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技術 経口用ペプチド薬剤

出願人 ユニジーン・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド
発明者 スターン,ウィリアムジリガン,ジェイムズ・ピー
出願日 1997年3月14日 (22年9ヶ月経過) 出願番号 1997-532859
公開日 1999年7月27日 (20年4ヶ月経過) 公開番号 1999-508606
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード 水素イオン量 コーティング器 活性域 水素領域 クエン酸量 最適領域 物理的性 薬剤カプセル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年7月27日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

経口投与されるべきペプチド活性剤バイオアベイラビリティが、腸管内へのペプチド目標とする放出を提供する医薬組成物により高められる。これはを経て本発明の成分を移送する酸抵抗保護運搬剤による。組成物吸収増進剤および局所腸内pHを下げるのに十分な量のpH低下剤を含む。すべての成分はペプチドと共に腸管内に一緒に放出される。

概要

背景

概要

経口投与されるべきペプチド活性剤バイオアベイラビリティが、腸管内へのペプチド目標とする放出を提供する医薬組成物により高められる。これはを経て本発明の成分を移送する酸抵抗保護運搬剤による。組成物吸収増進剤および局所腸内pHを下げるのに十分な量のpH低下剤を含む。すべての成分はペプチドと共に腸管内に一緒に放出される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
9件

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請求項1

生理活性ペプチド剤経口用医薬組成物であって、(A)治療上効果的な量の該活性ペプチド剤;(B)少なくとも1種の薬学的に許容されるpH低下剤;(C)該活性剤バイオアベイラビリティを促進するのに効果的な少なくとも1種の吸収増進剤;(D)該活性ペプチドプロテアーゼとの接触を防止する間、患者の胃を通して該医薬組成物を移送するのに効果的な酸抵抗性保護運搬剤;(うち、pH低下剤は、該組成物を 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに加えたときに、該溶液のpHを5.5以下にするのに十分となる量で、該医薬組成物中に存在する)を含む医薬組成物。

請求項2

該医薬組成物が 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlの量に加えられときに該水溶液のpHを 3.5以下にするのに十分な量で、該pH低下剤が存在する、請求項1の医薬組成物。

請求項3

該保護運搬剤が該医薬組成物の残余の重量に対して30%以下の重量で存在する、請求項1の医薬組成物。

請求項4

腸溶コーティングが該医薬組成物の残余の重量に対して20%以下の重量で存在する、請求項1の医薬組成物。

請求項5

該腸溶コーティングが該医薬組成物の残余の重量に対して10%−20%の重量で存在する、請求項1の医薬組成物。

請求項6

該保護運搬剤が、0.1N HCl 中で少なくとも2時間、該医薬組成物の分解を防止し、該組成物を1分間100回転する分解浴でpHを6.3まで増加した後、30分以内に該医薬組成物の全成分を完全に放出し得るのに十分である、請求項1の医薬組成物。

請求項7

該吸収増進剤が界面活性剤である、請求項1の医薬組成物。

請求項8

該界面活性剤が吸収性または生分解性である、請求項1の医薬組成物。

請求項9

該界面活性剤がアシルカルニチンホスホリピドおよび胆汁酸よりなる群から選ばれる、請求項8の医薬組成物。

請求項10

増進剤がアシルカルニチンである、請求項9の医薬組成物。

請求項11

さらにスクロースエステルを含有する、請求項10の医薬組成物。

請求項12

該吸収増進剤が(i)コレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤、(ii)負電荷中和剤とアニオン界面活性剤との混合物、(iii)非イオン界面活性剤、および(iv)カチオン界面活性剤よりなる群から選ばれる界面活性剤である、請求項1の医薬組成物。

請求項13

該吸収増進剤がカチオン界面活性剤およびコレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤よりなる群から選ばれる、請求項1の医薬組成物。

請求項14

該医薬組成物が少なくとも2種の吸収増進剤を含有し、その一つがカチオン界面活性剤であり、他の一つがコレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤である、請求項1の医薬組成物。

請求項15

該アニオン界面活性剤が酸溶解性胆汁酸である、請求項14の医薬組成物。

請求項16

さらに該ペプチド活性剤のバイオアベイラビリティを高めるのに効果的な量の第二ペプチドを含む、請求項1の医薬組成物。

請求項17

さらに該pH低下剤を該保護運搬剤から分離する水溶性障壁を含む、請求項1の医薬組成物。

請求項18

該医薬組成物が 4.2 以下のpKaを有する少なくとも1種のpH低下剤を含有する、請求項1の医薬組成物。

請求項19

少なくとも1種のpH低下剤が室温で水100mlに対し少なくとも30gの水溶性を有する、請求項1の医薬組成物。

請求項20

該腸溶コーティング以外の全成分が均一に分散している、請求項1の医薬組成物。

請求項21

該医薬組成物が医薬バインダー含有の顆粒を含み、該バインダー中に該pH低下剤、該吸収増進剤および該ペプチド活性剤が均一に分散している、請求項20の医薬組成物。

請求項22

該医薬組成物が該吸収増進剤に対する該pH低下剤の重量比3:1-20:1の固体用量形態である、請求項1の医薬組成物。

請求項23

該医薬組成物が該吸収増進剤に対する該pH低下剤の重量比5:1-10:1の固体の用量形態である、請求項1の医薬組成物。

請求項24

該pH低下剤がクエン酸酒石酸およびアミノ酸酸性塩よりなる群から選ばれる、請求項1の医薬組成物。

請求項25

該pH低下剤が300mgより少なくない量で存在する、請求項1の医薬組成物。

請求項26

該pH低下剤が400mgより少なくない量で存在する、請求項25の医薬組成物。

請求項27

ペプチド剤バゾプレシンである、請求項1の医薬組成物。

請求項28

該ペプチド剤がサケカルシトニンである、請求項1の医薬組成物。

請求項29

該ペプチド剤がインスリンである、請求項1の医薬組成物。

請求項30

該保護運搬剤が粘性保護シロップである、請求項1の医薬組成物。

請求項31

該組成物がサケ・カルシトニンの経口用であって、(A)治療上効果的な量の該サケ・カルシトニン;(B)少なくとも1種の薬学的に許容されるpH低下剤;(C)該サケ・カルシトニンのバイオアベイラビリティを促進するのに効果的な少なくとも1種の吸収増進剤;(D)腸溶コーティング;(うち、pH低下剤は、該組成物を 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに加えたときに、該溶液のpHを5.5以下に下げるのに十分となる量で、該医薬組成物中に存在する)を含む、請求項1の医薬組成物。

請求項32

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも200:1である、請求項31の医薬組成物。

請求項33

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも800:1である、請求項31の医薬組成物。

請求項34

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも2000:1である、請求項31の医薬組成物。

請求項35

少なくとも一つのpH低下剤が 4.2 より大きくないpKaを有し、室温で100mlに少なくとも30g溶ける水溶性を有する、請求項31の医薬組成物。

請求項36

水溶解性障壁が該pH低下剤を該腸溶コーティングから分離する、請求項31の医薬組成物。

請求項37

該サケ・カルシトニン、該pH低下剤および吸収増進剤が均一に分散している、請求項31の医薬組成物。

請求項38

該腸溶コーティングが該腸溶コーティングを除く該医薬組成物の残余の重量に対して30%以下の重量で存在する、請求項28の医薬組成物。

請求項39

該組成物がサケ・カルシトニンの経口用であって、(A)治療上効果的な量の該サケ・カルシトニン;(B)4.2 より大きくないpKaを有し、室温で100mlに少なくとも30g溶ける水溶性を有する、少なくとも1種の薬学的に許容されるpH低下剤;(C)該サケ・カルシトニンのバイオアベイラビリティを促進するのに効果的な少なくとも1種の吸収増進剤;(D)該医薬組成物の残余の重量に対して10%−20%の重量で存在する腸溶コーティング;(E)該pH低下剤を該腸溶コーティングから分離する水溶性腸壁;(うち、pH低下剤は、該組成物を 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに加えたときに、該溶液のpHを5.5以下にするのに十分となる量で、該医薬組成物中に存在する)を含む、請求項1の医薬組成物。

請求項40

経口投与された治療的ペプチド活性剤のバイオアベイラビリティを高めるための方法であって、該ペプチド活性剤が少なくとも1種のpH低下剤および少なくとも1種の吸収増進剤と共に、胃プロテアーゼと該ペプチド剤との接触を実質的に防止する酸抵抗保護運搬剤の保護の下に該患者の口および胃を経て、次いで該ペプチド活性剤、pH低下剤および吸収増進剤が腸管中に選択的に放出される方法(うち、該pH低下剤および他の化合物は、0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに加えたときに、該溶液のpHを5.5以下に下げるのに十分となる量で、該腸管中に放出される)。

請求項41

該pH低下剤は、全成分を 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに加えたときに、該溶液のpHを 3.5 以下にするのに十分となる量で、存在する、請求項40の方法。

請求項42

該保護運搬剤が、0.1N HCl 中で少なくとも2時間、他の成分の放出を防止し、該保護運搬剤および他の成分を1分間100回転する分解浴でpHを6.3まで増加した後、30分以内に全成分を完全に放出し得るのに十分である、請求項40の方法。

請求項43

該吸収増進剤がカチオン界面活性剤およびコレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤よりなる群から選ばれる、請求項40の方法。

請求項44

該pH低下剤が 4.2 より大きくないpKaを有し、室温で100mlに少なくとも30g溶ける水溶性を有する、請求項40の方法。

請求項45

該吸収増進剤に対する該pH低下剤の重量比が 3:1-20:1である、請求項40の方法。

請求項46

該pH低下剤が300mgより少なくない量で存在する、請求項40の方法。

請求項47

該ペプチド剤がサケ・カルシトニンである、請求項40の方法。

請求項48

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも800:1である、請求項47の方法。

請求項49

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも200:1である、請求項47の方法。

請求項50

該pH低下剤の該サケ・カルシトニンに対する重量比が少なくとも2000:1である、請求項47の方法。

背景技術

0001

発明の分野
本発明は、活性化合物がその分子構造中に複数のアミノ酸および少なくとも1
つのペプチド結合を含有する経口用ペプチド薬剤、および経口投与されたときに
ペプチド活性化合物バイオアベイラビリティを高める方法に関する。
関連技術の説明

0002

多数のヒトホルモン神経伝達物質および他の重要な生物的化合物は、その分
子構造の実質的部分としてペプチドを有する。多くの疾患は、患者におけるこれ
らのペプチド化合物のレベルを上昇せしめることに積極的に応答する。この生物
関連ペプチド治療的に効果的な量が患者に種々の方法で投与され得る。しか
し、さらに下記に論じるように、この種の活性化合物について好ましい経口投与
は非常に難しい。

0003

例えば、サケカルシトニンは骨からのカルシウム消費を低下せしめるペプチ
ホルモンである。骨関連疾患およびカルシウム障害骨粗しょう症、パジェッ
ト病、悪性高カルシウム血症など)に使用されたとき、このカルシトニンは骨密
度を保持するのを助ける効果を有する。多くの種類のカルシトニンが単離されて
いる(ヒト・カルシトニン、サケ・カルシトニン、ウナギ・カルシトニン、エル
カトニン、ブタ・カルシトニンおよびニワトリ・カルシトニン)。種々のカル
トニン間で構造的相同性は顕著でない。例えば、ヒト・のカルシトニンをつくる
アミノ酸とサケ・カルシトニンをつくるアミノ酸とでは、50%しか同一でない
。しかし、分子構造における相違にもかかわらず、サケ・カルシトニンが上記し
たようにヒト・カルシトニン応答疾患の処置に使用し得る。

0004

先行技術で用いられるペプチド医薬は、しばしば注射または経鼻で投与されて
いる。インスリンは注射で頻繁に投与されるペプチド医薬の1例である。経口投
与は、より好ましいのであるが、ペプチド活性化合物がおよび腸で非常に変性
を受け易いので、問題になり勝ちである。例えば、先行技術では、経口投与され
たときサケ・カルシトニンの再製可能な血中レベルを達成することが報告されて
いないようである。これは、サケ・カルシトニンが消化管において十分な安定性
を欠き、腸壁を経て血中へあまり移送されないことによると、考えられる。しか
し、注射および経鼻投与は、経口に比して明らかに不便であり、また患者に不快
感を与える。この不便または不快感のために、しばしば処置療法において患者が
実質的に服用しないことが起きる。このように、インスリン、サケ・カルシトニ
ンおよび本明細書に詳記する他の物質などのペプチド医薬のより効果的かつ再製
可能な経口投与について技術的必要性がある。

0005

胃および腸両方のタンパク分解性酵素は、ペプチドが血流に吸収される前に、
それを変性し、不活性化する。胃のプロテアーゼ(典型的に酸性pH最適を有す
る)によるタンパク分解性変性を免れたすべてのペプチドは、小腸のプロテア
ゼおよびすい臓で分泌される酵素(典型的に中性から塩基性pH最適を有する)に
直面する。サケ・カルシトニンなどのペプチドの経口投与から起きる特殊な難点
に、比較的大きい分子サイズおよびその有する電荷分布がある。これは、サケ・
カルシトニンが腸壁に沿った粘膜浸透し、あるいは腸の刷子縁膜を通り血中へ
入るのをさらに困難にする。これらの付加的な問題が一層バイオベイラビリ
ィを制限する。
発明の概要

0006

本発明の目的は、医薬ペプチド、例えばインスリン、サケ・カルシトニン、バ
プレシンおよび本明細書で述べる他の物質などの例えば生理活性ペプチド剤
を確実に運送するための治療的に効果的な経口医薬組成物を提供することである

0007

本発明の更なる目的は、該ペプチドのバイオアベイラビリティを高めるための
治療法を提供することである。

0008

本発明の更なる目的は、サケ・カルシトニンを経口投与することにより骨関連
疾患およびカルシウム障害を処置する方法を提供する。

0009

ひとつの態様において、本発明は、

0010

(A)治療上効果的な量の該活性ペプチド剤;

0011

(B)少なくとも1種の薬学的に許容されるpH低下剤

0012

(C)該活性剤のバイオアベイラビリティを促進するのに効果的な少なくとも
1種の吸収増進剤

0013

(D)該活性ペプチドと胃プロテアーゼとの接触を防止する間、患者の胃を通
して該医薬組成物を移送するのに効果的な酸抵抗性保護運搬剤;

0014

(うち、pH低下剤は、該組成物を 0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10mlに
加えたときに、該溶液のpHを5.5以下にするのに十分となる量で、該医薬組成
物中に存在する)
ことを含む生理的活性ペプチド剤の経口用の医薬組成物を提供する。

0015

好ましいペプチド活性剤は、限定するものでないが、インスリン、バソプレシ
ン、サケ・カルシトニンおよび下記する他の物質を含み、特にサケ・カルシトニ
ンを含む。

0016

他の実施態様において、本発明は経口的に投与された治療的ペプチド活性薬剤
のバイオアベイラビリティを高めるための方法を提供し、その方法は、該ペプチ
ド活性薬剤が少なくとも1種のpH低下剤および少なくとも1種の吸収増進剤と
共に、胃プロテアーゼと該ペプチド剤との接触を実質的に防止する酸抵抗性保護
運搬剤の保護の下に該患者の口および胃を経て、次いで該ペプチド薬剤、pH低
下剤および吸収増進剤が腸管中に放出されることを含む。

0017

なお、該pH低下剤および共に放出される物質は、0.1M炭酸水素ナトリウム
水溶液10ml に加えられると、該水溶液のpHを5.5以下にするのに十分な量で、
腸内に放出される。

0018

他の実施態様において、本発明は経口的に与えられたサケ・カルシトニンのバ
オアベイラビリティを高めるための方法を提供し、その方法は、該カルシトニ
ンが少なくとも1種のpH低下剤および少なくとも1種の吸収増進剤と共に、胃
プロテアーゼと該カルシトニンとの接触を実質的に防止する腸溶コーティング
保護の下に該患者の口および胃を経て、次いで該サケ・カルシトニン、pH低下
剤および吸収増進剤が腸管中に放出されることを含む。

0019

なお、該pH低下剤は、該運搬剤により該腸管内に、0.1M炭酸水素トリ
ム水溶液10mlの量に加えられると、該水溶液のpHを5.5以下にするのに十分な
量で、放出される。

0020

本発明は、(1)胃プロテアーゼ(典型的に酸性pHで最も活性)および(2
)腸およびすい臓プロテアーゼ(典型的に塩基性から中性のpHで最も活性)に
よるタンパク分解からペプチドを同時に保護することでペプチド活性化合物のタ
ンパク分解性変性が起きる可能性を減少すると、考えられる。

0021

また、本発明が過程を促進することで、タンパク分解性変性からのペプチド保
護が続けられ、ペプチドが腸刷子縁膜を通って血中に入ると考えられる。

0022

酸抵抗性保護運搬剤は、胃の酸性作用プロテアーゼからペプチド活性剤を保護
する。有意な量の酸(ペプチド活性剤がこれと混ざり合っている)が、腸内プロ
テアーゼの最適活性域以下にpHを下げることにより腸における中性から塩基性
作用プロテアーゼ(例えば、刷子縁膜のルミナルまたは消化性プロテアーゼ)の
活性を減少する。本発明の吸収増進剤は、ペプチド剤が腸粘膜層および刷子縁膜
を経て血中へ運ばれるのを高めるのに用いられる。

0023

本発明による吸収増進剤とpH低下剤の同時使用は、吸収増進剤単独あるいは
pH低下剤単独に比してバイオアベイラビリティに驚くべき相乗効果をもたらす
.後記する表4の処方I(サケ・カルシトニン単独)、表3の処方I(サケ・カル
シトニンおよびpH低下剤)および表4の処方II(サケ・カルシトニンおよび吸
増進剤)を表4の処方III(サケ・カルシトニン、pH低下剤および吸収増進
剤)と比較する。

0024

本発明の他の特徴および利点は、下記の発明の詳細な説明から明らかになるで
あろう。
発明の詳細な説明

0025

本発明によって、ペプチド活性成分での処置を要する患者にその経口医薬組成
物が適当な用量で提供される。組成物は製薬における通常の大きさの錠剤または
カプセルが好ましいが、必ずしもそれに限定されない。その投与の用量および回
数は詳細に後記する。効果がある患者は、ペプチド含有化合物のレベルが上昇す
ることに好ましく応答する障害を有する者である。例えば、本発明による経口の
サケ・カルシトニンは、カルシウム障害または骨疾患の患者を処置するのに使用
される。本発明は、例えば、骨粗しょう症、パジェット病高カルシウム症など
を経口のカルシトニン、好ましくはサケ・カルシトニンで処置するのに、使用さ
れる。

0026

サケ・カルシトニンは、多くの理由から本発明における使用に好ましい活性成
分である。例えば、ヒトの患者に使用されても、ヒト・カルシトニンを上回る利
点を有する。ヒト骨粗しょう症の処置にヒト・カルシトニンの代わりにサケ・カ
ルシトニンを使用して得られる利点は、効力が大きく、無痛覚性で、半減期が長
い。サケ・カルシトニンは、処置において天然のヒト・カルシトニンで要する量
よりも低い量でより効果的である。サケおよびヒトのカルシトニンに実質的な相
同性はなく、両カルシトニンのアミノ酸配列は50%しか同じでない。

0027

本発明者は、本発明により経口投与されたときに、サケ・カルシトニンがその
分子量から予測されるよりもはるかに高いバイオアベイラビリティを有すること
を見出した。本発明者は、その内部比較試験で、本発明の経口処方においてサケ
・カルシトニンのバイオアベイラビリティが類似のペプチド分子量を有する副
ホルモンのそれ(アミノ酸は、前者(sCT)が32に対し、後者(PTH
)が34)を有意に越えることを発見した。

0028

理論に結びつける意図でないが、本発明の医薬組成物は、バイオアベイラビリ
ティに対する一連の別々かつ関連のない天然の障壁を克服すると考えられる。医
薬組成物の種々の成分が各々に適当なメカニズムでもって別々の障害を克服し、
ペプチド活性成分のバイオアベイラビリティに相乗作用をもたらす。下記するよ
うに、サケ・カルシトニンおよび他のペプチドに固有化学的および物理的性
によって、そのバイオアベイラビリティを強化するのに特定の吸収増進剤が効果
的となる。

0029

ペプチド活性化合物は経口投与され得る。本発明により、胃プロテアーゼ(そ
の大部分はpH酸性領域で活性である)および腸または膵臓のプロテアーゼ(そ
の大部分はpH中性から塩基性の領域で活性である)によるペプチドのタンパク
分解性変性が減少する。溶解性増進剤腸上皮障壁をペプチド活性剤が通過する
のを促進する。

0030

さらに、理論とに結びつける意図でないが、本発明によって、サケ・カルシト
ニンまたは他の活性ペプチドとそれを変性し得る何らかの胃プロテアーゼとの接
触を実質的に防止するために適当な酸抵抗性保護運搬剤の下にペプチドが移送さ
れる。本発明の医薬組成物が胃を経て、塩基性から中性のpHである腸に入ると
、そこではプロテアーゼが最適pH塩基性から中性を有するものであるが、腸溶
コーティングまたは他の運搬剤がペプチドおよび酸(互いに接して)を放出する

0031

この酸が局所的腸内pH(活性薬剤が放出されるところ)を多くの腸内プロテ
アーゼにとっての最適領域より低いレベルに下げると考えられる。このpH低下
は腸内プロテアーゼのタンパク分解能を減少せしめ、起こり得る変性からペプチ
ドを保護する。これらのプロテアーゼの活性は本発明で提供された一時的な酸性
環境により減少する。局所的腸内pHが一時的に5.5以下、好ましくは4.7以下、
さらに好ましくは3.5以下に下がるように十分な酸が提供されるのが望ましい。
下記する炭酸水素ナトリウム試験(“pH低下剤”なる表題の章)が必要とする
酸の量の指標である。腸内pHの低下状態は、少なくともペプチドのある量が腸
壁から血流に入る機会を得るまで、タンパク分解性変性からペプチドを保護する
のに十分な時間、持続するのが好ましい。サケ・カルシトニンでの実験によると
活性成分十二指腸回腸または結腸に直接的に注射されたとき、サケ・カル
シトニンの血中濃度は5−15分のTmaxを示す。本発明の吸収増進剤は、タンパク
分解活性が減少した状態において、血中へのペプチド吸収を相乗的に促進する。

0032

本発明によりバイオアベイラビリティが高まると考えられるメカニズムは、医
薬組成物の活性成分ができるだけ同時に放出されることにある。この目的のため
に、好ましくは、胃プロテアーゼに対しての保護の提供に合わせて腸溶コーティ
ングの量をできるだけ低く保つことが望ましい。このようにして、ペプチドの放
出またはそれに近接した時間での他の成分の放出に対し腸溶コーティングの影響
が小さくなる。腸溶コーティングは、医薬組成物の残りの成分(すなわち、腸溶
コーティングを除外した組成物の他の成分)の30重量%以下で通常は加えるべ
きである。腸溶コーティングは未コーティング成分の重量に対し、好ましくは2
0%、さらに好ましくは10−20%でなされる。

0033

溶解性増進剤および/または移送増進剤であり得る吸収増進剤(詳細は下記す
る)は、腸管から血中へのペプチド剤の移送を助け、腸内pHが低下し、腸内タ
ンパク分解能が低下している時間帯に移送ができるだけ起きるように過程を進行
する。多くの界面活性剤が溶解性増進剤および移送(取り込み)増進剤の両方と
して作用し得る。さらに、理論に結びつける意図でないが、溶解性増進剤は、(
1)腸内水性部分への本発明活性成分の、できるだけ同時の放出、(2)腸壁に沿
った粘膜層における、および移送時を通じてのペプチドのよりよい溶解性を提供
すると考えられる。ペプチド活性成分が腸壁に到達すると、取り込み増進剤は、
トランス細胞性またはパラ細胞移行のいずれかを経て、腸刷子縁膜を通して血
中へのよい移行を提供する。詳細を下記するように、多くの好ましい化合物が両
機能を提供する。その場合、両機能を利用した好ましい実施態様は、医薬組成物
に一つの追加化合物を加えるだけで、目的を達成し得る。他の実施態様において
は、異なる吸収増進剤が別個に2機能を提供する。

0034

本発明の医薬組成物の好ましい成分の各々についてはそれぞれ後ほど述べる。
複数のpH低下剤または複数の増進剤の組み合わせも単独のpH低下剤および/
または単独の増進剤と同様に用いることができる。いくつかの好ましい組み合わ
せについても後記する。
ペプチド活性成分

0035

本発明により経口投与で利点を有するペプチド活性成分には、生理的に活性で
、その分子構造中に複数のアミノ酸および少なくとも1個のペプチド結合を持つ
すべての治療薬剤が含まれる。いくつかのメカニズムによって、本発明は、活性
成分の1以上のペプチド結合を開裂するであろうプロテアーゼによる活性成分の
変性を抑制する。分子構造にさらに他の置換や修飾がなされることがある。例え
ば、好ましいペプチド活性剤であるサケ・カルシトニンはそのC末アミデート
化される。人工および天然両方のペプチドが本発明に従い経口投与できる。

0036

本発明のペプチド活性化合物には、限定するものでないが、インスリン、バソ
プレシン、カルシトニン(好ましいサケ・カルシトニンのみでなく、他のカルシ
トニンも含む)がある。他の例として、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、副甲
状腺ホルモン、黄体化ホルモン放出因子エリスロポエチン組織プラスミノ
ゲンアクティベータヒト成長ホルモンアドレノコルチコトロピン、種々の
インターロイキンエンケファリンなどがある。他の多くのものが既知である。
消化管において開裂の対象となり得るペプチド結合を有するいかなる医薬化合物
も本発明による経口投与からの利益が得られるであろう。なぜなら、本発明によ
ってこのような開裂が減少されると考えられるからである。

0037

サケ・カルシトニンを用いるとき、医薬組成物全体(腸溶コーティングは除く
)の全重量に対し好ましくは 0.02-0.2 %含まれる。サケ・カルシトニンは市販
されている(例えば、BACHEM,Torrence,California)。また、既知技術で合成で
きる。そのいくつかを簡単に後記する。他のペプチド活性剤は、本発明の経口運
送系における活性化合物およびそのバイオアベイラビリティに関して所望の目標
血中濃度に従い高いあるいは低い濃度で存在すべきである(表8にいくつかを示
す)。

0038

サケ・カルシトニン前駆体は、既存技術の化学的または組換え合成法によって
つくられる。他のアミド化ペプチド活性剤の前駆体も同様につくられる。組換え
生産は非常に費用効率がよいと思われる。前駆体は既知のアミド化反応により活
性サケ・カルシトニンに転換される。例えば、酵素的アミド化法は、米国特許4,
708,934およびヨーロッパ特許公開0 308 067および0 382 403に記載されている
。組換え生産は、前駆体およびそれのサケ・カルシトニンへの転換を触媒する酵
素の両方にとつて好ましい。このような組換え生産は、Biotechnology,Vol.11
(1993)pp.64-70、に記載され、さらに前駆体のアミド化体への転換も述べて
いる。ここで報告された組換え産物は、天然のサケ・カルシトニンあるいは溶液
および固相化学的ペプチド合成を用いて製造されたサケ・カルシトニンに同じで
ある。

0039

好ましい組換えサケ・カルシトニン(rsCT)の生産は、例えば、可溶性融合タン
パク質としてグリシン伸張サケ・カルシトニン前駆体をグルタチオン−S−トラ
スフェラーゼでつくることにより進行する。グリシン伸張前駆体はC末端を除
けば活性サケ・カルシトニンと同じ分子構造を有する。(サケ・カルシトニンは
-pro-NH2で終わり、前駆体は-pro-gly で終わる。上記の文献に記載されたα−
アミド化酵素が前駆体のサケ・カルシトニンへの転換を触媒する。上記引用のBi
otechnologyに記載のように、この酵素は好ましくは、組換的に例えばチャイニ
ーズハムスター卵巣(CHO)細胞においてつくられる。他のアミド化ペプチド
に対する他の前駆体は同様の方法でつくられる。アミド化あるいは他の追加的官
能化を必要としないペプチドも同様の方法でつくられる。他のペプチド活性剤
は市販されているか、既存の技術でつくられる。
pH低下剤

0040

サケ・カルシトニンの各投与と共に投与されるべきpH低下剤の全量は、腸内
に放出されたときに、そこでのプロテアーゼ最適pHを実質的に下回るように局
所腸内pH下げるのに十分な量で好ましくはあるべきである。必要とする量は、
用いたpH低下剤の種類(下記する)やpH低下剤により与えられるプロトン
量などのいくつかの因子により必然的に変わる。実際問題として、優れたバイオ
アベイラビリティを得るのに要する量は、0.1M炭酸水素ナトリウム水溶液10ml
を加えたときに、この水溶液のpHを5.5以下、好ましくは4.7以下、さらに好ま
しくは3.5以下に下げる量である。前述の試験では、約2.8にpHを下げるのに十
分な酸がいくつかの実施態様で用いられる。本発明の医薬組成物において、好ま
しくは少なくとも 300mg、さらに好ましくは少なくとも 400mg のpH低下剤が
使用される。このことは、2以上のpH低下剤が併用されたときは、それらを合
わせた全重量に適用される。経口製剤は、pH低下化合物と共に放出されたとき
に、上記炭酸水素ナトリウム試験のpHが5.5に下がるのを妨げるような、いか
なる塩基も含むべきでない。

0041

本発明のpH低下剤は、消化管で毒性がなく、水素イオンを出すか(通常の酸
)、局所環境から高い水素イオン量を誘発し得る薬学的に許容される化合物であ
る。これらの化合物を併用することもできる。本発明で用いられる少なくとも1
種のpH低下剤は、4.2以下、好ましくは3.0以下のpKaを有する。また、pH
低下剤は、室温で水100mlに対し少なくとも30g溶け水溶性を有するこ
とが望まれる。

0042

高い水素イオン量を誘発する化合物の例として、塩化アルミニウムおよび塩化
亜鉛がある。薬学的に許容される通常の酸には、限定するものでないが、アミノ
酸の酸性塩(例えば、アミノ酸塩酸塩)およびその誘導体がある。例えば、アセ
チルグルタミン酸アラニンアルギニンアスパラギンアスパラギン酸、ベ
タインカルニチンカルノシンシトルリンクレアチン、グルタミン酸、グ
ィシン、ヒスチジンヒドロキシリジンヒドロキシプロリンハイポタウリン
イソロイシンロイシンリジンメチルヒスチジン、ノルロイシンオル

ン、フェニルアラニンプロリンサルコシンセリンタウリンスレオニン
トリプトファンチロシンおよびバリンである。

0044

他に、通常は“酸”と呼ばれていないが、本発明において有用なpH低下剤と
して、リン酸エステル(例えば、フルクトース-1,6-ジホスフェートグルコ
ス-1,6-ジホスフェート、ホスフォグリセリン酸およびジホスフォグリセリン酸
)がある。CARBOPOL(商標名、BF Goodrich)およびポリカルボフィルなどのポ
リマーもpHを下げるのに用いられる。

0045

上記の炭酸水素ナトリウム試験において必要とするpH値5.5以下を得るのに
、pH低下剤を組み合わせて用いることもできる。好ましい実施態様の1例では
、医薬組成物の少なくとも1つのpH低下剤として、クエン酸、酒石酸およびア
ミノ酸の酸性塩よりなる群から選ばれる酸が用いられる。

0046

サケ・カルシトニンがペプチド活性剤であるとき、サケ・カルシトニンに対す
るpH低下剤のある比率が特に効果的である。サケ・カルシトニンに対するpH
低下剤の重量比が 200:1 以上、好ましくは 800:1、最も好ましくは 2000:1 で
あることが望まれる。
吸収増進剤

0047

吸収増進剤は、医薬組成物の全重量(腸溶コーティングは除く)に比して、0.
1 -20.0重量%を構成する量で好ましくは存在する。好ましい吸収増進剤は、溶
解性増進剤および取り込み増進剤の両方の作用を有する界面活性剤である。一般
的に、“溶解性増進剤”は、本発明の成分が放出される水性環境または腸壁に沿
う粘膜層の親油性環境のいずれか、または両方において、その成分の溶解能を改
善する。“移送(取り込み)増進剤”(溶解性増進剤としばしば同じ界面活性剤
である)は、ペプチドが腸壁を通過するのを容易にするものである。

0048

本発明の範囲内で、1以上の吸収増進剤が1機能のみ(例えば溶解性)を発揮
し、1以上の吸収増進剤が他の機能のみ(例えば、取り込み)を発揮する。溶解
性を改善する化合物、取り込みを改善する化合物および/または両方を改善する
化合物、これらのいくつかの混合物にすることも可能である。理論に結びつける
意図でないが、取り込み増進剤は、(1)腸管細胞外膜疎水性領域無秩序
を増加し、細胞を通る移送を可能にすること、(2)細胞を通る移送をもたらす
膜タンパク質侵出すること、または(3)パラ細胞移送の増加のために細胞間
細孔半径を広げること、により作用すると考えられる。

0049

界面活性剤は、溶解性増進剤として、また取り込み増進剤として有用であると
考えられる。例えば、洗剤は、(1)活性成分のすべてをその最初に放出された
水性環境に迅速に溶けやすくすること、(2)本発明成分の親油性を高め、その
腸粘膜へ移行または通過を助けること(3)刷子縁膜の上皮障壁を通過する通常
極性ペプチド活性剤の能力を高めること、および(4)上記したトランス細胞
性またはパラ細胞性移行を増加することにおいて有用である。

0050

界面活性剤が吸収増進剤として用いられたとき、製造工程における混合および
カプセルへの充填を容易にするために流動性のよい粉末であることが好ましい。
サケ・カルシトニンおよび他のペプチドの固有の性質(例えば、その等電点、分
子量、アミノ酸組成など)のために、一定の界面活性剤が一定のペプチドと最も
よい相互作用を行う。実際、いくつかのものは、サケ・カルシトニンの電荷部分
と望ましくない相互作用を起こし、その吸収を妨げ、結果として望ましくないバ
イオアベイラビリティの低下をもたらす。サケ・カルシトニンまたは他のペプチ
ドのバイオアベイラビリティを増加しようとするとき、吸収増進剤として用いる
界面活性剤、(i)コレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤(例えば、胆
酸)、(ii)カチオン界面活性剤(例えば、アシルカルニチン、ホスフォリピド
)、(iii)非イオン界面活性剤、および(iv)アニオン界面活性剤(特に直鎖炭化
水素領域を有するもの)と負電荷中和剤との混合物よりなる群から選ばれるのが
好ましい。負電荷中和剤には、制限するものでないが、アシルカルニチン、セシ
ピリジン塩酸塩などある。吸収増進剤は酸性pH、特に 3.0-5.0 の範囲で溶
けることが望ましい。

0051

サケ・カルシトニンとうまく作用する一つの特に好ましい組み合わせは、カチ
オン界面活性剤とコレステロール誘導体であるアニオン界面活性剤の混合であり
、両者は共に酸性pHで溶解性である。

0052

特に好ましい組み合わせは酸性溶解胆汁酸とカチオン界面活性剤とである。ア
シルカルニチンとスクロースエステルとは、よい組み合わせである。なにか特定
の吸収増進剤を単独で用いるときは、カチオン界面活性剤が望ましい。アシルカ
ルニチン(例えば、ラウロイルカルニチン)、ホスフォリピドおよび胆汁酸は特
に優れた吸収増進剤であり、とりわけアシルカルニチンがそうである。コレステ
ロール誘導体であるアニオン性界面活性剤もいくつかの実施態様で使用される。
ペプチド剤の血中への吸収を妨害するペプチド剤との相互作用を避けるのが望ま
しい。

0053

副作用の可能性を押さえるために、本発明の吸収増進剤として用いるとき、好
ましい洗剤は、生分解性あるいは再吸収性(例えば、胆汁酸、ホスフォリピドお
よび/またはアシルカルニチンのどの生物的に再循環し得る化合物)であり、特
に生分解性である。アシルカルニチンはパラ細胞移行の増加に特に有用と考えら
れる。胆汁酸(または直鎖炭化水素欠く他のアニオン洗剤)をカチオン洗剤と
併用するとき、サケ・カルシトニンは細胞壁中に、または細胞壁を通ってよく移
行する。

0054

好ましい吸収増進剤には、(a)サリチル酸ナトリウム、3−メトキシサリチ
レート、5−メトキシサリチレートおよびホモヴァレートなどのサリチレート、
(b)タウロコール酸タウデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸
グリコール酸リソコーエート、ケノデオキシコール酸ウルソデオキシコー
ル酸、ウルソコール酸デヒドロコール酸、フジジン酸などの胆汁酸、(c)非
イオン界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンエーテル(Brij 36T,Brit 52,
Brit 56,Brij 76,Brit 96,Texaphor A6,Texaphor A14,Tezphor A60など)、
p-t-オクチルフェノールロキシエテリエン(Triton X-45,Triton X-100,Tri
ton X114,Triton X-305など)、ノニルフェノキシポロキシエチレン(例えば、
Igepal CO 系)、ポリオキシテルソルビタンエステル(例えば、Tween-20,Tw
een-80)、(d)アニオン界面活性剤、例えば、ジオクチルナトリウムスルフォ
サクシネート、(e)リソホスホリピド、例えば、リソレシチンおよびリ
ホスファチジルエタノールアミン、(f)アシルカルニチン、アシルコリン
よびアシルアミノ酸、例えば、ラウロイルカルニチン、ミリストイルカルニチン
パルミトイルカルニチンラウロイルコリン、ミリストイルコリン、パルミト
イルコリン、ヘキサデシルリジン、N−アシルフェニルアラニン、N−アシルグ
リシンなど、(g)水溶性ホスホリピド、例えば、ジヘプタノイルホスホファ
チジルコリン、ジオクチルホスファチジルコリン、(h)中鎖脂肪酸カプリル
酸、カプリン酸およびラウリン酸)を含むモノ、ジおよびトリグリセリドの混合
物である中鎖グリセリド、(i)エチレン−ジアミンテトラ酢酸、(j)カチオ
ン界面活性剤、例えば、セチルピリジニウムクロライド、(k)ポリエチレン
リコール脂肪酸誘導体、例えば、ラブラソル、ラブラファックおよび(1)ア
キルサッカライド、例えば、ラウリルマルトシド、ラウロイルスクロース、ミ
リストイルスクロース、パルミトイルスクロースがある。

0055

いくつかの好ましい実施態様において、理論に結びつける意図でないが、カチ
オンイオン交換剤(例えば洗剤)が他の可能なメカニズムにより溶解性を高める
のに用いられる。特に、これらは、サケ・カルシトニンまたは他のペプチド活性
剤が粘液に結合するのを防止し得る。好ましいカチオンイオン交換剤には、プロ
ミンクライドおよび他のポリカチオンがある。
他の選択的成分

0056

水溶性障壁がpH低下剤を酸抵抗性保護運搬剤から離すことが望ましい。その
いくつかの例において、この障壁を提供する目的で通常の薬剤カプセルが用いら
れる。多くの水溶性腸壁が既知であり、限定するわけでないが、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースおよび通常の薬剤ゼラチンがある。

0057

いくつかの好ましい実施態様において、高価なペプチド活性剤の必要濃度を下
げることにより非特異的吸収(例えば、ペプチドの腸管粘液障壁への結合)を減
少するものに、他のペプチド(アルブミンカゼイン大豆タンパク質、他の動
物性および植物性タンパク質など)がある。添加する際には、全医薬組成物(保
護運搬剤を除く)重量に対し1.0-10重量%のペプチドが望ましい。好ましくは、
この第二ペプチドは生理的に活性でなく、最も好ましいのは大豆ペプチドなどの
食物ペプチドである。理論に結びつける意図ではないが、この第二ペプチドは、
プロテアーゼ相互作用のためにペプチド活性剤と望ましく競合するプロテアーゼ
スカベンジャーとして働くことによりバイオアベイラビリティも増大し得る。第
二ペプチドは肝臓を通る活性化合物の通過をも助ける。

0058

本発明の全医薬組成物は、選択的に通常の薬剤希釈剤多糖類滑沢剤、ゼラ
チンカプセル、保存剤着色剤などが普通に知られている大きさおよび量で選択
的に含有し得る。
保護運搬剤

0059

サケ・カルシトニンを胃プロテアーゼから保護し、本発明の他の成分が腸管内
に放出されるように溶解するいかなる担体あるいは運搬剤が適切であり得る。こ
のような多くの腸溶コーティングが既知であり、本発明に有用である。その例に
は、セルロースアセテートフタレートヒドロキシプロピルメチルエチルセルロ
ースサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートカルボ
シメチルエチルセルロースおよびメタクリル酸メチルメタクリレートコポリ
マーがある。いくつかの実施態様において、活性ペプチド、溶解性および/また
は取り込み増進剤などの吸収増進剤およびpH低下剤は十分に粘着性の保護シロ
ップに含まれて、本発明の成分が保護されて胃を通るのが可能となる。

0060

胃プロテアーゼからペプチド剤を保護するための適当な腸溶コーティングは、
例えば、本発明の成分をカプセルに充填した後に、カプセルに施される。他の実
施態様において、腸溶コーティングは、錠剤の外側になされるか、あるいは錠剤
の形に打たれるか、またはカプセル(それ自体腸溶コーティングで好ましくは被
覆される)に充填された活性成分の粒子の外側になされる。

0061

本発明のすべての成分が担体あるいは運搬剤から放出されて、できるだけ同時
に腸管環境で安定化されるのが非常に望ましい。運搬剤あるいは担体が小腸にお
いて活性成分を放出することが望ましい。小腸では、トランス細胞性またはパラ
細胞性移行を増加する取り込み増進剤が結腸中に後ほど放出されたときよりも望
ましくない副作用を起こすことが少ない。しかし、本発明は結腸で小腸でと同様
に効果的と考えられることを強調する。数多くの運搬剤または担体が上記のもの
に加えて当技術分野で知られている。腸溶コーティングの量は低く保つことが望
ましい(特に、本発明の成分をいかに同時放出するかを最適化するにおいて)。
好ましくは、腸溶コーティングは医薬組成物の残余(残余とは、腸溶コーティン
グを除く医薬組成物である)の重量の30%以下である。より好ましくは、被覆
されていない組成物重量の20%、特に12−20%である。腸溶コーティング
の望ましくあるべき条件は、0.1N HClで少なくとも2時間、本発明の組成物の分
解を防止し、該組成物を1分間100回転する分解浴でpHを6.3まで増加した
後、30分以内に医薬組成物の全成分を完全に放出し得ることである。
他の選択

0062

pH低下剤の吸収増進剤に対する重量比は、好ましくは3:1-20:1、よ
り好ましくは4:1−12:1、および最も好ましくは5:1−10:1である
。所望の医薬組成物における全pH低下剤の全重量および全吸収増進剤の合計重
量は、上記の好ましい比率に含まれる。例えば、医薬組成物が2種のpH低下剤
および3種の吸収増進剤を含有すると、上記の比率は2種のpH低下剤の合計し
た重量および3種の吸収増進剤の合計した重量について計算される。

0063

pH低下剤、ペプチド活性剤および吸収増進剤(各カテゴリにおける単一化
物および複数化合物のいずれでも)が医薬組成物中に均一に分散するのが望まし
い。ひとつの実施態様において、ペプチド活性剤、pH低下剤および吸収増進剤
を有する医薬バインダーを含有する顆粒を医薬組成物は含む。
製造方法

0064

本発明の好ましい医薬組成物には、サケ・カルシトニン0.25mg、粒状クエ
ン酸400mg(例えばArcher Daniels Midland Corp.から入手可能)、タウ
ロデオキシコール酸50mg(例えばSIGMAから入手可能)、ラウロイルカルニチ
ン50mg(SIGMA)を充填させたサイズOOゼラチンカプセルがある。

0065

すべての成分は、ゼラチンカプセルへの最終的な充填に好ましく、また好まし
くはどの状態においても混合機に添加し得る粉末である。その後、粉末が完全に
混合されるまで混合機を約5分間作動させる。次いで、混合した粉末をゼラチン
カプセルの長い方に充填する。カプセルのもう一方の部分を加え、カプセルをき
ちんと閉める。このようなカプセルを500またはそれ以上コーティング器(例
えば、Vector LDCS20/30 Laboratory Development Coating System(Vecto
r Corp.,Marion,Iowaから入手可能))に入れる。

0066

腸溶コーティング溶液は次のようにつくられる。EUDRAGIT L30 D-55(メタ
Maidan,Mass.から入手可能な腸溶コーティング)500グラムを測る。蒸留水
411グラム、トリエチルシトレート15グラムおよびタルク38グラムを加え
る。このコーティングの量は、サイズOOカプセル約500個をコーティングす
るのに十分であろう。

0067

カプセルの重さを量り、コーティング器のドラムに置く。この機器をドラム(
カプセルを含んでいる)が24−28rpmで回転するように作動させる。入口噴
霧の温度は好ましくは約45℃である。排出温度は好ましくは約30℃である。
コーティングしていないカプセルの温度は好ましくは約25℃である。気流は毎
分約38立方フィートである。

0068

機器からの管を、上記のように準備したコーティング溶液の中に挿入する。次
いで、コーティング器に溶液を供給するためにポンプを作動させる。次いで、自
動的にコーティングが行われる。コーティング量が十分かどうか測定するのにカ
セルの重さを量るためにいつでも機器を停止することができる。通常のコーテ
ィングは60分間で行われる。コーティングされたカプセルを乾燥させるために
機器がまだ作動している間、ポンプは約5分間切っておく。次いで、機器を切る
ことができる。カプセルコーティングはこれで完了したが、カプセルは約2日間
自然乾燥させたほうがよい。

0069

本発明によって高いバイオアベイラビリティがもたらされるので、本発明の医
薬製造においてコストの高いサケ・カルシトニンの濃度は比較的低くてもよい。
特殊な製造例は下記の実施例にある。
患者の治療

0070

骨粗髭症の治療のための活性成分としてサケ・カルシトニンを選ぶとき、定期
的な投与が勧められる。サケ・カルシトニンは、ヒトに皮下投与した後わずか2
0−40分の半減期で迅速に代謝される。しかしながら、破骨細胞における有益
な効果は、非常に長く持続し、血液レベルが急速に下がるにもかかわらず、24
時間以上持続することもある。サケ・カルシトニンを従来の用量で注入した後2
時間以上では、通常検出されるような血液レベルにない。従って、1週間に約5
日、単用量を定期的に投与するのが好ましい。サケ・カルシトニンの皮下投与(
100国際単位)は1ミリリットル当たり約250ピコグラムピーク血清濃度
をもたらすことが多い。サケ・カルシトニンの経鼻投与(200国際単位)は、
1ミリリットル当たり10ピコグラムの低いピークレベルで骨粗髭症に効果的で
あることがわかっている。何人かの患者が高いピークレベル(例えば、1ミリリ
トル当たり200ピコグラムまたはそれ以上)で何らかの胃腸障害訴えてい
る。従って、血清サケ・カルシトニンピークは、好ましくは1ミリリットル当た
り10−150ピコグラム、より好ましくは1ミリリットル当たり10−50ピ
コグラムである。血清レベルは、当業者に既知の放射免疫検定法で測定され得る
担当医は、特に治療の初期段階の間(1−6ヶ月)患者の反応、サケ・カルシ
トニン血液レベルを監視したり、または骨障害マーカー(泌尿ピリジノリン
たはデオキシピリジノリン)を監視し得る。その後担当医は個々の患者の代謝お
よび反応を考慮して用量をある程度変えることができる。

0071

本発明により達成可能なバイオアベイラビリティによって、1カプセル当たり
サケ・カルシトニンわずか100−1000ミクログラム、好ましくは100−
400ミクログラム、特に100−200ミクログラムを用いて、サケ・カルシ
トニンの経口投与で血液中に上記に定義した好ましい濃度レベルを達成すること
ができる。

0072

単一のカプセルがポリペプチド、pH低下剤および吸収増進剤の同時放出を最
もよく提供するので、各投与においては単一カプセルの使用が好ましい。ポリ
プチドの放出のすぐ後に酸が放出されると、酸がポリペプチドに対する望ましく
ないタンパク質分解攻撃を最もよく減少させるので、単一カプセルが非常に望
ましい。単一錠または単一カプセルで本発明のすべての成分を投与することによ
りほぼ同時の放出が最もよく達成される。しかしながら、本発明はまた、例えば
、すべての成分の必要量を共に提供するような方法で一緒に投与され得る2また
はそれ以上のカプセル中の酸と増進剤の所望量を分割することを含む。本明細書
で使用される“医薬組成物”は、実質的に同時投与に関する限りどのように細分
されようと関係なく、ヒト患者に対する特定の投与について適切な完全量を含む

0073

特定のパラメーターを変えて生じたバイオアベイラビリティに対する効果を下
記の一連の表に示す。本明細書に報告したヒト試験を除いて、成分量はヒトと動
モデルに使用された動物の相違を考慮して本明細書に記載されたものを変えて
もよい。

0074

*緩衝液pH
方法:

0075

頚動脈カニューレを挿入する前にケタミンおよびキシラジンで雌Wistarラッ
ト(250−275g)(各組成についてn=3)に麻酔をかけた。カニューレ
方向弁に固定し、そこから血液を採取し、生理食塩水を入れる。腹腔正中線
切開し、露出した十二指腸に組成0.5mlを直接注入した。組成のpHはクエン
酸とクエン酸ナトリウム等モル濃度の様々な量を混合することで調節した。組
投与前および5、15、30、60および120分後に血液(0.5ml)を採
取した。血液サンプルを10分間2600gで遠心分離機にかけ、生じた上澄み血
漿を−20℃で保管した。血漿中のカルシトニンの濃度は競合放射免疫検定で測
定した。絶対バイオアベイラビリティ(つまり、カルシトニンの静脈内用量と比
較して)は、時間関数としてのカルシトニンの血漿濃度記入から得られた曲線
下の領域から計算した。
結果および考察:

0076

緩衝液のpHが5(組成I)から4(組成II)に下がったとき、絶対バイオ
アベイラビリティは5倍増加し、0.02%から0.1%となった。pHが3(組
成III)に下がったとき、絶対バイオアベイラビリティはさらに6.4倍増加した
。pHが2に下がったとき、カルシトニンのバイオアベイラビリティは極わずか
しか増加しなかった。緩衝液のpHが5から3に下がったとき、全体でカルシト
ニンのバイオアベイラビリティは32倍増加した。
方法:

0077

一定量のタウロデオキシコール酸および2つの異なる量のクエン酸からなる全
体量0.5mlの組成を、表1の説明で記載したように麻酔をかけたラットの十二
指腸に投与した。マンニトールをマーカーとしてパラ細胞輸送を測定するために
組成に含めた。血液サンプルを数回採取し、前述のようにカルシトニンについて
分析した。
結果および考察:

0078

クエン酸9.6mg(I)の存在下で投与されたサケ・カルシトニンのバイオア
ベイラビリティは0.25%で、一方クエン酸48mg(II)の存在下ではバイオ
アベイラビリティは2.43%であった。固定量のタウロデオキシコール酸の存
在下で、組成中のクエン酸量を5倍に増加しただけで、サケ・カルシトニンのバ
イオアベイラビリティは10倍近く増加した。
方法:

0079

クエン酸、カルシトニンおよび様々な種類の増進剤からなる全体量0.5mlの
組成を、表1の説明に記載したように麻酔をかけたラットの十二指腸に投与した
。マンニトールをマーカーとしてパラ細胞輸送を測定するために組成Vに含めた
。血液サンプルを数回採取し、前述のようにカルシトニンについて分析した。
結果および考察:

0080

増進剤の不存在下では、カルシトニンの絶対バイオアベイラビリティは0.6
9%であった。水溶性リン脂質の含有(組成VII)によりバイオアベイラビリテ

は4.3倍増加し2.97%となった。最も効果的な増進剤は糖エステル類(組成
V)で、カルシトニンのバイオアベイラビリティは5.83%であった。胆汁酸
とカチオン洗剤の混合物(組成III)、非イオン洗剤(組成IV)およびアシルカ
ルニチン(組成VI)の使用は、3.03%から4.53%の範囲で中位のバイオア
ベイラビリティをもたらした。様々な種類の増進剤の存在下におけるカルシトニ
ンのバイオアベイラビリティの相違は、組成中にクエン酸のみが存在し、増進剤
が存在しないときに観察したのと比べて重要でない。
方法:

0081

ラウロイルカルニチン、カルシトニンおよび種々の他の化合物からなる全体量
0.5mlの組成を、表1の説明で記載したように麻酔をかけたラットの十二指腸
に投与した。血液サンプルを数回採取し、前述のようにカルシトニンについて分
析した。
結果および考察:

0082

クエン酸または増進剤の不存在で(組成I)、カルシトニンの絶対バイオアベ
イラビリティは、0.096%であった。塩化ラウロイルカルニチン5mgの存在
下では(組成II)、バイオアベイラビリティは1.8倍増加し0.17%であった
。ラウロイルカルニチンにクエン酸を添加すると(組成III)、バイオアベイラ
ビリティがさらに27倍増加し4.53%になった。クエン酸ではなく、ラウロ
イルカルニチンの量を5倍減少しても(組成IV)、サケ・カルシトニンのバイオ
アベイラビリティは有意に減少しなかった。組成IIIにジヘプタノイルホスファ
チジルコール5mgを添加して組成Vをつくると、バイオアベイラビリティがわず
かに増加した(1.4倍)。クエン酸を牛血清アルブミン25mgに代えると(組
成VI)、バイオアベイラビリティが4.53%(組成III)から0.42%へ減少
した。これらの結果は全体として、クエン酸のようなpH低下物質とラウロイル
カルニチンのような増進剤の間の相乗効果を示す。
方法:

0083

改良血管アクセスポートModified Vascular Access Portsを雄のビーグル
の十二指腸、回腸および結腸に外科手術により移植した。ポート隔膜/貯臓
器体を皮下に移植し、カルシトニン組成の投与ための部位として使用した。カル
シトニン組成を意識のあるイヌに投与する前および後に、ポートをカルシトニン
なしの組成2mlで洗い流した。カルシトニン投与前のt=30、15および0、
および投与後の5、10、20、30、40、50、60の15分毎に2時間血
液(2ml)を脚静脈の血管カテーテル管から採取した。血液サンプルを10分間
2600gで遠心分離にかけ、生じた上澄み血漿を−20℃で保管した。血漿中
のカルシトニン濃度は競合放射免疫検定で測定した。絶対バイオアベイラビリテ
ィ(つまり、カルシトニンの静脈内用量と比較して)は、得た時間関数の血漿濃
度の記入から得られた曲線下の領域から計算した。
結果および考察:

0084

水で投与したカルシトニン(I)の絶対アベイラビリティは、0.015%で
あった。クエン酸192mgの存在下では(II)、カルシトニンのバイオアベイラ
ビリティは25倍増加した。組成(III)においてタウロデオキシコール酸20m
gを添加すると、絶対バイオアベイラビリティはさらに2.2倍増加し、0.81
%になった。pH低下化合物、クエン酸および増進剤、タウロデオキシコール酸
の組み合わせは、全体でサケ・カルシトニンの絶対アベイラビリティを54倍増
加した。
方法:

0085

示した組成をデンプンおよびゼラチンカプセルに充填し、コーティング釜でヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレート50(I、II、III)(1%重量
増加)またはEudragit L30 D-55(IV)(10%重量増加)のいずれかで60分
間コーティングする。.1N HClにおけるカプセルの安定性はバスケット法
を用いて溶解浴で測定した。少なくとも2匹のイヌに各々カプセルを経口で与え
、血液を採取し、前述のようにサケ・カルシトニンについて分析した。
結果:

0086

クエン酸100mgおよびタウロデオキシコール酸100mgと混合し、デンプン
カプセル(I)に充填したカルシトニン10mgのバイオアベイラビリティは、0
.07%であった。同じ組成をゼラチンカプセル(II)でイヌに与えたところ、
サケ・カルシトニンのバイオアベイラビリティは0.26%に増加した。クエン
酸の量を6倍増加し、カルシトニンの量を50%減量すると(III)、カルシト
ニンのバイオアベイラビリティは3倍近く増加した。

0087

腸溶コーティングをヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート50から
Eudragit L 30 D-55に変え、メタクリレートポリマーおよび組成は変えないでお
くと(IV)、サケ・カルシトニンのバイオアベイラビリティは0.62%から1.
48%に増加した。腸溶コーティングをヒドロキシプロピルメチルセルロース
タレート50からEudragit L 30 D-55に変えると.1N HClにおけるカプセ
ルの安定性が増加した。この増加した安定性により、イヌの血液中における後の
時間点に現れているピークカルシトニンレベルがもたらされた。HClにおける
カプセルI、IIおよびIIIの不安定性は、これらのカプセルがイヌの胃の中で開口
している可能性があることを示唆し、一方、カプセルIVの改良された安定性は、
このカプセルがイヌの胃の中では完全に安定で、腸で開口していることを示唆し
ている。これは、ある程度の最小腸溶コーティング量が好ましいことを示してい
る。同時に、過剰のコーティングは、カルシトニンの放出を他の重要な成分(例
えば、酸または洗剤)の放出の後に遅らせてしまうことがある。好ましくは、腸
溶コーティングは、非コーティング組成の重量に対し5−15%でなされる。
方法:

0088

デンプンカプセルにクエン酸138mg、タウロデオキシコール酸105mgおよ
びサケ・カルシトニン10.5mgを充填した。カプセルをヒドロキシプロピルメ
チルセルロースフタレート50で20分間コーティング釜で処理し、4℃で保管
した。検査日絶食対象者に1カプセルと、次いでオレンジジュースをコ
ップ1与えた。血液サンプルをカプセル服用15分前と、カルシトニンカプセ
摂取後の指示した時間に採取した。血液中のカルシトニン濃度は競合放射免疫
検定により測定した。絶対バイオアベイラビリティ(カルシトニンの静脈内用量
と比較して)は、時間関数のカルシトニンの血漿濃度の記入から得られた曲線下
の領域から計算した。
結果:

0089

サケ・カルシトニン10mgを単独でヒトに投与したとき、サケ・カルシトニン
の検出可能な血清レベルは得られなかった。しかしながら、表7に記載した本発
明の組成物を与えたところ、カプセルを摂取した後30-60分の血液中にカル
シトニンの最大レベルが検出された。血液中のカルシトニンの最大濃度は70−
497pg/mlであった。5人の対象においてカルシトニンの平均ピーク濃度
はt=30分で173pg/mlであった。絶対バイオアベイラビリティは0.
02%から0.06%の範囲で、群平均0.03%であった。
方法:

0090

[arg8]−バソプレッシン組み替えサケ・カルシトニンまたはヒトイ
シュリンのいずれかおよび指定の添加剤からなる全体量0.5mlの組成を表1の
説明に記載されたように麻酔をかけたラットの十二指腸に投与した。血液サンプ
ルを数回除去し、前述のように指定のペプチドについて分析した。
結果および考察:

0091

添加剤の不存在で、十二指腸内に投与された[arg8]−バソプレッシンの
絶対バイオアベイラビリティは0.38%であった。組成にクエン酸およびラウ
ロイルカルニチンを加えると、バソプレッシンのバイオアベイラビリティは8.
1%に増加した。カルシトニンのバイオアベイラビリティは、酸および増進剤の
不存在下では0.096%で、バソプレッシンのみについてのものより低い。し
かしながら、クエン酸およびラウロイルカルニチンを組成に含むと、絶対アベイ
ラビリティは50倍増加し4.53%となった。クエン酸の不存在下では、ヒト
インシュリンは水に溶解し得なかった。クエン酸の存在下では、すべてのペプチ
ドが容易に溶解し、十二指腸内に投与されたヒトインシュリンの絶対バイオアベ
イラビリティは0.07%であった。ラウロイルカルニチンが組成に含まれると
き、インシュリンの絶対バイオアベイラビリティは、10倍増加した。これらの
結果は、ペプチドのみのバイオアベイラビリティは最大0.38%で、クエン酸
のような有機酸およびラウロイルカルニチンのような増進剤を含むとペプチドバ
イオアベイラビリティが8.1%まで増加したことを示している。
方法:

0092

ゼラチンカプセルにクエン酸473mg、タウロデオキシコール酸75mg、ラウ
ロイルカルニチン75mgおよびサケ・カルシトニン0.82mgを充填した。カプ
セルをEudragit L30-D55で60分間コーティング釜で処理し、4℃で保管した

検査日の朝、絶食の対象者に1カプセルと、次いでオレンジジュースをコップ
杯与えた。血液サンプルをカプセル服用15分前と、カルシトニンカプセル摂取
後の指示した時間に採取した。血液中のカルシトニン濃度は競合放射免疫検定に
より測定した。絶対バイオアベイラビリティ(つまり、カルシトニンの静脈内用
量と比較して)は、時間関数のカルシトニンの血漿濃度の記入から得られた曲線
下の領域から計算した。
結果:

0093

カプセルを摂取してから50-180分後の血液中にカルシトニンの最大レベ
ルが検出された。血液中のカルシトニンのピーク濃度は211−623pg/m
lであった。5人の対象のカルシトニンの平均最大濃度(Cmax)は411pg
/mlで、目標とする治療血漿レベルより約5-10倍高い。絶対バイオアベイ
ラビリティは0.14%から0.68%の範囲で、群平均0.38%であった。こ
れらの結果から、ペプチド含量が約10倍減少しても、sCTのバイオアベイラ
ビリティは表7で得られたものと比較して、デンプンカプセルの代わりゼラチン
カプセルを用いること、腸溶コーティングとしてヒドロキシメチルセルロース
タレートの代わりにEudragit L30-D55を用いること、クエン酸の量を増加する
こと、および組成にラウロイルカルニチンを含めることにより、10倍増加した
ことが分かる。

0094

本発明はその特定の実施態様について記載してきたが、多くの他の変更、改良
および他の使用が当業者にとって明らかであろう。従って、本発明は本明細書に
特に開示されたことによって限定されず、請求の範囲のみによって限定される。

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