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技術 古紙脱墨処理方法およびフローテーター

出願人 王子ホールディングス株式会社王子エンジニアリング株式会社
発明者 横井明河内啓日置敦佐藤純一郎
出願日 1998年1月7日 (22年1ヶ月経過) 出願番号 1998-001355
公開日 1999年7月27日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 1999-200270
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード 気液分離槽内 古紙繊維 回転軸線回り 空気吹 インキ粒子 精選処理 気液分離効果 分離分
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この項目の情報は公開日時点(1999年7月27日)のものです。
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図面 (4)

課題

従来のフローテーターは、回収される古紙原料液に巻き込まれるフロスが多く、効率良くインキを除去することができない。

解決手段

古紙原料液11を導入する処理槽12, 13の下部から気泡を吹き込み、この気泡の表面に古紙原料液11中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を処理槽12, 13の上部から溢流させ、古紙原料液11中からインキ粒子を除去するようにしたフローテーターであって、処理槽12の下部に設けられて古紙原料液11を処理槽12内に供給する原料液入口15と、処理槽12,13内の古紙原料液11を導入するための原料液導入口20, 23を上端部に有し、下部に古紙原料液11を取り出すための原料液出口16が設けられた気液分離槽19, 22とを具える。

概要

背景

再生紙は、一般に、印刷済みの古紙を離解し、この古紙繊維に付着したインキを除去し、精選脱水した後、これを再び抄紙することにより得られる。この場合、古紙繊維からインキを除去する脱墨処理に関する事項は、後に続く精選処理に要する時間や、再生紙の製造コストおよび品質を大きく左右する重要な因子となる。

古紙脱墨処理を行うためのフローテーターにおいては、離解され、薬品処理された古紙原料液気泡を吹き込み、古紙原料液中の古紙繊維から遊離したインキ粒子を古紙原料液中を上昇する気泡に付着させ、古紙原料液表面に浮き上がるフロス、すなわちインキ粒子が付着した気泡を古紙原料液から排除することにより、古紙原料液中のインキ粒子を除去するようにしている。この場合、古紙原料液中に微細な気泡を均等に供給し、古紙原料液中に浮遊するインキ粒子と気泡とが接触する機会を増やすようすることが、大きな脱墨効果を得る上で重要であり、例えば、特公平6−60473号公報などに開示されているように、従来から種々のフローテーターが提案されている。

このような従来の古紙脱墨処理を行うフローテーターの概略構造を図3に示す。すなわち、2連構造の処理槽101, 102のそれぞれ下部には、外周面に多数の空気吹き出しノズル103を放射状に突設した回転式散気管104が配置されており、一方の処理槽101の上部には、原料液入口105が設けられ、他方の処理槽102の上部には原料液出口106が設けられ、これら2つの処理槽101, 102を仕切仕切り壁107の上部には、一方の処理槽101の原料液出口となると共に他方の処理槽の原料液入口となる連通口108が設けられている。また、処理槽101, 102の上端部には、これら処理槽101, 102に導入される古紙原料液109の表面に浮き上がるフロス110を溢流させて処理槽101, 102外に排出するための複数のフロス111が設けられている。

従って、原料液入口105から第1の処理槽101内に供給される古紙原料液109は、仕切り壁107の連通口108を介して第2の処理槽102内に供給され、原料液出口106から取り出される。この間に、各処理槽101, 102に設けられた回転式散気管104の回転運動に伴い、これらの空気吹き出しノズル103から吹き出される気泡と古紙原料液109とが攪拌されて気泡にインキ粒子が付着し、フロス110となって古紙原料液109の表面に浮き上がり、フロス樋111内に溢流して処理槽101, 102外に排出されるため、インキ粒子を除去した古紙原料液109が原料液出口106から取り出されるようになっている。

概要

従来のフローテーターは、回収される古紙原料液に巻き込まれるフロスが多く、効率良くインキを除去することができない。

古紙原料液11を導入する処理槽12, 13の下部から気泡を吹き込み、この気泡の表面に古紙原料液11中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を処理槽12, 13の上部から溢流させ、古紙原料液11中からインキ粒子を除去するようにしたフローテーターであって、処理槽12の下部に設けられて古紙原料液11を処理槽12内に供給する原料液入口15と、処理槽12,13内の古紙原料液11を導入するための原料液導入口20, 23を上端部に有し、下部に古紙原料液11を取り出すための原料液出口16が設けられた気液分離槽19, 22とを具える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

古紙原料液を導入する処理槽の下部から気泡を吹き込み、この気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液から前記インキ粒子を除去するようにした古紙脱墨処理方法であって、前記古紙原料液を前記処理槽の下部に供給するステップと、前記処理槽の上部から前記古紙原料液を気液分離槽に導入するステップと、前記気液分離槽に導入された前記古紙原料液中の気泡の未分離分を前記処理槽の上部に浮上させて排出するステップと、気泡が除去された前記古紙原料液を前記気液分離槽の下端部から取り出すステップとを具えたことを特徴とする古紙脱墨処理方法。

請求項2

複数の前記処理槽と複数の前記気液分離槽とが交互に直列に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の古紙脱墨処理方法。

請求項3

前記気液分離槽内流下する前記古紙原料液の流速は、毎秒0.005〜0.05 mの範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の古紙脱墨処理方法。

請求項4

前記処理槽の下部で回転駆動されると共に内部に空気が圧送される円筒状のドラムと、このドラムの外周面放射状に突設されて前記処理槽内の前記古紙原料液中に気泡を噴出させる複数の空気吹き出しノズルとを有する回転散気管を用い、前記処理槽の下部から気泡を吹き込むようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の古紙脱墨処理方法。

請求項5

前記処理槽に吹き込まれて気泡を形成するための空気供給量をG(Nm3 /時)、またはg(Nm3 /分)、前記古紙原料液の流量をL(m3 /時)、前記処理槽の水平面に沿った断面積をA(m2 )とした場合、3≦G/L≦20かつ0. 2≦g/A≦2. 0を満足することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の古紙脱墨処理方法。

請求項6

古紙原料液を導入する処理槽の下部から気泡供給手段によって気泡を吹き込み、この気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液中から前記インキ粒子を除去するようにしたフローテーターであって、前記処理槽の下部に設けられて前記古紙原料液を処理槽内に供給するための原料液入口と、前記処理槽内の前記古紙原料液を導入するための原料液導入口を上端部に有し、下端部に前記古紙原料液を取り出すための原料液出口が設けられた気液分離槽とを具えたことを特徴とするフローテーター。

請求項7

前記気液分離槽は、前記処理槽内の前記古紙原料液の液面よりも低い位置から前記処理槽の底面に至る1枚の仕切り板によって仕切られて構成され、この仕切り板の上端によって形成される開口部から前記処理槽内の前記古紙原料液が前記気液分離槽内に導入されるものであることを特徴とする請求項6に記載のフローテーター。

請求項8

複数の前記処理槽と複数の前記気液分離槽とが交互に直列に連結されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のフローテーター。

請求項9

前記気泡供給手段は、処理槽の下部に回転自在に設置されて回転駆動されると共に内部に空気が圧送される円筒状のドラムと、このドラムの外周面に放射状に突設されて前記処理槽内の前記古紙原料液中に気泡を噴出させる複数の空気吹き出しノズルとを有する回転散気管であることを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載のフローテーター。

技術分野

0001

本発明は、古紙からインキを除去するための古紙脱墨処理方法およびこの脱墨処理方法を実現し得るフローテーターに関する。

背景技術

0002

再生紙は、一般に、印刷済みの古紙を離解し、この古紙繊維に付着したインキを除去し、精選脱水した後、これを再び抄紙することにより得られる。この場合、古紙繊維からインキを除去する脱墨処理に関する事項は、後に続く精選処理に要する時間や、再生紙の製造コストおよび品質を大きく左右する重要な因子となる。

0003

古紙脱墨処理を行うためのフローテーターにおいては、離解され、薬品処理された古紙原料液気泡を吹き込み、古紙原料液中の古紙繊維から遊離したインキ粒子を古紙原料液中を上昇する気泡に付着させ、古紙原料液表面に浮き上がるフロス、すなわちインキ粒子が付着した気泡を古紙原料液から排除することにより、古紙原料液中のインキ粒子を除去するようにしている。この場合、古紙原料液中に微細な気泡を均等に供給し、古紙原料液中に浮遊するインキ粒子と気泡とが接触する機会を増やすようすることが、大きな脱墨効果を得る上で重要であり、例えば、特公平6−60473号公報などに開示されているように、従来から種々のフローテーターが提案されている。

0004

このような従来の古紙脱墨処理を行うフローテーターの概略構造図3に示す。すなわち、2連構造の処理槽101, 102のそれぞれ下部には、外周面に多数の空気吹き出しノズル103を放射状に突設した回転式散気管104が配置されており、一方の処理槽101の上部には、原料液入口105が設けられ、他方の処理槽102の上部には原料液出口106が設けられ、これら2つの処理槽101, 102を仕切仕切り壁107の上部には、一方の処理槽101の原料液出口となると共に他方の処理槽の原料液入口となる連通口108が設けられている。また、処理槽101, 102の上端部には、これら処理槽101, 102に導入される古紙原料液109の表面に浮き上がるフロス110を溢流させて処理槽101, 102外に排出するための複数のフロス111が設けられている。

0005

従って、原料液入口105から第1の処理槽101内に供給される古紙原料液109は、仕切り壁107の連通口108を介して第2の処理槽102内に供給され、原料液出口106から取り出される。この間に、各処理槽101, 102に設けられた回転式散気管104の回転運動に伴い、これらの空気吹き出しノズル103から吹き出される気泡と古紙原料液109とが攪拌されて気泡にインキ粒子が付着し、フロス110となって古紙原料液109の表面に浮き上がり、フロス樋111内に溢流して処理槽101, 102外に排出されるため、インキ粒子を除去した古紙原料液109が原料液出口106から取り出されるようになっている。

発明が解決しようとする課題

0006

図3に示した従来のフローテーターは、連通口108が仕切り壁107の上部に設けられているため、大量のフロス110を含む古紙原料液109が第2の処理槽102に流れ込む上、原料液出口106が第2の処理槽102の上部に設けられているため、フロス110を充分に除去し切れていない古紙原料液109が取り出されて回収されることとなる。このようなことから、処理槽102を直列に多数(例えば、4つ)連結したフローテーターを使用してフロス110の除去を行う必要があり、設備が大型化する割りにはフロス110の除去を充分に行うことが困難であった。しかも、後に続く精選処理に多大の時間を費やす必要があり、製造コストが嵩んでしまう欠点があった。

0007

本発明の目的は、回収される古紙原料液に巻き込まれるフロスを少なくすることによって、インキ除去を効率良く行い得る古紙脱墨処理方法およびこの古紙脱墨処理方法を実現し得るフローテーターを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の第1の形態は、古紙原料液を導入する処理槽の下部から気泡を吹き込み、この気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液から前記インキ粒子を除去するようにした古紙脱墨処理方法であって、前記古紙原料液を前記処理槽の下部に供給するステップと、前記処理槽の上部から前記古紙原料液を気液分離槽に導入するステップと、前記気液分離槽に導入された前記古紙原料液中の気泡の未分離分を前記処理槽の上部に浮上させて排出するステップと、気泡が除去された前記古紙原料液を前記気液分離槽の下端部から取り出すステップとを具えたことを特徴とするものである。

0009

ここで、複数の前記処理槽と複数の前記気液分離槽とが交互に直列に連結されていることが望ましい。また、前記気液分離槽内流下する前記古紙原料液の流速は、毎秒0.005〜0.05 mの範囲にあることが望ましく、さらに、前記処理槽の下部で回転駆動されると共に内部に空気が圧送される円筒状のドラムと、このドラムの外周面に放射状に突設されて前記処理槽内の前記古紙原料液中に気泡を噴出させる複数の空気吹き出しノズルとを有する回転散気管を用い、前記処理槽の下部から気泡を吹き込むことが望ましい。また、前記処理槽に吹き込まれて気泡を形成するための空気供給量をG(Nm3 /時)、またはg(Nm3 /分)、前記古紙原料液の流量をL(m3 /時)、前記処理槽の水平面に沿った断面積をA(m2 )とした場合、
3≦G/L≦20かつ
0. 2≦g/A≦2. 0
満足するものであることが望ましい。

0010

また、本発明の第2の形態は、古紙原料液を導入する処理槽の下部から気泡供給手段によって気泡を吹き込み、この気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液中から前記インキ粒子を除去するようにしたフローテーターであって、前記処理槽の下部に設けられて前記古紙原料液を処理槽内に供給するための原料液入口と、前記処理槽内の前記古紙原料液を導入するための原料液導入口を上端部に有し、下端部に前記古紙原料液を取り出すための原料液出口が設けられた気液分離槽とを具えたことを特徴とするものである。

0011

ここで、前記気液分離槽は、前記処理槽内の前記古紙原料液の液面よりも低い位置から前記処理槽の底面に至る1枚の仕切り板によって仕切られて構成され、この仕切り板の上端によって形成される開口部から前記処理槽内の前記古紙原料液が前記気液分離槽内に導入されるものであることが望ましい。また、複数の前記処理槽と複数の前記気液分離槽とが交互に直列に連結されていることが望ましい。さらに、前記気泡供給手段は、処理槽の下部に回転自在に設置されて回転駆動されると共に内部に空気が圧送される円筒状のドラムと、このドラムの外周面に放射状に突設されて前記処理槽内の前記古紙原料液中に気泡を噴出させる複数の空気吹き出しノズルとを有する回転散気管であることが望ましい。

0012

本発明によると、処理槽の下部から吹き込まれる気泡は、原料液入口から供給された古紙原料液と攪拌され、古紙原料液中に介在するインキ粒子が付着したフロスとなって古紙原料液の表面に浮き上がり、処理槽の上端部から外部に溢流して除去される。

0013

また、原料液導入口から気液分離槽に流入する古紙原料液は、その原料液出口に向けて流下する間に、この古紙原料液に混在する未分離フロスが処理槽の上部に向けて浮上し、除去される結果、原料液出口から取り出される古紙原料液は、フロスの含有率が少ないものとなっている。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明による古紙脱墨処理方法を実現し得る本発明によるフローテーターの一実施例について、その概略構造を表す図1およびこのフローテーターに組み込まれる回転式散気管の外観を表す図2を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限らず、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用することができる。

0015

すなわち、所定量の古紙原料液11をそれぞれ導入する2連構造の処理槽12, 13は、仕切り壁14を介して相互に連結された状態となっている。一方の処理槽(以下、これを第1の処理槽と呼称する)12の下部の一端側には、先行する離解工程で得られた古紙原料液11をこの第1の処理槽12内に供給するための原料液入口15が設けられ、他方の処理槽(以下、これを第2の処理槽と呼称する)13の下部の他端側には、この第2の処理槽13内の古紙原料液11を取り出して次の精選工程へ供給するための原料液出口16が設けられている。また、仕切り壁14の下端には、第1の処理槽12側と第2の処理槽13側とを連通する連通口17が形成され、この連通口17を介して第1の処理槽12から第2の処理槽13へ古紙原料液11が流れるようになっている。

0016

第1の処理槽12の他端側には、上端が第1の処理槽12内の古紙原料液11の液面よりも下方に位置し、下端が第1の処理槽12の底板12aに接合されて連通口17を仕切る仕切り板18が仕切り壁14に沿ってこれと平行に立設され、第1の処理槽12に対する気液分離槽19を形成している。つまり、本実施例における第1の気液分離槽19は、仕切り壁14と、仕切り板18と、図1紙面に対して垂直な方向に対向する第1の処理槽12の図示しない一対の側壁とで形成され、第1の処理槽12内の古紙原料液11は、仕切り板18の上端によって形成される原料液導入口20からこの第1の気液分離槽19内を流下し、その下端の連通口17、つまり本発明でいう原料液出口から第2の処理槽13内に送り出されるようになっている。

0017

同様に、第2の処理槽13の他端側には、上端が第2の処理槽13内の古紙原料液11の液面よりも下方に位置し、下端が第2の処理槽13の底板13aに接合されて原料液出口16を仕切る仕切り板21が第2の処理槽13の他端側の側壁13bに沿ってこれと平行に立設され、第2の処理槽13に対する気液分離槽22を形成している。つまり、本実施例における第2の気液分離槽22は、第2の処理槽13の他端側の側壁13bと、仕切り板21と、図1の紙面に対して垂直な方向に対向する第2の処理槽13の図示しない一対の側壁とで形成され、第2の処理槽13内の古紙原料液11は、仕切り板21の上端によって形成される原料液導入口23からこの第2の気液分離槽22内を流下し、その下端の原料液出口16から取り出されて回収されるようになっている。

0018

これら気液分離槽19, 22では、気液分離槽19, 22内を流下する古紙原料液11と、この古紙原料液11中に含まれる気泡およびインキ粒子が付着した気泡であるフロス(以下、一括してフロスと呼称する)24とを分離させ、フロス24を原料液導入口20, 23から処理槽12, 13の上方に浮上させる必要があるため、気液分離槽19, 22の長さ(図1中、原料液導入口20から連通口17までの距離ならびに原料液導入口23から原料液出口16までの距離)をできるだけ長くすることが望ましいが、必要以上に長くしても気液分離効果はある時点で平衡に達し、フローテーターが大型化するのみで無意味となるので、一般的には処理槽12, 13の設計寸法に合わせて気液分離槽19, 22の長さを最大限に設定すれば良い。

0019

なお、原料液導入口20, 23の位置は、気液分離槽19, 22の液面に近すぎると、古紙原料液11と共にフロス24を引き込むことになるので、余り多量のフロス24を吸引しないような位置に設定することが望ましい。

0020

同上の理由から、気液分離槽19, 22内を流下する古紙原料液11の流速は、できるだけ小さい方が望ましいが、この流速を小さくするほど気液分離槽19, 22の(水平面に沿って切断した)断面積を大きくしなければならなくなり、フローテーターが大きくなり過ぎてしまうことから、毎秒0.005m以上であることが好ましい。逆に、その流速を速くし過ぎると、微細な気泡の上昇速度よりも古紙原料液11の下降速度が速くなってしまい、フロス24を分離できなくなるので、流速は毎秒0.05 m以下にすることが好ましい。

0021

従って、気液分離槽19, 22内を流下する古紙原料液11の流速は、毎秒0.005〜0.05 mの範囲に収めることが望ましい。フローテーター内の気泡の大きさは直径が1mm程度のものが多く、直径が小さくなるほど上昇速度は遅くなるが、ちなみに、一般的な古紙原料液11に対して直径が0.5mmの気泡の上昇速度は、毎秒0.059m程度である。

0022

処理槽12, 13の下部中央には、図1の紙面に対して垂直な回転軸線回り駆動回転する回転式散気管25がそれぞれ設けられている。これら回転式散気管25の外観を図2に示す。すなわち、本実施例における回転式散気管25は、処理槽12, 13の側壁を液密に貫通し、内部が中空となって図示しないコンプレッサ回転継手を介して気密に接続する一対の回転軸26と、処理槽12, 13内に位置する円筒ドラム27と、この円筒ドラム27の外周面から放射状に突出する多数の空気吹き出しノズル28とを有し、図示しない駆動装置によって図1中、矢印方向に回転しながら空気吹き出しノズル28から所定流量の空気が処理槽12, 13内に噴射されるようになっている。

0023

ここで、処理槽12, 13内に導入される古紙原料液11の液面レベルを一定にして脱墨処理した場合、処理槽12, 13に導入されている古紙原料液の流量L(m3 /時)に対し、この古紙原料液11に吹き込まれて気泡を形成するための空気供給量G(Nm3 /時)の割合、すなわち空気供給率G/Lは、この値が大きいほど(空気供給量Gが多く、古紙原料液量Lが少ないほど)古紙原料液11の白色度は良くなるが、この空気供給率G/Lをある値以上に大きくしても、処理槽12, 13内に導入される古紙原料液11の液面レベルを調整し、一定以上のフロス率を保持すれば、その白色度は変わらないことが実験から明らかとなった。具体的には、空気供給率G/Lを20より大きくしても供給空気量が多くなるだけで白色度の向上が認められない。逆に、空気供給率G/Lを3未満に設定すると、古紙原料液11中のインキ粒子を付着させる気泡の量が少なすぎるため、脱墨が不充分となることから、3≦G/L≦20とすることが望ましい。

0024

なお、上述のフロス率は、原料液入口15, 連通口17から処理槽12, 13に供給される古紙原料液11の供給流量に対し、後述するフロス樋29から気泡と共に排出されるインキ粒子,填料,古紙繊維などの固形分の排出流量の割合で定義される。

0025

また、面積供給率、すなわち空気供給量g(Nm3 /分)を処理槽12, 13の水平面に沿ったその断面積A(m2 )で除した値g/Aが、0.2より小さくなると、古紙原料液11中のインキ粒子を付着させる気泡の量が少なすぎるため、脱墨が不充分となる。逆に、この面積供給率g/Aが2.0を越えると、処理槽12, 13内での気泡の突沸が生じ、脱墨処理を円滑に行うことが困難となるため、0.2≦g/A≦2.0とすることが望ましい。

0026

また、処理槽12, 13の上端部および仕切り壁14の上端には、古紙原料液11の液面に浮き上がるフロス24を処理槽12, 13の外部に排出するためのフロス樋29がそれぞれ設けられており、処理槽12, 13に導入された古紙原料液11の液面からフロス樋29を乗り越えて溢流するフロス24がフロス樋29を伝わって処理槽12, 13外に排出されるようになっている。

0027

なお、本実施例では各処理槽12, 13の回転式散気管25の上部にフロス24の流れが偏らないように整流するための整流板30を設けている。

0028

従って、原料液入口15から第1の処理槽12内に供給される古紙原料液11は、回転式散気管25の空気吹き出しノズル28から吹き出される空気と攪拌され、古紙原料液11中を上昇する気泡の表面にこの古紙原料液11中に含まれるインキ粒子が付着してフロス24となり、古紙原料液11の液面に浮上してフロス樋29へ溢流し、このフロス樋29により排出される。

0029

第1の処理槽12内にてインキ粒子が除去された古紙原料液11は、この第1の処理槽12の上部に開口する原料液導入口20から第1の気液分離槽19を流下し、連通口17から第2の処理槽13内に供給される。この場合、古紙原料液11が第1の気液分離槽19内を流下する間に、この古紙原料液11中に含まれるフロス24が原料液導入口20から第1の処理槽12側に排出されるため、第2の処理槽13側に供給される古紙原料液11中に含まれるフロス24は極めて少量となり、古紙原料液11から効率良くフロス24を除去することができる。

0030

この古紙脱墨処理は、第2の処理槽13でも同様にして行われ、このようにしてインキ粒子が除去された古紙原料液11は、第2の処理槽13の上部に開口する原料液導入口23から第2の気液分離槽22を流下し、原料液出口16から取り出されて回収される。この場合、古紙原料液11が第2の気液分離槽22内を流下する間に、この古紙原料液11中に含まれるフロス24が原料液導入口23から第2の処理槽13側に排出されるため、回収される古紙原料液11中に含まれるフロス24は極めて少量となる。

0031

具体的に、底板12a, 13aの寸法が1000×1000mm、これら底板12a, 13aからフロス29の上端までの高さが2000mm、第1の処理槽12の仕切り壁14と仕切り板18との間隔、および第2の処理槽13の他端側の側壁13bと仕切り板21との間隔がそれぞれ100 mmに設定された図1に示す如きフローテーターを用い、毎時12m3 の割合で古紙原料液11を供給したところ、回収される古紙原料液11の白色度は、原料液入口15から供給される古紙原料液11の白色度よりも13ポイント向上していた。

0032

なお、このときの古紙原料液11の断面積負荷は6m3/H・m2 であり、G/Lは4, 6, 8の3種類で処理してその平均値を求めた。

0033

これに対し、気液分離槽19, 22を構成する仕切り板18, 21がない図3に示す如き従来のフローテーターを用い、同一条件で脱墨処理を行ったところ、回収される古紙原料液11の白色度は、原料液入口15から供給される古紙原料液11の白色度に対して11ポイントしか向上させることができず、本発明による気液分離槽19, 22が古紙原料液11の脱墨処理に有効であることを確認することができた。

0034

なお、本実施例では、仕切り板18, 21を処理槽12, 13内に設けたが、処理槽12, 13に対して独立した気液分離槽を各処理槽12, 13に連結するようにしても良い。また、上述した実施例では、2連構造のフローテーターについて説明したが、さらに多くの処理槽と気液分離槽とを交互に直列に連結することによって、回収される古紙原料液11の白色度を向上させることができる。

発明の効果

0035

本発明によると、処理槽に導入された古紙原料液を気液分離槽の原料液導入口から下部の原料液出口に向けて流下させ、この間に古紙原料液中に混在するフロスを上方に浮き上がらせるようにしたので、原料液出口から回収される古紙原料液に混在するフロスや気泡を従来のものよりも著しく少なくすることができる。この結果、処理槽の数を少なくしても脱墨処理を効率良く行うことができ、設備コスト下げることができる上、後に続く精選処理を短時間で済ませることができ、再生紙の製造コストを低減させることが可能である。

0036

また、気液分離槽内を流下する古紙原料液の流速を毎秒0.005〜0.05 mの範囲に設定した場合には、古紙原料液に対してこの古紙原料液中に含まれる気泡を最も効率良く分離させることができる。

0037

さらに、古紙原料液量に対する処理槽に吹き込まれて気泡を形成するための空気供給量の割合と、処理槽の水平面に沿った断面積に対する単位時間当たりの空気供給量の割合とがそれぞれ所定範囲に収めた場合には、エネルギー消費を最小限に抑えた連続的な操業を円滑に行うことができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明による古紙脱墨処理方法を実現し得る本発明によるフローテーターの一実施例の概略構造を表す断面図である。
図2図1に示したフローテーターに組み込まれる回転式散気管の外観を表す斜視図である。
図3従来のフローテーターの一例の概略構造を表す断面図である。

--

0039

11古紙原料液
12, 13処理槽
12a, 13a底板
13b側壁
14仕切り壁
15原料液入口
16 原料液出口
17 連通口
18, 21仕切り板
19, 22気液分離槽
20, 23 原料液導入口
24フロス
25回転式散気管
26回転軸
27円筒ドラム
28空気吹き出しノズル
29 フロス樋
30整流板
101, 102 処理槽
103 空気吹き出しノズル
104 回転式散気管
105 原料液入口
106 原料液出口
107 仕切り壁
108 連通口
109 古紙原料液
110 フロス
111 フロス樋

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