図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1999年8月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

幅広く使用できる移動体姿勢制御・検出に用いられる姿勢角検出装置を提供すること。

解決手段

互いに直交する3軸の回りの角速度を検出するジャイロスコープ5,6,7と、各ジャイロスコープの角速度に応じた出力に基づいて単位時間あたりの移動角度演算する運動角演算装置31と、上記3軸の加速度を検出する3個の加速度センサ10,11,12と、水平な2軸の地磁気を検出する2個の地磁気センサ8,9と、前記加速度センサ及び地磁気センサの出力に基づいて、前記3軸回り静止角を演算する静止角演算装置32と、静止角演算装置32による演算結果の真偽判別する判別装置33と、この判別装置33の演算結果に応じて、運動角演算装置31及び静止角演算装置32の演算結果から姿勢角を演算する姿勢角演算装置30から構成される姿勢角検出装置。

概要

背景

従来、バーチャルリアリティーに使用され、頭の動きを検出する姿勢角検出方法として、外部に設置された交流磁場発生源から微弱交流磁場を発生し、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDという)に配置したセンサ部で検知し、制御演算部で頭の動きを検出する交流磁場を利用する方法や、外部に設置した超音波発生源からの超音波信号をHMDに配置したセンサ部で検知し、制御演算部で頭の動きを検出する超音波を利用する方法がある。

概要

幅広く使用できる移動体姿勢制御・検出に用いられる姿勢角検出装置を提供すること。

互いに直交する3軸の回りの角速度を検出するジャイロスコープ5,6,7と、各ジャイロスコープの角速度に応じた出力に基づいて単位時間あたりの移動角度演算する運動角演算装置31と、上記3軸の加速度を検出する3個の加速度センサ10,11,12と、水平な2軸の地磁気を検出する2個の地磁気センサ8,9と、前記加速度センサ及び地磁気センサの出力に基づいて、前記3軸回り静止角を演算する静止角演算装置32と、静止角演算装置32による演算結果の真偽判別する判別装置33と、この判別装置33の演算結果に応じて、運動角演算装置31及び静止角演算装置32の演算結果から姿勢角を演算する姿勢角演算装置30から構成される姿勢角検出装置。

目的

従って、本発明は、上記問題点を解消し、使用する場所や環境の制限を緩和し、幅広く使用できる移動体の姿勢制御・検出に用いられる姿勢角検出装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

平面内で直交するX軸、Y軸に直交する軸をZ軸とした、互いに直交する3軸の回りの回転角を検出する姿勢角検出装置において、X軸、Y軸、及びZ軸の回りの角速度を検出する3個のジャイロスコープと、該各ジャイロスコープの角速度に応じた出力に基づいて単位時間あたりの移動角度演算する運動角演算装置と、上記3軸の加速度を検出する3個の加速度センサと、X軸及びY軸の2軸の地磁気を検出する2個の地磁気センサと、前記加速度センサ及び地磁気センサの出力に基づいて、前記3軸回り静止角を演算する静止角演算装置と、該静止角演算装置による演算結果の真偽判別する判別装置と、該判別装置の演算結果に応じて、前記運動角演算装置及び静止角演算装置の演算結果から姿勢角を演算する姿勢角演算装置とから構成されることを特徴とする姿勢角検出装置。

請求項2

前記ジャイロスコープは、振動子及び該振動子をジャイロスコープとして動作させるための駆動検出回路からなり、前記振動子は、非磁性材料で構成されることを特徴とする請求項1記載の姿勢角検出装置。

請求項3

前記ジャイロスコープの出力部にハイパスフィルタを接続し、該ハイパスフィルタからの出力を用いて単位時間あたりの移動角度を演算することを特徴とする請求項1または2記載の姿勢角検出装置。

請求項4

前記ハイパスフィルタは、カットオフ周波数可変手段を有することを特徴とする請求項3記載の姿勢角検出装置。

請求項5

前記3軸の加速度センサのx軸及びy軸の加速度センサからの出力Ax(n)、Ay(n)から、仮のロール角R(n)、仮のピッチ角P(n)を演算するロール角演算手段、ピッチ角演算手段と、地磁気のx方向成分Mx(n)、y方向成分My(n)を計測する2軸の地磁気センサと、演算する単位時間で1単位時間過去の方位角演算結果Φ(n−1)を記憶しておくためのバックアップメモリーと、加速度センサの出力Ax(n)、Ay(n)及びバックアップメモリーの内容Φ(n−1)より、傾斜角度北方向成分θ2を演算する北方向成分傾斜角演算手段と、地磁気のZ方向成分Mzの符号を判定する地磁気Mz符号判別手段と、地磁気のZ方向成分地磁気Mz絶対値演算手段と、前記地磁気Mz符号判別手段と、地磁気Mz絶対値演算手段よりZ軸方向成分の地磁気Mzを計算する地磁気Mz演算手段と、前記地磁気Mx、My、Mzより、基準座標系での地磁気のX,Y,Z成分HX,HY,HZを演算する座標変換演算手段と、基準座標系における前記のHX、HYにより方位角Φを演算する方位演算手段から構成され、地磁気Mz演算手段により仮想的に地磁気Mzを求めることにより地磁気センサ2軸だけで方位角Φ(n)が計測できることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の姿勢角検出装置。

請求項6

前記姿勢角検出装置の北方向成分傾斜角演算手段及び地磁気Mz符号判別手段において、北方向成分傾斜角θ2、原点時の地磁気の伏角θ0、バックアップメモリの出力をΦ(n−1)、加速度センサ2軸の出力をそれぞれAx(n)、Ay(n)とする時、北方向成分傾斜角θ2は、θ2=sin-1[Ax(n)・cos(−Φ(n−1))+Ay(n)・sin(−Φ(n−1))]により求められ、−90度≦θ2≦θ0であれば、地磁気Mz符号はマイナス、θ0<θ2 ≦90度であれば、地磁気Mz符号はプラスと判別することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の姿勢角検出装置。

請求項7

前記3軸の加速度センサおよび2軸の地磁気センサからなる静止角検出手段から求められる、仮のヨー角Φ、仮のピッチ角P、仮のロール角Rの検出結果が、正しいかどうかの判別手段として、3軸の加速度センサの合成レベルが、ほぼ1Gであることにより、加速度センサの現在の出力Ax(n),Ay(n),Az(n)が行うアルゴリスムが、数1の時、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の姿勢角検出装置。

請求項

ID=000003HE=005 WI=051 LX=1245 LY=1450

請求項8

前記姿勢角検出装置の求めるべき出力をロール角α(n)、ピッチ角β(n)、ヨー角γ(n)、運動角検出手段から求められる運動角を△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる静止角をR(n)、P(n)、Φ(n)、一定定数をC1、C2、C3とすると、判別装置の判別結果により、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合、α(n)=α(n−1)+△X(n)−C1、β(n)=β(n−1)+△Y(n)−C2、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−C3により、また、静止角検出手段からの姿勢角情報は誤りと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)、β(n)=β(n−1)+△Y(n)、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)により、姿勢角を演算することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の姿勢角検出装置。

請求項9

前記姿勢角検出装置の求めるべき出力をロール角α(n)、ピッチ角β(n)、ヨー角γ(n)、運動角検出手段から求められる運動角を、△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる姿勢角をR(n)、P(n)、Φ(n)、1以下の比例定数をk1,k2,k3とすると、判別装置の判別結果により、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)−k1[α(n−1)+△X(n)−R(n)]、β(n)=β(n−1)+△Y(n)−k2[β(n−1)+△Y(n)−P(n)]、 γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−k3[γ(n−1)+△Z(n)−Φ(n)]により、また、静止角検出手段からの姿勢角情報は誤りと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)、β(n)=β(n−1)+△Y(n)、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)により、姿勢角を演算することを特徴とする請求項1ないし8記載の姿勢角検出装置。

技術分野

0001

本発明は、移動体姿勢検出姿勢制御、あるいは、バーチャルリアリティー等に使用されるヘッドマウントディスプレイのうち、頭の姿勢角度を検出するトラッカー、3Dゲームパッド等、3次元空間中被測定対象物姿勢角(3軸の回転角度)を検出するのに用いる姿勢角検出装置に関する。

背景技術

0002

従来、バーチャルリアリティーに使用され、頭の動きを検出する姿勢角検出方法として、外部に設置された交流磁場発生源から微弱交流磁場を発生し、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDという)に配置したセンサ部で検知し、制御演算部で頭の動きを検出する交流磁場を利用する方法や、外部に設置した超音波発生源からの超音波信号をHMDに配置したセンサ部で検知し、制御演算部で頭の動きを検出する超音波を利用する方法がある。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、前者の交流磁場を利用した方法では、信号発生源が微弱交流磁場のため、ノイズキャンセルするためにフィルタを多用することにより応答性が低下し、頭の動きに比べて、HMDの映像の動きが遅くなり、気分を悪くしたり、酔いを発生した。

0004

また、後者の超音波を利用した方法では、他の様々な超音波信号の影響を受けての誤動作や、信号発生源とセンサとの間の遮蔽物により信号を検出できなくなる可能性があったり、あるいは、センサの前に腕や髪の毛があるだけでも、受信不能になり、誤動作してしまうという問題があった。

0005

従って、本発明は、上記問題点を解消し、使用する場所や環境の制限を緩和し、幅広く使用できる移動体の姿勢制御・検出に用いられる姿勢角検出装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

前記課題を解決するため、本発明に係る姿勢角検出装置は、互いに直交する3軸の回りの角速度を検出する第1、第2、及び第3のジャイロスコープと、上記3軸の加速度を検出する第1、第2、及び第3の加速度センサと、互いに直交する2軸の地磁気を検出する地磁気センサを配置し、前記3個のジャイロスコープの出力する角速度に基づいて単位時間あたりの移動角度運動角)を検出する運動角検出手段と、加速度及び地磁気に基づいて静止角を検出する静止角検出手段と、静止角検出手段の検出結果が正しいかどうかを判別する判別装置と、この判別装置の判別結果と、運動角検出手段と静止角検出手段の演算結果を用いて、出力すべき姿勢角度を演算する姿勢角演算装置を備え、外部の信号発生源を使用することなく移動体の姿勢角度を検出できるようにしたことを特徴とする。

0007

即ち、本発明は、平面内で直交するX軸、Y軸に直交する軸をZ軸とした、互いに直交する3軸の回りの回転角を検出する姿勢角検出装置において、X軸、Y軸、及びZ軸の回りの角速度を検出する3個のジャイロスコープと、該各ジャイロスコープの角速度に応じた出力に基づいて単位時間あたりの移動角度を演算する運動角演算装置と、上記3軸の加速度を検出する3個の加速度センサと、X軸及びY軸の2軸の地磁気を検出する2個の地磁気センサと、前記加速度センサ及び地磁気センサの出力に基づいて、前記3軸回りの静止角を演算する静止角演算装置と、該静止角演算装置による演算結果の真偽を判別する判別装置と、該判別装置の演算結果に応じて、前記運動角演算装置及び静止角演算装置の演算結果から姿勢角を演算する姿勢角演算装置とから構成される姿勢角検出装置である。

0008

また、本発明は、前記ジャイロスコープが、振動子及び該振動子をジャイロスコープとして動作させるための駆動検出回路からなり、前記振動子は、非磁性材料で構成される上記の姿勢角検出装置である。

0009

また 本発明は、前記ジャイロスコープの出力部にハイパスフィルタを接続し、該ハイパスフィルタからの出力を用いて単位時間あたりの移動角度を演算する上記の姿勢角検出装置である。

0010

また 本発明は、前記ハイパスフィルタが、カットオフ周波数可変手段を有する上記の姿勢角検出装置である。

0011

また、本発明は、前記3軸の加速度センサのx軸及びy軸の加速度センサからの出力Ax(n)、Ay(n)から、仮のロール角R(n)、仮のピッチ角P(n)を演算するロール角演算手段、ピッチ角演算手段と、地磁気のx方向成分Mx(n)、y方向成分My(n)を計測する2軸の地磁気センサと、演算する単位時間で1単位時間過去の方位角演算結果Φ(n−1)を記憶しておくためのバックアップメモリーと、加速度センサの出力Ax(n)、Ay(n)及びバックアップメモリーの内容Φ(n−1)より、傾斜角度北方向成分θ2を演算する北方向成分傾斜角演算手段と、地磁気のZ方向成分Mzの符号を判定する地磁気Mz符号判別手段と、地磁気のZ方向成分地磁気Mz絶対値演算手段と、前記地磁気Mz符号判別手段と、地磁気Mz絶対値演算手段よりZ軸方向成分の地磁気Mzを計算する地磁気Mz演算手段と、前記地磁気Mx、My、Mzより、基準座標系での地磁気のX,Y,Z成分HX,HY,HZを演算する座標変換演算手段と、基準座標系における前記のHX、HYにより方位角Φを演算する方位演算手段から構成され、地磁気Mz演算手段により仮想的に地磁気Mzを求めることにより地磁気センサ2軸だけで方位角Φ(n)が計測できる上記の姿勢角検出装置である。

0012

また、本発明は、前記姿勢角検出装置の北方向成分傾斜角演算装置及び地磁気Mz符号判別手段において、北方向成分傾斜角θ2、原点時の地磁気の伏角θ0、バックアップメモリの出力をΦ(n−1)、加速度センサ2軸の出力をそれぞれAx(n)、Ay(n)とする時、北方向成分傾斜角θ2は、θ2=sin-1[Ax(n)・cos(−Φ(n−1))+Ay(n)・sin(−Φ(n−1))]により求められ、−90度≦θ2≦θ0であれば、地磁気Mz符号はマイナス、θ0<θ2 ≦90度であれば、地磁気Mz符号はプラスと判別する上記の姿勢角検出装置である。

0013

また、本発明は、前記3軸の加速度センサおよび2軸の地磁気センサからなる静止角検出手段から求められる、仮のヨー角Φ、仮のピッチ角P、仮のロール角Rの検出結果が、正しいかどうかの判別手段として、3軸の加速度センサの合成レベルが、ほぼ1Gであることにより、加速度センサの現在の出力Ax(n),Ay(n),Az(n)が行うアルゴリスムが、数1の時、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する上記の姿勢角検出装置である。

0014

また、本発明は、前記姿勢角検出装置の求めるべき出力をロール角α(n)、ピッチ角β(n)、ヨー角γ(n)、運動角検出手段から求められる運動角を△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる静止角をR(n)、P(n)、Φ(n)、一定定数をC1,C2,C3とすると、判別装置の判別結果により、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合、α(n)=α(n−1)+△X(n)−C1、β(n)=β(n−1)+△Y(n)−C2、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−C3により、また、静止角検出手段からの姿勢角情報は誤りと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)、β(n)=β(n−1)+△Y(n)、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)により、姿勢角を演算する上記の姿勢角検出装置である。

0016

また、本発明は、前記姿勢角検出装置の求めるべき出力をロール角α(n)、ピッチ角β(n)、ヨー角γ(n)、運動角検出手段から求められる運動角を△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる姿勢角をR(n)、P(n)、Φ(n)、1以下の比例定数をk1,k2,k3とすると、判別装置の判別結果により、静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)−k1[α(n−1)+△X(n)−R(n)]、β(n)=β(n−1)+△Y(n)−k2[β(n−1)+△Y(n)−P(n)]、 γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−k3[γ(n−1)+△Z(n)−Φ(n)]により、また、静止角検出手段からの姿勢角情報は誤りと判別する場合は、α(n)=α(n−1)+△X(n)、β(n)=β(n−1)+△Y(n)、γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)により、姿勢角を演算する上記の姿勢角検出装置である。

0017

以下、図面によって本発明の実施の形態について説明する。

発明を実施するための最良の形態

0018

ここで説明するセンサ座標系から基準座標系への座標変換演算は、ヨー角Φ→ピッチ角R→ロール角Pの順に行うものとして説明する。

0019

ここで、センサ座標系でのセンサ出力として、次の記号を用いる。
ジャイロスコープの出力:Jx(n)、Jy(n)、Jz(n)。
加速度センサの出力:Ax(n)、Ay(n)、Az(n)。
地磁気センサの出力:Mx(n)、My(n)。
地磁気センサの計算値:Mz(n)。

0020

また、上記センサ座標系でのセンサ出力を基準座標系に座標変換して得た値として、次の記号を用いる。ジャイロスコープの出力から得た基準座標系X、Y、Z軸回りの運動角:△X(n)、△Y(n)、△Z(n)。加速度センサの出力から得た基準座標系X軸回りの回転角(仮のロール角):R(n)、同じく、Y軸回りの回転角(仮のピッチ角):P(n)、同じく、Z軸回りの回転角(仮のヨー角):Φm(n)。地磁気センサの出力から得たZ軸回りの回転角(方位角或いは仮のヨー角):Φ(n)。上記演算結果より求める最終的に出力するべき基準座標系X、Y、Z軸回りの回転角度をロール角α(n)、ピッチ角β(n)、ヨー角γ(n)とする。

0021

図1には、基準座標系(X−Y−Z系)とセンサ座標系(x−y−z系)が一致している場合について示す。図1に示すように、水平面で直交する軸をX軸、Y軸とし、そのX軸、Y軸それぞれに直交する軸をZ軸とするとき、これら互いに直交するX軸、Y軸、Z軸が形成する基準座標系において、X軸回りの回転角度をロール角α、Y軸回りの回転角度をピッチ角β、Z軸回りの回転角度をヨー角γと記す。

0022

図1には、本発明の姿勢角検出装置におけるジャイロスコープ、加速度センサ、地磁気センサの配置を示す。図1で示すセンサ座標系において、互いに直交する3軸(x軸、y軸、及びz軸)の回りの角速度を検出するための第1のジャイロスコープ5、第2のジャイロスコープ6、及び第3のジャイロスコープ7は、x、y、z軸各軸に平行に、即ち互いに直交して、配置されている。また、前記3軸は、第1の加速度センサ10、第2の加速度センサ11、及び第3の加速度センサ12が、配置されている。更に、x軸及びy軸には、第1の地磁気センサ8及び第2の地磁気センサ9が、それぞれy軸に平行に配置されている。

0023

図2には、基準座標系(X−Y−Z系)に対して、センサ座標系(x−y−z系)が、ずれた場合について示す。図2では、基準座標系の−Z方向に重力加速度が働いており、センサ座標系のx軸、y軸方向への分力が、Ax(n)、Ay(n)であることを示している。なお、重力加速度は、センサ座標系のz軸方向の力Az(n)と等しい。

0024

図3は、本発明の一実施の形態における姿勢角検出装置の全体構成を示す図である。図3に示すように、本発明の姿勢角度検出装置は、図1に示した直交配置された3個のジャイロスコープと、そのジャイロスコープそれぞれに接続されるハイパスフィルタと、ハイパスフィルタを介したジャイロスコープの出力から単位時間あたりの移動角度(運動角)を演算する運動角演算装置31と、図1に示した3個の加速度センサと、2個の地磁気センサと、前記3個の加速度センサのうち、第1の加速度センサ10から仮のロール角R、第2の加速度センサ11から仮のピッチ角Pを求め、さらにその仮のロール角R、仮のピッチ角Pから仮のヨー角Φを求める静止角演算装置32と、該静止角演算装置32の演算結果の真偽を判別するための判別装置33、及び前記運動角演算装置31、静止角演算装置32、判別装置33からの信号を処理する姿勢角演算装置30とで構成されている。

0025

最初に、ジャイロスコープの内容を説明する。本発明の姿勢角検出装置におけるジャイロスコープは、圧電セラミック圧電単結晶、或いはシリコン等の非磁性材料からなる振動子を用いることが可能である。本実施の形態では、(株)トーキン製の圧電振動セラミックジャイロを用いた。

0026

図3に示すように、3軸のジャイロスコープ5,6,7の出力部には、それぞれ、ハイパスフィルタ36、37、38が接続され、ハイパスフィルタの出力部に運動角演算装置31が接続されている。なお、ジャイロスコープは、小型で安価な物ほど静止しているときの出力(オフセット)のばらつき及び変動が大きいが、これを安定化したものを用いると、姿勢検出装置が高価で大型になってしまう。

0027

また、ハイパスフィルタは、前記ジャイロスコープのオフセットをキャンセルするもので、ハイパスフィルタを用いた後の出力を用いることで、安価で小型で高精度の姿勢角検出装置を得ることができ、通常0.1Hz以下の低い周波数に設定される。なお、それぞれのハイパスフィルタは、カットオフ周波数の可変手段を有している。また、前記低周波のハイパスフィルタは、電源投入時から安定するまで時間がかかるので、必要に応じてハイパスフィルタのカットオフ周波数を高くすることにより、安定した出力を短時間で得ることができる。カットオフ周波数を高くし安定出力を得た後は、即時にカットオフ周波数は低い状態(測定状態)に戻される。

0028

移動体に搭載された姿勢角検出装置(被測定物)の回転角速度に応じた各ジャイロスコープの出力Jx(n)、Jy(n)、Jz(n)は、運動角演算装置31によって、座標変換を行って演算する単位時間で1単位時間過去の出力β(n−1)から、次式の如く、基準座標系における現在の単位時間あたりの移動角度(運動角)△X(n)に変換される。

0029

ΔX(n) = cos[β(n-1)]×Jx(n) + sin[β(n-1)]×Jz(n)、
ΔY(n) = sin[α(n-1)]× sin[β(n-1)]×Jx(n)+cos[α(n-1)]×Jy(n)-sin[α(n-1)]×cos[β(n-1)]×Jz(n)、
ΔZ(n) = -cos[α(n-1)]×sin[β(n-1)]×Jx(n)+sin[α(n-1)]×Jy(n)+cos[α(n-1)]× cos[β(n-1)]×Jz(n)

0030

次に、図4を用いて静止角演算装置の説明を行う。静止角演算装置は、先にも述べたように、姿勢角検出装置の静的動作時の姿勢角である仮のロール角R、仮のピッチ角P、仮のヨー角Φを出力するものである。

0031

図1に示す加速度センサ10、11は、図2に示すように、それぞれ、センサ座標系でのx、y軸上の重力加速度のx、y成分分力Ax(n)、Ay(n)を検出するように配置されている。また、図1に示す地磁気センサ8、9は、それぞれx、y軸上の地磁気分力Mx(n)、My(n)を検出するように配置されている。

0032

加速度センサの出力Ax(n)、Ay(n)は、各々ロール角演算手段、ピッチ角演算手段にて下式により、基準座標系の水平面(XY平面)との傾斜角である仮のロール角R(n)及び仮のピッチ角P(n)を算出する。

0033

R(n)=sin-1[Ax(n)/cosP(n)]
P(n)=sin-1Ay(n)

0034

基準座標系での仮のヨー角Φ(n)は、基準座標系での地磁気成分を用いて、
Φ(n)=tanー1[HX(n)/HY(n)]
で表わされる。なお、加速度センサの出力Az(n)によるヨー角Φm(n)と前記ヨー角Φ(n)を比較演算することで、高精度にヨー角を演算できる。姿勢角検出装置が水平面上で回転する場合は、地磁気センサの出力Mx(n)及びMy(n)が、それぞれ、HX(n)及びHY(n)に等しく、
Φ(n)=tanー1[Mx(n)/My(n)]
が成り立つ。

0035

原点時の方位角をΦ(0)とすれば、ヨー角γ(n)は、
γ(n)=Φ(n)−Φ(0)
となる。

0036

しかし、姿勢角検出装置がロール角Rやピッチ角Pを持ち、水平でないときには、
HX=cos[P(n)]×Mx+sin[P(n)]×Mz、
HY=sin[R(n)]×sin[P(n)]×Mx+cos[R(n)]×cos[P(n)]×Mz
の式を用いて、仮のロール角R(n)、仮のピッチ角P(n)を用いて座標変換を行い、基準座標系での地磁気成分を求めて、
Φ(n)=tanー1[HX(n)/HY(n)]
代入し、求める。

0037

その際、地磁気Z方向成分Mz(n)が必要となる。

0038

以下の方法で仮想的にMzを算出する。

0039

まず、地磁気Htを以下の手順で求める。最初に、姿勢角検出装置(被測定物)を90度傾け、磁気センサ10あるいは磁気センサ11が、基準座標系のZ軸に向くようにする。そして、例えば、キーやボタンを押すなど、何らかの信号を送り、その時のZ軸に向いているセンサの値をMz(0)としてメモリに格納する。

0040

次に、姿勢角検出装置(被測定物)を原点位置に戻し、もう一度、何らかの信号を送り、磁気センサMx(n),My(n)の値をMx(0),My(0)としてメモリに格納する。これらMx(0),My(0),Mz(0)を用いて、Htは数2から求まる。

0041

0042

さらに、Mzの符号を算出するために、姿勢角検出装置(被測定物)の地磁気北方向成分の傾斜角から判断できる。このために、バックアップメモリーと北方向成分傾斜角演算手段を有する。

0043

演算処理にて算出した、演算する単位時間で、1単位時間過去の仮のヨー角Φ(n−1)をバックアップメモリーに記憶しておき、この仮のヨー角Φ(n−1)と加速度センサ出力Ax(n)、Ay(n)の値から、北方向成分傾斜角演算手段で、姿勢角検出装置(被測定物)の傾斜角度の地磁気北方向成分θ2を次式により算出する。

0044

θ2=sin-1[Ax(n)×cosΦ(n−1)+Ay(n)×sinΦ(n−1)]により求められ、−90度≦θ2≦θ0であれば、地磁気Mz符号はマイナス、θ0<θ2≦90度であれば、地磁気Mz符号はプラスと判別する。

0045

次に、本発明の姿勢角検出装置における、前記3軸の加速度センサの合成ベクトルが、ほぼ1Gであることにより行うアルゴリズム、即ち、数1の時、記静止角検出装置で演算される仮のロール角R(n)、仮のピッチ角P(n)、仮のヨー角Φ(n)が正しいかどうかを判別する判別装置33を説明をする。

0046

判別装置33は、静止角検出手段における、X軸方向の加速度Ax(n)、Y軸方向の加速度Ay(n)より、ロール角R=sin-1(Ax/cosP)、及びピッチ角P=sin-1Ayを求める。

0048

しかし、ここで、Ax(n),Ay(n)は、重力加速度の傾斜角成分運動加速度のX,Y軸方向成分との合成ベクトルなので、運動加速度がある場合には、正しいロール角、ピッチ角にならない。そこで、3軸の加速度センサの合成ベクトルAの大きさを数3により求め、この値が1Gの近傍であれば、軸の方向の運動加速度がない、即ち、ロール角R、ピッチ角Pが正しいと判断し、静的モードにする。そうでない場合は、軸方向に運動加速度があると判断し、静止角検出手段からの演算結果は正しくないとし、動的モードにするものである。

0049

0050

ここでは、加速度センサの出力を演算して判別する手法について述べたが、磁気センサの出力に誤差が生じ、大きく変動したとき等の場合も静止角検出手段の出力は正しくないと判別する。

0051

次に、上記判別装置33の判別結果に応じて、運動角検出手段の出力及び静止角検出手段の出力を演算する運動角演算装置31と静止角演算装置32から最終的な出力を得る姿勢角演算装置30で行われる演算方法について説明する。

0052

この演算の基本は、判別装置33によって静止角検出手段の出力が誤っていると判別されたときには、現在の姿勢角検出結果は、1単位時間過去の姿勢角検出結果と運動角を加算したものとなり、判別装置33によって静止角検出手段の出力が正しいと判別されたときには、現在の姿勢角検出結果は、1単位過去の姿勢角検出結果と運動角を加算したものから補正値を減算したものである。なお、補正値は、誤差と比例定数を乗算したもの、或いは一定定数である。ここで、誤差は、1単位時間過去の姿勢角検出結果に現在の運動角を加算したものから静止角検出手段による現在の検出結果を減算したものである。

0053

これを式で表すと、本実施の形態において、本発明の姿勢角検出装置の求めるべき出力を、α(n)、β(n)、γ(n)、運動角検出手段から得られる運動角を△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる静止角をR(n)、P(n)、Φ(n)とすると、

0054

静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合、
α(n)=α(n−1)+△X(n)−C1、
β(n)=β(n−1)+△Y(n)−C2、
γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−C3、
ここで、C1,C2,C3は、任意に選択される誤差より大きくない定数で、符号は、誤差の符号が、プラスの時、プラス、マイナスの時、マイナスにより姿勢角を演算する。

0055

また、静止角検出手段からの姿勢角情報が誤と判別する場合、
α(n)=α(n−1)+△X(n)、
β(n)=β(n−1)+△Y(n)、
γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)、
により姿勢角を演算する。

0056

また、本発明の他の実施の形態として、本発明の姿勢角検出装置の求めるべき出力をα(n)、β(n)、γ(n)、運動角検出手段から得られる運動角を△X(n)、△Y(n)、△Z(n)、静止角検出手段から求められる静止角をR(n)、P(n)、Φ(n)とすると、

0057

静止角検出手段からの姿勢角情報は正しいと判別する場合、
α(n)=α(n−1)+△X(n)−k1[α(n−1)+△X(n)−R(n)]、
β(n)=β(n−1)+△Y(n)−k2[β(n−1)+△Y(n)−P(n)]、
γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)−k3[γ(n−1)+△Z(n)−Φ(n)]、
により姿勢角を演算する。ここで、k1,k2,k3は、任意に選択させる1以下の比例定数である。

0058

また、静止角検出手段からの姿勢角情報が誤と判別する場合、
α(n)=α(n−1)+△X(n)、
β(n)=β(n−1)+△Y(n)、
γ(n)=γ(n−1)+△Z(n)、
により姿勢角を演算する。

0059

このように、静止角検出手段の出力が正しいときのみ、誤差を補正しながら、運動角の積算で姿勢角を求めることにより、高速な応答性と、静止時の安定性再現性を同時に満足できるようにした姿勢角検出装置である。

0060

図5は、本発明の実施の形態の姿勢角検出装置を適用したHMDの一例を示す。このHMDは、目前にあるディスプレイ1に表示された映像が、頭の動きに連動して変化し、仮想空間を体験できるように設けられているもので、このHMDを装着したまま右を向くと、姿勢角検出装置2で計測した頭の姿勢角を信号ケーブル3で映像発生装置4に送信し、映像発生装置4は、その姿勢角にあった映像をHMDに送信するので、右に展開する映像が映し出され、頭の動きによって全空間の360度の映像を実感できるように設けられているものである。

0061

以上、説明したように、本発明による姿勢角検出装置をHMDに適用した場合、外部信号を用いることなく、また、高速応答累積誤差のない角度情報が得られる高性能なHMDを構成することができる。

0062

また、本発明による姿勢角検出装置によれば、ジャイロスコープを素子で搭載しているので、小型軽量化が可能であり、セラミック振動子を使用しているので、磁気ノイズは受けず、磁気センサと近接させても、機能を損なうことがない。また、ハイパスフィルタを使用することにより、小型・低価格化高精度化が可能である。

発明の効果

0063

さらに、本発明によれば、3個の加速度センサと、2個の地磁気センサにより、簡単な計算だけで、誤差成分有無の判別・補正処理を高精度で行うことができ、高速応答で、高精度な姿勢角検出装置を提供できる。

0064

図1本発明の姿勢角検出装置のジャイロスコープ、加速度センサ、地磁気センサの配置を示し、基準座標系(X−Y−Z系)とセンサ座標系(x−y−z系)が一致している場合を示す図。
図2基準座標系(X−Y−Z系)とセンサ座標系(x−y−z系)が一致していない座標系を示す図。
図3本発明の姿勢角検出装置の構成を示す図。
図4本発明の姿勢角検出装置のうち、静止角演算装置の構成を示すブロック図。
図5HMDにおける姿勢角検出装置の使用状況の説明図。

0065

1ディスプレイ
2姿勢角検出装置(被測定物)
3信号ケーブル
4映像発生装置
5 (第1の)ジャイロスコープ
6 (第2の)ジャイロスコープ
7 (第3の)ジャイロスコープ
8 (第1の)地磁気センサ
9 (第2の)地磁気センサ
10 (第1の)加速度センサ
11 (第2の)加速度センサ
12 (第3の)加速度センサ
30姿勢角演算装置
31運動角演算装置
32静止角演算装置
33判別装置
36 (第1の)ハイパスフィルタ
37 (第2の)ハイパスフィルタ
38 (第3の)ハイパスフィルタ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ