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技術 イオン注入装置およびイオン注入方法

出願人 株式会社アルバック
発明者 桜田勇蔵
出願日 1998年4月2日 (22年7ヶ月経過) 出願番号 1998-106949
公開日 1999年10月19日 (21年1ヶ月経過) 公開番号 1999-288681
状態 特許登録済
技術分野 電子顕微鏡1 荷電粒子線装置 アニール
主要キーワード 短時間動作 不足領域 ティルト機構 サイズ違い ティルト角度 静電位 フラッドガン 方向偏向器
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

既にイオン注入され均一性が十分でないウェーハについて、その補正を行い得るイオン注入装置およびイオン注入方法を提供すること。

解決手段

高電圧ターミナル10Aの質量分離器2の後段イオンビームLの遮断器3、加速管4に続くビームライン部10BにイオンビームLを微小角度スキャンさせるオクタポールスキャナー6、非接触ビーム電流計8を配置し、エンドステーション部10Eにはビーム制限スリット9とウェーハ位置検出器19を設ける。ウェーハ位置検出器19とウェーハWを保持するプラテン13のX、Y方向への機械的駆動機構16、17によってウェーハWの注入不足領域をビーム制限スリット9の直下へ移動しX、Y方向へスキャンさせてイオンを補正注入する。

概要

背景

半導体ウェーハ内にドービング領域を形成させるためにイオンビームによって不純物イオン打ち込むイオン注入は従来から広く行われており、種々の方式が採用されている。例えば固定されたウェーハに対して静電偏向または電磁偏向によってイオンビームをX方向(水平方向)とY方向(垂直方向)とにスキャンする方法、イオンビームをスキャンさせると共にウェーハもX方向とY方向とに機械的にスキャンさせる方法、イオンビームは固定しておきウェーハのみをX方向とY方向とに機械的にスキャンさせる方法などである。

(従来例)図10は一般的に使用されているイオン注入装置、すなわち、固定されたウェーハWにイオンビームをスキャンさせる方式のイオン注入装置の一例の構成を示す図である。このイオン注入装置20は高電圧領域シールドボックス20B内にイオン源21とイオン分析マグネット22と加速管24、および、これに接続されるグランド領域に、イオンビームの断面形状を制御するQレンズ25、イオンビームを静電界によってY方向に偏向させるY方向偏向器26、同じくX方向に偏向させるX方向偏向器27とウェーハWを保持するイオン注入室29とから構成されている。

このような方式のイオン注入装置20はY方向偏向器26、X方向偏向器27が直列に配置されており、また入射角度を小さくするためにビームラインを長くしているので装置寸法が大になるほか、高度の偏向技術を要するという問題がある。そして、この問題はウェーハWが大口径になるほど顕著になり、イオン注入装置の設置面積製造コスト飛躍的に増大する。

これを小型化するためにY方向偏向器26、X方向偏向器27に代えて、イオンビームを電磁的に偏向させるスキャナーを使用し、ビームラインを短くしたものはウェーハへの入射角度が大きくなることによって、イオン注入量が不均一になり易いなどの問題がある。

概要

既にイオン注入され均一性が十分でないウェーハについて、その補正を行い得るイオン注入装置およびイオン注入方法を提供すること。

高電圧ターミナル10Aの質量分離器2の後段にイオンビームLの遮断器3、加速管4に続くビームライン部10BにイオンビームLを微小角度スキャンさせるオクタポール・スキャナー6、非接触ビーム電流計8を配置し、エンドステーション部10Eにはビーム制限スリット9とウェーハ位置検出器19を設ける。ウェーハ位置検出器19とウェーハWを保持するプラテン13のX、Y方向への機械的駆動機構16、17によってウェーハWの注入不足領域をビーム制限スリット9の直下へ移動しX、Y方向へスキャンさせてイオンを補正注入する。

目的

本発明は上述の問題に鑑みてなされ、既にイオン注入され均一性が十分でないウェーハについて、その補正を行ない得るイオン注入装置およびイオン注入方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

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請求項1

高電圧部でイオン源からイオンが引き出され、質量分離器によって必要なイオンのみが選択的に分離され、加速管で所定のエネルギー加速された後、ビームライン部でイオンビームがX方向(水平方向)とY方向(垂直方向)とにスキャンされ、エンドステーション部でウェーハにイオンが注入されるイオン注入装置において、前記高電圧部には前記質量分離器と前記加速管との間に前記イオンビームを一時的に遮断し得るビーム遮断器が設置され、前記ビームライン部には少なくとも前記イオンビームの集束レンズ、前記イオンビームを前記X方向と前記Y方向に微小角度スキャンさせるスキャナーが設置され、前記エンドステーション部には、前記イオンビームの前記ウェーハへの入射領域を制限するためのビーム制限スリット回転機構ティルト機構とを備え前記ウェーハを保持するプラテン、該プラテンを前記X方向と前記Y方向に高速で移動させる機械的駆動機構が配置され、更に前記機械的駆動機構、前記回転機構、前記ティルト機構の作動を制御するためのウェーハ位置検出器が設置されており、前記ウェーハ位置検出器と前記機械的駆動機構、前記回転機構、前記ティルト機構とによって、前記ウェーハの注入量不足領域が前記プラテンと共に前記ビーム制限スリットに近接した後方位置へ移動されて所定の入射角度に設置され、前記加速管で所定のエネルギーに加速された前記イオンビームが前記スキャナーによって前記X方向と前記Y方向に微小角度スキャンされると共に、前記注入量不足領域が前記プラテンと共に前記機械的駆動機構によって前記X方向と前記Y方向に機械的にスキャンされて前記注入量不足領域に前記イオンが補正注入されることを特徴とするイオン注入装置。

請求項2

前記ビームライン部に非接触ビーム電流計が取り付けられており、イオン注入中に前記非接触ビーム電流計の計測値が変動する場合には、所定の補正注入量が一様に得られるように、前記プラテンの機械的スキャン速度または前記イオンビームのスキャン速度が制御される請求項1に記載のイオン注入装置。

請求項3

前記非接触ビーム電流計による計測値が積算されており、所定の積算値に達すると前記ビーム遮断器が作動されることにより、前記ウェーハの前記注入量不足領域に対して前記イオンが所定の注入量で補正注入される請求項1または請求項2に記載のイオン注入装置。

請求項4

前記エンドステーション部に、前記ウェーハに代えて挿入されるビーム密度分布モニターが設置されており、前記ビーム密度分布モニターによって前記イオンビームのスキャン領域と前記ビーム制限スリットとの整合性の確認、および前記ビーム制限スリット内における前記イオンビームの電流密度分布の測定が行われ、前記スキャン領域と前記ビーム制限スリットとが一致していない場合には前記スキャナーの振幅が調整され、前記電流密度分布が一様でない場合に、前記集束レンズが電磁式であれば励磁電流が調整され、前記集束レンズが静電式であれば静電位が調整される請求項1から請求項3までの何れかに記載のイオン注入装置。

請求項5

前記エンドステーション部において、前記ビーム制限スリットの下方にファラデーカップが設置されており、前記ウェーハおよび前記ビーム密度分布モニターが前記ビーム制限スリットの直下に存在しない状態において、前記ファラデー・カップで前記イオンビームの電流値が測定され、該電流値を基準として前記非接触ビーム電流計による計測値が校正される請求項1から請求項4までの何れかに記載のイオン注入装置。

請求項6

前記スキャナーがオクタポール・スキャナーである請求項1から請求項5までの何れかに記載のイオン注入装置。

請求項7

前記ビーム制限スリットが前記注入量不足領域の面積の大きさに対応する複数のスリットを円板同一円周上に形成されたロータリー・スリットであり、前記注入量不足領域の面積に応じて前記ロータリー・スリット内の適切な前記スリットが選択される請求項1から請求項6までの何れかに記載のイオン注入装置。

請求項8

前記ビーム制限スリットが前記プラテンの前記機械的駆動機構を載置するテーブルに固定されている請求項1から請求項6までの何れかに記載のイオン注入装置。

請求項9

既にイオン注入されているが注入量の面内均一性が不十分なウェーハに対して、前記ウェーハ内に特定される注入量の不足領域に補正注入を行うことを特徴とするイオン注入方法

請求項10

イオン注入装置の高電圧部でイオン源からイオンを引き出し質量分離器によって必要なイオンのみを選択的に分離し、加速管で所定のエネルギーに加速した後、ビームライン部でイオンビームをX方向(水平方向)とY方向(垂直方向)にスキャンさせ、エンドステーション部でウェーハにイオン注入するイオン注入方法において、前記高電圧部には前記質量分離器と前記加速管との間に前記イオンビームを一時的に遮断し得るビーム遮断器が設置され、前記ビームライン部には少なくとも前記イオンビームの集束レンズ、前記イオンビームを前記X方向と前記Y方向に微小角度スキャンさせるスキャナーが設置され、前記エンドステーション部には前記イオンビームの前記ウェーハへの入射領域を制限するためのビーム制限スリット、回転機構とティルト機構とを備え前記ウェーハを保持するプラテン、該プラテンを前記X方向と前記Y方向とに高速で移動させる機械的駆動機構が配置され、更に前記機械的駆動機構、前記回転機構、前記ティルト機構の作動を制御するためのウェーハ位置検出器が設置されているイオン注入装置を使用し、前記ウェーハ位置検出器と前記機械的駆動機構、前記回転機構、前記ティルト機構とによって前記ウェーハの注入量不足領域を前記プラテンと共に前記ビーム制限スリットに近接した後方位置へ移動させて所定の入射角度に設定し、前記加速管で所定のエネルギーに加速させたイオンビームを前記スキャナーによって前記X方向と前記Y方向に微小角度スキャンさせると共に、前記注入量不足領域を前記プラテンと共に前記機械的駆動機構によって前記X方向と前記Y方向に機械的にスキャンさせることにより前記注入量不足領域に対してイオンを補正注入する請求項9に記載のイオン注入方法。

請求項11

前記ビームライン部に非接触ビーム電流計が設置されており、該非接触ビーム電流計による計測値が変動する場合には、所定の補正注入量が得られるように、前記プラテンの機械的スキャン速度または前記イオンビームのスキャン速度を制御する請求項10に記載のイオン注入方法。

請求項12

前記非接触ビーム電流計による計測値が積算されており、所定の積算値に達すると前記ビーム遮断器を作動させて前記イオンビームを遮断することにより、前記注入量不足領域に対してイオンを所定の注入量で補正注入する請求項10または請求項11に記載のイオン注入方法。

請求項13

イオン注入の前に、前記エンドステーション部において前記ウェーハに代えてビーム密度分布モニターを挿入し、前記イオンビームのスキャン領域と前記ビーム制限スリットとの整合性の確認、および前記ビーム制限スリット内における前記イオンビームの電流密度分布の測定を行い、前記スキャン領域が前記ビーム制限スリットとが一致していない場合には前記スキャナーの振幅を調整し、前記電流密度分布が一様でない場合に、前記集束レンズが電磁式であれば励磁電流を調整し、前記集束レンズが静電式であれば静電位を調整する請求項10から請求項12までの何れかに記載のイオン注入方法。

請求項14

イオン注入の前に、前記ビーム制限スリットの直下に前記ウェーハおよび前記ビーム密度分布モニターが存在しない状態において、前記ビーム制限スリットの下方に設置されたファラデー・カップによって前記イオンビームの電流値を測定し、該電流値を基準として校正された前記非接触ビーム電流計の計測値をイオンの補正注入量の決定に使用する請求項10から請求項13までの何れかに記載のイオン注入方法。

技術分野

0001

本発明はイオン注入装置およびイオン注入方法に関するものであり、更に詳しくは、既にイオン注入され注入量の均一性が十分でないウェーハに対して、その補正を行い得るイオン注入装置およびイオン注入方法に関するものである。

背景技術

0002

半導体ウェーハ内にドービング領域を形成させるためにイオンビームによって不純物イオン打ち込むイオン注入は従来から広く行われており、種々の方式が採用されている。例えば固定されたウェーハに対して静電偏向または電磁偏向によってイオンビームをX方向(水平方向)とY方向(垂直方向)とにスキャンする方法、イオンビームをスキャンさせると共にウェーハもX方向とY方向とに機械的にスキャンさせる方法、イオンビームは固定しておきウェーハのみをX方向とY方向とに機械的にスキャンさせる方法などである。

0003

(従来例)図10は一般的に使用されているイオン注入装置、すなわち、固定されたウェーハWにイオンビームをスキャンさせる方式のイオン注入装置の一例の構成を示す図である。このイオン注入装置20は高電圧領域シールドボックス20B内にイオン源21とイオン分析マグネット22と加速管24、および、これに接続されるグランド領域に、イオンビームの断面形状を制御するQレンズ25、イオンビームを静電界によってY方向に偏向させるY方向偏向器26、同じくX方向に偏向させるX方向偏向器27とウェーハWを保持するイオン注入室29とから構成されている。

0004

このような方式のイオン注入装置20はY方向偏向器26、X方向偏向器27が直列に配置されており、また入射角度を小さくするためにビームラインを長くしているので装置寸法が大になるほか、高度の偏向技術を要するという問題がある。そして、この問題はウェーハWが大口径になるほど顕著になり、イオン注入装置の設置面積製造コスト飛躍的に増大する。

0005

これを小型化するためにY方向偏向器26、X方向偏向器27に代えて、イオンビームを電磁的に偏向させるスキャナーを使用し、ビームラインを短くしたものはウェーハへの入射角度が大きくなることによって、イオン注入量が不均一になり易いなどの問題がある。

発明が解決しようとする課題

0006

上記の従来例のようなイオン注入装置によるウェーハへのイオン注入の均一性は、そのイオン注入装置の特性によって支配され、イオン注入が不均一なウェーハが得られてもこれを補正することはできなかった。また、近年、ウェーハは大口径化しており、イオンの注入の均一性を確保することは一層困難になっている。

0007

本発明は上述の問題に鑑みてなされ、既にイオン注入され均一性が十分でないウェーハについて、その補正を行ない得るイオン注入装置およびイオン注入方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

上記の課題は請求項1および請求項9の構成によって解決されるが、その解決手段を実施の形態によって説明すれば、本発明のイオン注入装置は、高電圧部には質量分離器と加速管との間にイオンを一時的に遮断し得るビーム遮断器を設置し、加速管に続くビームライン部には、少なくともイオンビームの集束レンズ、イオンビームをX、Y方向に微小角度だけスキャンさせるスキャナーを設置し、エンドステーション部にはウェーハへのイオンビームの入射領域を制限するためのビーム制限スリット回転機構ティルト機構を具えウェーハを保持するプラテン、プラテンをX、Y方向へ高速で移動させる機械的駆動機構、回転機構、ティルト機構の作動を制御するためのウェーハ位置検出器とが設置されている。また、ビーム電流を測定する非接触ビーム電流計、イオンビームのスキャン領域とビーム制限スリットとの整合性を確認しビーム制限スリット内における電流密度分布を測定するためのビーム密度分布モニター、およびイオンビームの電流を測定し非接触ビーム電流計の計測値校正するためのファラデーカップを備えている。

0009

そして、既にイオン注入されその均一性が不十分なウェーハWに対し、上記のようなイオン注入装置によってイオン注入して注入量の補正を行うには、ウェーハ位置検出器とプラテンの機械的駆動機構および回転機構、ティルト機構とによってウェーハの注入量不足領域をプラテンと共にビーム制限スリットに近接した後方位置へ移動させて所定の入射角度に設定し、イオン源から引き出され加速管によって所定のエネルギー加速されてビームライン部へ導かれ、スキャナーによって微小角度だけスキャンされてビーム制限スリットから入射されるイオンビームに対して、ウェーハの注入量不足領域をプラテンと共に機械的駆動機構によってX方向とY方向とにスキャンさせてウェーハの注入量不足領域にイオンを補正注入し、その間、非接触ビーム電流計の計測値が変動する場合には、所定の補正注入量が得られるようにプラテンの機械的スキャンの速度、またはイオンビームの電磁気的スキャンの速度を制御することによって行われる。そして、イオン注入の開始直後から積算される非接触ビーム電流計の計測値が所定の積算値に達するとビーム遮断器を作動させイオン注入を停止する。

0010

また、イオン注入の前に、ウェーハに代えてビーム密度分布モニターを挿入して、イオンビームのスキャン領域とビーム制限スリットとの整合性の確認、およびビーム制限スリットに対応する部分におけるイオンビームの電流密度分布の測定を行い、スキャン領域とビーム制限スリットとが一致していない場合、電流密度分布が一様でない場合には、イオンビームの調整を行う。

0011

また、イオン注入の前に、ビーム制限スリットの直下にウェーハおよびビーム密度分布モニターが存在しない状態で、ビーム制限スリットの下方に設置されたファラデー・カップによってビーム電流を測定し、その電流値を基準として非接触ビーム電流計の計測値の校正を行う。

0012

このようなイオン注入装置およびイオン注入方法を採用することにより、既にイオン注入されたウェーハの注入量不足領域に追加的にイオンを補正注入して注入量を均等化することができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明の実施の形態によるイオン注入装置およびイオン注入方法について、図面を参照して具体的に説明する。

0014

図1は実施の形態のイオン注入装置10を概略的に示す側面図であり、その全体は高電圧部である高電圧ターミナル10A、ビームライン10B、エンドステーション部10Eからなる真空系である。すなわち、シールドボックスS内の高電圧ターミナル10Aに周知のイオン源1、質量分離器2が収容され、その後方にスリット3a、ビーム遮断器3、可変スリット3bが配置されている。ビーム遮断器3は電圧印加されることによりイオンビームLを跳ね上げ、可変スリット3bへ向かうイオンビームLを一時的に遮断することができる。高電圧ターミナル10Aには周知の加速管4が取り付けられており、その後段となるビームライン部10Bには、集束レンズ5a、イオンビームLをX方向とY方向とに電磁的に微小角度スキャンさせるオクタポール・スキャナー6、コンタミネーション粒子除去マグネット7、および集束レンズ5bが設けられている。

0015

集束レンズ5a、5bは電磁式であるが、静電式としてもよい。イオンビームLをスキャンさせる場合には集束レンズ5aを使用し、後述するイオンビームLをスキャンさせない場合には集束レンズ5bを使用する。イオンビームLのスキャンにはオクタポール・スキャナー6以外の電磁偏向型スキャナーを使用してもよく、勿論、X、Y静電偏向型スキャナーを使用してもよい。コンタミネーション粒子除去マグネット7は質量分離器2以降においてイオンが残留ガス衝突し、電荷が変化したイオンや中性粒子を除去するものであり、イオンビームLはコンタミネーション粒子除去マグネット7によって下方へ角度90度に曲げられている。そして、ビームライン部10Bの下端部には、その外周に設けたコイルによってイオンビームLの電流を電磁気的に計測する非接触ビーム電流計8が取り付けられている。

0016

エンドステーション部10E内には、ウェーハWへのイオンビームの入射領域を制限するためのビーム制限スリット9がスリットサイズの異なるものと交換可能に取り付けられており、ビーム制限スリット9の下方にはイオンビームLの電流を測定するためのファラデー・カップ12が配置されている。このファラデー・カップ12による測定値を基準にして上記の非接触ビーム電流計8の計測値があらかじめ校正される。

0017

ビーム制限スリット9の直下となる位置には、ビーム密度分布モニター11と、ウェーハWを保持するプラテン13とが位置を交換して挿入されるようになっている。ビーム密度分布モニター11は、微小なファラデー・カップが二次元に配置された測定ヘッドを有するものであるが、それ以外の方法によるものであってもよい。ビーム密度分布モニター11はイオン注入の前に、イオンビームのスキャン領域とビーム制限スリット9との整合性、およびビーム制限スリット9内におけるビーム電流の密度分布の測定を行うためのものであり、スキャン領域が不適切な場合にはオクタポール・スキャナー6によるスキャンの振幅が調整され、電流の密度分布が一様でない場合には、集束レンズ5aの励磁電流が調整される。

0018

プラテン13にはウェーハWのツイスト角度を調整する回転機構14とウェーハWのティルト角度を調整するティルト機構15とが取り付けられており、これらを一体的にX、Y方向に高速で移動させるX方向機械的駆動機構16とY方向機械的駆動機構17とが連結して取り付けられている。また、エンドステーション部10Eの天井部にはウェーハ位置検出器19が固定されている。ウェーハ位置検出器19はCCD撮像カメラであり、ウェーハW内のアライメントマークを基準にしてウェーハ位置を検出するが、それ以外の検出器であってもよい。ウェーハ位置検出器19からの位置検出信号は図示しない制御部へ入力され、制御部はプラテン13の機械的駆動機構16、17および回転機構14、ティルト機構15の作動を制御するようになっている。

0019

図2はエンドステーション部10E内における機器配置を示す概略図である。非接触ビーム電流計8を通過して下方へ向かうイオンビームLがビーム制限スリット9を通過してビーム密度分布モニター11に入射している場合を示すが、前述したように、ビーム密度分布モニター11を移動させた時にイオンビームLが入射する位置にファラデー・カップ12が設置されておりビーム電流を測定できるようになっている。また、ウェーハWを保持するプラテン13は回転機構14とティルト機構15を備えると共に、支持柱15sを介してX方向機械的駆動機構16に固定され、X方向機械的駆動機構16はY方向機械的駆動機構17と連結されている。ビーム密度分布モニター11がビーム制限スリット9の直下から待機位置へ移動された後、ウェーハ位置検出器19によって位置を検出されつつウェーハWがプラテン13と共にX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17によってビーム制限スリット9の方へ移動され、回転機構14、ティルト機構15によってウェーハW内の注入量不足領域がビーム制限スリット9の直下において所定の入射角度で位置決めされる。

0020

図3はイオンビームLに対するプラテン13の配置を示す概略図である。図3ティルトされずイオンビームLに直角なウェーハWを示している。イオンビームLが入射するビーム制限スリット9の直下へプラテン13が移動され、図示されていないオクタポール・スキャナー6によってX方向、Y方向に微小角度でスキャンされているイオンビームLがビーム制限スリット9を通過してウェーハW内の注入量不足領域に入射する。同時にウェーハの注入量不足領域をプラテン13と共に機械的にスキャンさせるために、XYテーブル18上において、Y方向機械的駆動機構17はX方向機械的駆動機構16を紙面に平行に左右の方向へ移動させ、そのX方向機械的駆動機構16はプラテン13を紙面に垂直な方向へ移動させる。そして、図2を参照し、非接触ビーム電流計8の計測値は後述の制御部51内のプリアンプ8Aを経てX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17の駆動電源へ入力されており、イオン注入中における非接触ビーム電流計8の計測値が変動すると、所定の補正注入量が得られるように、X方向機械的駆動機構16とY方向機械的駆動機構17の速度、すなわち、プラテン13の機械的スキャン速度が調整されるようになっている。また、イオン注入が開始されると非接触ビーム電流計8による計測値が積算され、所定の積算値に達して所定の補正注入量が得られるとビーム遮断器3が作動されイオン注入が停止されるようになっている。

0021

図4は4探針測定器によるウェーハWの面内の均一性マップを示す。(+)はシート抵抗値表面抵抗値)が高く、(−)はシート抵抗値が低いことを示している。すなわち(+)は当初のイオン注入量が少ないことを意味している。なお図4中の太線は(+)領域と(−)領域との境界を示し、細線は(+)領域、(−)領域内における等高線である。図5図4を基にウェーハWをX方向とY方向とに仮想的に分割した各領域を示す図である。ウェーハWは領域(1,6)、(1,7)、(1,8)、(1,9)、(2,4)、(2,5)、から、・・・、(14,8)、(14,9)までの124領域に分割され、それぞれの領域について既に注入されたイオン注入量がシート抵抗値の低下として測定されており、例えば領域(1,7)、(1,6)、(2,5)、(2,4)(3,3)が注入量不足領域であるとする。

0022

図6図1で示した実施の形態のイオン注入装置10を使用してイオンの補正注入を行なう場合の制御回路を示す図である。制御部51にはイオン注入装置10のウェーハ位置検出器19からの位置信号が入力され、また非接触ビーム電流計8の計測値が入力されて積算されている。更に制御部51には図4のように補正注入を行うウェーハWの均一性マップ信号が入力される。この均一性マップ信号は制御部51によって図5のように注入領域を分割しその領域の注入量を設定する。

0023

一方、制御部51からの一つの出力信号はプラテン13のX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17、回転機構14、ティルト機構15それぞれの駆動源に入力され、他方の出力信号はビーム遮断器3への印加電圧オンオフ電源に入力されている。また、制御部51に接続されたディスプレイ53にはウェーハWの全体について分割領域毎のイオン注入についての情報がイオンビームLの入射位置と共に表示され、また、補正注入を実行した後の改善された均一性マップを計算し表示する。

0024

実施の形態のイオン注入装置10は以上のように構成されるが、次に図1図6を参照し、そのイオン注入方法について説明する。注入するイオン種ボロン(B)、燐(P)、砒素(As)、その他の中から目的に応じて選択される。なお、補正注入されるウェーハWは図示を省略したロードロック室を経由してエンドステーション部10E内へ導入され、搬送ロボットによってプラテン13の静電チャックに保持されているものとする。また、制御部51には補正注入されるウェーハWについて図4に示すような均一性でマップ信号で入力され、図5に示すように分割した注入領域毎の注入量が設定されているものとする。

0025

高電圧ターミナル10Aのイオン源1で生成され引き出されたイオンは質量分離器2によって注入に使用するイオンのみが選択される。選択されたイオンはスリット3a、電圧が印加されていないビーム遮断器3、可変スリット3bを通過して加速管4へ導かれ、加速管4によって所定のエネルギーまで加速される。

0026

加速されたイオンビームLはビームライン部10Bへ入り、集束レンズ5aによって絞られ、オクタポール・スキャナー6によってX方向とY方向との二次元に微小角度だけスキャンされる。スキャンされたイオンビームLはコンタミネーション粒子除去マグネット7によって下方へ角度90度に曲げられる。このコンタミネーション粒子除去マグネット7によって、残留ガスと衝突して電荷が変化したイオンや中性粒子が除去される。コンタミネーション粒子が除去されたイオンはこの場合には作動されない集束レンズ5bを通過し、非接触ビーム電流計8でビーム電流が計測されて、エンドステーション部10Eへ入射する。

0027

イオンの補正注入を開始する前に、エンドステーション部10Eでは、先ず、ビーム制限スリット9の直下にビーム密度分布モニター11が挿入され、ビーム制限スリット9を通過したイオンビームLはビーム密度分布モニター11に入射する。ここにおいてイオンビームLのスキャン領域がビーム制限スリット9をカバーしていることの確認と、ビーム制限スリット9内のビーム電流の密度分布の測定とが行われる。そして、スキャン領域が不適切な場合には、オクタポール・スキャナー6の振幅が調整され、ビーム電流の密度分布が一様でない場合には集束レンズ5aの励磁電流が調整される。その後、ビーム密度分布モニター11はビーム制限スリット9の直下から待機位置へ移動される。

0028

ビーム密度分布モニター11をビーム制限スリット9の直下から移動させることにより、イオンビームLは下方のファラデー・カップ12に到達し、ビーム電流が測定される。そして、ビームライン部10Bの非接触ビーム電流計8による計測値がファラデー・カップ12の電流値と一致するように校正される。このようにしてイオンビームL関連の調整が完了すると、補正注入されるウェーハWをビーム制限スリット9の直下へ移動させるために、一旦、イオンビームLが遮断される。

0029

すなわち、高電圧ターミナル10Aのビーム遮断器3に電圧を印加することによって、イオンビームLは跳ね上げられて可変スリット3bを通過することができず、ビームライン部10Bからエンドステーション部10Eへの入射が遮断される。そして、ウェーハWを静電チャック等によって保持したプラテン13が待機位置からウェーハ位置検出器19から制御部51へ入力される位置信号に基づきX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17によってビーム制限スリット9の方へ移動され、ウェーハWの注入量不足領域(1,7)がビーム制限スリット9の直下において回転機構14によって必要な回転を与えられ、ティルト機構15によって所定の入射角度で位置決めされる。

0030

続いて、制御部51はビーム遮断器3への印加電圧のオン・オフ電源をオフとしてイオンビームLをウェーハWに入射させ、同時にX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17を駆動して領域(1,7)をX方向とY方向へスキャンしてイオンの補正注入が開始される。同時に制御部51において非接触ビーム電流計8による計測値が積算され始める。イオン注入の間に非接触ビーム電流計8の計測値が変動すると、その計測値は制御部51内のプリアンプ8Aを経てプラテン13のX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17の駆動電源へ入力され、例えば計測値が低い方へドリフトすると注入量が一定になるようにプラテン13の機械的スキャンの速度が低下される。そして、非接触ビーム電流計8の計測値の積算が領域(1,7)についてあらかじめ設定された補正注入量に対応する積算値に達すると制御部51はビーム遮断器3への印加電圧のオン・オフ電源をオンとしてイオンビームLを遮断することにより、領域(1,7)におけるイオン注入量の補正が完了する。

0031

引き続いて、制御部51はウェーハ位置検出器19からの位置信号に基づいてX方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17を駆動し、必要な場合には回転機構14、ティルト機構15も駆動して、隣接の領域(1,6)をビーム制限スリット9の直下に位置させる。そして、領域(1,7)の場合と同様に、補正注入が行われ、非接触ビーム電流計8の計測値の積算があらかじめ領域(1,6)について設定された補正注入量に対応する積算値に達するとビーム遮断器3が作動されてイオンビームLが遮断される。このような手順が繰り返されて、ウェーハW内におけるイオン注入の不均一な領域の補正が行われる。このようにして、イオンが不均一に注入されているウェーハWに対して領域毎の注入不足量に応じて注入量の補正が行われる。

0032

以上は本実施の形態のイオン注入装置10において、オクタポール・スキャナー6によるX方向、Y方向へのイオンビームLの微小角度のスキャンと、X方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17によるプラテン13の機械的スキャンとを組み合わせ、入射角度が可及的に一定になるようにしてウェーハWにイオン注入して補正する場合を説明したが、オクタポール・スキャナー6によるイオンビームLのスキャンをX方向のみとし、プラテン13をY方向のみにさせるか、それとは逆に、オクタポール・スキャナー6によるイオンビームLのスキャンをY方向のみとし、プラテン13をX方向のみに移動させてイオン注入して補正することも可能である。また、オクタポール・スキャナー6によるイオンビームLのスキャンは停止し、プラテン13のX方向とY方向とへの機械的スキャンのみによってイオン注入量の補正を行うこともできる。この場合においては、集束レンズ5aは作動されずコンタミネーション粒子除去マグネット7を通過した後のイオンビームLが集束レンズ5bで集束される。

0033

本実施の形態のイオン注入装置10は上述したように、オクタポール・スキャナー6によってイオンビームLをX、Y方向に微小角度だけスキャンさせると共に、ビーム制限スリット9を通過して入射されるイオンビームLに対し、ウェーハWを保持するプラテン13をX方向機械的駆動機構16とY方向機械的駆動機構17とで機械的にスキャンさせるようにしているので、大口径のウェーハWに対してもイオンビームLの入射角度を小にして均一性の高いイオン注入が可能であり、精度の高い補正が可能である。

0034

本実施の形態のイオン注入装置およびイオン注入方法は以上のように構成され作用するが、勿論、本発明はこれに限られることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。

0035

例えば本実施の形態においては、既にイオン注入されているウェーハWについてのイオン注入の不均一の度合いをシート抵抗値のバラツキとして捉らえ、その分割領域毎のシート抵抗値を制御部51へシート抵抗測定器とオンライン接続して入力する方法を採用したが、エンドステーション部10E内にシート抵抗測定器を組込んで制御部51へ入力するようにしてもよい。補正注入量が極めて少ない場合はスキャンを停止し、ビーム面積チップの大きさと同程度でかつ均一密度となるようにビーム密度分布モニター11を見ながら集束レンズ5a、5bで調整し、ビーム遮断器3を短時間動作させる。この場合補正注入に要する時間はミリ秒の単位となると思われる。

0036

また本実施の形態においては、イオンの補正注入を非接触ビーム電流計8による計測値の時間的な積算値に基づいて制限行ったが、必要な補正注入量が大である程、X方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17の機械的スキャンの速度を遅くして、補正注入量を注入時間で制御するようにしてもよい。

0037

また本実施の形態においては、分割領域(1,7)の補正が完了すると隣接する領域(1,6)を補正したように、領域毎に補正を行なったが、注入量が不足する領域(1,7)、(1,6)、(2,5)、(2,4)、(3,3)を一つの領域と見做して同時に補正するようにプラテン13を駆動させてもよい。

0038

また本実施の形態においては、コンタミネーション粒子除去マグネット7によるイオンビームLの曲げ角度を下向きの90度としたが、これを下向き45度としてもよく曲げ角度は特に限定されない。また、イオンビームLを下方へ曲げるのではなく、図7に示すように側方へ水平に曲げるようにしてもよい。すなわち、図7はイオンビームLを側方へ水平に曲げたイオン注入装置10’を上方から見た概略的な平面図であり、側面図である図1と対応する図である。各構成要素には図1と同一の符号、または(’)を付した同一の符号を付しており、それらの説明は省略する。

0039

図8図7の側方へ水平に曲げられたイオンビームLに対するプラテン13’およびX方向機械的駆動機構16’、Y方向機械的駆動機構17’の配置を示す概略図であり図3に対応する図である。すなわち、イオンビームLが入射するビーム制限スリット9’の直ぐ側方においてウェーハWを保持したプラテン13’を機械的にスキャンさせるために、XYテーブル18’を挿通して、Y方向機械的駆動機構17’はX方向機械的機構16’を紙面に平行な方向に移動させ、そのX方向機械的駆動機構16’は回転機構14’、ティルト機構15’を備えたプラテン13’を紙面に垂直な方向へ移動させることにより、イオンビームLに対してウェーハWが機械的にX、Y方向にスキャンされる。

0040

また本実施の形態においては、サイズ違いとの交換が可能なビーム制限スリット9を示したが、スリットの開口面積可変としたビーム制限スリットとしてもよい。また図9に示すように、サイズ違いの複数個のビーム制限スリットを同一円周上に分配したロータリー・スリット9Rを採用してもよい。すなわち、図9のAはロータリー・スリット9Rの平面図であり、図9のBは図9のAにおける[B]−[B]線方向の断面図である。駆動ギヤ9Aに噛み合う従動ギヤ9B内の同一円周上にサイズの異なるビーム制限スリット91 、92 、93 、94 、95 、96 、97 、98 が形成されており、従動ギヤ9Bの回転軸Oの回りに回動させることにより、プラテン13上のウェーハWの注入量不足領域のサイズに応じたビーム制限スリットを選んで使用することができる。

0041

また本実施の形態においては、ビーム制限スリット9をビーム密度分布モニター11およびプラテン13とは独立して交換可能なものとしたが、プラテン13、またはプラテン13のX方向、Y方向への機械的駆動機構16、17を載置するXYテーブル18にビーム制限スリットを固定してもよく、そのことによって、ビーム制限スリット9とプラテン13上のウェーハWとの間隔を常に一定に保つことができる。このようにビーム制限スリットをXYテーブル18に固定する場合には、ビーム密度分布モニター11によるイオンビームLの調整には、ビーム密度分布モニター11にも同様なビーム制限スリットを固定するか、または、待機位置にあるプラテン13のXYテーブル18上のビーム制限スリットを測定位置にあるビーム密度分布モニター11の直上方へ回動させることを必要とする。

0042

また本実施の形態においては、イオン注入中において非接触ビーム電流計8の計測値が変動する場合、所定のドーズ量を得るために、X方向機械的駆動機構16、Y方向機械的駆動機構17によるプラテン13の機械的スキャンの速度にフィードバックさせたが、オクタポール・スキャナー6によるイオンビームLの電磁気的スキャンの速度にフィードバックさせて、ドーズ量が一様に得られるようにしてもよい。

0043

また本実施の形態においては、電磁偏向型スキャナーとしてのオクタポール・スキャナー6を使用したが、前述したようにX、Y静電偏向型スキャナーを採用してもよい。

0044

また本実施の形態においては特に示さなかったが、イオン注入時にウェーハWに発生する正電荷チャージアップを防止するために低エネルギー電子をウェーハWに供給するエレクトロフラッドガンをビーム制限スリット9の近傍に設置してもよく、また発生する二次電子サプレッションのためにビーム制限スリット9に直流負電位を与えてもよい。

0045

また本実施の形態においてはイオンの補正注入時に非接触ビーム電流計8の計測値が変動する場合、例えば計測値が低下する場合には、プラテン13の機械的スキャンの速度を低下させるようにしたが、オクタポール・スキャナー6によるイオンビームLのスキャン速度を遅くするようにしてもよい。

0046

また本実施の形態においては、イオン源が1個である場合を示したが、イオン種の異なるイオン源を2個とすることも可能である。例えば図1に示したイオン注入装置10のオクタポール・スキャナー6より後方のビームライン部10Bに側方から例えばボロン(B)のイオン源を一体化させ、それに伴い必要なエネルギー減速電極偏向器等を付加するようにしてもよい。

発明の効果

0047

本発明のイオン注入装置およびイオン注入方法は上記のような形態で実施され、以下に述べるような効果を奏する。

0048

ウェーハ内の領域を特定してイオン注入できるので、既にイオン注入され均一性が十分でないウェーハに対して、注入量不足領域のみにイオン注入して注入量を補正することができる。この場合の当初のイオン注入は本発明のイオン注入装置であってもよく、他のイオン注入装置であってもよい。

0049

従って、イオン注入の均一性が不十分な旧来のイオン注入装置を使用してイオン注入を行ない、本発明のイオン注入装置を使用してその補正を行なうことにより、旧来のイオン注入装置が活用できる。また、イオン注入に長時間を要する場合や注入量の絶対値を一定にする場合は、最終注入量の例えば95%を通常のイオン注入装置で行ない、残りの5%を本発明のイオン注入装置で注入することにより、イオン注入装置の配備合理化することができる。

図面の簡単な説明

0050

図1実施の形態のイオン注入装置の全体の概略的な側面図である。
図2エンドステーション部の機器配置を示す概略図である。
図3イオンビームに対するとプラテンの配置を示す概略図である。
図4シート抵抗についてのウェーハ面内の均一性マップを示す図である。
図5124領域に仮想的に分割したウェーハを示す平面図である。
図6イオン注入装置の制御回路を示す図である。
図7イオンビームを側方へ曲げたイオン注入装置の平面図である。
図8図4の場合のイオンビームに対するとプラテンの配置を示す概略図である。
図9ロータリー・スリットを示し、Aは平面図であり、BはAにおける[B]−[B]線方向の断面図である。
図10従来例のイオン注入装置の概略的な側面図である。

--

0051

1イオン源
2質量分離器
3ビーム遮断器
4加速管
5集束レンズ
6オクタポール・スキャナー
7コンタミネーション粒子除去マグネット
8 非接触ビーム電流計
9ビーム制限スリット
10イオン注入装置
10A高電圧ターミナル
10Bビームライン部
10Eエンドステーション部
11ビーム密度分布モニター
12ファラデー・カップ
13プラテン
14回転機構
15ティルト機構
16 X方向機械的駆動機構
17 Y方向機械的駆動機構
18 XYテーブル
19ウェーハ位置検出器
51 制御部

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