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技術 分散補償システム及び分散補償方法

出願人 富士通株式会社
発明者 田中俊毅内藤崇男
出願日 1998年5月8日 (21年10ヶ月経過) 出願番号 1998-126268
公開日 1999年11月30日 (20年3ヶ月経過) 公開番号 1999-331074
状態 特許登録済
技術分野 光伝送方式 光通信システム
主要キーワード 分散誤差 調整区間 敷設区間 誤差調整 ファイバ芯 バラツキ量 m地点 受信側端局
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図面 (20)

課題

受信機側に設ける分散補償器の削減を図り、受信器側分散補償器の損失補償するための光増幅器を削減することを目的とする。

解決手段

波長多重通信においては信号光波長における分布中心波長に対し, 単波長通信に対しては通信波長に対して分散補償ファイバの挿入ごとのブロックではとせずに, 最終的な残留分散が実質的に零になるように構成する。

概要

背景

例えば,1波あたりの伝送速度2.5Gb/s の9 波多重光増幅中継伝送システムの場合について説明する。9つの信号波長は,1551.0 nm から1559.0 nm まで1.0nm間隔で設定し,短波長側からチャネル番号を割り当てる。

伝送路には, 1.5 μm零分散ファイバ分散シフトファイバ,Dispersion-Shifted-Fiber,DSF)と、分散補償ファイバ(Dispersion compensating Fiber, DCF,1.3μm 零分散ファイバ)を用いてる。DSF の分散は波長1558 nm において平均-2 ps/nm/km であり, DCF の分散は+18 ps/nm/kmとする。中継間隔は70 km にする。

この様なシステム構成の場合の分散スロープの影響による各波長における残留累積分散の違いを図1に示す。図中分布する信号光波長中心波長(この場合では,チャネル5), 最も短波長側のチャネル(この場合ではチャネル1),最も長波長側のチャネル(この場合ではチャチャネル9)の3つのチャネルの波長分散マップの状態が示されている。

図1では分散スロープの違いにより、3000km伝送した場合の終端に受信部を設けた場合に、各波長で受信部での残留分散が異なることで、受信部で補償する分散補償量が各波長で異なる。分布する信号光波長の中心波長とは, 図2に示すように,信号光波長分布の平均となる波長である。

システム全体の波長分散設計をする際, すべてのチャネルで伝送特性バランスよく良好にするために,分布する信号光波長の中心波長の最適な波長分散設計が重要とな る。この場合の分布する信号光波長の中心波長(チャンネル5)における波長分散マップを図3に示す。

この図に示すように,伝送路700km で累積した波長分散に対し,分散補償ファイバ70kmを挿入するごとに100%補償を行い, 分散補償ファイバ挿入ごとに累積する波長分散がになるように設計されている。その後は, その繰り返しである。図4に1つの分散補償区間構成と分散補償量の詳細を示す。

70kmごとに光増幅器を行う光増幅中継器により伝送ファイバとなるDSFを接続しこの繰り返しにより、10個の光増幅中継器を用いいて700kmの伝送を行う。光増幅中継器10と光増幅中継器11の伝送路をDCFとなるファイバで構成する。 この時、770km地点では分散が零になるように分散補償を行う。

図3において、信号光は,3,000km伝送後, 受信側において分散補償ファイバ(Dispersion Compensating Fiber, DCF)を用いて分散補償(後置補償)している。(点線で示した分散量受信機側に設けた分散補償器にて補償している。)中心波長チャネル5以外のチャネルについても、図1の特性に従い分散スロープの影響により伝送路中で累積する残留分散が波長ごとに異なるため, 受信機に於いてチャネル(信号光波長)ごとにDCF の長さを調整して分散補償をしている。

受信機側で補償する分散量については伝送路で用いられるDSFとDCF における波長分散値製造誤差より生じる波長分散の分散補償についても分散補償量の調整を行っている。上記の方法を用いた場合, さらに伝送路の長距離化が進んだ場合に,受信端局の分散補償ファイバ量が増え, 受信端局の規模が大きくなる可能性がある。

分散スロープの影響により各波長で残留分散が異なり, 受信部で補償する分散補償量が異なる。そのため,中心波長での残留波長分散が大きいと,伝送特性の良好なチャネルと悪いチャネルに大きな差が生じ, システム全体のバランスがくずれ, さらに,受信端局の規模も大きくなってしまう。

例えば,伝送距離10,000km(太平洋を横断する距離)の場合について述べる。分布する信号光波長の中心波長が重要と考えられるので, その波長に注目して述べ る。DSFにおける波長分散を-1.8ps/nm/km ,分散補償ファイバにおける波長分散を+18 ps/nm/kmであり,中継間隔70km, 10中継おきに分散補償ファイバを挿入し,そのたびに累積した波長分散を100%補償する場合を考える。製造誤差を一切考慮せず, 典型値で計算を行うと,受信端局では, 約1260ps/nm の分散補償ファイバが必要となる。

さらに, 実際にファイバを製造したときに生じる製造誤差についても考慮する必要がある。1.5 μm零分散ファイバの波長分散の製造誤差± 0.2ps/nm/km,分散補償ファイバの波長分散の製造誤差± 0.5ps/nm/km, の場合の伝送路の製造誤差による残留波長分散量を図5に示す。

上記で述べたように,DSFとDCF の伝送路中で用いる割合は, それらの波長分散の逆数比とほぼ同程度であり, 約10対1 である。この場合,残留分散は± 2275 ps/nm に達し, その内訳は, DSF の製造誤差が± 1820 ps/nm, DCF の製造誤差が± 455 ps/nmである。この残留分散を補償するために, 余分のファイバとして約±120km のDCF およびDSF が必要であり, これは4区間分にも相当する。

このように,受信端局において従来の方法で,残留波長分散を補償するには,最大3535 ps/nm(1260+2275ps/nm) の分散補償ファイバ量を必要である。この分散補償量を実現するには, 分散補償ファイバが約200 km必要であり,ファイバの損失を0.2dB/kmとすると, この分散補償ファイバで生じる損失は約40dBに相当する。

この損失を補償するためには, 利得約20dBの光増幅器が2台必要となる。そのため,受信端局の装置構成および実装規模が大きくなる。また,残留分散が大きいと,伝送特性の劣化も生じてしまう。

概要

受信機側に設ける分散補償器の削減を図り、受信器側分散補償器の損失を補償するための光増幅器を削減することを目的とする。

波長多重通信においては信号光波長における分布の中心波長に対し, 単波長通信に対しては通信波長に対して分散補償ファイバの挿入ごとのブロックでは零とせずに, 最終的な残留分散が実質的に零になるように構成する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
4件

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請求項1

送信機受信機間の分散が生じる伝送路を単一または複数の波長の光を用いて通信を行う光通信システムに於いて、該伝送路を複数のブロックに分割して該ブロック内で生じる特定波長の分散を該ブロック内で生じる該特定波長の分散量より過剰に分散補償を行う分散補償器を設け、該特定波長において該受信機端で分散が実質的にになるようにすることを特徴とする分散補償システム

請求項2

該送信機と該受信機間はほぼ一等間隔に光増幅中継器を有しており、該光増幅中継器間隔を変えずに該分散補償器を挿入することを特徴とする請求項1記載の分散補償システム。

請求項3

請求項2に於いて、該光増幅中継器間の設置位置は変えずに分散補償器の補償量を変えることを特徴とする分散補償システム。

請求項4

請求項1に於いて、該分散補償器は該光増幅中継器間の分散を生じるファイバと分散する分散補償ファイバからなり、該分散を生じるファイバと該分散補償ファイバの割合の異なる多種類のケーブルを用意して、分散補償量可変することを特徴とする分散補償方法

請求項5

請求項1に於いて、該分散補償器は該光増幅中継器間の分散を生じるファイバと分散する分散補償ファイバからなり、該分散を生じるファイバと該分散補償ファイバの割合の異にして接続したファイバを複数設け、1本のケーブル内に分散補償量の異なる多種類のファイバを収容し、ケーブル接続時に最適な分散補償量のファイバを選択することを特徴とする分散補償方法。

請求項6

請求項1において、該分散補償器の数を(m) 、該ブロック数を(m+1) とした場合に、分散補償器の補償量として約(m+1)/m ×100%補償とすることを特徴とする分散補償システム。

請求項7

請求項1記載のシステムを構成する場合に、該送信機側と該受信機側からケーブルの敷設を行い、該送信側のケーブルと受信側のケーブルを接続する際に、異なる分散値を有する複数のファイバを収容した多芯化ケーブルで接続を行い、システム全体のファイバの波長分散製造誤差を補償することを特徴とする分散補償方法。

請求項8

請求項1において,該分散補償器として正の分散を持つファイバを用いる場合は該伝送路として負の分散を持つファイバを用い、該分散補償器として負の分散を持つファイバを用いる場合は該伝送路として正の分散を持つファイバを用いることを特徴とする分散補償方法。

請求項9

請求項1に於いて、複数の波長を用いるシステムでは特定波長は複数の波長の中の中心の波長であることを特徴とする分散補償システム。

技術分野

0001

従来、数千キロメートルに及ぶ大洋を横断する長距離光伝送システムでは、光信号電気信号に変換し、retiming, reshapingおよび regenerating を行う光再生中継器を用いて伝送を行っていた。しかし,現在では,光を直接増幅できる光増幅器の実用化が進み、光増幅器を線形中継器として用いる光増幅中継伝送方式が検討されている。

0002

光再生中継器を光増幅中継器に置き換えることにより、中継器内の部品点数を大幅に削減し、信頼性を確保するとともに大幅なコストダウンが見込まれる。また、光伝送システムの大容量化を実現する方法のひとつとして、1つの伝送路に2つ以上の異なる波長を持つ光信号を多重して伝送する波長多重(WDM)光伝送方式が注目されている。

0003

WDM光伝送方式と光増幅中継伝送方式を組み合わせたWDM 光増幅中継伝送方式においては、光増幅器を用いて2つ以上の異なる波長を持つ光信号を一括して増幅することが可能であり、簡素な構成(経済的)で、大容量かつ長距離伝送が実現可能である。

背景技術

0004

例えば,1波あたりの伝送速度2.5Gb/s の9 波多重光増幅中継伝送システムの場合について説明する。9つの信号波長は,1551.0 nm から1559.0 nm まで1.0nm間隔で設定し,短波長側からチャネル番号を割り当てる。

0005

伝送路には, 1.5 μm零分散ファイバ分散シフトファイバ,Dispersion-Shifted-Fiber,DSF)と、分散補償ファイバ(Dispersion compensating Fiber, DCF,1.3μm 零分散ファイバ)を用いてる。DSF の分散は波長1558 nm において平均-2 ps/nm/km であり, DCF の分散は+18 ps/nm/kmとする。中継間隔は70 km にする。

0006

この様なシステム構成の場合の分散スロープの影響による各波長における残留累積分散の違いを図1に示す。図中分布する信号光波長中心波長(この場合では,チャネル5), 最も短波長側のチャネル(この場合ではチャネル1),最も長波長側のチャネル(この場合ではチャチャネル9)の3つのチャネルの波長分散マップの状態が示されている。

0007

図1では分散スロープの違いにより、3000km伝送した場合の終端に受信部を設けた場合に、各波長で受信部での残留分散が異なることで、受信部で補償する分散補償量が各波長で異なる。分布する信号光波長の中心波長とは,図2に示すように,信号光波長分布の平均となる波長である。

0008

システム全体の波長分散設計をする際, すべてのチャネルで伝送特性バランスよく良好にするために,分布する信号光波長の中心波長の最適な波長分散設計が重要とな る。この場合の分布する信号光波長の中心波長(チャンネル5)における波長分散マップを図3に示す。

0009

この図に示すように,伝送路700km で累積した波長分散に対し,分散補償ファイバ70kmを挿入するごとに100%補償を行い, 分散補償ファイバ挿入ごとに累積する波長分散がになるように設計されている。その後は, その繰り返しである。図4に1つの分散補償区間構成と分散補償量の詳細を示す。

0010

70kmごとに光増幅器を行う光増幅中継器により伝送ファイバとなるDSFを接続しこの繰り返しにより、10個の光増幅中継器を用いいて700kmの伝送を行う。光増幅中継器10と光増幅中継器11の伝送路をDCFとなるファイバで構成する。 この時、770km地点では分散が零になるように分散補償を行う。

0011

図3において、信号光は,3,000km伝送後, 受信側において分散補償ファイバ(Dispersion Compensating Fiber, DCF)を用いて分散補償(後置補償)している。(点線で示した分散量受信機側に設けた分散補償器にて補償している。)中心波長チャネル5以外のチャネルについても、図1の特性に従い分散スロープの影響により伝送路中で累積する残留分散が波長ごとに異なるため, 受信機に於いてチャネル(信号光波長)ごとにDCF の長さを調整して分散補償をしている。

0012

受信機側で補償する分散量については伝送路で用いられるDSFとDCF における波長分散値製造誤差より生じる波長分散の分散補償についても分散補償量の調整を行っている。上記の方法を用いた場合, さらに伝送路の長距離化が進んだ場合に,受信端局の分散補償ファイバ量が増え, 受信端局の規模が大きくなる可能性がある。

0013

分散スロープの影響により各波長で残留分散が異なり, 受信部で補償する分散補償量が異なる。そのため,中心波長での残留波長分散が大きいと,伝送特性の良好なチャネルと悪いチャネルに大きな差が生じ, システム全体のバランスがくずれ, さらに,受信端局の規模も大きくなってしまう。

0014

例えば,伝送距離10,000km(太平洋を横断する距離)の場合について述べる。分布する信号光波長の中心波長が重要と考えられるので, その波長に注目して述べ る。DSFにおける波長分散を-1.8ps/nm/km ,分散補償ファイバにおける波長分散を+18 ps/nm/kmであり,中継間隔70km, 10中継おきに分散補償ファイバを挿入し,そのたびに累積した波長分散を100%補償する場合を考える。製造誤差を一切考慮せず, 典型値で計算を行うと,受信端局では, 約1260ps/nm の分散補償ファイバが必要となる。

0015

さらに, 実際にファイバを製造したときに生じる製造誤差についても考慮する必要がある。1.5 μm零分散ファイバの波長分散の製造誤差± 0.2ps/nm/km,分散補償ファイバの波長分散の製造誤差± 0.5ps/nm/km, の場合の伝送路の製造誤差による残留波長分散量を図5に示す。

0016

上記で述べたように,DSFとDCF の伝送路中で用いる割合は, それらの波長分散の逆数比とほぼ同程度であり, 約10対1 である。この場合,残留分散は± 2275 ps/nm に達し, その内訳は, DSF の製造誤差が± 1820 ps/nm, DCF の製造誤差が± 455 ps/nmである。この残留分散を補償するために, 余分のファイバとして約±120km のDCF およびDSF が必要であり, これは4区間分にも相当する。

0017

このように,受信端局において従来の方法で,残留波長分散を補償するには,最大3535 ps/nm(1260+2275ps/nm) の分散補償ファイバ量を必要である。この分散補償量を実現するには, 分散補償ファイバが約200 km必要であり,ファイバの損失を0.2dB/kmとすると, この分散補償ファイバで生じる損失は約40dBに相当する。

0018

この損失を補償するためには, 利得約20dBの光増幅器が2台必要となる。そのため,受信端局の装置構成および実装規模が大きくなる。また,残留分散が大きいと,伝送特性の劣化も生じてしまう。

発明が解決しようとする課題

0019

図1のよにう波長多重で送信した場合に、受信機側で全てのチャネルに対して分散補償を行う必要がある。また、伝送距離を延ばすためには、分散補償の誤差を受信機側で追加補償する必要がある。

0020

従って、光増幅中継伝送方式における受信端局における波長分散補償量を軽減し、伝送特性の劣化を防ぐ必要がある。

課題を解決するための手段

0021

課題の解決策とて、
(1)送信機受信機間の分散が生じる伝送路を単一または複数の波長の光を用いて通信を行う光通信システムに於いて、該伝送路を複数のブロックに分割して該ブロック内で生じる特定波長の分散を該ブロック内で生じる該特定波長の分散量より過剰に分散補償を行う分散補償器を設け、該特定波長において該受信機端で分散が実質的に零になるようにする。
(2)手段(1)に於いて、該送信機と該受信機間はほぼ一等間隔に光増幅中継器を有しており、該光増幅中継器間隔を変えずに該分散補償器を挿入する。
(3)手段(2)に於いて、該光増幅中継器間の設置位置は変えずに分散補償器の補償量を変える。
(4)手段(1)に於いて 該分散補償器は該光増幅中継器間の分散を生じるファイバと分散する分散補償ファイバからなり、該分散を生じるファイバと該分散補償ファイバの割合の異なる多種類のケーブルを用意して,分散補償量を可変する。
(5)手段(1)に於いて 該分散補償器は該光増幅中継器間の分散を生じるファイバと分散する分散補償ファイバからなり、該分散を生じるファイバと該分散補償ファイバの割合の異にして接続したファイバを複数設け、1本のケーブル内に分散補償量の異なる多種類のファイバを収容し、ケーブル接続時に最適な分散補償量のファイバを選択する。
(6)手段(1)において該分散補償器の数を(m) 、該ブロック数を(m+1) とした場合に、分散補償器の補償量として約(m+1)/m ×100%補償とする。
(7)手段(1)において該送信機側と該受信機側からケーブルの敷設を行い、該送信側のケーブルと受信側のケーブルを接続する際に、異なる分散値を有する複数のファイバを収容した多芯化ケーブルで接続を行い、システム全体のファイバの波長分散の製造誤差を補償する。
(8)手段(1)において該分散補償器として正の分散を持つファイバを用いる場合は該伝送路として負の分散を持つファイバを用い、該分散補償器として負の分散を持つファイバを用いる場合は該伝送路として正の分散を持つファイバを用いる。
(9)手段(1)に於いて、複数の波長を用いるシステムでは特定波長は複数の波長の中の中心の波長にする。

0022

単波長通信に於いては、累積した波長分散量以上の分散補償量を持つ分散補償ファイバを周期的に挿入し,受信端局において補償する残留分散を零に近づけているため、受信側での分散補償を不要にすることができる。波長多重通信時においては、中心波長が受信端局において補償する残留分散を零に近くなっているため、他の波長に於いても零を中心に分布し、受信側での分散補償量を削減することができ,伝送特性の劣化なしに, 受信端局における規模の増大を防ぐことができる。

0023

また、伝送路内に挿入する分散補償ファイバの分散補償量を可変できるようにし,製造誤差による残留分散量バラツキを減少させるため、受信側での分散補償量を削減することができる。

発明を実施するための最良の形態

0024

実施例1として、波長多重通信においては信号光波長における分布の中心波長に対 し, 単波長通信に対しては通信波長に対して分散補償ファイバの挿入ごとのブロックでは零とせずに, 最終的な残留分散が実質的に零になるように構成する。

0025

実施例1の基本構成図6に示す。n 波の信号光が送信機で合波され,伝送路を通って,受信機で分波される。伝送路には、DSF数区間おきに分散補償のための分散補償ファイバDCFを導入している。信号光波長における分布の中心波長に対し、その分散補償のために用いられる分散補償ファイバの分散補償量は、ブロックごとには零にはせず、受信機での最終的な残留分散量を零に近づくように構成する。

0026

特に、分散補償間隔が等間隔の場合には、伝送路中に挿入される分散補償ファイバの補償量は、そこまでのDSF伝送中に累積した累積分散量以上となり、分散補償ファイバの区間数を(m) 、補償必要なDSF のブロック数(DSF 数区間分に相当)を(m+1) とした場合には、約(m+1)/m ×100%補償分が必要となる。信号光波長における分布の中心波長に対し、DSF における波長分散-1.8ps/nm/km, 分散補償ファイバにおける波長分散+18 ps/nm/kmの場合を例として述べる。

0027

伝送距離10, 000km で、DSFの1ブロックの伝送距離を700km 、分散補償ファイバの1区間の伝送距離を76kmとする。この時の波長分散マップを図7に示す。分散補償ファイバ挿入するブロックごとでは、残留波長分散は零にせず、最終的に受信端局部で零となるようにする。

0028

即ち、分散補償間隔が等しい場合に、分散補償ファイバの区間数を(m) 、補償必要な分散シフトファイバのブロック数を(m+1) とした場合に、分散補償ファイバの補償量として約(m+1)/m ×100%補償分とする。図8に1ブロックの分散補償区間構成と分散補償量の詳細を示す。送信機から光増幅中継器1〜10迄の各伝送路DSFはそれぞれ70km光増幅中継器10と光増幅中継器11の間には分散補償ファイバテDCF76km挿入することで分散値が零を越えプラスの分散値を取るようにする。

0029

図7及び図8では、伝送路DSFはマイナスの分散値を有し、分散補償ファイバはプラスの分散値を取る構成に成っているが、伝送路DSFにプラスの分散値を有し、分散補償ファイバにマイナスの分散値を取る図9の構成にて図7のように、10,000km伝送した場合に、ブロックごとには零にはせず、受信機が設置される位置で最終的な残留分散量を実質的に零になるよう構成する。

0030

ここでは、波長多重通信においては信号光波長における分布の中心波長に対して分散補償ファイバの挿入ごとのブロックでは零とせずに, 最終的な残留分散が実質的に零になるように構成するれいを説明したが、波長多重通信を行う場合は通信を行う特定波長に着目して分散補償を行う場合、特定の波長の伝送路の分散補償区間で特定の波長に対して分散値が零にならないように分散補償をしても良い。

0031

特定波長の例としては、高ビットレートの信号を伝送するチャネルの波長,低い誤り率を要求されるチャネルの波長などが考えられる。当然これらのチャネルの波長を全体の波長の中心なよ波長に配置することは伝送品質を向上させる効果が高まることはいうまでも無い。実施例2として、波長多重通信の特定波長及び単一波長通信において、第1の実施例を実現するため、伝送路内の分散補償を行う区間に挿入する分散補償ファイバDCFの分散補償量を可変できるようにし、分散補償区間の伝送路での分散量を調整し、製造誤差による残留分散量のバラツキを減少させる方法を説明する。

0032

1つの伝送システムで用いられるDSFを数% 製造した段階で、DSF の波長分散の製造誤差の分布を調査する。その結果、例えばDSF の製造誤差が負の累積量に偏る場合には,伝送路中に挿入する分散補償ファイバDCFの分散補償量を増加させ、正の累積量に偏る場合には、伝送路中に挿入する分散補償ファイバDCFの分散量を減少させることによって、その製造誤差を補償する。

0033

伝送路内の分散補償を行う区間に挿入する分散補償ファイバDCFの分散補償量を分散量の誤差に対応して変える方法としては次のようにして行う。
ファイバ長の変更
ファイバの波長分散値の多種類化
ケーブルの多種類化
ケーブル内のファイバ芯数を増加させて、ケーブル接続時に選択
まず、ファイバ長の変更とは、ある区間において、中継器間の設置位置は変えずに、ファイバ長またはケーブル長を変えることで波長分散補償量を可変する方法である。

0034

例えば図13図14のように分散補償ブロックのDCFのな長を物理的に長く構成する。図13ではDCFをケーブル内の張力線に巻き付ける時の曲率を変えることで、ケーブル長よりDCF長が長くなるように、且つ曲率を変えることによりDCFの長さを調整可能にする。

0035

図14ではケーブルの敷設区間、即ち、光増幅中継器間隔については他の伝送路間隔と同じ距離にし、ケーブルの敷設時に蛇行させるさせる曲率をDSFの場合と異なる曲率を選ぶことにより、実質的な距離を伸縮し、分散補償量を変える。次に、ファイバの波長分散値の多種類化とはある区間において波長分散値の異なる分散補償ファイバを多種類用意しておき、波長分散補償量を可変する方法である。

0036

これは分散補償区間を構成するDSFとDCFの長さの比を変えることにより容易に製造可能である。さらに、図10図11に示すようにケーブルの多種類化とはある区間において分散補償ファイバの割合の異なるケーブルを用意して、ケーブルを分散補償値に対応させて選択することにより分散補償量を可変する方法である。

0037

最後に、図12に示すようにケーブルを多芯化し、1本のケーブル内に分散補償量の異なる多種類のファイバを用意しておきケーブル接続時に最適な分散補償量のファイバを選択する。図12の構成はケーブルはファイバに比べ非常に高価であるため、1本のケーブルに1本のファイバを用意し、分散値の異なるケーブルを複数容易する場合に比べ経済的に有利である。

0038

上記4つの方法を伝送路の各分散補償区間に分散誤差踏まえて、分散補償量に対応して、組み合わせて用いることにより、伝送特性を劣化させずに,受信端局における装置構成および実装をコンパクトにするのにより効果的である。上記に述べたように、分散量の異なる分散補償ファイバDCFを多種類用意することで,波長分散補償量を調整でき,ファイバの製造誤差による残留波長分散のバラツキ量を補償できる例を示す。

0039

DSFにおける波長分散を-1.8ps/nm/km ,分散補償ファイバにおける波長分散を+18 ps/nm/kmであり,伝送距離10,000km,中継間隔70km, 10中継おきに分散補償ファイバを挿入している場合について示す。また, DSF の波長分散の製造誤差± 0.2ps/nm/km, 分散補償ファイバの波長分散の製造誤差± 0.5ps/nm/kmとする。

0040

このとき,製造誤差により残留分散に±2275ps/nm のバラツキが生じるので,分散補償ファイバ長として約±120km のバラツキが生じる。このバラツキを抑える方法として分散補償ファイバの割合の異なるケーブルを用意する方法が挙げられる。まず, 製造工程,経済的な面の有利さも考え, 分散補償ファイバの割合が0%,50%,10 0%の3種類のファイバを考える。

0041

製造誤差を含まない場合に分散補償ファイバの割合が50% の区間を配置することにより, システム全体の残留波長分散量が負に偏れば, 分散補償ファイバの割合を50% から100%へ変更し, 正に偏れば, 分散補償ファイバの割合を50% から0%にすることができ る。残留波長分散は,中継器区間の半区間分の波長分散値ステップで調整可能となる。

0042

つまり,中継区間が70kmの場合であれば, 約700ps/nmステップで調整可能である。また,ファイバ長として約±120km のバラツキがあるので, それを補償するには, この場合, 約3区間(3 ×35km)必要である。分散補償ファイバの割合が50% の区間を3区間用いた場合について以下に示す。

0043

製造誤差を含まない場合の波長分散マップを図15に示す。製造誤差を含まない場合に最適な波長分散設計がなされているとする。DSFの波長分散の製造誤差+0.2ps/nm/km,分散補償ファイバの波長分散の製造誤差+ 0.5ps/nm/km を含んだ場合の波長分散マップを図16に示す。これに対し, 正に偏ったので, 分散補償ファイバの割合を50% から0%に変更してシステム全体の波長分散を調整したときの波長分散マップを図17に示す。

0044

また,DSFの波長分散の製造誤差-0.2ps/nm/km,分散補償ファイバの波長分散の製造誤差-0.5ps/nm/kmを含んだ場合の波長分散マップを図18に示す。これに対し, 負に偏ったので, 分散補償ファイバの割合を50% から100%に変更してシステム全体の波長分散を調整したときの波長分散マップを図19に示す。このように, 製造誤差によるバラツキを抑えることができる。

0045

次に,中継間隔50kmの場合について示す。ファイバ長として約±120km のバラツキがあるので, それを補償するには, この場 合, 約4区間(4 ×25km)必要である。分散補償ファイバの割合が50% の区間を4区間用いた場合について以下に示す。

0046

中継区間が50kmであるので, システムの残留波長分散量は, 約500ps/nmステップで調整可能である。製造誤差を含まない場合の波長分散マップを図20に示す。製造誤差を含まない場合に最適な波長分散設計がなされているとする。DSFの波長分散の製造誤差+0.2ps/nm/km,分散補償ファイバの波長分散の製造誤差 +0.5ps/nm/kmを含んだ場合の波長分散マップを図21に示す。

0047

これに対し, 正に偏ったので,分散補償ファイバの割合を50% から0%に変更してシステム全体の波長分散を調整したときの波長分散マップを図22に示す。また,DSFの波長分散の製造誤差-0.2ps/nm/km, 分散補償ファイバの波長分散の製造誤差-0.5ps/nm/kmを含んだ場合の波長分散マップを図23に示す。これに対し, 負に偏ったので, 分散補償ファイバの割合を50% から100%に変更してシステム全体の波長分散を調整したときの波長分散マップを図24に示す。

0048

このように,製造誤差によるバラツキを抑えることができる。さらに,残留波長分散を調整するステップを細かくしたい場合には,分散補償ファイバの割合の種類をさらに増加させることにより実現可能である。図25にシステム全体の波長分散の製造誤差を補正する区間を設ける場合を示す。

0049

そこで実施例2の手法で構成したファイバ及びケーブルより用意した多種類分散値を有するようにしたファイバから適切なものを選択して、最終的な波長分散の等化作業を行う。図25調整方法のとしては送信側及び受信側端局側からそれぞれ敷設していく過程で, 敷設されたファイバの特性を調べ、送信機側より敷設したケーブルと受信機側より敷設したケーブルとを接続する区間を波長分散調整区間として、実施例2に開示した手段のいずれかまたは組み合わせを用いて、伝送を行う特定波長に対するシステム全体の波長分散誤差調整し、且つ、受信機の位置で実質的に波長分散が零になるように分散量を調整することで伝送特性が悪化しないように分散量を調整する。

発明の効果

0050

本願発明のように構成することで、受信波長多重で送信した場合に、受信機側で全てのチャネルに対して分散補償を行う必要がなるなる。また、波長多重時の中心波長を用いて調整を行うために、他の波長の分散のばらつきも零分散に近い値になり、全体的に受信側で必要になる分散補償器の量を削減出来る。 このため受信機側で分散補償器による損失を補償するための光増幅器を不要にすることが出来る。

0051

また、従来伝送距離を延ばすためには、分散補償の誤差を受信機側で追加補償する必要が有ったが、誤差分についても伝送路内に設けた分散補償器で補償するため受信器側での分散補償量を削減できる。前にも述べたように分散補償器による損失を補償するための光増幅器は不要になる。

図面の簡単な説明

0052

図1分散スーロプの影響による各波長における残留累積波長分散量の違いを示す図
図2波長分布の平均波長を示す図
図3従来の波長分散補償方法を適用した場合の波長分散マップ。
図4伝送路の1分散補償区間の構成と分散マップの関係を示す図
図5伝送路の製造誤差による残留波長分散量を示す図
図6本発明の基本構成を示す図
図7本発明を適用した場を居の波長分散補償マップ。
図8本発明の伝送路の1分散補償区間の構成と分散マップの関係を示す図
図9本発明の伝送路の1分散補償区間の構成と分散マップの関係を示す図
図10ケーブルの他種類化を示す図
図11ケーブルの構造を示す図
図12ケーブルの多芯化を示す図
図13ファイバ長の変更を示す図
図14ケーブル長の変更を示す図
図15本発明を用いた製造誤差を含まない場合の波長分散マップ
図16DCF:+0.5ps/nm,DSF+0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図17本発明を用いた時のDCF:+0.5ps/nm,DSF+0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図18DCF:−0.5ps/nm,DSF−0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図19本発明を用いた時のDCF:−0.5ps/nm,DSF−0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図20本発明を用いた製造誤差を含まない場合の波長マップ
図21DCF:−0.5ps/nm,DSF−0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図22本発明を用いた時のDCF:−0.5ps/nm,DSF−0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図23DCF:+0.5ps/nm,DSF+0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図24本発明を用いた時のDCF:+0.5ps/nm,DSF+0.2ps/nmの製造誤差を含んだ波長分散マップ
図25波長分散調整区間の配置方法を示す図

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