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技術 酸素ガス濃縮方法および装置

出願人 長廣泰藏植野信治
発明者 長廣泰藏
出願日 1998年2月18日 (22年10ヶ月経過) 出願番号 1998-051247
公開日 1999年8月24日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1999-228107
状態 未査定
技術分野 吸着による気体の分離 酸素;オゾン;酸化物一般
主要キーワード 供給元圧 木板製 口がい 流量制限オリフィス 耐熱仕様 タイムサイクル 小型フィルタ バッファー容器
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

希釈用バイパス回路を設けずに所望の濃度の酸素ガスが得られるようにする。

解決手段

吸着塔への原料の空気の供給時間を長くして吸着破過後も空気を供給して濃縮された酸素ガスの濃度を薄めるようにした。

概要

背景

酸素ガスは、オゾンガス製造などに使用される工業用酸素源として、低肺機能患者などに使用される医療用酸素源として、過激スポーツ、長時間の就業勉強過度飲酒喫煙等の後に一時的な血中酸素欠乏状態の際の呼吸補助等に使用されている。そのため酸素供給装置要望が高い。

このような酸素ガスを供給するための装置として、空気中の酸素濃度を高めつまり酸素ガスを濃縮する方法として従来よりPSA方式が知られている。

このPSA方式を採用した酸素ガス濃縮装置の従来例は、図8に示す通りの構成のものである。

図8に示す従来の装置において、21はエアーフィルター、22はコンプレッサー、23は原料供給路、25は第1の吸着塔、26は第2の吸着塔である。これら第1、第2の吸着塔には、いずれも例えば活性炭ゼオライト等の吸着剤充填されている。27、28は夫々濃縮された酸素ガスの流路、31、32、33、34、35はいずれも電磁弁、36、37は逆流防止弁、38はバッファー容器、39は圧力調整弁、41は希釈用空気バイパス回路、42は流量調整弁、43は逆流防止弁、44は排出脱着ガス、45は吸着された窒素ガスの脱着を行なうため、高圧状態吸着操作中の吸着塔にて濃縮された酸素ガスの一定量を低圧状態脱着操作中の一方の吸着塔へ供給するためのオリフィスである。

この図8に示す装置は、原料空気をエアーフィルター21を通して送り込み、エアーコンプレッサー22により所望の圧力に圧縮し、この圧力空気を原料供給路23を通して第1の吸着塔25又は第2の吸着塔26に供給する。ここで電磁弁31、32、33、34を用いて、第1の吸着塔、第2の吸着塔を交互に供給し、交互に吸着又は脱着を行ない、脱着後のガス排気を行なう。つまり、まず電磁弁31および34を開き電磁弁32、33を閉じる。これによって第1の吸着塔25に高い圧力の原料空気が送られる。一方第2の吸着塔26は排出状態になる。

高い圧力の空気が供給された吸着塔25内では、主として空気中の窒素ガスが選択的に吸着剤にて吸着され、これにより空気中の酸素ガスの濃度が高くなり、流路27を通って高濃度の酸素ガスがバッファー容器38内に送り込まれる。

次に電磁弁の自動切替により、電磁弁31、34が閉じ、電磁弁32、33が開く。

これにより、エアーコンプレッサー22よりの圧縮された高圧の空気は、第2の吸着塔26に供給され、同様に窒素ガスが吸着剤に吸着されて酸素ガスの濃度が高くなり高濃度の酸素ガスが吸着塔より流路28を通ってバッファー容器38へ送られる。

一方第1の吸着塔25への高圧の空気の供給は停止され、また排出電磁弁33が開かれるために内圧力は低下し、オリフィス45を通って第2の吸着塔26より濃縮された酸素ガスが供給され、これにより吸着剤に吸着されていた窒素ガスは脱着され、この遊離した窒素ガスを含んだ脱着ガスは、開かれた電磁弁33を通って流路44を通り外部へ排出される。

続いて電磁弁31、34が開き、電磁弁32、33が閉じることにより第1の吸着塔35へは加圧された空気が供給されて窒素ガスの吸着が、又第2の吸着塔26では脱着が行なわれる。

このように、電磁弁31、34および電磁弁32、33の開閉が交互に繰り返されることにより、第1、第2の吸収塔において、交互に吸着と脱着が繰り返し行なわれ、又交互に高い濃度の酸素ガスがバッファー容器へ送り込まれる。

このようにして送り込まれた高濃度の酸素ガスは、約95%の高い濃度であるため、使用目的に応じた濃度に希釈される。つまり、流量調節弁42を開いて原料空気を希釈用の空気バイパス回路41を通ってバッファー容器に供給し、これにより所望の濃度に調整する。所望の濃度になった酸素ガスは、弁39を通り外部へ供給され、使用される。

概要

希釈用バイパス回路を設けずに所望の濃度の酸素ガスが得られるようにする。

吸着塔への原料の空気の供給時間を長くして吸着破過後も空気を供給して濃縮された酸素ガスの濃度を薄めるようにした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

二つの吸着塔へ交互に高圧な空気を供給し、吸着塔内吸着剤にて選択的に窒素ガス吸着脱着を繰り返して酸素ガス濃縮するPSA方式の酸素ガスの濃縮方法において、各吸着塔への原料の空気の供給時間を長くして吸着破過後も空気を供給することにより濃縮ガスを所定の濃度に薄めて所望の濃度の酸素ガスを得ることを特徴とする酸素ガス濃縮方法。

請求項2

吸着剤を夫々充填した二つの吸着塔と、前記二つの吸着塔に原料の圧縮空気を供給する供給源と、前記供給源より原料空気バルブを介して前記二つの吸着塔に供給する供給路と、前記二つの吸着塔より排出脱着ガスを夫々バルブを介して排出されるガス排出路と、前記二つの吸着塔より濃縮ガスを供給する供給路を有し、前記二つの吸着塔がU字状をなし、その原料供給口ガス排出口、又、前記濃縮ガス供給口がいずれも上方の部分に位置することを特徴とする酸素ガス濃縮装置

請求項3

前記吸着塔の断面形状が円形半円形楕円形又は半楕円形であることを特徴とする請求項2の酸素ガス濃縮装置。

請求項4

前記圧縮空気の供給源であるエアーコンプレッサー密封された密閉箱内に配置されたスプリングにて支持されている支持台に固定されていることを特徴とする請求項1又は2の酸素ガス濃縮装置。

請求項5

前記排出路を前記密閉箱に接続することにより排出脱着ガスを前記密閉箱内に供給した後に排出することを特徴とする請求項4の酸素ガス濃縮装置。

技術分野

0001

本発明は圧力スイング吸着方式(PSA方式)を利用した酸素ガス濃縮方法および装置に関するものである。

背景技術

0002

本酸素ガスは、オゾンガス製造などに使用される工業用酸素源として、低肺機能患者などに使用される医療用酸素源として、過激スポーツ、長時間の就業勉強過度飲酒喫煙等の後に一時的な血中酸素欠乏状態の際の呼吸補助等に使用されている。そのため酸素供給装置要望が高い。

0003

このような酸素ガスを供給するための装置として、空気中の酸素濃度を高めつまり酸素ガスを濃縮する方法として従来よりPSA方式が知られている。

0004

このPSA方式を採用した酸素ガス濃縮装置の従来例は、図8に示す通りの構成のものである。

0005

図8に示す従来の装置において、21はエアーフィルター、22はコンプレッサー、23は原料供給路、25は第1の吸着塔、26は第2の吸着塔である。これら第1、第2の吸着塔には、いずれも例えば活性炭ゼオライト等の吸着剤充填されている。27、28は夫々濃縮された酸素ガスの流路、31、32、33、34、35はいずれも電磁弁、36、37は逆流防止弁、38はバッファー容器、39は圧力調整弁、41は希釈用空気バイパス回路、42は流量調整弁、43は逆流防止弁、44は排出脱着ガス、45は吸着された窒素ガスの脱着を行なうため、高圧状態吸着操作中の吸着塔にて濃縮された酸素ガスの一定量を低圧状態脱着操作中の一方の吸着塔へ供給するためのオリフィスである。

0006

この図8に示す装置は、原料空気をエアーフィルター21を通して送り込み、エアーコンプレッサー22により所望の圧力に圧縮し、この圧力空気を原料供給路23を通して第1の吸着塔25又は第2の吸着塔26に供給する。ここで電磁弁31、32、33、34を用いて、第1の吸着塔、第2の吸着塔を交互に供給し、交互に吸着又は脱着を行ない、脱着後のガス排気を行なう。つまり、まず電磁弁31および34を開き電磁弁32、33を閉じる。これによって第1の吸着塔25に高い圧力の原料空気が送られる。一方第2の吸着塔26は排出状態になる。

0007

高い圧力の空気が供給された吸着塔25内では、主として空気中の窒素ガスが選択的に吸着剤にて吸着され、これにより空気中の酸素ガスの濃度が高くなり、流路27を通って高濃度の酸素ガスがバッファー容器38内に送り込まれる。

0008

次に電磁弁の自動切替により、電磁弁31、34が閉じ、電磁弁32、33が開く。

0009

これにより、エアーコンプレッサー22よりの圧縮された高圧の空気は、第2の吸着塔26に供給され、同様に窒素ガスが吸着剤に吸着されて酸素ガスの濃度が高くなり高濃度の酸素ガスが吸着塔より流路28を通ってバッファー容器38へ送られる。

0010

一方第1の吸着塔25への高圧の空気の供給は停止され、また排出電磁弁33が開かれるために内圧力は低下し、オリフィス45を通って第2の吸着塔26より濃縮された酸素ガスが供給され、これにより吸着剤に吸着されていた窒素ガスは脱着され、この遊離した窒素ガスを含んだ脱着ガスは、開かれた電磁弁33を通って流路44を通り外部へ排出される。

0011

続いて電磁弁31、34が開き、電磁弁32、33が閉じることにより第1の吸着塔35へは加圧された空気が供給されて窒素ガスの吸着が、又第2の吸着塔26では脱着が行なわれる。

0012

このように、電磁弁31、34および電磁弁32、33の開閉が交互に繰り返されることにより、第1、第2の吸収塔において、交互に吸着と脱着が繰り返し行なわれ、又交互に高い濃度の酸素ガスがバッファー容器へ送り込まれる。

0013

このようにして送り込まれた高濃度の酸素ガスは、約95%の高い濃度であるため、使用目的に応じた濃度に希釈される。つまり、流量調節弁42を開いて原料空気を希釈用の空気バイパス回路41を通ってバッファー容器に供給し、これにより所望の濃度に調整する。所望の濃度になった酸素ガスは、弁39を通り外部へ供給され、使用される。

発明が解決しようとする課題

0014

以上述べた従来の酸素ガス濃縮方法は、吸着塔より得られる酸素ガスは、約95%のように高い濃度で、呼吸補助のために用いられる酸素ガス等の濃度よりも高い濃度である。そのために、前記の従来の酸素ガス濃縮装置においては、希釈用空気のバイパス回路を用いて空気をバッファー容器へ供給して高い濃度の酸素を希釈してから酸素ガスを供給、使用するようにしている。そのために、従来の酸素ガス濃縮装置は、前記パイバス回路を必要とした。

0015

又従来の酸素ガス濃縮装置において、第1、第2の吸着塔等の吸着塔は、一般に円筒形状(直管型)であって、脱着操作時の脱着ガスは、吸着塔の下部(底)より吸着塔外に急激に排出される。その急激な排出に伴う急激な減圧、および重力のため、使用中に徐々に微粉末化されて行く吸着剤が、吸着塔内の下部に蓄積されて行き、下部に位置するフィルター部の目詰まりによる圧力損失が徐々に増加し、吸着塔内の吸着剤の窒素ガスの吸着能力はまだ十分存在するにもかかわらず、メンテナンスのために吸着塔の交換をする必要が生ずる。

0016

又、従来の装置においては、供給する原料空気の圧力を強めるために用いられるコンプレッサーよりの騒音の発生が大である。そのために、酸素ガス濃縮装置の匡体内部に吸音材を貼り付ける等して騒音のもれ防止対策をほどこしているが、十分ではない。

課題を解決するための手段

0017

本発明の酸素ガス濃縮方法は、PSA方式の酸素ガスの濃縮方法で、各吸収塔への原料圧縮空気の供給時間を長くすることにより吸着破過後も原料空気を供給することにより、希釈用空気のバイパス回路を用いて原料供給源より直接空気を濃縮ガスに加えることなしに所望の濃度の酸素ガスを得るようにしたことを特徴としている。

0018

即ち、本発明の方法は吸収塔への原料空気の供給を吸着破過後も行なうことによって、吸着剤に窒素ガスを吸着させて高濃度の酸素ガスを得ると共に吸着破過後の原料空気の供給により窒素の吸着なしに高濃度酸素ガス供給路と同じ回路を通して原料空気を加えて高濃度酸素ガスの濃度を薄めて所望の濃度にできる。又、各吸着塔への1サイクルの原料空気供給時間の設定によって得られる酸素ガスの濃度を比較的正確に定めることができる。

0019

又、本発明の酸素ガス濃縮装置は、PSA方式を採用した装置で、吸収塔をU字状とし、その原料空気の供給口、脱着ガスの排出口、および濃縮酸素ガスの排出口等のすべてが上方に位置するようにした。

0020

これにより、使用中に徐々に微粉末化されて行く吸着剤は重力によりU字管底部に集まるので、上部に位置するフィルター部に早期に目詰まりすることはなく、従来の直管型の吸着塔を使用する場合に比較してはるかに長寿命となる。

0021

又、本発明の酸素ガス濃縮装置は、原料の圧縮供給装置であるエアーコンプレッサーを密閉箱内に収納することにより又、弾性部材により宙に支持したことを特徴とする。これによりコンプレッサー運転時の振動の減少と騒音防止になる。又、排気脱着ガスをこのエアーコンプレッサーを収納する密閉箱内へ送風することにより密閉箱内を冷却して極度温度上昇を防止している。

発明を実施するための最良の形態

0022

図1は本発明の酸素ガス濃縮方法を実現するための装置の概要を示す図で、15は原料供給源(圧縮空気)、4、5は夫々第1、第2の吸着塔で、内部には吸着剤が充填されている。又7は濃縮された酸素ガスを入れるバッファー容器である。又、V1、V2、V3、V4、V5は夫々バルブ、V6、V7は逆流防止弁である。9は吸着された窒素ガスを脱着するために供給される濃縮された酸素ガスを一定量に制限するためのオリフィスである。

0023

図2は、本発明の酸素ガス濃縮方法のタイムサイクルシーケンスを示す。この図においてA、B、Cは夫々前サイクル、単位操作(1サイクル目)、単位操作(2サイクル目)、B1、B2は夫々1サイクル目における第1の吸着塔4における吸着および1サイクル目の第2の吸着塔5における吸着、又C1、C2は夫々2サイクル目における第1の吸着塔2における吸着および第2の吸着塔3における吸着を示し、Taは各吸着塔における単位操作の操作時間である。つまり前サイクル(A)、1サイクル目(B)におけるB1およびB2、2サイクル目(C)におけるC1およびC2の操作時間はいずれもTaである。又各弁V1〜V5の操作において矢印が上側に位置する時は、バルブが開(OP)、下側に位置する時はバルブが閉(CL)である。

0024

この図に示すように、前サイクル(A)においてはバルブV1は閉じ、バルブV2は開き、バルブV3はt秒間閉じた後に開き、バルブV4は閉じ、バルブV5はt秒間開いた後に閉じる。即ちこの前サイクル(A)においてはバルブV1が閉じバルブV2が開いており、これにより圧縮空気はバルブV2を通って第2の吸着塔5に供給され、t秒間はバルブV3、V4は閉じバルブV5が開かれているため第1の吸着塔4内に溜まっている濃縮された酸素ガスはバルブV5を通って第1の吸着塔4から第2の吸着塔5へ移り、続いて第1の吸着塔4において脱着が行なわれる。又前サイクル(A)の工程開始からt秒後にバルブV3が閉じた状態から開き、又バルブV5が開いた状態から閉じられ、これによって第1の吸着塔4内の脱着のためのガスはバルブV3を通って排出される。

0025

次に1サイクル目(B)においては、図2に示すように、B1の間はバルブV1が閉じた状態から開かれ、バルブV2が開いた状態から閉じ、バルブV3が開かれた状態から閉じられ、バルブV4は閉じられたままでt秒後に開かれ、バルブV5は開かれた状態からt秒後には再び閉じられる。このようなバルブの操作により、まずバルブV1が開かれると同時にバルブV2が閉じることによって、圧縮空気はバルブV1を通って第1の吸着塔4に送り込まれる。又バルブV3が閉じられ、又t秒後にバルブV4が閉じた状態から開かれ、バルブV5がt秒間だけ開かれることにより、第2の吸着塔5内に溜まっている濃縮された酸素ガスはバルブV5を通って第1の吸着塔4に入り、濃縮された酸素ガスの回収が有効に行なわれる。B1サイクル開始からt秒後にバルブV4が閉じた状態より開かれ、又バルブV5が開かれた状態から閉じ、これによって第1の吸着塔4は吸着操作に、また第2の吸着塔5は脱着操作に入る。その後も第1の吸着塔4へは原料の圧縮空気が送り込まれ、吸着剤による窒素の吸着が行なわれ、濃縮された酸素ガスは流路4aを通ってバッファー容器7に送られる。

0026

1サイクル目(B)開始からTa秒後の図2に示すB2においてバルブV1が開かれた状態から閉じられ、又バルブV2が閉じた状態から開かれ圧縮空気の供給は、第1の吸着塔4から第2の吸着塔5に切り換えられる。又その時バルブV3は閉じられたままである。開かれていたバルブV4は閉じられ、バルブV3、V4共に閉じられた状態になる。ここでバルブV5は開きt秒間経過後に閉じる。これによってt秒間、第1の吸着塔4内に溜まっている濃縮された酸素ガスはバルブ5を通って第2の吸着塔5に入り、濃縮された酸素ガスの回収が有効に行なわれる。

0027

ここでt秒後にバルブV3が開きバルブV5が閉じ、原料の圧縮空気が第2の吸着塔5へ送り続けられると共に第1の吸着塔4は脱着操作に入る。

0028

このようにして2×Ta秒後に1サイクル目(B)は終了する。

0029

2サイクル目(C)は図2に示すように1サイクル目(B)と同じ操作である。

0030

この操作を繰り返すことにより、濃縮された酸素ガスは、バッファー容器3へ送られる。

0031

本発明の酸素ガス濃縮方法は、図1に示す構成の装置で、図2に示す通りのタイムサイクルにもとづくものであるが、この操作において時間Ta(秒)を従来の方法よりも長くとることを特徴としている。これによって、一方の吸着塔例えば第1の吸着塔へ圧縮空気を送り込む時間を長くし、吸着塔内の吸着材の窒素の吸着力飽和状態に達しても圧縮空気を送り込み、したがって殆ど窒素が吸着されないまま、第1の吸着塔からバッファー容器7に送り込まれ、これによって既に送り込まれている高い濃度の酸素ガスを希釈するようにしたことを特徴としている。これにより図1に示すように圧縮空気をバッファー容器に直接送り込むための希釈用空気のバイパス回路が不要になり、又回路中のバルブやその切り換え操作が不要になる。

0032

図3は、吸着操作時間Ta(秒)に対する製品酸素ガス濃度の変化を示す図で、この図3においてTbは吸着剤再生不足領域、Tcは吸着破過領域である。

0033

したがって、この吸着操作時間Taの選択によって得られる酸素ガスの濃度は決まる。つまりTaが長くなったことにより吸着破過領域Tcでの吸着なしの原料空気がそのまま酸素ガスに混入され薄められ、又Tcの値の大小により窒素が吸着されない空気の混入量が決まり正しい濃度の酸素ガスが得られる。

0034

次に本発明の酸素濃縮装置の実施の形態を図面にもとづき説明する。

0035

図4は、本発明の酸素濃縮装置の構成例を示す図で、図において、1は原料空気中汚染微粒子除去用の小型フィルター、2は空気圧縮器密封した密封箱、3は圧縮空気冷却用冷却管、4Aは第1のU字型吸着塔、5Aは第2のU字型吸着塔、V6、V7は逆流防止弁、7はバッファー容器、8は圧力計付き圧力調整弁、9は流量調整弁付き空気流量計、10は脱着再生用ガスとしての酸素ガス供給用の流量制限オリフィス、11は脱着ガス放出用消音器、V1〜V5は夫々電磁弁である。

0036

以上の構成の本発明の酸素濃縮装置は、原料空気を小型フィルター1により汚染微粒子の除去を行なった後に空気圧縮器2により高圧の空気とし、更に冷却管3を通して冷却した後に第1の吸着塔4A又は第2の吸着塔5Aに供給し、窒素ガスを吸着剤に吸着させて高濃度の酸素ガスとした後に夫々流路4a,5aを通ってバッファー容器7に送る。ここで図2に示すタイムサイクルに示すように電磁弁V1〜V5の切り換え操作によって、第1の吸着塔4Aによる窒素ガスの吸着による酸素濃度を高める操作中、第2の吸着塔5Aにおいては、吸着剤により吸着された窒素ガスの脱着を行ない排出する。この操作が前記電磁弁の切り換えにより交互に行われる。

0037

以上述べた図4に示す本発明の酸素ガス濃縮装置の基本構成は、本発明の酸素ガスの濃縮方法の説明のために示した図1の構成と同じである。したがって図4に示す本発明の酸素ガス濃縮装置においても、図2に示すタイムサイクルにもとづいたバルブV1〜V5の開閉操作による運転によって濃縮された酸素ガスを得る。そして、時間Taの選択により、図3をもとに述べた吸着破過の時点での空気の供給を利用しての所望の濃度に希釈された酸素ガスを得ることができる。

0038

ここで図4に示す本発明の酸素ガス濃縮装置は、単に図1にて述べた本発明の酸素ガス濃縮方法を実現するためのものではなく、次に述べるような従来の装置とは異なる特徴を有している。

0039

その一つの特徴としては、第1、第2の吸着塔をU字管状とした点である。

0040

又第2の特徴としては、後に具体的に述べるようにエアーコンプレッサーを密閉箱内に収納すると共にそれを宙に支持するための本発明特有の構成によって振動等による騒音発生を防止している。

0041

更に前記密閉箱内への排出脱着ガスの供給等により密閉箱内の温度上昇を出来る限り抑え、これによりエアーコンプレッサーのコストの低減をはかっている。

0042

次に本発明の酸素ガス濃縮装置の特徴についての具体的構成の説明およびこの特徴により得られる利点を比較例との比較にもとづく説明を行なう。

0043

まず本発明の特徴の一つであるU字型吸着塔について円筒状の直管式の吸着塔との比較にもとづき述べる。

0044

図5は吸着塔の形状を示す図で、(A)は従来例、(B)、(C)は本発明のものである。図に置いてF1は吸入側フィルター、F2は排出側フィルターで、L1,L2は充填層の長さで、L1=L2、D1,D2は吸着塔の内径で、D1=D2である。

0045

(C)において、本発明の吸着塔における高さHと長さWを変化させた時のHとWと排出酸素ガス量との関係を示すと下記の表1の通りである。

0046

表1
実験1 実験2 実験3 実験4
(1) 25cm 22.5cm 20cm 17.5cm
(2) 10cm 15cm 20cm 25cm
(3)充填層に 充填層に 充填層に隙間 充填層に隙間
隙間なし 隙間なし が僅か発生 が可成り発生
(4) 92容量% 89容量% 38容量% 28容量%
上記表1において(1)は図5(C)に示す充填層垂直部分の充填の長さH、(2)は充填層底部湾曲部分の充填の長さW、(3)は運転中における底部充填層部分の充填状態目視観察結果、(4)は排出酸素ガスの酸素濃度の測定値を夫々示している。

0047

上記実験の結果が示すように、L2を一定にした場合、湾曲部分の充填の長さWが大になると、したがってHが小になると底部充填部分の充填層に隙間が生じ、そのため吸着塔に送り込まれた原料空気のうち、吸着剤に触れることなく、通り過ぎる空気が多くなり、そのため窒素が吸着されずに通過する原料空気の量が増えるため酸素濃度が減少することがわかる。

0048

したがって、本発明装置で用いるU字型吸着塔は、Wの値が所定値以下であることが望ましい。

0049

次に、下記表2にて与えられる本発明の装置と直管吸収塔の従来の装置との比較実験の結果を表3に示す。
表2
本発明 従来例
吸着塔型式U字管直管
吸着塔内径 55mm 55mm
吸着剤充填量各1Kg×2 各1Kg×2
計装用圧縮空気の元圧調整弁7Kg/cm2・G 7Kg/cm2・G
圧縮空気の供給元流量調整弁平均40nL/min 平均40nL/min
圧縮空気の供給元圧調整弁3Kg/cm2・G 7Kg/cm2・G
排出酸素ガスの圧力調整弁0.9Kg/cm2・G 0.9Kg/cm2・G
排出酸素ガスの流量調整弁 5nL/min 5nL/min
吸着操作時間 Ta 各15秒間 各15秒間
酸素ガスの回収時間 t 各3秒間 各3秒間
吸着塔の完成高さ 37cm 71cm
表3
圧縮空気の供給元平均流量の変化
実験開始後の経過時間 本発明 従来例
0h 40L/m 40L/m
100h 40L/m 40L/m
500h 40L/m 38L/m
1000h 40L/m 36L/m
2000h 40L/m 34L/m
2500h 39L/m 30L/m
3000h 39L/m 25L/m
排出酸素ガスの圧力変化
実験開始後の経過時間 本発明 従来例
0h 0.9K 0.9K
100h 0.9K 0.9K
500h 0.9K 0.85K
1000h 0.9K 0.84K
2000h 0.9K 0.82K
2500h 0.85K 0.8K
3000h 0.83K 0.75K
排出酸素ガスの濃度変化
実験開始後の経過時間 本発明 従来例
0h 65% 65%
100h 65% 65%
500h 65% 62%
1000h 65% 60%
2000h 65% 55%
2500h 62% 50%
3000h 60% 44%
上記表3より明らかなように、本発明のU字型吸着塔を用いた酸素ガス濃縮装置においては、2000時間の長時間にわたって安定した酸素ガスの供給が可能である。

0050

一方従来例の直管式吸着塔を用いた酸素ガス濃縮装置において、500時間にて明瞭な排出酸素ガスの圧力の低下および濃度の低下を生ずる。したがって、100時間を超えると前記圧力低下および濃度の低下の可能性があり、メンテナンスの必要性が生ずる。

0051

このように本発明の酸素ガス濃縮装置によれば、従来の装置の約20倍の時間にわたって安定した酸素の供給が可能である。

0052

この本発明の装置において用いるU字型吸着塔は、図示するように、原料空気の供給側の口がいずれも上に位置するように配置することが望ましい。特に上記の口が下方を向いた場合、フィルター等への吸着剤により目詰まりにより直管式と同様の欠点を生ずる。そのため、U字型吸着塔は傾斜させて配置しても問題はないが上記欠点が生じないようにする必要がある。

0053

又バッファー容器7は直管型でもよい。

0054

以上述べた本発明の酸素ガス濃縮装置で用いる吸収塔は、断面形状が円形あるいは楕円形であるが、断面形状が図6に示すような半円形あるいは半楕円形でU字型の吸収塔でもよい。

0055

このような断面形状が半円形又は半楕円形の吸収塔は、図6の(A)に示すように金属板P1等をプレス加工することによりU字状部分Uを形成し、これに(B)に示すように他の板P2を気密に接合することにより(C)に示すような断面形状のU字型吸着塔を製造し得る。したがってU字型吸着塔を比較的容易に作製できる。

0056

又、板P2として酸素ガス濃縮装置を収納する匡体の壁面を利用することも可能である。つまり匡体を構成する壁の内面気密性を保つようにして直接固定することにより吸着塔を形成できる。この場合、U字状部分Uを有する板P1を匡体に直接固定するため、吸着塔を支持するための手段を必要とせず、一層製作が容易になる。これによって吸着塔の構造が簡単で部品点数が減少し、又装置の組立が容易になるため大幅にコストダウンすることが可能になる。

0057

又、酸素ガス濃縮装置の各部品の配置や各回路の接続等の関係から吸着塔を匡体壁面に取り付けることができない場合も、匡体内に板P2に相当する板をたてることにより、これに凹部Uを形成した板P1を気密性を保って固定することにより容易に吸着塔を形成し得る。

0058

このように、断面半円形のU字型吸着塔は、断面円形のU字型の吸着塔に比べて、吸着塔の配置および支持が簡単である利点を有する。又半楕円形のU字型の吸着塔も、同様の方法で作成でき、同様の利点を有する。

0059

次に本発明の酸素濃縮装置の一つの特徴であるエアーコンプレッサーの配置の具体例について述べる。

0060

図7は、本発明の酸素濃縮装置の密閉箱に封入された空気圧縮器の構成を示す図である。この図7において51は厚さ15mmの積層木板製で、その内壁面全面に厚さ2mmの鉛シート弾力性を持つ厚さ1mmの耐熱粘着シートにより貼り付けた密封板よりなる密閉箱、52はピストン圧縮型のコンプレッサー部、53は電動モーター、54はコンプレッサーの吸入ノズル部、55は吸気導入管、56はコンプレッサー吸気口、57は吐出ノズル部、58は耐熱ナイロンチューブによりなる圧縮空気の導出管、59は圧縮空気の吐出口、60は密閉箱の内部を冷却するための吸着塔からの脱着ガスの導入口、61は冷却ガス放出管、62は密閉箱より排出される冷却ガス取り出し口、63は固定部64によりエアーコンプレッサー52を固定する台、65は台63を支持するスプリング、66は電導モーター用の端子である。

0061

以上述べたように、本発明の酸素ガス濃縮装置で用いるエアーコンプレッサー52およびそれを駆動するモーター53は、密閉箱51内にスプリング65により支持されている固定台63に固定されており、したがってコンプレッサー運転中の振動はスプリング65によりほぼ完全に吸収され、騒音は密閉箱外に伝わることがほとんどない。

0062

更に密閉箱51自体を吸着塔、バッファー容器等を配置した酸素ガス濃縮装置のケース天井より弾性体よりなる紐状の部材にて宙吊りにすれば、一層振動吸収の効果が得られ、騒音はほぼ完全に防止し得る。

0063

又、本発明の装置で用いるエアーコンプレッサーを収納する密閉箱51には、冷却ガス放出管61が設けられており、この放出管61より放出するガスにより密閉箱51内の極度の温度上昇を防止するようにしている。しかも図4に示すように、この密閉箱51内に放出するガスは排出脱着ガスであって、一般にはそのまま排出するガスを一度密閉箱51内に放出して冷却に利用した後に密閉箱51外に排出し廃棄するようにしたもので、新なた冷却装置を設置することなしに密閉箱内つまりエアーコンプレッサーおよびその周辺を冷却するようにしている。

0064

これによって、この冷却を行なわない場合に比べてエアーコンプレッサーの運転中の極度の温度上昇によるコンプレッサー等の高温焼付けなどの故障を防止出来る。

0065

したがって、本発明においては高温下での運転に耐え得る耐熱仕様のコンプレッサー等の選定が必要となるが、例えば自動車エンジン周りで使用されているような耐熱仕様のものの選定で充分である。

発明の効果

0066

本発明の方法によれば、希釈用の補助回路を必要とせず構成が簡単である。又、弁の開閉の操作のみの簡単な操作で得られる酸素ガスの濃度を所望の正確な濃度になし得る。

0067

又本発明の装置によれば、U字型吸着塔を用いたことにより、短時間でのメンテナンスの必要がなくなり、装置の長時間継続使用が可能であり、更に保守管理が容易になる。又、コンプレッサーを密閉箱に収納すること等により振動による騒音の発生を抑え、又、多少なりとも密閉箱内の冷却を考慮したことにより、密閉箱内の極度の温度上昇を防止し、一般に入手できる耐熱仕様のコンプレッサーの使用が可能である。

図面の簡単な説明

0068

図1本発明の方法の構成を示す図
図2本発明の方法におけるタイムサイクルを示す図
図3原料空気供給時間と酸素濃度との関係を示す図
図4本発明の装置の構成を示す図
図5直管式吸着塔とU字型吸着塔との比較説明のための図
図6断面半円形のU字型吸着塔の例を示す図
図7本発明で用いるコンプレッサーの密閉室への収納状態を示す図
図8従来のPSA方式の酸素ガスの濃縮方法の構成を示す図

--

0069

4、5、4A、5A吸着塔
V1、V2、V3、V4、V5バルブ
51密閉室
52コンプレッサー
53電動モーター
63固定台
65 スプリング

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