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技術 立方晶炭化珪素単結晶薄膜の作製方法

出願人 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明者 児島一聡吉川正人
出願日 1998年2月10日 (22年10ヶ月経過) 出願番号 1998-027980
公開日 1999年8月24日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1999-228297
状態 特許登録済
技術分野 結晶、結晶のための後処理 CVD 気相成長(金属層を除く)
主要キーワード 立方晶型 不活性処理 有機溶剤処理 立方晶炭化珪素 化学的エッチング処理 結晶成長初期 SiC薄膜 最外殻
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この項目の情報は公開日時点(1999年8月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

基板エピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で弱く結合させることにより、Si基板立方晶炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜格子定数の違いによる結晶の歪み、転位格子欠陥等の発生を抑制し、3C−SiC薄膜品質を改善するものである。

構成

Si基板表面に存在する活性ダングリングボンド不活性化してSi基板と3C−SiCのエピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で結合させるようにするために、その表面を有機溶剤処理化学的エッチング処理及び超純水中煮沸処理することにより、上記ダングリングボンドを水素原子終端してSi基板表面を不活性化させ、次に、この不活性処理された基板をCVD装置反応炉搬入し、基板温度が終端水素原子の脱離温度以下でソースガスを反応炉中に導入し、結晶成長を開始する。

概要

背景

従来のSi基板上への3C−SiCのヘテロエピタキシヤル成長では、1300℃〜1400℃の高温炭素源のみを供給する事によりSi基板表面炭化し、薄いSiC層を形成させる。その後、炭素及び珪素源からなるソースガスを供給することにより3C−SiCのエピタキシヤル成長を行う。

概要

基板とエピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で弱く結合させることにより、Si基板と立方晶炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜格子定数の違いによる結晶の歪み、転位格子欠陥等の発生を抑制し、3C−SiC薄膜品質を改善するものである。

Si基板表面に存在する活性ダングリングボンド不活性化してSi基板と3C−SiCのエピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で結合させるようにするために、その表面を有機溶剤処理化学的エッチング処理及び超純水中煮沸処理することにより、上記ダングリングボンドを水素原子終端してSi基板表面を不活性化させ、次に、この不活性処理された基板をCVD装置反応炉搬入し、基板温度が終端水素原子の脱離温度以下でソースガスを反応炉中に導入し、結晶成長を開始する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

請求項2

特許請求の範囲第1項記載の立方晶炭化珪素単結晶薄膜の作製方法で、結晶成長初期基板温度が600℃以下でソースガス反応炉内へ導入する方法。

技術分野

0001

本発明は3C−SiCの結晶性の向上に係り、高品質立方晶炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜を得んとするものである。

背景技術

0002

従来のSi基板上への3C−SiCのヘテロエピタキシヤル成長では、1300℃〜1400℃の高温炭素源のみを供給する事によりSi基板表面炭化し、薄いSiC層を形成させる。その後、炭素及び珪素源からなるソースガスを供給することにより3C−SiCのエピタキシヤル成長を行う。

発明が解決しようとする課題

0003

Si基板のSiと3C−SiCとの間には約20%の格子定数の差が存在し、それが結晶の歪み、転位格子欠陥等の発生原因となり、3C−SiCの結晶性、電気特性光学特性等の物性を著しく低下させ、エピタキシヤル膜の品質を悪化させる。本発明は、Siと3C−SiCの格子定数の違いによる3C−SiC単結晶薄膜の品質の低下を改善するためになされたものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、基板とエピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で弱く結合させることにより、格子定数の違いによる結晶の歪み、転位、格子欠陥等の発生を抑制し、3C−SiC単結晶薄膜の品質を改善するものである。

0005

即ち、本発明の立方晶型炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜の作製方法は、(1)Si基板表面に存在する活性ダングリングボンド不活性化してSi基板と3C−SiCの成長エピタキシヤル膜との界面をVan der Waals力で結合させるようにするために、その表面を有機溶剤処理化学的エッチング処理、及び超純水中での煮沸処理することにより、上記ダングリングボンドを水素原子終端させてSi基板表面を不活性化させ、(2) この不活性処理されたSi基板をCVD装置反応炉中に搬入し、基板温度が、その終端水素原子の脱離温度の600℃以下で、ソースガスを反応炉内へ導入して立方晶炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜の作製を開始することからなるものである。

発明を実施するための最良の形態

0006

(ダングリングボンドについて)SiやGaAs等の共有結合物質は、原子は、最接近の原子と互いに最外殻電子共有する事で結晶し、結晶を構成するが、この電子を共有した結合手ボンドといい、理想的な結晶の場合、結晶中の原子は、その最接近の原子がすべて存在するために、最外殻の電子はすべて互いに共有され、ボンドを構成している。

0007

しかし、実際の結晶の場合、格子欠陥が存在するので、その部分では、最接近の原子がすべて存在せず、そのために原子の最外殻電子がすべて共有されなくなる。この共有されなくなった電子の結合手がダングリングボンドといわれる。

0008

結晶表面では、原子は、片側が空間に接しているために、結晶中の原子に比べて最接近の原子が少なく、最外殻電子がすべて共有されないために、必ずダングリングボンドが存在する。

0009

結晶成長においては、結晶表面に供給された原子が、このダングリングボンドの電子を共有することで、互いに結合し、結晶が成長する。

0010

(本発明におけるダングリングボンドについて)Si基板の表面に3C−SiCのような異なる物質を成長させる場合にも、Si基板表面のダングリングボンドの電子がC原子によって共有されることによりSiCの結晶成長が始まる。しかし、Siの表面にSiが結合して電子を共有する場合と、Cが結合して電子を共有する場合とは、その結合距離が異なる。その結果、このような状態で原子が結合しようとすると、歪みが入り、それが転位や格子欠陥の原因となって結晶性を悪化させることになる。これは、即ち、Si基板表面で、CがSiのダングリングボンドと結合しようとすることによるものである。

0011

そこで、CがSi基板表面のSiのダングリングボンドと結合しないように、予め、水素原子で終端することにより、歪みが入りにくくなるために、3C−SiCの結晶性が改善される。

0012

即ち、本発明においては、基板とエピタキシヤル膜との界面をVan derWaals力で結合させるには、基板表面を不活性な状態にしなければならない。Si基板では、その表面に活性なダングリングボンドが存在するので、基板を超純水中で煮沸することによりダングリングボンドを水素原子で終端し、Si基板表面を不活性化させる。この基板を用いて、終端水素上に3C−SiCをエピタキシヤル成長させる。

0013

このとき、Si基板の水素終端を維持した状態で成長を行うために、ソースガスの反応炉内への導入開始温度を水素の脱離温度以下とする。

0014

(本発明におけるソースガスについて)本発明のソースガスとしては、プロパンシランが用いられる。この他にアセチレンテトラメチルシランモノメチルシランジメチルシラン等も用いられる。

0015

Si基板は面方位(111)の基板を使用した。この基板の水素終端は、次のように行った。Si基板はアセトンエタノールの順に2分間超音波洗浄を行うことにより脱脂を行った。次に、この基板を濃度1%のHF水溶液中で1分間エッチングを行い、表面酸化膜を除去した。超純水リンス後沸騰超純水中で2分間煮沸することにより、水素終端を行った。

0016

この基板をCVD装置に搬入後、図1に示す様な温度プログラムで結晶成長を行った。具体的には、CVD装置の反応炉中に水素ガスを導入しながら、Si基板を20分間で500℃まで加熱し、その状態を10分間維持した。その後、水素ガスに加えてソースガスであるプロパンガス及びシランガスを導入しながら、Si基板を1060℃まで急速に加熱し、基板の表面に立方晶炭化珪素(3C−SiC)単結晶薄膜を作製した。

0017

即ち、終端水素は、約600℃で脱離するため、図1に示すようにソースガスは基板温度500℃で導入を開始し、その直後に基板温度を1060℃まで急速昇温することで成長を行った。本実施例ではソースガスとしてプロパンとシランを使用し、キャリアーガスとして水素を使用した。成長条件は次の通りであった。

0018

0019

この条件で作製した3C−SiCのX線回折測定の結果を図2に示す。図2から明らかなように、上記の条件で得られた3C−SiCは面方位(111)の単結晶である。なお、上記の実施例のうち、成長条件については本発明で使用したCVD装置における最適条件であり、CVD装置自体に依存するものである。

発明の効果

0020

この単結晶の結晶性及び歪みについて、膜厚が同程度の従来技術で作製した面方位(001)、(111)の3C−SiC単結晶との比較を行った。比較を容易にするために厚さ約0.5μmの薄い3C−SiCを用いた。結晶性についてはX線回折ピーク半値幅、歪みについては、そのピーク位置から歪みの大きさを見積もった。ここで用いたピークは、面方位(111)については(111)面の回折ピーク、面方位(001)については(002)面の回折ピークである。その結果を次に示す。

0021

0022

この表から明らかなように、本発明で使用した方法を用いると、従来技術で作製した3C−SiCに比べ、半値幅、歪み共に減少している。このことから、本発明で使用した方法を用いることにより、従来よりも結晶性を向上させた良質の3C−SiCを作製することができる。

図面の簡単な説明

0023

図1CVD装置を使用して本発明の方法により3C−SiCを成長させる工程を示す図である。
図2本発明の方法により作製した3C−SiCのX線回折測定の結果を示す図である。

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