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技術 廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法

出願人 千代田化工建設株式会社
発明者 加治均
出願日 1998年2月16日 (22年10ヶ月経過) 出願番号 1998-032971
公開日 1999年8月27日 (21年3ヶ月経過) 公開番号 1999-230519
状態 未査定
技術分野 廃棄物の焼却、燃料生成物の除去 廃棄物の焼却(2) 廃棄物のガス化・溶融
主要キーワード 高発熱量ガス 高発熱量燃料 低発熱量燃料 投入回数 噴出エネルギ 溶融固化物 定常負荷 熱分解領域
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図面 (3)

課題

燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグによって部分的にも塞がれることのない廃棄物直接溶融炉を提供する。

解決手段

移動層型炉1に形成した複数の燃焼支持ガス供給口10…にそれぞれ燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出すバーナ12…を設ける。バーナ12に燃料を供給する燃料供給装置ユニット22と、バーナ12に燃焼支持ガスを供給する燃焼支持ガス供給装置ユニット33とを設ける。燃焼溶融領域4から流れ落ちる溶融スラグにより燃焼支持ガス供給口10が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎をバーナ12から吹き出すように、燃焼支持ガス供給装置33及び燃料供給装置ユニット22が燃焼支持ガス及び燃料をバーナに供給する。

概要

背景

ゴミ等の廃棄物を燃焼させずに直接溶融させて、溶融スラグ可燃性分解ガスとに変換することにより廃棄物を処理する技術及びこの技術を実施するための廃棄物直接溶融炉は、30年以上前に米国において開発されたものであり、この技術及び廃棄物直接溶融炉に関しては、古くは米国特許第3,511,194号、特公昭51−42434号、特公昭52−24790号公報、特公昭57−10348号公報、特公昭61−49565号等に詳しく開示されている。

この廃棄物直接溶融炉では、廃棄物が乾燥する乾燥領域、乾燥した廃棄物が熱分解する熱分解領域及び熱分解した廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域が移動層型炉の内部に上方から下方に向かって順に形成される。また移動層型炉の炉底部側からは、燃焼溶融領域に酸素富化ガスまたは予熱空気からなる燃焼支持ガスが供給される。特公昭52−24790号公報等に開示されているように、移動層型炉の内部に燃焼支持ガスを供給する複数の燃焼支持ガス供給口は、移動層型炉内に形成される廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域の下側に位置する周壁部の部分に周方向に所定の間隔をあけて設けられている。なお燃焼支持ガスは、廃棄物が完全燃焼するのに必要な理論酸素量以下の酸素を含んでいる。そして燃焼溶融領域から落下した溶融スラグは、炉底部に一時的に貯溜後排出(一般的には連続的に排出)され、移動層型炉の乾燥領域の上方に形成された空間に溜まる可燃性分解ガスは炉の外部に排出される。

概要

燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグによって部分的にも塞がれることのない廃棄物直接溶融炉を提供する。

移動層型炉1に形成した複数の燃焼支持ガス供給口10…にそれぞれ燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出すバーナ12…を設ける。バーナ12に燃料を供給する燃料供給装置ユニット22と、バーナ12に燃焼支持ガスを供給する燃焼支持ガス供給装置ユニット33とを設ける。燃焼溶融領域4から流れ落ちる溶融スラグにより燃焼支持ガス供給口10が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎をバーナ12から吹き出すように、燃焼支持ガス供給装置33及び燃料供給装置ユニット22が燃焼支持ガス及び燃料をバーナに供給する。

目的

本発明の目的は、燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグによって部分的にも塞がれることのない廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、負荷が変動しても廃棄物の溶融処理を安定して行うことができる廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、負荷が変動しても、炉内温度及び炉内圧力に大きな変動を生じさせることがない廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、低負荷時における運転経費を低減できる廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、燃焼支持ガス供給口に設けるバーナに供給する燃料の発熱量及び供給量の調節が容易な廃棄物直接溶融炉を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

上壁部または周壁部の上方部分に廃棄物投入口を有し、前記周壁部の前記廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域の下側に位置する部分に周方向に所定の間隔をあけて複数の燃焼支持ガス供給口を有する移動層型炉と、前記廃棄物投入口から前記廃棄物を前記移動層型炉の炉内に投入する廃棄物投入装置と、前記複数の燃焼支持ガス供給口から前記移動層型炉内に燃焼支持ガスを供給する燃焼支持ガス供給装置とを具備する廃棄物直接溶融炉であって、前記複数の燃焼支持ガス供給口にそれぞれ設けられて前記燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出す複数のバーナと、前記複数のバーナに燃料を供給する燃料供給装置とを備え、前記燃焼溶融領域から流れ落ち溶融スラグにより前記複数の燃焼支持ガス供給口が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎を前記複数のバーナから吹き出すように、前記燃焼支持ガス供給装置及び前記燃料供給装置が前記燃焼支持ガス及び前記燃料を前記複数のバーナに供給することを特徴とする廃棄物直接溶融炉。

請求項2

前記燃焼支持ガス供給装置は、酸素濃度と燃焼支持ガス供給量とが調節可能に構成されており、前記燃料供給装置は、供給する前記燃料の発熱量と燃料供給量とが調節可能に構成されている請求項1に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項3

前記燃焼支持ガス供給装置及び前記燃料供給装置は、前記バーナから吹き出る前記火炎の温度が前記溶融スラグを固着させず且つ前記移動層型炉の炉壁を損傷させない火炎温度範囲に入り、しかも前記移動層型炉内を流れるガスの量が大幅に変動しないように、前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量並びに前記発熱量及び前記燃料供給量を調節するか、または前記発熱量及び前記燃料供給量を調節せずに前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量を調節することを特徴とする請求項2に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項4

前記燃焼支持ガス供給装置は、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置と、前記高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置と、前記高濃度酸素供給装置及び前記空気供給装置から供給される前記高濃度酸素及び前記予熱空気または圧縮空気を混合する混合器とから構成されている請求項2または3に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項5

前記燃料供給装置は、高発熱量燃料を供給量を調節して供給する高発熱量燃料供給装置と、前記高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置と、前記高発熱量燃料供給装置及び前記低発熱量燃料供給装置から供給される前記高発熱量燃料と前記低発熱量燃料を混合する混合器とから構成されている請求項2または3に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項6

前記燃料供給装置は、高発熱量燃料を供給量を調節して供給する高発熱量燃料供給装置と、前記高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置とから構成され、前記バーナは前記高発熱量燃料供給装置及び前記低発熱量燃料供給装置から前記高発熱量燃料及び前記低発熱量燃料の供給を受けて両者を混合する機能を有している請求項2または3に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項7

前記燃焼支持ガス供給装置は、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置と、前記高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置とから構成され、前記バーナは前記高濃度酸素供給装置及び前記空気供給装置から前記高濃度酸素及び前記予熱空気または圧縮空気の供給を受けて両者を混合する機能を有している請求項2または3に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項8

前記燃焼支持ガス供給装置は、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置と、前記高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置と、前記高濃度酸素供給装置及び前記空気供給装置から供給される前記高濃度酸素及び前記予熱空気または圧縮空気を混合する第1の混合器とから構成され、前記燃料供給装置は、高発熱量燃料を供給量を調節して供給する高発熱量燃料供給装置と、前記高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置と、前記高発熱量燃料供給装置及び前記低発熱量燃料供給装置から供給される前記高発熱量燃料と前記低発熱量燃料を混合する第2の混合器とから構成され、前記第1の混合器から前記複数のバーナに前記燃焼支持ガスがそれぞれ供給され、前記第2の混合器から前記複数のバーナに前記燃料がそれぞれ供給される請求項2または3に記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項9

上壁部または周壁部の上方部分に廃棄物投入口を有し、前記周壁部の前記廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域の下側に位置する部分に周方向に所定の間隔をあけて複数の燃焼支持ガス供給口を有する移動層型炉と、前記廃棄物投入口から前記廃棄物を前記移動層型炉の炉内に投入する廃棄物投入装置と、前記複数の燃焼支持ガス供給口から前記移動層型炉内に燃焼支持ガスを供給する燃焼支持ガス供給装置と、前記複数の燃焼支持ガス供給口にそれぞれ設けられて前記燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出す複数のバーナと、前記複数のバーナに燃料を供給する燃料供給装置とを具備し、前記燃焼支持ガス供給装置が酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量が調節可能に構成され、前記燃料供給装置が供給する前記燃料の発熱量及び燃料供給量が調節可能に構成されている廃棄物直接溶融炉の運転方法であって、前記燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグにより前記複数の燃焼支持ガス供給口が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎を前記複数のバーナから吹き出すように、前記燃焼支持ガス供給装置から前記複数のバーナに供給する前記燃焼支持ガスの前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量と前記燃料供給装置から前記複数のバーナに供給する前記燃料の前記発熱量及び前記燃料供給量を設定することを特徴とする廃棄物直接溶融炉の運転方法。

請求項10

前記廃棄物投入装置の稼働状態から前記移動層型炉の負荷状態を判定し、判定した前記移動層型炉の負荷状態に応じて、前記複数のバーナから吹き出る前記火炎の温度が前記溶融スラグを固着させず且つ前記移動層型炉の炉壁を損傷させない火炎温度範囲に入り、しかも前記移動層型炉内を流れるガスの量が大幅に変動しないように、前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量並びに前記発熱量及び前記燃料供給量を調節するか、または前記発熱量及び前記燃料供給量を調節せずに前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量を調節することを特徴とする請求項9に記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法。

請求項11

前記火炎温度範囲が1200℃〜1800℃である請求項10に記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法。

請求項12

前記廃棄物投入装置から前記移動層型炉に供給される前記廃棄物の供給量が設計量の80%以下になったときを低負荷と判定し、前記廃棄物の供給量が設計量の80%よりも大きいときを定常負荷と判定し、前記低負荷と判定しているときにおいて、前記複数のバーナからの噴射エネルギを前記定常負荷における前記複数のバーナからの噴射エネルギの80%以上とし、しかも前記火炎の温度が1200℃〜1800℃の前記火炎温度範囲に入るように、前記酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量並びに前記発熱量及び前記燃料供給量を調節することを特徴とする請求項9に記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法。

請求項13

前記低負荷と判定したときには、前記定常負荷のときよりも前記燃焼支持ガスの前記酸素濃度を低下させ且つ前記燃料の前記発熱量を低下させる請求項12に記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法。

技術分野

0001

本発明は、廃棄物を乾燥、熱分解燃焼溶融させることにより処理する廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法に関するものである。

背景技術

0002

ゴミ等の廃棄物を燃焼させずに直接溶融させて、溶融スラグ可燃性分解ガスとに変換することにより廃棄物を処理する技術及びこの技術を実施するための廃棄物直接溶融炉は、30年以上前に米国において開発されたものであり、この技術及び廃棄物直接溶融炉に関しては、古くは米国特許第3,511,194号、特公昭51−42434号、特公昭52−24790号公報、特公昭57−10348号公報、特公昭61−49565号等に詳しく開示されている。

0003

この廃棄物直接溶融炉では、廃棄物が乾燥する乾燥領域、乾燥した廃棄物が熱分解する熱分解領域及び熱分解した廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域が移動層型炉の内部に上方から下方に向かって順に形成される。また移動層型炉の炉底部側からは、燃焼溶融領域に酸素富化ガスまたは予熱空気からなる燃焼支持ガスが供給される。特公昭52−24790号公報等に開示されているように、移動層型炉の内部に燃焼支持ガスを供給する複数の燃焼支持ガス供給口は、移動層型炉内に形成される廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域の下側に位置する周壁部の部分に周方向に所定の間隔をあけて設けられている。なお燃焼支持ガスは、廃棄物が完全燃焼するのに必要な理論酸素量以下の酸素を含んでいる。そして燃焼溶融領域から落下した溶融スラグは、炉底部に一時的に貯溜後排出(一般的には連続的に排出)され、移動層型炉の乾燥領域の上方に形成された空間に溜まる可燃性分解ガスは炉の外部に排出される。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら従来の廃棄物直接溶融炉では、燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグが燃焼支持ガス供給口から吹き込まれる燃焼支持ガスによって冷却されて固化し、燃焼支持ガス供給口を部分的にまたは全体的に塞ぐ問題があった。燃焼支持ガス供給口が部分的にでも塞がれると、燃焼支持ガスの供給量すなわち噴出量が変わるため、移動層型炉内を流れるガス量が大きく変動して、廃棄物の溶融処理が不安定になる問題が発生する。

0005

本発明の目的は、燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグによって部分的にも塞がれることのない廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

0006

本発明の他の目的は、負荷が変動しても廃棄物の溶融処理を安定して行うことができる廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

0007

本発明の更に他の目的は、負荷が変動しても、炉内温度及び炉内圧力に大きな変動を生じさせることがない廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

0008

本発明の更に他の目的は、低負荷時における運転経費を低減できる廃棄物直接溶融炉及び廃棄物直接溶融炉の運転方法を提供することにある。

0009

本発明の他の目的は、燃焼支持ガス供給口に設けるバーナに供給する燃料発熱量及び供給量の調節が容易な廃棄物直接溶融炉を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明が改良の対象とする廃棄物直接溶融炉では移動層型炉を用いる。この移動層型炉は、上壁部または周壁部の上方部分に廃棄物投入口を有し、周壁部の廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域の下側に位置する部分に周方向に所定の間隔をあけて複数の燃焼支持ガス供給口を有している。また廃棄物直接溶融炉は、廃棄物投入口から廃棄物を移動層型炉の炉内に投入する廃棄物投入装置と、複数の燃焼支持ガス供給口から移動層型炉内に燃焼支持ガスを供給する燃焼支持ガス供給装置とを具備している。

0011

本発明においては、複数の燃焼支持ガス供給口にそれぞれ燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出す複数のバーナを設け、更にこれらのバーナに燃料を供給する燃料供給装置とを設ける。そして燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグにより複数の燃焼支持ガス供給口が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎を複数のバーナから吹き出すように、燃焼支持ガス供給装置及び燃料供給装置が燃焼支持ガス及び燃料を複数のバーナに供給する。このように燃焼支持ガス供給口に燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出す複数のバーナを設けて、バーナの火炎により燃焼支持ガス供給口から吹き込まれる燃焼支持ガスの温度を上げると、燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグが燃焼支持ガス供給口近傍で固化して、燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグにより部分的にも塞がれるのを阻止することができる。その結果、燃焼支持ガス供給口から供給されるガス量が変動するのを抑制することができて、廃棄物の溶融処理が安定する利点が得られる。

0012

燃焼支持ガス供給装置は、燃焼支持ガスを得るために酸素純度または濃度が90%以上の高濃度酸素を用いている。しかしながら高濃度酸素は高価であり、運転経費を低減するためには高濃度酸素の使用量をできるだけ減らすことが必要になる。そのためには、季節や時期に応じて異なる廃棄物が出てくる量の変動に併せて廃棄物直接溶融炉における廃棄物の処理量(負荷)を変動させ、負荷に応じて燃焼支持ガスの濃度及び供給量を調節するのが好ましい。しかしながら現在稼働している廃棄物直接溶融炉の多くでは、燃焼支持ガスの濃度及び供給量の調節をほとんど行っていない。廃棄物直接溶融炉では、安定した廃棄物の溶融処理を行うために、移動層型炉内の廃棄物の上面レベルをできるだけ一定のレベル範囲に入るように、廃棄物投入装置から移動層型炉内に廃棄物を投入する必要がある。そのため燃焼支持ガスの供給量を調節しなければ、廃棄物の量が少なくなる季節に、単位時間当たりの廃棄物の投入回数が変動すると、移動層型炉内の廃棄物の上面レベルが変動して廃棄物の溶融処理が不安定になる問題が発生するだけでなく、高濃度酸素の使用量が減らないために、廃棄物の処理量が減っているにもかかわらず、運転経費が減らないという問題も発生する。

0013

本発明の装置では、燃焼支持ガス供給装置は酸素濃度と燃焼支持ガス供給量とが調節可能に構成されており、燃料供給装置は供給する燃料の発熱量と燃料供給量とが調節可能に構成されている。燃焼支持ガス供給装置及び燃料供給装置により、バーナから吹き出る火炎の温度が溶融スラグを固着させず且つ移動層型炉の炉壁を損傷させない火炎温度範囲に入り、しかも移動層型炉内を流れるガスの量が大幅に変動しないように(移動層型炉の炉内温度が許容炉内温度範囲に入るように)、酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量並びに発熱量及び燃料供給量を調節するか、または発熱量及び燃料供給量を調節せずに酸素濃度及び前記燃焼支持ガス供給量を調節すれば、負荷が変動しても廃棄物の溶融処理を安定して行える。

0014

なお酸素濃度の調整と燃焼支持ガス供給量の調節をするためには、例えば燃焼支持ガス供給装置を、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置と、高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置と、高濃度酸素供給装置及び空気供給装置から供給される高濃度酸素及び予熱空気または圧縮空気を混合する混合器とから構成すればよい。予熱空気を用いると、空気を混合して酸素濃度を調節した場合でも、バーナの火炎の温度の低下を抑制できる。また燃料の発熱量と燃料供給量とを調節するためには、例えば燃料供給装置を、高発熱量燃料を供給量を調節して供給する高発熱量燃料供給装置と、高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置と、高発熱量燃料供給装置及び低発熱量燃料供給装置から供給される高発熱量燃料と低発熱量燃料を混合する混合器とから構成することができる。この装置では、高発熱量燃料と低発熱量燃料の混合量を変えることにより燃料の発熱量と燃料供給量を調節することができる。

0015

前述のような燃焼支持ガス供給装置を用いれば、負荷の変動に応じた(単位時間当たりの廃棄物の投入量の変動に応じた)適切な酸素濃度と燃焼支持ガス供給量(移動層型炉内の廃棄物の上面レベルの変動を抑制できる酸素濃度と燃焼支持ガス供給量)を選択できる。低負荷時には、廃棄物の溶融処理速度を落として移動層型炉内の廃棄物の上面レベルの変動を抑制することになるため、燃焼支持ガス中の酸素濃度を低下させることになる。バーナから見ると、酸素濃度が低下することは、空気比が1に近付くことを意味し、燃料の発熱量が同じであれば火炎の温度が上昇することを意味する。火炎の温度が上がりすぎると、移動層型炉の炉壁に熱による損傷を与えることになる。そのため燃焼支持ガス中の酸素濃度を低下させる場合には、バーナからの火炎の温度を溶融スラグを固着させず且つ移動層型炉の炉壁を損傷させない火炎温度範囲(具体的には1200℃〜1800℃)に入れる調節が必要になる。単に発熱量が同じ燃料を供給する場合にその供給量を下げることにより火炎の温度を低下させることも考えられるが、移動層型炉内を流れるガス量(燃焼排ガス+燃焼支持ガス)が変動すると廃棄物の下側への移動量が異なってくるだけでなく、ガスと廃棄物との接触・熱交換が不十分となり、廃棄物の溶融処理が不安定になる問題が発生する。そのため燃料の供給量を調節するだけで、火炎の温度を調節することは適当でない。本発明では、燃料の発熱量の調節が可能であり、しかも燃焼支持ガス供給量と燃料供給量の調節も可能であるため、低負荷時に燃料の発熱量を低下させてバーナの火炎の温度の上昇を防ぎ、しかも移動層型炉内を流れるガス量の変動を抑制できる。

0016

なお燃料供給装置を高発熱量燃料を供給量を調節して供給する高発熱量燃料供給装置と高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置とから構成し、バーナとして高発熱量燃料供給装置及び低発熱量燃料供給装置から高発熱量燃料及び低発熱量燃料の供給を受けて両者を混合する機能を有するものを用いれば、混合器を別個に設ける必要がなくなる。

0017

また燃焼支持ガス供給装置を、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置と、高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置とから構成し、バーナとして高濃度酸素供給装置及び空気供給装置から高濃度酸素及び予熱空気または圧縮空気の供給を受けて両者を混合する機能を有するものを用いれば、混合器を別個に設ける必要がなくなる。

0018

本発明の廃棄物直接溶融炉を運転方法では、燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグにより複数の燃焼支持ガス供給口が部分的にまたは全体的に塞がれるのを阻止する火炎を複数のバーナから吹き出すように、燃焼支持ガス供給装置から複数のバーナに供給する燃焼支持ガスの酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量と燃料供給装置から複数のバーナに供給する燃料の発熱量及び燃料供給量を設定する。

0019

負荷の変動に対応するためには、廃棄物投入装置の稼働状態から移動層型炉の負荷状態を判定する。そして判定した移動層型炉の負荷状態に応じて、複数のバーナから吹き出る火炎の温度が溶融スラグを固着させず且つ移動層型炉の炉壁を損傷させない火炎温度範囲に入り、しかも移動層型炉内を流れるガスの量が大幅に変動しないように(移動層型炉の炉内温度が許容炉内温度範囲に入るように)、酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量並びに発熱量及び燃料供給量を調節する。

0020

より具体的には、廃棄物投入装置から移動層型炉に供給する廃棄物の供給量が設計量の80%以下になったときを低負荷と判定し、廃棄物の供給量が設計量の80%よりも大きいときを定常負荷と判定する。そして低負荷と判定しているときにおいて、複数のバーナからの噴射エネルギを定常負荷における複数のバーナからの噴射エネルギの80%以上とし、しかも火炎の温度が1200℃〜1800℃の火炎温度範囲に入るように、酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量並びに発熱量及び燃料供給量を調節するのが好ましい。このようにすると、低負荷時においても燃焼支持ガス供給口が部分的にまたは全体的に固化した溶融スラグによって塞がれるのを阻止することができて、しかも安定な溶融処理を行える利点がある。

発明を実施するための最良の形態

0021

下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の廃棄物直接溶融炉の実施の形態の一例の概略構成図である。同図において、1は一般的にシャフト炉と呼ばれる移動層型炉であり、この移動層型炉1の内部には廃棄物(一般的にはゴミ)が乾燥する乾燥領域2、乾燥した廃棄物が熱分解する熱分解領域3及び熱分解した廃棄物が燃焼し且つ溶融する燃焼溶融領域4が移動層型炉1の内部に上方から下方に向かって順に形成されている。これら乾燥領域2、熱分解領域3及び燃焼溶融領域4が形成される理由及び各領域において発生している現象については、特公昭51−42434号公報や特公昭52−24790号公報等の公知の文献に詳しく説明されている。また移動層型炉1の周壁部1aの上方部分には廃棄物を炉内に供給するための廃棄物供給口5が形成されており、廃棄物投入装置6からこの廃棄物供給口5を通して、廃棄物が適宜に炉内に供給される。

0022

移動層型炉1の底壁部7上には、燃焼溶融領域4から流れ落ちた溶融スラグが一時的に貯溜される貯溜部8が形成されており、溶融スラグは図示しない溶融スラグ出口を通して炉外に連続的に排出される。炉外に排出された溶融スラグは、公知の方法により冷却されて溶融固化物として処理される。溶融スラグの固化技術に関しては、例えば特公昭51−42434号公報、特公昭52−24790号公報、特公昭57−10348号公報、特公昭61−49565号公報等に詳しく説明されている。

0023

周壁部1aの底壁部7寄りの部分には、環状のくびれ部分9が形成されている。くびれ部分9には上方に向かって開く環状の傾斜壁部9aと下方に向かって開く環状の傾斜壁部9bとが形成されている。上側の傾斜壁部9aは部を構成しており、下側の傾斜壁部9bには複数の燃焼支持ガス供給口10…が周方向に所定の間隔をあけて形成されている。燃焼支持ガス供給口10…の数は任意であるが、この例では8つの燃焼支持ガス供給口10…が等間隔で形成されている。なお図1においては例示的に2つの燃焼支持ガス供給口9を示してある。またくびれ部分9の中央部には、燃焼溶融領域4から流れ落ちる溶融スラグが燃焼支持ガス供給口10…側に流れ込むのを極力防止する環状の案内部材11が配置されている。

0024

この例では、燃焼支持ガス供給口10…に燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出すバーナ12…がそれぞれ挿入されて固定されている。このバーナ12は、例えば燃料供給管を内側にして燃料供給管と燃焼支持ガス供給管とが同心的に配置された構造を有しており、燃料と燃焼支持ガスとはバーナ12の先端部で混合されるようになっている。バーナ12…での燃焼には燃焼支持ガスの一部が利用される。この例では、バーナ12…は、貯溜部8内の溶融スラグに向かって火炎を吹き出すように配置されており、バーナ12の火炎は溶融スラグが燃焼支持ガス供給口10…に付着して固化するのを防止する機能と、貯溜部8内の溶融スラグが固化するのを防止する機能を発揮している。

0025

この例では、1台のバーナ12に対して1台ずつ個別に燃料供給装置ユニット22及び燃焼支持ガス供給装置ユニット33が設けられている。燃料供給装置ユニット22は、LPGLNG等の高発熱量ガス灯油重油等の高発熱量液体燃料等の高発熱量燃料の供給量を調節して供給することができる高発熱量燃料供給装置13を備えている。この例の高発熱量燃料供給装置13は、高発熱量燃料が充填されたを燃料タンク14と流量制御弁15とから構成される。また燃料供給装置ユニット22は、熱分解ガス燃焼排気ガス等のように高発熱量燃料よりも発熱量の低い低発熱量燃料を供給量を調整して供給する低発熱量燃料供給装置16を備えている。この例の低発熱量燃料供給装置16は、低発熱量燃料が充填された燃料タンク17と流量制御弁18とから構成されている。低発熱量燃料として用いる燃焼排気ガスとしては、移動層型炉1から排出される排気ガス清浄したものを用いることができる。なお低発熱量燃料は、空気で自燃できる1000kcal/Nm3 以上の発熱量を有するものを用いる。高発熱量燃料供給装置13から出力される高発熱量燃料と低発熱量燃料供給装置16から出力される低発熱量燃料とは混合器19により混合される。なお混合器19を設けていても、高発熱量燃料だけまたは低発熱量燃料だけを混合器19を通してバーナ12に供給するようにしてもよいのは勿論である。20及び30は、それぞれ流量計である。

0026

燃焼支持ガス供給装置ユニット33は、酸素濃度が90%以上の高濃度酸素を供給量を調節して供給する高濃度酸素供給装置23と、高濃度酸素よりも酸素濃度が低い予熱空気また圧縮空気を供給量を調節して供給する空気供給装置26と、高濃度酸素供給装置23及び空気供給装置26から供給される高濃度酸素及び予熱空気または圧縮空気を混合する混合器29とから構成されている。高濃度酸素供給装置23は酸素濃度が90%以上(具体的には約93%)の高濃度酸素が充填された酸素タンク24と流量制御弁25とから構成されている。また空気供給装置26は、予熱空気また圧縮空気が充填された空気タンク27と流量制御弁28とから構成されている。30及び31は、それぞれ流量計であり、32は混合器29に供給される空気の温度を測定する温度計である。

0027

燃焼支持ガスの酸素含有量の許容範囲については、特公昭52−24790号公報に詳しく説明されている。すなわち廃棄物の投入量に対する燃焼支持ガス中の酸素重量比が1.0:0.15から1.0:0.40の許容範囲である。したがってこの例でもこの許容範囲において燃焼支持ガス中の酸素含有量を調節する。

0028

なおこの例では、各バーナ12に対して個別に設けられた複数の燃料供給装置ユニット22により燃料供給装置が構成され、各バーナ12に対して個別に設けられた複数の燃焼支持ガス供給装置ユニット33により燃焼支持ガス供給装置が構成されている。

0029

また34は、各バーナ12に対して個別に設けられた燃料供給装置ユニット22及び燃焼支持ガス供給装置ユニット33の流量計20,21,30,31からのデータ及び温度計32からデータ並びに廃棄物投入装置6から移動層型炉1に供給する廃棄物の供給量すなわち投入量に関するデータに基づいて、演算と判定を行い、その結果に基づいて各燃料供給装置ユニット22及び燃焼支持ガス供給装置ユニット33の流量制御弁15,18,25,28に制御指令を与える制御装置である。この制御装置34は、廃棄物投入装置6から得た移動層型炉1に供給する廃棄物の供給量すなわち投入量に関するデータ(例えば単位時間あたりの投入回数)に基づいて、廃棄物直接溶融炉の負荷状態を判定する。一般的に廃棄物の処理量が多いときを基準にして設計量が定められるので、例えば廃棄物投入装置6から移動層型炉1に供給される廃棄物の供給量が設計量の80%以下になったときを低負荷と判定し、廃棄物の供給量が設計量の80%よりも大きいときを定常負荷と判定する。負荷の判断基準を更に細かくしてもよいのは勿論である。そして制御装置34は、負荷の状態が低負荷と判定すると、複数のバーナ12…からの噴射エネルギ(バーナから噴射される燃焼支持ガスと燃料の合計の噴出エネルギ)を定常負荷における複数のバーナ12…からの噴射エネルギの80%以上とし、しかも各バーナ12…から出る火炎の温度が1200℃〜1800℃の火炎温度範囲に入るように、各燃焼支持ガス供給装置ユニット33からバーナ12に供給する燃焼支持ガスの酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量と燃料供給装置ユニット22からバーナ12に供給する燃料の発熱量及び燃料供給量を調節するための、制御指令を各流量制御弁15,18,25,28に出力する。ここで噴射エネルギとは、質量流量と速度の2乗の積と定義される。流量計20,21,30,31は、この噴射エネルギの演算に用いる質量流量と速度に関するデータを検出している。

0030

低負荷時に、複数のバーナ12…からの噴射エネルギを定常負荷(高負荷時)における複数のバーナ12…からの噴射エネルギの80%以上にするという条件は、負荷の変動にかかわらず移動層型炉1内を流れるガスの量が大幅に変動しないようにするための条件である。これは移動層型炉1内を流れるガス(燃焼支持ガス+燃焼排ガス)の量が大幅に変動すると、炉内温度及び炉内圧力が大きく変動し、移動層型炉1内における廃棄物の溶融処理が不安定になって、移動層型炉1内の廃棄物の上面レベルを所定の範囲内に維持することができなくなるのを防ぐためである。なお燃焼支持ガス供給量及び燃料供給量がそれぞれ常に一定になれば、この条件は満たされる。また燃焼支持ガス供給量が増えてしまう場合には、燃料供給量を減らせばよく、また燃料供給量が増えてしまう場合には燃焼支持ガス供給量を減らせばよい。

0031

また各バーナ12…から出る火炎の温度を1200℃〜1800℃の火炎温度範囲に入るようにするのは、以下の理由による、ます負荷の変動に応じて燃焼支持ガスの酸素含有量を調節した場合に、火炎の温度が1200℃よりも下がると燃焼溶融領域4から流れ落ちる溶融スラグにより燃焼支持ガス供給口11(この例ではバーナ12の吹き出し口)が部分的にまたは全体的に塞がれてしまうため、火炎の温度の下限を1200℃以上にしているのである。また負荷の変動に応じて燃焼支持ガスの酸素含有量を調節した場合に、火炎の温度が1800℃よりも上がってしまうと、火炎が移動層型炉1の炉壁を損傷させるおそれがあるため、火炎の温度の上限を1800℃にしているのである。

0032

なお酸素濃度の希釈に用いる空気の温度が高い場合には、低濃度の酸素で燃焼できるため、制御装置34は温度計32により測定した空気の温度も制御指令発生の基礎データとして用いている。

0033

次にこの装置を用いた最も簡単な運転方法の具体例を説明する。例えば、前述の定常負荷(高負荷)状態を判定しているときには、流量制御弁25を開き、流量制御弁28を完全に閉じて高濃度酸素だけをバーナ12に供給する。そしてこのときには流量制御弁15を開き、流量制御弁18を閉じて高発熱量燃料だけをバーナ12に供給する。なおこのときにはバーナ12の火炎の温度が1200℃以下にならないように燃料供給量及び燃焼支持ガス供給量を定める。また前述の低負荷状態を判定しているときには、流量制御弁25を開き、流量制御弁28も開き高濃度酸素と空気とを混合器29で混合して、所定の酸素濃度の燃焼支持ガスをバーナ12に供給する。なお廃棄物を効率的に熱分解させることを考慮した場合、この酸素濃度の限界値は、現状40%以上であると考えられる。そしてこのときには流量制御弁15を閉じ、流量制御弁18を開いて低発熱量燃料だけをバーナ12に供給する。このときの各流量制御弁の開度は、前述の通り、複数のバーナ12…からの噴射エネルギが定常負荷(高負荷時)における複数のバーナ12…からの噴射エネルギの80%以上になるように適宜に定めればよい。なおこの場合でも、周知の通り、廃棄物の投入量に対する燃焼支持ガス中の酸素重量比が1.0:0.15から1.0:0.40の許容範囲になければならないのは勿論である。

0034

このように運転すると低負荷時において、酸素濃度が下がり、燃料の発熱量が下がることにより、バーナの火炎の温度が1800℃より高くなるのを防ぐことができる。空気に予熱空気を用いる場合には、常温の圧縮空気を使用する場合よりも酸素濃度を下げることができる。このように低負荷時に酸素濃度を下げると、高濃度酸素の使用量が減るために、運転経費を大幅に低減できる。

0035

上記の例は負荷の変動に2段階で応じる例であるが、負荷の変動に多段階に応じる場合には、高発熱量燃料供給装置13から出力される高発熱量燃料と低発熱量燃料供給装置16から出力される低発熱量燃料とを混合器19で混合して作った燃料を用いることになる。この場合、制御装置34は前述の各種の条件を満たすように各流量制御弁の開度を定める。

0036

上記例では、各バーナ12に対して個別に燃料供給装置ユニット22及び燃焼支持ガス供給装置ユニット33を設けているが、複数台のバーナ12…に対して1台の燃料供給装置及び燃焼支持ガス供給装置を設けて、これら燃料供給装置及び燃焼支持ガス供給装置から複数台のバーナ12…に燃料及び燃焼支持ガスを供給するようにしてもよい。その場合には、図2に示すように、前述の燃料供給装置ユニット22及び燃焼支持ガス供給装置ユニット33を燃料供給装置及び燃焼支持ガス供給装置として用いればよい。

0037

また上記例では、燃料供給装置ユニット22において混合器19を用いているが、バーナ自体が高発熱量燃料供給装置ユニット及び低発熱量燃料供給装置ユニットから高発熱量燃料及び低発熱量燃料の供給を受けて両者を混合する機能を有している場合には、燃料供給装置ユニット22に混合器19を設ける必要はない。同様に、上記例では、燃焼支持ガス供給装置ユニット33において混合器29を用いているが、バーナ自体が高濃度酸素及び予熱空気または圧縮空気の供給を受けて両者を混合する機能を有している場合には、燃焼支持ガス供給装置ユニット33に混合器29を設ける必要がなくなる。

0038

更に前述の具体例のように高発熱量燃料と低発熱量燃料とを完全に切り換えて使用する場合には、燃料供給装置ユニット22に混合器19を設ける必要がないため、バーナ12の燃料供給管に高発熱量燃料供給装置13の出力と低発熱量燃料供給装置16の出力を分岐管を介してそれぞれ接続すればよい。

0039

また上記例では、酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量と発熱量及び燃料供給量の両方を調節しているが、発熱量及び燃料供給量を調節せずに、酸素濃度及び燃焼支持ガス供給量を調節するだけで、バーナから吹き出る火炎の温度を溶融スラグを固着させず且つ移動層型炉1の炉壁を損傷させない火炎温度範囲に入れ、しかも移動層型炉1内を流れるガスの量が大幅に変動しないようにしてもよいのは勿論である。

発明の効果

0040

本発明のように、燃焼支持ガス供給口に燃焼支持ガスと燃料とを同時に吹き出す複数のバーナを設けて、バーナの火炎により燃焼支持ガス供給口から吹き込まれる燃焼支持ガスの温度を上げると、燃焼溶融領域から流れ落ちる溶融スラグが燃焼支持ガス供給口近傍で固化して、燃焼支持ガス供給口が固化した溶融スラグにより部分的にも塞がれるのを阻止することができる。その結果、燃焼支持ガス供給口から供給されるガス量が変動するのを抑制することができて、廃棄物の溶融処理が安定するという効果が得られる。

0041

また本発明によれば、燃料の発熱量の調節が可能であり、しかも燃焼支持ガス供給量と燃料供給量の調節も可能であるため、低負荷時に燃料の発熱量を低下させてバーナの火炎の温度の上昇を防ぎ、しかも移動層型炉内を流れるガス量の変動を抑制できる。

図面の簡単な説明

0042

図1本発明の廃棄物直接溶融炉の実施の形態の一例の概略構成図である。
図2本発明の廃棄物直接溶融炉の実施の形態の他で用いる燃料供給装置及び燃焼支持ガス供給装置と複数のバーナとの接続関係を示す図である。

--

0043

1移動層型炉
4燃焼溶融領域
5廃棄物供給口
10燃焼支持ガス供給口
12バーナ
13高発熱量燃料供給装置
16低発熱量燃料供給装置
22燃料供給装置ユニット
23高濃度酸素供給装置
26空気供給装置
33 燃焼支持ガス供給装置ユニット
34 制御装置

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