ以上とすることを特徴とする連続圧延方法。

請求項2

各ストランドの1本目の圧延材の圧延開始時期は、当該1本目の後端が接合開始位置を通過する時点で当該ストランドの後行材の先端が当該接合開始位置に到着しているよう、前記1本目の圧延材の圧延開始時期を調整することを特徴とする請求項1に記載の連続圧延方法。

請求項3

前記1本目の圧延材の圧延開始時期は、前記後行材の先端が前記接合開始位置に到着する予定時刻から、前記1本目の圧延を開始してから該1本目の後端が接合開始位置に到着するまでの予定経過時間を差し引いた時刻よりも後であることを特徴とする請求項2に記載の熱間圧延方法

請求項4

多ストランド連続圧延装置であって、圧延を開始した先行材の後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行しながら接合する接合装置を加熱炉と圧延機との間に有し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔が少なくとも圧延材の長さ以上であることを特徴とする連続圧延装置。

技術分野

0001

本発明は、条用の金属、特に条鋼の多ストランド熱間圧延における連続圧延方法及び装置に関するものである。

背景技術

0002

条用の金属、例えば条鋼の熱間圧延においては、圧延材加熱炉装入口から加熱炉に装入されて加熱され、加熱炉の反対側に配置された抽出端から加熱が完了した圧延材を抽出して圧延ラインに供給し、圧延を開始する。加熱炉内の圧延材移動方向に対して側方から圧延材を抽出して圧延ラインに供給する側方抽出、圧延材移動方向の前方に抽出する前方抽出があるが、いずれの場合も加熱炉と圧延機を極力近づけた配置が採用され、これにより、加熱された圧延材が冷却されないうちに圧延を開始できる。

0003

条用の圧延においては、粗圧延及び中間圧延において複数の圧延材を同時に圧延する多ストランド圧延を採用することによって生産性の向上を図っている。多ストランド圧延では、複数のカリバーを有するロール粗圧延機中間圧延機に採用し、このカリバー数と同じ数の圧延材を粗圧延機に供給し、同時に圧延する。

0004

多ストランド圧延においても、加熱炉と圧延機とを極力近づけた配置が採用される。多ストランド圧延の場合の加熱炉の抽出部には、ストランドの数に等しい数の抽出ラインが設けられ、加熱が完了した圧延材が順次各抽出ラインに供給され、更に各抽出ラインから圧延機の各ストランドに供給されて圧延を開始する。

0005

従来、圧延においては、所定の長さを有する圧延材が各ストランドで個々に圧延されていた。この場合において、圧延材の先端と後端の部分は圧延時に張力がかかっていないため、寸法はずれが発生し、圧延材1本毎に先端と後端のトリミングを余儀なくされていた。また、仕上圧延後の圧延材は断面積が小さく、圧延速度も速いので、張力のかかっていない圧延材先端の通過は不安定であり、先端突っ掛けなどによるミスロールを起こしやすい状態にある。現在、線材の分野では圧延速度の高速化が進み、仕上圧延後の進行速度は毎秒100m以上に達している。また、線材を材料とする二次加工の工程省略のため、線材圧延後の製品細径化も進んでおり、この高速化と細径化によってミスロールの発生確率は増大している。

0006

圧延を開始した先行圧延材の後端と、加熱炉から抽出した後行圧延材の先端を順次接合し、エンドレスで圧延を実施する連続圧延法が知られている。この連続圧延法を採用すれば、従来の非連続圧延における圧延材先端と後端でのトリミングロス、及び圧延材先端のミスロールの発生が大幅に改善される。鋼板の熱間圧延、あるいは条用であってもシングルストランド圧延においては従来から連続圧延が知られていた。連続圧延においては、加熱炉の抽出端と圧延機との間に走行接合装置を配置する。走行接合装置は圧延を開始した先行材とともに走行し、走行しながら先行材の後端と加熱炉から抽出した後行材の先端とを接合する。

発明が解決しようとする課題

0007

非連続圧延において加熱炉の抽出端と圧延機を極力近づけて配置していたと同様、従来の連続圧延においては加熱炉の抽出端と走行接合装置による接合開始位置との間を極力近づける配置が採用されていた。圧延材の熱ロスを極力防止するためである。接合開始以降の後行材の走行速度は、当然初段圧延機の圧延速度と等しい速度である。接合開始位置は加熱炉の抽出端に近い位置にあるので、接合開始後の後行材の後端は当初は加熱炉内の抽出ライン上に残存する。多ストランド圧延において加熱炉の進行方向手前側(装入側)のストランドの後行材が抽出ライン上に残存していると、加熱を完了した次の圧延材を加熱炉の進行方向奥側(抽出側)のストランドに供給することができない。その間に該奥側のストランドで圧延を開始している先行材の後端が接合開始位置を過ぎてしまうと、該ストランドは先行材と後行材の接合ができず、連続圧延を中断せざるをえない状況となる。

0008

本発明は、多ストランド連続圧延において、各ストランドともに連続圧延を中断せずに圧延材を供給できる連続圧延方法及び装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

即ち、本発明の要旨とするところは、
(1)多ストランド連続圧延方法において、圧延を開始した先行材の後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行する接合装置によって接合しながら圧延するに際し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔を少なくとも圧延材の長さ以上とすることを特徴とする連続圧延方法。
(2)各ストランドの1本目の圧延材の圧延開始時期は、当該1本目の後端が接合開始位置を通過する時点で当該ストランドの後行材の先端が当該接合開始位置に到着しているよう、前記1本目の圧延材の圧延開始時期を調整することを特徴とする上記(1)に記載の連続圧延方法。
(3)前記1本目の圧延材の圧延開始時期は、前記後行材の先端が前記接合開始位置に到着する予定時刻から、前記1本目の圧延を開始してから該1本目の後端が接合開始位置に到着するまでの予定経過時間を差し引いた時刻よりも後であることを特徴とする上記(2)に記載の熱間圧延方法
(4)多ストランド連続圧延装置であって、圧延を開始した先行材の後端と次に同一ストランドで圧延する後行材の先端を圧延材とともに走行しながら接合する接合装置を加熱炉と圧延機との間に有し、加熱炉の圧延材抽出端と前記接合装置の接合開始位置との間隔が少なくとも圧延材の長さ以上であることを特徴とする連続圧延装置。
である。

0010

本発明は、図3に示すように、加熱炉1の圧延材抽出端10と接合装置3の接合開始位置11との間隔を少なくとも圧延材17の長さ以上としているので、加熱炉1から各ストランドの抽出ライン2に供給された圧延材17は、ただちに走行して該圧延材の先端を接合装置の接合開始位置11に到達させることにより、該圧延材の後端は速やかに加熱炉内の抽出ライン2から排出される。これにより、多ストランド圧延の加熱炉進行方向手前側ストランドで後行材の接合を開始していても、該後行材の後端は既に加熱炉抽出端10を出ているので、加熱炉進行方向奥側ストランドの抽出ラインに後続の圧延材を供給することが可能になる。

0011

図3においては、第2ストランド21の圧延材17dの先端が圧延開始位置11に到達した時点で、圧延材17dの後端は加熱炉の抽出端10を抜け出ているため、後続する圧延材を第1ストランド20の抽出ラインに供給することが可能である。それに対し、図4では加熱炉の抽出端10と接合開始位置11との間隔が圧延材17の長さよりも短いので、第2ストランド21の圧延材17dの先端が接合開始位置11に到達した時点で圧延材17dの後端はまだ加熱炉の抽出ライン内に残存しており、このままでは後続する圧延材を第1ストランド20の抽出ラインに供給することができない。

発明を実施するための最良の形態

0012

図1に基づいて本発明の概要を説明する。加熱炉1の抽出部の構造としては、加熱炉内の圧延材移動方向に対して側方から圧延材を抽出して圧延ラインに供給する側方抽出と、圧延材移動方向の前方に抽出する前方抽出があり、どちらを採用することも可能である。図1は側方抽出を採用している。抽出材の熱を極力奪わずに圧延を開始するためには側方抽出が優れる。多ストランド圧延を採用する加熱炉の抽出部においては、加熱炉1の進行方向奥側23の端にストランド数に等しい数の抽出ライン2を有する。

0013

加熱炉抽出ライン2の延長上に接合装置3が、さらにその先に圧延機が配置される。ここで、加熱炉の圧延材抽出端10とは、抽出ライン2の延長線上であって、加熱炉1の側壁からの出口の部分をいう。また、圧延材17の長さは、通常は当該加熱炉に装入できる圧延材の最大長さに等しい。

0014

圧延材の接合時において、接合される一方の圧延材は圧延中であり走行しているので、接合装置3も該圧延材とともに走行する走行接合装置が用いられる。そのため、接合装置3は加熱炉1と粗圧延機4との間の所定区間を走行可能である。

0015

この発明で、接合開始位置11とは、接合装置3が接合のために圧延材とともに走行を開始する位置において圧延材の接合すべき部位が存在する位置をいう。接合開始位置11は、図2(a)に示す接合装置走行可能範囲15の領域内で選択されるが、本発明では、接合装置が最も圧延機に近づいた位置を接合終了位置12とし、接合終了位置12から接合装置が接合を行っている間に走行する距離だけ加熱炉側に戻った位置を本発明の接合開始位置11とする。即ち、接合開始位置11から接合終了位置12までの間が接合中の接合装置走行範囲14となる。このように定めることにより、加熱炉抽出端10と接合開始位置11との間の距離を最大にすることができ、加熱炉1から粗圧延機4までの間の距離がいたずらに長くなる弊害を防止することができる。接合装置3で接合を行っている間に接合装置が走行する距離は、接合所要時間と圧延材の走行速度から定まる。

0016

条用の多ストランド圧延においては、各ストランドの間の間隔は狭いため、ストランド毎に別々の走行接合装置を配置することは困難である。強いてストランド毎に接合装置を配置しようとすると、各ストランドの接合装置の走行範囲がお互いに干渉しないように配置することとなり、加熱炉から圧延機までの間の接合装置が占有する長さが長くなり、設備建設費の観点からも圧延材の熱ロスの観点からも好ましくない。従って、多ストランド連続圧延における接合装置は、接合装置をストランド間横行させることにより、1台の接合装置ですべてのストランドの接合を実施する方法とすることが好ましい。図2において、(a)(b)は接合装置が第2ストランド21の圧延材を接合する位置にあり、(c)は接合装置が第1ストランド20の圧延材を接合する位置にある。

0017

先行材と後行材の接合方法としては、圧延材端面どうしを全面で接合可能なアプセット溶接法、フラッシュバット溶接法などの突き合わせ溶接法が好適である。棒鋼や線材などをカリバー孔型をもったロールで三次元的に大きく変形させながら断面積を縮小し圧延するため、圧延時に接合部が分断することのないよう強固に接合しなければならず、これとあわせて、接合による歩留りロスも極力少なくする必要があるが、上記突き合わせ溶接法であればこれらの条件を満足することができる。

0018

アプセット溶接法は加圧しながらの抵抗溶接のため、圧延材端面を平坦に加工しなければ全面接合することは難しい。一方、フラッシュバット溶接法はフラッシュにより接合面を熔融接合させた後に加圧するので、ある程度の平坦が保たれていれば端面加工せずとも全面接合が可能である。従って、棒鋼・線材の圧延材料として用いられるような棒状の圧延材を接合する方法としては、フラッシュバット溶接法が最適である。

0019

フラッシュバット溶接においては、先行材と後行材をそれぞれ電極を兼ねたホルダー把持し、次いで先行材後端と後行材先端とを接触させ、接触部に流れる電流によるジュール熱及び接触部が熔融飛散後に発生するアーク熱を利用して突き合わせ溶接する。フラッシュバット溶接で大電流を流すためには電流のロスを極力抑える必要があり、またスパークによる電極の破損を防止するためには、溶接前に電極接触部の圧延材表面スケールを除去することは必須である。また、フラッシュバット溶接では接合部にバリが必ず発生するので、このバリが圧延中に脱落し圧延材に噛み込んで異物噛み込み疵となることを防止するため、溶接装置と圧延機との間にバリ取り装置16を設ける。

0020

本発明では、加熱炉抽出端10と接合開始位置11との間に圧延材1本分の間隔を有する。この部分での圧延材の熱ロスを避けるためには、この部分の圧延材の搬送路を覆うように保温カバーを設置することが有効である。

0021

エンドレスで圧延を行う連続圧延であっても、圧延作業そのものは従来のバッチ式の圧延と変るところはない。圧延終了後集束装置9における巻き取りあるいは結束工程においては、エンドレスのままでは巻き取った材料の重量が取り扱い可能な重量を超えてしまうので、圧延終了後に所定の長さ毎に圧延材を切断する。

0022

各ストランドの連続圧延1本目の最初の圧延材は、当該ストランドについてはその材料に先行して圧延中の材料がないため、該1本目の圧延材を加熱炉から抽出後、直ちに圧延機まで搬送して圧延を開始することも可能である。一方、後続圧延材の加熱炉からの抽出については、加熱炉の加熱所要時間に基づいて逐次行われ、かつ多ストランド圧延においては、当該ストランド以外のストランドの圧延材抽出後に当該ストランドの後続圧延材が抽出される。従って、先行材の抽出から後行材の抽出までには相当の時間が必要であるため、連続圧延1本目の圧延を直ちに開始すると、後行材が抽出される前に先行材の後端が接合開始位置を通り過ぎてしまい、後行材との接合が不可能となる。図5においては、第1ストランド20の1本目の圧延材17aを加熱炉から抽出後直ちに圧延開始してしまったため、後続圧延材17bの先端が圧延開始位置11に到達した時点で前記1本目の圧延材17aの後端は圧延開始位置11を通り過ぎており、これでは両者の接合は不可能である。反対に連続圧延1本目の圧延開始が遅すぎると、後行材の先端が接合開始位置11に到着する時点でまだ該1本目の後端が接合開始位置よりも加熱炉側に残存することとなり、後行材の後端が加熱炉から払出されるのを妨げることとなって問題が生ずる。

0023

本発明においては、上記問題を解消するため、各ストランドの1本目の圧延材の圧延開始時期は、当該1本目の後端が接合開始位置11を通過する時点で当該ストランドの後行材の先端が当該接合開始位置に到着しているよう、前記1本目の圧延材の圧延開始時期を調整することを特徴とする。更に、当該1本目の圧延材の圧延開始時期は、前記後行材の先端が前記接合開始位置11に到着する予定時刻から、前記1本目の圧延を開始してから該1本目の後端が接合開始位置11に到着するまでの予定経過時間だけさかのぼった時刻よりも後とすることにより、1本目と2本目の接合を確実に行うことができる。後行材の先端が前記接合開始位置に到着する予定時刻は加熱スケジュールから容易に予測することができ、また1本目の圧延を開始してから該1本目の後端が接合開始位置に到着するまでの予定経過時間も圧延速度から容易に予測することができる。

0024

図1に示す3ストランド鋼線材圧延設備において本発明を実施した。粗圧延機4及びNo.1中間圧延機5において、3条のカリバーを有するロールを用いて3ストランドの圧延を行い、以後各ストランド毎に、No.2中間圧延機6、仕上圧延機7において圧延を行う。圧延後の線材は調整冷却設備8で冷却した後、集束装置9で集束して製品とする。圧延素材としては122mm角×18m長さのビレットを用い、5mmから18mm直径の線材に圧延する。加熱炉1はウォーキングビーム式連続加熱炉を1基有する。

0025

加熱炉1から圧延機への圧延材の供給は、加熱炉の圧延材進行方向奥側23に3条の抽出ライン2を有し、この抽出ラインから加熱炉側壁を貫通する圧延材抽出端10を経由して圧延機の各ストランド(20、21、22)に圧延材17を供給して行われる。

0026

加熱炉1の圧延材抽出端10と粗圧延機4との間に、本発明の接合装置3を配置した。接合装置3は、圧延を開始した圧延材(先行材)とともに走行し、先行材の後端及び後行材の先端を電極でクランプし、フラッシュバット溶接によって両者を接合する。接合装置走行可能範囲15は圧延方向に3.5mである。接合装置3を圧延方向と直角に横行させることにより、3ストランドの圧延材の接合を1台の接合装置で行う。1回の接合を行う場合に接合装置が走行する距離(接合中の接合装置走行範囲14)は2.6mである。そのため、接合装置3を最も圧延機側とした位置から加熱炉側に2.6m移動した位置における接合装置3の接合位置を本発明の接合開始位置11とする。本実施例では、加熱炉1の圧延材抽出端10から当該接合装置3の接合開始位置11までの距離を26mとした。圧延材17の長さは最大18mなので、加熱炉の圧延材抽出端10と接合装置の接合開始位置11との間隔は圧延材の長さ以上となっている。

0027

長さ18mの圧延材17は、その先端が圧延機初段での圧延を開始してから後端が圧延機に挿入されるまで約3分を要する。一方、加熱炉からの圧延材の抽出は、1本当たり最短で60秒であり、3ストランドに圧延材を供給するので、同一ストランドの先行材を抽出してから後行材を抽出するまでに要する時間は最短で180秒である。更に、接合装置で圧延材を接合するのに要する時間は、接合1回当たり接合装置を占有する時間(電極把持−接合−把持解放−他ストランド移動のサイクルタイム)が約48秒である。従って、1本の圧延材の先端を接合装置で接合し、更に当該圧延材が圧延機に挿入され、当該材の後端が接合装置の接合開始位置に到達するまでの間に当該ストランドの次の圧延材は加熱炉からの抽出を終ってその圧延材の先端は接合開始位置に到達している。このようにして各ストランドの圧延材を圧延しながら順次接合を行い、エンドレスでの連続圧延を実施できる。

0028

図3の第2ストランド21に示すように、後行材17dの先端が接合開始位置11に到達して先行材17cの後端との接合が開始された時点においては、後行材としての圧延材17dの後端は加熱炉抽出端10の通過を完了しているので、加熱炉内の抽出ライン2には後行材は残存していない。従って、加熱炉内で後続する別のストランドの圧延材は、前記圧延材17dに邪魔されることなく自分のストランドの抽出ラインに到着することができる。

0029

連続圧延の1本目の圧延材については、当該圧延材が加熱炉から抽出されて圧延材先端が圧延機に到着しても、すぐには圧延を開始しない。到着してから120秒後に圧延を開始すると、圧延開始後60秒に圧延材の後端が接合開始位置に到着する。そして同じタイミングで同一ストランドの後行材の先端が加熱炉から抽出されて圧延開始位置に到着するので、両者の接合を行うことができる。

0030

本発明による連続圧延は、平均して10本のビレットを接合することによって行った。圧延におけるトリミングは、連続圧延の最先端と最後端のみで行えばよいので、トリミングロスによる歩留り落ちが非連続圧延における場合と比較して90%減少し、歩留り向上を実現することができた。また、先端突っ掛けなどによるミスロールの発生頻度が、従来の非連続圧延で0.01%発生していたものが、連続圧延によって0.001%に減少した。更に、非連続圧延における先行材と後行材との間の圧延インターバルが減少したため、生産能率が向上し、生産能力を5%増大することができた。

発明の効果

0031

本発明の、加熱炉の圧延材抽出端と接合装置の接合開始位置との間隔を少なくとも圧延材の長さ以上とすることにより、多ストランド圧延の加熱炉進行方向手前側ストランドで後行材の接合を開始していても、該後行材の後端は既に加熱炉抽出端を出ているので、加熱炉進行方向奥側ストランドの抽出ラインに後続の圧延材を供給することが可能になった。これにより、多ストランド圧延設備でのエンドレス連続圧延が可能になり、トリミングロスの減少による歩留り向上、ミスロールの減少による歩留り・生産能力の向上、連続化による生産能力の向上を実現することができた。

図面の簡単な説明

0032

図1本発明の連続圧延装置の全体図であり、接合装置は第2ストランドの接合開始位置に位置している状況を示す図である。
図2本発明の連続圧延装置の部分図であり、接合装置は、(a)では第2ストランドの最も加熱炉に近い位置に、(b)では第2ストランドの最も圧延機に近い位置に、(c)では第1ストランドの最も圧延機に近い位置に位置している状況を示す図である。
図3本発明の連続圧延方法を示す部分図である。
図4従来の連続圧延方法を示す部分図である。
図5連続圧延1本目の状況を示す図である。

--

0033

1加熱炉
2抽出ライン
3接合装置
4粗圧延機
5、6中間圧延機
7仕上圧延機
8調整冷却設備
9集束装置
10抽出端
11接合開始位置
12接合終了位置
13 最も加熱炉に近い位置における接合装置位置
14接合中の接合装置走行範囲
15 接合装置走行可能範囲
16バリ取り装置
17圧延材
18 接合部
20 第1ストランド
21 第2ストランド
22 第3ストランド
23 奥側
24 装入側

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