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技術 ポリエステル製造用触媒溶液の製造方法

出願人 三井化学株式会社
発明者 小里愛一郎嘉屋勝平岡章二
出願日 1998年3月31日 (21年11ヶ月経過) 出願番号 1998-085752
公開日 1999年10月12日 (20年5ヶ月経過) 公開番号 1999-279270
状態 特許登録済
技術分野 ポリエステル、ポリカーボネート
主要キーワード 金属ゲルマニウム 加熱反応後 留出液量 易溶解性 オルダーショウ 水分定量受器 ゲルマニウム濃度 低溶解性
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課題

入手容易で安価な結晶性二酸化ゲルマニウムを用いてゲルマニウム濃度の高いポリエステル製造用触媒溶液を製造できる方法を提供する。

解決手段

結晶性二酸化ゲルマニウムをエチレングリコール加熱溶解する反応において、反応により生成する水を反応液から除去することを特徴とするポリエステル製造ゲルマニウム触媒溶液の製造方法。

概要

背景

芳香族ジカルボン酸グリコール類からなるポリエステルは、一般に芳香族ジカルボン酸とグリコール類との直接エステル化反応又は芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコール類とのエステル交換反応によって低重合体を得る第1段階の反応と、得られた低重合体を減圧下第1段階より高い温度で重縮合を進める第2段階の反応によって製造されている。例えば、ポリエチレンテレフタレートテレフタル酸エチレングリコールとを200〜260℃でエステル化した後に260〜300℃で重縮合することで製造されている。

効率的にポリエステルを製造するために、これらの反応、特に第2段階の反応を円滑に進める触媒の開発が行われており、アンチモン系、チタン系、ゲルマニウム系等種々の金属系触媒が知られている。これらの触媒のうち、ゲルマニウム系の触媒は色調のよいポリエステルが得られることが知られており、USP2578660には最も入手、取扱いが容易な二酸化ゲルマニウムを触媒に使用することが記載されている。しかし、入手容易な結晶性二酸化ゲルマニウムには反応混合物に対する溶解性が非常に低く充分な触媒効果を得るためには多量の添加が必要であるというコスト上の問題や、未溶解の触媒が樹脂中に残るため溶融成形の際に濾過装置閉塞を起こしたり繊維やフィルム等の製品らせるといった問題があった。

このような問題を解決するために、エチレングリコール中高温(約200℃)処理した二酸化ゲルマニウムを使用する方法や、粒子径の小さい二酸化ゲルマニウムを使用する方法等が提案されているが、結晶性二酸化ゲルマニウムの低溶解性に起因する諸問題を完全に改善できていないのが実状であった。このような理由から、二酸化ゲルマニウムの使用にあたっては各種添加剤を二酸化ゲルマニウムとともに反応混合物に加える方法、予め溶解剤等により二酸化ゲルマニウムを溶解した触媒溶液を使用する方法、二酸化ゲルマニウムを易溶解性誘導体に変換後使用する方法等が採られている。

例えば、特公昭48−33036号公報にはLi、Na又はKの炭酸塩を二酸化ゲルマニウムとともに反応混合物に添加する方法が、特公昭47−15703号公報には二酸化ゲルマニウムを含窒素化合物で処理した処理液を使用する方法が、また、特開昭51−68696号公報にはテトラアルキルアンモニウムメタゲルマネート等の易溶解性二酸化ゲルマニウム誘導体を触媒として使用する方法が記載されている。しかし、これらの方法は二酸化ゲルマニウムとともに塩基性化合物が反応混合物に添加されるためポリエステル樹脂の着色が発生しやすいという問題点があった。

この着色原因となる塩基性化合物を減らす方法として、特開平6−329778号公報にはエチレングリコール中で二酸化ゲルマニウムを炭酸アンモニウム等のアンモニア発生源となる化合物とともに加熱し二酸化ゲルマニウムを溶解させた後に、加熱継続下窒素バブリング等によって溶液中のアンモニアを500ppm以下になるまで除去する方法が記載されている。しかし、この方法はアンモニア発生源となる化合物を多量に使用することには変わりがなく、除去が十分に行われなければポリエステル樹脂の着色が発生しうる。更に、アンモニアが過剰に除去されて30ppm 以下になってしまうと溶解していた二酸化ゲルマニウムの析出がおこることが記載されている。即ち、この方法では触媒溶液中のアンモニアの濃度を極めて狭い範囲にコントロールする必要があるが、このような反応条件のコントロールには困難が伴うという問題があった。

このような塩基性化合物の代わりに有機カルボン酸で二酸化ゲルマニウムを処理する方法が特公昭47−42756号公報に記載されているが、有機カルボン酸はテレフタル酸等の芳香族カルボン酸と同様にエステル化が可能なためポリエステル樹脂に取り込まれてしまい品質に影響を与えるという問題があった。

一方、溶解剤を使用せずに二酸化ゲルマニウムの高濃度溶液を調製する方法として、特公昭54−22234号公報には二酸化ゲルマニウムをグリコール加熱溶解濃縮する方法が、特開昭46−2061号公報には比較的溶解性のよい無定型二酸化ゲルマニウムを使用する方法が記載されている。しかし、加熱溶解、濃縮を行う方法では二酸化ゲルマニウムの溶解性が低いため溶解剤を使用した場合と同程度の濃度を有する溶液を得るためにはグリコールの大部分を留去する必要があり、生産効率が非常に低いという問題があった。また、無定型の二酸化ゲルマニウムを使用する方法では、無定型の二酸化ゲルマニウムが結晶性の二酸化ゲルマニウムよりも高価でコスト的に不利であるという問題があった。

概要

入手容易で安価な結晶性二酸化ゲルマニウムを用いてゲルマニウム濃度の高いポリエステル製造用触媒溶液を製造できる方法を提供する。

結晶性二酸化ゲルマニウムをエチレングリコールに加熱溶解する反応において、反応により生成する水を反応液から除去することを特徴とするポリエステル製造ゲルマニウム触媒溶液の製造方法。

目的

効果

実績

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請求項1

結晶性二酸化ゲルマニウムエチレングリコール加熱溶解する反応において、反応により生成する水を反応液から除去することを特徴とするポリエステル製造ゲルマニウム触媒溶液の製造方法。

請求項2

反応液から除去される水の量が溶解した結晶性二酸化ゲルマニウムに対して0.5〜20倍モルである請求項1記載の方法。

請求項3

生成する水を水蒸気として除去する請求項1又は2記載の方法。

請求項4

結晶性二酸化ゲルマニウムの溶解反応をエチレングリコールの沸騰条件下で行い、発生する水蒸気とエチレングリコール蒸気とを蒸留塔を用いて分離することにより生成水の除去を行う請求項3記載の方法。

請求項5

生成する水を不活性ガス気流を用いて除去することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。

請求項6

結晶性二酸化ゲルマニウムの溶解反応において二酸化ゲルマニウムの0.001〜10モル%の塩基性アミノ化合物共存させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

反応の際に、反応液にエチレングリコールを添加する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

生成する水を反応液から除去する際に同伴するエチレングリコールを分離して反応液に添加する請求項7記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリエステルの製造に用いられる触媒に関するものであり、更に詳しくは結晶性二酸化ゲルマニウムエチレングリコールに溶解した触媒溶液の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

芳香族ジカルボン酸グリコール類からなるポリエステルは、一般に芳香族ジカルボン酸とグリコール類との直接エステル化反応又は芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコール類とのエステル交換反応によって低重合体を得る第1段階の反応と、得られた低重合体を減圧下第1段階より高い温度で重縮合を進める第2段階の反応によって製造されている。例えば、ポリエチレンテレフタレートテレフタル酸とエチレングリコールとを200〜260℃でエステル化した後に260〜300℃で重縮合することで製造されている。

0003

効率的にポリエステルを製造するために、これらの反応、特に第2段階の反応を円滑に進める触媒の開発が行われており、アンチモン系、チタン系、ゲルマニウム系等種々の金属系触媒が知られている。これらの触媒のうち、ゲルマニウム系の触媒は色調のよいポリエステルが得られることが知られており、USP2578660には最も入手、取扱いが容易な二酸化ゲルマニウムを触媒に使用することが記載されている。しかし、入手容易な結晶性二酸化ゲルマニウムには反応混合物に対する溶解性が非常に低く充分な触媒効果を得るためには多量の添加が必要であるというコスト上の問題や、未溶解の触媒が樹脂中に残るため溶融成形の際に濾過装置閉塞を起こしたり繊維やフィルム等の製品らせるといった問題があった。

0004

このような問題を解決するために、エチレングリコール中高温(約200℃)処理した二酸化ゲルマニウムを使用する方法や、粒子径の小さい二酸化ゲルマニウムを使用する方法等が提案されているが、結晶性二酸化ゲルマニウムの低溶解性に起因する諸問題を完全に改善できていないのが実状であった。このような理由から、二酸化ゲルマニウムの使用にあたっては各種添加剤を二酸化ゲルマニウムとともに反応混合物に加える方法、予め溶解剤等により二酸化ゲルマニウムを溶解した触媒溶液を使用する方法、二酸化ゲルマニウムを易溶解性誘導体に変換後使用する方法等が採られている。

0005

例えば、特公昭48−33036号公報にはLi、Na又はKの炭酸塩を二酸化ゲルマニウムとともに反応混合物に添加する方法が、特公昭47−15703号公報には二酸化ゲルマニウムを含窒素化合物で処理した処理液を使用する方法が、また、特開昭51−68696号公報にはテトラアルキルアンモニウムメタゲルマネート等の易溶解性二酸化ゲルマニウム誘導体を触媒として使用する方法が記載されている。しかし、これらの方法は二酸化ゲルマニウムとともに塩基性化合物が反応混合物に添加されるためポリエステル樹脂の着色が発生しやすいという問題点があった。

0006

この着色原因となる塩基性化合物を減らす方法として、特開平6−329778号公報にはエチレングリコール中で二酸化ゲルマニウムを炭酸アンモニウム等のアンモニア発生源となる化合物とともに加熱し二酸化ゲルマニウムを溶解させた後に、加熱継続下窒素バブリング等によって溶液中のアンモニアを500ppm以下になるまで除去する方法が記載されている。しかし、この方法はアンモニア発生源となる化合物を多量に使用することには変わりがなく、除去が十分に行われなければポリエステル樹脂の着色が発生しうる。更に、アンモニアが過剰に除去されて30ppm 以下になってしまうと溶解していた二酸化ゲルマニウムの析出がおこることが記載されている。即ち、この方法では触媒溶液中のアンモニアの濃度を極めて狭い範囲にコントロールする必要があるが、このような反応条件のコントロールには困難が伴うという問題があった。

0007

このような塩基性化合物の代わりに有機カルボン酸で二酸化ゲルマニウムを処理する方法が特公昭47−42756号公報に記載されているが、有機カルボン酸はテレフタル酸等の芳香族カルボン酸と同様にエステル化が可能なためポリエステル樹脂に取り込まれてしまい品質に影響を与えるという問題があった。

0008

一方、溶解剤を使用せずに二酸化ゲルマニウムの高濃度溶液を調製する方法として、特公昭54−22234号公報には二酸化ゲルマニウムをグリコール加熱溶解濃縮する方法が、特開昭46−2061号公報には比較的溶解性のよい無定型二酸化ゲルマニウムを使用する方法が記載されている。しかし、加熱溶解、濃縮を行う方法では二酸化ゲルマニウムの溶解性が低いため溶解剤を使用した場合と同程度の濃度を有する溶液を得るためにはグリコールの大部分を留去する必要があり、生産効率が非常に低いという問題があった。また、無定型の二酸化ゲルマニウムを使用する方法では、無定型の二酸化ゲルマニウムが結晶性の二酸化ゲルマニウムよりも高価でコスト的に不利であるという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明者は、前記の従来技術の問題点を解決するために、二酸化ゲルマニウムのエチレングリコールへの溶解反応について長期に亘り詳細な検討を重ねた結果、溶解時の反応により生成する水の反応系からの除去が得られる触媒溶液のゲルマニウム濃度と密接な関係があること及び少量の塩基性アミノ化合物の添加が本溶解反応の進行を促進し加えて副生成物の生成を抑制することを見出し本発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、以下の発明を包含する。
(1)結晶性二酸化ゲルマニウムをエチレングリコールに加熱溶解する反応において、反応により生成する水を反応液から除去することを特徴とするポリエステル製造ゲルマニウム触媒溶液の製造方法。
(2)反応液から除去される水の量が溶解した結晶性二酸化ゲルマニウムに対して0.5〜20倍モルである前記(1)に記載の方法。
(3)生成する水を水蒸気として除去する前記(1)又は(2)に記載の方法。
(4)結晶性二酸化ゲルマニウムの溶解反応をエチレングリコールの沸騰条件下で行い、発生する水蒸気とエチレングリコール蒸気とを蒸留塔を用いて分離することにより生成水の除去を行う前記(3)に記載の方法。
(5)生成する水を不活性ガス気流を用いて除去することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の方法。
(6)結晶性二酸化ゲルマニウムの溶解反応において二酸化ゲルマニウムの0.001〜10モル%の塩基性アミノ化合物を共存させる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)反応の際に、反応液にエチレングリコールを添加する前記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)生成する水を反応液から除去する際に同伴するエチレングリコールを分離して反応液に添加する前記(7)に記載の方法。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明について詳細に説明する。本発明においては、結晶性二酸化ゲルマニウムをエチレングリコールに加熱溶解する反応において、反応により生成する水を反応液から除去することが必要である。本発明に用いる結晶性二酸化ゲルマニウムとしては、正方晶六方晶のいずれの二酸化ゲルマニウムでもよいが、六方晶の二酸化ゲルマニウムを用いることが好ましい。

0012

エチレングリコールの使用量は、仕込み中、結晶性二酸化ゲルマニウム1重量部に対し、通常1〜200重量部、好ましくは2〜50重量部、更に好ましくは6〜35重量部である。反応温度は、反応時の圧力により異なるが、通常150〜300℃、好ましくは190〜280℃、更に好ましくは190〜260℃である。なお、反応時の圧力は、反応により生成する水を反応液から除去することができる範囲であれば、特に制限はない。除去する水の量が少ないと二酸化ゲルマニウムの溶解量が少なくなり、一方、この量が多い場合は副生成物、主としてジエチレングリコール生成量が多くなる傾向にあることから、除去する水の量は、溶解した結晶性二酸化ゲルマニウムに対して、通常0.5〜20倍モル、好ましくは1〜10倍モル、更に好ましくは2〜8倍モルである。また、エチレングリコールよりも沸点の低いアセトアルデヒド等の有機物も水とともに除去することが好ましい。

0013

生成する水を反応液から除去する方法としては、好ましくは、水蒸気として除去する方法、不活性ガス気流を用いて除去する方法が挙げられる。生成する水を水蒸気として除去する場合には、特に、結晶性二酸化ゲルマニウムの溶解反応をエチレングリコールの沸騰条件下で行い、発生する水蒸気とエチレングリコール蒸気とを蒸留塔を用いて分離することが好ましい。このようにして分離されたエチレングリコールは、反応液に戻すことが好ましい。また、分離されたエチレングリコールを反応液に戻す代わりに、新たなエチレングリコールを反応液に添加してもよい。また、生成する水を不活性ガス気流を用いて除去する場合、不活性ガスとしては、例えば窒素ガスアルゴンガスが挙げられ、流量は特に制限はないが、通常、反応液100ml当たり0.1〜200ml/分の範囲である。

0014

また、溶解反応において塩基性アミノ化合物を共存させることにより、本溶解反応の進行を促進し加えて副生成物の生成を更に抑制することができる。塩基性アミノ化合物の使用量は、二酸化ゲルマニウムに対し、通常0.001〜10モル%、好ましくは0.05〜5モル%である。なお、塩基性アミノ化合物の使用量が多過ぎると、得られた触媒溶液をポリエステルの製造に用いた場合、ポリエステルの着色が発生しやすくなる。ここで用いる塩基性アミノ化合物としては、塩基性を示すアンモニア、各種有機アミン、4級アンモニウム化合物等が挙げられ、好ましくは、トリメチルアミントリエチルアミントリイソプロピルアミントリn−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン等の3級脂肪族又は脂環式アミンピリジンピロール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の3級芳香族アミン水酸化テトラメチルアンモニウム水酸化テトラエチルアンモニウム等の4級アンモニウム水酸化物が用いられる。

0015

本発明により得られる触媒溶液は、そのままポリエステル製造用の触媒として使用することができるが、未溶解の結晶性二酸化ゲルマニウム等の未溶解物がある場合には、ろ過、デカンテーション等の通常の方法により未溶解物を除去することが好ましい。

0016

以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)オルダーショウカラム(25mmφ×3プレート)、水分定量受器コンデンサー及び撹拌機マグネティックスターラー)を備えた300ml三口フラスコに結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)20.0g(192mmol)とエチレングリコール170.0gを仕込み、窒素気流(10ml/分)下、205℃のオイルバスに浸漬し加熱を開始した。約20分で還流が始まった。還流開始から1時間バス温を205℃に保持し、その後、5時間かけて220℃まで昇温した。バス温を220℃で1時間保持し、その後、約1時間かけて90℃まで冷却した。加熱開始から冷却終了までの間にオルダーショウ型カラム上部から21.2g(含水量:8.7g、483mmol)が留出した。

0017

白く濁った反応液を80℃以上を保ってろ過すると、無色透明ろ液162.0gが得られた。分析の結果、ろ液にはゲルマニウム金属ゲルマニウムとして)が6.67wt%(149mmol)、ジエチレングリコールが9.0wt%、水が0.37wt%含まれていた。また、ろ残を少量の加温(60℃)エチレングリコールで洗浄し、100℃・1.32×10-3MPaで減圧乾燥すると未溶解の二酸化ゲルマニウム4.1gが回収された。

0018

(実施例2)昇温後、220℃での保持時間を6時間にしたこと以外実施例1と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:167.3g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)7.94wt%(183mmol)、ジエチレングリコール18.6wt%、水0.21wt%
留出液量:15.6g(含水量:12.3g、683mmol)
二酸化ゲルマニウム回収量:1.12g

0019

(実施例3)オルダーショウ型カラム(25mmφ×3プレート)、水分定量受器、コンデンサー及び撹拌機(マグネティックスターラー)を備えた200ml三口フラスコに結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)25.0g(239mmol)とエチレングリコール159.4gを仕込み、窒素気流(10ml/分)下、205℃のオイルバスに浸漬し加熱を開始した。約25分で還流が始まった。還流開始から1時間かけてバス温を205℃から220℃まで昇温し、更に、3.5時間かけて226℃まで昇温した。226℃で3時間保持し、1晩かけて90℃まで冷却した。加熱開始から冷却終了までの間にオルダーショウ型カラム上部から20.6g(含水量:11.6g、644mmol)が留出した。白く濁った反応液を80℃以上を保ってろ過すると、無色透明のろ液158.4gが得られた。分析の結果、ろ液にはゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)が9.40wt%(205mmol)、ジエチレングリコールが13.6wt%含まれていた。また、ろ残を少量の加温(60℃)エチレングリコールで洗浄し、100℃・1.32×10-3MPaで減圧乾燥すると未溶解の二酸化ゲルマニウム2.9gが回収された。

0020

(実施例4)結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)10.0g(95.6mmol)を使用したこと以外実施例1と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:159.2g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.12wt%(90.3mmol)、ジエチレングリコール11.7wt%、水0.18wt%
留出液量:17.1g(含水量:3.6g、200mmol)
二酸化ゲルマニウム回収量:0.41g

0021

(実施例5)結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)を10.0g(95.6mmol)使用し、溶解促進剤としてトリエチルアミン0.11g(二酸化ゲルマニウムの1.10mol %)を添加し、昇温後に220℃で2時間保持したこと以外実施例1と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:164.7g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.15wt%(94.1mmol)、ジエチレングリコール8.1wt%、水0.17wt%
留出液量:10.6g(含水量:7.50g、417mmol)

0022

(実施例6)溶解促進剤としてトリイソプロピルアミン0.10g(二酸化ゲルマニウムの0.73mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:167.0g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.12wt%(94.8mmol)、ジエチレングリコール6.9wt%、水0.21wt%
留出液量:8.1g(含水量:6.9g、383mmol)

0023

(実施例7)溶解促進剤としてトリn−ブチルアミン0.10g(二酸化ゲルマニウムの0.57mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:166.4g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.10wt%(94.0mmol)、ジエチレングリコール7.3wt%、水0.14wt%
留出液量:9.2g(含水量:7.3g、406mmol)

0024

(実施例8)溶解促進剤としてトリイソブチルアミン0.10g(二酸化ゲルマニウムの0.63mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:162.3g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.25wt%(95.0mmol)、ジエチレングリコール6.9wt%、水0.18wt%
留出液量:12.4g(含水量:7.5g、417mmol)

0025

(実施例9)溶解促進剤としてトリn−ヘキシルアミン0.10g(二酸化ゲルマニウムの0.39mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:165.0g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.18wt%(95.0mmol)、ジエチレングリコール9.8wt%、水0.14wt%
留出液量:10.1g(含水量:7.5g、417mmol)

0026

(実施例10)溶解促進剤としてN−メチルモルホリン0.10g(二酸化ゲルマニウムの1.00mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:160.8g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.30wt%(95.2mmol)、ジエチレングリコール9.2wt%、水0.13wt%
留出液量:13.1g(含水量:10.0g、556mmol)

0027

(実施例11)溶解促進剤としてピリジン0.10g(二酸化ゲルマニウムの1.58mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:167.6g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.14wt%(95.6mmol)、ジエチレングリコール6.0wt%、水0.18wt%
留出液量:7.5g(含水量:6.3g、350mmol)

0028

(実施例12)溶解促進剤として15%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液0.31g(二酸化ゲルマニウムの0.52mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:164.9g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.20wt%(95.4mmol)、ジエチレングリコール7.4wt%、水0.11wt%
留出液量:9.9g(含水量:7.3g、406mmol)

0029

(実施例13)溶解促進剤として20%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液0.32g(二酸化ゲルマニウムの0.46mol %)を使用したこと以外実施例5と同様の条件で加熱溶解を行ったところ、添加した二酸化ゲルマニウムの全量が溶解し無色でほぼ透明な反応液が得られた。反応液の分析結果を以下に示す。
反応液収量:166.3g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)4.03wt%(92.3mmol)、ジエチレングリコール7.8wt%、水0.12wt%
留出液量:8.7g(含水量:6.9g、383mmol)

0030

(実施例14)結晶性二酸化ゲルマニウムを15.0g(144mmol)、溶解促進剤として20%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液を0.44g(二酸化ゲルマニウムの0.42mol %)使用したこと、及び、昇温後、220℃での保持時間を6時間にしたこと以外実施例1と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:165.5g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)6.04wt%(138mmol)、ジエチレングリコール13.8wt%、水0.08wt%
留出液量:12.8g(含水量:10.3g、572mmol)
二酸化ゲルマニウム回収量:0.04g

0031

(実施例15)窒素気流を100ml/分にしたことと、バス温120℃一定で20時間加熱したこと以外実施例1と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:162.2g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)0.65wt%(14.5mmol)、ジエチレングリコール0.09wt%、水0.21wt%
留出液量:0.29g(含水量:0.27g、15mmol)
二酸化ゲルマニウム回収量:18.36g

0032

(実施例16)バス温150℃一定で20時間加熱したこと以外実施例15と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:164.1g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)0.76wt%(17.2mmol)、ジエチレングリコール0.17wt%、水0.18wt%
留出液量:0.49g(含水量:0.38g、21mmol)
二酸化ゲルマニウム回収量:18.03g

0033

(実施例17)テレフタル酸100重量部とエチレングリコール44.8重量部を用いて常法によりエステル化反応させた(反応温度260℃、圧力1.7kg/cm2 ・G、6時間)。前記で得られたエステル化反応物に、実施例1で得られた触媒溶液(無色透明のろ液)0.285重量部(金属ゲルマニウムとして0.019重量部)、エチレングリコール0.5重量部、トリメチルホスフェート0.029重量部を添加して反応温度280℃、圧力3torrの条件下に2.5時間液相重縮合させ、固有粘度0.55dl/gのポリエステルチップを得た。液相重縮合反応で得られたポリエステルチップを、窒素気流下、215℃で20時間固相重合反応させて、固有粘度0.76dl/gのポリエステルチップを得た。このポリエステルチップの密度は1.401g/cm3 、45°拡散方式色差計(スガ試験機、SC−2−CH型)で測定した色調は、L値明度):91.0、a値(+赤、−緑):−2.2、b値(+黄、−青):+1.0であった。

0034

(比較例1)コンデンサー及び撹拌機(マグネティックスターラー)を備えた100ml三口フラスコに結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)2.00g(19.2mmol)とエチレングリコール50.0gを仕込み、窒素雰囲気下、120℃のオイルバスに浸漬し加熱を開始した。8時間加熱反応後、40℃まで冷却し、反応液をろ過すると、無色透明のろ液49.7gが得られた。分析の結果、ろ液にはゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)が0.28wt%、ジエチレングリコールが0.02wt%、水が2.03wt%含まれていた。また、ろ残を少量の加温(60℃)エチレングリコールで洗浄し、100℃・1.32×10-3MPaで減圧乾燥すると未溶解の二酸化ゲルマニウム1.79gが回収された。

0035

(比較例2)結晶性二酸化ゲルマニウム(六方晶)を1.00g(9.6mmol)使用し、加熱時間を20時間にしたこと以外比較例1と同様の操作を行ったところ以下の結果が得られた。
ろ液収量:49.9g
分析結果:ゲルマニウム(金属ゲルマニウムとして)0.11wt%、ジエチレングリコール0.01wt%、水2.34wt%
二酸化ゲルマニウム回収量:0.92g

発明の効果

0036

本発明によれば、入手容易で安価な結晶性二酸化ゲルマニウムを用いてゲルマニウム濃度の高いポリエステル製造用触媒溶液を製造することができる。

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