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技術 内燃エンジンの分離潤滑装置

出願人 株式会社共立
発明者 石川武近藤忠成
出願日 1998年5月14日 (23年5ヶ月経過) 出願番号 1998-131726
公開日 1999年11月26日 (21年11ヶ月経過) 公開番号 1999-324631
状態 拒絶査定
技術分野 内燃機関の潤滑 内燃機関の潤滑
主要キーワード 機能配線 発熱出力 電磁素子 短円筒形 半波電圧 可搬式作業機 連接ロッド 分離潤滑
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年11月26日)のものです。
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図面 (6)

課題

エンジン運転状態に基づき潤滑油供給量や供給時間を制御することで、きめ細かく適切・適量の潤滑油を供給することのできる2サイクル内燃エンジン分離潤滑装置を提供する。

解決手段

空気吸入系統Aと制御装置36とを備えた2サイクル内燃エンジン1に適用されるものであって、前記空気吸入系統の通路に潤滑油を噴射するインジェクタ46を備え、前記制御装置に、潤滑制御装置を備えるとともに、該潤滑制御装置は、前記エンジンへの潤滑油の噴射時期と噴射量とを制御して、前記インジェクタから噴射させてなる。

概要

背景

従来から2サイクル内燃エンジンオイル供給方式としては、潤滑油を予め燃料と混合させてエンジン吸気路に供給する一般的に採用されている混合潤滑方式、あるいは専用の潤滑油ポンプを用いて機械的に供給する分離潤滑方式が知られている(例えば、特開平1−113510号公報、実開平2−13111号公報参照)。

概要

エンジンの運転状態に基づき潤滑油の供給量や供給時間を制御することで、きめ細かく適切・適量の潤滑油を供給することのできる2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置を提供する。

空気吸入系統Aと制御装置36とを備えた2サイクル内燃エンジン1に適用されるものであって、前記空気吸入系統の通路に潤滑油を噴射するインジェクタ46を備え、前記制御装置に、潤滑制御装置を備えるとともに、該潤滑制御装置は、前記エンジンへの潤滑油の噴射時期と噴射量とを制御して、前記インジェクタから噴射させてなる。

目的

更に、前記機械的に供給する方式は、前記潤滑油ポンプの駆動をエンジンの駆動力を用いるために、該エンジンが高速になると、前記潤滑油ポンプのポンプ効率が低下して、高速時に必要とする潤滑油の量が不足してしまうという問題がある。本発明は、前記点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エンジンの運転状態に基づき潤滑油の供給量や供給時間を制御することで、きめ細かく適切・適量の潤滑油を常時供給することのできる、2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

空気吸入系統(A)と制御装置(36)とを備えた2サイクル内燃エンジン(1)の分離潤滑装置において、前記空気吸入系統(A)の通路(44a)に潤滑油噴射するインジェクタ(46)を備え、前記制御装置(36)に、潤滑制御装置(39)を備えるとともに、該潤滑制御装置(39)は、前記エンジン(1)への潤滑油の噴射時期と噴射量とを制御して、前記インジェクタ(46)から噴射させることを特徴とする2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置。

請求項2

前記インジェクタ(46)は、潤滑油を加熱する発熱体(46b)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の2サイクルエンジンの分離潤滑装置。

請求項3

前記潤滑制御装置(39)は、直流電力矩形の連続したパルス波10(P)に整成すると共に、該パルス波(P)の出力数を調節して噴射間隔を制御する噴射モード制御手段(39c)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置。

請求項4

前記噴射モード制御手段(39c)は、前記パルス波(P)を前記インジェクタ(46)に毎回出力する毎回噴射モードもしくは該出力数を間引く間引き噴射モードとに切り替え制御を行うものであることを特徴する請求項3に記載の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置。

請求項5

前記潤滑制御装置(39)は、潤滑油の一回の噴射量を制御する噴射量制御手段(39d)を備えているいることを特徴とする請求項3に記載の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置。

請求項6

前記噴射量制御手段(39d)は、前記内燃エンジン(1)の回転数等のエンジン負荷に対応した信号に基づいて潤滑油の噴射量を制御するものであることを特徴とする請求項5に記載の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置。

技術分野

0001

本発明は、2サイクル内燃エンジン分離潤滑装置に係り、特に、チエーンソー、刈払機等の可搬式作業機に用いて好適な比較的小型の2サイクル内燃エンジンに適用される潤滑油電子制御によって供給する分離潤滑装置に関する。

背景技術

0002

従来から2サイクル内燃エンジンのオイル供給方式としては、潤滑油を予め燃料と混合させてエンジン吸気路に供給する一般的に採用されている混合潤滑方式、あるいは専用の潤滑油ポンプを用いて機械的に供給する分離潤滑方式が知られている(例えば、特開平1−113510号公報、実開平2−13111号公報参照)。

発明が解決しようとする課題

0003

ところで、前記混合潤滑方式は、予め決められた混合率(通常は使用エンジンの高速回転時の所要量に合わせる)で潤滑油を供給するものであるので、運転状況に合った潤滑油の適正供給量の調整がしにくいため、特に、低速時やアイドリング時に不完全燃焼して、それによって煙や悪臭が発生するという問題があった。また、従来の分離潤滑方式は、潤滑油ポンプをクランク軸から取った動力で駆動させて、エンジンの回転数に応じた量を前記ポンプ吐出口から内燃エンジン内に供給しようとしたものであるが、ポンプの回転数の制御のみでは、微量の潤滑油の供給コントロールがしにくいとの問題がある。

0004

更に、前記機械的に供給する方式は、前記潤滑油ポンプの駆動をエンジンの駆動力を用いるために、該エンジンが高速になると、前記潤滑油ポンプのポンプ効率が低下して、高速時に必要とする潤滑油の量が不足してしまうという問題がある。本発明は、前記点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エンジンの運転状態に基づき潤滑油の供給量や供給時間を制御することで、きめ細かく適切・適量の潤滑油を常時供給することのできる、2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

前記目的を達成すべく、本発明の分離潤滑装置は、空気吸入系統制御装置とを備えた2サイクル内燃エンジンに適用されるものであって、前記空気吸入系統の通路に潤滑油を噴射するインジェクタを備え、前記制御装置に、潤滑制御装置を備えるとともに、該潤滑制御装置は、前記エンジンへの潤滑油の噴射時期と噴射量とを制御して、前記インジェクタから噴射させることを特徴としている。

0006

そして、本発明の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置の具体的態様は、前記インジェクタが、潤滑油を加熱する発熱体を備え、前記潤滑制御装置が、直流電力矩形の連続したパルス波に整成すると共に、該パルス波の出力数を調節して噴射間隔を制御する噴射モード制御手段を備え、前記噴射モード制御手段が、前記パルス波を前記インジェクタに毎回出力する毎回噴射モードもしくは該出力数を間引く間引き噴射モードとに切り替え制御を行うものであることを特徴としている。

0007

また、本発明の具体的な他の態様は、前記潤滑制御装置が、潤滑油の一回の噴射量を制御する噴射量制御手段を備え、該噴射量制御手段が、前記内燃エンジンの回転数等のエンジン負荷に対応した信号に基づいて潤滑油の噴射量を制御するものであることを特徴としている。

0008

前記の如く構成された本発明の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置は、潤滑油を電子制御により供給するようにしたので、例えば、高速では多量に、低速では少量のように、高精度に調量された潤滑油を供給でき、従来の機械的ポンプ供給方式のものに比して、きめ細かい制御が可能となった。また、低速でのオイル消費量を減らすことができるため、煙や悪臭の発生を抑制して環境保護に適した2サイクル内燃エンジンとすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、図面により本発明の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置の一実施形態について説明する。図1は、本実施の形態の分離潤滑装置が適用された小型空冷式2サイクル内燃エンジン1(以下、単に内燃エンジンと云う)の縦断面図、図2は、図1のII-II 矢視断面を示している。前記内燃エンジン1は、いわゆるシュニューレ式のクランク室予圧縮型の空冷2サイクル内燃エンジンであり、上下方向にピストン4が摺動自在に嵌挿されたシリンダ室3を有するシリンダブロック2と、該シリンダブロック2の下側に連結されて内部にクランク室6を形成する割り型クランクケース5と、前記シリンダブロック2の上側に該シリンダブロック2と一体に成形されたシリンダヘッド部7とを備えており、その外周部には多数の空冷用冷却フィン8が形成され、前記シリンダヘッド部7の適位置に点火プラグ9が装着されている。

0010

前記クランク室6は、密閉された短円筒形をしており、その左右端の中央部分にクランク軸30が軸支され、該クランク軸30のクランクピン31には連接ロッド32を介して前記ピストン4が枢支連結されていると共に、前記連接ロッド32を挟むように前記クランクピン31の左右に一対の扇形等のクランクウエブ34、34が固定されており、該クランクウエブ34、34は前記クランク軸30と一体に回転せしめられる。

0011

前記クランク軸30の一端には、空冷用のファン付きロータ35が固定されており、該ロータ35の外周には、磁石35aが埋め込まれている。前記ロータ35の外周面と対向する位置には、点火制御装置37と潤滑制御装置39とを一体に組み込んだ、内燃エンジンの制御装置36(図3参照、詳細後述)が配置され、該内燃エンジンの制御装置36の出力電力を、第一の配線36aを介して前記点火プラグ9に、かつ第二の配線36b介してインジェクタ46(詳細後述)に各々供給するようになっている。

0012

また、前記シリンダブロック2は、前記シリンダ室3の前記クランク軸30の軸線と直交する方向の内面に開口する排気ポート40を備えると共に、該排気ポート40と対向する内面(180度ずれた位置)に段違いに下げ吸気ポート41を開口し、前記排気ポート40と前記吸気ポート41と90度位置をずらせた内面(図2の左右)に一対の掃気ポート42、42が互いに対向して開口している。これ等の掃気ポート42、42は、前記シリンダブロック2の下方に延びて前記クランク室6に連通する掃気通路43、43の上端に形成されている。

0013

前記吸気ポート41側の空気吸入系統Aには、ヒートインシュレータ44を介して気化器45が配備されている。該気化器45の上流側である空気流入側には、エアクリーナー21が備えられている。前記ヒートインシュレータ44には、その通路44aに向けて潤滑油インジェクタ46が取り付けられている。該インジェクタ46には、オイルタンク47から適宜供給手段等(図示省略)と配管47aを介して潤滑油が供給され、後述のエンジンの制御装置36の潤滑制御装置39により制御されて潤滑油が前記通路44a内に噴射されるようになっている。

0014

図3は、本実施の形態の前記制御装置36の内部構成図、及び、該制御装置36によって作動する前記点火プラグ9と前記インジェクタ46との関連を示した図である。前記制御装置36は、CDI式やTCI式等の電子式点火制御装置37、交流発電手段38、及び、前記潤滑制御装置39を一体に組み込んだ構成となっており、前記交流発電手段38は、前記冷却用ファン付きロータ35の回転に伴い発電を行い、前記点火制御装置37と前記潤滑制御装置39とに電力を供給して、前記点火プラグ9と前記インジェクタ46とを作動せしめるものである。

0015

前記点火制御装置37は、点火時期制御用ピックアップコイル37a、前記発電手段38からの交流電力半波整流を行う点火電源回路37b、点火制御回路37c、及び、イグニッションコイル37d等からなる通常の構成を有している。一方、前記潤滑制御装置39は、前記点火電源回路37bと逆相の半波整流を行う噴射電源回路39aと、潤滑油の噴射時期と噴射量を制御する潤滑制御手段(回路)39bとから成っている。該噴射潤滑油制御手段39bは、潤滑油の噴射時期を制御する噴射モード制御手段39cと、潤滑油の噴射量を制御する噴射量制御手段39dとを備えている。

0016

前記点火制御装置37は、前記点火プラグ9に前記第一の配線である高圧ケーブル36aを介して接続されていると共に、前記潤滑制御装置39は、前記インジェクタ46に前記第二の配線36b,36bを介して接続されている。前記点火制御装置37は、前記交流発電手段38で発生する交流起電力を利用して点火するものであるが、実際に点火用に利用される起電力は、その発生する電圧のプラス側もしくはマイナス側のいずれか一方の半波電圧であり、他方の電圧は利用されていない方式のものである。本実施の形態においては、この利用されていない側の半波電圧を利用して、前記インジェクタ46を作動させる。

0017

具体的には、前記交流発電手段38は、前記冷却用ファン付きロータ35の回転に伴い交流起電力を発生し、電圧がプラス側(もしくはマイナス側)からマイナス側に変わる瞬間に前記プラス側(もしくはマイナス側)の電圧に基づき点火がおこなわれるが、前記インジェクタ46は、前記発生した交流起電力の反対のマイナス側(もしくはプラス側)を利用するべく、前記点火制御装置37から前記交流起電力を取り出して前記潤滑制御装置39に供給し、前記点火制御装置37とは反対側のマイナス側(もしくはプラス側)の電圧を利用して、前記インジェクタ46の発熱体46bを瞬間的に加熱させ、そのノズル端部46aから潤滑油を噴射させる。

0018

即ち、前記交流発電手段38で発電された交流電力を、発電用コイル38aを介して前記潤滑制御装置39に供給し、前記噴射電源回路39aで半波整流して直流とすると共に、前記潤滑油制御手段39bに供給する。該噴射潤滑油制御手段39bは、前記点火制御装置37の前記点火制御回路37cからの出力信号等に基づいて、前記第二の配線36bを介して前記加熱体46bに出力し、該加熱体46bを瞬間的に高電圧加熱して、潤滑油を前記インジェクタ46の前記ノズル端部46aから前記通路44a内に噴射する。

0019

さらに、図3において、前記噴射モード制御手段39cは、パルスジェネレータ等で前記直流電力を矩形の連続したパルス波Pとすると共に、該パルス波Pの出力間隔を制御して噴射間隔(噴射モード)を制御するものである。前記噴射モード制御手段39cの具体的制御の形態としては、前記パルス波Pの各波ごとに前記インジェクタ46から潤滑油を毎回噴射させる連続噴射モード、あるいは、前記パルス波Pの出力を一波置きに休止してパルス波の二波に対して一回噴射させる間欠噴射モード、更には、前記パルス波の出力を連続する三波に対して二波を休止してパルス波の三波に対して一回噴射させる間引き(間欠)噴射モード等に選択的に制御するものである。

0020

図4は、前記三つの噴射モードを図式化したものであって、クランク軸の一回転(360°)ごとに、連続吐出(a)、間欠吐出(b)、あるいは間引き(間欠)吐出(c)とした噴射モードの例を示したものである。また、図5に示したように、吸気エアクリーナ21)側への前記シリンダ室3側からの逆圧による潤滑油の吹き返しを防止するために、前記内燃エンジン1の各行程の内、前記シリンダ室3側から前記吸気側への逆流期間中(ピストンの下死点前の所定期間)は、潤滑油の噴射を意図的に中断するべく、前記パルス波を出力せずに、潤滑油の噴射を休止するモードとすることもできる。

0021

さらに、前記噴射モード制御手段39cは、前記内燃エンジン1の運転にともなう各種の変動値の検出手段に基づいて作動するものであり、例えば、前記内燃エンジン1のスロットルレバー51や吸気制御バルブ52にポテンショメータロータリースイッチ等の、検出手段としての角度センサー50を配置し、該角度センサ50の角度信号に基づき、前記噴射モード制御手段39cを作動させて噴射モードを変更させる。前記内燃エンジン1の吸気制御バルブ52を操作する前記スロットルレバー51の動きを前記角度センサ50で検出し、その作動位置の変更(前記吸気制御バルブ52の開度の変更)により、前記毎回噴射か、間引き噴射か、等の噴射モードを変換することもできる。

0022

前記噴射量制御手段39dは、前記インジェクタ46からの一回の噴射での潤滑油の噴射量を制御するものある。即ち、前記発熱体46bの加熱量を制御して前記インジェクタ46から噴射される潤滑油の量を調整制御するものであり、前記内燃エンジン1の回転数や前記点火プラグ9の座温等、エンジン負荷の変動を検出する負荷検出手段53の出力信号に基づき、前記インジェクタ46全体として噴射される潤滑油量を変更する。この潤滑油量の調整の他の具体例としては、例えば、前記エンジェクタ46の噴射ノズル部46aを複数配置し、前記運転状態の相違により、前記複数の噴射ノズル部46aを選択して噴射させることで行うこともできる。

0023

次に、前記の如く構成された本実施形態の内燃エンジンの分離潤滑装置の制御作動について説明する。図1及び図2に示す実施の形態の内燃エンジン1は、いわゆる、ピストンバルブ式のものであり、吸入バルブ排気バルブを設けずに、前記ピストン4が上下摺動移動することで、前記吸気ポート41もしくは排気ポート40を、前記クランク室6もしくは前記シリンダ室3に開口することで吸気もしくは排気を行い、前記両バルブの作用をしている。

0024

前記内燃エンジン1が稼働して前記ピストン4が上下移動をしている状態において、エアクリーナ21から外部空気が流入して気化器45を通り、吸気ポート41に導かれる。そして、前記制御装置36の前記噴射潤滑油制御手段39bからの出力信号(パルス信号)に基づき、前記インジェクタ46の前記加熱体(図示省略)が加熱され、前記インジェクタ46の前記噴射ノズル端46aから潤滑油が、前記ヒートインシュレータ44の通路44a内に噴射され、吸入混合気中に混合されてエンジン1内に供給される。

0025

前記ピストン4が下降して下死点近くになると、最初に前記排気ポート40が開口して前記シリンダ室3内の燃焼排ガスを前記内燃エンジン1から排気マフラー20に排出し、次で、前記掃気ポート42、42が開口する。該掃気ポート42、42の開口により、予圧縮された前記クランク室6内の混合気が前記掃気通路43、43を介して前記シリンダ室3に流入し、該シリンダ室3に残留している燃焼排ガスを前記排気ポート40を介して外部に追い出しながら前記シリンダ室3を掃気する。この時、前記混合気も前記排気ポート40から幾分排出されることとなる。

0026

このように、掃気作用をしている間に前記ピストン4が上昇を始め、再び、前記掃気ポート42が塞がれる。前記ピストン4が更に上昇して、まず、前記掃気ポート42、42を塞ぎ、次いで、前記排気ポート40を塞いで圧縮行程入り、前記ピストン4が上死点近傍に来たとき前記点火プラグ9に前記制御装置36の前記点火制御装置37からの高圧電力が前記高圧ケーブル36aを介して供給され、その放電火花によりシリンダ室3内の圧縮混合気点火爆発される。

0027

なお、前記ピストン4が圧縮行程になると、該ピストン4が上昇することによって、前記クランク室6内の圧力が低下するので、前記ピストン4のスカート部4aが前記吸気ポート41の下縁を通過して更に上昇し、該吸気ポート41が前記クランク室6に開口すると同時に、外部空気を前記エアクリーナ21を介して吸入し、前記気化器45を介して燃料との混合気として前記クランク室6内に吸入し始める。この時、潤滑油も混合気に混合されて前記クランク室6に吸入され、内燃エンジン1内の適所を潤滑する。

0028

前記シリンダ室3内の混合気が爆発して膨張行程に入り、前記ピストン4が下降して前記吸気ポート41を塞ぐと、前記吸入された混合気は、前記クランク室6内で予圧縮され、次で、前記掃気ポート42、42が開かれて前記シリンダ室3に連通すると、前記予圧縮された吸入混合気は、前記掃気通路43、43を介して前記掃気ポート42、42から前記シリンダ室3に流入され、前述の行程を繰り返す。

0029

前記インジェクタ46による潤滑油の噴射において、前記噴射潤滑油制御手段39bの前記噴射モード制御手段39cは、前記角度センサ50の出力信号に基づき、パルス波Pの各波ごとに前記インジェクタ46から潤滑油を毎回噴射させるか、あるいは、前記パルス波Pの出力を一波置きに休止してパルス波の二波に対して一回噴射させる間欠噴射、更には、前記パルス波の出力を連続する三波に対して二波を休止してパルス波の三波に対して一回噴射させるか等の間引き(間欠)噴射に、選択的に制御し、前記エンジン1の運転状態に基づき、該運転状態に見合う量の潤滑油を前記エンジン1に供給する。

0030

また、同様に、前記インジェクタ46からの潤滑油の噴射において、前記噴射潤滑油制御手段39bの前記噴射量制御手段39dは、前記内燃エンジン1の回転数等を検出する前記負荷検出手段53の出力信号等のエンジンの各種の検出信号に基づき、前記インジェクタ46の発熱体46bの発熱出力を制御することで、前記インジェクタ46から噴射される潤滑油の噴射量を制御する。更に、前記噴射モード制御手段39cと前記噴射量制御手段39dとの複合制御によって、潤滑油の各噴射モード(パルス信号毎の毎回噴射と間引き噴射)と噴射量の増減とを適宜組み合わせて、多様で、かつ、広範囲の潤滑油の噴射制御が行なわれる。

0031

前記の如き本実施形態の制御装置36の潤滑制御装置39は、前記インジェクタ46から噴射する潤滑油を制御する手段として、噴射モード制御手段39cを備えたので、前記交流発電手段38の起電力に基づき矩形のパルス波Pを整成し、該各パルス波P毎の毎回噴射、及び、複数の形態の間引き噴射等を適宜選択して、潤滑油噴射モードを変えて内燃エンジン1の運転を行うことができる。このため、大きな負荷出力を必要としないアイドル回転時等の低回転において間引き噴射を行うこと等により、低回転時の潤滑油消費量を減らして煙や悪臭をなくすことができる。

0032

また、本実施形態の制御装置36は、前記インジェクタ46から噴射する潤滑油を制御する手段として、噴射量制御手段39dを備えたので、インジェクタ46の加熱体46bの出力を制御することで、潤滑油の噴射量を容易に変更でき、エンジン1の高速回転時においても、その高速回転に見合う適正量の潤滑油を前記エンジン1に供給することができる。

0033

更に、本発明の制御装置36の潤滑制御装置39は、潤滑油の噴射時期(噴射間隔)を制御する噴射モード制御手段39cと潤滑油の噴射量を制御する噴射量制御手段39dとを備えているので、潤滑油の噴射時期(噴射間隔)と噴射量の調整等の制御が容易にでき、排ガス中の有害成分の低減を可能にしている。

0034

更にまた、本発明の制御装置36は、点火制御装置37、交流発電手段部38、及び、潤滑制御手段39を一体化したので、前記制御装置36の全体をコンパクトにできると共に、冷却用ファン付きロータ35の近傍に配置することができ、点火及び潤滑油噴射の両制御を単体の制御装置36で行うことが可能となった。以上、本発明の一実施形態について詳説したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。

0035

例えば、前記インジェクタ46の潤滑油噴射制御手段としては、前述のような発熱体46bに限らず、振動子圧電素子、あるいは電磁素子を使用することも可能である。また、前記実施形態においては、インジェクタ46をシリンダブロックに設けた吸気ポートの上流の空気吸入系統Aに配置した内燃エンジンを示したが、混合気をリードバルブを介してクランク室に導く型式の内燃エンジンにおけるリードバルブ上流のヒートインシュレータ部等、適宜の位置に配備することもできるものである。

発明の効果

0036

以上の説明から理解できるように、本発明の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置は、分離供給潤滑油を電子制御により供給するようにしたので、例えば、高速では多量、低速では少量のように、高精度に調整された適正量の潤滑油を常時供給でき、従来の機械式ポンプ供給方式のものに比してきめ細かい制御が可能である。

0037

また、低速時に、オイル消費量を減らすことができるため、煙や悪臭の発生を抑制して、環境保護に適した2サイクル内燃エンジンとすることができる。更に、電子制御方式は、従来の機械式のものに比して取り付け位置の自由度が大きいので、混合潤滑タイプのエンジンを分離潤滑タイプに変更する場合に、クランク軸、クランクケース等の部品を新たに設計しなおす必要がなく、最小限の変更で分離潤滑式にすることができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の一実施形態の2サイクル内燃エンジンの分離潤滑装置の縦断面図。
図2図1の内燃エンジンのII-II 矢視断面図。
図3図1の内燃エンジンの制御装置の機能配線図。
図4図3の内燃エンジンの制御装置の潤滑油噴射間隔モードの一例を示すものであって、(a)は連続吐出、(b)および(c)は間欠(間引き)吐出の場合を示す図。
図5クランク軸回転と潤滑油吐出時期の関係を示す作用説明図である。

--

0039

12サイクル内燃エンジン
36制御装置
39潤滑制御装置
39c噴射モード制御手段
39d噴射量制御手段
44a通路
46インジェクタ
46b発熱体
A空気吸入系統
P パルス波

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