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技術 フレキシブル静電写真画像形成ベルトの継ぎ目応力除去方法および装置

出願人 ゼロックスコーポレイション
発明者 ロバートシーユーユカールブイトムセンリチャードエルポストアンソニーエムホーガンサッチダナンドミシュラビングアールシアーエドワードエフグラボウスキードナルドシーボンホーンミッチェルエスロエトカーレオナルドエフクウィンジョンジェイダーシィザサードバーバラディセグリンスキー
出願日 1999年1月7日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 1999-001834
公開日 1999年9月28日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 1999-265077
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における除電・感光体形状 電子写真における感光体 ベルト・チェーン
主要キーワード 自動アーム 中空支持部材 集合部品 自由辺 ローラ支持具 キャリッジシステム 往復運動軸 ソレノイド作動バルブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年9月28日)のものです。
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図面 (13)

課題

静電画像形成用のベルト継ぎ目において割れ剥離等が生じて電子写真画像品質を低下させていた。

解決手段

画像形成ベルト(10)を9.5mmから50mmの曲率を有する弧状支持軸(90)に巻きかけ、その継ぎ目(30)に熱源(103)から赤外線照射し、この加熱スポットを継ぎ目(30)に沿った横断移動して、ベルト(10)の画像形成層であるポリマーマトリックスガラス転移温度まで加熱し、その後、支持軸(90)の熱容量により急速に冷却する。

概要

背景

フレキシブル静電写真画像形成部材は、技術上公知である。一般には、静電写真フレキシブルベルト画像形成部材は、たとえば、静電写真画像形成システムのための感光体電子写真画像形成システムのためのイオノグラフィ画像形成部材などの感光体、および電子写真画像形成システムおよびエレクトログラフィ画像形成システムにおけるトナー画像転写するための中間転写ベルトを備える。これらのベルトは、通常、少なくとも1層の熱可塑性ポリマー材料を含むウェブから長方形シート切り取り、そのシートの対向する端部を重置し、重置した端部を互いに溶接溶接継ぎ目を形成することによって形成される。継ぎ目は、ベルトの一縁から対向する縁まで延在する。一般に、これらのベルトは、少なくとも支持基板層と、熱可塑性ポリマーマトリックス材料を含む少なくとも一つの画像形成層と、を含む。本発明において使用される「画像形成層」は、感光体ベルト誘電画像形成層、中間転写ベルトの転写層、および電子写真ベルトの電荷移送層として定義される。したがって、画像形成層の熱可塑性ポリマーマトリックス材料は静電写真画像形成層部材ベルトの断面の上部に位置し、基板層は静電写真画像形成部材ベルトの断面の下部に位置する。

フレキシブル電子写真画像形成部材ベルトは、通常、多層化された感光体であり、基板電気伝導層、任意の正孔阻止層接着層、電荷生成層、および電荷移送層、ならびに、一部の実施形態においては、カール防止裏打ち層を含む。

優れたトナー像は、多層化ベルト感光体を使用して得ることが可能であるが、さらに進んだ高速電子写真複写機複製機、およびプリンタが開発され、感光体ベルトの循環移動中に、溶接継ぎ目領域において電荷移送層の割れが頻繁に発生することが認められた。継ぎ目割れは、疲労のために急速に継ぎ目剥離となり、その結果、ベルト使用期間が短くなることも見出された。動的疲労継ぎ目割れおよび剥離は、イオノグラフィ画像形成ベルトにおいても同様に発生する。

超音波溶接によってベルトを作ると、多層化画像形成フレキシブル部材の継ぎ目は、画像形成機の小直径ベルト支持ローラ上において伸張されて曲がり収縮する間に、または循環移動中にベルト支持モジュール静止ウェブ端部案内との摩擦接触によって引き起こされる横からの力を受けるとき、割れを生じ剥離する場合がある。継ぎ目割れ及び剥離は、ベルトがブレードクリーニング装置を使用する静電写真画像形成システムに使用されるとき、さらに悪化する。たとえば、導電層、正孔阻止層、接着層、電荷生成層、および/または電荷移送層などの種々の感光体ベルト層の材料の変更によって割れおよび剥離問題を抑制することは、容易に実現しない。材料の変更は、ベルトの電気的、機械的、および他の特性の全体、ならびに、残留電圧バックグラウンド暗減衰(dark decay)、柔軟性、などに悪影響を与える場合がある。

たとえば、電子写真機においてフレキシブル画像形成部材がシートの重置された対向する端部を超音波溶接して製作される場合、重置された端部に伝達される超音波エネルギーによって、重置領域の熱可塑性シート成分が溶融され継ぎ目が形成される。多層化感光体ベルトの超音波溶接継ぎ目は、比較的もろく、強度およびじん性が低い。接合技術、特に溶接方法によって、ベルトの重置領域において継ぎ目の両側から外に突起するはねかけを形成する結果となる場合がある。はねかけのために、通常のフレキシブル画像形成部材ベルトの継ぎ目領域は、ベルトの残りの部分より約1.6倍の厚さである(たとえば、代表的な例では、188マイクロメートル対116マイクロメートル)。

電子写真画像形成装置において感光体ベルトは、ベルトが複数の支持ローラおよび駆動ローラの上を循環されるとき、曲げ応力を受ける。はねかけの存在のために、継ぎ目領域においてベルトの厚さが過剰であるので、その結果、継ぎ目が各ローラ上を通過するとき大きな曲げ応力が発生する。一般に、非常に狭い空間において作用する感光体ベルトシステムを使用する電子写真画像形成装置においては、小直径支持ローラが、簡単な信頼性の高いコピー用剥離システムのために非常に望ましい。不都合なことに、小直径ローラ、たとえば、19ミリメートル(0.75インチ)未満の直径のローラの場合、機械的性能基準のしきい値は、多層化ベルト感光体に対して、感光体継ぎ目故障許容できなくなるような高いレベル引き上げられる。たとえば、19ミリメートル直径ローラ上において曲がるとき、通常の感光体ベルト継ぎ目はねかけは、曲げのために0.96%の引っ張りひずみを生成する。この値は、感光体ベルトのその他の部分内において発生する生成曲げひずみ0.59%の1.63倍の大きさである。したがって、ベルトの継ぎ目はねかけ領域における0.96%の引っ張りひずみは、ベルトのはねかけ領域にかかる応力を63%増加することを表す。

動的疲労条件下において、継ぎ目は応力集中の中心となり、ベルトの機械的完全性が最初に破壊する点となる。したがって、はねかけは、複写機、複製機、およびプリンタにおける継ぎ目の機械的寿命およびフレキシブル部材の使用期間を短縮する傾向がある。

概要

静電画像形成用のベルトの継ぎ目において割れ、剥離等が生じて電子写真の画像品質を低下させていた。

画像形成ベルト(10)を9.5mmから50mmの曲率を有する弧状支持軸(90)に巻きかけ、その継ぎ目(30)に熱源(103)から赤外線照射し、この加熱スポットを継ぎ目(30)に沿った横断移動して、ベルト(10)の画像形成層であるポリマーマトリックスガラス転移温度まで加熱し、その後、支持軸(90)の熱容量により急速に冷却する。

目的

したがって、継ぎ合わせフレキシブル画像形成ベルトの機械的特性を改良し、強度の動的疲労条件に耐え、関連する欠陥の除去およびベルト使用期間の延長が可能である継ぎ合わせ画像形成ベルトを提供することが緊急に必要とされる。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

継ぎ合わせフレキシブル静電写真画像形成ベルト継ぎ目を処理する方法であって、継ぎ目を有する画像形成ベルトに熱可塑性ポリマーマトリックスを含む少なくとも一つの画像形成層を形成するステップと、約9.5mmから約50mmの範囲の曲率半径を有する少なくとも実質上半円形の断面を有する弧状支持表面を有する細長支持部材を準備するステップと、前記継ぎ目および前記継ぎ目の両側に隣接する領域に対して少なくとも弧状支持を提供するために十分な巻かけ角度によって、前記継ぎ目の両側に隣接する前記ベルトの領域が前記支持部材の前記弧状表面に適合する状態で、前記継ぎ目を前記弧状表面上に支持するステップと、タングステンハロゲン石英ランプから発生され半楕円面形状を有する反射鏡によって収束される赤外線を使用し、前記継ぎ目を横断し、前記赤外線は横断中、前記継ぎ目を狙う実質上円形である加熱スポットを形成し、前記スポットは、約3mmから約25mmの範囲の直径を有し、前記加熱スポットの直下にある前記継ぎ目および前記継ぎ目の両側に隣接する前記ベルトの領域の前記画像形成層の熱可塑性ポリマーマトリックスを、実質上、即時に、少なくとも前記ポリマーマトリックスガラス転移温度(Tg)まで加熱するステップと、前記継ぎ目の両側に隣接する前記ベルトの領域を、前記支持部材の前記弧状支持表面に適合させながら、前記継ぎ目から前記支持部材への熱の伝導によって、前記継ぎ目を迅速に急冷し前記ポリマーマトリックスのガラス転移温度未満とするステップと、を含むことを特徴とする継ぎ合わせフレキシブル電子写真画像形成ベルトの継ぎ目を処理する方法。

請求項2

請求項1に記載の方法において、前記加熱スポットの直下にある前記継ぎ目および前記継ぎ目の両側に隣接する前記ベルトの領域の前記熱可塑性ポリマーマトリックスを、前記ポリマーマトリックスのガラス転移温度から前記ポリマーマトリックスのガラス転移温度より25度高い温度の範囲まで、実質上即時に加熱するステップを含むことを特徴とする方法。

請求項3

継ぎ目を有するフレキシブル静電写真画像形成ベルトの継ぎ目を処理する装置であって、前記装置は、約9.5mmから約50mmの範囲の曲率半径を有する断面を有し少なくとも実質上半円形である弧状支持表面を少なくとも有する細長い支持部材であって、前記電気写真画像形成ベルトの前記継ぎ目および前記継ぎ目に隣接する領域を、細長い支持部材の弧状表面と密接に接触するように適合させ保持する細長い支持部材と、熱供給源と、を備え、前記熱供給源は、半楕円面形状およびその内部の焦点を有する反射鏡と、前記電子写真画像形成ベルトが前記支持部材の前記弧状表面に密接に接触されているとき、反射放射エネルギーを、前記ベルトの前記継ぎ目および前記継ぎ目に隣接する領域上の実質上円形の加熱スポットに収束する前記反射鏡の内部の焦点に位置するタングステンハロゲン石英ランプ赤外線エネルギー供給源と、前記熱供給源と前記支持部材の弧状支持表面との間の相対運動を実行し、前記熱供給源と前記支持部材の弧状支持表面とを、前記画像形成ベルトの幅全体の前記継ぎ目に沿って、互いに、並行に、間隔をおいて維持する移動装置と、を備えることを特徴とする装置。

技術分野

0001

本発明は、広くは熱処理方法に関し、特に、機械的使用期間を改善するための、フレキシブル静電写真画像形成部材ベルトの有効な継ぎ目応力除去方法及び装置に関する。

背景技術

0002

フレキシブル静電写真画像形成部材は、技術上公知である。一般には、静電写真フレキシブルベルト画像形成部材は、たとえば、静電写真画像形成システムのための感光体電子写真画像形成システムのためのイオノグラフィ画像形成部材などの感光体、および電子写真画像形成システムおよびエレクトログラフィ画像形成システムにおけるトナー画像転写するための中間転写ベルトを備える。これらのベルトは、通常、少なくとも1層の熱可塑性ポリマー材料を含むウェブから長方形シート切り取り、そのシートの対向する端部を重置し、重置した端部を互いに溶接溶接継ぎ目を形成することによって形成される。継ぎ目は、ベルトの一縁から対向する縁まで延在する。一般に、これらのベルトは、少なくとも支持基板層と、熱可塑性ポリマーマトリックス材料を含む少なくとも一つの画像形成層と、を含む。本発明において使用される「画像形成層」は、感光体ベルト誘電画像形成層、中間転写ベルトの転写層、および電子写真ベルトの電荷移送層として定義される。したがって、画像形成層の熱可塑性ポリマーマトリックス材料は静電写真画像形成層部材ベルトの断面の上部に位置し、基板層は静電写真画像形成部材ベルトの断面の下部に位置する。

0003

フレキシブル電子写真画像形成部材ベルトは、通常、多層化された感光体であり、基板電気伝導層、任意の正孔阻止層接着層、電荷生成層、および電荷移送層、ならびに、一部の実施形態においては、カール防止裏打ち層を含む。

0004

優れたトナー像は、多層化ベルト感光体を使用して得ることが可能であるが、さらに進んだ高速電子写真複写機複製機、およびプリンタが開発され、感光体ベルトの循環移動中に、溶接継ぎ目領域において電荷移送層の割れが頻繁に発生することが認められた。継ぎ目割れは、疲労のために急速に継ぎ目剥離となり、その結果、ベルト使用期間が短くなることも見出された。動的疲労継ぎ目割れおよび剥離は、イオノグラフィ画像形成ベルトにおいても同様に発生する。

0005

超音波溶接によってベルトを作ると、多層化画像形成フレキシブル部材の継ぎ目は、画像形成機の小直径ベルト支持ローラ上において伸張されて曲がり収縮する間に、または循環移動中にベルト支持モジュール静止ウェブ端部案内との摩擦接触によって引き起こされる横からの力を受けるとき、割れを生じ剥離する場合がある。継ぎ目割れ及び剥離は、ベルトがブレードクリーニング装置を使用する静電写真画像形成システムに使用されるとき、さらに悪化する。たとえば、導電層、正孔阻止層、接着層、電荷生成層、および/または電荷移送層などの種々の感光体ベルト層の材料の変更によって割れおよび剥離問題を抑制することは、容易に実現しない。材料の変更は、ベルトの電気的、機械的、および他の特性の全体、ならびに、残留電圧バックグラウンド暗減衰(dark decay)、柔軟性、などに悪影響を与える場合がある。

0006

たとえば、電子写真機においてフレキシブル画像形成部材がシートの重置された対向する端部を超音波溶接して製作される場合、重置された端部に伝達される超音波エネルギーによって、重置領域の熱可塑性シート成分が溶融され継ぎ目が形成される。多層化感光体ベルトの超音波溶接継ぎ目は、比較的もろく、強度およびじん性が低い。接合技術、特に溶接方法によって、ベルトの重置領域において継ぎ目の両側から外に突起するはねかけを形成する結果となる場合がある。はねかけのために、通常のフレキシブル画像形成部材ベルトの継ぎ目領域は、ベルトの残りの部分より約1.6倍の厚さである(たとえば、代表的な例では、188マイクロメートル対116マイクロメートル)。

0007

電子写真画像形成装置において感光体ベルトは、ベルトが複数の支持ローラおよび駆動ローラの上を循環されるとき、曲げ応力を受ける。はねかけの存在のために、継ぎ目領域においてベルトの厚さが過剰であるので、その結果、継ぎ目が各ローラ上を通過するとき大きな曲げ応力が発生する。一般に、非常に狭い空間において作用する感光体ベルトシステムを使用する電子写真画像形成装置においては、小直径支持ローラが、簡単な信頼性の高いコピー用剥離システムのために非常に望ましい。不都合なことに、小直径ローラ、たとえば、19ミリメートル(0.75インチ)未満の直径のローラの場合、機械的性能基準のしきい値は、多層化ベルト感光体に対して、感光体継ぎ目故障許容できなくなるような高いレベル引き上げられる。たとえば、19ミリメートル直径ローラ上において曲がるとき、通常の感光体ベルト継ぎ目はねかけは、曲げのために0.96%の引っ張りひずみを生成する。この値は、感光体ベルトのその他の部分内において発生する生成曲げひずみ0.59%の1.63倍の大きさである。したがって、ベルトの継ぎ目はねかけ領域における0.96%の引っ張りひずみは、ベルトのはねかけ領域にかかる応力を63%増加することを表す。

0008

動的疲労条件下において、継ぎ目は応力集中の中心となり、ベルトの機械的完全性が最初に破壊する点となる。したがって、はねかけは、複写機、複製機、およびプリンタにおける継ぎ目の機械的寿命およびフレキシブル部材の使用期間を短縮する傾向がある。

発明が解決しようとする課題

0009

継ぎ目の割れおよび剥離問題を抑制するための解決策は、先行技術に記載のように、画像形成部材の電荷移送層のガラス転移温度(Tg)より僅かに高い温度において応力除去処理をするために、19mmの直径の背面支持ロッドの頂部の真上にフレキシブル電子写真画像形成部材ベルトの継ぎ目を置いた状態でベルトに特定の熱処理方法を実施することによって成功裏に実行されている。それにも関わらず、この継ぎ目応力除去方法も、種々の望ましくない影響、たとえば、継ぎ目領域画像形成部材ゆがみの発生およびベルトの活性電子写真画像形成帯(たとえば、継ぎ目の中心点から両側約25.2mm以上離れた領域)においてベルトに小さな波形(ripples)の生成が認められた。さらに、熱処理は、画像形成ベルトの要求精度にとって望ましくない寸法収縮を引き起こす。画像形成部材の継ぎ目領域のゆがみは、クリーニングブレードとの相互作用に機械的に有害であり、クリーニング効果に悪影響を及ぼす。画像形成部材ベルトの小さな波形は、コピープリント出力欠陥となって現れる。さらに、熱によって引き起こされる画像形成ベルト寸法収縮によって、ベルトに必要とされる正確な寸法仕様が変更される。先行技術による継ぎ目応力除去方法に関連する他の重要な欠点は、大きな継ぎ目領域に対する熱照射費用がかかることである。この費用がかかる熱照射は、ベルトの継ぎ目領域および継ぎ目を支持するロッドの両者を加熱する。各ベルトの継ぎ目応力除去の所望の程度を生成するために、支持ロッドから取り外す前に、ベルトの熱可塑性材料のガラス転移温度未満にベルトを冷却する必要があるので、熱処理および冷却サイクル時間が著しく長く、その結果、ベルト生産コストが非常に高くなる。

0010

したがって、継ぎ合わせフレキシブル画像形成ベルトの機械的特性を改良し、強度の動的疲労条件に耐え、関連する欠陥の除去およびベルト使用期間の延長が可能である継ぎ合わせ画像形成ベルトを提供することが緊急に必要とされる。

0011

米国特許第5,240,532号には、フレキシブル静電写真画像形成ウェブを処理する方法が開示されており、この方法は、フレキシブル基層と熱可塑性ポリマーマトリックスを含む層とを形成する方法であり;ウェブの少なくとも一つのセグメントを、基層の内側に面する露光面に沿って測定した場合約10mmから約25mmの範囲の曲率半径を有し、ウェブの幅と交差する仮想軸を有する弧に形成するステップと;そのセグメントのポリマーマトリックスを、少なくともポリマーマトリックスのガラス転移温度まで加熱するステップと;ウェブのセグメントを弧の形状に保持しながら、その画像形成部材を、ポリマーマトリックスのガラス転移温度未満の温度まで冷却するステップと;を含む。

課題を解決するための手段

0012

本発明の目的は、改善された静電写真画像形成ベルトを提供し、前述した不備を解消することである。

0013

前述した目的などは、本発明による継ぎ合わせフレキシブル静電写真画像形成ベルトを処理する方法を提供することによって実現され、その方法は、ベルトの一縁から他縁まで延在する継ぎ目を含む画像形成ベルトに熱可塑性ポリマーマトリックスを含む少なくとも一つの層を形成するステップと、約9.5mmから約50mmの範囲の曲率半径を有する、少なくとも実質上半円形の断面を有する弧状支持表面とを少なくとも有する細長支持部材を準備するステップと、継ぎ目を、継ぎ目の両端に隣接するベルトの領域によって弧状支持表面に支持し、約10度から約180度の範囲の巻かけによって、支持部材の弧状支持表面に適合させるステップと、タングステンハロゲン石英ランプから発生され半楕円面形状を有する反射鏡によって集束される赤外線によって、継ぎ目をベルトの一縁から他縁まで横断し、赤外線は横断中に継ぎ目を直撃する実質上円形加熱スポットを形成し、加熱スポットは、約3mmから約25mmの範囲の直径を有し、加熱スポットの直下にある継ぎ目および継ぎ目の両側に隣接するベルトの領域の熱可塑性ポリマーマトリックスを、支持部材を有意に加熱することなく、少なくともポリマーマトリックスのガラス転移温度(Tg)まで、実質上、即時に加熱するステップと、継ぎ目の両側に隣接するベルトの領域を支持部材の弧状支持表面に適合させながら、継ぎ目から支持部材への熱の熱伝導によって、継ぎ目を迅速に急冷しポリマーマトリックスのガラス転移温度未満の温度とするステップと、を含む。

0014

本発明による方法は、ベルトの一縁から他縁まで延在する継ぎ目を有する静電写真画像形成ベルトを処理する装置を使用して実施することが可能であり、その装置は、約9.5mmから約50mmの範囲の曲率半径を有する少なくとも実質上半円形の断面を有する弧状支持表面を有する細長い支持部材であって、静電写真画像形成ベルトの継ぎ目および継ぎ目に直接に隣接する領域を細長い支持部材の弧状表面に密に接触させて適合させ保持する細長い支持部材と、熱供給源と、を備え、その熱供給源は、半楕円面形状を有し、その内部に焦点を有する反射鏡と、ベルトが支持部材の弧状表面に密に接触されているとき、反射放射エネルギーを静電写真画像形成部材ベルトの継ぎ目および継ぎ目に直接に隣接する領域上の実質上円形の加熱スポットに収束させる反射鏡の焦点に位置するタングステンハロゲン石英ランプ赤外線エネルギー発生源と、熱供給源と支持部材の弧状支持表面との間の相対運動を実行し、熱供給源と支持部材の弧状支持表面とを、画像形成ベルトの幅全体の継ぎ目に沿って、互いに、並行に、間隔をおいて維持する移動装置と、を備える。

0015

本明細書において使用する表現「半楕円面形状」は、楕円面の実質上半分の形状であり、楕円面の長軸の中心点を通る切片によって切断され、切片は楕円面の長軸に直交する経路に沿ったものであると定義される。言い換えれば、楕円は、楕円の長軸の中心点を通り直交する方向に切断され、二つの二等分体を形成し、一つの二等分体がこの長軸の周りに回転する場合、回転の経路によって生成される表面が半楕円面であると定義される。したがって、半楕円面は、楕円面の半分の全表面積を有することになる。楕円は、細長い円形または正長円形であり、ある点の固定点からの距離をその点の固定直線からの距離で除した値が1未満の正の常数であるように、ある点が移動することによって生成される閉面曲線である。楕円面は、面であり、長軸に平行なすべての平断面は楕円であり、長軸に直交するすべての平断面は円形である。楕円または楕円面は、二つの焦点を有する。放射線源楕円面反射鏡の一つの焦点に位置する場合は、放射線源からのすべての放射は反射鏡によって焦点を合わせられ他の焦点に集束される。これらの各焦点は、焦点が位置する、楕円面の二等分体の焦点である。

0016

本発明は、静電写真画像形成部材ベルトの機械的改善に関するが、説明を簡単にするために、以下、電子写真画像形成ベルトに絞って述べる。

0017

本発明の好適な実施形態の詳細記述は、添付図面を参照して述べる。

発明を実施するための最良の形態

0018

図1は、第2端部領域14に重置される第1端部領域12を有し、重置領域を形成し、継ぎ目形成操作の準備の整ったシートの形式のフレキシブル部材10を示す図である。フレキシブル部材10は、電子画像形成装置内で使用することが可能であり、単独のフィルム基板部材または一つ以上の付加コーティング層と結合されたフィルム基板層を有する部材とすることができる。少なくとも一つのコーティング層フィルム形成バインダを含む。

0019

フレキシブル部材10は、単独層であっても、または多層を包含してもよい。フレキシブル部材10が負に帯電した感光体デバイスであることを要する場合は、フレキシブル部材10は導電性表面層と電荷移送層との間に挟まれる電荷生成層を含むことができる。あるいは、フレキシブル部材10が正に帯電した感光体デバイスであることを要する場合は、フレキシブル部材10は導電性表面層と電荷生成層との間に挟まれる電荷移送層を含むことができる。

0020

フレキシブル部材10の層は、適切な機械的特性を有する多数の適切な材料を含むことができる。図1に示すフレキシブル部材10は、各端部領域12および14を含み、頂部から底部に順に、電荷移送層16(たとえば、厚さ24μm)電荷生成層18(たとえば、厚さ1μm)、インタフェース層20(たとえば、厚さ0.05μm)、阻止層22(たとえば、厚さ0.04μm)、導電性接地面層24(たとえば、厚さ0.02μm)、支持層26(たとえば、厚さ76.2μm)、およびカール防止背面コーティング層28(たとえば、厚さ14μm)を含む。層の厚さは説明のために示しただけであり、各層に対して広範囲の厚さを使用できることを理解されたい。

0021

端部領域12および14は、適切な手段、たとえば、接着、テーピングステープル留め、圧力または熱融合によって結合し、連続部材、たとえば、ベルト、スリーブ、またはシリンダを形成することができる。好適には、熱融合および圧力融合の両者を使用し、端部領域12および14を結合し、図2に示す重置領域の継ぎ目30とする。このように、フレキシブル部材10は、図1に示す電子写真画像形成材料のシートから、図2に示す連続した電子写真画像形成ベルトに変形される。フレキシブル部材10は、第1外側主要面すなわち面32および第2外側主要面すなわち面34を反対側に有する。継ぎ目30によって、フレキシブル部材10は、第1端部領域12とその近傍の少なくとも一方に位置する底面34(一般に、少なくとも1層の中間層をその上に含む)が、第2端部領域14とその近傍の少なくとも一方に位置する頂面32(一般に、少なくとも1層の中間層をその下に含む)と一体化されるように、結合される。

0022

好適な熱および圧力結合手段には、光導電性画像形成材料のシートを感光体ベルトに変形する超音波溶接が含まれる。ベルトは、シートの重置された対向する端部領域の超音波溶接によって製作することができる。超音波継ぎ目溶接方法においては、重置領域に加えられる超音波エネルギーを使用し、適切な層、たとえば、電荷移送層16、電荷生成層18、インタフェース層20、阻止層22、支持層26の一部およびカール防止背面コーティング層28の内の少なくとも一つが溶融される。支持層の直接融合によって、最適継ぎ目強度が実現される。

0023

図3は、従来の超音波溶接装置36を示す図である。装置36は超音波ホーン38を備え、超音波ホーン38は頂部に取り付けられるトランスデューサ集合部品40によってその縦軸に沿って発振させられる。ソレノイド42がトランスデューサ集合部品40の上に取り付けられ、超音波ホーン38およびトランスデューサ集合部品40を垂直方向に伸張または収縮させる。継ぎ目30(図3には示してない)は、フレキシブル部材10の端部領域12および14の重置されるセグメントによって形成され、アンビル44の上面によって支持され、平行な列の溝46、48、50、および52からの吸引によって、超音波ホーン38の経路の下の適所に保持される。好適には、アンビル44は、部材10の重置される端部を下方に保持するために真空発生源に接続される。超音波ホーン38およびトランスデューサ集合部品40は、実質上水平な往復運動キャリッジ54の丁番式に取り付けられる上半部分に固定されるソレノイド42の下端から伸びる垂直往復運動軸(図示してない)の下端によって支持される。キャリッジ54の丁番式に取り付けられる下半部分の片側は、一対の軸受け56によって支持され、軸受け56もまた水平バー58上を滑動する。キャリッジ54の他の側は、水平バー62の外面上を転動する一対のカムフォロア60から懸垂されている。水平往復運動キャリッジ54は、回転自在なリードスクリュー64によって、キャリッジ54に収容されるボールスクリュー66を媒介として駆動される。水平バー58および62、ならびにリードスクリュー64は、フレーム集合部品(図示してない)によって両端を固定される。リードスクリュー64は、電動機(図示してない)駆動のベルトによって回転され、電動機もフレーム集合部品によって支持される。

0024

ベルト溶接位置において、フレキシブル部材10の端部領域12および14によって形成される重置領域が超音波ホーン38の下にあるアンビル44上に位置するとき、ソレノイド42は作動せず、トランスデューサ40を収縮した位置(この位置ではソレノイド42は作動している)からアンビル44の方向に伸ばす。トランスデューサ40は電動機によって作動され、リードスクリュー64を駆動し、次に、リードスクリュー64は、アンビル44によって支持される継ぎ目30の上において、水平往復運動キャリッジ54を移動させる。

0025

ソレノイド42の停止によりトランスデューサ40を低下させることによって、超音波ホーン38は、フレキシブル部材10の適切な重置領域、たとえば、1mm(0.040インチ)と、圧縮係合するようになる。超音波ホーン38の垂直軸に沿った超音波ホーン38の高振動周波数によって、少なくともフレキシブル部材10の隣接する重置表面の温度が少なくともフレキシブル部材10の1層(たとえば、電荷移送層16)が流動するまで上昇させられ、その結果、溶接継ぎ目30が形成される。フレキシブル部材10の隣接する重置表面の溶接は、フレキシブル部材10が超音波振動によりエネルギーが加えられる結果として流動する層(たとえば、電荷移送層16およびカール防止背面コーティング層28)を含む場合、最も良好に実現される。最適継ぎ目強度の場合、重置領域においてフレキシブル部材10の層が、超音波エネルギーの適用によって溶融状態となることが好ましい。この方法によって、支持層26の融合を実現し、図2に示すように溶接継ぎ目30の形成を実現することができる。シートの対向する端部を溶接し電子写真用ベルトを形成することは公知であり、たとえば、米国特許第4,838,964号、米国特許第4,878,985号、米国特許第5,085,719号、および米国特許第5,603,790号に開示されている。その全開示内容を本願に引用して援用する。

0026

フレキシブル部材10は、十分な熱エネルギーが隣接する重置表面に加えられるとき、端部領域12および14の隣接する重置表面を適切に加熱し接合させることが可能である適切な厚さとすることができる。任意の適切な加熱方法を使用し、必要とされる熱を隣接する重置表面に供給し、熱可塑性材料を溶融させ、熱可塑性材料によってフレキシブル部材10の重置領域を溶接することができる。したがって、適切な技術によって、フレキシブル部材10の形態を電子写真画像形成材料のシートから電子写真画像形成ベルトに恒久的に変更される。

0027

隣接する重置領域において超音波溶接を使用するとき、フレキシブル部材10は、アンビル44と超音波ホーン38との間に位置する。フレキシブル部材10の第1端部領域12の第2端部領域14に対する高周波衝撃によって、熱の生成が引き起こされる。約16kHz以上の範囲で発生するホーン振動周波数を使用し、フレキシブル部材10を軟化させ溶融させることができる。熱は、装置の境界面において非常に急速に生成されるので、フレキシブル部材10の層を溶融させるために十分な熱が、ホーン38が重置領域に沿って横断するとき、通常、約1.2秒以内に発生する。

0028

ホーン38がフレキシブル部材10の重置領域まで下げられると、電力がトランスデューサ40に供給され、また電動機(図示してない)が起動されリードスクリュー64を駆動し、次に、リードスクリュー64は、水平往復キャリッジ54および超音波ホーン38をフレキシブル部材10の重置領域に沿って移動させる。キャリッジ54が重置領域の横断を完了後、ソレノイド42が作動され、トランスデューサ40を収縮させアンビル44から離し、トランスデューサ40は非作動状態となり、また電動機(図示してない)は逆回転され、水平往復キャリッジ54を開始位置に戻す。継ぎ合わせ操作中の通常のホーン横断速度は、毎秒2.54cmから12.7cm(1インチから5インチ)の範囲から選択することができる。

0029

重置領域の溶接が完了し継ぎ目30が生成されると、図2および図4に示すように、重置領域は、重置され接触する領域に変形される。重置され接触する領域内において、フレキシブル部材10の、以前に端部領域12および14を形成した部分は、以前の端部領域12および14が互いに重置され接触するように、継ぎ目30によって接合される。溶接継ぎ目30は、図2および4に示すように、その各端部に上部および下部のはねかけ68および70を含む。はねかけ68および70は、端部領域12および14を一緒に接合する過程において形成される。溶融材料が重置領域の両側から必然的に噴出され、直射支持層26が層溶融を持続させることを容易にし、その結果として、はねかけ68および70が形成される。上部はねかけ68は、重置される端部領域14の上に形成され位置し、頂部面32に接触し、重置される端部領域12に隣接し接触する。下部はねかけ70は、重置される端部領域12の下に形成され位置し、底面34に接触し、重置される端部領域14に隣接し接触する。はねかけ68および70は、溶接フレキシブル部材10の重置される領域において、継ぎ目30の両側および両端を超えて延在する。はねかけ68および70が継ぎ目30の両側および両端を超えて延在することは、機械操作中、フレキシブル部材10の正確な端部位置決めを必要とする多数の機械、たとえば、電子写真複写機、複製機、および複写機にとって望ましくない。一般に、フレキシブル部材10よりなるベルト端部におけるはねかけ68および70の延在は、切り欠き操作によって除去される。

0030

通常のはねかけは、約68μmの厚さを有する。各はねかけ68および70は、平坦でないが一般に長方形の形状を有し、一つの辺(自由辺)72(自由端を形成する)を含み、辺72は外側に面する辺74から内側に延在する(一般に、頂部面32または底面34のいずれかに平行に延在する)。はねかけ70の自由辺72は、フレキシブル部材10の底面34とほぼ直角の角度θ2形成する。同様に、はねかけ68の自由辺72は、頂部面32とほぼ直角の角度θ1を形成し、交差点すなわち接合点76は、上部はねかけ68の自由辺72とフレキシブル部材10の頂部面32との接合点に存在する。同様に、交差点すなわち接合点78は、下部はねかけ70の自由辺72とフレキシブル部材10の底面34との接合点に存在する。両接合点76および78は、応力集中の中心となり、フレキシブル部材10の機械的完全性に影響を及ぼす故障の発生点となる。

0031

機械操作中、継ぎ合わせベルトフレキシブル部材10は、電子写真画像形成装置内のベルト支持モジュールのローラ、特に小直径ローラの上を循環、すなわち曲がる。この場合、動的循環中のフレキシブル部材10の動的曲げの結果として、ローラがフレキシブル部材10に力を作用させ、この力は、継ぎ目の厚さが過剰であるために、一般に、継ぎ目30に隣接して大きな応力を生成させる。応力集中は、接合点76および78の近傍の曲げによって引き起こされ、フレキシブル部材10の全長にわたる応力の平均値より遙かに大きな値に達する場合がある。引き起こされる曲げ応力は、フレキシブル部材10がその上を曲がるローラの直径に逆比例し、フレキシブル部材10の継ぎ目30の厚さに正比例する。構造部材、たとえば、フレキシブル部材10が重置領域において断面厚さの急激な増加を含む場合は、大きな局所応力不連続点、たとえば接合点76および78の近傍において発生する。

0032

フレキシブル部材10が、電子写真画像形成装置内のベルトモジュールの上で曲がるとき、ローラの外面に接触するように適応されたフレキシブル部材10の底面34は圧縮される。対照的に、頂部面32は張力がかかり引き伸ばされる。これは、頂部面32および底面34が円形ローラの回りの円形経路を移動することに起因する。頂部面32は底面34より円形ローラの中心から大きい半径距離にあるので、頂部面32は同じ時限内に底面34より大きな距離を移動する必要がある。したがって、頂部面32は、フレキシブル部材10のほぼ中心部に比較して必ず張力がかかり引き伸ばされる(フレキシブル部材10の中心部分は一般にフレキシブル部材10の重力の中心に沿って伸びる)。同様に、底面34は、フレキシブル部材10のほぼ中心部に比較して必ず圧縮される(フレキシブル部材10の中心部分は一般にフレキシブル部材10の重力の中心に沿って伸びる)。その結果、接合点76における曲げ応力は引っ張り応力となり接合点78における曲げ応力は圧縮応力となる。

0033

圧縮応力、たとえば、接合点78における圧縮応力は、継ぎ目30の故障の原因となることは滅多にない。しかし、引っ張り応力、たとえば、接合点76における引っ張り応力は、非常に問題である。接合点76における引っ張り応力集中は、結局は、図4に示すように、フレキシブル部材10の電気活性層を通じての割れ開始という結果となる可能性が極めて大きい。図示した割れ80は、フレキシブル部材10の第2端部領域14の頂部はねかけ68に隣接している。一般に垂直に延びる割れ80は、電荷移送層16から始まり引き続き電荷生成層18を通じて広がる。不可避的に、割れ80は、一般に、水平に延び継ぎ目剥離81を生成し、継ぎ目剥離81は、電荷生成層18とインタフェース層20との隣接する面間の比較的弱い接着結合を通じて広がる。

0034

局所継ぎ目剥離81の形成は、通常、継ぎ目パッフィング(puffing)と呼ばれる。はねかけ68の過剰厚さおよび接合点76における応力集中の影響によって、フレキシブル部材10は、長期の機械操作中、材料自体の欠陥が存在するかのように作動させられる。このように、はねかけ68によって、動的疲れによる継ぎ目30故障の生成が促進される傾向があり、その結果、接合端部領域12と14とが分離され、フレキシブル部材10が切断されることになる場合がある。その結果、フレキシブル部材10の使用期間が短くなる。

0035

継ぎ目故障のほかに、割れ80は、フレキシブル部材10の電子写真画像形成およびクリーニング中、溜り箇所として作用し、トナー用紙繊維汚染物、くず、および他の好ましくない材料を滞溜する。たとえば、クリーニング処理中、クリーニング器具、たとえば、クリーニングブレードは、割れ80の上を繰り返して通過する。割れ80の箇所はくずで充満されているので、クリーニング器具は、この高度に集中されたレベルのくずの少なくとも一部を割れ80から取り除く。しかし、くずの量は、クリーニング器具の除去機能を超えている。その結果、クリーニング器具は、クリーニング処理中に、高度に集中されたレベルのくずを取り除くが、全量を除去することはできない。むしろ、高度に集中されたくずの一部は、フレキシブル部材10の表面に堆積される。実際、クリーニング器具は、くずをフレキシブル部材10から除去するのではなく、フレキシブル部材10の表面全体拡散させる。

0036

継ぎ目故障およびくず拡散に加えて、継ぎ目剥離81の上のフレキシブル部材10の部分は、事実上、フラップとなり上方に動く。フラップの上方への運動によって、クリーニング操作中にさらに問題が生じる。フラップは、クリーニング器具がフレキシブル部材10の表面全体を移動するとき、クリーニング器具の経路における障害物となる。クリーニング器具は、結局、フラップが上方に伸びたとき、フラップと衝突する。クリーニング器具がフラップと衝突するとき、大きな力がクリーニング器具に作用し、結果として、クリーニング器具の損傷(たとえば、クリーニングブレードの過剰摩耗および裂断)を生じる場合がある。

0037

クリーニングブレードの損傷のほかに、クリーニング器具がフラップと衝撃することによって、フレキシブル部材10の好ましくない振動が引き起こされる。この好ましくない振動は、フレキシブル部材10によって生成されるコピーおよびプリント品質に悪影響を及ぼす。コピーおよびプリントが悪影響を受けるのは、画像形成はフレキシブル部材10の一部の上で実行され、同時に、フレキシブル部材10の他の部分のクリーニングが実行されるためである。

0038

フレキシブル部材10に関して発生する振動問題は、継ぎ目剥離81を受けているフレキシブル部材10だけに限定されるものではない。接合点76および78におけるフレキシブル部材10の断面厚さの不連続性によっても、特に、フレキシブル部材10がベルトモジュールの小直径ローラの回りまたは二つの密に隣接するローラの間を曲がるときに、好ましくない振動が生成される場合がある。

0039

図5は、円筒状支チューブ90に直接取り付けられるベルト10を示す図であり、円筒状支持チューブ90は、約9.5mmから約50mmの範囲の曲率外半径を有する(すなわち、約19mmから約100mmの範囲の曲率直径を有する)。継ぎ目熱処理のために選択される曲率半径が約9.5mm(すなわち、約19mmの曲率直径)未満である場合、電子写真画像形成ベルトのビーム剛性のために、いかなる努力を尽くしても、熱処理前に、非常に小さい曲率を実現するようにベルト10を曲げることは非常に困難になる。曲率半径が約50mm(すなわち、約100mmの曲率直径)を超える場合は、本発明の利益は十分に実現されず、その理由は、画像形成層において有意な継ぎ目応力除去が実現されないためである。図5に示すように、電子写真画像形成ベルト10は、ベルト継ぎ目30が円筒状支持チューブ90の真上に置かれるように位置させることが可能であり、チューブ90の弧状表面はベルト10の背面と密接に接触し、ベルト10の画像形成面はチューブ90から離れて外側を向く。チューブ90のほぼ半分部分とのベルトの密接な接触および適合を確実にするために、ベルト10をチューブ90から懸垂させながら、軽重量の円筒状チューブ92をベルト10の環の下部内に挿入し、ベルト10に僅かな張力をかける。チューブ90は、一端を支持壁またはフレームに固定し、片持ちとすることができる。チューブ90の曲率半径は、約9.5mmから約50mmの大きな寸法まで変化させることができる。継ぎ目セグメントが円筒状背面支持チューブ90の上に置かれるために望ましい巻かけ角度によって、継ぎ目領域に、実質上円形の加熱スポットと少なくともほぼ同じ広さの弧状領域が形成される。継ぎ目および継ぎ目の両側に隣接するベルトの領域を包含し、支持部材の弧状支持表面に適合する巻かけ角度は、約10度から約180度の範囲であることが好ましい。チューブ90および92に使用される材料は、適切な材料、たとえば、金属、プラスチック複合材、などとすることができる。図5に示す概略配置によれば、加熱要素または加熱源(図示してない)は、円筒状チューブ90の真上に位置し、継ぎ目応力除去熱処理方法のための熱エネルギーを供給する。先行技術による継ぎ目熱処理方法に使用される加熱手段は、通常、熱空気衝突熱供給源、熱線フィラメントまたは石英管を有するオーブントースター加熱器であり、熱照射を直接受ける継ぎ目全長領域全体は大きく、またベルト支持部材の加熱を含み、その結果、加熱作業は、継ぎ目領域が継ぎ目応力除去温度に達するために長時間を必要とし、また継ぎ目領域およびベルト支持部材の冷却に長時間を必要とする。その上、先行技術による継ぎ目熱処理方法において使用される通常の熱供給源は、広帯域赤外放射熱を放射し、この放射は加熱または冷却処理サイクルを完了するために数分の経過時間を必要とする。これらの先行技術による手法は、円筒状支持部材の加熱を伴い、このため、加熱後のベルトの冷却速度が遅くなる。

0040

極めて対照的に、本発明による方法によれば、図6に示すように、画像形成ベルト10の継ぎ目を中空支持シリンダ90のほぼ時計の12時の位置に置きながら、高出力タングステンハロゲン石英ランプ加熱源103を使用し、継ぎ目30を直撃する実質上円形の小さなスポットのみに局所的に集束される加熱が提供される。ベルトに張力を与えるための重量シリンダ92(図5参照)の代わりに、細いスロット104(たとえば、約1.5mm(0.06インチ)の幅を有する)を、中空支持シリンダ90の両側において使用し、ベルト10をシリンダ90の弧状表面に接して保持する。スロット104は、約180度離れており、シリンダ90の両側に沿って軸方向に延在する。チューブ90の一端は密封され(図示してない)、他端は適切な装置、たとえば、バルブ付きフレキシブルホース(図示してない)によって、適切な真空発生源に接続される。手動または適切な従来のロボット装置によってベルト10をチューブ90上に配置後、真空発生源に通じるフレキシブルホースの最初は閉じられているバルブを開け、ベルト10をチューブ90の弧状半円形表面に吸引し、チューブ90の上部弧状半円形表面の回りに実質上180度のベルト10の巻かけを実現する。プラグ密封材エンドキャップ、またはその他を使用して支持チューブ90の端部開口を閉塞し、真空形成を確実にする。所望により、適切な形状(たとえば、円形、卵形方形、など)の複数の孔を、スロット104の代わりに、またはそれに追加して使用することができる。スロットおよび孔のサイズは、十分に小さくし、加熱および冷却ステップ中のベルトのゆがみを避けることが望ましい。吸引されたときのゆがみに対するベルトの抵抗性は、使用される特定のベルトのビーム剛性によって変わり、ビーム剛性もベルトの層の特定の材料および層の厚さによって変わる。タングステンハロゲン石英ランプ105は、約0.98μmの主放射波長を放射する。好適には、タングステンハロゲン石英ランプ105によって放射される放射線の少なくとも約80%は、約0.98μmの放射波長を有する。市場において入手できる通常の高出力赤外線タングステンハロゲン石英ランプ加熱源は、Research Inc.から入手できるModel 4085赤外線加熱源であり、この加熱源は、750ワットのタングステンハロゲン石英ランプ(750Q/CL、Research Inc.から入手可能)を備え、ランプは、図6に示す概略配置に類似のアルミニウム半楕円面形状熱反射鏡内の焦点に位置する。この赤外線加熱源は調整可能なエネルギー出力を有し、その出力は、集中する赤外線エネルギーの6mm直径の焦点において、平方メートル当たり1007キロワット平方インチ当たり650ワット)までの熱流束密度を有する。500ワットタングステンハロゲン石英ランプも、Research Inc.から入手可能である。ランプ105は、半楕円面反射鏡106内の反射鏡の焦点に位置し、その結果、ランプ105からのすべての反射エネルギーは、反射鏡106の外にある別の焦点に集中する。半楕円面反射鏡が、楕円面の半分ではなく完全な楕円面に形成される場合は、二つの対称的に位置する焦点が存在し、一つはランプ105が位置する箇所であり、もう一つはランプ105からの反射エネルギーが集中する箇所である。反射鏡は、適切にコーティングされた材料、またはコーティングされない材料で製作することができる。通常の材料は、たとえば、コーティングされないアルミニウム、金メッキ金属、ステンレススチール、銀、などである。所望により、反射鏡は、開口を備え、冷却気体の循環を促進することができる。反射鏡の開口面積の増加によって、反射鏡106外の他の焦点に集中するランプ105からの反射エネルギーの量が減少される。反射鏡と継ぎ目の外面との間隔は、適切な装置、たとえば、従来のリードスクリューおよびボール装置88(または他の適切な装置、たとえば、可動キャリッジに固定されるロッドおよびセットスクリューによって固定される滑動カラー、カラーは反射鏡に固定されロッド上を滑動できる)によって調整され、約3mmから約25mmの範囲の直径を有する高輝度の実質上円形の赤外線スポットが実現される。この高輝度赤外線スポットは、実質上、継ぎ目の電荷移送層の局所化された小領域のみの温度を、ガラス転移温度(Tg)より上に即時に上昇させる。通常、電子写真画像形成層コーティング塗布に使用されるフィルム形成ポリマーのガラス転移温度は、大部分の画像形成ベルト機械操作条件を満足するため、少なくとも約45℃である。好適には、熱処理は、画像形成層のほぼガラス転移温度からガラス転移温度より約25℃高い温度の範囲において実行し、十分な継ぎ目応力除去を実現することが望ましい。加熱源103は、手動または自動、たとえば、適切な水平往復運動可能キャリッジシステム(図示してない)によって、継ぎ目30に沿って、実質上、連続的または段階的に移動される。代替方法としては、加熱源は静止して保持し、円筒状支持チューブ90によって、実質上、連続的または段階的に、手動または自動、たとえば、適切な往復運動可能キャリッジシステム(図示してない)による方法のいずれかによって、ベルトを移動させることができる。水平往復運動可能キャリッジシステムは、適切な装置、たとえば、リードスクリューとモータとの組み合わせ、ベルトまたはチェイン駆動滑動システム、などによって駆動することができる。適切な水平運動可能キャリッジ、リードスクリュー、およびモータの組み合わせを、図7および図8を参照して述べ、溶接システム図3に示す。したがって、たとえば、図6の加熱源103を、図3の超音波溶接装置36の代わりに図3の水平往復運動可能キャリッジ54に搭載することができる。反対に、円筒状支持部材およびベルトを、図3の超音波溶接装置36の代わりに、図3の水平往復運動可能キャリッジ54に取り付けることができる。所望により、加熱源および支持部材を有するベルトの両者を同時に移動させ、相互間の相対移動を実現することができる。加熱源103は、継ぎ目30の全長の真上を、ベルトの幅全体にわたり、毎秒、約2.54cm(1インチ)から約12.7cm(5インチ)の範囲の速度で、移動されることが好ましい。

0041

斜めになった継ぎ目を有するフレキシブル画像形成ベルトの熱処理のために、加熱源は、ベルトの全幅を横断するとき、継ぎ目を正確に追跡するように設定される必要がある場合がある。しかし、ベルト取付中、継ぎ目が円筒状支持チューブの頂部の上に斜めになることなく位置するように、ベルトが載せられ調整されることが好ましい。

0042

図7および図8は、実質上水平往復運動をするキャリッジ110を示す図である。キャリッジ110の下半分の片側は、1対の軸受け112から懸垂され、軸受け112もまた水平バー114上を滑動する。キャリッジ110の反対側は、1対のカムフォロア116から懸垂され、カムフォロア116は水平バー118の外面上を転動する。回転自在なリードスクリュー120によって、水平往復運動キャリッジ110が、キャリッジ110に固定されるボールスクリュー122を介して駆動される。水平バー114および118、ならびにリードスクリュー120は、フレーム集合部品124によって両端において固定される。リードスクリュー120は、電動機126によるベルト駆動によって回転され、電動機126もフレーム集合部品124によって支持される。

0043

調整可能位置合わせボルト128は、固定ナット130を通り、往復運動キャリッジ110の床132のねじ孔を通り延在する。位置合わせボルト128の下端は、第2固定ナット134を通り、加熱源103の反射鏡106の頂部に固定されるねじを切った取付面115内まで延在する。固定ナット130を緩めることによって、位置合わせボルト128を回し、加熱源103を上昇または下降させ、集束されるエネルギーの焦点をベルト10の継ぎ目30の頂部に調整することができる。位置合わせ後固定ボルト130は、往復運動キャリッジ110の床132に固定される。ベルト10は、真空スロット104からの吸引によってチューブの上部弧状半円形面と密接に接触した状態に保持される(図6参照)。真空は、継ぎ手136およびフレキシブルホース138を経由して中空チューブ90に伝達される。フレキシブルホース138は、適切な手動または自動バルブ(図示してない)を経由して適切な真空発生源、たとえば、真空タンクまたは真空ポンプ(図示してない)に接続される。往復運動キャリッジ110の運動は、電動機126を起動させてリードスクリュー120を駆動し、次に、リードスクリュー120によって水平往復運動キャリッジ110をチューブ90によって支持される継ぎ目30の上で移動させることによって実現される。加熱源103を、継ぎ目30の上を一方向に1回だけ通過させることによって、通常、ベルト10の継ぎ目領域の応力減少が十分に達成される。熱処理後、電動機126は逆回転され、水平往復運動キャリッジ110をその起動位置に戻す。

0044

図9および図10は、軸受筐を経由して真空発生源に接続される多重支持部材システムを示す図である。特に、スロット233を有する水平片持ち中空支持部材230および232は、内部真空空間を経由して通風路276および278(第3および第4通風路は図示してない)にそれぞれ接続され、通風路276および278はそれぞれ軸受筐240を通り円周上のチャネルに入るポート284および285まで延在し、各チャネルは“O”リングシール286によって分離されている。円周上のチャネル288は第3空間に、また円周上のチャネル289は第4空間に、図示してない通風路を経由して接続される。円周上のチャネル284、285、288、および289は、対応する空気管を経由し、さらに軸受筐240を経由して、適切な手動または電動バルブ(図示してない)に接続される。たとえば、図9においては、円周上のチャネル289は、図示のように、継ぎ手292に接続され、継ぎ手292は、次に、適切な接続管(図示してない)によって、手動または電動バルブ(図示してない)に接続される。適切な従来のソレノイド作動バルブを使用し、本発明による構成要素に真空を伝達することができる。真空は、適切な従来の真空源から、従来の手段、たとえば、適切な空気継ぎ手管(図示してない)によって、軸受筐240に伝達される。従来の電気切換器を使用し、適切なプログラマブルコントローラXX、たとえば、AllenBradley Programmable Controler、Model No.2/05またはModel No.2/17からの信号に応じて、適切な回路構成を経由して電力源を使用し、電動機を連結、切り離し、または逆回転させる。図10は、一端を共通のハブによって支持され、隣接する支持部材から90゜離れて位置する支持部材230、232、300、および302を示す図である。所望により、さらに少数または多数の支持部材を車輪スポークのように配列することができる。支持部材230、232、300、および302は、ジャーナル軸304が、電動機308によって、台312の側面に固定されるギアハウジング310内における適切な電動装置を経由して駆動される場合、適切に回転する。ダイヤルテーブル236は、各支持部材を一つの処理位置から次の処理位置まで一定角を回転させることが必要である場合、回転される。操作時は、新しく溶接されたベルトが溶接アンビル(図示してない)から空の支持部材230に滑動される間は、支持部材230に対する真空は止められる。ベルトが支持部材230に滑動されている間は、支持部材300上の他の溶接ベルトは本発明による熱処理システム、たとえば、図7および図8に示す平行移動加熱システムによって処理されている。熱処理および冷却処理中は、真空が支持部材300の内部に伝達される。新しく溶接されたベルトが、ベルトの溶接継ぎ目が支持部材230の頂部に沿って位置する状態で、支持部材230上に載せられた後、真空を軸受筐240を経由してアーム230に伝達する配管のバルブが開けられ、ベルトの溶接継ぎ目が支持部材230の上半分と密接に接触させられる。電動機308の起動によって、支持部材が時計回りに回転され、その結果、支持部材230上の未処理溶接ベルトが搭載位置から以前にアーム300が占めていた熱処理位置に90゜移動される。回転中、支持アーム300上の熱処理済みベルトは、取り外し位置まで一定角を回転させられ、ここで支持部材300に伝達される真空は適切なバルブを閉じて終了される。支持部材300に対する真空の伝達が終了後、支持部材300上の処理済みベルトは取り外され、その後の処理のためにコンベアに送られる。ベルトの搭載および取り外しは、手動または適切な自動装置、たとえば、吸引カップを備えベルトの継ぎ目を把握するロボットアームによって、実行することができる。電動機308および支持部材に対する真空の伝達に関連するバルブの適時の作動は、手動または適切なプログラマブルコントローラによって実行できる。所望により、支持部材の自由端は、適切な機構によって支持し、ベルト処理のいかなる段階においても動きを最小とすることができる。

0045

継ぎ目30の表面に集束される高輝度赤外線スポットは、画像形成領域の少なくとも上部部分にある継ぎ目領域の電荷移送層の小局所領域のみの熱可塑性ポリマーマトリックスの温度を、実質上、即時に上昇させるので、下にある支持チューブ90の温度は、継ぎ目領域の下において、実質上、影響を受けずに維持され、加熱に続いて、熱処理済み継ぎ目の一層迅速な冷却を実行することができる。非常に小さな領域の即時の継ぎ目加熱、継ぎ目に関する熱供給源の横断、および急速冷却が、重要な特徴であり、この特徴によって、大きな質量の背面支持シリンダ90がヒートシンクとして作用することが可能であり、このヒートシンクは、熱供給源がベルト全長にわたり移動するとき、熱い継ぎ目スポットを迅速に急冷し室内環境温度に戻す。この迅速な継ぎ目加熱および冷却の組み合わせによって、継ぎ目応力除去熱処理操作のサイクル時間は、秒の単位の問題とすることが可能であり、この時間は電子写真画像形成部材ベルト製品ベルト幅によって変わる。この極端に短い処理サイクル時間は、決定的に重要なことであり、その理由は、ベルト製作および仕上げ処理量に悪影響を及ぼすことなく、高速超音波継ぎ目溶接操作と同時に、統合して大量生産方法および機能とすることができるためである。さらに、本発明による方法によって、熱により誘発されるベルト円周収縮および局所的継ぎ目領域ゆがみ、ならびに通常、先行技術による溶接継ぎ合わせベルトに関連する継ぎ目近傍の画像形成帯の前縁および後縁における小さな波形の形成が、顕著に抑制される。

0046

ベルトの平行な両縁と直交して延在する継ぎ目を有するベルトの場合、移動熱供給源103の経路は、熱供給源103がベルト10の幅全体を横断するとき、継ぎ目30の全長全域において、容易に移動させ、正確に追跡することができる。その理由は、継ぎ目の全長は、背面支持シリンダ90の頂部(12時の時計位置)に位置するためである。しかし、斜めになった継ぎ合わせベルトの場合は、ベルトの両並行縁が支持シリンダ90の軸に直交するように配置されるとき、継ぎ目はベルトの並行な両縁に直交せず、継ぎ目全長の中心点のみが普通は背面支持シリンダ90の頂部(12時の時計位置)にある。したがって、継ぎ目の熱処理前に、継ぎ目30の全長が背面支持シリンダ90の頂部に沿って一直線に配置されて置かれるように、ベルトの両縁を載せることが好ましい。

0047

本発明による継ぎ目応力除去熱処理方法は、高速処理のために設計される。前述し、また以下の実施形態において述べるフレキシブル電子写真画像形成ベルト10の処理は、電子写真画像形成ベルトの短いセグメントを曲げて、実質上半円形の断面と、弧の中央に位置する継ぎ目を有するベルトの幅を横断する仮想軸と、を有する弧とするステップを含む。望ましい弧は、フレキシブル電子写真画像形成ベルト10を、細長い支持部材の弧状表面上に置くことによって便利に形成することが可能であり、弧状表面は、少なくとも、実質上、半円形の断面を有し、半円形の曲率半径は約9.5mmから約50mmの範囲である。細長い支持部材は、簡単な中実または中空のチューブまたはバーとすることができる。ベルト10は弧状表面との接触のみを必要とするので、細長い部材の残りの表面は他の適切な形状であってもよい。たとえば、長方形の断面を有するバーを機械加工によって形作り、隣接する二つの角を丸くすることが可能であり、その結果、一端から見たとき、バーの半分は角のない半円形断面を有し、他の半分は元の二つの90゜角を有する。バーの丸く加工された部分によって、弧状表面が提供される。

0048

所望により、温度センサを、支持部材自体と加熱源に隣接する支持部材の少なくとも一方に使用し、十分なエネルギーが与えられ、継ぎ目領域の温度を上部コーティング、たとえば、感光体の電荷移送画像形成層中の熱可塑性ポリマーのガラス転移温度より高く上昇させ、同時に、支持部材の不適当な加熱を回避することを保証することができる。

0049

任意に、加熱源を変形し、たとえば、図11に示す特徴を追加して備えることができる。したがって、たとえば、加熱源322の半楕円面反射鏡320は、冷却フィン324を備え、起こり得る過熱を防止することができる。さらに、加熱源322全体を、一つの2重壁ハウジング326内に収容し、集合部品を熱的に安定させることができる。加熱源のためのハウジング326は、タングステンハロゲン石英ランプ330から放射される赤外線エネルギーのみを透過する石英窓328も備える。窓328は、ランプ330を保護し、ベルトがランプ330に接触することを防止する。ハウジング326の内側と反射鏡320の少なくとも一方は高反射性材料、たとえば、金によってメッキすることができる。所望により、適切な装置、たとえば、ファンによってハウジング326を通して冷却用空気を循環し、集合部品から熱を除去することができる。

0050

制御システムを使用し、タングステンハロゲン石英ランプの比例温度制御およびゼロ電圧スイッチングを提供することができる。この制御システムを使用することによって、ランプの急速加熱、キャリッジ経路の一端から他端までの比較的一様な熱生成、および良好なランプ寿命が可能となる。過剰温度上昇制御およびファン制御も、このシステムに統合することができる。タイマー制御を使用し、所望のサイクル時間を制御することもできる。図12に示すように、オペレータインタフェースプログラムによって、制御およびインタロックに対する適切な比例制御器が提供される。比例制御器は、加熱源および任意のファンに対する入力を提供する。温度センサ、たとえば、継ぎ目の上の赤外線パイロメータと支持部材に受け込まれた熱伝対の少なくとも一方からの入力は、比例制御器に送られる。約24μmの厚さを有するポリカーボネート電荷移送層を含むフレキシブル感光体ベルトを熱処理する通常の温度範囲は、約82℃(180°F)から約97℃(206°F)の範囲である。熱処理済み継ぎ目の冷却は、多量の熱が支持部材によって吸収されるために、環境空気中において実行することができる。他の冷却方法、たとえば、アンビル内の冷水または材料に対する冷空気の吹き付けを使用することもできる。一般に、約20cmから約60cmの範囲の幅を有するベルトに対して、本発明による方法を使用する場合は、継ぎ目の横断、加熱、および急冷は、約3秒から約15秒の範囲内に完了する。

0051

したがって、本発明による方法および装置によって、ベルト支持モジュールのローラ上において動的にたわめて曲げられている間の継ぎ目曲げ応力が画像循環中は除去されているベルトが提供される。継ぎ目のこの応力除去によって、ベルトがベルトモジュール支持ローラの上を循環するとき、溶接継ぎ目領域における早発の継ぎ目割れおよび剥離が防止される。本発明による熱処理後、継ぎ目領域が、画像形成システムのローラ支持具間の一直線の平坦な行程を循環する場合、継ぎ目領域が圧縮されているときに、割れが問題となったことは一度もないことに留意することが重要である。

0052

実施例1.電子写真画像形成部材ウェブを、76.2μm(3ミル)の厚さのチタン被覆軸配向熱可塑性ポリエステル(Melinex、ICIAmericasInc.より入手可能)基板よりなるロールを形成し、そのロールに、グラビア印刷インキ付けローラを使用し、50重量部の3−アミノプロピルトリエトキシルシラン、50.2重量部の水、15重量部の酢酸、684.8重量部の200プルーフ変性アルコール、および200重量部のヘプタンを含む溶液を塗布して調製した。次に、この層を、強制通風オーブン中で143.3℃(290°F)の最高温度までの温度で乾燥した。得られた阻止層の乾燥厚さは、0.05μmであった。

0053

次に、阻止層に、溶液の全重量を基準として、5重量部のポリエステル接着剤(Mor−Ester 49,000、Morton International,Inc.より入手可能)のテトラヒドロフランシクロヘキサン容量比70:30の混合物溶液を塗布し、接着インタフェース層を調製した。接着インタフェース層は、強制通風オーブン中で135℃(275°F)の最高温度までの温度で乾燥した。得られた接着インタフェース層の乾燥厚さは、0.07μmであった。

0054

次に、接着インタフェース層に、7.5容量%の三方晶系セレン、25容量%のN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミン、および67.5容量%のポリビニルカルバゾールを含む光生成層をコーティングした。この光生成層は、160gのポリビニルカルバゾールと、テトラヒドロフランとトルエンの容量比1:1の混合物2,800mlとを、400オンス褐色瓶に入れて調製した。この溶液に、160gの三方晶系セレンおよび20,000gの直径3.2mm(1/8インチ)のステンレススチールショットを添加した。次に、この混合物を72時間から98時間ボールミルで処理した。その後、得られたスラリーの500gを、36gのポリビニルカルバゾールおよび20gのN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミンを750mlの1:1容量比のテトラヒドロフラン/トルエンに溶解した溶液に添加した。次に、このスラリーを、10分間振とう器に入れ処理した。得られたスラリーを、次に、押し出しコーティング法によって接着インタフェース層に塗布し、12.7μm(0.5ミル)の湿潤厚さを有する層を形成した。しかし、阻止層および接着層を有するコーティングウェブの一端に沿った約3mm幅ストリップは、いずれの光生成層材料によってもコーティングせずに意図的に残し、後から塗布する接地ストリップ層との接触を容易にした。この光生成層を、強制通風オーブン中で138℃(289°F)の最高温度までの温度で乾燥し、乾燥厚さ2.0μmを有する光生成層を形成した。

0055

このコーティングされた画像形成部材ウェブは、コーティング材料同時押し出し法を使用し、電荷移送画像形成層および接地ストリップ層によって、同時に上塗りした。電荷移送層は、褐色ガラス瓶に、重量比で1:1のN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミンと、Makrolon 5705、約120,000の分子量を有するポリカーボネート樹脂(farbenfabricken BayerA.G.より市場において入手可能)とを添加して調製した。得られた混合物を塩化メチレンに溶解し、15重量%の固形分とした。この溶液を、押し出し法によって光生成層に塗布し、コーティングを形成した。このコーティングは、乾燥厚さ24μmであった。

0056

光生成層によってコーティングされずに残された幅3mmの接着層のストリップを同時押し出し処理中に接地ストリップ層によってコーティングした。接地ストリップ層コーティング混合物は、23.81gのポリカーボネート樹脂(Makrolon 5705、全重量を基準として7.87%の固形分、BayerA.G.より入手可能)と、332gの塩化メチレンとを、保護付き大型ガラス瓶容器に入れ、混ぜ合わせて調製した。容器はしっかりと覆い、24時間ロールミルにかけ、その結果、ポリカーボネートは塩化メチレンに溶解した。得られた溶液を、9.41重量部のグラファイトグラファイト分散液(12.3重量%固形分)(約93.89g)、2.87重量部のエチルセルロース、および87.7重量部の溶媒(Acheson Graphite dispersion RW22790、Acheson ColloidsCompanyより入手可能)と、分散液の過熱および溶媒の損失を防止するため、水冷ジャケット付き容器中において、高剪断力ブレードを使用して15分〜30分混合し分散させた。次に、得られる分散液を濾過し、塩化メチレンを使用して粘度を調整した。次に、接地ストリップ層コーティング混合物を電荷移送画像形成層と共に、同時押し出し法によって、電子写真画像形成部材ウェブに塗布し、電気伝導性接地ストリップ層を形成した。ストリップ層の乾燥厚さは、約14μmであった。

0057

得られた画像形成部材ウェブは、前述したすべての層を含み、次に、強制通風オーブン中で116℃(240°F)の最高温度帯を通過させ、電荷移送層および接地ストリップの両者を同時に乾燥した。

0058

カール防止コーティングは、88.2gのポリカーボネート樹脂(Makrolon 5705、Goodyear Tire and Rubber Companyより入手可能)と、900.7gの塩化メチレンとを保護付き大型ガラス瓶容器に入れて混合し、8.9%の固形分を含むコーティング液を形成した。容器はしっかりと覆い、約24時間ロールミルにかけ、その結果、ポリカーボネートおよびポリエステルは塩化メチレンに溶解した。得られた溶液に、4.5gのシラン処理微晶質を高剪断力分散を使用して分散し、カール防止コーティング溶液を形成した。次に、カール防止コーティング溶液を押し出し法によって、電子写真画像形成部材ウェブの背面(光生成層および電荷移送層の反対側)に塗布し、強制通風オーブンにおいて、104℃(220°F)の最高温度までの温度で乾燥し、13.5μmの厚さを有する乾燥コーティング層を生成した。

0059

実施例2.353mmの幅を有する実施例1の電子写真画像形成ウェブを切断し、正確に559.5mm長さを有する3枚の別々の長方形シートを生成した。各画像形成部材の対向する端部を、1mm重置し、40kHzホーン周波数を使用する超音波エネルギー継ぎ目溶接法によって接合し、3個の継ぎ合わせ電子写真画像形成ベルトを形成した。これらの継ぎ合わせベルトの内、二つを継ぎ目応力除去熱処理法にかけ、一方、残りの未処理のものは対称としての機能を果たすために使用した。

0060

比較実施例3.実施例2に記載の溶接電子写真画像形成部材ベルトの一つを、5.08cm(2インチ)の直径および6.35mm(1/4インチ)の壁厚さを有し外面を陽極処理した水平に位置する円筒状背面支持アルミニウムチューブに、溶接継ぎ目が円筒状背面支持部材の頂部(すなわち、12時の時計位置)に沿って一直線に置かれるように、懸垂させた。円筒状背面支持チューブと同じ別のアルミニウムチューブを、懸垂しているベルトの環の内側に挿入し、チューブを環の底部にかけ、その結果、溶接継ぎ目が円筒状背面支持部材の外側弧状頂部表面に確実に適合され、図5に示すように、継ぎ目領域に対して180°の巻かけ角度が形成された。継ぎ目領域の温度を、先行技術の熱処理手法である熱空気吹き付け法を使用し、約90℃まで上昇させた。この温度は、電荷移送層のガラス転移温度(Tg)より8℃高い。

0061

赤外線検出カメラによる観察によれば、所望の継ぎ目領域温度に到達し、継ぎ目領域の電荷移送層が軟化し継ぎ目応力除去が実行されるまでに、1分以上を必要とした。供給熱エネルギーは、ベルトを経由して円筒状背面支持チューブにも伝導されるので、得られる加熱継ぎ目領域は、継ぎ目を周辺室温に戻すために、約1 1/2分の冷却時間を必要とすることが認められた。また、先行技術の継ぎ目熱処理方法は、複数のベルトに対して継続する場合、実質上、室内環境温度が上昇することも認められた。

0062

熱処理を受ける継ぎ目領域は、継ぎ目の両側全体で約5cm(2インチ)の幅を有し(すなわち、継ぎ目の中心線から直角方向に全長2.5cm(1インチ)延在する)、相当な量の画像形成部材ゆがみが認められた(すなわち、平らテーブル上面に置かれた継ぎ目領域をベルトの継ぎ目の一端から見るとき、処理継ぎ目領域は円筒状背面支持チューブの湾曲に類似の明白な曲線を示す)。

0063

実施例4.実施例2の第2電子写真画像形成部材ベルトを、背面支持シリンダの上に取り付け、実施例3に記載の方法に従って、継ぎ目熱処理を行った。ただし、使用した熱供給源は、高出力赤外線加熱源(Model 4085、ResearchInc.より入手可能)であり、図5に示す概略配置に類似のアルミニウム半楕円面形状熱反射鏡の内側の第1焦点に位置する750ワットタングステンハロゲン石英ランプ(750Q/CL、Research Inc.より入手可能)を備える。この赤外線加熱源は調整可能エネルギー出力を有し、エネルギー出力は、集中する赤外線エネルギーの6mm直径の焦点において、平方メートル当たり1007キロワット(平方インチ当たり650ワット)以下の熱流束密度を有する。赤外線検出カメラを使用し、赤外線加熱源出力装置のエネルギー出力を調整し、継ぎ目処理領域温度を確実に90℃とするために十分な出力とした。この温度は、継ぎ目領域の電荷移送層を軟化させ、継ぎ目応力除去を実行するために十分な温度である。温度は、問題、たとえば、過剰な電荷移送層の流れ、層の燃焼と支持チューブの過剰加熱の少なくとも一方を発生させるほど高くないことが望ましい。画像形成部材ベルトの継ぎ目領域は、壁厚さ6.4mm(1/4インチ)を有する片持ち中空陽極処理アルミニウムチューブ上に置き、継ぎ目は、継ぎ目をチューブの軸と並行にした状態で、チューブ上の12時の時計位置に位置させた。チューブは、1対のスロットを備え、一つのスロットは9時の時計位置にあり、他のスロットは3時の時計位置にある。各スロットは、画像形成ベルトの幅の全長に沿って延在し、幅は2mmであった。チューブの自由端はキャップによって密封され、支持端はバルブを経由して真空発生源につながるホースに接続される。真空発生源は、約40mmHgの圧力に保持される。継ぎ目領域のベルトは、真空発生源に通じるバルブが開けられると、継ぎ目領域がチューブの上部表面の形状に適合するように、中部の上部表面に接して押さえつけられる。

0064

熱供給源は、0.98μmの主放射波長を放射し、熱反射鏡はすべての反射熱エネルギーを第2焦点に集束し、高輝度赤外線の実質上円形の直径約6mmのスポットを継ぎ目領域上に形成し、その結果、熱発生源が画像形成ベルトの幅全体すなわち継ぎ目の全長を横断するとき、即時の継ぎ目加熱およびそれに続く迅速な急冷ができる。毎秒5.75cm(2.3インチ)の熱供給源横断速度において、全継ぎ目応力除去熱処理過程は、6.3秒内に完了し、得られる6mm幅の処理継ぎ目領域は、比較実施例3に記載の先行技術による継ぎ目処理方法の場合に観察されたような継ぎ目領域ゆがみを示さなかった。

0065

実施例5.実施例2、比較実施例3、および実施例4にそれぞれ例示した、対照電子写真画像形成部材ベルト、先行技術による電子写真画像形成部材ベルト、および本発明による電子写真画像形成部材ベルトを、ベルト支持モジュールを有する電子写真式複写機を使用し、動的に循環しプリントテストを実施した。ベルト支持モジュールは、25.24mm直径の駆動ローラ、25.24mm直径のストリッパローラ、およびインチ当たり1.1ポンドベルト張力を作用させるための29.48mm直径の引っ張りローラを備える。ベルト循環速度は、毎分65プリントに設定された。

0066

実施例2の対照の非熱処理ベルトは、約56,000プリントまでしか循環テストができず、それは、早発の継ぎ目割れおよび剥離問題によって、試験を終了せざるを得なかったためである。

0067

比較実施例3の先行技術によるベルトは、6.25mm(2 1/22インチ)幅の熱処理継ぎ目を有し、250,000プリントまで継ぎ目故障のいかなる痕跡も示さずに循環され、小さな波形の出現が観察された。小さな波形は、わずか40プリント後に、継ぎ目熱処理領域に隣接する画像形成帯において、500μmの最高最低間の高さおよび約35mmの周期性を有した。これらの小さな波形によって、電子写真画像形成中にコピープリント出力欠陥が発生した。さらに、継ぎ目熱処理領域の大きなゆがみによって、0.5mmの表面突起が形成され、クリーニングブレード操作と相互に作用するので、ブレードのクリーニング効果に悪影響を与えた。寸法の完全性について測定すると、比較実施例3の継ぎ目熱処理方法は、0.05%の円周方向ベルト収縮が認められた。

0068

同じベルト循環手順を、本発明によるベルト(実施例4の画像形成部材)について繰り返した場合、250,000プリント後において、継ぎ目故障は全く認められなかった。しかし、先行技術による継ぎ目熱処理と明らかに対照的であり、本発明による継ぎ目応力除去熱処理方法は、ゆがみによって発生するベルト継ぎ目領域表面突起は認められなかった。さらに、本発明によるベルトは、画像形成帯において、注目に値する小さな波形出現を示さなかった。その上、本発明によるベルトは、ベルト処理に起因するベルト円周方向収縮をほとんど示さなかった。

0069

要するに、本発明による継ぎ目熱応力除去方法によって、継ぎ目割れおよび剥離問題が解決され、非常に短い処理加工サイクル時間が可能となり、継ぎ目領域熱誘発ゆがみ問題が回避され、継ぎ目熱処理領域に隣接する画像形成帯の小さな波形の出現が阻止され、さらに、寸法の安定な画像形成部材ベルトが提供される。これらの結果は、本発明による方法が、先行技術による継ぎ目熱処理加工において使用される方法より、明らかに利点を有することを示す。

0070

実施例6.自動化ベルト製作操作によって、実施例1の電子写真画像形成部材ウェブの対向する端部を斜めに切断し、切断した端部を40kHzホーン周波数を使用する超音波溶接により溶接し、4度の継ぎ目傾きを有する溶接継ぎ目を生成した。新しく溶接されたベルトを、車輪のスポークのような回転自在のダイヤルテーブルに片持ちされる4個の中空円筒状支持部材の一つに滑動させて懸垂した。ダイヤルテーブルは回転自在であり、各支持部材を一つの処理位置から次の処理位置に一定角度回転させる。ベルトの溶接継ぎ目は、支持部材の頂部に、支持部材の軸と並行に位置合わせされる。支持部材は、互いに90°離れて配置される。使用した配列は、図9および図10に示した配列と類似である。各支持部材は、6.4mm(1/4インチ)の壁厚さを有する陽極処理アルミニウムチューブを備え、各チューブは1対のスロットを有し、一つのスロットは9時の時計位置にあり、他のスロットは3時の時計位置にある(各支持部材の非支持端から見て)。各スロットは、画像形成ベルトの幅の全長に沿って延在し、2mmの幅である。各支持部材の自由端は、キャップによって密封され、バルブを経由して真空発生源につながるホースが支持端の近傍で支持部材に接続される。新たに溶接されたベルトを置く予定の支持部材に対する真空を止め、同時に、ベルトを溶接アンビルから空いている支持部材上に滑動させた。新たに溶接されたベルトを懸垂した支持部材の内部を真空とし、ベルトの溶接継ぎ目を支持部材の上半部と密接に接触させた。次に、ダイヤルテーブルを90°回転させ、新たに溶接されたベルトを熱処理位置に配置する。熱処理位置において、溶接ベルトの継ぎ目領域は、高出力赤外線加熱源(Model 4085、Research Inc.より入手可能)を使用して加熱した。この加熱源は、図6に示した概略配置図に類似のアルミニウム製半楕円面形状熱反射鏡の内側の第1焦点に位置する750ワットタングステンハロゲン石英ランプ(750Q/CL、Research Inc.より入手可能)を備える。この赤外線加熱源は調整可能なエネルギー出力を有し、この出力は、集束する赤外線エネルギーの6mm直径の焦点において、平方メートル当たり1007キロワット(平方インチ当たり650ワット)以下の熱流束密度を有する。赤外線加熱現出力を調整するために使用した赤外線検出カメラは、継ぎ目領域温度が継ぎ目領域内の電荷移送層を軟化させ、継ぎ目応力除去を実行するために十分であることを保証する機能を十分に果たした。赤外線加熱源は、図7に示したキャリッジ装置と類似の装置によって、毎秒5.75cm(2.3インチ)の速度で、継ぎ目領域の上を継ぎ目に沿って移動させた。熱処理後、支持部材上の熱処理済みベルトは、90°回転され、取り外し位置に移り、そこで支持部材に対する真空伝達が終了する。支持部材に対する真空伝達の終了後、処理済みベルトは取り外され、コンベアに移送され、その後の処理に送られる。継ぎ目を把持するための吸引カップを備える自動アームによる取付および取り外しが、ベルトに関して実行される。4個の支持部材が存在するので、新たに溶接されたベルトの取付、ベルトの熱処理、および熱処理済みベルトの取り外しは、同時に実行することが可能であり、処理量が非常に増加する。

図面の簡単な説明

0071

図1重置される対向する端部を有する電子写真画像形成材料の多層化フレキシブルシートの断面図である。
図2超音波継ぎ目溶接後に、図1のシートから得られる多層化継ぎ合わせフレキシブル電子写真画像形成ベルトの断面図である。
図3超音波溶接装置の概略正面図である。
図4継ぎ目割れおよび剥離のために故障した多層化継ぎ合わせフレキシブル電子写真画像形成ベルトの断面図である。
図5ベルト継ぎ目が円筒状チューブの上に位置する継ぎ合わせフレキシブル電子写真画像形成ベルトの概略斜視図であり、先行技術の処理方法による継ぎ目熱処理のために、ベルトが第2円筒状チューブの重量によって張力をかけられている状態を示す図である。
図6本発明による継ぎ目応力除去処理を受けている間、継ぎ目が細長い支持部材の弧状表面に置かれ、真空によって弧状表面に接して保持されている継ぎ合わせフレキシブル電子写真画像形成部材ベルトの概略斜視図である。
図7溶接ベルト継ぎ目と並行に間隔をおいて熱供給源を搬送するキャリッジの概略断面図である。
図8図7に示すキャリッジの概略平面図である。
図9ジャーナルボックスを経由して真空発生源に接続される多重支持部材システムの概略部分断面図である。
図10図9に示す多重支持部材システムの簡略化した平面図である。
図11変形熱供給源の概略立面断面図である。
図12継ぎ目の熱処理のための制御システムを示すブロック図である。

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0072

10フレキシブル部材、12,14 端部領域、16電荷移送層、18電荷生成層、20インタフェース層、22阻止層、24導電性接地面層、26支持層、28カール防止背面コーティング層、30継ぎ目、32,34 外側主要面、36超音波溶接装置、38超音波ホーン、40トランスデューサ集合部品、42ソレノイド、44アンビル、46,48,50,52 溝、54,110往復運動キャリッジ、56,112軸受け、58,62,114,118水平バー、60,116カムフォロア、64,120リードスクリュー、66,122ボールスクリュー、68,70はねかけ、72自由辺、74 辺、76,78接合点、80割れ、81剥離、90円筒状支持チューブ、92 チューブ、103タングステンハロゲン石英ランプ加熱源、104,233スロット、105,330 タングステンハロゲン石英ランプ、106,320 半楕円面反射鏡、115取付面、124フレーム集合部品、126,308電動機、128 調整可能位置合わせボルト、130,134固定ナット、132 床、136継ぎ手、138フレキシブルホース、230,232,300,302中空支持部材、236ダイヤルテーブル、276,278通風路、284,285,288,289チャネル、286 Oリングシール、304ジャーナル軸、310ギアハウジング、312 台、322 加熱源、324冷却フィン、326 2重壁ハウジング、328石英窓。

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