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技術 医薬組成物

出願人 株式会社ノムラ
発明者 山原條二
出願日 1998年9月4日 (19年11ヶ月経過) 出願番号 1998-250896
公開日 1999年11月9日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 1999-310527
状態 未査定
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード アノマリ 抑止率 含有化学物質 物理的性 テレビン ベルガプテン アミラーゼ活性値 誘発細胞毒性

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課題

ヒュウガトウキ含有成分であるポリアセチレン系化合物を含む新規医薬組成物を提供する。

解決手段

ヒュウガトウキの地下茎メタノール還流抽出し、濾液減圧濃縮してメタノールエキスを得る。これをHP−20カラムクロマトグラフィー粗分画後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー逆相ODSカラムクロマトグラフィーを用いて分離、精製を行い、ファカリノール、ファルカリンジオールを得る。得られた両物質は、ポリアセチレン系の既知化学物質ではあるが、これまで医薬組成物としては知られていない。両物質が種々の炎症に関与している一酸化窒素の産生を効果的に抑制し、抗炎症剤として利用できる。またファルカリンジオールは、糖尿病性末梢神経障害治療薬及び抗肝炎剤としても有用である。

概要

背景

ヒュウガトウキ(Angelica furcijuga Kitagawa)は、セリ科植物(Umbelliferae)のシシウド属(Angelica L.)に属する植物であり、崎県から大分県の部に分布する九州特産で、丘陵山地のやや乾いた草地に生える多年草である。最近では、近似した種の植物であるイヌトウキ(Angelica shikokiana Makino)を有効成分とする肝機能改善用あるいは抗高脂血症医薬組成物が知られている(特公平4−3365号)。ただイヌトウキ含有化学物質としては、数種のクマリンと二種のステロールが知られているのみであった。このクマリン系化合物イソエポキシブテリキシンについては、ヒト白血球を用いる実験において、抗アレルギー抗炎症剤が知られている。(特公平5−48233号公報)。本発明にかかるヒュウガトウキは、以前は上記したイヌトウキと誤認されていたが、1971年川政夫により新種であると発表され、その後栽培における観察実験による比較で、異なる種であることが証明されている。(宮崎産業経営大学研究紀要第5巻第1号/1993年1月)(宮崎県地方史研究紀要第18輯/宮崎県立図書館/平成4年3月)

概要

ヒュウガトウキ含有成分であるポリアセチレン系化合物を含む新規な医薬組成物を提供する。

ヒュウガトウキの地下茎メタノール還流抽出し、濾液減圧濃縮してメタノールエキスを得る。これをHP−20カラムクロマトグラフィー粗分画後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー逆相ODSカラムクロマトグラフィーを用いて分離、精製を行い、ファカリノール、ファルカリンジオールを得る。得られた両物質は、ポリアセチレン系の既知化学物質ではあるが、これまで医薬組成物としては知られていない。両物質が種々の炎症に関与している一酸化窒素の産生を効果的に抑制し、抗炎症剤として利用できる。またファルカリンジオールは、糖尿病性末梢神経障害治療薬及び抗肝炎剤としても有用である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

下記化学式で示すファカリノール(falcarinol)及びファルカリンジオール(falcarindiol)からなる群から選ばれた少なくともひとつを有効成分とすることを特徴とする医薬組成物

請求項

ID=000002HE=020 WI=105 LX=0525 LY=0500

請求項

ID=000003HE=030 WI=105 LX=0525 LY=0750

請求項2

請求項1記載のファルカリノール(falcarinol)及びファルカリンジオール(falcarindiol)からなる群から選ばれた少なくともひとつを有効成分とすることを特徴とする抗炎症剤

請求項3

請求項1記載のファルカリンジオール(falcarindiol)を有効成分とすることを特徴とする糖尿病性末梢神経障害治療薬

請求項4

請求項1記載のファルカリンジオール(falcarindiol)を有効成分とすることを特徴とする肝炎治療薬。

技術分野

0001

本発明は、ヒュウガトウキ(Angelica furcijuga Kitagawa)含有化学物質を有効成分とする医薬組成物、特に抗炎症剤糖尿病性末梢神経障害治療薬抗肝炎剤に関するものである。

背景技術

0002

ヒュウガトウキ(Angelica furcijuga Kitagawa)は、セリ科植物(Umbelliferae)のシシウド属(Angelica L.)に属する植物であり、崎県から大分県の部に分布する九州特産で、丘陵山地のやや乾いた草地に生える多年草である。最近では、近似した種の植物であるイヌトウキ(Angelica shikokiana Makino)を有効成分とする肝機能改善用あるいは抗高脂血症用医薬組成物が知られている(特公平4−3365号)。ただイヌトウキ含有化学物質としては、数種のクマリンと二種のステロールが知られているのみであった。このクマリン系化合物イソエポキシブテリキシンについては、ヒト白血球を用いる実験において、抗アレルギー、抗炎症剤が知られている。(特公平5−48233号公報)。本発明にかかるヒュウガトウキは、以前は上記したイヌトウキと誤認されていたが、1971年川政夫により新種であると発表され、その後栽培における観察実験による比較で、異なる種であることが証明されている。(宮崎産業経営大学研究紀要第5巻第1号/1993年1月)(宮崎県地方史研究紀要第18輯/宮崎県立図書館/平成4年3月)

発明が解決しようとする課題

0003

本発明者は、ヒュウガトウキからの抽出物につき精査した結果、ポリアセチレン系の既知化合物ではあるが、これまでヒュウガトウキに含まれていることが全く知られてなかった化合物に、炎症の種々の場面に作用する一酸化窒素の産生を強力に抑制する抗炎症作用、糖尿病性末梢神経障害のひとつである眼レンズアルドース還元酵素阻害作用血清中トランスアミラーゼ(s−GOT、s−GPT)の上昇抑制作用などの薬理効果を見いだし、本発明にいたった。

課題を解決するための手段

0004

本発明の医薬組成物は、前記知見にもとづくもので、化3に示すファカリノール(falcarinol)及び化4に示すファルカリンジオール(falcarindiol)からなる群から選ばれた少なくともひとつを有効成分とすることを特徴としている。

0005

0006

0007

尚、ローマ数字は特許サポートしていない文字のため、本明細書に記載されているterebinthacoside1、terebinthacoside2、terebinthacoside3、praeroside 2及びpraeroside4のそれぞれのアラビア数字は、下記数1〜4に示すローマ数字の代用として使用している。

0008

0009

0010

0011

0012

前記化3及び化4に示すファルカリノール(falcarinol)、ファルカリンジオール(falcarindiol)は、抗炎症剤としての用途が期待できるが、特にファルカリンジオールは、抗炎症剤、糖尿病性末梢神経障害治療薬、及び抗肝炎剤のいずれにおいても優れている。

0013

ポリアセチレン系の化合物であるファルカリノール及びファルカリンジオールは、これまでヒュウガトウキに含まれていることは全く知られていなかったが、後述するようにヒュウガトウキのアルコール抽出物から単離して、取得することができる。いずれも、炎症に関係する一酸化窒素の産生を抑制するすぐれた作用を有し、種々の抗炎症剤として利用できる。また、すぐれた眼レンズアルドース還元酵素阻害作用を有し、糖尿病性末梢神経障害治療薬として利用できる。さらに、免疫反応を介した急性肝障害モデルであるD−ガラクトサミンリポポリサッカライド大腸菌由来菌体内毒素)を併用することにより誘発される著しい肝臓障害で、血清中のトランスアミラーゼ(s−GOT、s−GPT)が上昇するのを抑制する抗肝炎剤として利用できる。

発明を実施するための最良の形態

0014

ファルカリノール及びファルカリンジオールは、ヒュウガトウキから例えば次の方法による単離、取得できる。ヒュウガトウキの地下茎メタノール還流抽出し、濾液減圧濃縮し、メタノールエキスを得る。これを常法にしたがいHP−20カラムクロマトグラフィー粗分画後、順相逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー、順相、逆相高速カラムクロマトグラフィーを用いて繰り返し、分離、精製を行い、ファルカリノール、ファルカリンジオールを得る。得られたファルカリノール及びファルカリンジオールは、下記の化学的物理的性質及び薬理活性を有する。

0015

ファルカリノール(falcarinol=panaxynol)
分子式C17H24O(分子量=244)
無色油状物質
[α]D28−25.2°(c=1.6、CHCl3)
UVλMAXEtOH[logε(nm)]:3.97(230)
IR(cm−1):3600(OH)、2250(C≡C)、1640(C=C)
薬理活性:炎症の種々の場面に関係する一酸化窒素の産生を抑制する抗炎症作用。

0016

ファルカリンジオール(falcarindiol)
分子式C17H24O2(分子量=260)
無色油状物質
[α]D28 180°(c=1.1、CHCl3)
UVλMAXEtOH[logε(nm)]:3.24(232)、3.22(245)、3.08(258)、2.89(266)
IR(cm−1):3595、3365(OH)、2250、2150(C≡C)、1650(C=C)
薬理活性:炎症の種々の場面に関係する一酸化窒素の産生を抑制する抗炎症作用、糖尿病性末梢神経障害のひとつである眼レンズアルドース還元酵素阻害作用、免疫反応を介した急性肝障害モデルであるD−ガラクトサミンとリポポリサッカライド(大腸菌由来菌体内毒素)を併用することにより誘発される著しい肝臓障害による血清中のトランスアミラーゼ(s−GOT、s−GPT)の上昇抑制作用。

0017

後述する薬理活性試験からみて、ファルカリノール及びファルカリンジオールの抗炎症剤としてのヒトに対する1回あたりの有効服用量は10〜15mgである。またファルカリンジオールの糖尿病性末梢神経障害治療薬としての有効量は、ヒト1回当たり100〜150mg、抗肝炎剤としての有効量は10〜25mg程度であれば有効である。いずれの場合も、剤形は適当な賦形剤を添加して顆粒錠剤にしてもよい。また医薬の他、健康食品、健康飲料としても利用できる。

0018

(抽出及び単離)宮崎県産ヒュウガトウキ(Angelica furcijuga Kitagawa)の新鮮地下茎4,000gを熱時メタノール約10,000mlで抽出後、減圧下溶媒留去し、メタノール抽出エキス217.0g(5.4%)(以下カッコ内はいずれも新鮮地下茎からの収率を示す)を得た。メタノール抽出エキスのうち、195.2gをダイアイオン高速−20カラムクロマトグラフィーに付し、H2O→MeOH→MeCOMe→MeOHの順に溶出させ、水溶出部140g(3.89%)、第1分画分6.6g(0.17%)、第2分画分17.7g(0.49%)、第3分画分25.0g(0.69%)をそれぞれ得た。水溶出部及び第1分画分は、薄層クロマトグラフィーの検討から糖類及びアミノ酸など一次代謝成分であったことから、第2分画分について、順相及び逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー、及び高速液体クロマトグラフィーODS)によるMeOH−H2O、MeCN−H2O、2PrOH−H2Oで順次溶出した結果、新規リグナン配糖体terebinthacoside 3(11)、クマリン骨格中のラクトン部が開環した型の新規配糖体terebinthacoside 2(10)(0.0029%)、新規アグリコンを有するクマリン配糖体terebinthacoside 1(6)(0.00079%)、falcarindiol(0.040%)、他にクマリン配糖体apiosylskimmin(0.030%)、hymexelsin(0.00099%)、praeroside 2(0.012%)及び4(0.019%)、marmesinin(0.00089%)、(R)−peucedanol 7−Ο−β−D−glucopyranoside(0.0044%)、リグナン配糖体(+)−pinoresinol Ο−β−D−glucopyranoside(0.00010%) を得た。また第3分画分について、順相及び逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(ODS)によるMeOH−H2O、MeCN−H2O、2PrOH−H2Oで順次溶出し、次いで高速液体クロマトグラフィー(cn)によるn−Hexane−2−PrOHで順次溶出した結果、三種の新規ケールラクトン型クマリンterebithacin B(16)(0.0019%)、terebinthacin C(21)(0.014%)、terebinthacin A(15)(0.011%)、isoepoxybuterixin(0.040%)、anomalin(0.013%)、pteryxin(0.017%)、isopteryxin(0.040%)、suksdrfin(0.014%)、seravschanin(0.0022%)、bergapten(0.0011%)、(−)−falcarinol(=panaxynol)(0.0021%)、falcarindiol(0.0046%)、β−sitosterol(0.032%)が単離された。

0019

抗炎症薬活性)薬理活性は、次の方法により確認された。ddy系雄性マウス(体重約30g)を頚椎脱臼により安楽死させ、腹腔内に緩衝生理食塩水PBS)を6〜7ml注入し、軽くマッサージした。得られた腹腔滲出液をPBS、次いでRPMI1640(10%胎仔血清、100ユニット/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを含む)培地洗浄した。96穴平底マイクロプレートに1ウェル当たり5×105個/100μlの細胞を加え、37℃、5%炭酸ガス−95%空気下で1時間培養した。浮遊細胞をPBSで洗浄し、上記培養液にリポポリサッカライド(シグマ社製、サルモネラエンテリティディス由来)10μg/ml及び被検物質を含むものを200μl加え、20時間培養した。培養上清100μlにグリース試薬(1%スルファニルアミドと0.1%N−1−ナフチルエチレンジアミンハイドロクロライドを2.5%燐酸に溶解したもの)100μlを加え、室温で10分間放置した。マイクロプレートリーダーによって吸光度を測定した(測定波長562nm、対照波長630nm)。亜硝酸ナトリウム標準物質として培養液中に蓄積したNO−の量をNOの生成量とみなして判定した。被検物質としては、実施例で取得したファルカリノール、ファルカリンジオール及びイソエポキシブテリキシンと、抗炎症作用が知られている対照薬としてハイドロコーチゾンを用いた。結果を表1に示す。

0020

0021

表1から明らかなように、ファルカリノール及びファルカリンジオールの一酸化窒素の産生抑制作用は、対照薬ハイドロコーチゾンの約1/10と天然物中では非常に強力であり、同じイヌトウキ由来の従来の抗炎症剤イソエポキシブテリキシンの約10倍である。特にファルカリンジオールは優れている。

0022

(糖尿病性末梢神経障害治療薬薬理活性)ラット眼レンズからのアルドース還元酵素の分離と反応は、Dufraneらの方法(Dufrane S.P. et al, Biochem. Med.32,99−105(1985))に、少し改変を加えて実施した。すなわち、ラットの眼レンズを10mMの2−メルカプトエタノールを含有する135mMのNa、K−燐酸緩衝液pH7.0でホモジネイト後、遠心分離を100000×gで30分行った。その上清酵素液とした。反応液は135mMのNa、K−燐酸緩衝液pH7.0に100mMのLiSO4、0.03mMのNADPH、1mMのD6−グリセルアルデヒドを加え、100μlの酵素液を添加した。総容量は0.5mlで、添加する試料は25μlとし、試料はジメチルスルホキシドDMSO)に溶解させた。反応は、NADPHを添加、30℃、30分間行い、150μlの0.5NのHClを添加して止めた。10mMのイミダゾールを含有する0.5mlの6NのNaOHを加え、60℃で10分間加温して、NADPを蛍光物質に変換した。蛍光は室温で蛍光光度計(650−10型、日立製)を用い、励起波長360nm、照射波長460nmで測定した。結果を表2に示す。

0023

0024

表2から明らかなように、ヒュウガトウキ抽出エキス含有ファルカリノール及びファルカリンジオールには、ラット眼レンズ由来のアルドース還元酵素の阻害が認められた。対照薬には、小野薬品医療用合成薬エパルレスタットを用いた。アルドース還元酵素は、末梢神経血管網膜、水晶体赤血球など、糖尿病合併症が多発する組織に多く分布していることから、アルドース還元酵素阻害作用を有するヒュウガトウキ抽出エキス含有ファルカリノール及びファルカリンジオールは、糖尿病性末梢神経障害治療薬として有効性を示すものと考えられる。

0025

(D−GalN/LPS肝障害保護)25〜27gのddy系雌マウスを用い、D−ガラクトサミン(D−GalN)350mg/kg及びリポポリサッカライド(LPS)10μg/kgを腹腔内注射し、肝障害を誘発した。表3の各テストサンプルは、D−GalN/LPS注射の1時間前に与えられた。採血は、D−GalN/LPS注射10時間後に行った。各値は、S.E.Mによる平均値を示す(p<0.05、p<0.01)。各サンプルの投与量及び血清トランスアミラーゼ活性値(s−GPT、s−GOT)を表3に示す。

0026

0027

(D−GalN誘発細胞毒性保護作用)ヒュウガトウキ抽出成分肝保護作用は、初代培養肝細胞を用いて3−(4,5−ジメチルチアゾル−2−イル)−2−,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイドMTT)カラーメトリックアッセイにより測定した。肝細胞は、ウィスター系雄ラット(130〜160g)からコラーゲン散布法により分離した。仔牛血清10%、ペニシリン100ユニット/ml、ストレプトマイシン100μg/ml、インシュリン1μM、デキサメゾーン1μMを含むウィリアム培養液100μl中に4×104セルからなる細胞懸濁液を96ウエル組織培養プレート接種、5%CO2雰囲気中で37℃、4時間予備培養した。培養液をD−GalN(1mM)とテストサンプルを含む新鮮培養液に変え、肝細胞を44時間培養した。培養液をさらに100μlの培養液に変更、これに10μlのMTT溶液(PBS中5mg/ml)を加えた。4時間培養後培養液を除去し、次いで0.04NのHClを含むイソプロパノール100μlを加え、細胞中に生成されたフォルマザンを溶解した。フォルマザン溶液の光学濃度(O.D)は、マイクロプレートリーダーにより、570nm(リファレンス:655nm)で測定した。抑止率は、次式で求めた。結果を表4に示す。

0028

抑止率(%)={(サンプルO.D−対照群O.D)÷(正常群O.D−対照群O.D)}

0029

0030

表3から明らかなように、対照群ではD−GalN/LPS投与の10時間後に著しい肝障害により、血清トランスアミナーゼ活性(s−GPT、s−GOT)が約6000単位まで上昇したが、ファルカリンジオールをはじめ、ヒュウガトウキ由来物質投与群ではいずれもs−GOT、s−GPTの上昇を有意に抑制した。

0031

この実験モデルにおいては、D−GalNでやや障害を受けた肝細胞にLPS刺激で活性化したマクロファージが作用することによって強い障害が発生すると考えられている。そこで、作用機序解明する目的で、初代培養肝細胞を用い、D−GalNによる細胞毒性からの保護作用についてMTTアッセイ法により検討した。MTTアッセイ法は細胞の脱水素酵素によって黄色のMTTが赤紫色ホルマザンに変化することを利用した細胞数測定方法である。その結果、表4に示すように、イソエポキシブテリキシンには濃度依存的な肝細胞保護作用が認められた。一方、ファルカリンジオールには、逆に肝細胞に対する毒性がみられた。その他の微量成分としてイソプテリキシン(isopteryxin)に保護作用が認められた。

0032

また、試験例1において、すでに述べたように、LPSによるマクロファージの活性化にともなって産生される一酸化窒素(NO)の量を指標に、マクロファージの活性化を抑制するかどうか検討した。NOはただちに酸化されNO2−に変化するため、培養液中のNO2−の量をNOの量とみなした。イソエポキシブテリキシンおよびファルカリンジオールは、表1に示すようにマクロファージに対して細胞毒性を示さない濃度でNOの産生を強く抑制した。またアノマリン(anomalin)、ベルガプテン(bergapten)、セラシャニン(seravschanin)、イソプテリキシンや新規化合物テレビンタシンAにも抑制作用が認められ、特に、ファルカリンジオールに強い活性が認められた。従って、イソエポキシブテリキシンは肝臓側に作用して肝保護作用を示すののみならず、マクロファージの活性化を抑制することによってD−GalN/IPSによる肝障害を抑制するものと推察される。また、ファルカリンジオールは肝細胞毒性を示すにもかかわらず、マクロファージの活性化を強く抑制するため、この肝障害を強く抑制したものと考えられる。

発明の効果

0033

本発明のファルカリノール及びファルカリンジオールは、マウス腹腔内のマクロファージを大腸菌由来菌体内毒素リポポリサッカライドで刺激することにより放出される一酸化窒素の産生抑制作用を有することにより、種々の炎症に対して抗炎症作用を示すと考えられ、天然由来の安全な抗炎症剤としての利用性は高い。また、高齢者に多い糖尿病性末梢神経障害の発症やその予防を毎日手軽に行える糖尿病性末梢神経障害治療薬として、古くから民間治療薬として服用されている事実から、長期にわたり服用しても安全である。さらに、手軽に利用できる抗肝炎作用により、治療の困難な肝炎の症状を緩和する。

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