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技術 帯状体の通板方向変換方法及び装置

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 宮川和也三本竹一光
出願日 1998年3月31日 (22年3ヶ月経過) 出願番号 1998-086586
公開日 1999年10月19日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 1999-286361
状態 未査定
技術分野 ウエブの整合,緊張,案内,ローラ
主要キーワード 流体供給設備 帯状体巻 流体供給配管 パスライン長 余剰流体 流体接触面 張力増加 向変換装置
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重要な関連分野

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図面 (10)

課題

帯状体の傷の発生を最小限に抑えると同時に、流体供給設備動力費を低減することが可能な通板方向変換方法を提供する。

解決手段

走行する帯状体12を所定のラセン角をもって筒状の支持体10に巻き掛け、支持体の表面に接触した状態で帯状体の通板方向を変換する通板方向変換方法である。その際、支持体の前記帯状体が巻き掛けられている位置に複数の流体噴出部14を設け、これら流体噴出部から噴き出す流体噴出圧力によって帯状体を支持する方法である。そして、帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置12aから帯状体の巻き掛けが終了する後段位置12bに向かうに従い、流体噴出部の噴出圧力を徐々に増大するようにした。

概要

背景

走行する帯状体通板方向を変換する方法として、略円筒状接触支持装置に帯状体を接触状態ヘリカル状に巻き掛けて通板方向を変換する方法(以下、従来技術1と称する。)や、コロローラを用いて帯状体を接触状態で通板方向を変換する方法(以下、従来技術2と称する。)が知られている。

しかし、従来技術1は、帯状体に擦り傷が付きやすく、接触支持装置の表面が摩耗しやすい等の問題がある。また、従来技術2は、コロローラが帯状体と局部的に接触するため、帯状体の接触部分の面圧が高くなり帯状体に押しキズが発生しやすい。また、コロ軸受などの機械要素が多く、その摩耗、破損が生じるので頻繁にメンテナンスが必要となる。

そこで、帯状体をヘリカル状に浮上支持して非接触状態で通板方向を変換する装置として、例えば特開昭51−25274号公報(以下、従来技術3と称する。)に記載したものが知られている。

この従来技術3の装置は、図8及び図9に示すように、円筒状のフロータ1と、そのフロータ1の表面の帯状体巻き掛け位置(通板位置)Lに沿って設けられ所定圧力流体吹出し可能な多数の噴出孔2とを備え、フロータ1に対する帯状体3の入側及び出側に、それぞれ帯状体3を案内するガイドローラ4、5を配設した構成となっている。

そして、搬送されてきた帯状体3は、入側のガイドロール4に案内されてフロータ1の表面に沿ってヘリカル状に巻き掛けられ、フロータ1に沿って通板する間に通板方向が変換され、出側のガイドロール5を経て次工程に送られる。ここで、フロータ1に巻き掛けられている帯状体3は、噴出孔2から噴き出す流体によってフロータ1の表面から浮上支持され、フロータ1に対して非接触状態で移動する。

概要

帯状体の傷の発生を最小限に抑えると同時に、流体供給設備動力費を低減することが可能な通板方向変換方法を提供する。

走行する帯状体12を所定のラセン角をもって筒状の支持体10に巻き掛け、支持体の表面に接触した状態で帯状体の通板方向を変換する通板方向変換方法である。その際、支持体の前記帯状体が巻き掛けられている位置に複数の流体噴出部14を設け、これら流体噴出部から噴き出す流体の噴出圧力によって帯状体を支持する方法である。そして、帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置12aから帯状体の巻き掛けが終了する後段位置12bに向かうに従い、流体噴出部の噴出圧力を徐々に増大するようにした。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、帯状体の傷の発生を最小限に抑えると同時に、流体供給設備、動力費を低減することが可能な接触式の通板方向変換方法及び装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

走行する帯状体を所定のラセン角をもって筒状の支持体に巻き掛け、当該支持体の表面に接触した状態で前記帯状体の通板方向を変換する通板方向変換方法において、前記支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられている位置に複数の流体噴出部を設け、これら流体噴出部から噴き出す流体噴出圧力によって前記帯状体を支持することを特徴とする帯状体の通板方向変換方法。

請求項2

前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部の噴出圧力を増大していくことを特徴とする請求項1記載の帯状体の通板方向変換方法。

請求項3

前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部から噴き出す流体が前記帯状体と直接接触する面積を増大していくことを特徴とする請求項1記載の帯状体の通板方向変換方法。

請求項4

前記帯状体に作用する張力に対して前記流体噴出部から噴き出す流体の噴出圧力を特定の値に設定することにより、前記帯状体と前記支持体との間の平均の面圧を、0mmaq以下に設定したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の通板方向変換方法。

請求項5

走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に設けた複数の流体噴出部と、これら流体噴出部に流体を供給する流体供給部と、前記帯状体と前記支持体との接触状態を検知もしくは推定する帯状体接触状態検知手段もしくは帯状体接触状態推定手段と、前記帯状体接触状態検知手段もしくは帯状体接触状態推定手段からの出力に従い前記流体供給部を制御して接触状態を目標範囲に保つ帯状体接触状態制御手段とを有することを特徴とする帯状体の通板方向変換装置

請求項6

走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に設けた複数の流体噴出部と、これら流体噴出部に流体を供給する流体供給部とを備え、且つ、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い前記流体噴出部の面積もしくは個数の少なくとも一方を増大させて設け、前記帯状体を前記流体噴出部から噴出する流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換することを特徴とする帯状体の通板方向変換装置。

請求項7

走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に前記帯状体が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけて形成した複数のスリット状の凹部と、各スリット状の凹部に流体を供給する流体供給部とを備え、前記帯状体を前記凹部からの流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換することを特徴とする帯状体の通板方向変換装置。

請求項8

走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体を有し、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置を筒状の不織布により構成し、当該不織布内に前記帯状体が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけて複数の流体供給配管を配設し、当該流体供給配管に所定圧の流体を供給する流体供給部を備え、前記帯状体を前記不織布面から噴出する流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換することを特徴とする帯状体の通板方向変換装置。

技術分野

0001

本発明は、鋼板連続焼鈍メッキラインなどにおける帯状体通板方向の変換に係り走行する帯状体をらせん状(ヘリカル状)に巻き掛けて通板方向を変換する帯状体の通板方向変換方法及び装置に関するものである。

背景技術

0002

走行する帯状体の通板方向を変換する方法として、略円筒状接触支持装置に帯状体を接触状態でヘリカル状に巻き掛けて通板方向を変換する方法(以下、従来技術1と称する。)や、コロローラを用いて帯状体を接触状態で通板方向を変換する方法(以下、従来技術2と称する。)が知られている。

0003

しかし、従来技術1は、帯状体に擦り傷が付きやすく、接触支持装置の表面が摩耗しやすい等の問題がある。また、従来技術2は、コロローラが帯状体と局部的に接触するため、帯状体の接触部分の面圧が高くなり帯状体に押しキズが発生しやすい。また、コロ軸受などの機械要素が多く、その摩耗、破損が生じるので頻繁にメンテナンスが必要となる。

0004

そこで、帯状体をヘリカル状に浮上支持して非接触状態で通板方向を変換する装置として、例えば特開昭51−25274号公報(以下、従来技術3と称する。)に記載したものが知られている。

0005

この従来技術3の装置は、図8及び図9に示すように、円筒状のフロータ1と、そのフロータ1の表面の帯状体巻き掛け位置(通板位置)Lに沿って設けられ所定圧力流体吹出し可能な多数の噴出孔2とを備え、フロータ1に対する帯状体3の入側及び出側に、それぞれ帯状体3を案内するガイドローラ4、5を配設した構成となっている。

0006

そして、搬送されてきた帯状体3は、入側のガイドロール4に案内されてフロータ1の表面に沿ってヘリカル状に巻き掛けられ、フロータ1に沿って通板する間に通板方向が変換され、出側のガイドロール5を経て次工程に送られる。ここで、フロータ1に巻き掛けられている帯状体3は、噴出孔2から噴き出す流体によってフロータ1の表面から浮上支持され、フロータ1に対して非接触状態で移動する。

発明が解決しようとする課題

0007

従来技術3の装置によると、従来技術1、従来技術2が問題となっていた帯状体の傷の発生、接触支持装置の摩耗の発生を防止することができ、メンテナンスもほとんど行わないで済む。

0008

しかしながら、従来技術3の装置は、帯状体3を非接触状態で支持するための多量の流体が必要となり、流体を供給するための流体設備費、動力費等が高騰するおそれがある。

0009

また、帯状体3に張力変動が生じたり、帯状体の板厚板幅が変化すると、帯状体の浮上量が変化し、入側のガイドローラ4と出側のガイドローラ5との間の帯状体3のパスライン長が変化し、蛇行横滑りが発生により擦り傷が発生しやすい。

0010

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、帯状体の傷の発生を最小限に抑えると同時に、流体供給設備、動力費を低減することが可能な接触式の通板方向変換方法及び装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するために、請求項1記載の帯状体の通板方向変換方法では、走行する帯状体を所定のラセン角をもって筒状の支持体に巻き掛け、当該支持体の表面に接触した状態で前記帯状体の通板方向を変換する通板方向変換方法において、前記支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられている位置に複数の流体噴出部を設け、これら流体噴出部から噴き出す流体の噴出圧力によって前記帯状体を支持するようにした。

0012

ここで、筒状の支持体として円筒状が好ましいが、帯状態との接触部のみが部分的に円筒形をなす半円筒状でもよい。さらに断面が楕円形である筒状や、やや円錐がかった筒状でもよい。

0013

また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の帯状体の通板方向変換方法において、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部の噴出圧力をさせた。

0014

また、請求項3記載の発明では、請求項1記載の帯状体の通板方向変換方法において、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部から噴き出す流体が前記帯状体と直接接触する面積を増大させた。

0015

ここで、流体の噴出圧力もしくは流体の直接接触する面積を増大するに際しては、2〜3段階のステップ状に増大させても、より細分化したブロック毎にほぼ連続的に増大させてもよい。なお、噴出圧力もしくは流体の直接接触する面積の一方を増大する際に他方を変化させてもよい。

0016

また、請求項4記載の発明では、請求項1乃至3の何れかに記載の通板方向変換方法において、前記帯状体に作用する張力に対して前記流体噴出部から噴き出す流体の噴出圧力を特定の値に設定することにより、帯状体に加わる平均の面圧を、0mmaq以下に設定した。

0017

また、請求項5記載の帯状体の通板方向変換装置は、走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に設けた複数の流体噴出部と、これら流体噴出部に流体を供給する流体供給部と、前記帯状体と前記支持体との接触状態を検知もしくは推定する帯状体接触状態検知手段もしくは帯状体接触状態推定手段と、前記帯状体接触状態検知手段もしくは帯状体接触状態推定手段からの出力に従い前記流体供給部を制御して接触状態を目標範囲に保つ帯状体接触状態制御手段とを有することとした。

0018

ここで、帯状体接触状態検出手段としては、帯状体の位置をセンサで検出する、支持体と帯状体との間の通電を検知するなどの方法がある。また、帯状体の接触状態推定手段としては、例えば帯状体にかかる張力に基づいて帯状体と支持体との間の面圧を算出する(後述する)方法がある。推定手段を用いた場合は接触の程度をランク分けできるので、より制御に好適である。

0019

また、目標値は、接触・非接触の2値管理においては、接触状態を指すが、目標値として前記面圧などの指標を用いてもよいし、また両者を組み合わせてもよい。たとえば、目標値の一方の限界を前記面圧で0mmaq以下とし、目標値の他方の限界は2値管理による(非接触状態を検知すると修正)とすると、帯状体が支持体から浮上しない限界付近操業可能で好適である。

0020

なお、接触状態を維持できる範囲内で、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部の噴出圧力を増大させるようにしてもよい。また、この際にあわせて流体噴出部の面積を操作することも自由である。

0021

また、請求項6から請求項8までは、とくに請求項1から請求項5に記載の発明の実施に好適な通板方向変換装置である。すなわち、請求項6に記載の帯状体の通板方向変換装置は、走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に設けた複数の流体噴出部と、これら流体噴出部に流体を供給する流体供給部とを備え、且つ、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い前記流体噴出部の面積もしくは個数の少なくとも一方を増大させて設け、前記帯状体を前記流体噴出部から噴出する流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換するようにしたものである。

0022

また、請求項7に記載の帯状体の通板方向変換装置は、走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体と、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置に前記帯状体が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけて形成した複数のスリット状の凹部と、各スリット状の凹部に流体を供給する流体供給部とを備え、前記帯状体を前記凹部からの流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換するようにしたものである。

0023

さらに、請求項8に記載の帯状体の通板方向変換装置は、走行する帯状体を所定のラセン角をもって巻き掛ける筒状の支持体を有し、この支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられる位置を筒状の不織布により構成し、当該不織布内に前記帯状体が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけて複数の流体供給配管を配設し、当該流体供給配管に所定圧の流体を供給する流体供給部を備え、前記帯状体を前記不織布面から噴出する流体の噴出圧力で支持しつつ前記支持体の表面に沿って通板方向を変換するようにしたものである。

0024

なお、請求項6から請求項8までのこれらの帯状体の通板方向変換装置は、接触式として用いるのに好適であるが、帯状体に加わる面圧を0mmaqより大きくすることにより非接触式の通板方向変換装置としての使用も可能である。

発明を実施するための最良の形態

0025

以下、本発明に係わる帯状体の通板方向変換装置の実施形態について、図面を参照して説明する。

0026

図1は、第1実施形態の通板方向変換装置を示す平面図であり、符号10で示す円筒形状の支持体の表面には、45°のラセン角σに沿ってヘリカル状に帯状鋼板(帯状体)12が巻き掛けられている。そして、この帯状鋼板12は、支持体10の表面に接触した状態で矢印に示す方向に通板方向が変換され、次工程に搬送されている。なお、図1の符号12aで示す位置を帯状鋼板12の巻き掛け前段位置と称し、符号12bで示す位置を帯状鋼板12の巻き掛け後段位置と称する。

0027

また、支持体10の帯状鋼板12が巻き掛けられている位置(帯状鋼板12の通板位置)には、多数の噴出孔(開口部)14が穿設されており、各噴出孔14は支持体10内部に設けた流通路と連通している。

0028

前記流通路は、図2及び図3に示すように、支持体10の内部に第1仕切り板18aを配設して半円筒状空間を形成し、帯状鋼板12の通板位置側の半円筒状空間に第2及び第3仕切り板18b、18cを固定することにより、帯状鋼板12の通板位置側の半円筒状空間を円周方向に3分割した第1〜第3流通路20a〜20cを設けて形成されている。

0029

そして、第1〜第3流通路20a〜20cには、流体供給装置22から第1〜第3供給配管16a〜16cを介して流体が供給されており、第1〜第3流通路20a〜20c内の流体が噴出孔14から噴き出す際の噴出圧力によって支持体10に巻き掛けられている帯状鋼板12を支持している。

0030

また、流体供給装置22は、第1流通路20aへの供給圧力に対して第2流通路20bへの供給圧力を高めに設定し、第2流通路20bへの供給圧力に対して第3流通路20cへの供給圧力を高めに設定している。これにより、第1流通路20aからの噴出圧力をP1 、第2流通路20bからの噴出圧力をP2 、第3流通路20cからの噴出圧力をP3 とすると、P1 <P2 <P3 の関係となるように、即ち、帯状鋼板12の巻き掛け前段位置12aから巻き掛け後段位置12bに向かうに従い噴出圧力が増大するように設定している。なお、流体はコスト上から空気が好ましいが、窒素等の他の気体であってもよい。また、符号24a〜24cは、第1〜第3流通路20a〜20c内の余剰流体を排出する排出配管である。

0031

なお、特に図示しないが、帯状体の接触状態を監視するセンサなどの監視手段が設けられており、監視手段からの出力は図示しない制御器に入力され、該制御器は前記出力に基づいて流体供給装置22を制御し、接触状態を維持しつつ流体を供給させる。以後の例示においても、特に記載しない場合は同様である。

0032

次に、上記第1実施形態の作用効果について以下に述べる。本実施形態では、噴出孔14から噴き出す流体の噴出圧力によって帯状鋼板12を受けながら支持体10に接触した状態で通板方向を変換しているので、支持体10との接触により帯状鋼板12と支持体10との間に生じる面圧が軽減する。このように帯状鋼板12に加わる面圧が軽減すると、支持体10との摩擦による擦り傷の発生が減少する。また、帯状鋼板12は浮上していないので、蛇行や横滑りによる擦り傷も減少する。したがって、帯状鋼板12の品質低下を防止しながら支持体10に接触した状態で通板方向を変換することができる。また、帯状鋼板12が流体噴出部を閉塞しており、帯状鋼板12を支持せずに外部に逃げる流体が低減するので、流体の消費量を低減することができ、さらには流体供給設備費、動力費を大幅に削減することができる。これらの効果は、噴出圧力P1〜P3 が、例えばP1 =P2 =P3 の場合にも、むろん発揮される。

0033

一方、張力を付与した帯状鋼板12を流体により支持しないで支持体10に巻き掛けると、帯状鋼板12に加わる面圧Ps 及び張力Tは、下記(1)式のような関係を示す。なお、上記実施形態のようにラセン角を45°に設定した場合には、支持体10の軸方向への移動成分も付与されるが、下記式では、式を簡単にするためラセン角を0°に設定した場合を示している。

0034

Ps (θ)=T(θ)/WR=T0 exp(μθ) /WR …………(1)
ただし、θ :巻き掛け開始位置からの角度
T0 :巻き掛け開始位置での張力
W :帯状鋼板12の幅
R :支持体10の曲率半径である。

0035

μ :帯状鋼板10と支持体10との間の動摩擦係数である。
(1)式から明らかなように、巻き掛け開始位置(巻き掛け前段位置12a)からの角度θが増大すると、帯状鋼板12と支持体10との間の摩擦により徐々に張力T(θ)が増大していくので、帯状鋼板12に加わる面圧Ps は、巻き掛け終了位置(巻き掛け後段位置12b)に向かうに従い大きな値となっていく。

0036

ところが、本実施形態では、帯状鋼板12の巻き掛け前段位置12aから巻き掛け後段位置12bに向かうに従い噴出圧力が増大する流体で支持しているので(P1 <P2 <P3 )、巻き掛け前段位置12aから巻き掛け後段位置12bに向かうに従い張力Tが増大した分の面圧Ps の増大分は噴出圧力の増大分で相殺される。したがって、帯状鋼板12が巻き掛け後段位置に向かうに従い張力が増大しても、帯状鋼板12の擦り傷の発生を防止することができる。

0037

次に、図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示すものである。本実施形態では、帯状鋼板12の巻き掛け前段位置12aを支持している支持体10の表面領域をA領域、帯状鋼板12の巻き掛け後段位置12bを支持している支持体の表面領域をC領域、A領域及びC領域の中間位置をB領域とすると、A領域からC領域に向かうに従い、支持体10の表面に穿設している噴出孔14の個数を増大させている。なお、本実施形態の場合には、流体供給装置22から一定圧力の流体が供給されているものとするが、むろん、これに限定するものではない。

0038

上記構成によると、巻き掛け後段位置12bに向かうに従って帯状鋼板12及び流体との接触面積が増大するので、帯状鋼板12に加わる流体による支持力が増大する。

0039

したがって、本実施形態も第1実施形態と同様に、帯状鋼板12が巻き掛け後段位置に向かうに従い張力が増大しても、帯状鋼板12の擦り傷の発生を防止することができる。

0040

次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、帯状鋼板12に加わる平均の面圧Ps を0mmaq以下としている。

0041

すなわち、第1実施形態を示した図1の通板方向変換装置を例にして説明すると、支持体10の曲率半径R=500mm、流体が帯状鋼板12に直接接触している面積(流体接触面積)S(この例では噴出部面積に等しい)を50%、帯状鋼板12の幅W=100mm、帯状鋼板12に作用する張力T=500kgf とすると、摩擦による張力増加を無視すれば、張力Tと面圧Ps の釣り合いの関係から、下記(2)式が成立する。

0042

Ps =T/2WR=500mmaq …………(2)
この面圧Ps の値に対して、流体接触面積の50%を占める流体の噴出圧力Pg を、
Pg =Ps /0.5=1000mmaq …………(3)
とすると、帯状鋼板12に加わる帯状鋼板12の巻き掛けられた部分全体平均面圧Ps がOmmaqになる。

0043

そこで、Pg ≧1000mmaqで帯状鋼板12の通板方向を変換すると、帯状鋼板12は、支持体10の表面から浮上する直前の位置で支持体10に接触した状態となり、擦り傷防止に理想的な状態となる。さらに、前記(1)式の動摩擦係数μがほぼとなるため、巻き掛け前段位置から後段位置にかけての、張力による面圧増加がほとんどなくなり、流体による支持力を前段位置から後段位置に向かうに従い増加しないでもよく、このため制御も容易となる。

0044

しかも、帯状鋼板12が噴出孔14を閉塞しているので、帯状鋼板12を支持せずに噴出孔14から外部に噴出する流体が低減し、流体の消費量を低減することによって、流体供給装置22等の流体設備費、動力費を大幅に削減することができるという本発明の効果も失われてはいないのである。

0045

なお、本実施形態による操業に当たっては、当該進行方向変換装置上流または下流で帯状鋼板12にかかる張力を測定し、前記制御器内で(別途計算器を設けてもよい)(2)式及び(3)式に倣って帯状鋼板12に掛かっている面圧を推定する(この計算は表面上現れないこともある)とともに目標面圧(ここではOmmaq)の維持に必要な流体圧力を求め、前記流体供給装置22を制御する。ここで、帯状鋼板12の浮上を防止するために面圧に上限を設けるか、あるいは帯状鋼板12の浮上を直接監視することが望ましい。張力測定はたとえば張力測定ロールを用いて行う。

0046

なお、本発明の実施に当たり、帯状鋼板12が部分的に支持体10との間に隙間を生じる場合もあるが、この隙間が1mm以下であり、かつ帯状鋼板12の大半(90%以上)が接触状態であれば、接触状態が維持されているものとしてよい。

0047

次に、図6に示すものは、本発明の第4実施形態を示すものである。なお、第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。本実施形態では、第1実施形態において支持体10に穿設した噴出孔14に換えて、スリット状の開口部30aを設けた噴出凹部30を、帯状鋼板12が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけた状態で互いに平行に複数形成している。そして、流体供給装置22は、各噴出凹部30に連通している複数の供給配管32と接続している。これにより、流体供給装置22から各供給配管32に所定圧の流体を供給すると、各噴出凹部30の開口部30aから流体が噴き出して支持体10に巻き掛けられている帯状鋼板12を支持する。

0048

本実施形態によると、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、流体供給22から供給配管32を介して各噴出凹部30に直接流体を供給しているので、帯状鋼板12の巻き掛け前段位置12aから巻き掛け後段位置12bに向かうに従い流体の噴出圧力を増大させる制御を高精度に行うことができる。

0049

次に、図7に示すものは、本発明の第5実施形態を示すものである。本実施形態では、帯状鋼板12が巻き掛けられている位置(帯状鋼板12の通板位置)の支持体10の表面材として不織布40を使用している。不織布40内には、帯状鋼板12が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけた状態で複数の供給配管42が配設されており、これら供給配管42は流体供給装置22と接続している。これにより、流体供給装置22から各供給配管42に所定圧の流体を供給すると、不織布40の微細な布孔から流体が噴き出して巻き掛けられている帯状鋼板12を支持する。

0050

本実施形態によると、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、帯状鋼板12の巻き掛け前段位置12aから巻き掛け後段位置12bに向かうに従い流体の噴出圧力を増大させる制御を高精度に行うことができる。

0051

また、帯状鋼板12が不織布30と接触しても擦り傷がほとんど発生しない。さらに、安価な不織布40を支持体10の表面材として使用しているので、装置コストを低減することができ、また、不織布40の布孔が閉塞して流体の噴き出し量が低下した場合には、新たな不織布40を表面材として使用すればよいので、メンテナンスが良好な装置を提供することができる。

発明の効果

0052

以上説明したように、請求項1及び5記載の発明によると、支持体の少なくとも前記帯状体が巻き掛けられている位置に複数の流体噴出部を設け、これら流体噴出部から噴き出す流体の噴出圧力によって帯状体を支持するようにしたので、支持体と帯状体との間に加えられている面圧が低減する。したがって、支持体との摩擦による擦り傷の発生が減少するので、帯状体の品質低下を防止しながら支持体に接触した状態で通板方向を変換することができる。また、帯状体が流体噴出部を閉塞することにより、帯状体を支持せずに流体噴出部から外部に噴出する流体が低減するので、流体の消費量を低減することができ、さらには、流体供給設備費、動力費を大幅に削減することができる。

0053

ところで、張力が付与された帯状体が支持体に巻き掛けられていると、巻き掛け後段位置に向かう従い、帯状体と支持体との間の摩擦によって張力が増大し、それに伴って帯状体に加わる面圧が増大するおそれがある。

0054

そこで、請求項2記載の発明は、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部の噴出圧力を増大させているので、巻き掛け後段位置で張力が増大しても面圧は増大しない。したがって、張力が付与された帯状体が支持体に巻き掛けられていても、帯状体の擦り傷の発生を防止することができる。

0055

また、請求項3及び6記載の発明によると、前記帯状体の巻き掛けを開始している前記支持体の前段位置から前記帯状体の巻き掛けが終了する後段位置に向かうに従い、前記流体噴出部から噴き出す流体が前記帯状体と接触する面積を増大させているので、巻き掛け後段位置で張力が増大しても面圧は増大しない。したがって、請求項2の効果と同様に、張力が付与された帯状体が支持体に巻き掛けられていても、帯状体の擦り傷の発生を防止することができる。

0056

また、請求項4記載の発明によると、支持体と帯状体との間の平均の面圧を0mmaq以下に設定したことから、帯状体は、支持体の表面から浮上する直前の位置で支持体に接触した状態となり、擦り傷の発生をほぼ皆無とすることができ、また、噴出圧力を全噴出部で一定としても、面圧の一定を保つことができる。

0057

また、請求項6から8記載の発明によると、請求項1から5記載の発明の実現に適した、特に巻き掛け後段位置で張力が増大しても面圧の増大を防止することに適した帯状体の進行方向変換装置とすることができる。

0058

特に、請求項7記載の発明によると、帯状体が巻き掛けられている方向に所定間隔をあけて形成した複数のスリット状の凹部を流体噴出部とし、各スリット状の凹部に前記流体供給部から所定圧の流体を供給するようにしたので、巻き掛け前段位置から巻き掛け後段位置に向かうに従い流体の噴出圧力を増大させる制御を高精度に行うことができる。

0059

さらに、請求項8記載の発明によると、前記帯状体を巻き掛けている前記支持体の外周を筒状の不織布により構成し、不織布の微細な布孔を流体噴出部とし、この不織布内に、帯状体が巻き掛けてられている方向に所定間隔をあけて複数の供給配管を配設し、これら供給配管に前記流体供給部から所定圧の流体を供給するようにしたので、巻き掛け前段位置から巻き掛け後段位置に向かうに従い流体の噴出圧力を増大させる制御を高精度に行うことができる。

0060

また、不織布が帯状鋼板と接触しても擦り傷がほとんど発生しない。また、安価な不織布を支持体の表面材として使用しているので、装置コストを低減することができ、さらには、不織布の布孔が閉塞して流体の噴き出し量が低下した場合には、新たな不織布を表面材として使用すればよいので、メンテナンスが良好な装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0061

図1本発明に係る通板方向変換装置の第1実施形態を示す図である。
図2第1実施形態の支持体の内部構造を示す図である。
図3第2図のIII ーIII 矢視断面図である。
図4本発明に係る通板方向変換装置の第2実施形態を示す図である。
図5第2実施形態の噴出孔の個数の変化を示す図である。
図6本発明に係る通板方向変換装置の第4実施形態を示す図である。
図7本発明に係る通板方向変換装置の第5実施形態を示す図である。
図8従来の通板方向変換装置の支持体を示す図である。
図9従来の通板方向変換装置の帯状体の巻き掛け状態を示す図である。

--

0062

10支持体
12帯状鋼板(帯状体)
12a前段位置
12b後段位置
14噴出孔
16a〜16c供給配管
30噴出凹部(スリット状の凹部)
32 供給配管
40 不織布
42 供給配管

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