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技術 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔

出願人 昭和電工株式会社
発明者 佃市三豊田一雄
出願日 1998年2月10日 (22年10ヶ月経過) 出願番号 1998-028398
公開日 1999年8月27日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1999-233381
状態 特許登録済
技術分野 電解コンデンサの端子・電極等
主要キーワード ICP発光分析法 供試片 自然電極電位 溶解減量 アルミニウムスラブ 析出物中 塩化アルミニウム溶液 アルミニウムマトリックス
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年8月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

硬箔であってエッチング特性の優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の提供を目的とする。

解決手段

合金組成において、アルミニウム純度が99.9%以上であるとともに、Si:0.0010〜0.0100wt%、Fe:0.0010〜0.0100wt%、Cu:0.0005〜0.050wt%、Ga:0.0050wt%以下および不可避不純物を含有する硬箔であって、FeおよびSiの含有量の合計に対し、熱フェノール溶解法により測定されるFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)とGa含有量(wt%)(X)とが,0.02−4X≦Y≦0.15−20Xの関係を満たすことを特徴とする。

概要

背景

アルミニウム電解コンデンサ用電極材として一般に用いられるアルミニウム箔には、その実効面積を拡大して単位面積当たり静電容量を増大するため、通常、電気化学的あるいは化学的エッチング処理が施される。そして、エッチングによる拡面率の増大を図る有効な手段として、FeおよびSiの析出量を制御することは従来より知られているところであり、さらにエッチング特性を改善するためにFeおよびSiの析出量に加えて他の元素の析出量についても種々提案されている。

例えば、特公平3−61333にはFeおよびSiの析出量の合計がこれら元素の含有量の10〜70%に規制されたアルミニウム合金箔が記載され、特開平8−209275には、Fe、Si、Cuの析出量が10〜70%に規制されたアルミニウム箔が開示されている。

概要

硬箔であってエッチング特性の優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の提供を目的とする。

合金組成において、アルミニウム純度が99.9%以上であるとともに、Si:0.0010〜0.0100wt%、Fe:0.0010〜0.0100wt%、Cu:0.0005〜0.050wt%、Ga:0.0050wt%以下および不可避不純物を含有する硬箔であって、FeおよびSiの含有量の合計に対し、熱フェノール溶解法により測定されるFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)とGa含有量(wt%)(X)とが,0.02−4X≦Y≦0.15−20Xの関係を満たすことを特徴とする。

目的

この発明は、このような技術背景に鑑み、硬箔であってエッチング特性の優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

合金組成において、アルミニウム純度が99.9%以上であるとともに、Si:0.0010〜0.0100wt%、Fe:0.0010〜0.0100wt%、Cu:0.0005〜0.050wt%、Ga:0.0050wt%以下および不可避不純物を含有する硬箔であって、FeおよびSiの含有量の合計に対し、熱フェノール溶解法により測定されるFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)とGa含有量(wt%)(X)とが,0.02−4X≦Y≦0.15−20Xの関係を満たすことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔

技術分野

の関係を満たすものであるから、エッチングによる箔の十分な溶解がなされかつ過溶解が抑制され、エッチピットの形成が適正に行われ、静電容量の増大を図ることができる。

背景技術

0001

この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔に関する。

0002

アルミニウム電解コンデンサ用電極材として一般に用いられるアルミニウム箔には、その実効面積を拡大して単位面積当たりの静電容量を増大するため、通常、電気化学的あるいは化学的エッチング処理が施される。そして、エッチングによる拡面率の増大を図る有効な手段として、FeおよびSiの析出量を制御することは従来より知られているところであり、さらにエッチング特性を改善するためにFeおよびSiの析出量に加えて他の元素の析出量についても種々提案されている。

発明が解決しようとする課題

0003

例えば、特公平3−61333にはFeおよびSiの析出量の合計がこれら元素の含有量の10〜70%に規制されたアルミニウム合金箔が記載され、特開平8−209275には、Fe、Si、Cuの析出量が10〜70%に規制されたアルミニウム箔が開示されている。

0004

しかしながら、H18箔のような硬箔については、FeおよびSi、あるいはさらにCuの析出量が上述の範囲にあると、エッチング時に過溶解を起こすことが多く、特にFeおよびSi析出量の合計が20%を超えると溶解減量が増大して静電容量が低下するという問題があった。

課題を解決するための手段

0005

この発明は、このような技術背景に鑑み、硬箔であってエッチング特性の優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の提供を目的とする。

0006

この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、前記目的を達成するために、箔合金組成において、アルミニウム純度が99.9%以上であるとともに、Si:0.0010〜0.0100wt%、Fe:0.0010〜0.0100wt%、Cu:0.0005〜0.050wt%、Ga:0.0050wt%以下および不可避不純物を含有する硬箔であって、FeおよびSiの含有量の合計に対し、熱フェノール溶解法により測定されるFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)とGa含有量(wt%)(X)とが,
0.02−4X≦Y≦0.15−20X
の関係を満たすことを要旨とする。

0007

この発明において対象とされるアルミニウム合金箔は、冷間圧延後に焼鈍安定化処理を行わない硬箔であり、その代表的なものはH18箔である。また、交流エッチングによりスポンジエッチピッチを形成する低圧用箔として好適に使用できる。

0008

箔合金組成において、アルミニウム純度を99.9%以上の高純度とするとともに、Fe、Si、CuおよびGaの含有量を規制する。

0009

アルミニウム純度を99.9%以上とするのは、99.9%未満では不純物量が多くなって、Fe、Si、CuおよびGa含有量やFeおよびSiの析出量を制御しても、エッチング時に過溶解が生じやすくなってエッチング特性が低下するためである。

0010

Fe含有量およびSi含有量をそれぞれ0.0010〜0.0100%とするのは、上限値を超えると所定の析出量に制御することが困難となり、また下限値未満にFeおよびSiを除去するには精製コストがかかるためである。Fe含有量の好ましい上限値は0.0080wt%であり、Si含有量は好ましい上限値は0.0080wt%である。

0011

Cuは、エッチングピットを均一に分布させてエッチング特性を良好にする効果がある。Cu含有量は、0.0005wt%未満では前記効果に乏しく、0.0050wt%を超えると箔表面に過溶解を生じるため、0.0005〜0.050wt%とする必要がある。Cu含有量の好ましい下限値は0.0008wt%であり、好ましい上限値は0.010wt%である。

0012

Gaは、エッチングピットの成長を促進して拡面率を高める効果がある。Ga含有量は、増加に伴い自然電極電位が貴な方向に以降しエッチピットの形成が多くなるが、0.0050wt%を超えると箔表面に過溶解を生じるため、0.0050wt%以下とする必要がある。Ga含有量の好ましい上限値は0.0040wt%であり、また、拡面率を有効に向上させるために0.0005wt%以上が好ましい。なお、含有量が0.0050wt%以下であることから、Gaは析出せずにAlマトリックスに固溶されていると考えられる。

0013

この発明においては、Fe、Si、CuおよびGaを上述の範囲に規定した上で、FeおよびSiの析出量についても規定する。アルミニウム合金箔中において、FeおよびSiの一部はAl−Fe系析出物あるいはAl−Fe−Si系析出物として析出する。これらの析出物はアルミニウムマトリックスとの電位差によりエッチングの開始点となり、エッチピットの形成に重要な役割を果たすものであって、析出量によってエッチングによる拡面率が左右される。従って、この発明においては、FeおよびSiの析出量をFe、SiおよびGaの含有量との関係において次の(I)式の範囲を規定する。また、図1に(I)式が示す範囲を斜線で図示する。

0014

0.02−4X≦Y≦0.15−20X …… (I)
ただし、
X=Ga含有量(≦0.005wt%)
Y=FeおよびSiの析出量の合計/FeおよびSiの含有量の合計
析出量の割合を(I)式の範囲に規定するのは、析出量の割合が増えてY>0.15−20Xになるとエッチングのスポンジ層が過溶解し、一方析出量の割合が減少してY<0.02−4Xになると溶解が進行せず拡面率の向上が望めないためである。

0015

(I)式におけるFeおよびSiの析出量は、熱フェノール溶解法により測定する。熱フェノール溶解法とは、加熱したフェノールアルミニウム合金中の析出物以外の成分、即ちアルミニウムマトリックスおよび固溶成分のみを溶解するが、析出物を溶解しないという性質を利用して、アルミニウム合金箔から析出物を分別した上で、析出物中の元素を定量分析する方法である。また、析出量の測定方法として熱フェノール溶解法を採用するのは、FeおよびSi以外にCuおよびGaを含有し、さらには不可避不純物を含有するアルミニウム合金箔においても、析出したFeおよびSiを選択的に定量できるためである。

0016

熱フェノール溶解法によるFeおよびSiの析出量の測定手順の一例を次に示す。

0017

まず、供試片として、アルミニウム合金箔を適宜切断し、表面に付着している汚れ洗浄除去して量する。次に、供試片を170〜180℃に加熱したフェノール中に投入して、加熱しながら析出物以外の成分を溶解させる。加熱はフェノールの蒸発を防ぐために還流させながら行う。次に、フェノール溶解液から不溶成分である析出物を濾別し、析出物を酸に溶解させる。そして、析出物の溶解液に対し、原子吸光法やICP発光分析法などによりFeおよびSiの定量分析を行い、FeおよびSiの個々の析出量を得る。

0018

さらに、上記方法で求めたFeおよびSiの析出量、供試片の重量および既知のFe含有量およびSi含有量を用いて、FeおよびSiの含有量の合計に対するFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)を算出し、さらに、既知のGa含有量(X)にもとづき、(I)式を満たすかどうかを判定する。

0019

なお、FeおよびSiの析出量は、冷間圧延の途中で行う中間焼鈍の温度および時間を調整することにより制御できる。

0020

この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、アルミニウム純度、Fe、Si、CuおよびGa含有量が規定され、さらに所定の割合でFeおよびSiを析出させることにより、エッチングによる箔の十分な溶解がなされ、かつ過溶解が抑制される。

0021

次に、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔の具体的実施例について説明する。

0022

まず、表1に示す実施例1〜3、比較例4〜6の合金組成のアルミニウムスラブを面削して均質化処理を行った後、熱間圧延開始温度530℃で熱間圧延し、さらに常法により冷間圧延を施し、厚さ100μmの箔とした。なお、比較例4については冷間圧延の途中の厚さ0.6mmのときに240℃×6時間の中間焼鈍を行いFeおよびSiの析出を促した。

0023

次に、各アルミニウム箔について、熱フェノール溶解法によりFeおよびSiの個々の析出量を測定し、FeおよびSiの含有量の合計に対するFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)を計算により求めた。さらに、この析出量の割合(Y)とGa含有量(X)との関係を図1上に示す。

0024

次に、各アルミニウム合金箔について、エッチングおよび化成処理を行った。エッチング条件は、35℃の17%塩酸+0.04%硫酸+0.3%リン酸+0.6%硝酸+3%塩化アルミニウム溶液中にアルミニウム合金箔を浸漬し、電流密度0.3%A/cm2 で20Hzの正弦波交流を560秒間印加するものとした。また、化成条件は15%アジピン酸アンモニウム水溶液中で22Vで処理するものとした。

0025

次いで、化成処理した各アルミニウム合金箔についてLCRメーターで静電容量を測定した。その結果を、比較例6の静電容量を100としたときの相対比較にて表1に示す。

0026

0027

表1の結果から、FeおよびSiの析出量の割合をこの発明の範囲内に規制した実施例1〜3は、良好な静電容量が良好であることを確認できた。

図面の簡単な説明

0028

以上の次第で、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、箔合金組成において、アルミニウム純度が99.9%以上であるとともに、Si:0.0010〜0.0100wt%、Fe:0.0010〜0.0100wt%、Cu:0.0005〜0.050wt%、Ga:0.0050wt%以下および不可避不純物を含有する硬箔であって、FeおよびSiの含有量の合計に対し、熱フェノール溶解法により測定されるFeおよびSiの析出量の合計の割合(Y)とGa含有量(wt%)(X)とが,
0.02−4X≦Y≦0.15−20X

0029

図1この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔において、FeおよびSiの析出量の割合を示すグラフである。

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