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技術 摩擦材の製造方法

出願人 株式会社曙ブレーキ中央技術研究所
発明者 新井勝男
出願日 1998年5月13日 (23年0ヶ月経過) 出願番号 1998-130531
公開日 1999年11月26日 (21年5ヶ月経過) 公開番号 1999-325139
状態 未査定
技術分野 ブレーキ装置 抗スリップ物質
主要キーワード 次加圧力 加圧開放 ガス抜き処理 初期加圧 ディスクブレーキ用ディスク 板金プレス 熱成形金型 熱成形装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年11月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

摩擦材熱成形において、発生ガスを十分に排出できないことによる欠点を解消し、キレツが発生したり、硬さが低い等の不具合が発生しないガス抜き処理を行う摩擦材の製造方法を提供する。

解決手段

繊維基材結合材及び摩擦調整材を混合したものを所定の形状に予備成形した後、その予備成形体を熱成形する熱成形工程を有し、その熱成形工程は、加圧ガス抜きのための加圧開放とを繰り返し行うことからなる摩擦材の製造方法において、該熱成形工程における初期の加圧時間は、それに続く加圧時間より長くしたことを特徴とする摩擦材の製造方法。前記初期加圧時間における加圧力は、初期加圧時間に続く加圧時間における加圧力よりも大で、初期加圧直後の加圧力を最も小さく、順次加圧力を大とすることが好ましい。

概要

背景

一般にブレーキ用摩擦材の製造は、摩擦材原料の配合、攪拌常温における予備成形熱成形、加熱(アフターキュア)、研磨等の仕上げ加工の各工程を経て行われている。その中でも熱成形工程における成形条件製品の性能を直接左右するので、熱成形工程は最も重要な工程である。通常、熱成形工程の初期段階では、加熱による摩擦材中のレジンの反応や揮発性物質気化に伴って発生するガスを排出するため、加圧加圧開放(「除荷」ともいう)を繰り返すガス抜き処理を複数回行った後、所定の成形温度・圧力に数分間保持し、熱成形体を得ている。その際に行われる従来のガス抜き処理は、図4に示すように一定の時間間隔、一定の圧力での加圧と加圧開放を繰り返す操作が行われるものであった。

概要

摩擦材の熱成形において、発生ガスを十分に排出できないことによる欠点を解消し、キレツが発生したり、硬さが低い等の不具合が発生しないガス抜き処理を行う摩擦材の製造方法を提供する。

繊維基材結合材及び摩擦調整材を混合したものを所定の形状に予備成形した後、その予備成形体を熱成形する熱成形工程を有し、その熱成形工程は、加圧とガス抜きのための加圧開放とを繰り返し行うことからなる摩擦材の製造方法において、該熱成形工程における初期の加圧時間は、それに続く加圧時間より長くしたことを特徴とする摩擦材の製造方法。前記初期加圧時間における加圧力は、初期加圧時間に続く加圧時間における加圧力よりも大で、初期加圧直後の加圧力を最も小さく、順次加圧力を大とすることが好ましい。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

繊維基材結合材及び摩擦調整材を混合したものを所定の形状に予備成形した後、その予備成形体熱成形する熱成形工程を有し、その熱成形工程は、加圧ガス抜きのための加圧開放とを繰り返し行うことからなる摩擦材の製造方法において、該熱成形工程における初期の加圧時間は、それに続く加圧時間より長くしたことを特徴とする摩擦材の製造方法。

請求項2

前記初期加圧時間における加圧力は、初期加圧時間に続く加圧時間における加圧力よりも大で、初期加圧直後の加圧力を最も小さく、順次加圧力を大とすることを特徴とする請求項1記載の摩擦材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、自動車鉄道車両産業機械等に使用されるブレーキ用摩擦材の製造方法に関し、特にキレツの発生がなく、硬さの低下のないブレーキ用摩擦材の製造方法に関する。

背景技術

0002

一般にブレーキ用摩擦材の製造は、摩擦材原料の配合、攪拌常温における予備成形熱成形、加熱(アフターキュア)、研磨等の仕上げ加工の各工程を経て行われている。その中でも熱成形工程における成形条件製品の性能を直接左右するので、熱成形工程は最も重要な工程である。通常、熱成形工程の初期段階では、加熱による摩擦材中のレジンの反応や揮発性物質気化に伴って発生するガスを排出するため、加圧加圧開放(「除荷」ともいう)を繰り返すガス抜き処理を複数回行った後、所定の成形温度・圧力に数分間保持し、熱成形体を得ている。その際に行われる従来のガス抜き処理は、図4に示すように一定の時間間隔、一定の圧力での加圧と加圧開放を繰り返す操作が行われるものであった。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、熱成形工程でのガスの発生量は、初期段階の初めの段階ではレジンの熱硬化反応があまり進まないために少なく、時間の経過で摩擦材の温度が上がってくると熱硬化反応が進んで多くなるので、従来行われていたガス抜き処理は、実際の発生ガス量の変化に十分対応していなかった。そのため、発生ガスの排出が十分でないことも多々あり、それに起因して熱成形品にキレツが発生したり、硬さが低い等の不具合が発生することがあり、発生ガスを十分に排出できるガス抜き処理の手段或いは条件を確立することが望まれていた。本発明は、上記した欠点を解消し、キレツが発生したり、硬さが低い等の不具合が発生しないガス抜き処理を行う摩擦材の製造方法を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、下記の手段により上記の課題を解決した。
(1)繊維基材結合材及び摩擦調整材を混合したものを所定の形状に予備成形した後、その予備成形体を熱成形する熱成形工程を有し、その熱成形工程は、加圧とガス抜きのための加圧開放とを繰り返し行うことからなる摩擦材の製造方法において、該熱成形工程における初期の加圧時間は、それに続く加圧時間より長くしたことを特徴とする摩擦材の製造方法。
(2)前記初期加圧時間における加圧力は、初期加圧時間に続く加圧時間における加圧力よりも大で、初期加圧直後の加圧力を最も小さく、順次加圧力を大とすることを特徴とする前記(1)記載の摩擦材の製造方法。

発明を実施するための最良の形態

0005

摩擦材の製造方法においては、従来その熱成形工程で行われている加圧、加圧開放のサイクルとしては次のようなガス抜きが行われている。その1例としては、ガス抜き条件は、図4に示すように、面圧55MPaで10秒加圧後、10秒加圧開放の操作を1サイクルとし、これを5回繰り返した後、面圧55MPa一定で300秒加圧・保持して製品を得ている。前記したように、このようなガス抜き条件がガス発生量の変化に合致していないという問題に対応するために、実際のガス発生量の変化がどのようなものかを知るために予備実験を行った。
(予備実験)予め第1表に示す配合の摩擦材の原材料攪拌混合した混合物について加熱し、その昇温過程における温度と発生ガス量の関係を測定した。測定結果は、図6に示すように低温時にはガス発生量は少なく、温度が上昇するにつれてガス発生量は増え、100℃付近ピークを示す。その後、130℃近辺まで低下した後、再度上昇し160℃でピークを示した。

0006

0007

図6にみるガス発生量の変化からすると、熱成形の初期段階で温度が100℃に達する前の期間ではガス発生量が少ないため、加圧時間は長く、ガス抜きのための加圧開放時間が短くてよく、温度が上昇して100℃付近、160℃付近や210℃付近ではガス発生量が多いので、ガス抜きのための加圧開放時間が長い方がよく、加圧時間は短くする方がよいことが判った。本発明は、以上のような研究の結果を利用して熱成形を行うものであるが、前記の加圧開放時間を長くするとか、あるいは加圧時間は短くするとかいっても、加圧下で熱成形を行うことが目的である以上、加圧開放時間を連続して長くすると熱成形品の硬さが低下するなどの問題が生じるから、その時間の設定を任意にすることは実際問題としてできるとは限らないし、また好ましくない場合もある。

0008

そのため、加圧開放時間を長くするといっても1回に取れる加圧開放時間の時間の長さに限度があるので通算で行うようにすることができる。その1例としては、後述する実施例1で説明する図1に示すように、圧力開放期間を前の方より後の方で長くするようにすることができる。また、装置の機器運転上、1回の加圧開放時間を同じ時間にした方が好ましい場合には、加圧時間の方を段々短くするようにしても、同様の目的を達成することができる。これは実施例2で説明する図2に示している。本発明は、そのガス抜きの加圧開放時間の設定には種々のやり方を取れることは容易に理解できるところである。

0009

本発明の摩擦材の製造方法は、従来知られている摩擦材の製造工程において行うことができる。従来知られている摩擦材の製造方法の1例としてディスクブレーキ用ディスクパットの製造工程を挙げると次のような工程からなる。すなわち、ディスクブレーキ用ディスクパットの製造工程においては、板金プレスにより所定の形状に成形され、脱脂処理及びプライマー処理が施され、そして接着剤が塗布された裏金と、耐熱性有機繊維無機繊維金属繊維等の繊維材料と、無機有機充填材、摩擦調整材及び熱硬化性樹脂バインダ等の粉末原料とを配合し、攪拌により十分に均質化した原材料を常温にて所定の圧力で成形(予備成形)して作製した予備成形体とを、熱成形工程において所定の温度及び圧力で熱成形して両部材を一体に固着し、アフタキュアを行い、最終的に仕上げ処理を施す工程からなる。

0010

前記した有機繊維としては、芳香族ポリアミド繊維(例えばアラミド繊維)、アクリル繊維が挙げられ、無機繊維としては例えばチタン酸カリウム繊維アルミナ繊維等のセラミック繊維ガラス繊維カーボン繊維ロックウール等が挙げられ、また金属繊維としては例えば銅繊維スチール繊維が挙げられる。無機充填材としては、例えばバームキュライトマイカ等の鱗片状無機物硫酸バリウム炭酸カルシウム等の粒子が挙げられ、有機充填材としては、例えば合成ゴムカシュー樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂バインダとしては、例えばフェノール樹脂ストレートフェノール樹脂ゴム等による各種変性フェノール樹脂を含む)、メラミン樹脂ポリイミド樹脂BT樹脂等を挙げることができる。また、摩擦調整材としては、例えばアルミナシリカマグネシアジルコニア酸化クロム石英等の金属酸化物等を、固体潤滑剤としては、例えばグラファイト二硫化モリブデン等を挙げることができる。

0011

従来行われている熱成形工程を図面を用いて説明すると、図5に示すような上型2、中型3、下型4とからなる熱成形金型5を、ヒータ8をそれぞれ有する上部の加熱板6と下部の加熱板7の間に設けた熱成形装置1を用いる。その上型2と下型4との間に摩擦材13と裏金14からなる予備成形体12をに投入し、ヒータ8に通電して、加熱板6と加熱板7により予備成形体12を加熱するようにする。加熱板6と加熱板7の上下から加圧して、同時に加熱加圧が行われるようにして熱成形を行うものである。この熱成形装置1を用いても本発明を実施することができる。本発明は、そのガス抜きの操作が重要であるため、図3に示す熱成形装置1を用いると、一層容易に行うことができる。図3に示す熱成形装置1は、上型2の側部に凹部9を設け、また中型3の側面部にガス抜き孔10が開いている熱成形金型5を用いる。ガス抜き孔10の先にガス流量計11を設置しておき、ガス流量を記録するようにできる。この装置によれば、ガス抜きを迅速に行うことができる。

0012

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。

0013

実施例1
本発明法)第1表に示した配合と同じ配合の摩擦材の原材料を攪拌混合し、予備成形し、圧力、時間を図1に示すパターンに設定して熱成形を行った。このパターン設定の基本的な考えは、ガス発生量の少ない低温時の加圧時間を長くし、ガス抜きの加圧開放時間を短くし、ガス発生量が多くなる高温時の加圧時間を短くし、加圧開放時間を長くした。また圧力は、最初は材料間の熱伝導を良くするために高くし、ガス発生量が多くなるは、一旦圧力を下げてガスが抜け易くし、その後徐々に高くしていった。
(従来法)ガス抜き条件は、図4に示すように、面圧55MPaで10秒加圧後、10秒加圧開放の操作を1サイクルとし、これを5回繰り返した後、面圧55MPa一定で300秒加圧・保持して製品を得た。

0014

(測定結果)両方の熱成形工程で得た製品について、その性質を測定したところ、第2表に示すように本発明法による本発明法品は、従来法による従来の製品に比して、キレツの発生率は低く、硬さも高いことが確認された。なお、第2表の本発明品、従来品ともにキレツの発生や硬さ不良の差が出やすいように、原材料をわざと十分に吸湿させてから、熱成形を行ったものである。

0015

0016

実施例2
(予備成形体の作製)実施例1と同じ配合の原材料を混合、攪拌した後、常温で加圧成形を行い、パッドの予備成形体を作製した。
(熱成形工程)
(1)本発明法
この予備成形体12を、図3に示す熱成形装置1の熱成形金型5に投入し、図2のガス抜きパターンに示すように、加圧時間と加圧開放時間の切替えを流量計の測定による発生ガス量の変化に応じて行い、発生ガス量が少ない時は加圧時間を長くし、多い時は加圧時間を短くし、ガス抜きの加圧開放時間は全体を通じてほぼ一定とした。これにより、ガス抜きのための加圧開放操作を行う時間間隔は最初は長く、後半は短くなっている。なお、当然のことながら、このパターンは製品のサイズ、配合成分、温度上昇速度等によって、ガスの発生量と時間の関係が変わるのに応じて適宜変更する必要がある。

0017

(2)従来法
次に前項と同様な熱成形を、従来法に沿って、図4に示すようにガス抜き条件である加圧10秒後、加圧開放10秒を1サイクルとし、これを5回繰り返した後、55MPa一定で300秒間加圧、保持して製品を得た。このガス抜き時のガス量をガス流量計で測定、記録したところ、ガス抜き初期には発生ガスはあまり多くなく、予備成形体12の温度が上昇してくるとガス発生量が急激に増加していることが判った。
(測定結果)両方法の製品を比較したところ、本発明法による製品は、第2表に示すところと同様な結果が得られた。キレツの発生率は低く、硬さも高いことが確認できた。なお、ここで熱成形したものは、本発明品、従来品ともにキレツの発生や硬さ不良の差が出やすいように、原材料をわざと十分に吸湿させてから、熱成形を行ったものである。

発明の効果

0018

本発明によれば、摩擦材の製造方法における熱成形工程で、その過程でのガス発生量に即したガス抜きを行うことができるので、製品にキレツの発生や硬さ不良の差が出るという欠点が生じることがなく、品質の良い摩擦材を製造することができる。また、摩擦材の製造での生産性を上げることができる。本発明で用いる熱成形装置では、熱成形工程の過程でのガス発生量を知ることができ、それに即応するガス抜き操作を行うことができる。

図面の簡単な説明

0019

図1本発明の実施例1におけるガス抜き条件を表わすダイアグラムを示す。
図2本発明の実施例2におけるガス抜き条件を表わすダイアグラムを示す。
図3本発明を行うのに使用するのに適した熱成形装置の縦断面図を示す。
図4従来の熱成形法におけるガス抜き条件を表わすダイアグラムを示す。
図5従来の熱成形法において使用されている熱成形装置の縦断面図を示す。
図61例の摩擦材原材料の混合物を加熱した際の時間とガス発生量との関係を表わすグラフを示す。

--

0020

1熱成形装置
2上型
3中型
4下型
金型
6加熱板
7 加熱板
8ヒータ
9 凹部
10ガス抜き孔
11ガス流量計
12予備成形体
13摩擦材
14 裏金

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