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技術 ねじ締め方法及び装置

出願人 株式会社日本テクナートJXエンジニアリング株式会社
発明者 小島三郎大石和男小堀和男
出願日 1997年12月24日 (22年11ヶ月経過) 出願番号 1997-354724
公開日 1999年7月13日 (21年4ヶ月経過) 公開番号 1999-188655
状態 特許登録済
技術分野 自動組立 スパナ,レンチ,ドライバーの細部,付属具
主要キーワード 設定ねじ 締め付け体 ドライバヘッド 締めトルク 締め付けトルク値 固定磁気ディスク装置 ドライバユニット ART信号
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年7月13日)のものです。
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図面 (7)

課題

締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができるねじ締め方法及び装置を提供する。また、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができるねじ締め方法及び装置を提供する。

解決手段

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、複数のねじをねじ締めする複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御する。

概要

背景

電子機器精密機械等の各種産業における組立て作業において、ねじ締め作業は最も基本的なものである。従来のねじ締め方法についてHDD(Hard Disc Drive、固定磁気ディスク装置)装置の組立て作業を例に図6を用いて説明する。図6は、HDD装置を示す斜視図である。

図6に示すように、制御用のIC(IntegratedCircuit)109等が取付けられたHD(Hard Disk)コントロール基板110の裏側には、ディスク114を回転するためのスピンドルモータ112が取り付けられている。一方、HDコントロール基板110の表側には、複数のディスク114が設けられている。これらのディスク114間にはスペーサ(図示せず)が挟まれており、このスペーサにより各ディスク114は所定の距離ずつ離間している。

上段のディスク114上にはディスククランプ116が取り付けられている。そしてディスククランプ116には4つのねじ穴118a乃至118dが形成されており、4本のねじを用いて締め付けることにより全てのディスク114がスピンドルモータ112の回転軸(図示せず)に固定される。ディスククランプ116には4つのねじ穴118a乃至118dが設けられているため、ねじ締め作業においては、ディスク114が歪んでしまうのを防止すべく、対角のねじを選びながら、小さなトルクから大きなトルクへと数回に分けて全部のねじ締めを行っていた。

そして、HDコントロール基板110上に、磁気ヘッド122が設けられた複数のアーム124が取り付けられたヘッド駆動装置120を取り付け、HDD装置が完成する。

概要

締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができるねじ締め方法及び装置を提供する。また、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができるねじ締め方法及び装置を提供する。

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、複数のねじをねじ締めする複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御する。

目的

本発明の目的は、被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができるねじ締め方法及び装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができるねじ締め方法及び装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、前記複数のねじをねじ締めする複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御することを特徴とするねじ締め方法。

請求項2

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め装置であって、前記複数のねじをそれぞれねじ締めする複数のねじ締め手段と、前記複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御する同期制御手段とを有することを特徴とするねじ締め装置。

請求項3

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、前記複数のねじの内、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数を、ほぼ同数とし、前記右回りのねじと前記左回りのねじをほぼ同時にねじ締めすることを特徴とするねじ締め方法。

請求項4

複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め装置であって、前記複数のねじの内、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数を、ほぼ同数とし、前記右回りのねじを締める右回りねじ締め手段と、前記左回りのねじを締める左回りねじ締め手段と、前記右回りねじ締め手段と前記左回りねじ締め手段とを、ほぼ同時にねじ締めするように制御する制御手段とを有することを特徴とするねじ締め装置。

技術分野

0001

本発明は、ねじ締め方法及び装置に係り、特に複数のねじをほぼ同時に締め付けるねじ締め方法及び装置に関する。

背景技術

0002

電子機器精密機械等の各種産業における組立て作業において、ねじ締め作業は最も基本的なものである。従来のねじ締め方法についてHDD(Hard Disc Drive、固定磁気ディスク装置)装置の組立て作業を例に図6を用いて説明する。図6は、HDD装置を示す斜視図である。

0003

図6に示すように、制御用のIC(IntegratedCircuit)109等が取付けられたHD(Hard Disk)コントロール基板110の裏側には、ディスク114を回転するためのスピンドルモータ112が取り付けられている。一方、HDコントロール基板110の表側には、複数のディスク114が設けられている。これらのディスク114間にはスペーサ(図示せず)が挟まれており、このスペーサにより各ディスク114は所定の距離ずつ離間している。

0004

上段のディスク114上にはディスククランプ116が取り付けられている。そしてディスククランプ116には4つのねじ穴118a乃至118dが形成されており、4本のねじを用いて締め付けることにより全てのディスク114がスピンドルモータ112の回転軸(図示せず)に固定される。ディスククランプ116には4つのねじ穴118a乃至118dが設けられているため、ねじ締め作業においては、ディスク114が歪んでしまうのを防止すべく、対角のねじを選びながら、小さなトルクから大きなトルクへと数回に分けて全部のねじ締めを行っていた。

0005

そして、HDコントロール基板110上に、磁気ヘッド122が設けられた複数のアーム124が取り付けられたヘッド駆動装置120を取り付け、HDD装置が完成する。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記のようなディスククランプ116に対してねじ締めを行う場合には、ディスククランプ116が歪みながら締め付けられるため、ディスク114に歪みが生じてしまうことがあった。HDD装置では、磁気ヘッド122がディスク114に接近して設けられるため、ディスク114の歪みは致命的な障害となる。従って、ディスククランプ116に歪みを生じさせることなくねじ締めを行うことが求められる。

0007

そこで、複数のねじを同時に締め付けることができるねじ締め装置を用い、複数のねじを同時に締め付けることが考えられる。しかし、単に複数のねじを同時に締め付けるようにしても、ねじのバラツキ、ディスククランプ等の被締め付け体のバラツキ、ねじ締め装置のビット回転数発生トルクのバラツキ等の様々な要素により、ディスククランプ等の被締め付け体に歪みを生じることなくねじを締め付けることは非常に困難であった。

0008

また、ねじを締め付けることによりディスククランプ等の被締め付け体に回転トルクが生じるが、複数のねじを同時に締め付けると、被締め付け体の回転トルクはねじの個数倍となってしまう。このため、被締め付け体の回転を防止するために、その回転トルクに相当する力で被締め付け体を押さえなければならないという問題もあった。

0009

本発明の目的は、被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができるねじ締め方法及び装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができるねじ締め方法及び装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的は、複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、前記複数のねじをねじ締めする複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御することを特徴とするねじ締め方法により達成される。これにより、複数のねじの締め付けトルクをほぼ同じに増加することができるので、被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができる。

0011

また、上記目的は、複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め装置であって、前記複数のねじをそれぞれねじ締めする複数のねじ締め手段と、前記複数のねじ締め手段を、締め付けトルクが互いにほぼ同じに増加するように同期しながら制御する同期制御手段とを有することを特徴とするねじ締め装置により達成される。これにより、複数のねじの締め付けトルクをほぼ同じに増加することができるので、被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができる。

0012

また、上記目的は、複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め方法であって、前記複数のねじの内、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数を、ほぼ同数とし、前記右回りのねじと前記左回りのねじをほぼ同時にねじ締めすることを特徴とするねじ締め方法により達成される。これにより、被締め付け体に生じる右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとが互いに打ち消しあうため、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができる。

0013

また、上記目的は、複数のねじを複数箇所に予め設定された設定締め付けトルクでほぼ同時に締め付けるねじ締め装置であって、前記複数のねじの内、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数を、ほぼ同数とし、前記右回りのねじを締める右回りねじ締め手段と、前記左回りのねじを締める左回りねじ締め手段と、前記右回りねじ締め手段と前記左回りねじ締め手段とを、ほぼ同時にねじ締めするように制御する制御手段とを有することを特徴とするねじ締め装置により達成される。これにより、被締め付け体に生じる右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとが互いに打ち消しあうため、複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができる。

発明を実施するための最良の形態

0014

[第1実施形態]本発明の第1実施形態によるねじ締め方法及び装置を図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態によるねじ締め装置を示すブロック図である。なお、図1におけるドライバユニット14a乃至14dは、ドライバユニット14a乃至14dの下側、即ちビット16a乃至16dの側から見たものである。図2は、本実施形態によるねじ締め装置のドライバユニットを示す側面図である。図3は、本実施形態によるねじ締め装置のねじ締め制御手段とドライバユニットを示すブロック図である。図4は、本実施形態によるねじ締め方法及び装置の動作を示すタイムチャートである。なお、本実施形態では、図6に示すようなHDD装置のディスククランプのねじ締めを例として説明する。

0015

(全体構成)まず、本実施形態によるねじ締め装置の全体構成を図1を用いて説明する。本実施形態によるねじ締め装置は、同期制御手段10と、4つのねじ締め制御手段12a乃至12dと、4つのドライバユニット14a乃至14dとにより構成されている。

0016

本実施形態によるねじ締め装置は、4つのドライバユニット14a乃至14dによるねじの締め付けトルクがほぼ同じに増加するように、4つのねじ締め制御手段12a乃至12dを同期制御手段10により同期制御するものである。設定締め付けトルクに達するまでの目標設定トルクを細かく、例えば8段階に設定し、各段階で4つのねじ締め制御手段12a乃至12dが全て目標設定トルクに達するまで必要に応じて待機し、結果的に4つのねじの締め付けトルクが同じに増加するように同期制御することを主な特徴としている。

0017

本実施形態によるねじ締め装置は、図1に示すように、工場等におけるねじ締め作業全体を制御するシーケンサ15に接続されている。シーケンサ15からねじ締め装置に対して、ねじ締め作業の開始・終了の命令が与えられ、この命令に基づいてねじ締め装置は所定のねじ締め動作を行う。
(ドライバユニット)次に、本実施形態によるねじ締め装置のドライバユニットについて、図1乃至図3を用いて説明する。

0018

図1に示すように、ドライバユニット14a乃至14dのビット16a乃至16dは、図6に示すHDD装置のディスククランプ116のねじ穴118a乃至118dの位置に対応するように位置合わせされている。図2はドライバユニット14の側面図である。図2からわかるように、本実施形態によるねじ締め装置のドライバユニット14は、ビット16が設けられたドライバヘッド部18とサーボモータ20とをオフセットして回転軸の位置をずらしたものである。このような構造にすることにより、複数のドライバユニット14a乃至14dのビット16a乃至16dの位置を、図6に示すディスククランプ116のねじ穴118a乃至118dに対応して接近させることが可能となっている。

0019

また、サーボモータ20の回転軸には、サーボモータ20の回転に対応してパルス信号を発生するエンコーダ22が取り付けられている。なお、エンコーダ22及びサーボモータ20はコネクタ23を介してねじ締め制御手段12に接続されており、ドライバユニット14はねじ締め制御手段12により制御される(図3参照)。

0020

また、ドライバユニット14のドライバヘッド部18の先端部には、回転軸方向にスライド可能なスリーブ24が設けられている。スリーブ24はビット16を覆うように設けられており、スリーブ24に設けられた吸気管26から空気を吸気すると、ねじの頭がビット16に吸着される。
(ねじ締め制御手段)次に、本実施形態によるねじ締め装置のねじ締め制御手段について図1図3を用いて説明する。

0021

図1に示すように、ねじ締め制御手段12a乃至12dはドライバユニット14a乃至14dに対して1つずつ設けられ、シーケンサ15や同期制御手段10からの命令によりドライバユニット14a乃至14dを制御するものである。図3に示すように、ねじ締め制御手段12には、操作・表示部28が設けられている。操作・表示部28においては、設定スイッチ(図示せず)などを用いて、締め付けトルクの設定、及びねじの回転方向の設定が行われる。そして、設定された締め付けトルク値、及び回転方向は、操作・表示部28に設けられたLED等により表示される。

0022

操作・表示部28は制御部30に接続されており、制御部30により設定内容が適宜読み込まれると共に、制御部30からの表示情報等が操作・表示部28により表示される。また、制御部30には外部制御インターフェイス部32が接続されている。制御部30は、外部制御インターフェイス部32を介して同期制御手段10やシーケンサ15との間で信号の入出力を行う。

0023

同期制御手段10からは、例えば、8段階に分けてねじ締めを行う旨の情報が、予め外部制御インターフェイス部32を介して制御部30に入力される。制御部30は、例えば8段階に分けてねじ締めを行う旨の情報と設定ねじ締めトルク値とから各段階における目標設定トルクを求め、各段階のねじ締めにおいてはそれぞれ目標設定トルクに達するようにねじ締めを行うこととなる。

0024

制御部30は、シーケンサ15や同期制御手段10からの命令により、サーボ回路34を制御してドライバユニット14のサーボモータ20を回転させる。そしてドライバユニット14のサーボモータ20に取り付けられたエンコーダ22からのパルス信号を確認しながら適切な回転数でねじ締め制御を行う。そして、ねじの締め付けトルクが各段階における目標設定トルクに達すると、同期制御手段10に信号を出力し、同期制御手段10からの命令があるまで待機する。再び同期制御手段10から命令があると、ねじ締め制御手段12は再びねじ締めを開始する。そして同様にして、段階的にねじを締め付けていく。なお、ねじ締め制御手段12の総合的な動作については後述する。

0025

(同期制御手段)次に、本実施形態によるねじ締め装置の同期制御手段について図1及び図4を用いて説明する。同期制御手段10は、4つのドライバユニット14a乃至14dによる締め付けトルクがほぼ同じに増加するように、4つのねじ締め制御手段12a乃至12dを同期制御するものである。

0026

同期制御手段10には、上記に示したように、例えば8段階に分けてねじ締めを行う旨の情報が予め記憶されている。上述したように、この情報はねじ締め制御手段12a乃至12dに出力される。ねじ締め作業においては、同期制御手段10は、ねじ締め制御手段12a乃至12dから出力されるSYNC信号監視し、全てのねじ締め制御手段12a乃至12dからSYNC信号が出力されると、全てのねじ締め制御手段12a乃至12dにおいてねじの締め付けトルクが目標設定トルクに達したと判断し、ねじ締め制御手段12a乃至12dに対してACK信号を出力する。

0027

ACK信号が出力されると、ねじ締め制御手段12a乃至12dは再びねじ締めを再開し、次の段階の目標設定トルクに達するまでねじ締めを行う。同様にして、4つのねじ締め制御手段12a乃至12dは4つのねじの締め付けトルクが同じに増加するように同期制御され、4つのねじはほぼ均等な締め付けトルクで締め付けられていく。なお、同期制御手段10の総合的な動作については後述する。

0028

また、同期制御手段10には、ホールド時間を設定するためのホールド時間設定スイッチ(図示せず)が設けられている。ホールド時間とは、最終的なねじの締め付けトルクを安定させるために、設定締め付けトルクで一定時間ねじを締め付ける時間のことである。ホールド時間設定スイッチを切り換えることにより、ホールド時間は、例えば50ms又は200msに設定される。

0029

(シーケンサ)次に、工場等におけるねじ締め作業全体を制御するシーケンサ15について図1及び図4を用いて説明する。図1に示すように、シーケンサ15は、本実施形態によるねじ締め装置の同期制御手段10やねじ締め制御手段12a乃至12dに接続され、所定の命令を与えることによりねじ締め作業を制御する。

0030

図4に示すように、シーケンサ15は、ねじ締め作業の開始を示すSTART信号を出力する。START信号が入力されると、ねじ締め制御手段12a乃至12dは直ちにドライバユニット14a乃至14dを制御してねじ締めを開始する。そして、シーケンサ15は、ねじ締め制御手段12a乃至12dから出力されるMTDV(a)信号乃至MTDV(d)信号を監視し、MTDV(a)信号乃至MTDV(d)信号の出力の終了によってねじ締めが終了したことを判断し、START信号の出力を終了する。これにより一連のねじ締め作業が完了することとなる。なお、MTDV(a)信号乃至MTDV(d)信号は、ねじ締め制御手段12a乃至12dが動作中であることを示す信号である。また、シーケンサ15の総合的な動作については後述する。

0031

(ねじ締め動作)次に、本実施形態のねじ締め装置を用いたねじ締め方法について図3及び図4を用いて説明する。まず、本実施形態によるねじ締め装置の初期設定について図3を用いて説明する。

0032

ねじ締め作業の初期設定においては、まず、同期制御手段10とねじ締め制御手段12のパワースイッチ(図示せず)をそれぞれONにする。同期制御手段10は、8段階に分割してねじ締めを行う旨の情報をねじ締め制御手段12に対して出力する。これに対して、ねじ締め制御手段12の制御部30では、8段階に分割してねじ締めを行う旨の情報を記憶する。

0033

そして、同期制御手段10とねじ締め制御手段12の動作設定を行う。同期制御手段10については、ホールド時間設定スイッチを操作して、所望のホールド時間、例えば200msに設定する。ねじ締め制御手段12については、操作・表示部28の操作ボタン等を操作して、締め付けトルクの設定、及びねじ締めの回転方向の設定を行う。

0034

こうして本実施形態によるねじ締め装置の初期設定が完了する。次に、本実施形態によるねじ締め装置を用いたねじ締め方法について図1図3、及び図4を用いて説明する。まず、図4に示すように、シーケンサ15からねじ締めを開始する旨のSTART信号が出力される。

0035

START信号が入力されると、ねじ締め制御手段12a乃至12dは、ねじ締めの準備段階入り、それぞれドライバユニット14a乃至14dのサーボモータ20を回転させ始める。これにより、それぞれのドライバユニット14a乃至14dのサーボモータ20は、軽いトルクで回転するアイドリング状態となる。図4タームチャートにおけるDriver(a)、Driver(b)、Driver(c)、Driver(d)は、それぞれドライバユニット14a、14b、14c、14dの動作状態を示したものである。それぞれのドライバユニット14a乃至14dのスリーブ24の吸気管26から空気を吸気すると、それぞれのビット16a乃至16dの先端にはねじの頭が吸着される。そして、サーボモータ20がアイドリング状態で回転しているため、ねじの頭の溝はビット16a乃至16dに確実に噛み合い、これによりねじ締めの準備が完了する。

0036

ねじ締めの準備が完了すると、ねじ締め制御手段12a乃至12dはそれぞれSYNC(a)信号乃至SYNC(d)信号を出力し、待機状態に入る(Wait)。図4のタームチャートにおいて、SYNC(a)信号、SYNC(b)信号、SYNC(c)信号、SYNC(d)信号は、それぞれねじ締め制御手段12a、12b、12c、12dから出力されるSYNC信号を示したものである。

0037

一方、同期制御手段10は、SYNC(a)信号乃至SYNC(d)信号を監視し、全てのSYNC信号が出力されたことを確認すると、ねじ締めの準備が整ったと判断して、1回目のACK信号(図4におけるACK1)を出力する。それぞれのねじ締め制御手段12a乃至12dは、1回目のACK信号が入力されると、ドライバユニット14a乃至14dを制御し、ねじ締めを開始する。ねじ締めが開始されると、図4に示すように、トルクが徐々に上昇していく。そして、ねじ締め制御手段12a乃至12dは、ねじの締め付けトルクが1段階目の目標設定トルクに達するまでねじ締めを行う。そして、ねじの締め付けトルクが1段階目の目標設定トルクに達すると、ねじ締め制御手段12a乃至12dはそれぞれドライバユニット14a乃至14dのサーボモータ20を停止し、SYNC(a)信号乃至SYNC(d)信号を出力し、待機状態に入る(Wait)。

0038

一方、同期制御手段10は、SYNC(a)信号乃至SYNC(d)信号を監視し、全てのSYNC信号が出力されたことを確認すると、ねじの締め付けトルクが1段階目の目標設定トルクに達したと判断して、2回目のACK信号(図4におけるACK2)を出力する。これに対し、それぞれのねじ締め制御手段12a乃至12dは、2回目のACK信号が入力されると、ねじ締めを再開し、2段階目の目標設定トルクまでねじを締め付けるべくドライバユニット14a乃至14dを制御する。

0039

この後も同様にしてねじ締めを行っていくと、結果的に4つのねじの締め付けトルクが同じに増加するように、ねじ締めが行われることとなる。そして、7段階目のねじ締めによって、ねじの締め付けトルクがねじ締め制御手段の操作・表示部から予め設定した設定締め付けトルクに達する。ねじの締め付けトルクが設定締め付けトルクに達すると、ねじ締め制御手段12a乃至12dはその設定締め付けトルクを保ったまま、それぞれSYNC(a)信号乃至SYNC(d)信号を出力する。そして全てSYNC信号が出力されると、同期制御手段10は8回目のACK信号(図4におけるACK8)を出力する。このACK信号はホールド時間に相当する時間、例えば200ms間に亘って出力される。

0040

ねじ締め制御手段12a乃至12dは、8回目のACK信号が出力されている間、ねじの締め付けトルクを設定締め付けトルクに保ち、ねじの締め付けトルクを安定させる。そして、8回目のACK信号の出力が終了すると、ねじ締め制御手段12a乃至12dはねじ締めを終了する。

0041

一方、シーケンサ15は、ねじ締め制御手段12a乃至12dから出力されるMTDV(a)信号乃至MTDV(d)信号を監視しており、MTDV(a)信号乃至MTDV(d)信号の出力の終了によってねじ締めが終了したことを判断し、START信号の出力を終了する。これにより、ねじ締め作業が完了することとなる。

0042

このように本実施形態によれば、設定締め付けトルクに達するまでの目標設定トルクを細かく設定し、ねじ締めの各段階においてねじの締め付けトルクが目標設定トルクに達するまで必要に応じて待機するので、結果的にすべてのねじの締め付けトルクが同じに増加するように同期制御することができ、これにより被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができる。

0043

[第2実施形態]本発明の第2実施形態によるねじ締め方法及び装置を図5を用いて説明する。図5は、本実施形態によるねじ締め装置を示すブロック図である。なお、図5におけるドライバユニット14a乃至14dは、ドライバユニット14a乃至14dの下側、即ちビット16a乃至16dの側から見たものである。図1乃至図4に示す第1実施形態によるねじ締め方法及び装置と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。なお、本実施形態では、図6に示すような4本のねじにより固定されるHDD装置のディスククランプのねじ締めを例に説明する。

0044

図6に示すようなHDD装置のディスククランプ116に対して、同時に複数のねじ締めを行うと、通常はディスククランプ116の回転トルクはねじの個数倍となる。そこで、本実施形態では、右回りのねじの個数と左回りのねじの個数とを同数とし、これらのねじをほぼ同時にねじ締めすることにより、ディスククランプ116に生じる右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとが互いに打ち消しあうようにすることに主な特徴がある。これにより複数のねじを同時に締め付ける場合であってもディスククランプ116に生じる回転トルクを抑制することができる。なお、本実施形態によるねじ締め方法及び装置は、ねじの回転方向が第1実施形態と異なっている他は、第1実施形態と同様である。

0045

上記に示した理由から本実施形態では、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数とを同数とする。従って、図6に示すHDD装置のディスククランプ116のねじ穴118a、118cについては右回りのねじを用い、ねじ穴118b、118dについては左回りのねじを用いる。ねじ締め装置の初期設定にあたっては、ねじ締め制御手段12a、12cについては、それぞれの操作・表示部28を操作することにより、ねじの回転方向を右回りに設定する。一方、ねじ締め制御手段12b、12dについては、それぞれの操作・表示部28を操作することにより、ねじの回転方向を左回りに設定する。

0046

これにより、ディスククランプ116にねじを締め付ける際には、図5に矢印で示すように、ドライバユニット14a、14cのビット16a、16cは右回りに回転し、ねじは右回りに締め付けられる。一方、ドライバユニット14b、14dのビット16b、16dは左回りに回転し、ねじは左回りに締め付けられる。

0047

右回りのねじ締めによってディスククランプ116にはねじ2本分の右回りの回転トルクが生じ、左回りのねじ締めによってディスククランプ116にはねじ2本分の左回りの回転トルクが生じる。ところが、右回りのねじの個数と、左回りのねじの個数とが同じであるため、ディスククランプ116の右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとは打ち消し合うこととなる。これにより、ディスククランプ116に生じる回転トルクが抑制される。ディスククランプ116には強い回転トルクが発生しないので、強い力でディスククランプ116を押さえる必要がない。

0048

また、ねじ締めにおいては、図4に示すように、第1実施形態と同様にして、設定締め付けトルクに達するまでの目標設定トルクを細かく設定し、ねじ締めの各段階においてねじの締め付けトルクが目標設定トルクに達するまで必要に応じて待機し、結果的にすべてのねじの締め付けトルクが同じに増加するように同期制御する。

0049

このように本実施形態によれば、右回りのねじの個数と左回りのねじの個数とを同数とし、これらのねじをほぼ同時にねじ締めするので、被締め付け体に生じる右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとが互いに打ち消しあい、これにより複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができる。

0050

[変形実施形態]本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、第1及び第2実施形態では、4つのねじを同時に締め付けるべく4つのドライバユニットを設けたが、4つに限定されるものではなく、被締め付け体に締め付けるべきねじの個数にあわせて適宜ドライバユニットやねじ締め制御手段を設ければよい。

0051

また、第1及び第2実施形態では、HDD装置のディスククランプのねじ締めを例に説明したが、HDD装置のディスククランプのねじ締めに限定されるものではなく、例えばクッション材を挟んだガスケットカバーのねじ締め等、複数のねじ穴を有する被締め付け体であればあらゆる被締め付け体のねじ締めに適用することができる。

0052

また、第1及び第2実施形態では、同期制御手段とねじ締め制御手段とドライバユニットとをそれぞれ別個に設けたが、適宜一体に形成してもよい。また、第1及び第2実施形態では、8段階に分けてねじ締めを行う場合を例に説明したが、8段階に限定されるものではなく、被締め付け体やねじの種類・長さ等の条件に応じて適宜設定すればよい。

0053

また、第1及び第2実施形態では、START信号、MTDV信号、SYNC信号、及びACK信号を図4に示すようなタイムチャートで出力したが、信号の形式やタイミング等はこれらに限定されるものではなく、上記のようにねじ締めが行えるならば適宜信号の形式やタイミング等を設定してもよい。

発明の効果

0054

以上の通り、本発明によれば、設定締め付けトルクに達するまでの目標設定トルクを細かく設定し、ねじ締めの各段階においてねじの締め付けトルクが目標設定トルクに達するまで必要に応じて待機するので、結果的にすべてのねじの締め付けトルクが同じに増加するように同期制御することができ、これにより被締め付け体に歪みを生じさせることなくねじを締め付けることができる。

0055

また、本発明によれば、右回りのねじの個数と左回りのねじの個数とを同数とし、これらのねじをほぼ同時にねじ締めするので、被締め付け体に生じる右回りの回転トルクと左回りの回転トルクとが互いに打ち消しあい、これにより複数のねじを同時に締め付ける場合であっても被締め付け体に生じる回転トルクを抑制することができる。

図面の簡単な説明

0056

図1本発明の第1実施形態によるねじ締め装置を示すブロック図である。
図2本発明の第1実施形態によるねじ締め装置のドライバユニットを示す側面図である。
図3本発明の第1実施形態によるねじ締め装置のねじ締め制御手段とドライバユニットを示すブロック図である。
図4本発明の第1実施形態によるねじ締め方法及び装置の動作を示すタイムチャートである。
図5本発明の第2実施形態によるねじ締め装置を示すブロック図である。
図6HDD装置を示す斜視図である。

--

0057

10…同期制御手段
12、12a、12b、12c、12d…ねじ締め制御手段
14、14a、14b、14c、14d…ドライバユニット
15…シーケンサ
16、16a、16b、16c、16d…ビット
18…ドライバヘッド
20…サーボモータ
22…エンコーダ
23…コネクタ
24…スリーブ
26…吸気管
28…操作・表示部
30…制御部
32…外部制御インターフェイス部
34…サーボ回路
109…IC
110…HDコントロール基板
112…スピンドルモータ
114…ディスク
116…ディスククランプ
118a、118b、118c、118d…ねじ穴
120…ヘッド駆動装置
122…磁気ヘッド
124…アーム

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