図面 (/)

技術 電磁クラッチ

出願人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
発明者 西村興三
出願日 1998年5月8日 (22年9ヶ月経過) 出願番号 1998-126227
公開日 1999年11月26日 (21年2ヶ月経過) 公開番号 1999-325122
状態 未査定
技術分野 油圧・電磁・流体クラッチ・流体継手
主要キーワード フレームプレート 駆動力伝達体 外部シャフト 回り止め突起 右方端 左方端 係止用突起 非磁性体材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年11月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

構成上の種々の制約を効果的に抑制することができるようにする。

解決手段

回転可能なシャフト12、シャフト12に外嵌され、フィールド161内に配設された励磁コイル162からなる励磁コイル部16、シャフト12に外嵌され、シャフトと共回り可能かつ軸方向に移動可能な嵌合体142、励磁コイル部16に対向し、嵌合体142の軸方向一方側となる位置に固設された鍔状の磁性板144、及び、駆動力伝達体20の側面の当接面に対向する被当接面を側面に有し、嵌合体144の軸方向他方側となる位置に固設された駆動力被伝達体143を備える。励磁コイル162への通電時には、磁性板144がフィールド161に磁気吸引されて嵌合体142と共に軸方向他方側に移動することにより駆動力被伝達体143の被当接面が駆動力伝達体20の当接面に押圧される。

概要

背景

従来、この種の電磁クラッチは、例えば、回転可能に外嵌されたギア等の駆動力伝達体を有するシャフト磁性材からなる筒体を外周に備えた励磁コイルが外嵌されると共に、このシャフトの駆動力伝達体と励磁コイル部との間であって励磁コイル部に対向する位置に駆動力被伝達体が固設され、駆動力伝達体の駆動力被伝達体側に板ばねを介して鍔状の磁性板が固設されて構成されている。

このように構成された電磁クラッチでは、励磁コイルに通電されると、磁性板が駆動力被伝達体に磁気吸引されるため、駆動力伝達体の回転駆動力が磁性板を介して駆動力被伝達体に伝達される結果、駆動力被伝達体が駆動力伝達体と共に回転し、これによりシャフトが回転する。

また、励磁コイルへの通電が遮断されると、磁性板の駆動力被伝達体への磁気吸引が解除されるため、磁性板が板ばねの弾性力で駆動力伝達体側に引き戻されることになる結果、回転駆動力の伝達が遮断されて駆動力被伝達体の回転が停止し、これによりシャフトの回転が停止する。

概要

構成上の種々の制約を効果的に抑制することができるようにする。

回転可能なシャフト12、シャフト12に外嵌され、フィールド161内に配設された励磁コイル162からなる励磁コイル部16、シャフト12に外嵌され、シャフトと共回り可能かつ軸方向に移動可能な嵌合体142、励磁コイル部16に対向し、嵌合体142の軸方向一方側となる位置に固設された鍔状の磁性板144、及び、駆動力伝達体20の側面の当接面に対向する被当接面を側面に有し、嵌合体144の軸方向他方側となる位置に固設された駆動力被伝達体143を備える。励磁コイル162への通電時には、磁性板144がフィールド161に磁気吸引されて嵌合体142と共に軸方向他方側に移動することにより駆動力被伝達体143の被当接面が駆動力伝達体20の当接面に押圧される。

目的

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、構成上の種々の制約を効果的に抑制することができる電磁クラッチを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

回転可能なシャフトと該シャフトに回転可能に外嵌された駆動力伝達体との連結を電気的に断続する電磁クラッチにおいて、前記シャフトを内嵌し、外周に磁性材からなる筒体を有する励磁コイル部と、前記シャフトに外嵌され、前記シャフトと共回り可能かつ軸方向に移動可能な嵌合体と、前記励磁コイル部に対向し、前記嵌合体の軸方向一方側となる位置に固設された鍔状の磁性板と、前記駆動力伝達体の側面の当接面に対向する被当接面を側面に有し、前記嵌合体の軸方向他方側となる位置に固設された駆動力被伝達体とを備え、前記励磁コイルへの通電時は、前記磁性板が前記筒体に磁気吸引されて前記嵌合体と共に軸方向他方側に移動することにより前記駆動力被伝達体の被当接面が前記駆動力伝達体の当接面に押圧されることを特徴とする電磁クラッチ。

請求項2

請求項1記載の電磁クラッチにおいて、前記励磁コイルの内周側に磁路を構成する磁性部材が配設されたことを特徴とする電磁クラッチ。

請求項3

請求項1又は2記載の電磁クラッチにおいて、前記励磁コイルへの通電遮断時に前記駆動力被伝達体を前記駆動力伝達体から軸方向に離反させる付勢部材が設けられていることを特徴とする電磁クラッチ。

請求項4

前記駆動力伝達体及び前記駆動力被伝達体は、その当接面及び被当接面の対向位置に円周状の溝が形成されたものであり、前記付勢部材は、前記各溝内に圧縮状態内装されたコイルばねからなるものであることを特徴とする請求項3記載の電磁クラッチ。

請求項5

前記励磁コイル部は、通電による磁気吸引によって可動する磁性体の可動プレートを軸方向他方側に有し、該可動プレートは、前記励磁コイル部とは反対側の面であって前記駆動力被伝達体と対向する位置に係止用突起が形成され、前記駆動力被伝達体はその被当接面と反対側の側面であって前記係止用突起と対向する位置に少なくとも1つの被係止用突起が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電磁クラッチ。

請求項6

前記駆動力伝達体の当接面及び前記駆動力被伝達体の被当接面には、互いに噛合可能な歯が周方向に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁クラッチ。

技術分野

0001

本発明は、回転可能なシャフトと該シャフトに回転可能に外嵌された駆動力伝達体との連結を電気的に断続する電磁クラッチに関する。

背景技術

0002

従来、この種の電磁クラッチは、例えば、回転可能に外嵌されたギア等の駆動力伝達体を有するシャフトに磁性材からなる筒体を外周に備えた励磁コイルが外嵌されると共に、このシャフトの駆動力伝達体と励磁コイル部との間であって励磁コイル部に対向する位置に駆動力被伝達体が固設され、駆動力伝達体の駆動力被伝達体側に板ばねを介して鍔状の磁性板が固設されて構成されている。

0003

このように構成された電磁クラッチでは、励磁コイルに通電されると、磁性板が駆動力被伝達体に磁気吸引されるため、駆動力伝達体の回転駆動力が磁性板を介して駆動力被伝達体に伝達される結果、駆動力被伝達体が駆動力伝達体と共に回転し、これによりシャフトが回転する。

0004

また、励磁コイルへの通電が遮断されると、磁性板の駆動力被伝達体への磁気吸引が解除されるため、磁性板が板ばねの弾性力で駆動力伝達体側に引き戻されることになる結果、回転駆動力の伝達が遮断されて駆動力被伝達体の回転が停止し、これによりシャフトの回転が停止する。

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、上記従来の電磁クラッチでは、励磁コイルへの通電時に磁性板が駆動力被伝達体に磁気吸引されるように構成されているため、駆動力被伝達体は非磁性材料ではなく磁性材料で構成しなければならず、駆動力被伝達体の材料選択制約を受けるという問題があった。

0006

また、磁性板が板ばねの弾性力に抗して駆動力被伝達体に磁気吸引される構成であるため、板ばねの弾性力のばらつき等を考慮して磁性板と駆動力伝達体との対向間隔を設定する必要が生じる結果、磁性板と駆動力被伝達体の配置位置が板ばねにより制約を受ける一方、回転駆動力の駆動力被伝達体への伝達が磁性板の駆動力被伝達体への磁気吸引により行われるものであるため、回転駆動力の伝達トルクを向上させるうえで制約を受けるという問題もあった。

0007

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、構成上の種々の制約を効果的に抑制することができる電磁クラッチを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、回転可能なシャフトと該シャフトに回転可能に外嵌された駆動力伝達体との連結を電気的に断続する電磁クラッチにおいて、前記シャフトを内嵌し、外周に磁性材からなる筒体を有する励磁コイル部と、前記シャフトに外嵌され、前記シャフトと共回り可能かつ軸方向に移動可能な嵌合体と、前記励磁コイル部に対向し、前記嵌合体の軸方向一方側となる位置に固設された鍔状の磁性板と、前記駆動力伝達体の側面の当接面に対向する被当接面を側面に有し、前記嵌合体の軸方向他方側となる位置に固設された駆動力被伝達体とを備え、前記励磁コイルへの通電時は、前記磁性板が前記筒体に磁気吸引されて前記嵌合体と共に軸方向他方側に移動することにより前記駆動力被伝達体の被当接面が前記駆動力伝達体の当接面に押圧されることを特徴としている。

0009

この構成によれば、励磁コイルに通電されると、磁性板が磁性材からなる筒体に磁気吸引されるため、嵌合体が駆動力伝達体側に移動し、駆動力被伝達体の被当接面が駆動力伝達体の当接面に押圧される。この結果、駆動力伝達体の回転駆動力が駆動力被伝達体に伝達され、嵌合体と一緒にシャフトが回転駆動される。また、励磁コイルへの通電が遮断されると、磁性板の筒体への磁気吸引が解除されるため、駆動力被伝達体が駆動力伝達体から離反し、嵌合体の回転の停止に応じてシャフトの回転が停止される。

0010

また、請求項2に係る発明は、請求項1に係るものにおいて、前記励磁コイルの内周側に磁路を構成する磁性部材が配設されたことを特徴としている。この構成によれば、励磁コイルの外周の筒体と内周側の磁性部材とで磁路の一部が構成される。

0011

また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るものにおいて、前記励磁コイルへの通電遮断時に前記駆動力被伝達体を前記駆動力伝達体から軸方向に離反させる付勢部材が設けられていることを特徴としている。

0012

この構成によれば、励磁コイルへの通電が遮断されると、駆動力伝達体側に移動していた駆動力被伝達体が付勢部材により駆動力伝達体から軸方向に離反され、回転駆動力の駆動力被伝達体への伝達が遮断される。

0013

また、請求項4に係る発明は、請求項3に係るものにおいて、前記駆動力伝達体及び前記駆動力被伝達体は、その当接面及び被当接面の対向位置に円周状の溝が形成されたものであり、前記付勢部材は、前記各溝内に圧縮状態内装されたコイルばねからなるものであることを特徴としている。

0014

この構成によれば、駆動力伝達体側に移動していた駆動力被伝達体が、駆動力伝達体の当接面と駆動力被伝達体の被当接面の溝内に圧縮状態で内装されたコイルばねにより軸方向に沿って駆動力伝達体から離反される。

0015

また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係るものにおいて、前記励磁コイル部は、通電による磁気吸引によって可動する磁性体の可動プレートを軸方向他方側に有し、該可動プレートは、前記駆動力被伝達体と対向する位置に係止用突起が形成され、前記駆動力被伝達体はその被当接面と反対側の側面であって前記係止用突起と対向する位置に少なくとも1つの被係止用突起が形成されていることを特徴としている。

0016

この構成によれば、励磁コイルへの通電が遮断されると、可動プレートは駆動力被伝達体側に移動し、可動プレートの係止用突起と駆動力被伝達体の被係止用突起どうしが互いに係合され、駆動力被伝達体の不用意な回転が阻止される。また、励磁コイルに通電されると、可動プレートが筒体に磁気吸引されて駆動力被伝達体から離反する結果、係止用突起と被係止用突起との係合が解除されて駆動力被伝達体の回転が可能にされる。

0017

また、請求項6に係る発明は、請求項5に係るものにおいて、前記駆動力伝達体の当接面及び前記駆動力被伝達体の被当接面には、互いに噛合可能な歯が周方向に形成されていることを特徴としている。

0018

この構成によれば、励磁コイルに通電されて駆動力被伝達体が駆動力伝達体に押圧されると、当接面及び被当接面の歯どうしが噛合される結果、駆動力伝達体と駆動力被伝達体間に面方向の大きな係止力が形成され、駆動力伝達体の回転駆動力が駆動力被伝達体に確実に伝達される。

発明を実施するための最良の形態

0019

図1は、本発明の実施形態に係る電磁クラッチの断面図である。この図において、電磁クラッチ10は、中央のシャフト12と、シャフト12に取り付けられた筒状の可動体部14と、可動体部14に取り付けられた励磁コイル部16と、励磁コイル部16に隣接して配設されたクラッチ部18と、シャフト12の一方端(図中の右方端)に取り付けられた駆動力伝達体20とを備えている。

0020

シャフト12は、耐疲労性耐摩耗性等に優れたポリアセタール等の合成樹脂から構成されたもので、軸方向に貫通孔121が形成され、外周面軸方向中央よりも右寄りの位置に軸方向に沿って長尺状の突部122が形成されている。また、シャフト12の貫通孔121内には、例えば左方端と中央部間に平坦突部123が形成されて内径部が縦断面D字形状とされ、この部分に縦断面D字形状の外部シャフトが挿入されるようになっている。これにより、外部シャフトが貫通孔121内で回転不能となり、シャフト12の回転が正確に外部シャフトに伝達される。

0021

可動体部14は、軸方向に貫通孔141の形成された筒状の嵌合体142と、嵌合体142の一方端(図中の右方端)に固設された板状の駆動力被伝達体143と、嵌合体142の他方端(図中の左方端)に嵌合体142に対して回動不能に固設された鍔状の磁性板144とを備えている。嵌合体142と駆動力被伝達体143とは、ポリアセタール等の合成樹脂により一体成型されて構成されており、磁性板144は、鉄系金属等の磁性材料により構成されている。なお、嵌合体142と駆動力被伝達体143とは、それぞれを個別に形成した後に一体に取り付けるようにしてもよい。

0022

この嵌合体142の一方端側の内周面には、シャフト12の突部122に係合可能で、突部122よりも軸方向に長くなるように形成された凹部145が形成されている。これにより、嵌合体142がシャフト12に突部122と凹部145とが係合された状態で嵌合されると、突部122の左方端面と凹部145の左方端面との間に所定長の空隙部Gが形成され、嵌合体142はシャフト12に対して軸方向には移動可能となるが、周方向には突部122に制止されて回動不能(共回り可能)となる。なお、嵌合体142は、突部122により係止されてシャフト12の一方端側から脱出不能となり、シャフト12の他方端に係止された止め輪22によりシャフト12の他方端側からも脱出不能となっている。

0023

図2は、駆動力被伝達体143のより詳細な構成を説明するための図で、(a)は駆動力被伝達体143の表面側(図1中の右側)を示し、(c)はその裏面側(図1中の左側)を示している。なお、(b)は表面側の後述する歯146の形状を示し、(d)は後述する裏面側の突起148の形状を示している。また、符号Rは、駆動力伝達体20からの回転駆動力を受けたときの駆動力被伝達体143の回転方向を示している。

0024

すなわち、駆動力被伝達体143の表面側(側面である被当接面側)には、外周縁内方に周方向に沿って複数(例えば、30個)の歯146が等ピッチで形成され、その歯146列の内側領域には所定深さの円周状(リング状)の溝147が形成されている。この歯146は、周方向に沿って形成された回転方向Rに沿う上り方向の傾斜面146aと下り方向の傾斜面146bから構成され、上り方向の傾斜面146aの傾斜角度αが下り方向の傾斜面146bの傾斜角度βに比べて大きくなるように設定されている。

0025

また、駆動力被伝達体143の裏面側には、外周縁内方に周方向に沿って3個の突起148が等ピッチで形成されている。この突起148は、周方向に沿って形成された回転方向Rに沿う上り方向の傾斜面148a、平坦面148b及び立直面148cから構成されている。これらの歯146及び突起148は、駆動力被伝達体143と共に一体成型により形成されたものである。

0026

図1戻り、励磁コイル部16は、フィールド161と、フィールド161内部に配設された励磁コイル162とを備えている。フィールド161は、励磁コイル162の通電時に発生する磁束を通過させる磁路を構成するもので、嵌合体142に遊嵌された円筒状の第1の磁性部材163と、第1の磁性部材163の一方端に配置された第1のフレームプレート164と、第1の磁性部材163の他方端に配置された第2のフレームプレート165と、第1の磁性部材163の外周に位置するように配置された円筒状の第2の磁性部材166とから構成され、それらが互いに組み付けられて一体化されている。これらの第1の磁性部材163、第1のフレームプレート164、第2のフレームプレート165及び第2の磁性部材166は、それぞれ鉄系金属等の磁性材料で構成されている。

0027

なお、第1の磁性部材163の一方端には鍔部167が形成される一方、第1のフレームプレート164には鍔部167の外径よりも大きな径の貫通孔168が形成されており、鍔部167と第1のフレームプレート164との間には円環状の空隙部(貫通孔)169が形成されるようになっている。これにより、後述するように、励磁コイル162への通電時には鍔部167と第1のフレームプレート164とに磁気吸引力が発生する。

0028

また、第2のフレームプレート165には、周方向に沿ってスリット状の貫通孔170が形成されており、後述するように、励磁コイル162への通電時には第2のフレームプレート165に磁気吸引力が発生する。第1のフレームプレート164の下端には、シャフト12と直交する方向に後述する可動プレート181を係止するための一対の折曲部171が形成されている。第2のフレームプレート165の上端には、上方に突出する回り止め突起部172が形成されており、電磁クラッチを所定箇所に取り付けたときにシャフト12が回転しても励磁コイル部16は固定されて回動不能となるようになっている。また、第2のフレームプレート165の下端には、後述する引っ張りコイルばね183を係止するための折曲部173が形成されている。

0029

励磁コイル162は、円環状の鍔付きボビン174に線材が巻成されることにより構成され、その引き出し線が第2の磁性部材166に形成された切欠きから外部に引き出されるようになっている。

0030

クラッチ部18は、嵌合体142に遊嵌されると共に、第1のフレームプレート164下端の一対の折曲部171に係止され、下端に折曲部181の形成された可動プレート182と、可動プレート182下端の折曲部181と第2のフレームプレート165下端の折曲部173とに架け渡された引っ張りコイルばね183とを備えている。これにより、可動プレート182の上端が第1のフレームプレート164下端の一対の折曲部171を支点にして常に駆動力被伝達体143の上端側に付勢された状態になっている。なお、クラッチ部18が形成される空間領域を覆うように円筒状のクラッチカバー24が第1のフレームプレート164に取り付けられている。

0031

図3は、可動プレート182のより詳細な構成を説明するための図で、(a)は可動プレート182の表面側(図1中の右側)を示し、(b)は(a)のA−A線における断面を示す図である。すなわち、可動プレート182は、鉄系金属等の磁性材料で構成され、嵌合体142に遊嵌可能な大きさの貫通孔184と、下端側に形成され、第1のフレームプレート164下端の一対の折曲部171に係止させるための一対の係止溝185と、上端に形成された表面側に突出する突起186とを備えている。

0032

この突起186は、駆動力被伝達体143の裏面側の突起148の1つと係合するもので、可動プレート182の上端をプレス加工により表面側に突出させて屈曲部187を形成する一方、この屈曲部187をインサート成型等の手段によりポリアセタール等の合成樹脂で被覆することにより形成したものである。これにより、突起186は機械的強度に優れたものとなり、駆動力被伝達体143の突起148との係合時に衝撃が加わっても破損しないようになる。なお、下端に形成された折曲部181は、貫通孔184の中心と突起186とを結ぶ直線上に位置するようになっている。

0033

図1に戻り、駆動力伝達体20は、ポリアセタール等の合成樹脂により構成され、その外周面に歯201が等ピッチで形成されたギアからなり、シャフト12の一方端(図中の右方端)に回転自在に取り付けられている。この駆動力伝達体20は、シャフト12上の突部122と、シャフト12の一方端に係止された止め輪26とによりシャフト12の軸方向に移動不能となっている。また、駆動力伝達体20の図中左側である裏面側(側面である当接面側)には、駆動力被伝達体143の歯146と対向する周方向位置に歯202が等ピッチで形成されている。この歯202と駆動力被伝達体143の歯146とは、駆動力被伝達体143が駆動力伝達体20に押圧されたときに互いに噛合されるようになっている。

0034

また、歯202列の内側領域には、駆動力被伝達体143の円周状の溝145と対向する位置に所定深さの円周状(リング状)の溝203が形成されており、駆動力被伝達体143の溝147内と駆動力伝達体20の溝203内とに跨って圧縮コイルばね26が配設されている。これにより、駆動力被伝達体143が常に励磁コイル部16側に付勢された状態となっている。

0035

本発明に係る電磁クラッチ10は上記のように構成され、給紙機構部等の外部シャフトがシャフト12の貫通孔121に挿通されて固定されると共に、第2のフレームプレート165に形成された回り止め突起部172が複写機等の機器内部の固定部材に固定されて励磁コイル部16が回転しないように位置固定され、その状態で外部の駆動源から駆動力伝達体20に回転駆動力が与えられると、駆動力伝達体20がシャフト12の回りを回転する。なお、励磁コイル162への通電遮断時には、図1に示すように、駆動力被伝達体143が圧縮コイルばね26により駆動力伝達体20から励磁コイル部16側に離反する結果、磁性板144もフィールド161から離反した状態にある。

0036

この状態で励磁コイル162に通電されると、主としてフィールド161により形成される磁路中に励磁コイル162による磁束が生成されることになるが、フィールド161の右側面である第1の磁性部材163の鍔部167と第1のフレームプレート164側の磁気抵抗が空隙部169の存在により大きくなるため、磁束はフィールド161の右側面を経由せずにその右方に位置する可動プレート182の一部を経由することになる。この結果、第1の磁性部材163の鍔部167と第1のフレームプレート164側に可動プレート182を吸引する磁気吸引力が発生し、可動プレート182がフィールド161に磁気吸引される。

0037

また、フィールド161の図中の左側面である第2のフレームプレート165側の磁気抵抗が貫通孔170の存在により大きくなるため、磁束はフィールド161の左側面を経由せずにその左方に位置する磁性板144の一部を経由することになる。この結果、第2のフレームプレート165に磁性板144を吸引する磁気吸引力が発生し、磁性板144がフィールド161に磁気吸引される。

0038

このため、図4に示すように、磁性板144がフィールド161に吸引されて嵌合体142が駆動力伝達体20側に移動すると同時に、可動プレート182がフィールド161に吸引される結果、駆動力被伝達体143の裏面側の突起148と可動プレート182の突起186との係合状態が解除される一方、駆動力被伝達体143の被当接面が圧縮コイルばね26の付勢力に抗して駆動力伝達体20側に移動し、駆動力伝達体20の当接面に押圧される。この結果、駆動力被伝達体143の被当接面側の歯146と駆動力伝達体20の当接面側の歯202とが互いに噛合されて駆動力伝達体20の回転駆動力が駆動力被伝達体143に伝達され、嵌合体142と一緒にシャフト12が駆動力伝達体20の回転方向と同方向に回転する。なお、図4中の符号Mは、励磁コイル162に通電されたときに生成される磁束を示している。

0039

一方、励磁コイル162への通電が遮断されると、フィールド161中の磁束が消滅するために磁気吸引力も消滅する。この結果、駆動力被伝達体143は圧縮コイルばね26の付勢力によって励磁コイル部16側に押し戻され、歯146と歯202との噛合状態が解除される一方、可動プレート182の上端側が引っ張りコイルばね183によって駆動力被伝達体143側に付勢されることによって可動プレート182の突起186が駆動力被伝達体143の裏面側の突起148のうちの1つと係合され、駆動力被伝達体143が不用意に回転しないようになる。

0040

なお、本実施形態では、駆動力被伝達体143の裏面側の突起148は等ピッチで3個設けられているので、可動プレート182の上端側が駆動力被伝達体143側に付勢された状態でも駆動力被伝達体143は約120°の角度範囲内で回動可能となるが、それ以上の角度では回動が阻止されることになる。この駆動力被伝達体143の突起148を2個にしたり、4個以上にしたりすることにより回動を阻止し得る角度範囲を適宜調節することができる。すなわち、励磁コイル162への通電時間を調節することにより、シャフト12の回転角度微細に(例えば、1/2回転、1/3回転、1/4回転等)制御することができるようになる。

0041

本発明の実施形態に係る電磁クラッチ10は、上記のように構成されているので、構成上の種々の制約を効果的に抑制することができる。すなわち、嵌合体142の軸方向一方側となる位置に鍔状の磁性板144が固設されると共に、軸方向他方側となる位置に駆動力被伝達体143が固設され、磁性板144が励磁コイル部16に磁気吸引されるようになっているので、駆動力被伝達体143は非磁性材料で構成してもよく磁性材料で構成してもよい。すなわち、駆動力被伝達体143は、その作成にあたって材料選択に制約を受けないようになる結果、設計の自由度を高めることができる。なお、上記実施形態のように駆動力被伝達体143を合成樹脂で構成すると電磁クラッチ10のコストダウンを図ることができる。

0042

また、磁性板144と駆動力被伝達体143とは、嵌合体142の軸方向一方側となる位置と軸方向他方側となる位置とに固設されているので、従来のようにそれらの配置位置を板ばね等の制約を受けずに設定できるようになる結果、設計の自由度を高めることができる。

0043

また、駆動力被伝達体143が駆動力伝達体20に押圧され、駆動力伝達体20からの回転駆動力が駆動力被伝達体143へ直接伝達されるように構成されているため、対向面に互いに噛合される歯を形成することにより回転駆動力の伝達トルクを容易に向上させることが可能となる。すなわち、従来のように磁性板が駆動力被伝達体に磁気吸引され、その磁性板を介して駆動力伝達体の回転駆動力が駆動力被伝達体に伝達する構成では磁性板と駆動力被伝達体とに本実施形態のような歯を形成することは困難であるが、本発明ではそのような制約を受けることがない。

0044

このように構成された電磁クラッチ10は、例えば、複写機等の給紙機構部の回転位相をもつローラや、カラー複写機転写部を複写時に感光体ドラム側へ付勢するカム回転用等に適用することができる。

0045

なお、本発明に係る電磁クラッチ10は、上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、以下のような種々の変形態様を採用することができる。

0046

(1)上記実施形態では、フィールド161が、第1の磁性部材163、第1のフレームプレート164、第2のフレームプレート165及び第2の磁性部材166の4つの部材を組み付けることにより構成されているが、例えば、第1の磁性部材163、第1のフレームプレート164及び第2の磁性部材166をプレス加工等により最初から一体化したものとして構成したり、第1の磁性部材163、第2のフレームプレート165及び第2の磁性部材166をプレス加工等により最初から一体化したものとして構成したりすることも可能である。また、フィールド161は、シャフト12や嵌合体142が磁性材料で構成されている場合には、第2の磁性部材のみで構成することも可能である。

0047

(2)上記実施形態では、シャフト12と嵌合体142が合成樹脂で構成されているが、シャフト12のみを合成樹脂で構成し、嵌合体142を鉄系金属等の磁性材料で構成するようにしてもよい。この場合でも、嵌合体142よりも軸方向寸法の長いシャフト12が切削加工等の必要のない合成樹脂(非磁性材料)で構成されているので、コストダウンを図ることが可能である。また、合成樹脂の代わりにセラミックス等の他の非磁性材料を採用することも可能である。上記実施形態のように、シャフト12と嵌合体142とを合成樹脂で構成すると、より一層のコストダウンが図れることはいうまでもない。

0048

(3)上記実施形態では、クラッチ部18を設けることにより、励磁コイル162が非通電状態にあるときの駆動力被伝達体143の不用意な回転を阻止するようにしているが、シャフト12が空回りしても差し支えない場合にはクラッチ部18は必ずしも必要としない。

0049

(4)上記実施形態では、駆動力伝達体20と駆動力被伝達体143の互いの対向面に歯146,202を形成することにより滑り止め部を構成して伝達トルクを高めるようにしているが、歯146,202に代え、互いの対向面にそれぞれ微細な凹凸を形成することにより滑り止め部とすることもできる。

0050

このようにした場合でも、駆動力被伝達体143が駆動力伝達体20に押圧されたときに両者間に面方向における大きな係止力を形成することができ、シャフト12の負荷が大きい場合でも駆動力伝達体20の回転駆動力を確実に駆動力被伝達体143に伝達することができる。なお、微細な凹凸は、全領域に形成してもよいし、一部の領域にのみ形成するようにしてもよい。

0051

また、駆動力伝達体20と駆動力被伝達体143の互いの対向面に特別な滑り止め部を形成しなくても、駆動力被伝達体143の駆動力伝達体20に対する押圧力で所定の伝達トルクを得ることができる。

0052

(5)上記実施形態では、駆動力伝達体20と駆動力被伝達体143との間に圧縮コイルばね26を配設するようにしているが、クラッチ部18を設けない場合には圧縮コイルばね26は必ずしも必要ではない。また、クラッチカバー24も本発明において不可欠のものではない。

発明の効果

0053

以上のように請求項1の発明によれば、シャフトを内嵌し、外周に磁性材からなる筒体を有する励磁コイル部と、シャフトに外嵌され、シャフトと共回り可能かつ軸方向に移動可能な嵌合体と、励磁コイル部に対向し、嵌合体の軸方向一方側となる位置に固設された鍔状の磁性板と、駆動力伝達体の側面の当接面に対向する被当接面を側面に有し、嵌合体の軸方向他方側となる位置に固設された駆動力被伝達体とを備え、励磁コイルへの通電時は、磁性板が筒体に磁気吸引されて嵌合体と共に軸方向他方側に移動することにより駆動力被伝達体の被当接面が駆動力伝達体の当接面に押圧されるように構成されているので、構成上の種々の制約を効果的に抑制することができる。

0054

また、請求項2の発明によれば、励磁コイルの内周側に磁路を構成する磁性部材が配設されているので、嵌合体やシャフトを非磁性体材料で構成することができ、電磁クラッチのコストダウンを図ることができる。

0055

また、請求項3の発明によれば、励磁コイルへの通電遮断時に駆動力被伝達体を駆動力伝達体から軸方向に離反させる付勢部材が設けられているので、励磁コイルへの通電遮断時に駆動力被伝達体が駆動力伝達体から確実に離反され、駆動力被伝達体が駆動力伝達体に接触することによる駆動力被伝達体の不用意な回転を阻止することができる。

0056

また、請求項4の発明によれば、駆動力伝達体及び駆動力被伝達体は、その当接面及び被当接面の対向位置に円周状の溝が形成されたものであり、付勢部材は、各溝内に圧縮状態で内装されたコイルばねからなるものであるので、簡単な構成でかつ確実に駆動力被伝達体が駆動力伝達体に接触することによる駆動力被伝達体の不用意な回転を阻止することができる。

0057

また、請求項5の発明によれば、励磁コイル部は、通電による磁気吸引によって可動する磁性体の可動プレートを軸方向他方側に有し、可動プレートは、励磁コイル部とは反対側の面であって駆動力被伝達体と対向する位置に係止用突起が形成され、駆動力被伝達体はその被当接面と反対側の側面であって係止用突起と対向する位置に少なくとも1つの被係止用突起が形成されているので、励磁コイル部への通電遮断時には可動プレートの係止用突起が駆動力被伝達体の被係止用突起に係合され、駆動力被伝達体の不用意な回転が確実に阻止される。また、被係止用突起を複数設けることにより、シャフトの回転角度を微細な範囲で制御することが可能となる。

0058

また、請求項6の発明によれば、駆動力伝達体の当接面及び駆動力被伝達体の被当接面には互いに噛合可能な歯が周方向に形成されているので、駆動力伝達体と駆動力被伝達体との面方向における係止力を大きくすることができ、駆動力伝達体の回転駆動力をより確実に駆動力被伝達体に伝達することができる。

図面の簡単な説明

0059

図1本発明の一実施形態に係る電磁クラッチの断面図である。
図2図1に示す電磁クラッチに用いられる駆動力被伝達体の構成を説明するための図で、(a)は表面側を示す図、(b)は表面側に形成された歯の形状を示す図、(c)は裏面側を示す図、(d)は裏面側に形成された突起の形状を示す図である。
図3図1に示す電磁クラッチに用いられる可動プレートの構成を説明するための図で、(a)は表面側を示す図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
図4図1に示す電磁クラッチの励磁コイルに通電したときの状態を示す図である。

--

0060

10電磁クラッチ
12シャフト
14可動体部
16励磁コイル部
18クラッチ部
20駆動力伝達体
26圧縮コイルばね(コイルばね)
142 嵌合体
143駆動力被伝達体
144磁性板
146,202 歯
147,203円周状の溝
148 突部(被係止用突起)
161フィールド
162 励磁コイル
163 第1の磁性部材
164 第1のフレームプレート
165 第2のフレームプレート
166 第2の磁性部材(筒体)
182可動プレート
183 引っ張りコイルばね
186 突部(係止用突起)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 川崎重工業株式会社の「 湿式多板クラッチの給油構造およびアジマススラスタ」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】クラッチ部全体を容易に組み立てることができる湿式多板クラッチの給油構造を提供する。【解決手段】湿式多板クラッチの給油構造は、湿式多板クラッチに供給される油が流れる第1油路が中心線と平行に形成さ... 詳細

  • 株式会社SOKENの「 噛み合いクラッチ」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】搭載性に優れたセンサ機構を用いて、2つのクラッチ部材の回転位相差および軸方向距離を検出する。【解決手段】アクチュエータ5は、第1クラッチ部材11および第2クラッチ部材12を軸方向に相対移動させ... 詳細

  • いすゞ自動車株式会社の「 クラッチ装置の潤滑構造」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】プレート部材に対する潤滑油量の均一化を図る。【解決手段】円筒状のドラム部21を有するドラム部材20と、円筒状のハブ部31を有するハブ部材30と、ドラム部21の内周に設けられる第1プレート部材5... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ