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技術 ホワイトソースの製造法

出願人 味の素株式会社
発明者 野坂千秋箕輪澄乃剣持房孝久塚智明
出願日 1998年1月21日 (22年11ヶ月経過) 出願番号 1998-009329
公開日 1999年7月27日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1999-196827
状態 特許登録済
技術分野 種実、スープ、その他の食品
主要キーワード 粒子崩壊 本発明製法 凝集部分 低速攪拌 卵料理 材料配合 クリームシチュー クリーム風味
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年7月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

シェフの手づくりになるホワイトソースと同等の品質を与えるホワイトソースの工業的製法の提供。

解決手段

小麦粉バターで炒めたルーと牛乳との混合加熱工程を間歇高速攪拌下で行うことを特徴とするホワイトソースの製造法

概要

背景

ホワイトソースについては、例えば、次のように解説されている:「一般に白色系のソースをホワイトソースと称する。小麦粉バターで炒めたルーに牛乳を加えて溶かし、これに(場合により)スープを加えてしばらく煮る。最終工程で塩、香辛料調味料などを加えて仕上げる。ホワイトソースは基本的なソースの1つで、そのまま料理にそえて食卓に出されることは少なく、いろいろな材料を加えて、各種のソースを作る土台として使われることが多い。製法にバターを溶かして小麦粉を入れ、110〜120℃で小麦粉のあし切れるまで炒める。材料配合標準はバター大さじ2、小麦粉同じく4、スープ1カップ半、塩、胡椒少々である。応用:、肉、野菜卵料理に用いられる。」(日本食品工業学会編「新版食品工業総合事典」(平成5年(株)光琳発行)。

しかしながら、工業的にホワイトソースを製造する場合ルーと牛乳との混合をミキサーで行う等するが、このような配合やプロセスに単純に従ったのでは、一流シェフの作るホワイトソースの品質は得られない。特に官能面では、従来工業製法ソースは、滑らかさに欠け、温度低下に伴い著しいボテつきが発現し、シェフの手になるソースと大きく異なる物性である。

概要

シェフの手づくりになるホワイトソースと同等の品質を与えるホワイトソースの工業的製法の提供。

小麦粉をバターで炒めたルーと牛乳との混合加熱工程を間歇高速攪拌下で行うことを特徴とするホワイトソースの製造法

目的

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、滑らかでボテつき感の軽減された、シェフの作るホワイトソースの品質に匹敵する品質のホワイトソースを工業的に製造する方法を開発し、提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

ホワイトソースの製造において、間歇高速攪拌下でルーと牛乳との混合加熱を行うことを特徴とするホワイトソースの製造法

技術分野

0001

本発明は、ホワイトソース製造法、更に詳しくはルーと牛乳との混合加熱工程を間歇高速攪拌下で行うことを特徴とするホワイトソースの製造法に関する。

背景技術

0002

ホワイトソースについては、例えば、次のように解説されている:「一般に白色系のソースをホワイトソースと称する。小麦粉バターで炒めたルーに牛乳を加えて溶かし、これに(場合により)スープを加えてしばらく煮る。最終工程で塩、香辛料調味料などを加えて仕上げる。ホワイトソースは基本的なソースの1つで、そのまま料理にそえて食卓に出されることは少なく、いろいろな材料を加えて、各種のソースを作る土台として使われることが多い。製法にバターを溶かして小麦粉を入れ、110〜120℃で小麦粉のあし切れるまで炒める。材料配合標準はバター大さじ2、小麦粉同じく4、スープ1カップ半、塩、胡椒少々である。応用:、肉、野菜卵料理に用いられる。」(日本食品工業学会編「新版食品工業総合事典」(平成5年(株)光琳発行)。

0003

しかしながら、工業的にホワイトソースを製造する場合ルーと牛乳との混合をミキサーで行う等するが、このような配合やプロセスに単純に従ったのでは、一流シェフの作るホワイトソースの品質は得られない。特に官能面では、従来工業製法ソースは、滑らかさに欠け、温度低下に伴い著しいボテつきが発現し、シェフの手になるソースと大きく異なる物性である。

発明が解決しようとする課題

0004

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、滑らかでボテつき感の軽減された、シェフの作るホワイトソースの品質に匹敵する品質のホワイトソースを工業的に製造する方法を開発し、提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、前項記載の目的を達成すべく種々検討の結果、ホワイトソースの製造法に含まれる小麦粉をバターで炒めたルーに牛乳を加えて溶かし、加熱する工程を間歇高速攪拌下で行えばボテつき感の軽減された滑らかな品質の良いホワイトソースの得られることを見いだし、このような知見に基づいて本発明を完成した。

0006

すなわち、本発明は、小麦粉をバターで炒めたルーと牛乳との混合加熱工程を間歇高速攪拌下で行うことを特徴とするホワイトソースの製造法に関する。

発明を実施するための最良の形態

0007

以下、本発明を詳細に説明する。

0008

図1は、本発明の間歇高速攪拌法によるソースと従来工業製法によるソース(後述)の光学顕微鏡写真を示すが、同図から分かるように、ヨウ素により濃青色に染色された澱粉(同図は、モノクローム写真のため黒色で示されている)は従来工業製法ソースでは幾つもの粒が塊状に大きく凝集し(100〜200μm)、本発明法によるソースに比し充分に膨潤していない状態であった。これに対し、本発明法によるソースに見られる澱粉粒は均一に分散し、充分に膨潤した状態となっていた。

0009

換言すれば、従来工業製法上の解決すべき課題は、小麦澱粉粒が大きな塊状の凝集物を形成し、これが滑らかな食感を損なうこととなっていることにあり、それはルーと牛乳混合時の間歇高速攪拌により防止することができる。具体的には、ホワイトソースの従来工業製法には、例えば、斜軸攪拌羽根をそなえた斜軸加熱攪拌機が使用されているが、これに凝集物を分散させることのできる間歇高速攪拌機能を持たせることにより塊状の凝集物の形成を解消することができる。このような間歇高速攪拌機能は、例えば、上記斜軸加熱攪拌機に、高速攪拌(例えば、最高3000rpm)が可能な高速カッターミキサーを取り付け、これを間歇的に作動せしめることにより付与することができる。又、取り付けずとも、ハンディな高速カッターミキサーを攪拌機の中に入れて操作する方法によることもできる。

0010

以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。

0011

実施例におけるホワイトソースの調製は全て、高速カッターミキサー機能を有する斜軸加熱攪拌機(80L容)を使用し、その高速カッターミキサーを必要に応じて作動させることで種々のパターンの高速攪拌を行った。

0012

実施例1
次の4つの方法でホワイトソースを試作した。

0013

(1)従来工業製法(低速攪拌法):ルー5kgと牛乳25kgを前記加熱攪拌機に投入し、斜軸攪拌羽根の作動(30rpm)のみで終始攪拌混合(50℃、30分)および炊き上げ加熱(95℃、10分)を行った。図2(a)参照。ここに、炊き上げ加熱は小麦澱粉を充分に膨潤糊化させる工程である。

0014

(2)短時間高速攪拌法:50℃におけるルー投入時に高速カッターミキサーを比較的短時間(5分)作動させて高速攪拌(2400rpm)を行った。なお、斜軸攪拌羽根は終始作動させた(30rpm)。図2(b)参照。

0015

(3)連続高速攪拌法:50℃におけるルー投入から90℃までの加熱煮込み中連続的に高速攪拌した。ただし、連続攪拌の為、1500rpmに速度を落とした。なお、斜軸攪拌羽根の作動は(2)におけると同じ。図2(c)参照。

0016

(4)間歇高速攪拌法(本発明):50℃でルー分散後、60、70、80および90℃で短時間、断続的に高速攪拌(2400rpm)した。尚、斜軸攪拌羽根の作動は(2)におけると同じ。図2(d)参照。なお、工業的製法を意図する本発明の間歇高速攪拌法では、牛乳を分割投入せず、合理的な調製工程として一括投入によった。

0017

上記方法によって試作したホワイトソース5種類について種々の検査を行った。

0018

(a)官能評価カッター条件の異なるホワイトソース3種(製法2、製法3および本発明法)および従来工業製法ソースの合計4試料についての官能評価結果を下記第1表に示す。因みに、この官能評価は、5名の評価員に第1表欄外に示す評価基準により各試料を採点させ、試料毎の平均値を取った。なお、60〜70℃にて評価を行った。なおまた、外観についてはいずれも差が見られなっかた為、評価項目から除いた

0019

0020

本発明法によるホワイトソースの食感は滑らかでボテつきがなく、クリーム風味が良好で好ましかった。製法3によるソースは、粘りが著しく弱いうえに、他のソースには感じられないようの付着性が強く発現し、剪断により受けた変化であることが推察された。

0021

(b)顕微鏡観察:種々の製法によるホワイトソースの光学顕微鏡写真を図3に示す。製法2によるソースは、従来製法によるソースより小さくはあるも、澱粉粒の大きな凝集(50〜100μm)が観察された。製法3によるソースは、膨潤した澱粉粒が一部細かく切断されたような状態が観察され、連続的な攪拌に拌う著しい粘度低下との関連が見られた。本発明法によるソースは、澱粉粒が均一分散し膨潤した状態を示した。

0022

(c)物性測定:ソースやスープの物性の特徴を示す流動特性値を下記第2表に示す。

0023

0024

上表から分かるように、製法2によるソ−スは、従来製法によるソースに比し、みかけの粘度および降伏値のいずれも改善はみられるも、本発明の目的とする滑らかな好ましい食感のソースとは大きく乖離した流動特性であった。連続高速攪拌した製法3によるソースは、みかけの粘度および降伏値の何れも低下した。間歇高速攪拌した本発明の製法によるソースは、滑らかな食感で一流シェフによるソースに極めて近似した流動特性を示した。

0025

連続高速攪拌(製法3)によるソースの結果より、澱粉の糊化進行中に連続的な剪断力を与えることは、粒子崩壊が促進され、糊化した澱粉やグルテンによる粒子間の緩やかな構造形成が妨げられたものと推察される。

0026

上記(a)〜(c)の結果から、高速攪拌のカッターミキサー操作条件を適切に選ぶことによって、滑らかでボテつきがない極めて高品質なホワイトソースが工業的に調製可能であることがわかる。その条件とは、ホワイトソースの製造に当たり、ルーと牛乳を混合してルーを溶かし、加熱するときに、澱粉の膨潤進行に従い、例えば、60〜90℃までの昇温の間に、断続的に1〜5分間位、計4〜6回高速攪拌する等、間歇的に高速攪拌することにより、過度粒子崩壊が抑制され、澱粉粒にダメージを与えることなく、凝集部分を分散させることを可能とする条件であって、このような操作条件は、所与の場合に、当業者であれば、本明細書における説明に照らして容易に定めることができる。

0027

実施例2
実施例1におけるルーは小麦粉とバターを炒めて得たものであり、牛乳は通常の牛乳であった。

0028

しかしながら、工業的にホワイトソースの原料事情は複雑でルーとして冷凍ルーや粉体ルーを使用しなければならずかつ牛乳を水と加工乳(例えば、粉乳)で代替しなければならないこともある。このような場合の本発明方法の適用は次のようになる。

0029

粉体ルー3kg、加工乳10kg、調味料1kgおよび水15kgを用い、実施例1における本発明法に従ってホワイトソースを調製した。

0030

得られたホワイトソースを用いてグラタンを調製したところ、従来製法のホワイトソース使用品に比べて、ソースが滑らかで良好な食感であるとの評価を得た。

発明の効果

0031

本発明によれば、一流シェフの手になるホワイトソースの品質に近い優れたホワイトソースを工業的に容易に製造することができ、グラタン、クリームコロッケパスタソースクリームシチュー、スープ等の各種料理においても、高品質のソースとして応用可能である。

図面の簡単な説明

0032

図1従来工業製法及び本発明製法ホワイトソース中の澱粉粒分散状態を示す光学顕微鏡写真を示す。
図2実施例1におけるホワイトソースの各種製造法を示す。
図3異なるカッターミキサー条件で調製した各種ホワイトソース中の澱粉粒分散状態を示す光学顕微鏡写真を示す(実施例1)。

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