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技術 頭上移動形クレーンシステム

出願人 日鉱金属株式会社日立機電工業株式会社
発明者 伊藤克人仲吉弘岸本至康
出願日 1998年5月14日 (22年2ヶ月経過) 出願番号 1998-132089
公開日 1999年11月24日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 1999-322267
状態 特許登録済
技術分野 クレーンの細部(制御,安全) 金属の電解製造
主要キーワード 懸垂部材 筒状ガイド部材 半導体整流器 高速移動性 揺れ止め 拡がり幅 移動形 クレーンシステム
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この項目の情報は公開日時点(1999年11月24日)のものです。
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図面 (5)

課題

安価で、且つ高速移動が可能な頭上移動形クレーンシステムを提供する。

解決手段

移動装置18には筒状ガイド部材16d、18dが、吊具装置15にはガイド棒15a、16aが設置され、ガイド棒が筒状ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることによりワイヤ15b、16bの巻き上げ及び巻き下げ時に吊具装置が移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動する。筒状ガイド部材の下端部は、位置案内手段10が位置決め手段20と係合し始めてから係合が完了するまでの期間、ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状拡開しており、それにより、吊具装置が水平方向に微移動して吊具装置の水平精密位置制御を可能とした。

概要

背景

初めに、電解製設備概要について説明する(図4参照)。電解槽30は、上に向って解放した直方体形状の槽で、その電解槽側壁30cの上面に共通導体32(ブスバー)を設置する。電解槽30は、図3に最も良く示されているように縦方向及び横方向に複数隣接して設置されており、その総数は数百槽にも及ぶ。各電解槽30の電解液には、複数(Cuの場合、通常、20枚から50枚程度)の陰極種板カソード板)K及び陽極耳付き型(アノード板)Aが交互に平行になるようにして浸漬される。各カソード板Kは、陰極支持用竿(クロスバー)34に吊り下げられている。クロスバー34の両端及びアノード板Aの部は、左右いずれか一方の電解槽側壁30cの上面及び他方の電解槽側壁30cに設けられた共通導体32にそれぞれ支持されている。

図3に示されたウオルカ式電流供給方式では、縦横2つずつ合計4つの電解槽30を一組として各電解槽30の全アノード板Aから全カソード板Kにそれぞれ電流が流れるように配線されている。電解製錬用電源としては、低電圧大電流を必要とし、大容量でありながら電解操業の条件に応じて広い範囲の電圧調節が可能であるため、サイリスタ方式又はダイオード方式の半導体整流器が用いられる。

このような電解製錬における正常操業を妨げる要因として、陰極面での樹枝状晶コブの発生、陰極の湾曲、大きな陽極破片による橋渡しなどがある。例えば、陰極面に局部的にコブが発生し肥大化すると、アノード板Aとカソード板Kが短絡ショート)を起こし、電解電流短絡部分に集中するため、電解製錬が妨げられてしまう。このような異常を発見するための検槽作業は、作業員毎日、電解槽上を歩行しながら行なっているが、検査箇所が膨大であるため多大な労力を要すると共に、作業員が電解槽上を歩行することによる電極板位置ズレを誘発する原因にもなっていた。

そこで、電流の増減と磁束の変化に一定の関係があることを利用して、磁気センサを用いてカソード板K及び/又はアノード板Aの磁束密度を測定し、電流の変化を検出して、電極板の異常を検出することとし、さらに、この検出作業を自動化するために、電極板引き揚げ用の頭上移動形クレーンを利用して、これに吊具装置を吊るし、その吊具装置に複数の磁気センサを取り付けて、この磁気センサをカソード板K及び/又はアノード板Aが共通導体に支持されている側付近にそれぞれ近接して位置させることにより、磁束密度を測定することとした。

概要

安価で、且つ高速移動が可能な頭上移動形クレーンシステムを提供する。

移動装置18には筒状ガイド部材16d、18dが、吊具装置15にはガイド棒15a、16aが設置され、ガイド棒が筒状ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることによりワイヤ15b、16bの巻き上げ及び巻き下げ時に吊具装置が移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動する。筒状ガイド部材の下端部は、位置案内手段10が位置決め手段20と係合し始めてから係合が完了するまでの期間、ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状拡開しており、それにより、吊具装置が水平方向に微移動して吊具装置の水平精密位置制御を可能とした。

目的

また、仮に精密な位置決めを実現したとしてもクレーン本体の移動に伴う慣性力の影響で吊具装置が揺れてしまうという問題も生じる。この場合、ファジー等の揺れ止め制御を行なうことも考えられるが、かかる揺れ止め制御では頭上移動形クレーンの移動速度が遅くなると共に、コストが高くなるという欠点がある。そこで、本発明は、汎用型の頭上移動形クレーンの移動誤差許容しつつ、この頭上移動形クレーンに取り付けられた吊具装置の水平精密位置制御可能とした頭上移動形クレーンシステムを提供することを目的とする。

本発明は、また、汎用型の頭上移動形クレーンが有する高速移動性を確保し、且つ、コストもそれほど必要とすることなく吊具装置の水平精密位置制御を可能とした頭上移動形クレーンシステムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上部空間に敷設された軌道移動装置を水平方向に移動可能に配置し、この移動装置に吊具装置ワイヤを介して昇降可能に吊り下げると共に、該吊具装置に取り付けられた位置案内手段を地上側に設置された位置決め手段と係合させることにより、水平移動下降させた時の該吊具装置の位置決めを行うようにした頭上移動形クレーンシステムにおいて、前記移動装置には筒状ガイド部材が、そして、前記吊具装置の上面にはガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、このガイド棒がガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることによりワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に該吊具装置が該移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動すると共に、前記ガイド部材の下端部は、前記位置案内手段が地上側に設置された位置決め手段と係合し始めてから係合が完了するまでの期間、前記ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状拡開しており、それにより、該吊具装置が水平方向に微移動して該吊具装置の水平精密位置制御可能としたことを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

請求項2

上部空間に敷設された軌道に移動装置を水平方向に移動可能に配置し、この移動装置に懸垂部材を第一のワイヤを介して昇降可能に吊り下げると共に、該懸垂部材に吊具装置を第二のワイヤを介して昇降可能に吊り下げ、さらに、該吊具装置に取り付けられた位置案内手段を地上側に設置された位置決め手段と係合させることにより、水平移動後下降させた時の該吊具装置の位置決めを行うようにした頭上移動形クレーンシステムにおいて、前記移動装置には第一の筒状ガイド部材が、そして、前記懸垂部材の上面には第一のガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、この第一ガイド棒が第一ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることにより第一ワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に該懸垂部材が該移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動するように構成され、前記懸垂部材にはまた第二の筒状ガイド部材が、そして、前記吊具装置の上面には第二ガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、この第二ガイド棒が第二ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることにより第二ワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に該吊具装置が該懸垂部材に対して実質的に垂直方向にのみ移動するように構成されると共に、前記第二ガイド部材の下端部は、前記位置案内手段が地上側に設置された位置決め手段と係合し始めから係合が完了するまでの期間、前記第二ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状に拡開しており、それにより、該吊具装置が水平方向に微移動して該吊具装置の水平精密位置制御可能としたことを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

請求項3

請求項1又は2に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、地上側に設置された前記位置決め手段には、その先端部に円錐形状の係合部材が取着され、一方、前記吊具装置に取り付けられた前記位置案内手段には、前記係合部材と係合して該吊具装置を固定するための位置決め用の凹部が設けられ、前記吊具装置を水平移動後下降させた時に、前記位置案内手段に設けられた凹部が円錐形状の前記係合部材に内接され、その後該吊具装置が水平方向に微移動して所定位置に案内された後、係合されることにより該吊具装置の位置決めを行うことを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

請求項4

請求項1又は2に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、地上側に設置された前記位置決め手段には、その先端部に摺鉢形状の係合部材が取着され、一方、前記吊具装置に取り付けられた前記位置案内手段には、前記係合部材と係合して該吊具装置を固定するための位置決め用の凸部が設けられ、前記吊具装置を水平移動後下降させた時に、前記位置案内手段に設けられた凸部が摺鉢形状の前記係合部材に内接され、その後該吊具装置が水平方向に微移動して所定位置に案内された後、係合されることにより該吊具装置の位置決めを行うことを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、前記位置案内手段が、前記吊具装置の両端部に取り付けられていることを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、前記吊具装置に1又は2以上の磁気センサが吊り下げ支持されていることを特徴とする頭上移動形クレーンシステム。

技術分野

0001

本発明は、頭上移動形クレーン昇降可能に吊り下げられた吊具装置の水平精密位置制御を可能にした頭上移動形クレーンシステムに関する。

背景技術

0002

初めに、電解製設備概要について説明する(図4参照)。電解槽30は、上に向って解放した直方体形状の槽で、その電解槽側壁30cの上面に共通導体32(ブスバー)を設置する。電解槽30は、図3に最も良く示されているように縦方向及び横方向に複数隣接して設置されており、その総数は数百槽にも及ぶ。各電解槽30の電解液には、複数(Cuの場合、通常、20枚から50枚程度)の陰極種板カソード板)K及び陽極耳付き型(アノード板)Aが交互に平行になるようにして浸漬される。各カソード板Kは、陰極支持用竿(クロスバー)34に吊り下げられている。クロスバー34の両端及びアノード板Aの部は、左右いずれか一方の電解槽側壁30cの上面及び他方の電解槽側壁30cに設けられた共通導体32にそれぞれ支持されている。

0003

図3に示されたウオルカ式電流供給方式では、縦横2つずつ合計4つの電解槽30を一組として各電解槽30の全アノード板Aから全カソード板Kにそれぞれ電流が流れるように配線されている。電解製錬用電源としては、低電圧大電流を必要とし、大容量でありながら電解操業の条件に応じて広い範囲の電圧調節が可能であるため、サイリスタ方式又はダイオード方式の半導体整流器が用いられる。

0004

このような電解製錬における正常操業を妨げる要因として、陰極面での樹枝状晶コブの発生、陰極の湾曲、大きな陽極破片による橋渡しなどがある。例えば、陰極面に局部的にコブが発生し肥大化すると、アノード板Aとカソード板Kが短絡ショート)を起こし、電解電流短絡部分に集中するため、電解製錬が妨げられてしまう。このような異常を発見するための検槽作業は、作業員毎日、電解槽上を歩行しながら行なっているが、検査箇所が膨大であるため多大な労力を要すると共に、作業員が電解槽上を歩行することによる電極板位置ズレを誘発する原因にもなっていた。

0005

そこで、電流の増減と磁束の変化に一定の関係があることを利用して、磁気センサを用いてカソード板K及び/又はアノード板Aの磁束密度を測定し、電流の変化を検出して、電極板の異常を検出することとし、さらに、この検出作業を自動化するために、電極板引き揚げ用の頭上移動形クレーンを利用して、これに吊具装置を吊るし、その吊具装置に複数の磁気センサを取り付けて、この磁気センサをカソード板K及び/又はアノード板Aが共通導体に支持されている側付近にそれぞれ近接して位置させることにより、磁束密度を測定することとした。

発明が解決しようとする課題

0006

各電極板の磁束密度を測定するためには、多数の磁気センサがカソード板K及び/又はアノード板Aの所定位置に近接するように頭上移動形クレーンを正確に位置決めする必要がある。しかし、汎用型の頭上移動式クレーンには、レール敷設誤差検出器誤差等の移動誤差があることに加えて、各電極板との間はわずかしか離れていないため(約10cm前後)、頭上移動形クレーンを動作させて、吊具装置に取り付けられた磁気センサが正しくカソード板K及び/又はアノード板A付近に近接するように正確に位置決めすることは通常では困難である。この誤差を小さくするために、レールの敷設をさらに精密に行ない、斜行横行ホイール遊び等を極力押さえることも考えられるが、レールの敷設距離が数百メートルもある設備においては現実的には極めて困難である。

0007

また、仮に精密な位置決めを実現したとしてもクレーン本体の移動に伴う慣性力の影響で吊具装置が揺れてしまうという問題も生じる。この場合、ファジー等の揺れ止め制御を行なうことも考えられるが、かかる揺れ止め制御では頭上移動形クレーンの移動速度が遅くなると共に、コストが高くなるという欠点がある。そこで、本発明は、汎用型の頭上移動形クレーンの移動誤差を許容しつつ、この頭上移動形クレーンに取り付けられた吊具装置の水平精密位置制御可能とした頭上移動形クレーンシステムを提供することを目的とする。

0008

本発明は、また、汎用型の頭上移動形クレーンが有する高速移動性を確保し、且つ、コストもそれほど必要とすることなく吊具装置の水平精密位置制御を可能とした頭上移動形クレーンシステムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決する為に、請求項1に記載の本発明は、上部空間に敷設された軌道移動装置を水平方向に移動可能に配置し、この移動装置に吊具装置をワイヤを介して昇降可能に吊り下げると共に、吊具装置に取り付けられた位置案内手段を地上側に設置された位置決め手段と係合させることにより、水平移動下降させた時の該吊具装置の位置決めを行うようにした頭上移動形クレーンシステムにおいて、移動装置には筒状ガイド部材が、そして、吊具装置の上面にはガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、このガイド棒がガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることによりワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に吊具装置が移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動すると共に、ガイド部材の下端部は、位置案内手段が地上側に設置された位置決め手段と係合し始めてから係合が完了するまでの期間、ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状拡開しており、それにより、吊具装置が水平方向に微移動して吊具装置の水平精密位置制御可能としたことを特徴とする。

0010

上記課題を解決する為に、請求項2に記載の本発明は、上部空間に敷設された軌道に移動装置を水平方向に移動可能に配置し、この移動装置に懸垂部材を第一のワイヤを介して昇降可能に吊り下げると共に、懸垂部材に吊具装置を第二のワイヤを介して昇降可能に吊り下げ、さらに、吊具装置に取り付けられた位置案内手段を地上側に設置された位置決め手段と係合させることにより、水平移動後下降させた時の吊具装置の位置決めを行うようにした頭上移動形クレーンシステムにおいて、移動装置には第一の筒状ガイド部材が、そして、懸垂部材の上面には第一のガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、この第一ガイド棒が第一ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることにより第一ワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に懸垂部材が移動装置に対して実質的に垂直方向にのみ移動するように構成され、懸垂部材にはまた第二の筒状ガイド部材が、そして、吊具装置の上面には第二ガイド棒がそれぞれ垂直方向を向くようにして設置されており、この第二ガイド棒が第二ガイド部材の内側に入れ子式に挿入されることにより第二ワイヤの巻き上げ及び巻き下げ時に吊具装置が懸垂部材に対して実質的に垂直方向にのみ移動するように構成されると共に、第二ガイド部材の下端部は、位置案内手段が地上側に設置された位置決め手段と係合し始めから係合が完了するまでの期間、第二ガイド棒の上端部が水平方向にも移動可能なようにフレア状に拡開しており、それにより、吊具装置が水平方向に微移動して吊具装置の水平精密位置制御可能としたことを特徴とする。

0011

上記課題を解決する為に、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、地上側に設置された位置決め手段には、その先端部に円錐形状の係合部材が取着され、一方、吊具装置に取り付けられた位置案内手段には、係合部材と係合して吊具装置を固定するための位置決め用の凹部が設けられ、吊具装置を水平移動後下降させた時に、位置案内手段に設けられた凹部が円錐形状の係合部材に内接され、その後吊具装置が水平方向に微移動して所定位置に案内された後、係合されることにより吊具装置の位置決めを行うことを特徴とする。

0012

上記課題を解決する為に、請求項4に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、地上側に設置された位置決め手段には、その先端部に摺鉢形状の係合部材が取着され、一方、吊具装置に取り付けられた位置案内手段には、係合部材と係合して吊具装置を固定するための位置決め用の凸部が設けられ、吊具装置を水平移動後下降させた時に、位置案内手段に設けられた凸部が摺鉢形状の係合部材に内接され、その後吊具装置が水平方向に微移動して所定位置に案内された後、係合されることにより吊具装置の位置決めを行うことを特徴とする。

0013

上記課題を解決する為に、請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、位置案内手段が、吊具装置の両端部に取り付けられていることを特徴とする。

0014

上記課題を解決する為に、請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の頭上移動形クレーンシステムにおいて、吊具装置に1又は2以上の磁気センサが吊り下げ支持されていることを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明に係る頭上移動形クレーンシステムについて、図示された好ましい一実施形態に基いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る頭上移動形クレーンシステムの概略斜視図である。

0016

まず、多数配列されたCu精錬のための電解槽30は、希硫酸等の電解液を溜める槽であり、全体を枠組み固定され複数の脚35によりがたつかないように床に置かれている。それぞれの電解槽30にはアノード側電極であるアノ−ド板Aとカソード側電極であるカソ−ド板Kが交互に並列支持して配置される。電解槽30の側面上部には、位置決め手段20が取り付けられている。

0017

図1に示した実施例における頭上移動形クレーンシステムは概略として、移動装置18、懸垂部材16、吊具装置15、位置案内手段10、位置決め手段20、により構成されている。移動装置18は、複数並列配置された電解槽30の縦方向X又は横方向Y(図1においては横方向Yのみ連続して複数の電解槽30を描いた)に水平移動する装置であり、レール18b上をX軸方向に移動するスライド本体18cを有し、このスライド本体18cにはモータ18aが設置されている。また、レール18bは図示しないフレーム内に敷設されており、このフレームがY軸方向に移動するようになっている。また、スライド本体18cの下面には、その下部にフレア状の拡開部を有する筒状をした一対の第1筒状ガイド部材18dが取り付けられている。スライド本体18cの下面には、懸垂部材16が、第1ワイヤ16bを介して図示しない2つのモータにより昇降可能に吊り下げられている。

0018

懸垂部材16の上面には、一対の第1ガイド棒16aが、それぞれ垂直方向に設置され、スライド本体18cの下面に取り付けられた第1筒状ガイド部材18dの内側に入れ子式に挿入されるようになっている。これは、移動装置18を水平移動させたときに、その慣性力によって吊り下げられている懸垂部材16が揺れるのを防止するためである。懸垂部材16の下面には、筒状をした一対の第2筒状ガイド部材16dが取り付けられている。この第2筒状ガイド部材16dの下端部は、端部の裾の部分が徐々に広くなったフレア状に拡開されている。懸垂部材16の下面には、また、吊具装置15が、第2ワイヤ15bを介して図示しないモータにより昇降可能に吊り下げられている。

0019

吊具装置15の上面には、一対の第2ガイド棒15aが、それぞれ垂直方向に設置され、懸垂部材16の下面に取り付けられた第2筒状ガイド部材16dの内側に入れ子式に挿入されるようになっている。これは、上述したように、移動装置18を水平移動させたときの吊具装置15の揺れ防止を図るためである。この第2ガイド棒15aの上部先端部は、吊具装置15が所定位置に到達して下降することにより位置案内手段10が位置決め手段20に係合し始めた直後に、第2筒状ガイド部材16dのフレア状に拡開された部分に位置するようになっている。そして、位置案内手段10と位置決め手段20の係合が完了するまでの間は、第2ガイド棒15aの上部先端部は第2筒状ガイド部材16dのフレア状に拡開された部分の内側を移動可能となっている。

0020

吊具装置15の両側面には、電解槽30の側面上部に設けられた位置決め手段20と係合するための位置案内手段10が取り付けられている。本実施例では、移動装置18と吊具装置15の中間に懸垂部材16を介在させているが、特に、これに限定されるものではなく、移動装置18に直接吊具装置15を取り付けたものであってもよい。

0021

位置決め手段20は、電解槽30の両側面の上部に取り付けられており、位置案内手段10と係合が完了した時点で、磁気センサ13が、カソード板K及び/又はアノ−ド板Aに近接した磁束を測定するための所定位置に正確に配置されるような位置に取り付けられている。尚、本実施例においては、この磁気センサ13は、カソード板Kの数だけ設置されている。また、本実施例では、位置決め手段20の先端部には、円錐形状をした係合部材20aが取り付けられている。

0022

一方、位置案内手段10の下部には係合部材20aと係合するためにフレア状に拡開された凹部を有しており、このフレア拡がり幅は移動装置18が有する位置決め誤差(±10mmから±75mm)の最大値よりもやや広くなっている。 尚、電解槽30の対向する側面の高さが異なる場合には、予め、位置案内手段10の取付位置と係合部材20aの取付位置を調整し、記憶装置に取り込んでおくことが必要である。

0023

また、他の実施形態として、位置決め手段20の先端部に、摺鉢形状の係合部材20aを取り付けることもできる。この場合、対応する位置案内手段10には、摺鉢形状に対応した位置決め用の凸部を設けて、係合部材20aと係合するようにする。

0024

次に、前述した異常検出ステムの動作について説明する。図示しないフレーム及び/又はスライド本体18cを水平移動して目標とする電解槽30上方に吊具装置15を移動する。この移動の際に障害物等がある場合には、第2ワイヤ15bを巻き上げると共に、第1ワイヤ16bを巻き上げて高さの調整をする。移動装置18が所定位置に到達したら移動を停止する。この際第1筒状ガイド部材18d及び第2筒状ガイド部材16dが存在するため、移動装置18の移動に伴う慣性力による吊具装置15の揺れが抑制される。その後、図示しない昇降モータを作動させて、第2ワイヤ15b巻き下げ、吊具装置15を降下させる。

0025

吊具装置15が降下すると、位置案内手段10のフレア状の拡開部が位置決め手段20に取り付けられた係合部材20aに接近し、やがて係合が開始される。その時、第2ガイド棒15aの上部先端部は、第2筒状ガイド部材16dのフレア状に拡開された部分に位置する。そして、吊具装置15がさらに降下を続けると、位置案内手段10のフレア状の拡開部が円錐形状の係合部材20aの側面を沿うように摺動し、多数の磁気センサ13が予め定められたカソード板K及び/又はアノ−ド板Aに近接した所定位置に正確に配置されるように吊具装置15が水平方向に微移動して位置制御が行なわれる。この吊具装置15の微移動に伴い、第2ガイド棒15aの上部先端部が、第2筒状ガイド部材16dのフレア状に拡開された部分の内側を微移動する。

0026

磁束を測定した後は、第2ワイヤ15bを巻き上げて吊具装置15を上昇させ、移動装置18を水平移動して次の目標とする電解槽30上方に吊具装置15を移動する。そして、この作業を繰り返す。

発明の効果

0027

本発明の頭上移動形クレーンシステムによれば、通常の製造工場に設置されている汎用型の頭上移動形クレーンに吊り下げられた吊具装置に位置案内手段を設け、所定位置に設けられた位置決め手段に係合させることにより水平方向の精密な位置決めを行なうこととしたので、汎用型の頭上移動形クレーンの位置決め精度はそのままであっても、吊具装置の水平方向の位置制御を精密に行なうことが可能となった。また、頭上移動形クレーンに設けられたガイド部材に、吊具装置設けられたガイド棒を挿入した構造としたので、クレーン本体の移動に伴う慣性力の影響による吊具装置の揺れという問題も防止することが可能となった。さらに、ファジー等の揺れ止め制御を採用することなく汎用型の頭上移動形クレーンを使用したので、高速な移動速度を確保することができ、しかもコストもあまり必要としない。

図面の簡単な説明

0028

図1本発明に係る頭上移動形クレーンシステムの概略斜視図である。
図2図1に示した頭上移動形クレーンシステムの位置決めの動作を説明するための側面図であり、図2(a)は係合前の側面図であり、図2(b)は係合後の側面図である。
図3電解槽への給電方法を説明するための概略平面図である。
図4電解製錬におけるアノ−ド板及びカソ−ド板への給電部の斜視図である。

--

0029

アノード
カソード
10位置案内手段
13磁気センサ
15 吊具装置
15a 第2ガイド棒
15b 第2ワイヤ
15c取付軸
16懸垂部材
16a 第1ガイド棒
16b 第1ワイヤ
16d 第2筒状ガイド部材
18移動装置
18aモータ
18bレール
18cスライド本体
18d 第1筒状ガイド部材
20位置決め手段
20a係合部材
30電解槽
30c長側壁
32共通導体
34陰極支持用竿
35 脚

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