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課題

種々のタイプの廃棄物およびバイオマスに対して柔軟に使用することができる処理方法を提供する。

解決手段

(a)廃棄物またはバイオマス物質を350〜650℃の温度で熱分解に供し、(b)外部から導入した酸素リッチガスおよび場合に応じてスチームの影響下に、該熱分解の過程で放出されたガスを、凝縮させることなく、1100〜1600℃の温度でクラッキング処理に供し、(c)該熱分解の過程で遊離された残渣を0.5〜1.5バールの圧力下、1200〜1700℃の温度でガス化し、気化させ、または場合に応じて、還元性条件の下で溶融させ、(d)段階(c)で得られた溶融スラグまたは金属濃縮物を廃棄し、または場合に応じて回収し、(e)段階(b)および(c)の過程で得られた生成物ガスを併せるか、または併せずに、ガスクリーニングに供する。

概要

背景

そのような方法は、先行技術において知られている。より具体的には、EP−302310B1は、(a)300〜600℃で廃棄物が熱分解ガスおよび熱分解残渣へ変換されるところの熱分解反応器、(b)上記熱分解反応器に接続された、これら熱分解生成物のための排出設備、(c)上記排出設備の熱分解ガス側に接続された、熱分解ガスのための燃焼室、および(d)上記排出設備の熱分解残渣側に接続された分離設備を備えた廃棄物の熱処理装置に関する。この装置は、1200℃以上での使用に好適な上記燃焼室が熱分解ガス中の有機物質熱分解を備え、かつ溶融し冷却後にガラス化されたスラグのためのオフテイク(offtake )を有すること、および熱分解残渣分離設備が当該残渣を粗い粒子と細かい粒子とに分離し、なお可燃性である細かい粒子を粉砕した後燃焼室燃焼させ、不燃性であるか実質的に不燃性である粗い粒子を分離除去することを特徴とする。上記燃焼室内で熱分解ガスとともに燃焼される細かい熱分解残渣フラクションの燃焼は、煙道ガスおよびスラグを生成させ、排出された煙道ガス中煙道ダストスラグ中に溶融させるために燃焼室へ再循環させる場合もある。このEP0302310B1による方法を用いることにより、燃焼室内のガスが1200℃で加熱されるので、ダイオキシン等の新たな合成が防止される。煙道ダストを燃焼室へ再循環させることは、当該ダストのスラグ中濃度がかなり高くなり、例えばカドミウムおよび水銀のスラグ中への導入自体が問題であるので、問題を引き起こす可能性がある。さらにこの既知の方法は、すべての可燃性生成物が即座の後燃焼を受けるので、効率が低い。電気と同様、当該方法において多量の熱が発生するが、この熱の利用はそれがその場で有用に採用され得るかどうかに大きく依存する。同時に、溶融物は即座に冷却されるが、このことはその十分な混合には有利でなく、容易には調整し得ないスラグ物性をもたらす。さらに、溶融は酸化性条件下で行われるので、ほんの少量の金属が気化するに過ぎず、それ故溶融物はかなり高いレベルを維持する。同時に、硫黄は、還元性条件下での溶融における場合のようにH2 Sとしてよりも、SOxとして存在するので、ガスクリーニング過程で硫黄は全く得ることができない。最後に、燃焼が空気を用いて行われるので、ガスクリーニング装置は、大きなガス体積用に設計する必要がある。

EP−545241A1は、廃棄物質を約800℃までの熱分解オーブン中で熱分解する廃棄物質の処理方法を記載している。熱分解ガスは、炭化水素凝縮温度を超える温度で熱分解残渣から分離される。ついで、熱分解残渣を分級およびサイズ減少段階に供し、サイズに従って分離し、主として金属からなる得られた粗い物質を排出する。細かいフラクションも得られ、これは炭素ガス状物質に富んでおり、熱分解ガスおよび場合に応じて追加の燃料およびガス化剤としての酸素とともに、ガス化反応器に供給され、そこで存在する鉱物物質融点を超える温度が達成され、その結果液状スラグが生成される。廃棄物質の例を挙げると、家庭くず、プラスチック廃棄物、油含有廃棄物およびシュレッダー物質である。この方法を自熱的に実施して得られる生成物は、ガスクリーニングにより硫黄化合物ハロゲン化水素およびエアロゾルを除去された合成ガス、容易に投棄し得るスラグ、硫黄および金属である。しかしながら、この方法の欠点は、ガス化器微細供給物を要求するということであり、このことは固体の粉砕に対して高い基準を設定することを意味する。加えて、使用される高圧はより高価な設備とより高い安全要求を必要とする。溶融物については、この方法もまた、溶融物の即座の急冷を含むので、溶融物が十分に溶融されず、スラグの生成物の特性が容易には調整し得ない。さらに、気化した金属は、スラグとともに、最終的に水相中に存在し、そこからそれらを別々に単離することは非常に困難である。

EP−443596B2は、家庭くず、産業廃棄物等のような有機物質の熱分解方法であって、この方法は、熱分解しようとする物質を、圧縮後、加熱し得る熱分解室に導入し、圧縮された形態で熱分解室中を運動させ、熱を当該物質の壁との接触により供給し、生成したガス状熱分解生成物を高められた圧力下に排出することを含む。この方法で採用される熱分解温度は、250〜500℃である。この方法は、さらに、最終のスラグ組成を調整し得るように、添加物一次供給物への添加を含む。しかしながら、廃棄物中に存在する金属は、混合合金として製錬され、ほとんど容易には利用し得ない。さらに、この既知の方法における各工程は、独立でなく、このことは、廃熱が乾燥の目的で使用され得ないので乾燥が不十分となり、無機廃棄物を別々にガス化器/溶融相へ供給することが非常に困難となることを意味する。同時に、熱移送が壁との接触により行わなければならないので、選り分けられなかった廃棄物への熱移送はかなり不規則であり、その結果当該装置の操作は全く問題ないものではない。

WO95/21903は、有機物質、特に、とりわけビチューメン石炭スラッジ、家庭および産業廃棄物、木材およびバイオマスのような水分含有廃棄物から燃料ガスを製造するための方法を記載し、この方法は、乾燥、熱分解およびガス化のような既知のプロセス工程を介して行われる。この方法は、1〜50バールの圧力下での第1の工程において、当該物質を第1の直接(間接加熱段階で乾燥し、350〜500℃で熱分解し、本工程において、一方では熱分解ガスを、他方では無機物質を有するコークスを得るものである。第2の工程において、無機フラクションの融点を超える温度で、1200ないし2000℃の空気および/または酸素含有廃ガスを用いて、熱分解ガスを溶融物の分離を伴って燃焼させる。第3の工程において、第2の工程からの煙道ガスをガス化ガスへ変換し、温度を800ないし900℃にしてから第1の工程からの熱分解残渣を、微粉砕しまたは微粉砕しないで、1200〜2000℃で該ガス中注入し、二酸化炭素を部分的に一酸化炭素へ変換し、水を部分的に水素へ変換する。第4の工程において、第3の工程からの生成物ガスを冷却し、浄化し、遊離した炭素質フラクションを第2の工程へ再循環させる。

この方法によれば、例えば金属の粗いフラクションのような粗いフラクションは、スクリーニングにより熱分解残渣から分離される。残りの細かい物質は、第3の工程で行われるガス化の前に粉砕される。しかしながら、このような方法の実施は、複雑であるとみなされ、新規な設計を必要とする。

さらに、EP−653478A1は、家庭くず、産業廃棄物、古タイヤ、プラスチック廃棄物、および排水スラッジのような廃棄物の熱処理のための方法に関し、第1の熱工程において、回転炉中での廃棄物の熱分解、およびこうして生成した生成物の一部のさらなる熱処理を含む。この既知の方法は、熱分解を再循環された熱分解残渣の微細粒子の床を含有する直接加熱回転炉中で並流で行うこと、および熱分解ガスをアフターバーナー中で燃焼させることを特徴とする。熱分解残渣は、その一部が回転炉へ再循環され、その残りが純粋酸素の助けによりサイクロン中で合成ガスへ変換されることを含む機械的処理を受ける。サイクロンから由来し、冷却後とりわけ貯蔵安定な形態での重金属を含む液状スラグは、例えば、ロックウールを製造するために使用することができる。しかしながら、この方法では、熱分解ガスが直接燃焼されるので、最適には利用されない。さらに、熱分解の一部が再循環されるので、熱分解の実施は、幾分複雑である。

EP−704518A1は、家庭くずまたは排水スラッジのような無機および有機成分を含有する廃棄物の熱利用のための方法に関し、この方法は、回転炉中で廃棄物を熱分解させ、その後熱分解残渣機械的分離後ガス化サイクロン中で1400℃を超える温度で酸素と反応させて合成ガスを生成させ、熱分解ガスを熱間でガス化サイクロン中へ直接通じることを含む。従って2種の熱分解生成物がともに後の工程でガス化され、溶融されるので、柔軟性の少ない方法となる。

WO96/29542は、
a)廃棄物を熱分解し、
b)熱分解ガスを脱ダスト化し、得られた熱分解ガスの一部を燃焼し、残りを製錬炉に通じ、
c)燃焼からの熱ガスを熱分解反応器を加熱するために使用し、
d)熱分解反応器の加熱からの廃ガスおよび熱分解残渣を製錬炉に通じることを含む家庭くずの処理方法を開示している。一方では煙道ガスが、他方では非浸出性スラグが、1250〜1500℃の外部供給空気を用いて操作される上記製錬炉から発生する。この方法の重大な欠点は、廃棄物中の有機成分の全燃焼であり、これはそのエネルギー有料の最適な利用をもたらさず、いずれにせよ、地域依存性が強い。さらに、製錬は、酸化性条件下で行われるので、より一層少ない金属の気化という結果となる。

EP−509134B1は、有機成分により汚染された廃棄物、特に金属スクラップ熱処理方法に関するものであり、以下の工程:
1)廃棄物の最大サイズ5cmまでのサイズ減少、
2)熱分解ガスと熱分解残渣への分離を伴う、550〜600℃での熱分解、
3)機械的処理装置内での熱分解残渣の金属スクラップおよび熱分解コークスへの分離、
4)酸化剤および場合に応じてブラスト炉コークスの助けにより、熱分解コークスを熱分解ガスとともにガス化することによる有機物質を含まない燃料ガスの生成を含む。ガス化は、ほぼ1600℃で行われる。ガス化工程で得られたスラグは、建材として使用することができる。しかしながら、この方法においては、熱分解工程からの2つの生成物がガス化され、一緒に製錬されるので、柔軟性の少ない方法である。

DE−4317806C1は、ガス化性および可燃性物質から、当該物質から石炭、金属および不活性物質が除去されまたは除去されないで、燃料ガスを製造するための方法を開示している。微細なダストに粉砕された出発物質から、空気または酸素を除外して、ガス化媒としてスチームを用いて、ガスと残渣が生成され、この残渣とガスは、高温でかつ酸素が供給されて操作される製錬/ガス化反応器内で使用されて燃料ガスとおそらく道路構築に好適なスラグを生成する。製錬反応器中の温度は、1400ないし2200℃であり、ガス化器中の温度は600ないし1000℃である。上流の外部か熱された熱分解装置は、300ないし600℃の温度で操作される。しかしながら、この方法は、スチームを使用するガス化を含み、より多量のエネルギーを必要とする。

EP−563777B1は、金属および有機成分を含む廃棄物、特にアルミニウムおよびプラスチックを含む包装材料の熱処理による合成ガスの製造方法を記載している。熱分解により、廃棄物は熱分解ガスと熱分解残渣とに分解され、熱分解残渣は酸素リッチの空気または酸素中でガス化される。この既知の方法は、熱分解を300〜500℃で、すべての塩素含有物質蒸発するまで行うことを特徴とする。金属部分は熱分解残渣から分離され、残りの残渣は還元性条件下で1450ないし1850℃でガス化され、灰成分はガラス化スラグとして回収される。熱分解ガスは、850ないし1250℃で分解工程においてスチームを添加して、ガス化ガスとともに合成ガスに変換される。

DE4446803A1は、種々のタイプの廃棄物の熱処理のための方法および装置に関し、そこでは、廃棄物が、800℃以下、遊離には550〜650℃の温度で熱分解に供され、熱分解で遊離した固体残渣が1mm未満の粒子サイズに減少され、サイズが減少した熱分解残渣が、場合に応じて導入された可燃性液体とともに、該残渣の融点よりも高い温度で、2〜40という非常に高い圧力の下で、酸素含有ガスと自熱的に反応されてCO/H2 含有合成ガスおよび液状スラグを生成し、熱分解中に遊離したガスが、酸素含有ガスの助けにより、CO/H2 含有合成ガスへ変換され、得られた2つの合成ガスが、圧力均等化後に、ガスクリーニングに供される。

しかしながら、この方法は、ガス化に供する前に熱分解残渣を1mm未満、例えば0.5mmという非常に小さな粒子サイズまでサイズを減少させなければならず、付加的に労力のかかるサイズ減少段階を含むこと、サイズが減少した熱分解残渣のガス化段階は、2〜40バールという非常に高い圧力の下で行わなければならず、装置の点で行うべき設備に関する反動を有すること、およびDE4446803A1の記述から明らかなように、熱分解残渣のガス化段階からの液状スラグは、用途が全くまたはほとんど考えられない種類の生成物であるガス化生成物へと固化することという欠点を有する。

最後に、EP−767342A1は、ばら廃棄物(loose waste )の熱処理のための方法であって、廃棄物の可燃性フラクションの少なくとも一部の燃焼と非相溶性固体フラクションの溶融を含む方法を記載している。この方法は、第1の段階において、廃棄物を、動かしながらかつ搬送しながら、少なくとも40%の酸を含有するガスで熱分解し、化学量論的酸素を導入し、熱分解ガスと熱分解残渣とを生成させることを特徴とする。第2の段階において、熱分解残渣は、場合に応じて熱分解ガスとともに、少なくとも40%の酸素を含有するガスで燃焼させ、使用する酸素の量は熱分解残渣を溶融させるに必要なだけである。しかしながら、この方法は、種々の供給物を処理するための自由度が非常に制限されていると考えられる一体化された装置内で行われる。また、可燃性物質の総量がその場で燃焼されるので、当該方法のエネルギー効率については不利な結果を有する。さらに、金属(スクラップ)は鉄合金として回収され、本方法では金属アルミニウムは金属としてというよりむしろ酸化された形態で回収される。

要するに、ほとんどの既知の方法の欠点は、プロセス工程の過剰な相互連結にあるということが上記先行技術から明らかであり、これに対し、利点は、正確には、できる限り多くの工程を独立にしたままとすることにより得られるのである。こうすることにより、多くのタイプの廃棄物およびバイオマスを処理することができなければならない処理設備に対する供給物の大幅な変動を有効に利用することができるからである。さらにまた、多くの既知の方法においては、達成されるエネルギー効率は最適ではなく、しばしば、廃棄物からの原料物質(raw material)の回収は、主目的として規定されていない。

概要

種々のタイプの廃棄物およびバイオマスに対して柔軟に使用することができる処理方法を提供する。

(a)廃棄物またはバイオマス物質を350〜650℃の温度で熱分解に供し、(b)外部から導入した酸素リッチガスおよび場合に応じてスチームの影響下に、該熱分解の過程で放出されたガスを、凝縮させることなく、1100〜1600℃の温度でクラッキング処理に供し、(c)該熱分解の過程で遊離された残渣を0.5〜1.5バールの圧力下、1200〜1700℃の温度でガス化し、気化させ、または場合に応じて、還元性条件の下で溶融させ、(d)段階(c)で得られた溶融スラグまたは金属濃縮物を廃棄し、または場合に応じて回収し、(e)段階(b)および(c)の過程で得られた生成物ガスを併せるか、または併せずに、ガスクリーニングに供する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

(a)廃棄物またはバイオマス物質を350〜650℃、好ましくは450〜550℃の温度で熱分解に供し、(b)外部から導入した酸素リッチガスおよび場合に応じてスチームの影響下に、該熱分解の過程で放出されたガスを、凝縮させることなく、1100〜1600℃、好ましくは1200〜1400℃の温度でクラッキング処理に供し、(c)該熱分解の過程で遊離された残渣を0.5〜1.5バール、好ましくは0.8〜1.2バールの圧力下、1200〜1700℃、好ましくは1400〜1600℃の温度でガス化し、気化させ、または場合に応じて、還元性条件の下で溶融させ、(d)段階(c)で得られた溶融スラグまたは金属濃縮物を排出し、または場合に応じて回収し、(e)段階(b)および(c)の過程で得られた生成物ガスを併せるか、または併せずに、ガスクリーニングに供することを特徴とする廃棄物またはバイオマス物質を処理するための方法。

請求項2

廃棄物またはバイオマス物質を、予めサイズ減少に供するかまたは乾燥処理に供することを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

廃棄物またはバイオマス物質を30cm未満、好ましくは15cm未満、より好ましくは5cm未満の粒子サイズにサイズを減少させることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

段階(b)で行われるクラッキング処理が、液体状もしくは固体状可燃性廃棄物の導入をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

熱分解段階から発生する熱残渣を水を注入することによりスチームでストリッピングすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

熱分解段階で発生する残渣を、段階(c)への導入前に、金属部分を除去することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

鉄の除去を磁気分離技術により行い、非鉄金属の除去を渦電流技術により行うことを特徴とする請求項6に記載の方法。

請求項8

段階(c)を、熱分解残渣もしくは場合に応じて導入される可燃性液体中に存在する石炭をガス化し、燃焼させるために、酸素リッチガスを導入して行うことを特徴とする請求項1ないし7に記載の方法。

請求項9

段階(c)において、熱分解残渣に加えて、外部固体物質を供給することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

段階(c)用の外部固体供給物が、0.5ないし5cmの粒子サイズを有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

段階(c)を固体炭素の存在下に行い、分離した液状で、主として鉄を含む、金属相を生成させることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。

請求項12

段階(c)が、スラグ性質を調整するために鉱物添加物の添加を含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。

請求項13

鉱物添加物が、砂および/または石灰であることを特徴とする請求項12に記載の方法。

請求項14

ガスクリーニングが、連続的にガス中の水を本プロセス中に凝縮させることなく、Hclのような酸性ガススクラッビング除去し、金属酸化物を回収し、ガスを冷却し、本プロセス中に水が凝縮し、吸収により硫化水素を除去し、活性炭上への吸収により水銀を回収することにより行うことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法。

請求項15

浄化されたガスをCOシフトおよび場合に応じてPSAまたはVPSAに供することを特徴とする請求項14に記載の方法。

技術分野

人毒性およびエコ毒性パラメータに関し、PECはWIPに対して正の得点がつく。

背景技術

0001

本発明は、廃棄物またはバイオマス物質を例えば可燃性ガスのような有価生成物へと処理するための方法に関する。

0002

そのような方法は、先行技術において知られている。より具体的には、EP−302310B1は、(a)300〜600℃で廃棄物が熱分解ガスおよび熱分解残渣へ変換されるところの熱分解反応器、(b)上記熱分解反応器に接続された、これら熱分解生成物のための排出設備、(c)上記排出設備の熱分解ガス側に接続された、熱分解ガスのための燃焼室、および(d)上記排出設備の熱分解残渣側に接続された分離設備を備えた廃棄物の熱処理装置に関する。この装置は、1200℃以上での使用に好適な上記燃焼室が熱分解ガス中の有機物質熱分解を備え、かつ溶融し冷却後にガラス化されたスラグのためのオフテイク(offtake )を有すること、および熱分解残渣分離設備が当該残渣を粗い粒子と細かい粒子とに分離し、なお可燃性である細かい粒子を粉砕した後燃焼室燃焼させ、不燃性であるか実質的に不燃性である粗い粒子を分離除去することを特徴とする。上記燃焼室内で熱分解ガスとともに燃焼される細かい熱分解残渣フラクションの燃焼は、煙道ガスおよびスラグを生成させ、排出された煙道ガス中煙道ダストスラグ中に溶融させるために燃焼室へ再循環させる場合もある。このEP0302310B1による方法を用いることにより、燃焼室内のガスが1200℃で加熱されるので、ダイオキシン等の新たな合成が防止される。煙道ダストを燃焼室へ再循環させることは、当該ダストのスラグ中濃度がかなり高くなり、例えばカドミウムおよび水銀のスラグ中への導入自体が問題であるので、問題を引き起こす可能性がある。さらにこの既知の方法は、すべての可燃性生成物が即座の後燃焼を受けるので、効率が低い。電気と同様、当該方法において多量の熱が発生するが、この熱の利用はそれがその場で有用に採用され得るかどうかに大きく依存する。同時に、溶融物は即座に冷却されるが、このことはその十分な混合には有利でなく、容易には調整し得ないスラグ物性をもたらす。さらに、溶融は酸化性条件下で行われるので、ほんの少量の金属が気化するに過ぎず、それ故溶融物はかなり高いレベルを維持する。同時に、硫黄は、還元性条件下での溶融における場合のようにH2 Sとしてよりも、SOxとして存在するので、ガスクリーニング過程で硫黄は全く得ることができない。最後に、燃焼が空気を用いて行われるので、ガスクリーニング装置は、大きなガス体積用に設計する必要がある。

0003

EP−545241A1は、廃棄物質を約800℃までの熱分解オーブン中で熱分解する廃棄物質の処理方法を記載している。熱分解ガスは、炭化水素凝縮温度を超える温度で熱分解残渣から分離される。ついで、熱分解残渣を分級およびサイズ減少段階に供し、サイズに従って分離し、主として金属からなる得られた粗い物質を排出する。細かいフラクションも得られ、これは炭素ガス状物質に富んでおり、熱分解ガスおよび場合に応じて追加の燃料およびガス化剤としての酸素とともに、ガス化反応器に供給され、そこで存在する鉱物物質融点を超える温度が達成され、その結果液状スラグが生成される。廃棄物質の例を挙げると、家庭くず、プラスチック廃棄物、油含有廃棄物およびシュレッダー物質である。この方法を自熱的に実施して得られる生成物は、ガスクリーニングにより硫黄化合物ハロゲン化水素およびエアロゾルを除去された合成ガス、容易に投棄し得るスラグ、硫黄および金属である。しかしながら、この方法の欠点は、ガス化器微細供給物を要求するということであり、このことは固体の粉砕に対して高い基準を設定することを意味する。加えて、使用される高圧はより高価な設備とより高い安全要求を必要とする。溶融物については、この方法もまた、溶融物の即座の急冷を含むので、溶融物が十分に溶融されず、スラグの生成物の特性が容易には調整し得ない。さらに、気化した金属は、スラグとともに、最終的に水相中に存在し、そこからそれらを別々に単離することは非常に困難である。

0004

EP−443596B2は、家庭くず、産業廃棄物等のような有機物質の熱分解方法であって、この方法は、熱分解しようとする物質を、圧縮後、加熱し得る熱分解室に導入し、圧縮された形態で熱分解室中を運動させ、熱を当該物質の壁との接触により供給し、生成したガス状熱分解生成物を高められた圧力下に排出することを含む。この方法で採用される熱分解温度は、250〜500℃である。この方法は、さらに、最終のスラグ組成を調整し得るように、添加物一次供給物への添加を含む。しかしながら、廃棄物中に存在する金属は、混合合金として製錬され、ほとんど容易には利用し得ない。さらに、この既知の方法における各工程は、独立でなく、このことは、廃熱が乾燥の目的で使用され得ないので乾燥が不十分となり、無機廃棄物を別々にガス化器/溶融相へ供給することが非常に困難となることを意味する。同時に、熱移送が壁との接触により行わなければならないので、選り分けられなかった廃棄物への熱移送はかなり不規則であり、その結果当該装置の操作は全く問題ないものではない。

0005

WO95/21903は、有機物質、特に、とりわけビチューメン石炭スラッジ、家庭および産業廃棄物、木材およびバイオマスのような水分含有廃棄物から燃料ガスを製造するための方法を記載し、この方法は、乾燥、熱分解およびガス化のような既知のプロセス工程を介して行われる。この方法は、1〜50バールの圧力下での第1の工程において、当該物質を第1の直接(間接加熱段階で乾燥し、350〜500℃で熱分解し、本工程において、一方では熱分解ガスを、他方では無機物質を有するコークスを得るものである。第2の工程において、無機フラクションの融点を超える温度で、1200ないし2000℃の空気および/または酸素含有廃ガスを用いて、熱分解ガスを溶融物の分離を伴って燃焼させる。第3の工程において、第2の工程からの煙道ガスをガス化ガスへ変換し、温度を800ないし900℃にしてから第1の工程からの熱分解残渣を、微粉砕しまたは微粉砕しないで、1200〜2000℃で該ガス中注入し、二酸化炭素を部分的に一酸化炭素へ変換し、水を部分的に水素へ変換する。第4の工程において、第3の工程からの生成物ガスを冷却し、浄化し、遊離した炭素質フラクションを第2の工程へ再循環させる。

0006

この方法によれば、例えば金属の粗いフラクションのような粗いフラクションは、スクリーニングにより熱分解残渣から分離される。残りの細かい物質は、第3の工程で行われるガス化の前に粉砕される。しかしながら、このような方法の実施は、複雑であるとみなされ、新規な設計を必要とする。

0007

さらに、EP−653478A1は、家庭くず、産業廃棄物、古タイヤ、プラスチック廃棄物、および排水スラッジのような廃棄物の熱処理のための方法に関し、第1の熱工程において、回転炉中での廃棄物の熱分解、およびこうして生成した生成物の一部のさらなる熱処理を含む。この既知の方法は、熱分解を再循環された熱分解残渣の微細粒子の床を含有する直接加熱回転炉中で並流で行うこと、および熱分解ガスをアフターバーナー中で燃焼させることを特徴とする。熱分解残渣は、その一部が回転炉へ再循環され、その残りが純粋酸素の助けによりサイクロン中で合成ガスへ変換されることを含む機械的処理を受ける。サイクロンから由来し、冷却後とりわけ貯蔵安定な形態での重金属を含む液状スラグは、例えば、ロックウールを製造するために使用することができる。しかしながら、この方法では、熱分解ガスが直接燃焼されるので、最適には利用されない。さらに、熱分解の一部が再循環されるので、熱分解の実施は、幾分複雑である。

0008

EP−704518A1は、家庭くずまたは排水スラッジのような無機および有機成分を含有する廃棄物の熱利用のための方法に関し、この方法は、回転炉中で廃棄物を熱分解させ、その後熱分解残渣機械的分離後ガス化サイクロン中で1400℃を超える温度で酸素と反応させて合成ガスを生成させ、熱分解ガスを熱間でガス化サイクロン中へ直接通じることを含む。従って2種の熱分解生成物がともに後の工程でガス化され、溶融されるので、柔軟性の少ない方法となる。

0009

WO96/29542は、
a)廃棄物を熱分解し、
b)熱分解ガスを脱ダスト化し、得られた熱分解ガスの一部を燃焼し、残りを製錬炉に通じ、
c)燃焼からの熱ガスを熱分解反応器を加熱するために使用し、
d)熱分解反応器の加熱からの廃ガスおよび熱分解残渣を製錬炉に通じることを含む家庭くずの処理方法を開示している。一方では煙道ガスが、他方では非浸出性スラグが、1250〜1500℃の外部供給空気を用いて操作される上記製錬炉から発生する。この方法の重大な欠点は、廃棄物中の有機成分の全燃焼であり、これはそのエネルギー有料の最適な利用をもたらさず、いずれにせよ、地域依存性が強い。さらに、製錬は、酸化性条件下で行われるので、より一層少ない金属の気化という結果となる。

0010

EP−509134B1は、有機成分により汚染された廃棄物、特に金属スクラップ熱処理方法に関するものであり、以下の工程:
1)廃棄物の最大サイズ5cmまでのサイズ減少、
2)熱分解ガスと熱分解残渣への分離を伴う、550〜600℃での熱分解、
3)機械的処理装置内での熱分解残渣の金属スクラップおよび熱分解コークスへの分離、
4)酸化剤および場合に応じてブラスト炉コークスの助けにより、熱分解コークスを熱分解ガスとともにガス化することによる有機物質を含まない燃料ガスの生成を含む。ガス化は、ほぼ1600℃で行われる。ガス化工程で得られたスラグは、建材として使用することができる。しかしながら、この方法においては、熱分解工程からの2つの生成物がガス化され、一緒に製錬されるので、柔軟性の少ない方法である。

0011

DE−4317806C1は、ガス化性および可燃性物質から、当該物質から石炭、金属および不活性物質が除去されまたは除去されないで、燃料ガスを製造するための方法を開示している。微細なダストに粉砕された出発物質から、空気または酸素を除外して、ガス化媒としてスチームを用いて、ガスと残渣が生成され、この残渣とガスは、高温でかつ酸素が供給されて操作される製錬/ガス化反応器内で使用されて燃料ガスとおそらく道路構築に好適なスラグを生成する。製錬反応器中の温度は、1400ないし2200℃であり、ガス化器中の温度は600ないし1000℃である。上流の外部か熱された熱分解装置は、300ないし600℃の温度で操作される。しかしながら、この方法は、スチームを使用するガス化を含み、より多量のエネルギーを必要とする。

0012

EP−563777B1は、金属および有機成分を含む廃棄物、特にアルミニウムおよびプラスチックを含む包装材料の熱処理による合成ガスの製造方法を記載している。熱分解により、廃棄物は熱分解ガスと熱分解残渣とに分解され、熱分解残渣は酸素リッチの空気または酸素中でガス化される。この既知の方法は、熱分解を300〜500℃で、すべての塩素含有物質蒸発するまで行うことを特徴とする。金属部分は熱分解残渣から分離され、残りの残渣は還元性条件下で1450ないし1850℃でガス化され、灰成分はガラス化スラグとして回収される。熱分解ガスは、850ないし1250℃で分解工程においてスチームを添加して、ガス化ガスとともに合成ガスに変換される。

0013

DE4446803A1は、種々のタイプの廃棄物の熱処理のための方法および装置に関し、そこでは、廃棄物が、800℃以下、遊離には550〜650℃の温度で熱分解に供され、熱分解で遊離した固体残渣が1mm未満の粒子サイズに減少され、サイズが減少した熱分解残渣が、場合に応じて導入された可燃性液体とともに、該残渣の融点よりも高い温度で、2〜40という非常に高い圧力の下で、酸素含有ガスと自熱的に反応されてCO/H2 含有合成ガスおよび液状スラグを生成し、熱分解中に遊離したガスが、酸素含有ガスの助けにより、CO/H2 含有合成ガスへ変換され、得られた2つの合成ガスが、圧力均等化後に、ガスクリーニングに供される。

0014

しかしながら、この方法は、ガス化に供する前に熱分解残渣を1mm未満、例えば0.5mmという非常に小さな粒子サイズまでサイズを減少させなければならず、付加的に労力のかかるサイズ減少段階を含むこと、サイズが減少した熱分解残渣のガス化段階は、2〜40バールという非常に高い圧力の下で行わなければならず、装置の点で行うべき設備に関する反動を有すること、およびDE4446803A1の記述から明らかなように、熱分解残渣のガス化段階からの液状スラグは、用途が全くまたはほとんど考えられない種類の生成物であるガス化生成物へと固化することという欠点を有する。

0015

最後に、EP−767342A1は、ばら廃棄物(loose waste )の熱処理のための方法であって、廃棄物の可燃性フラクションの少なくとも一部の燃焼と非相溶性固体フラクションの溶融を含む方法を記載している。この方法は、第1の段階において、廃棄物を、動かしながらかつ搬送しながら、少なくとも40%の酸を含有するガスで熱分解し、化学量論的酸素を導入し、熱分解ガスと熱分解残渣とを生成させることを特徴とする。第2の段階において、熱分解残渣は、場合に応じて熱分解ガスとともに、少なくとも40%の酸素を含有するガスで燃焼させ、使用する酸素の量は熱分解残渣を溶融させるに必要なだけである。しかしながら、この方法は、種々の供給物を処理するための自由度が非常に制限されていると考えられる一体化された装置内で行われる。また、可燃性物質の総量がその場で燃焼されるので、当該方法のエネルギー効率については不利な結果を有する。さらに、金属(スクラップ)は鉄合金として回収され、本方法では金属アルミニウムは金属としてというよりむしろ酸化された形態で回収される。

発明が解決しようとする課題

0016

要するに、ほとんどの既知の方法の欠点は、プロセス工程の過剰な相互連結にあるということが上記先行技術から明らかであり、これに対し、利点は、正確には、できる限り多くの工程を独立にしたままとすることにより得られるのである。こうすることにより、多くのタイプの廃棄物およびバイオマスを処理することができなければならない処理設備に対する供給物の大幅な変動を有効に利用することができるからである。さらにまた、多くの既知の方法においては、達成されるエネルギー効率は最適ではなく、しばしば、廃棄物からの原料物質(raw material)の回収は、主目的として規定されていない。

課題を解決するための手段

0017

従って、本出願人は、種々のタイプの廃棄物およびバイオマスに対して柔軟に使用することができ、利用可能な貯蔵エネルギーの利用において効率的であり、廃棄物中に存在する元素金属(スクラップ)と、できるかぎり、元素形態以外で廃棄物中に存在する金属および鉱物物質との双方をできる限り多量に再使用させ得、最小限の放出を生じさせ、同時に、不可避的な放出は無害であるという廃棄物およびバイオマスを処理するための方法を提供しようとした。

発明を実施するための最良の形態

0018

そこで、本発明者は、種々のタイプの廃棄物およびバイオマスを処理するために非常に広範に使用することができ、有価最終生成物として可燃性ガス、クリーンなスラグおよび金属(化合物)を与える方法を見いだした。より具体的には、本発明は、廃棄物またはバイオマス物質を処理するための方法であって、(a)廃棄物またはバイオマス物質を350〜650℃、好ましくは450〜550℃の温度で熱分解に供し、(b)外部から導入した酸素リッチガスおよび場合に応じてスチームの影響下に、該熱分解の過程で放出されたガスを、凝縮させることなく、1100〜1600℃、好ましくは1200〜1400℃の温度でクラッキング処理に供し、(c)該熱分解の過程で遊離された残渣を0.5〜1.5バール、好ましくは0.8〜1.2バールの圧力下、1200〜1700℃、好ましくは1400〜1600℃の温度でガス化し、気化させ、または場合に応じて、還元性条件の下で溶融させ、(d)段階(c)で得られた溶融スラグまたは金属濃縮物を排出し、または場合に応じて回収し、(e)段階(b)および(c)の過程で得られた生成物ガスを併せるか、または併せずに、ガスクリーニングに供することを特徴とする方法である。

0019

以下、本発明をより詳しく説明する。

0020

原理的に、本発明による方法においては、どのようなタイプ(種類)の残渣流も使用することができる。好適な供給物の例は、例えば、家庭および産業廃棄物、排水スラッジ、重金属を含有するスラッジ(「オーノースラッジ」)、アスベストフライアッシュ廃棄物焼却プラント(WID)からのボトムアッシュ汚泥改質またはグリットブラスティングによるクリーニング(浄化)からの残渣、製鋼からのダスト、シュレッダー操作からの残渣、浚渫廃油のような、純無機性もしくは部分的有機性廃棄物双方の廃棄物、刈り込み物および葉のような廃棄物並びに木、草木等の生育したバイオマスの双方のバイオマス、および汚染していてもしていなくてもよい化石燃料、好ましくは、油母けつ岩および低グレードビチューメン質石炭のような低価値もしくは高度に汚染されたタイプのものである。

0021

上記から、本発明の方法に対する供給物は、その組成または物理的形態に関して、どのような条件をも満たす必要がないことがわかる。しかしながら、必要なら、供給物となる廃棄物または、状況により、バイオマス物質をサイズ減少に、または状況により乾燥処理に有利に供される。より具体的には、約30cmよりも大きな片を含有する残渣流は、有利には15cm未満、特に5cm未満のサイズにサイズ減少される。さらに、有利には、高い水分含有率を持つスラッジ様またはスラリータイプの残渣流は、低いグレードの廃熱を用いて乾燥させる。この乾燥後、当該物質は、これを簡単な方法で熱分解装置またはガス化/製錬装置(gasfier/smelting apparatus)に通すことができるように、容易に搬送可能なものでなければならず、あるいは状況に応じて流動可能なものでなければならない。この流動性要求を満たす水分含有率は、このコンテキストにおいて、廃棄物のタイプに大きく依存する。完全のために、このコンテキストにおいて、供給される物質は、完全に乾燥している必要はないということに注意すべきである。

0022

さらに、液状で低水分のポンプ輸送可能な(pumpable)残渣流は、熱分解反応器に直接導入することができる。また、バーナー中で処理される液状残渣流は、クラッキング設備に直接導入することができる。加えて、容易に取り扱える、すなわち微粒化乾燥流は、ガス化/製錬装置に直接導入することができる。

0023

本発明による方法の一態様は、図1に示されるブロック図を参照して説明し得る。

0024

設備(2)中でサイズを減少されていてもよい乾燥したポンプ輸送可能な供給物(1)は、熱分解装置(3)において、350〜650℃、有利には約450〜500℃の温度で熱分解される。この過程で、可燃性物質は、ガスと石炭とに分解する。生成したガスと石炭の量の比は、石炭の量が通常は少ないが、供給物のタイプに大きく依存する。固体処理物質体積および粒子サイズの双方は、本過程でかなり減少する。得られた熱分解残渣は、微粒化され、容易に搬送され、さらなる処理に供され得る。従って、熱分解は、可変組成を有する非均質供給物をよく規定された(well-defined)流れに変換させるために非常に適している。かくして、これらは下流の処理工程のための供給物として好適である。それ故、熱分解段階は、「熱粉砕手段」または「供給物調製手段」の機能を有する。

0025

熱分解装置(3)における温度および滞留時間は、揮発性化合物を全体的にまたは部分的に導入廃棄物流から分離させ、熱分解ガスとするように選ばれる。通常使用される熱分解ドラム回転運動により、供給物が厚い片からなるか薄い片からなるかにかかわらず、微粒化された熱分解残渣が残る。熱分解ドラム内の温度は、比較的低く維持されているので、例えば物質の軟化によるケーキ化は生じ得ない。

0026

熱分解は、通常、内部的および/または外部的に加熱される回転ドラムまたは回転炉内で行われる。この過程で、ドラムは生成物ガス(燃焼による)または他のガスを用いて加熱することができる。安全性の理由で、熱分解システム(装置)は、通常、やや負圧で操作される。このコンテキストにおける空気の漏洩は、ガス品質を低下させるので、有効なシールにより防止される。

0027

上に述べたように、熱分解装置内の物質は、脱ガス化(脱気)しなければならない。これは、熱分解残渣の取り扱い性に影響を与えるばかりでなく、有毒なもしくは発癌性有機化合物が熱分解残渣中に残存することを防止する。そのために、熱分解残渣は、スクリューによりドラムから導出される。気孔中はなお熱分解ガスが保持され、これが冷却されると、望ましくない化合物が固体上に恐縮し得、健康および安全の点で望ましくない性質を熱分解残渣に付与し得る。したがって、熱分解ガスは、有利には、排出スクリュー中に注入される水により精製するスチームでストリッピングされる。このプロセスにおいて、熱分解残渣は、ついで、約120℃に冷却される。優先的に行われるそのような水注入の第2の機能は、クラッキング装置内にすすが生成しないように水の分圧を十分に高く維持することである。

0028

熱分解工程で行われる可燃性物質の分解により、供給物中に存在するスクラップ等のフラクションは、この段階で浄化される。これらのフラクションは、有利には、一般に知られている技術の助けにより熱分解残渣から簡単な方法で分離することができる。これらの技術の例は、鉄についての磁気分離および非鉄金属についての渦電流技術である(4)。

0029

熱分解工程で得られた熱分解ガスは、広範な低沸点から高沸点の有機化合物からなる。この熱分解ガスは、凝縮させることなく、外部から導入された酸素リッチガスと場合に応じてスチームとの影響下に有利には1200〜1400℃の温度でクラッキング処理(5)に供され、この過程で、主として、CO、CO2 、H2 およびH2 Oに分解される。「酸素リッチガス」とは、空気、酸素富化空気および酸素自体をいい、好ましくは少なくとも90体積%の酸素濃度を有する空気である。熱分解装置(3)とクラッキング装置(5)との接続は短く保たれ、高沸点化合物の凝縮が生じ得ないような方法で加熱される。この実施方法は、例えば重合に基づく閉塞のような閉塞のいずれもの原因を防止する目的に関する。得られた熱分解ガスと同様、容易にポンプ輸送可能な可燃性液体もこの工程でともに処理することができる。熱分解工程におけるそのような液体予備処理は、不要である。クラッキング装置(5)は、1100〜1600℃、有利には約1200〜1400℃の温度で有利に操作される。この装置内での滞留時間は、熱力学的平衡がそれ自体で完全に達成し得るように、少なくとも1秒である。最終的に得られたガスは、今や、単純な分子のみからなり、その内、H2 およびCOが主成分である。得られたガスは、2、3パーセントのCO2 およびCH4 をさらに含有する。供給物中に存在する硫黄、塩素および窒素化合物は、H2 S、HClおよびN2 へと大きく変換されている。加えて、痕跡量のCOS、NH3 およびHCNも生成し得る。しかしながら、排出されたガスは、フェノール芳香族化合物のような大分子不純物を全く含まない。ガスの量を制限し、(空気からの)窒素によるガスの希釈を防止するために、クラッキング装置(5)は、酸素リッチガス、好ましくは酸素をもって操作される。ついで、得られたガスを水またはスチームの注入により冷却する。これは、ガスの水素含有率を、水/ガス平衡シフトする結果として、上昇させる。実は、合成ガス中のCO対H2 の比は、水またはスチームの量を変えることによりある限界内で調節することができるのである。

0030

熱分解工程で得られた残渣および他のあり得る微粒化外部残渣流は、該外部固体流が有利には、0.5〜5cmの粒子サイズを有することができるが、ガス化/製錬反応器(6)中で製錬される。この反応器(6)は、好ましくは、乾式精錬高温冶金(pyrometallurgy)で知られた反応器である。この場合粒子サイズに関する要求は、より厳密でなく、5cm以下であり得る。ガス化/製錬反応器(6)は、還元性条件の下、1200〜1700℃、有利には1400〜f1600℃の温度で操作される。処理された熱分解残渣は、当該過程・プロセスにおいて燃料として作用し、可燃性廃液、油もしくはガスのような他の燃料で補給されることもある。この燃料は、空気、酸素富化空気または酸素自体により、好ましくは少なくとも90体積%のO2 を含む高酸素含有率のガスによりガス化される。製錬反応器(6)内では、多くの熱力学的平衡段階が達成される。製錬反応器(6)内にゆきわたっている還元性条件(pO2 <<10-2バール、有利には<10-5バール、好ましくは約10-9ないし10-10 バール)の下で、多くの金属が還元され、スラグ床からの鉱物も還元される。亜鉛、鉛、スズ、ヒ素アンチモン、カドミウムおよび銀のような金属のいくつかは気化する。これらの条件で、銅、コバルトおよびニッケルの化合物は、同様に、大きな程度に還元され、金属相または金属硫化物相として分離する。供給物が非常に鉄リッチである場合、より大きな割合の鉄化合物が同様に還元され、別の鉄相を形成するように、酸素分圧をさらに減少させることが有利である。条件および供給物の組成に依存して、例えば、存在するマンガンバナジウムおよびクロムの一部は還元後、その中に溶解する。鉄相を生成するために要求される酸素圧は、正確なスラグ組成に依存し、固体石炭がスラグ中に存在すれば達成され得る。かくして、金属の大きなフラクションは鉱物物質から分離される。金属の残りのフラクションは、鉱物格子中にカチオンとして組み込まれる。製錬反応器(6)を効果的に操作させることを可能とするために、スラグは、低粘度を維持すべきであり、操作温度で完全に溶融すべきである。スラグの粘度は、スラグ相と金属相との良好な分離および良好な出湯性の双方を確保するために、例えば、25Pa・s未満、有利には10Pa・s未満であるべきである。事実、閉塞は、出湯しようとするスラグが粘度が高すぎるか固体が炉内に生成すると生じ得る。また、低すぎるスラグ粘度も耐火炉ライニング腐食の点で避けるべきである。より具体的には、製錬炉(6)は、スラグ浴の固結の危険がないように、液相線温度(すべてのスラグが溶融する温度)よりも少なくとも50℃高い温度で操作すべきである。そうするに当たり、この温度でのスラグ温度は供給物の組成の調整により所望の値に調整することができる。

0031

また、スラグの組成がその結晶化挙動を決定するということも当然仮定される。スラグが結晶化することが困難であれば、冷却によりガラス状スラグが予想できる。しかしながら、スラグ中になお存在する金属を結合するために、およびその機械的特性を得るために、結晶構造が望まれる。また、砂および石灰のような鉱物添加物を採用することによりスラグの物性を調整することもできる。そのような添加物は、スラグの正確な鉱物組成を得るために、混合セクションを介してガス化/製錬反応器(6)に加えることができる。より具体的には、原子組成を調整することは、スラグの機械的特性にとって必須である。市場販売するという選択に依存して、成形した生成物または成形しないストーンを選ぶことができる。また、製造は、セメント工業における市場販売の機会を与える組成を目的とすることができる。

0032

要するに、ガス化/製錬反応器(6)により揮発性金属液状金属との効果的な分離が確保されるので、最終的に得られるスラグは制限されない用途に課された厳格侵出要求を満たす。

0033

次の段階において、製錬反応器(6)からの生成物ガスは、クラッキング装置(5)からの生成物ガスと組み合わされた後、冷却される。冷却セクションにおいて、微細に分散した金属酸化物が揮発性金属の蒸気から生成する。ガスクリーニング(浄化)は、複数の段階からなり得る。この目的のための多くの態様が可能である。例えば、HClのような酸性がまず水酸化ナトリウム溶液で洗い出される。このコンテキストにおいて、スクラビング設備は、ガス中の水が凝縮しないような様態で操作される。ついで、ガスは再加熱され、金属酸化物はクロス(cloth )フィルター中に回収することができる。ついで、ガスは冷却され、水は凝縮する。最後に、硫化水素は、例えば吸収により除去することができ、水銀および他の残存有機物質は例えば活性炭の助けにより回収することができる。コンプレッサ中で、ガスは、ガスクリーニング中またはその後に、所望の配送圧力にもたらせられる。

0034

他方、クラッキング装置(5)およびガス化/製錬反応器(6)それぞれからの2つの生成物ガスも別々にガスクリーニングに供することができる。

0035

上記生成物ガスまたは浄化された生成物ガスは、それぞれ、例えばエネルギーを発生察るために直接使用されるか、COシフトまたはPSA(圧力スウィング吸着)段階(8)またはVSPA(真空圧力スウィング吸着)段階にさらに供することができ、当該合成ガスは種々の目的で使用することができる水素に変換される。

0036

本発明の方法を実施するために要求される装置に関し、その装置はそれ自体先行技術で知られている設備を用いて構成することができることが示唆される。

0037

<本発明による方法の利点>最適な柔軟性が、本発明による方法の最も重要な利点であると考えられる。その理由は以下の通りである。

0038

(1)好適な廃棄物/バイオマス流を、例えば湿潤物質乾燥器へ、液状可燃性物質をクラッキング装置へ、無機廃棄物をガス化器+製錬器へというように、装置の種々の点に要求することができる。

0039

(2)熱分解ガスが別にクラッキングされ、従って容易に使用可能であり、貼るかに少量の熱分解残渣はどこへにも容易に搬送されるので、熱分解をガス化器+製錬器以外の場所で行うことができる。

0040

(3)多くの異なる供給物に好適でなければならない装置の場合には、柔軟性をより一層増大させるために、工程の間に中間的な貯蔵を採用する。明らかに、これは、長期にわたって変動しない固定され、規定された供給物を使用する装置については必要性が少なく、あるいはまったく必要でない。

0041

効率に関する要望は、供給物の有機成分から製造された合成ガス、および、例えば乾燥器中でガス化器+製錬器後の合成ガスの冷却の場合にはボイラーからの廃熱のような低レベル廃熱の一体化された使用により満たされる。残存熱は、大きな程度に内部的に利用され得るので、本発明の効率は、他の既知の方法よりも位置(場所)依存性がはるかに少ない。

0042

原料の回収は、(1)熱分解残渣からのスクラップの分離、(2)建材、セメント原料等として使用しえるように所望の特性を有するスラグ組成への鉱物成分の製錬、(3)ガス化器+製錬器工程は還元性条件下で操作されるので、当該工程中に重金属を含有する再使用可能な煙道ダスト(はるかに最大割合の例えば存在する亜鉛および鉛を含有する)の発生、(4)還元性条件の調節により他の金属も存在し得る別の鉄相の可能な生成(これは供給物の組成により生じる場合にのみ行われる)をもって行い得る。

0043

本発明の方法によれば、放出は、最小であり、比較的低コストで除去することができる。クラッキング工程およびガス化/製錬工程においてテクカル等級の酸素を使用していることによりガス体積が小さいからである。供給物中に存在する硫黄は、方法中に硫化水素として遊離し(還元性条件下での操作故)、簡単な方法で、販売し得る元素硫黄に変換することができる。ハロゲンは酸として塩に変換され、この塩は、蒸発後、例えば道路用塩として使用し得る。供給物中に存在する量に依存して、水銀は、販売し得る金属水銀へ変換され、または活性炭上に捕獲される。

0044

PCDD/PCDF(ダイオキシンおよびフラン)および他のハロゲン化化合物は、本発明の方法で使用する高温で完全に破壊される。さらに、水素の存在は、これら化合物がなお存在していても、これら化合物の同時の非常に迅速な水素化分解を確実にする。生成物ガス中に酸素が存在しないことは、また、冷却の際にハロゲン化化合物がまったく生成しないことを意味する。

0045

同様に、(1)燃焼火格子(combustion grate)上の最大温度を超えること、(2)不当に高いカロリー値または乏しい燃焼挙動による制限された能力(capacity)、および(3)不完全燃焼または変化する片サイズおよび均質性欠如のような燃焼中に通常生じる障害(sticking points )は、本発明の方法では生じないかまたは実質的に生じない。

0046

また、クラッキング装置(5)およびガス化/製錬反応器(6)内の温度および滞留時間は、熱力学的平衡段階の実質的に完全な達成が可能であるようなものである。従って、方法の結果は、入力物もしくは供給物の原子組成にのみ依存し、このことは、残渣流が本発明に従い装置に導入される形態はまったく重要でないことを意味する。プラスチックまたは木材中に存在する炭素原子および水素原子は、危険な廃棄物中の炭素原子および水素原子と同じガス品質を産生する。これは、汚染された物質に対しても当てはまる。例えばダイオキシンからの塩素原子は、塩酸に変換され、最終的には、プラスチック中の塩素原子と同じく定量的に食塩となる。同じことが、重金属および鉱物についてもいえる。供給物として導入されるその形態がどのようなものであれ、スラグおよび金属濃縮物の最終組成は変らない。

0047

従って、本発明による生成物の品質は、とりわけ、一方では熱力学的平衡の位置、および他方では入力物の原子組成により決定される。重質有機不純物はクラッキングまたはガス化段階で破壊させるので、ガスを高品質にまで処理することができる。しかしながら、ガスが燃焼される場合、バーナーは、ガス組成に好適なものでなければならない。

0048

<本発明の方法といくつかの既知の方法との比較>広く用いられている廃棄物焼却プラント(WIP)等のいくつかの商業的方法と本発明の方法との比較を以下の通り行った。

0049

1.エネルギーについての比較
エネルギーについての比較、特に電気的効率に関し、WIP、「シュウェルブレン法」(EP443596B2)、ノエル(EP545241A1)、サーモセレクト(EP443596B2)(合成ガスがガスタービン中で燃焼される場合、方法自体に使用される量を差し引いた後)および本発明の方法(PEC)を下記表1に比較して示す。これは、本発明であるPECを除き、文献に基づく(A.E.パイファーらによる「家庭廃棄物の熱処理の比較研究。5つの技術の評価」,VVAV,ウトレヒト,1995年8月1日を参照されたい)。範囲が特定され、最低数は今や達成され、最高数は改善が行われればおそらく達成可能である。

0050

ID=000002HE=065 WI=106 LX=0520 LY=0450
明らかに、すべての方法は、局所的な条件に依存して、利用し得る廃熱を産生する。

0051

2.WIPとPECとの広範な比較
供給物として、例えばシュレッダー廃棄物(組成:C:36;H:4.5;O:11、N:2;灰:40;Cu:0.5;Zn:0.8;乾燥物質:94(すべて%m/m))を用いてWIPとPECとのより広範な比較も行った。同時に、オランダ状況についてエネルギー効率と放出を比較した。

0052

シュレッダー廃棄物1トン当たり、2つの方法の差異は以下の表2に示す通りである。

図面の簡単な説明

0053

ID=000003HE=035 WI=106 LX=0520 LY=1450

--

0054

図1本発明の方法を説明するブロック図。

0055

1…供給物
2…供給物の調製
3…熱分解
4…鉄および非鉄金属の分離
5…クラッキング
6…ガス化/溶融
7…ガスクリーニング
8…COシフト等

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