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技術 逆転写酵素の非放射性かつ酵素的な検出のための方法及び試験用キット

出願人 レトロ−テック・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ゲゼルシャフト・フュア・レトロヴィラーレ・テヒノロギー
発明者 ファッフ,オルトヴィンヒセム,アロイス・ガブリエル
出願日 1997年3月4日 (22年9ヶ月経過) 出願番号 1997-531341
公開日 1999年4月27日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 1999-504528
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 磁石棒 本試験用 食品材 実験ステップ 一次直線 粒子洗浄 トゥウィーン ドアビ
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この項目の情報は公開日時点(1999年4月27日)のものです。
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図面 (5)

課題・解決手段

開示された方法により、決った手順で行える逆転写酵素非放射性かつ酵素的検出が容易になる。これは、特に、いわゆる粒子-プライマー鋳型複合体(PPT複合体)の形状で、磁性粒子逆転写プライマーと粒子上に固定された鋳型を用いてなされ、粒子-プライマー/鋳型(PPT)-cDNA複合体において、新たに合成されたcDNAのビオチン標識と組み合わされる。本方法及び試験用キットは、一連の操作である粒子リガンド複合体溶液からの分離と溶液中への分散による、洗浄操作溶液交換、反応の開始及び停止、若しくは光度測定蛍光測定ルミネセンスによる定量測定を容易に行うことのできるミクロタイター磁石分離器を用いた上記粒子-リガンド複合体の磁気操作を特徴とする。粒子-リガンド複合体の磁気操作とビオチンストレプトアビジン標識によって、少なくとも10倍感度が改善され(試験ごとに0.05mU/試験)、一次直線的に測定できる範囲が0.05〜10.0mUと広がり速度論に基づいた研究が可能になる。磁気操作とビオチン/ストレプトアビジンの結合の強さにより、手順は迅速(3時間)、単純、かつ再現性の高い結果を得られるようになる。加えて、磁石分離器の使用により、作業はミクロタイター形式で行えるようになり、一度に大量の試料が短時間で扱えるようになる。この方法は、適当に最適化した反応条件下で、全ての種のレトロウイルスや逆転写酵素に適用することができ、ウイルス疾患移植輸血等の医療現場ウイルス研究開発、生物医薬及び生物工学により作られた製品生物学的な質の制御において、レトロウイルスの直接検出のために用いることができる。

概要

背景

概要

開示された方法により、決った手順で行える逆転写酵素非放射性かつ酵素的検出が容易になる。これは、特に、いわゆる粒子-プライマー鋳型複合体(PPT複合体)の形状で、磁性粒子逆転写プライマーと粒子上に固定された鋳型を用いてなされ、粒子-プライマー/鋳型(PPT)-cDNA複合体において、新たに合成されたcDNAのビオチン標識と組み合わされる。本方法及び試験用キットは、一連の操作である粒子リガンド複合体溶液からの分離と溶液中への分散による、洗浄操作溶液交換、反応の開始及び停止、若しくは光度測定蛍光測定ルミネセンスによる定量測定を容易に行うことのできるミクロタイター磁石分離器を用いた上記粒子-リガンド複合体の磁気操作を特徴とする。粒子-リガンド複合体の磁気操作とビオチンストレプトアビジン標識によって、少なくとも10倍感度が改善され(試験ごとに0.05mU/試験)、一次直線的に測定できる範囲が0.05〜10.0mUと広がり速度論に基づいた研究が可能になる。磁気操作とビオチン/ストレプトアビジンの結合の強さにより、手順は迅速(3時間)、単純、かつ再現性の高い結果を得られるようになる。加えて、磁石分離器の使用により、作業はミクロタイター形式で行えるようになり、一度に大量の試料が短時間で扱えるようになる。この方法は、適当に最適化した反応条件下で、全ての種のレトロウイルスや逆転写酵素に適用することができ、ウイルス疾患移植輸血等の医療現場ウイルス研究開発、生物医薬及び生物工学により作られた製品生物学的な質の制御において、レトロウイルスの直接検出のために用いることができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

磁気を帯びた粒子-プライマー鋳型-cDNA複合体(PPT-cDNA複合体)における新たに合成されたcDNAのビオチン標識と、適当な基質を添加した後、磁気を帯びたPPT-cDNA結合複合体中でのストレプトアビジン又はアビジン結合マーカー酵素ペロシダーゼ、アルカリフォスファターゼ)による検出とを組み合わせた、磁気的に連続して分離及び分散することができる、粒子-プライマー/鋳型複合体(PPT複合体)を使用することを特徴とする逆転写酵素非放射性かつ酵素的な検出のための方法及び試験用キット

請求項2

該方法から得られる試験用キットは、以下の組成a)PPT試薬として、PBSトリトンX-100、EDTARNA分解酵素(RNAse)阻害剤、逆転写酵素(rt)凍結防止試薬を含む保存緩衝液中に溶解した、ポリrA若しくはRNAをそれぞれ含むオリゴdT、ポリrC若しくはRNAをそれぞれ含むオリゴdG、又は、ポリrG若しくはRNAをそれぞれ含むオリゴdCを含有する磁性粒子-プライマー/鋳型試薬、b)トリス/HCl(pH8.0)、NaCl、EDTAを含むPPT洗浄緩衝液、c)トリス/HCl(pH7.5)、EDTA、トリトンX-100、NP-40、DTTを含むウイルス溶解緩衝液、d)ビオチン-dUTPを含むdTTP、又は、ビオチン-dCTPを含むdCTP、又は、ビオチン-dUTP若しくはビオチン-dCTPを含むdATP+dCTP+dGTP+dTTPを含有するヌクレオチド混合物、e)トリス/HCl(pH8.0)、KCl、MgCl2を含む逆転写酵素(rt)反応緩衝液、f)PBSとトゥウィーンを含む逆転写酵素(rt)洗浄緩衝液、g)逆転写酵素(rt)ブロッキング試薬を含有する洗浄緩衝液を含む結合緩衝液、h)結合していないストレプトアビジン又はアビジンを含むストレドアビジン試薬、i)ペロキシダーゼ、アルカリフォスファターゼの様なマーカー酵素と結合したストレプトアビジン又はアビジンを含む結合試薬、又は、マーカー酵素と結合したビオチンを含む結合試薬、j)2,2’−アジドビス(3−エチルベンズチアゾリン6−スルホン酸)、ジアンモニウム塩の様な適当な結合マーカー酵素基質を含む基質、k)Na2HPO4、NaBO2、クエン酸(pH4.5)のような上記結合マーカー酵素基質のための適当な緩衝液を含む基質緩衝液、1)マーカーとしてHIVの逆転写酵素を含む対象標準酵素、を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

いわゆる該粒子-プライマー/鋳型複合体(PPT複合体)は、反応プライマーと粒子上に固定された反応鋳型を含む磁性粒子(例えば、Dynal,IGI,BioM ag,Advanced Biotechno1ogies,Novagen)からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項4

該反応プライマー(反応開始剤)は、磁性粒子に直接結合したオリゴdT、オリゴdGの様なオリゴデオキシヌクレオチド三リン酸ホモマー又はヘテロマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項5

該反応鋳型(マトリックス)は、直接又は非直接に、磁性粒子又はPPT複合体に固定されているポリrA、ポリrC、又は、天然のRNAの様なポリヌクレオチド三リン酸のホモマー又はヘテロマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項6

該PPT試薬は、PBS、EDTA、トリトンX-100、逆転写酵素(rt)凍結防止試薬を含むPPT保存緩衝液中で、急速冷凍保存されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項7

該PPT試薬は、ミクロタイタープレート又は他の反応容器に、例えば、50μL注入され、例えば、150μLの粒子洗浄緩衝液、PPT洗浄緩衝液で希釈されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項8

該PPT試薬は、図1に示すように、ミクロタイターウェルの側面に集められ分離されて、外部の磁気により可溶化、分散されて、吸引又は粒子洗浄緩衝液を他の溶液交換して、光度測定蛍光測定ルミネセンスのような物理的測定がなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項9

該PPT試薬の分離と分散のため、図3に示すような、ミクロタイターウェルの外側の空間に入り周りを取り囲む4つの各ウェルに磁気を与える24の磁石棒を備えた光学的に透明なキャリアプレートからなる永久磁石分離器又はいわゆるミクロタイター磁石分離器が使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項10

該PPT試薬は、PPT洗浄緩衝液で、例えば、250μLで3回洗浄されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項11

最後の洗浄ステップの後、混合して試料(逆転写酵素単独、又は、逆転写酵素と阻害剤の両方)と共に予備インキュベートすることによって、該PPT試薬が再懸濁されるか、分散され、例えば、20μLのウイルス溶解緩衝液中で試験されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項12

逆転写酵素反応は、トリス緩衝液(pH7.8〜8.3)、KCl、MgCl2、及び、dATP、dTTP、dCTP、dGTP+ビオチン-dUTPのような非標識又は標識デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)からなる、例えば、30μLの反応混合物を添加することによって開始され、37〜43℃で、様々な時間、例えば、60〜180分間インキュベートされ、標識cDNAは、新たに合成され、磁気によって分離され、かつ、分散できるいわゆるPPT-cDNA複合体を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項13

ビオチン標識の代わりに、Br、ディゴキシゲニン、又はFITCのような蛍光マーカーにより標識されたdNTPを用いる請求項1に記載の方法。

請求項14

該逆転写酵素の反応を、PPT-cDNA複合体の磁気を用いた分離及び反応混合物の吸引により停止させることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項15

組み込まれていない過剰量のヌクレオチド及びPPT-cDNA複合体は、PBS及びトゥウィーンからなるいわゆる逆転写酵素(rt)洗浄緩衝液で、例えば250μLで3回洗浄されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項16

該PPT-cDNA複合体を、PBS、トゥウィーン及び逆転写酵素(rt)ブロッキング試薬からなるいわゆる結合緩衝液に溶解したストレプトアビジン又はアビジンと結合した、アルカリフォスファターゼ、ペロキシダーゼのような結合酵素又はマーカー酵素と共にインキュベートすることで、磁気的に分離され、分散することのできるいわゆるPPT-cDNA結合複合体が形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項17

該PPT-cDNA複合体を、結合緩衝液に溶解した非結合ストレプトアビジン又はアビジンとインキュベートし、逆転写酵素(rt)洗浄緩衝液で洗浄し、その後、アルカリフォスファターゼ、ペロキシダーゼのようなビオチン結合マーカー酵素とインキュベートすることができる請求項1に記載の方法。

請求項18

結合していない過剰量の結合体及びPPT-cDNA結合複合体は、逆転写酵素(rt)洗浄緩衝液で洗浄されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項19

該PPT-cDNA結合複合体は、例えば、200μLの過ホウ酸塩クエン酸緩衝液の様な適当な基質緩衝液に溶解したアルカリフォスファターゼ、ペロキシダーゼのような結合酵素の適当な基質とインキュベートされ、量的測定が光度測定、蛍光測定、ルミネセンスによりなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。

背景技術

0001

近年、レトロウイルスの決まった手順による検出方法が、例えば、抗HIV
試験、HIV p24抗体試験、HIVPCR検出試験など、ウイルス特異
的な抗体、若しくは、ウイルス成分抗原、RNA、プロウイルスDNA)を用
いるか、又はその両方を用いて行われている。(Holodniy M.et al.,J.Infec
t Dis.163,862-866,1991、Henrard DR et al.,AIDS Res.Hum.Retrovir.8
,47-52,1992)しかしながら、このような解析は、抗体と抗原間、若しくはP
CRプライマー及びプロウイルスDNA間の非機能的、又は、構造特異的分子
互作用に基づいて行われていて、完全、機能的かつ無傷のウイルスの存在に関し
て何も結論が得られない。さらに、このような解析は、ウイルス感染の全ての段
階を検出できるわけではない。例えば、感染は起こっているが抗体が形成されて
いない段階などは検出できない。それゆえ、このような要因によって、擬陽性
るいは陰性の結果が出ることもある。生物的試料におけるレトロウイルスの直接
的及び機能的な決定方法を提供することが、緊急に望まれている。レトロイル
スのこの医学的及び社会政治的重要性は、特に、AIDSの点では、この必要性
のさらに一因となり、また、動物及びヒト疾患白血病自己免疫疾患、癌など
)においてレトロウイルスに起因する傾向及び及ぼす影響が大きくなっている。
さらに、感染によるレトロウイルスの伝搬は、医薬注入及び移植のうえでも重
篤な問題を引き起こし、また、移植に用いる供給者臓器、皮膚、骨髄等のみな
らず、リンパだ液精子、血液の試料においてウイルスが汚染しているかどう
かの定性試験が要求される。ウイルスの汚染や感染についての同様な問題が、医
学的基礎研究においてだけでなく、ヒトや動物の治療目的のために使用される臓

生物医薬調整方法、他の生物工学的調整方法、あるいは、遺伝子工学的な調
製にそれぞれ当てはまる。上記問題を解決するのに必要な条件は、信頼でき、感
度が高く、かつできるだけ単純な方法で、レトロウイルスを直接かつ機能的に検
出することである。

0002

現在まで、レトロウイルスの直接かつ生物的に機能的な検出方法が一例のみ成
功しているが、この検出方法は、細胞を感染させるのに非常に大量の労力と時間
を要し、精製されたウイルス調製物又は細胞培養上清においてのみ可能である。
これまでは、定量的で、単純な操作で、かつ、信頼できる結果を得られる決まっ
た手順によるレトロウイルス検出方法はなかった。これは、タンパク質類酵素
類、ビタミン類、脂質、糖類及び各種阻害剤を含む生物的試料(血液、器官抽出
物等)が複雑な組成物であることに起因する。このため、レトロウイルスの直接
的かつ機能的検出は複雑になり、又は妨げられてきた。

0003

逆転写酵素は、ウイルスRNAを相補的DNAcDNA)に逆転写翻訳
した後、宿主細胞ゲノム転写産物を組み込むことのできる全てのレトロウイ
ルスの鍵となる酵素である。この酵素は、レトロウイルス特異的であり、遊離
た分子としては非常に不安定で、急速に不活性化するため、その酵素活性は、ウ
イルス粒子の存在のみならず、ウイルスの機能的な組み込みが起こっていること
をも示す。

0004

現在まで、逆転写酵素を検出する様々な試験が開発されてきたが、これらの技
術は、以下の欠点から、ウイルス学的にも、臨床的診断にも、通常用いる手段と
して、まだ確立するに至っていない。

0005

a)放射性標識成分(トリチウムリンにより標識された基質)を使用するこ
と、及び、健康に危険を及ぼすか環境に害のある有機溶剤トリクロロ酢酸、ト
エン)を使用する。

0006

b)反応産物(cDNA)の標識及び検出のために、比較的低い結合定数を有
する抗原/抗体システム(つまりディゴキシゲニン/抗ディゴキシゲニン、蛍光
物質/抗蛍光物質)を使用するため、ELISA法(酵素結合イムノソルベント
解析、enzyme-linked immunosorbent)やPCR(ポリメラーゼ連鎖反応、polymer
ase chain reaction)技術と比べて非放射性標識方法感度が不十分である。(Eb
erle,J.et al.,J.Virol.Meth.20,347-356,1992; K.Suzuki et al.,J
.Virol.Meth.41,21-28,1993)

0007

c)新たに合成されたcDNAの二重標識により生じた産物からの反応遊離物
分離方法(膜吸着濾過、又は固相への捕獲)が不十分なため、用いる手順及
速度論的測定方法が複雑である。(Eberle J.et al.,J.Virol.Meth.41,2
1-28,1993)

0008

d)固相(プラスチック)においてプライマーの移動が不十分である。(T.Ur
abe et al.,J.Virol.Meth.40,154-154,1992)

0009

本願発明の方法は、決まった手順として行う、逆転写酵素を用いたレトロウイ
ルスの直接的かつ酵素的な検出方法に関する。
課題の解決

0010

本願の方法及びその試験用キットは、磁性粒子-プライマー/鋳型複合体(P
PT複合体)の形状として、逆転写酵素反応において磁性粒子に固定されたプラ
イマーと鋳型とを使用することと、PPT-cDNA複合体の形状として、ビオ
チン化デオキシヌクレオチド三リン酸による、PPT複合体上で新たに合成され
たcDNAを標識することと、PPT-cDNA結合複合体の形状として、スト
レプアビジンと結合したマーカー酵素と適当な基質により、それを検出するこ
ととに基づいている(図2参照)。

0011

磁性粒子とその粒子に固定されたリガンド複合体は、磁気の存在下で溶液から
それらを固相として分離でき、磁気の存在下で攪拌することにより、再び溶液中
に分散できるという点で有益である(図1参照)。磁性粒子に分子を固定した、
この簡単で、とても迅速、効果的、かつ再現性の高い物理的な方法は、これらの
分子の操作のための生物的な試験に使用され、必要に応じて、その後の分離(固
定)及び分散(可溶化)の試験に使用することかできる。

0012

この磁気処理図1)は、反応遊離物(基質)が特に産物と分離されねばなら
ないような酵素的又は生化学的反応において、特に有益である。溶液中の粒子-
リガンド複合体の磁気処理は、その後、磁石反応容器又は溶液に導入して複合
体を分離するか、又は磁石を近傍から除去して複合体を分散させることによりな
され、あるいは溶液交換洗浄反応ステップ等を行うことができる(図1)。
ミクロメータープレートでは、光学的に透明なキャリアープレートを備えたミク
タイターウェルの外側に付けられた24個の棒状の磁石の付いた、いわゆるミ
クロタイターマグネット分離器図3)が、磁気処理を行い、溶液中に存在する
粒子-リガンド複合体が分離され、ウェルの側面に集まる。それによって、磁性
粒子-リガンド複合体が存在する状態で、かつ、それらを損失することなく溶液
交換、洗浄、光度測定でき、問題なく処理できる。

0013

本願発明の方法又は試験用キットは、それぞれ、逆転写酵素の反応に必要な固
定されたプライマーと鋳型を有する磁性粒子を使用する。プライマーとして、ホ
オリゴデオキシヌクレオチド三リン酸又はヘテロオリゴデオキシヌクレオチド
三リン酸(例えば、オリゴdT、オリゴdG)が使用され、鋳型(マトリックス
RNA分子)として、ポリ(rA)RNA(ポリアデノシン三リン酸)の様なホ
ポリマーRNA又はヘテロポリマーRNAが使用される。粒子、プライマー及
び鋳型は、あわせて、いわゆる粒子-プライマー/鋳型複合体試薬(particle-pri
mer/template-complex、PPT試薬)を形成する。逆転写酵素、ビオチン標識
オキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、並びに非標識デオキシヌクレオチド
三リン酸(dNTP)の存在下、対応するcDNAは、鋳型-プライマーにより
磁性粒子に固定された鋳型RNAに相補的に合成され、いわゆるPPT-cDN
A複
合体を形成する。

0014

反応に関与しなかった過剰量のヌクレオチドは、洗い流され、その後、ビオチ
ン化したPPT-cDNA複合体が、ストレプトアビジンの結合したマーカー
素(例えば、ペロシダーゼ、アルカリフォスファターゼ)とともにインキュ
ートされ、いわゆるPPT-cDNA結合複合体(PPT-cDNA-conjugate complex)
が形成される。結合しなかった過剰量のストレプトアビジン結合体は、洗い流さ
れ、粒子に固定されたマーカー酵素は、適当な基質(オルトフェニレンジアミン
AEBTS、TBMなど)とともにインキュベートされ、反応が吸光/吸収を
用いた光度測定又はルミネセンスにより、定量的に決定される。

0015

新たに合成されたcDNAは、組み込まれたビオチン-dNTPにより標識さ
れる。ビオチン/ストレプトアビジンは、比較的弱い結合である抗原/抗体の結
合(10-7〜10-11M)と比べて、非常に結合が強いため(10-15M)、スト
レプトアビジン/アビジン及び結合したマーカー酵素による感度の非常な高さが
ビオチン標識の利点である。

0016

非常に強い結合であるビオチン/ストレプトアビジンシステムと組み合わせて
使用する粒子-リガンド複合体の顕著な効果及び単純な磁気操作により、初めて
、感度が実質的に改良された(0.1mU*逆転写酵素/試験)。その感度の高
さは、他の従来の方法及び製品と比べたとき、少なくとも10倍増加したことに
相当する。より長い間インキュベートすれば、約5000単位/mgの特異的な
活性をもって、感度は約10pg逆転写酵素/試験の検出限界に達する0.05
mUにまで高まりうる。加えて、ビオチン/ストレプトアビジンシステムの強い
結合性のため、より少ない量の標識した基質(例えば、ビオチン-dUTP)を
使用することができ、それにより、測定が一次直線的になる範囲が最大値の2桁
以上増加する(約0.5〜10.0mU/試験)。

0017

改良された感度、測定が一次的になる範囲が広がること、並びに簡単で、迅速
であり、かつ、効果的な操作により、臨床的に通常行う疾患のウイルス診断のた
めのみならず生物医薬の質の制御についても、この新規方法及び試験用キットは
大いに魅力あるものとなる。

0018

*逆転写酵素の単位の定義:1単位は、37℃で10分間に、ポリA/(dT
)15を用いて、1.0nmolの[3H]-TMPが酸沈殿産物へ組み込まれると
きの酵素活性である。
本方法/試験用キットの利点

0019

従来の検出方法及び製品と比べた場合、上記に述べた本方法及びその試験用
ットは以下の利点を有する。

0020

a)非放射性法/試験用キット、又は、全面的に非放射性で、かつ水性溶液
使用により、有機溶媒(TCA、トルエン等)を使用することがなく、それゆえ
、特別な許可無しにどの研究室でも利用できる。放射性物質及び有機廃棄物を使
用しないので、環境にも悪影響がない。

0021

b)非常に結合定数の高いビオチン/ストレプトアビジンをマーカーシステム
として用いたため、他の非放射性方法と比べて10倍感度が改良され、一次直線
的に測定できる範囲が広がる(0.7〜7.0mU)。

0022

c)逆転写は反応混合液吸引により停止するため、速度論に従った阻害実験
が、初めて非放射性の範囲で行える。

0023

d)粒子と結合した反応遊離物/産物の磁気的分離及び分散により単純かつ短
時間の操作(最大3時間)が達成される。

0024

e)PPT-cDNA結合複合体の磁気的固定により、基質を繰り返し添加す
ることや吸光測定が、逆転写酵素の解析において初めて可能になる。

0025

f)ミクロメーター形式が使えるため、試験能力が高く、決まった手順による
操作で行うことができる。

0026

g)適当な特異的反応条件を用いて、うまく反応を最適化すれば、本方法は、
あらゆる種のレトロウイルスと逆転写酵素とに使用できる。

0027

h)レトロウイルスの検出は、抗原/抗体又はPCR/DNA試験のように構
造に基づくだけでなく、逆転写酵素を用いて生化学的に機能に基づいて行ってい
る。
使用分野

0028

本方法と本試験用キットを使用することができるのは、以下の領域である。

0029

a)抗ウイルス剤の開発、治療剤、ウイルス治療、ワクチン実験モデル等に
おいて研究を進める産業界の研究開発の研究室、大学、主な研究機関。これらの
研究の全てにおいて、レトロウイルスの直接的検出は、非常に強く要求されてい
る。

0030

b)AIDS、白血病、自己免疫疾患、癌などレトロウイルスによって引き起
こされる疾病医学的診断及び進行制御。同様な応用がレトロウイルスにより引き
起こされる動物の疾病にも行える。したがって、診療所病院血液銀行、なら
びに臨床研究所、研究所協会において使用可能である。

0031

c)移植及び輸血医療全体、並びに血液、臓器、骨髄、精子等ののドナーバン
ク。上記に述べた供給者の移植物におけるレトロウイルスの汚染を検出すること
は、移植や臓器等の提供によるウイルスの広がりや感染を妨げる上で、極めて重
要である。

0032

d)レトロウイルスの伝搬を防ぐ点から、検査が必要である生物医薬(例えば
血液製剤凝血剤)、生物工学的又は遺伝子工学的に作られた化粧品食品材
料、及び研究試薬(例えば、細胞培養物免疫グロブリン治療用酵素イン
リン、胎児血清等)の生物的な質の制御及び認可。

0033

本方法を開発及び最適化するために、HIVの逆転写酵素がモデル酵素として
使用された。以下の実験ステップは、各試験試料(ウェル)ごとに行われた。

0034

1)50μLの粒子-プライマー/鋳型試薬(オリゴdT/ポリrA-磁性粒子
)を注入し、150μLの粒子洗浄緩衝液希釈した。

0035

2)ミクロタイター磁石分離器の存在下、粒子をウェルの側壁に5分間集め、
溶液を8チャネル洗浄装置で吸引され、その後、200μLの粒子洗浄緩衝液
で3回洗浄した。

0036

3)粒子洗浄緩衝液を吸引した後、10mMのトリス-HCl(pH7.5)
、5mMのDTT、0.5%のトリトンX-100、2.5mMのEDTAを含
溶解緩衝液中に溶解した各種濃度のHIV逆転写酵素20μLを注入し、粒子
-鋳型/プライマー試薬と混合した。一方、阻害研究には、10μLの酵素と1
0μLの阻害剤を含む上記溶解緩衝液を注入した。

0037

4)10μMのdTTP+ビオチン-dUTP、50mMのトリス-HCl(p
H8.0)、80mMのKCl、10mMのMgCl2、2mMのDTT、1m
MのEDTA、0.2%のNP40、0.2%のトリトンX-100からなる3
0μLの反応混合物の添加により反応を始め、37℃で60分間インキュベート
し、反応混合物中で攪拌された。

0038

5)磁性粒子の分離と反応混合物の吸引により、反応を停止させ、粒子に固定
された反応産物(cDNA)を有する磁性粒子を、0.1%のトゥウィーン(twe
en)を含むリン酸緩衝液PBS)からなる洗浄緩衝液200μLで5回洗浄し
た。

0039

6)その後、磁性粒子を、結合緩衝液に溶解した150μLのストレプトアビ
ジン-ペロキシダーゼと37℃で30分間インキュベートし、洗浄した。

0040

7)結合しなかった過剰のストレプトアビジン-ペロキシダーゼを上記のよう
に吸引し、磁性粒子を200μLの洗浄緩衝液で5回洗浄した。

0041

8)その後、AEBTS基質を含む200mLの基質緩衝液を添加し、緑色の
発色の吸光の速度論的測定を、405nmで行った。対象標準は、492nmの
波長とした。

0042

9)図4及び表1の値から、基質添加から15分の間、0.1〜7.0mUの
逆転写酵素の範囲で吸光及び酵素活性が一次関数的に増加することがわかる。基
質とのインキュベート時間を60分まで延長すると、感知できる単位は、約0.
05mUまで小さくなる。

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