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技術 発泡断熱材の製造方法およびそれを用いた断熱箱体の製造方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 西本芳夫
出願日 1998年1月14日 (22年11ヶ月経過) 出願番号 1998-005310
公開日 1999年7月27日 (21年5ヶ月経過) 公開番号 1999-199696
状態 未査定
技術分野 冷蔵庫の箱体(壁体)2 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 箱体部分 正立方体 断熱発泡材 モノクロロトリフルオロメタン 原料タンク内 発泡表面 試料採取位置 混合液温度
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図面 (10)

課題

地球環境保護に有益な物質発泡剤が含まれる発泡ウレタン原液温度上昇において、キャビテーションの発生が抑えられ、充填性断熱性および脱型性を高めることのできる発泡断熱材の製造方法を提供する。

解決手段

有機イソシアネートからなる第1の原液と、ポリオール整泡剤触媒、発泡剤および場合によっては水を含む第2の原液とを混合してなり、第2の原液の混合前の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整するとともに、両原液の混合直後混合液温度を発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合し、断熱材としての発泡ウレタンを形成する製造方法である。

概要

背景

従来、例えば冷蔵庫の如き断熱箱体は、その外殻である鉄板などの金属製薄板折曲げ成型品外箱)と内殻である樹脂成形品内箱)で形成された間隙断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォーム注入発泡して充填し、これにより構成された断熱体を用いて形成されたものである。その断熱体を構成する硬質ポリウレタンフォームの優れた断熱性を確保するために、硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として、クロロフルオロカーボン類(以下、CFCという)であるモノクロロトリフルオロメタン(以下、CFC−11という)、あるいは、地球環境を保護するために、オゾン層破壊速度を大幅に抑制できるハイドロクロロフルオロカーボン類(以下、HCFCという)である1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下、HCFC−141bという)または1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(以下、HCFC−123という)などが用いられている。

しかしながら、これらの発泡剤の分子中には水素とともにオゾン層破壊する塩素が残っていることから、塩素を分子中に全く含まないハイドロフルオロカーボン類(以下、HFCという)やハイドロカーボン類(以下、HCという)を硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として用いることが提案されている。そして、例えば1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、HFC−245faという)または1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(以下、HFC−356mffという)などのHFC類を発泡剤とした硬質ポリウレタンフォームの製造方法が特開平2−235982号公報に開示されている。

しかしながら、これらのHFC類は、炭酸ガスの数百〜数千倍もの地球温暖化係数を有し、地球環境保護上、有益な物質であるとは言い難いものである。そこで、これに代わるものとしてシクロペンタンなどの炭化水素を発泡剤とした発泡ウレタンの製造方法が特開平3−152160号公報に開示されている。

上記公報に開示されているシクロペンタンなどの炭化水素を発泡剤とした発泡ウレタンにより構成された断熱体を冷蔵庫の断熱材として用いる方法としては、以下の通りである。
複数のイソシアネート基を有する有機イソシアネートイソシアネートともいう)の液(以下、イソシアネート液という)と、
複数のハイドロオキシ基を有する1種以上のポリオールに、触媒として第3級アミンと場合によっては有機金属などを併用し、整泡剤としてシロキサン基などを有する界面活性剤を、さらに発泡剤としてシクロペンタン場合によっては水をも溶解または分散させた混合液(以下、プレミックス液という)とを、
高圧発泡機などの混合装置を用いておよびの2液を混合し、
冷蔵庫の内箱と外箱の間隙にの混合液を注入してその後の発泡および膨張によって充填させ、構成された断熱体を冷蔵庫に用いる。

このように、発泡ウレタンに用いられる発泡剤は、作業工数の削減と界面活性剤による溶存定性が確保されることから、ポリオールなどとプレミックスされた状態にあり、冷蔵庫に用いられる断熱体を形成する場合、40〜55℃に加熱した発泡治具に冷蔵庫の如き断熱箱体を挿入して固定した後、高圧発泡機などの混合装置を用いて、高圧でもう一方の原液であるイソシアネート液と衝突させることによって瞬時に混合する。ついで、混合した両原液の反応に伴って発生する反応熱によって発泡剤が気化して発泡し、この発泡ウレタンを冷蔵庫の内箱と外箱の間隙に注入して発泡および膨張により充填させて断熱体を形成する。

発泡断熱材として用いる発泡ウレタンは各種特性を有するが、その中でも熱伝導率で評価する断熱性能は極めて重要な特性であり、その特性の向上を図るためには、例えば冷蔵庫に用いられる断熱体の形成時においてその形成された断熱体内に形成されたセル内の発泡ガスを熱伝導率の低い物質にする、つまりガス状態における熱伝導率が低く分子中に塩素を含まずに地球温暖化係数の低い炭化水素のなかでもシクロペンタンを発泡ウレタンの発泡剤とすることが最も好適である。

概要

地球環境保護に有益な物質の発泡剤が含まれる発泡ウレタンの原液の温度上昇において、キャビテーションの発生が抑えられ、充填性、断熱性および脱型性を高めることのできる発泡断熱材の製造方法を提供する。

有機イソシアネートからなる第1の原液と、ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤および場合によっては水を含む第2の原液とを混合してなり、第2の原液の混合前の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整するとともに、両原液の混合直後混合液温度を発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合し、断熱材としての発泡ウレタンを形成する製造方法である。

目的

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、地球環境保護に有益な物質のシクロペンタンを、好ましくは水と併用して発泡剤として用い、この発泡剤が含まれる発泡ウレタンの原液の温度上昇において、キャビテーションの発生が抑えられ、充填性、断熱性および脱型性を高めることのできる発泡断熱材の製造方法およびそれを用いた断熱箱体の製造方法を提供することを目的としたものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

有機イソシアネートからなる第1の原液と、ポリオール整泡剤触媒発泡剤および場合によっては水を含む第2の原液とを混合してなり、前記第2の原液の混合前の温度を前記発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整するとともに、前記両原液の混合直後混合液温度を前記発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合し、断熱材としての発泡ウレタンを形成することを特徴とする発泡断熱材の製造方法。

請求項2

第2の原液の前記発泡剤を混合する前の混合物の温度を25℃以上で粘度を12000cps以上に調整するとともに、前記発泡剤を混合した後の混合物の温度を前記発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度を800cps以上に調整することを特徴とする請求項1記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項3

第2の原液の発泡剤は、分子中に塩素を含有しない物質を含むことを特徴とする請求項1または2記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項4

第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンと水とを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項5

第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンを60%以上含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項6

第2の原液の発泡剤は、純度が60%以上のシクロペンタンを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項7

第2の原液のポリオールを、水酸基価が300〜600mgKOH/gの範囲内でかつ官能基数が4以上含有する物質としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項8

第1の原液の有機イソシアネートを、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載の発泡断熱材の製造方法。

請求項9

請求項1乃至8のいずれか1項に記載された製造方法により製造された発泡ウレタンを、冷蔵庫またはその類似品箱体、扉またはこれらの部品を形成する内箱外箱間隙注入して充填し、形成された断熱体を用いたことを特徴とする断熱箱体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば冷蔵庫内箱外箱間隙充填して断熱体を構成する発泡ウレタンである発泡断熱材の製造方法と、その製造方法により形成された発泡断熱材によって構成される断熱体を用いた断熱箱体の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、例えば冷蔵庫の如き断熱箱体は、その外殻である鉄板などの金属製薄板折曲げ成型品(外箱)と内殻である樹脂成形品(内箱)で形成された間隙に断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォーム注入発泡して充填し、これにより構成された断熱体を用いて形成されたものである。その断熱体を構成する硬質ポリウレタンフォームの優れた断熱性を確保するために、硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として、クロロフルオロカーボン類(以下、CFCという)であるモノクロロトリフルオロメタン(以下、CFC−11という)、あるいは、地球環境を保護するために、オゾン層破壊速度を大幅に抑制できるハイドロクロロフルオロカーボン類(以下、HCFCという)である1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下、HCFC−141bという)または1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(以下、HCFC−123という)などが用いられている。

0003

しかしながら、これらの発泡剤の分子中には水素とともにオゾン層破壊する塩素が残っていることから、塩素を分子中に全く含まないハイドロフルオロカーボン類(以下、HFCという)やハイドロカーボン類(以下、HCという)を硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として用いることが提案されている。そして、例えば1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(以下、HFC−245faという)または1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(以下、HFC−356mffという)などのHFC類を発泡剤とした硬質ポリウレタンフォームの製造方法が特開平2−235982号公報に開示されている。

0004

しかしながら、これらのHFC類は、炭酸ガスの数百〜数千倍もの地球温暖化係数を有し、地球環境保護上、有益な物質であるとは言い難いものである。そこで、これに代わるものとしてシクロペンタンなどの炭化水素を発泡剤とした発泡ウレタンの製造方法が特開平3−152160号公報に開示されている。

0005

上記公報に開示されているシクロペンタンなどの炭化水素を発泡剤とした発泡ウレタンにより構成された断熱体を冷蔵庫の断熱材として用いる方法としては、以下の通りである。
複数のイソシアネート基を有する有機イソシアネートイソシアネートともいう)の液(以下、イソシアネート液という)と、
複数のハイドロオキシ基を有する1種以上のポリオールに、触媒として第3級アミンと場合によっては有機金属などを併用し、整泡剤としてシロキサン基などを有する界面活性剤を、さらに発泡剤としてシクロペンタン場合によっては水をも溶解または分散させた混合液(以下、プレミックス液という)とを、
高圧発泡機などの混合装置を用いておよびの2液を混合し、
冷蔵庫の内箱と外箱の間隙にの混合液を注入してその後の発泡および膨張によって充填させ、構成された断熱体を冷蔵庫に用いる。

0006

このように、発泡ウレタンに用いられる発泡剤は、作業工数の削減と界面活性剤による溶存定性が確保されることから、ポリオールなどとプレミックスされた状態にあり、冷蔵庫に用いられる断熱体を形成する場合、40〜55℃に加熱した発泡治具に冷蔵庫の如き断熱箱体を挿入して固定した後、高圧発泡機などの混合装置を用いて、高圧でもう一方の原液であるイソシアネート液と衝突させることによって瞬時に混合する。ついで、混合した両原液の反応に伴って発生する反応熱によって発泡剤が気化して発泡し、この発泡ウレタンを冷蔵庫の内箱と外箱の間隙に注入して発泡および膨張により充填させて断熱体を形成する。

0007

発泡断熱材として用いる発泡ウレタンは各種特性を有するが、その中でも熱伝導率で評価する断熱性能は極めて重要な特性であり、その特性の向上を図るためには、例えば冷蔵庫に用いられる断熱体の形成時においてその形成された断熱体内に形成されたセル内の発泡ガスを熱伝導率の低い物質にする、つまりガス状態における熱伝導率が低く分子中に塩素を含まずに地球温暖化係数の低い炭化水素のなかでもシクロペンタンを発泡ウレタンの発泡剤とすることが最も好適である。

発明が解決しようとする課題

0008

上記のような従来の発泡断熱材である発泡ウレタンの発泡剤は、最近のオゾン層保護を目的に代替が進んでいるシクロペンタンが用いられているが、これを用いた発泡ウレタンは従来のHCFC−141bまたはCFC−11などを発泡剤として用いた硬質ポリウレタンフォームと比較して流動性が低いものとなっていた。そのため、十分な流動性を得るうえで高い発熱温度を確保することが有効であることから、芳香族アミン系であるトルエンジアミンまたはジフェニルメタンジアミン、あるいは脂肪族アミン系であるトリエタノールアミンなどの活性の高いポリオールの添加や、触媒の増量を余儀なくされていた。

0009

このように、アミン系ポリオールの添加や触媒の増量を行うことによって有機イソシアネートと水およびポリオールとの反応を活性化させる方法においては、それらの反応による樹脂化が急激に進行して発泡した樹脂の粘度が急激に上昇し、流動性を悪化させるという問題を生じることがあった。また、この時の発泡樹脂内部温度は正常な発泡状態を呈した場合と比較して発熱が短時間に集中するため、発泡樹脂内部への熱の蓄積が著しく発泡樹脂の内部温度が数十度も高くなり、うまく充填できたとしても、断熱箱体の変形防止を目的に挿入固定していた発泡治具の脱型が困難となる。このため、脱型時間を延長するなどして適当な温度になるまで発泡樹脂の内部温度を除冷しなければならないなどの問題があった。

0010

また、シクロペンタンの分子量は70であり、従来の発泡剤であるCFC−11(分子量;137)、HCFC−141b(分子量;117)またはHCFC−123(分子量;153)と比較して約半分であることから、同じ発泡倍率つまりフォーム密度の発泡ウレタンを得るのに、プレミックス液への添加量を従来の半分程度の非常に少ない量ですむ。しかしながら、数千から数万cpsという高い粘度のポリオールが主成分であるプレミックス液においては、水と同じくらいの低粘度物質であるシクロペンタンの添加量を減少させると、粘度が上昇してしまいそのままでは1200cps以上に達してしまう。これは、冷蔵庫の如き断熱箱体に発泡ウレタンを発泡充填させる場合におけるプレミックス液等の送液および温調などに不具合を来すとともに、発泡ウレタンを製造する際の生産設備の取り扱う速度が低下したり、このために生産設備の能力を上げなければならないなどの問題があった。また、高圧発泡機などの混合装置を用いたイソシアネート液との混合において、十分な混合性を確保できないこともあった。

0011

そこで、このような問題を解決するために、発泡ウレタンを生成するイソシアネート液およびプレミックス液の両原液の温度を上げることによって両原液の粘度を低下させ、高圧発泡機などの混合装置を用いた際の混合性の改善を図るという発明が、特開平7−26056号公報に開示されている。

0012

しかしながら、単に両原液の温度を上昇させるのみでは種々の問題が生じてしまう。つまり、上記公報の製造方法における原液温度の上昇は、用いる発泡剤(HCFC−141b)の沸点(32℃)を超える温度(35℃)での使用によって、高圧発泡機内で発泡剤の気化を招きやすく、高圧発泡機の計量ポンプである送液ポンプ内に気泡が巻き込まれて正常な定量送液が確保できなくなる現象キャビテーション」を招いてしまう。また、発泡ウレタンが発泡する際にも、初期反応の活性化に伴う発泡樹脂の内部温度が上昇することから、発泡治具の脱型時に発泡樹脂が変形を来さない内部温度まで除冷するのに長い時間を要する、あるいは形成された断熱箱体の変形が著しく大きくなるなど、発泡治具に対する脱型性が低下するという問題があった。

0013

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、地球環境保護に有益な物質のシクロペンタンを、好ましくは水と併用して発泡剤として用い、この発泡剤が含まれる発泡ウレタンの原液の温度上昇において、キャビテーションの発生が抑えられ、充填性、断熱性および脱型性を高めることのできる発泡断熱材の製造方法およびそれを用いた断熱箱体の製造方法を提供することを目的としたものである。

課題を解決するための手段

0014

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、有機イソシアネートからなる第1の原液と、ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤および場合によっては水を含む第2の原液とを混合してなり、第2の原液の混合前の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整するとともに、両原液の混合直後混合液温度を発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合し、断熱材としての発泡ウレタンを形成する方法である。

0015

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤を混合する前の混合物の温度を25℃以上で粘度を12000cps以上に調整するとともに、発泡剤を混合した後の混合物の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度を800cps以上に調整する方法である。

0016

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、分子中に塩素を含有しない物質を含むものである。

0017

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンと水とを含むものである。

0018

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンを60%以上含むものである。

0019

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、純度が60%以上のシクロペンタンを含むものである。

0020

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液のポリオールを、水酸基価が300〜600mgKOH/gの範囲内でかつ官能基数が4以上含有する物質としたものである。

0021

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第1の原液の有機イソシアネートを、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物としたものである。

0022

本発明に係る断熱箱体の製造方法は、上述の発泡断熱材の製造方法により製造された発泡ウレタンを、冷蔵庫またはその類似品箱体、扉またはこれらの部品を形成する内箱と外箱の間隙に注入して充填し、形成された断熱体を用いた方法である。

発明を実施するための最良の形態

0023

図1および図2は本発明を実施する場合の製造工程説明図であり、図面とともに本発明に係る発泡断熱材の製造方法の工程と、この製造方法により製造された発泡断熱材である発泡ウレタンにより構成された断熱体を断熱箱体である冷蔵庫に用いる場合の製造工程を詳しく説明する。

0024

[第1の工程:イソシアネート液およびプレミックス液の作製工程]発泡ウレタンの原液の1つであるイソシアネート液は、図1に示すように、原液タンク2に収容された複数のイソシアネート基を有する有機イソシアネートの液からなる。

0025

このイソシアネート液に用いられている有機イソシアネートとしては、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの粗製品(以下、ポリメッリクMDIという)またはトルエンジイソシアネート(以下、TDIという)およびこれの変性品などが挙げられ、従来から一般的に用いられているもので単独品または混合品を使用してもよいが、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物などが好ましく、その混合量は特に限定されない。これは、反応性に優れた樹脂組成が得られ、脱型時における樹脂の硬化率が高くなり脱型時間が短縮される。

0026

発泡ウレタンのもう1つの原液であるプレミックス液は、図1に示すように、原液タンク1に主成分である樹脂原料のポリオールを収容し、触媒および整泡剤を投入する。この時、混合物が原液タンク1に設けられた加熱手段により温度が25℃で粘度が12000cps以上になるように加熱し調整する。次に、液状発泡剤を加えて撹拌混合し、プレミックス液を作製する。そして、プレミックス液の温度を原液タンク1に設けられた加熱手段により液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整し、粘度を800cps以上に調整する。なお、必要に応じて例えば水などの発泡助剤液体発泡剤に混合してもよい。

0027

このように作製したプレミックス液に用いられるポリオールとしては、通常ウレタン原料として使用されるほとんど全てのポリオールが使用できるが、そのなかでも、多価アルコール類であるエチレングリコールグリセリントリメチロールプロパンビスフェノールAなどを出発原料として、プロピレンオキサイドエチレンオキサイド付加重合させて得たものでもよいが、ペンタエリスリトールソルビトール、シュクローズ脂肪族アミン類であるエチレンジアミン芳香族アミン類であるトリレンジアミンなどを出発原料として付加重合させて得たものが挙げられ、さらにエステル類にグリセリンを付加重合させて得たものが特に好ましい。この場合のポリオールは、脱型時点までの熱変形温度の高い樹脂組成を得るための架橋密度を上げる水酸基価(以下、OHVという)が300〜600mgKOH/gの範囲内で、かつ官能基数が4以上含有するものが好ましい。なお、上記ポリオールは2種以上の混合物として使用してもよい。

0028

イソシアネート液とプレミックス液を混合した場合の有機イソシアネートとポリオールの反応後の膨張時における泡の安定性の確保および泡の形状あるいは大きさを整える役割を担う整泡剤としては、公知の有機ケイ素化合物系の界面活性剤を用いられ、例えば信越シリコーン(株)社製のF−230、F−305、F−341またはF−348、日本ユニカー(株)社製のL−544、L−5310、L−5320、L−5420またはL−5720、東レシリコーン(株)社製のSH−193、SH−195、SH−200またはSRX−253、東シリコーン(株)社製のTFA−4200またはTFA−4202(いずれも商標名)などが挙げられる。

0029

また、発泡あるいは硬化の速度を調整する触媒としては、公知のアミン系触媒または金属系触媒を単独あるいは混合したものが用いられ、例えばアミン系触媒では第3級アミンであるトリメチルアミントリエチレンジアミン、N−エチルモルフォリントリメチルアミノエチルピペラジン、N,N’−ジメチルアミノエチルエーテルペンタメチルジエチレントリアミンまたはテトラメチルヘキサメチレンジアミンなどが挙げられ、金属系触媒では有機金属塩であるジブチル錫ジラウレートラウリン酸ジクロリドオクタン酸鉛、ナフテン酸コバルトまたはナフテン酸ニッケルなどが挙げられる。

0030

液状発泡剤としては、分子中に塩素を含まず地球温暖化係数の低い炭化水素が用いられ、その中でもシクロペンタンが好ましい。そして、この場合の液状発泡剤は、熱伝導率を下げて断熱性を高めるとともに充填性を高めるために、高純度のシクロペンタンを使用することが好ましく、純度が60%以上のものがより好ましい。また、シクロペンタンの含有量は液状発泡剤の60%以上とすることが好ましい。これも、熱伝導率の悪化が抑えられ断熱性が高められる。

0031

作製されたプレミックス液の温度は、イソシアネート液との混合前において液状発泡剤の沸点(シクロペンタンの沸点、49℃)以下でかつ30℃以上とすることが好ましい。これは、プレミックス液の温度を沸点以下でかつ30℃以上にすることによって樹脂化に伴う粘度上昇が抑えられ、充填性が高められるとともに、キャビテーションの発生が抑えられる。また、プレミックス液の粘度は、液状発泡剤を混合したときの温度30℃以上で800cps以上を有することが好ましい。これは、高い原液温度で発泡させても発泡ウレタンの気泡の大きさの肥大化が抑えられ、断熱性が高められる。

0032

必要に応じて液体発泡剤に混合される発泡助剤である水は、有機イソシアネートと反応して発泡剤の1つとなる炭酸ガスを発生するが、熱伝導率が高いことから断熱性を低下させるおそれがあるため、その含有量はポリオール100部に対して3部以下であり、2部以下が好ましい。これは、セルの微細化が達成されて熱伝導率の悪化が抑えられ、流動性が高められる。

0033

[第2の工程:イソシアネート液とプレミックス液の混合工程]各原液タンク2,1において作製されたイソシアネート液とプレミックス液は、各原液タンク2,1に接続された高圧の送液ポンプ3,3aによって混合装置(高圧発泡機)のミキシングヘッド4に送液され、混合液が作製される。この時、両原液の混合は高圧(60〜180kg/cm2 )で衝突し、衝突面およびその後の乱流状態の中で達成され、この衝突時の摩擦熱(発熱)によって温度上昇を来す。そして、この温度上昇は混合液が発泡を開始するまでの液状において両原液の温度に対して5〜10℃の温度上昇、つまり35℃以上とすることが好ましい。これは、混合液の温度を液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上にすることによって液状発泡剤のガス化が効率よく行われ、流動性が高められる。

0034

[第3の工程:成型品(断熱体)および断熱箱体の製造工程]図2において、断熱箱体である冷蔵庫のABS樹脂真空成型した内箱を、鋼板を折り曲げて加工して成型した外箱に挿入し、冷蔵庫の本体枠を組み立てる(STEP1)。ついで、発泡ウレタンの発泡時に発生する圧力によって生じる内箱および外箱の変形を防止する役割を有する発泡治具に組み立てた本体枠を設置して固定する(STEP2)。なお、発泡治具は35〜50℃の間の任意の温度に予め調整しておく。次に、発泡治具に固定された本体枠の内箱と外箱によって形成された間隙に、イソシアネート液とプレミックス液の両原液を混合して作製された混合液(発泡ウレタン)を注入すると、混合液は有機イソシアネートとポリオールおよび水との反応に伴う発熱により気化した液状発泡剤による発泡の過程において間隙内を隙間無く充填し、断熱体が形成される(STEP3)。そして、発泡ウレタンの発泡充填および樹脂の硬化が十分に行われるように、数分間静置し、発泡治具の固定を解除して断熱体により構成された断熱箱体を取り出す(STEP4)。ついで、得られた断熱箱体に冷媒回路部品電気機器部品あるいは内装部品などを設置して冷蔵庫を完成させる(STEP5)。

0035

このように、OHVが300〜600mgKOH/gの範囲内で、かつ官能基数が4以上含有するポリオール、整泡剤、触媒、場合によっては水、および、純度が60%以上のシクロペンタンでその含有量が60%以上である液状発泡剤が混合されるプレミックス液を、液状発泡剤の混合前において、温度を25℃以上で粘度を12000cpsに調整し、液状発泡剤の混合後、温度を液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度を800cps以上に調整することにより、充填性、断熱性および脱型性が高められ、キャビテーションの発生を抑えることができる。

0036

また、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物などの有機イソシアネートからなるイソシアネート液と、ポリオール、整泡剤、触媒、場合によっては水、および、純度が60%以上のシクロペンタンでその含有量が60%以上である液状発泡剤が混合され、温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度が800cps以上に調整されたプレミックス液とを、両原液の混合時において温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合することにより、混合液の流動性が高められる。

0037

さらに、上述した混合液を原液とする発泡断熱材を断熱箱体である冷蔵庫の内箱と外箱とにより形成された間隙に充填して断熱体を形成することにより、発泡断熱材の発泡する際の発泡樹脂の内部温度の上昇が抑えられ、脱型性の低下を抑えることができる。

0038

したがって、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物などの有機イソシアネートからなるイソシアネート液と、OHVが300〜600mgKOH/gの範囲内で、かつ官能基数が4以上含有するポリオール、整泡剤、触媒、場合によっては水、および、純度が60%以上のシクロペンタンでその含有量が60%以上である液状発泡剤が混合され、温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度が800cps以上に調整されたプレミックス液とを、両原液の混合時において温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように混合した混合液は、充填性、断熱性および流動性が高く、断熱箱体の断熱体を構成する発泡断熱材としてキャビテーションの発生を抑え、脱型性の低下を抑えることができるものであるので、断熱箱体に用いる発泡断熱材として適したものであることがわかる。この発泡断熱材および断熱箱体の効果について以下に実施例を用いて具体的に説明する。

0039

[実施例1〜5]ここでは実施例および比較例のいずれも発泡断熱材である発泡ウレタンの液状発泡剤、シクロペンタンを混合したときに、原液の性状均質安全な状態が得られるように完全に相溶して透明になるような原料系を選択し、原液のプレミックス液とイソシアネート液との混合時の温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように、両原液の平均温度を30℃以上に調整して混合することによって得られる発泡樹脂の流動性向上に基づいたセルに関する微細化、充填性および脱型性と、断熱材としての最重要特性である断熱性への影響について調べた。

0040

まず、表1に示すように原料を処方し、以下の方法(1)〜(3)により試料となる発泡ウレタンのパネル、実施例1〜5および比較例1〜3を形成する。
(1)所定の配合比に基づいてポリオール、整泡剤、触媒、水および液状発泡剤であるシクロペンタンを混合し、プレミックス液を作製する(図1参照)。
(2)作製されたプレミックス液および有機イソシアネートからなるイソシアネート液をそれぞれ原料タンクに投入して加熱手段により温度調整し、高圧発泡機を用いて両原液を所定の配合比で衝突混合して混合液を作製し、この混合液を50℃に加温した内寸法300(幅)×1100(高さ)×50(厚さ)mmのアルミ型内にその下部に設けた注入口から注入して充填し、アルミ型の上部から100mmほど溢れさえたフォームを作成する(図1および図3参照)。
(3)充填したフォームが溢れた部分を取り除いた重量の15%増しの重量になるようにアルミ型に封入発泡し、6分の脱型時間を経て脱型し、形成された発泡ウレタンの試料用のパネルを得る(図1および図3参照)。

0041

0042

なお、実施例1〜5はポリオールのOHVが410,450,380,500と異なるもの(ポリオールA〜D)をポリオールの総重量部が100部になるように組み合わせ、プレミックス液およびイソシアネート液の混合時の温度が、60kg/cm2 以上の高圧で衝突混合した場合に35℃以上になるように、プレミックス液の温度を30℃または35℃に、イソシアネート液の温度を30℃または25℃に調整し、プレミックス液の粘度がシクロペンタンを混合した時に800cps以上になるように調整したものである。比較例1,2はプレミックス液の粘度が800cpsに至らないように調整したもの、比較例2,3はプレミックス液およびイソシアネート液の混合時の温度が35℃に至らないように各原液の温度を20℃に調整したものである。

0043

また、実施例1〜5および比較例1〜3において、試料となる発泡ウレタンのフリーフォームを以下の方法(4)〜(6)により形成し、形成した各試料の反応速度および密度を以下の測定内容で測定する。その測定結果より、強度あるいは発泡した樹脂の流れに影響を及ぼす密度が所望値より高い場合は液状発泡剤の量を多くし、熱伝導率に影響を及ぼす反応速度が速ければ触媒の量を少なくするなど、液状発泡剤および触媒の量を調整して、充填性および断熱性など特性を比較検討できるように揃えた。
(4)任意の配合比に基づいてポリオール、整泡剤、触媒、水および液状発泡剤であるシクロペンタンを混合し、プレミックス液を作製する。
(5)作製されたプレミックス液および有機イソシアネートからなるイソシアネート液をそれぞれ原液タンクに投入して加熱手段により温度調整し、両原液をビーカーに移して回転速度5000rpmのインペラーミキサーで約5秒間撹拌し混合する。この混合液を内寸法200(幅)×200(高さ)×200(厚さ)mmのボックスに注入して充填する。
(6)充填した混合液の発泡途中の泡をキリ状の棒で突いてその状態を観測した後、室温で2時間の脱型時間を経て脱型し、形成された箱状の発泡ウレタンの試料用のフリーフォームを得る。
反応速度:ボックスに充填した混合液の発泡途中の泡をキリ状の棒で突いて、混合液が樹脂化し糸状に付着物を形成する時間であるゲルタイム(以下、GTという)、および、指で発泡表面を触っても樹脂が付着しなくなる時間であるタックフリータイム(以下、TFTという)。
密度:試料である箱状の発泡ウレタンのフリーフォームの中心部から一辺が100mmの正立方体裁断し、この加工品ノギスによる外寸法から求めた見かけ体積と重量から求めた見かけの密度。

0044

そして、上述の方法(1)〜(3)に基づいて形成した発泡ウレタンのパネルである各試料において、フォームのコア密度(試料パネルの両面を15mm削除して得たコア部分の物性である密度)、脱型膨張率およびセルの大きさを測定するとともに、図3に示すように、試料パネルXを4等分した個々の板(X1〜X4)の中央部から採取したものに対して熱伝導率および圧縮強度を測定した。各測定の内容は次の通りであり、その測定結果を表2に示す。
コア密度:ノギスによる外寸法から求めた見かけの体積と重量から求めた見かけの密度。
熱伝導率:平板比較法を応用したアナコンモデル88(アムコ社製)を用いて測定。
圧縮強度:10mm/minの圧縮速度における10%歪み時の強度。
脱型膨張率:ノギスにより測定された厚さと金型内寸法から求めた寸法差
セルの大きさ:目視観察によるセルの評価。
○:良好(極めて微細)、△:やや良好(微細)、×:不良(肥大化)

0045

0046

表2から明らかなように、プレミックス液とイソシアネート液の混合時の温度が35℃に至らないように両原液の温度を20℃に調整した比較例2,3は、両原液の混合時の温度が35℃以上になるように各原液の温度を調整した実施例1〜5および比較例1と同一の反応速度および密度を得るために、触媒および液状発泡剤の量を多くしている。このため、コア密度が高く熱伝導率および圧縮強度が低くなっており、熱伝導率、圧縮強度あるいは発泡した樹脂の流れに影響を及ぼす。これは、原液の温度を高くすると、両原液の混合時の温度が上昇する傾向を有するが、この温度の上昇に伴ってゲル化の時間が短縮するような樹脂化の促進を伴わず、樹脂化に伴う粘度上昇の促進作用もないので、実施例1〜5および比較例1は充填性の低下がみられない。つまり、原液の温度の上昇に伴う混合時の温度上昇は、樹脂の重合反応を来す結果として発現する液状発泡剤が気化して発泡を開始する温度に到達するまでに要する温度上昇量が触媒などを多用した場合に比べてはるかに小さく、その後の液状発泡剤の気化も促進されるので、粘度が急激に上昇する過度の重量領域にまで到達しにくいことによる。これにより、高い充填性を得るために、実施例1〜5および比較例1にように、イソシアネート液との混合前のプレミックス液の温度を液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上とし、混合後の混合液の温度を液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上にすることが好ましいことがわかる。

0047

また、両原液の平均温度を維持しつつプレミックス液の温度を35℃に上げてイソシアネート液との粘度差を小さくした比較例1は、プレミックス液の粘度が800cpsを下回り、粘度差があっても800cpsを下回らない実施例1よりも熱伝導率が低くなっている。一方、両原液の平均温度を維持しつつプレミックス液の温度を35℃に上げてイソシアネート液との粘度差を小さくした実施例5は、プレミックス液の粘度が800cps以上となり、同一の原料処方である実施例3の熱伝導率とほとんど変わらない。そして、比較例1のセルの大きさは、実施例1〜5よりも肥大化している。これは、イソシアネート液との混合時におけるプレミックス液の粘度が低すぎて、各原液に加圧溶存した空気などが瞬時に気化した微細な気泡である発泡の核が十分に生成されていないことに起因しており、熱伝導率が高く断熱性が悪いことを示唆している。なお、粘度が800cpsを下回る比較例2においてセルの大きさが良好であるのは、触媒および液状発泡剤の量が多いため、この触媒および液状発泡剤により発泡の核が十分に生成されるからである。これにより、熱伝導率が低い、つまり高い断熱性を得るためには、実施例1〜5のように、イソシアネート液との混合前のプレミックス液の粘度を800cps以上とすることが好ましい。

0048

さらに、十分な流動性を得るために両原液の混合時の温度を高くすることが有効であり、そのために比較例2,3のように触媒の量を増加して両原液の反応を活性化させている。しかしながら、この時の発泡樹脂の内部温度は高くなり、この温度上昇に伴って脱型時間の延長が必要となる。そこで、発泡樹脂の反応率を高めて脱型時点での熱変形温度を上昇させ、脱型時の発泡樹脂の耐熱を向上させる、つまり発泡樹脂の内部温度が高くとも変形量の小さいガラス領域を有する樹脂組成とすることが考えられる。この熱変形温度の高い樹脂組成を得るには、架橋密度を上げることが好ましく、その樹脂構造にはシクロ環または芳香族環を有することが有効である。これにより、ポリオール類はOHVが300〜600mgKOH/gの範囲内でかつ官能基数が4以上含有するものが好ましく、特に実施例1,2よりも脱型膨張率の小さい実施例3,4が好ましい。

0049

したがって、実施例1〜5のように、OHVが300〜600mgKOH/gの範囲内で、かつ官能基数が4以上含有するポリオール、整泡剤、触媒、場合によっては水および液状発泡剤が混合され、温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度が800cps以上に調整されたプレミックス液と、イソシアネート液とを、両原液の混合時において温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように混合した混合液は、充填性、断熱性および流動性が高く、発泡断熱材に適していることがわかる。

0050

[実施例6]ここでは実施例および比較例のいずれも発泡断熱材である発泡ウレタンの液状発泡剤、シクロペンタンを混合したときに、原液の性状が均質で安全な状態が得られるように完全に相溶して透明になるような原料系を選択し、原液のプレミックス液のシクロペンタンの純度と水の含有量と変えてイソシアネート液との混合時の温度が液状発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように、両原液の平均温度を30℃以上に調整して混合することによって得られる発泡樹脂の流動性向上に基づいた充填性および脱型性と、熱伝導率の低いシクロペンタンの含有量による断熱性への影響について調べた。

0051

まず、表3に示すように原料を処方し、実施例1〜5で説明した方法(1)〜(3)により試料となる発泡ウレタンのパネル、実施例1〜4および実施例6と比較例4〜6とを形成する。

0052

0053

なお、実施例1〜4および実施例6はポリオールのOHVが410,450,380,500と異なるもの(ポリオールA〜D)をポリオールの総重量部が100部になるように組み合わせ、液状発泡剤の純度が95%または60%のもの(発泡剤I,J)とし、実施例6においてはその液状発泡剤および水の含有量を変えたものである。比較例4,5は液状発泡剤の純度が40%のもの(発泡剤J1)であり、比較例6は液状発泡剤の含有量を変えかつ水を含有しないものである。また、実施例1〜4および実施例6と比較例4〜6において、試料となる発泡ウレタンのフリーフォームを実施例1〜5で説明した方法(4)〜(6)により形成し、このフリーフォームの密度がほぼ同じになるように液状発泡剤および触媒の量を調整した。

0054

ここで、シクロペンタンにおいて、その不純部分の大半はn−ペンタン、i−ペンタンなどの異性体、ヘキサン等の炭素数の異なる同族体であり、トルエンまたはキシレンなどの芳香族および脂肪族系のアルデヒド類の如き溶剤としての作用を有する物質の含有量は極めて微量であり、発泡した泡を破壊する作用を及ぼすものではない。

0055

そして、プレミックス液の粘度が800cpsを下回らないように両原液の温度を調整しながら、実施例1〜5で説明した方法(1)〜(3)に基づいて形成した発泡ウレタンのパネルである各試料において、フォームのコア密度(試料パネルの両面を15mm削除して得たコア部分の物性である密度)および脱型膨張率を測定するとともに、図3に示すように、試料パネルXを4等分した個々の板(X1〜X4)の中央部から採取したものに対して熱伝導率および圧縮強度を測定した。各測定の内容は実施例1〜5で説明した通りであり、その測定結果を表4に示す。

0056

0057

表4から明らかなように、シクロペンタンの純度を低下させると、僅かであるが圧縮強度が高くなるものの、断熱材として最重要特性である断熱性をみる熱伝導率においては、シクロペンタンの純度が40%である比較例4,5で平均0.0176kcal/mhK,0.0175kcal/mhKとなり、シクロペンタンの純度が60%以上の実施例1〜4および実施例6と比較例6とのものよりも高くなって断熱性が低いことがわかる。これは、シクロペンタンが同様な沸点を有する他のHC類のいずれの物質よりも熱伝導率が低いため、不純分の増加に伴う絶対量の低下が熱伝導率を高めたことを示している。

0058

また、水の含有量を減らしシクロペンタンの含有量を増した実施例6および比較例6においては、炭酸ガスとの混合発泡ガスにおけるシクロペンタンの含有量が増加することによって熱伝導率の低下が不十分であるのみならず、水を含有しない比較例6では熱伝導率が上昇しており、表4には示していないが、セルの大きさを目視観察により評価すると、シクロペンタンの含有量が増すにしたがってセルが肥大化することが確認でき、輻射断熱性能の低下がセル内ガスの断熱性能の向上よりも上回ったことがわかる。

0059

さらに、有機イソシアネートとの初期反応を担ってきた水の含有量の減少とともに、非常に高い沸点を有するシクロペンタンの含有量の増加は、樹脂化に伴う発泡時の熱をシクロペンタンの気化とともに吸収してその量が増加するため、樹脂化の遅延作用とともに発泡途中の混合液および泡の粘度を低下させて発泡の進行が不均一となり、実施例6および比較例6においては、コア密度および脱型膨張率が高く圧縮強度が低くなって、流動性、充填性および脱型性に影響を及ぼしていることがわかる。これは、初期の気化によって発生した泡が発泡途中の混合液の粘度が低いことにより肥大化して形成された試料パネルの発泡先端部分に集中し易くなり、その上、反応の遅延に伴う脱型時の樹脂強度の低下によって脱型膨張率が高くなったものと言える。特に脱型膨張率が2%を越える比較例6は、外観意匠性に支障を来すほどまで脱型性が低下し、例えば冷蔵庫などの断熱箱体に用いるには困難であることがわかる。

0060

したがって、実施例1〜4および実施例6のように、高純度、好ましくは60%以上の純度を有するシクロペンタンを使用し、水を併用したプレミックス液をイソシアネート液と混合した混合液は、流動性、充填性、断熱性および脱型性が高く、発泡断熱材に適していることがわかる。

0061

[実施例7,8]ここでは実施例および比較例のいずれも発泡断熱材である発泡ウレタンの液状発泡剤、シクロペンタンを混合したときに、原液の性状が均質で安全な状態が得られるように完全に相溶して透明になるような原料系を選択し、原液のイソシアネート液における有機イソシアネートの種類を変えてプレミックス液と混合し、これによって得られた発泡樹脂の脱型性への影響について調べた。

0062

まず、表5に示すように原料を処方し、以下の方法(1)〜(3)により試料となる発泡ウレタンのパネル、実施例1,3,7,8および比較例7,8を形成する。
(1)所定の配合比に基づいてポリオール、整泡剤、触媒、水および液状発泡剤であるシクロペンタンを混合し、プレミックス液を作製する。
(2)作製されたプレミックス液および有機イソシアネートからなるイソシアネート液をそれぞれ原料タンクに投入して加熱手段により温度調整し、高圧発泡機を用いて両原液を所定の配合比で衝突混合して混合液を作製し、この混合液を50℃に加温した内寸法300(幅)×1100(高さ)×50(厚さ)mmのアルミ型内にその下部に設けた注入口から注入して充填し、アルミ型の上部から100mmほど溢れさえたフォームを作成する。
(3)充填したフォームが溢れた部分を取り除いた重量の15%増しの重量になるようにアルミ型に封入発泡し、5分の脱型時間を経て脱型し、形成された発泡ウレタンの試料用のパネルを得る。

0063

0064

なお、実施例1,3、7、8はポリオールのOHVが410,450,380,500と異なるもの(ポリオールA〜D)をポリオールの総重量部が100部になるように組み合わせ、有機イソシアネートはポリメチレンポリフェニルイソシアネート(イソシアネートK)またはポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物(イソシアネートK1)のいずれかを用いたものである。比較例7,8は有機イソシアネートをトルエンジイソシアネート(イソシアネートL)を用い、水の含有量を変えたものである。また、実施例1,3、7、8および比較例7,8において、試料となる発泡ウレタンのフリーフォームを実施例1〜5で説明した方法(4)〜(6)により形成し、このフリーフォームの密度がほぼ同じになるように触媒の量を調整した。

0065

そして、プレミックス液の粘度が800cpsを下回らないように両原液の温度を調整しながら、上述の方法(1)〜(3)に基づいて形成した発泡ウレタンのパネルである各試料において、フォームのコア密度(試料パネルの両面を15mm削除して得たコア部分の物性である密度)、熱伝導率および脱型膨張率を測定するとともに、図3に示すように、試料パネルXを4等分した個々の板(X1〜X4)の中央部から採取したものに対して圧縮強度を測定した。各測定の内容は実施例1〜5で説明した通りであり、その測定結果を表6に示す。

0066

0067

表6から明らかなように、有機イソシアネートにポリメチレンポリフェニルイソシアネートを用いた実施例1,3、および、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物を用いた実施例7,8と、トルエンジイソシアネートを用いた比較例7,8とは、プレミックス液の原料組成が同じであれば、各特性において大差のないことが確認できる。しかしながら、トルエンジイソシアネートを用いた比較例7,8は脱型膨張率が高く、外観意匠性に支障を来す2%を越している。これは、ポリオールなどとの樹脂化反応が劣るからである。つまり、実施例1,3,7,8に用いた有機イソシアネートは、ポリオールなどとの樹脂化反応に優れており、重合度の高い樹脂組成が得易く脱型時における樹脂の硬化率が高くなる。これにより、脱型膨脹率が低くなり脱型時間を短縮することができる。

0068

したがって、実施例1,3,7,8のように、有機イソシアネートにポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物など使用したイソシアネート液をプレミックス液と混合した混合液は、脱型性が高く発泡断熱材に適していることがわかる。

0069

[実施例9〜11]ここでは、実施例および比較例のいずれも、実施例1のプレミックス液を用い、その温度を表7に示すように変化させ、発泡ウレタンの製造工程(図1参照)において、プレミックス液およびイソシアネート液をそれぞれの原料タンクから送液ポンプおよびミキシングヘッドへの循環を繰り返して高圧発泡機(図4参照)の運転を行う。そして、送液ポンプおよびミキシングヘッドのオリフィスの前後における循環圧の変化により溶存したガスがガス化して微細な気泡を生成し、これによって送液ポンプの設定した適正重量の送液量を確保できなくなる現象、キャビテーションが発生するときに循環しているプレミックス液が過剰に気泡を含んだ状態になることに着目し、このときのプレミックス液の泡の密度を後述する測定方法により求めてキャビテーションの発生状態を評価し、プレミックス液の最適温度について調べた。

0070

なお、実施例1のプレミックス液を用い、その温度がシクロペンタンの沸点を越える55℃のものを比較例9とした。そして、泡の密度の測定方法は次の通りであり、実施例9〜11および比較例9のプレミックス液の温度、各泡の密度および送液ポンプの運転時における異常音の有無について表7に示す。泡の密度:プレミックス液をミキシングヘッドのオリフィスを通過させる場合と、オリフィスを通過させずその手前にあるバイパスを使って循環させる場合とを、交互に3分間20サイクル行い、その後の原料タンク内のプレミックス液を採取して1分間静置し、メスシリンダーを用いて測定した体積と重量から見かけの密度を求める。

0071

0072

表7から明らかなように、プレミックス液の温度がシクロペンタンの沸点を越える55℃の比較例9は、原料タンクに窒素などを加圧して溶存させることにより原液に気泡を含まない状態で使用される本来のプレミックス液の密度、1.13kg/cm2 よりも大幅に低下し、送液ポンプの異常音も発生した。これは、比較例9においてプレミックス液に気泡が生成されこれによりキャビテーションが発生したことを示唆している。また、プレミックス液の温度がシクロペンタンの沸点以下である実施例9〜11は、本来のプレミックス液の密度、1.13kg/cm2 よりも僅かに低いものの、これ以上の低下がないことからキャビテーションが発生しないことがわかる。

0073

したがって、実施例9〜11のように、温度がシクロペンタンの沸点以下でかつ30℃以上であるプレミックス液をイソシアネート液と混合した混合液は、キャビテーションを抑えることができ、発泡断熱材に適していることがわかる。

0074

[実施例12,13]ここでは、発泡ウレタンの原液であるプレミックス液およびイソシアネート液のそれぞれの温度を所定温度に調整して混合し、この混合液を冷蔵庫の内箱と外箱の間隙に充填して断熱体とし、この断熱体を冷蔵庫に適用した場合の充填性および断熱性について調べた。

0075

まず、実施例1および実施例3と同様の原料を処方し、以下の方法(7)〜(10)により試料となる発泡ウレタンにより構成された冷蔵庫の断熱体、実施例12,13および比較例10,11を形成する。
(7)所定の配合比に基づいてポリオール、整泡剤、触媒、水および液状発泡剤であるシクロペンタンを混合し、プレミックス液を作製する。
(8)作製されたプレミックス液および有機イソシアネートからなるイソシアネート液をそれぞれ原料タンクに投入して加熱手段により所定温度に調整し、高圧発泡機を用いて両原液を所定の配合比で衝突混合して混合液を作製する。
(9)45℃に予熱した発泡治具に固定した冷蔵庫の箱体部分となるABS樹脂製の内箱と鋼板製の外箱により形成された間隙に、混合液を注入して発泡させ、充填する(図2参照)。
(10)充填したフォームを6分間静置し、その後この発泡ウレタンにより構成された断熱体を組み立てて、図5,6に示すように、断熱箱体である冷蔵庫9を形成する(図2参照)。そして、消費電力量を測定した冷蔵庫9から採取した断熱体を試料とする。ここで用いた冷蔵庫は450Lの内容積を有する。

0076

なお、実施例12は実施例1と同様の原料を処方し、実施例13は実施例3と同様の原料を処方し、両実施例12,13は両原液の温度を30℃に調整したものである。比較例10は実施例1と同様の原料を処方し、比較例11は実施例3と同様の原料を処方し、両比較例10,11は両原液の温度を20℃に調整したものである。

0077

そして、このように形成された各試料の断熱体を用いてなる冷蔵庫において、消費電力量を測定し、その後各冷蔵庫解体して、図7に示すY1〜Y8の位置から採取した各試料(断熱体)において、フォームのコア密度(試料パネルの両面を15mm削除して得たコア部分の物性である密度)、熱伝導率および圧縮強度を実施例1〜5で説明した測定内容で測定した。その測定結果を表8に示し、コア密度と圧縮強度の分布図8,9に示す。なお、消費電力量の測定は、JIS−C9607における消費電力測定・B法に準拠して行い、扉とコンプレッサー付け替えることによって、試料間測定誤差をなくした。

0078

0079

図8,9の分布図から明らかなように、実施例12,13はコア密度および圧縮強度がほぼ均一な値を示しており、比較例10,11は左右の側壁に注入した発泡ウレタンのフォームの先端部分が合わさる冷凍室および冷蔵室の背面Y6,Y7と最終充填部分である底面Y8とにおいて、高い値を示している。また、表8からも明らかなように、比較例10,11は実施例12,13よりもコア密度が高く圧縮強度が低くなっており、これは実施例1〜5の結果を反映している。そして、熱伝導率および消費電力量もほとんど同じ値を示していることから、コア密度に対比した圧縮強度の低下は樹脂そのものの強度低下に起因することを示唆している。

0080

したがって、両原液の温度を30℃以上に調整した実施例12,13のものは冷蔵庫の断熱体を構成する発泡ウレタンに適していることがわかる。

0081

なお、上述の実施の形態および実施例では冷蔵庫の断熱体として用いた場合を示したが、これに限定するものではなく、例えば保冷車プレハブ式冷蔵庫の断熱ボードショーケースの断熱体として用いてもよい。この場合も同様の効果を奏し、その要旨を脱し得ない範囲において種々変形して実施することができる。

発明の効果

0082

以上のように本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、有機イソシアネートからなる第1の原液と、ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤および場合によっては水を含む第2の原液とを混合してなり、第2の原液の混合前の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上に調整するとともに、両原液の混合直後の混合液温度を発泡剤の沸点以下でかつ35℃以上になるように衝突混合し、断熱材としての発泡ウレタンを形成する方法であるので、樹脂化に伴う粘度上昇が抑えられ充填性が高められるとともに、発泡剤のガス化が効率よく行われ流動性が高められる。これにより、充填性、断熱性および脱型性が高くキャビテーションの発生を抑えることができる発泡断熱材を得ることができる。

0083

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤を混合する前の混合物の温度を25℃以上で粘度を12000cps以上に調整するとともに、発泡剤を混合した後の混合物の温度を発泡剤の沸点以下でかつ30℃以上で粘度を800cps以上に調整する方法であるので、高い原液温度で発泡させても気泡の大きさの肥大化が抑えられ、断熱性の高い断熱発泡材を得ることができる。

0084

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、分子中に塩素を含有しない物質を含むので、オゾン層を破壊することがなく、地球環境への悪影響の少ない発泡断熱材を得ることができる。

0085

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンと水とを含むので、分子中に塩素を含まず地球温暖化係数の低い炭化水素が用いられ、地球環境への悪影響を少なくすることができるとともに、セルの微細化が達成されて熱伝導率の悪化が抑えられ、流動性が高く脱型性の低下を抑えることができる断熱発泡材を得ることができる。

0086

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、シクロペンタンを60%以上含むので、熱伝導率の悪化が抑えられ断熱性の高い断熱発泡材を得ることができる。

0087

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液の発泡剤は、純度が60%以上のシクロペンタンを含むので、熱伝導率を下げて断熱性および充填性を高めることができる。これにより、流動性、充填性、断熱性および脱型性の高い断熱発泡材を得ることができる。

0088

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第2の原液のポリオールを、水酸基価が300〜600mgKOH/gの範囲内でかつ官能基数が4以上含有する物質としたので、架橋密度を上げることができ、脱型性の高い断熱発泡材を得ることができる。

0089

本発明に係る発泡断熱材の製造方法は、第1の原液の有機イソシアネートを、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートとの変性体の混合物、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとの変性体の混合物としたので、反応性に優れた樹脂組成が得られ、脱型時における樹脂の硬化率が高くなり脱型時間を短縮することができる発泡断熱材を得ることができる。

0090

本発明に係る断熱箱体の製造方法は、上述の発泡断熱材の製造方法により製造された発泡ウレタンを、冷蔵庫またはその類似品の箱体、扉またはこれらの部品を形成する内箱と外箱の間隙に注入して充填し、形成された断熱体を用いた方法であるので、充填性、断熱性および流動性が高く、キャビテーションの発生および脱型性の低下を抑え、地球環境を保護しつつ断熱性の向上が図れる断熱箱体を得ることができる。

図面の簡単な説明

0091

図1本発明を実施する場合の製造工程説明図である。
図2本発明を実施する場合の製造工程説明図である。
図3試作した発泡ウレタンのパネルにおける試料採取位置を示す概略図である。
図4本発明を実施する場合の設備の一部である高圧発泡機の断面図である。
図5試作した冷蔵庫の本体の斜視図である。
図6図5の縦断面図である。
図7試作した冷蔵庫の解体における試料採取位置を示す概略図である。
図8試作した冷蔵庫から採取した試料の物性であるコア密度を示す分布図である。
図9試作した冷蔵庫から採取した試料の物性である圧縮強度を示す分布図である。

--

0092

9冷蔵庫、10外箱、11内箱、12発泡ウレタン。

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