図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1999年6月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

熱間油潤滑圧延において、ワークロール被圧延材との間の摩擦係数が適切な値に保持されるようにできる方法を提供する。

解決手段

荷重検出器5により圧延材Sに実際に作用している圧延荷重Wを実測する。分散装置Mに供給される潤滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液体中の潤滑油含有量)を、荷重検出器5による圧延荷重の実測値Wに応じて、圧延荷重が目標値になるように調整する。

概要

背景

ワークロール潤滑油を供給しながら金属帯熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法は、ロール磨耗の低減や圧延材表面の保護がなされるとともに、圧延時の圧延荷重を低減できるため、近年ではほとんどのミルで採用されている。

熱間油潤滑圧延についての理論はまだ解明されていないが、一般的には次のように考えられている。すなわち、ロール表面に付着した油のうち一部は燃焼してガスまたは灰分主体燃焼生成物を生ずるが、他の一部は不燃焼のまま吸着膜となって、ロール接触弧内に引き込まれる。この接触時間が0.01秒以下という短時間であるため、潤滑効果が維持されると考えられている。そして、ロール表面に付着した油膜はロールと圧延材との間の摩擦係数を減少させ、圧延荷重やロールの負荷トルクを低下させる。

このような熱間油潤滑圧延において、従来は、圧延材毎に、潤滑油の供給量を例えば図4に示すように設定し、立ち上げ時(T1 )を除いて、圧延中の供給量は一定にしていた。なお、図4において、tI は先端が熱間圧延ミル1内に到達した時刻、tE は圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出た時刻、t1 は立ち上げ終了時刻を示す。

また、熱間仕上圧延機操業においては、研削されたワークロールを圧延機に組み込み、複数本ストリップを圧延した後に圧延機からワークロールを抜き出して、研削済みの別のワークロールを圧延機に組み込んで圧延を再開する。使用済みのワークロールは次の圧延に備えて再研削を施しておく。したがって、ワークロールの表面性状は圧延を重ねる毎に変化しており、そのために被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数は、ロール組み込み直後とロール抜き出し直前とで異なっている。

概要

熱間油潤滑圧延において、ワークロールと被圧延材との間の摩擦係数が適切な値に保持されるようにできる方法を提供する。

荷重検出器5により圧延材Sに実際に作用している圧延荷重Wを実測する。分散装置Mに供給される潤滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液体中の潤滑油含有量)を、荷重検出器5による圧延荷重の実測値Wに応じて、圧延荷重が目標値になるように調整する。

目的

本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、熱間油潤滑圧延において、ワークロールと被圧延材との間の摩擦係数を適切な値に保持することができる方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ワークロール潤滑油を供給しながら金属帯熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中に圧延荷重を実測し、この圧延荷重実測値に基づいて前記潤滑油の供給量を調整することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法。

請求項2

ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中の圧延荷重が予め設定された圧延荷重設定値となるように、前記潤滑油の供給量を設定することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法。

請求項3

被圧延材圧延機に噛み込んだ時点の無潤滑状態での圧延荷重を実測し、この圧延荷重実測値に応じて圧延荷重の低減率を設定し、この低減率が達成されるように圧延荷重設定値を設定することを特徴とする請求項2記載の熱間油潤滑圧延方法。

請求項4

ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中に圧延負荷トルクを実測し、この圧延負荷トルク実測値に基づいて前記潤滑油の供給量を調整することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法。

請求項5

ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中の圧延負荷トルクが予め設定された圧延負荷トルク設定値となるように、前記潤滑油の供給量を設定することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法。

請求項6

被圧延材が圧延機に噛み込んだ時点の無潤滑状態での圧延負荷トルクを実測し、この圧延負荷トルク実測値に応じて圧延負荷トルクの低減率を設定し、この低減率が達成されるように圧延負荷トルク設定値を設定することを特徴とする請求項5記載の熱間油潤滑圧延方法。

請求項7

上下のワークロールの圧延負荷トルクをそれぞれ実測し、上側ワークロールの圧延負荷トルク実測値に基づいて上側ワークロールに対する潤滑油供給量を設定し、下側ワークロールの圧延負荷トルク実測値に基づいて下側ワークロールに対する潤滑油供給量を設定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の熱間油潤滑圧延方法。

技術分野

0001

本発明は、ワークロール潤滑油を供給しながら金属帯熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法に関するものである。

背景技術

0002

ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法は、ロール磨耗の低減や圧延材表面の保護がなされるとともに、圧延時の圧延荷重を低減できるため、近年ではほとんどのミルで採用されている。

0003

熱間油潤滑圧延についての理論はまだ解明されていないが、一般的には次のように考えられている。すなわち、ロール表面に付着した油のうち一部は燃焼してガスまたは灰分主体燃焼生成物を生ずるが、他の一部は不燃焼のまま吸着膜となって、ロール接触弧内に引き込まれる。この接触時間が0.01秒以下という短時間であるため、潤滑効果が維持されると考えられている。そして、ロール表面に付着した油膜はロールと圧延材との間の摩擦係数を減少させ、圧延荷重やロールの負荷トルクを低下させる。

0004

このような熱間油潤滑圧延において、従来は、圧延材毎に、潤滑油の供給量を例えば図4に示すように設定し、立ち上げ時(T1 )を除いて、圧延中の供給量は一定にしていた。なお、図4において、tI は先端が熱間圧延ミル1内に到達した時刻、tE は圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出た時刻、t1 は立ち上げ終了時刻を示す。

0005

また、熱間仕上圧延機操業においては、研削されたワークロールを圧延機に組み込み、複数本ストリップを圧延した後に圧延機からワークロールを抜き出して、研削済みの別のワークロールを圧延機に組み込んで圧延を再開する。使用済みのワークロールは次の圧延に備えて再研削を施しておく。したがって、ワークロールの表面性状は圧延を重ねる毎に変化しており、そのために被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数は、ロール組み込み直後とロール抜き出し直前とで異なっている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、従来の熱間油潤滑圧延方法においては、圧延を重ねる毎に生じる摩擦係数の変化を考慮した油潤滑を行っていないため、摩擦係数が極端に低くなることもあり、その場合には被圧延材とワークロールとの間にスリップが発生し、被圧延材が圧延機に噛み込まなくなって、圧延ラインを停止しなければならなくなることもある。また、このような事態を避けるために、潤滑油の供給量を少なめに設定すると、被圧延材とワークロールとの間の無潤滑状態での摩擦係数が大きい場合には摩擦係数が十分に低くならないため、ロール表面の損傷が早期に生じてロール原単位が悪くなるという問題もある。

0007

そのため、圧延を重ねる毎に生じる摩擦係数の変化を予測して、潤滑油の供給量を被圧延材毎に変化させることが望ましいが、被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数は、被圧延材の表面性状や潤滑油の温度等によっても変化するため、正確に予測することは困難である。

0008

特開平7−214119号公報には、ワークロールの肌荒れ焼付きを防止することやロール原単位の向上を目的として、圧延機出側にて実測した被圧延材の速度とロールの周速度とから先進率を求め、この先進率が所定の値となるように潤滑エマルジョン噴射量または濃度を調節する熱間圧延潤滑制御方法が開示されている。しかしながら、複数の圧延機が連設されている熱間仕上圧延機においては、各スタンドの出側で被圧延材が上下にばたつきながら通板されることもあるため、被圧延材の速度を精度良く実測することは困難である。

0009

本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、熱間油潤滑圧延において、ワークロールと被圧延材との間の摩擦係数を適切な値に保持することができる方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するために、本発明は、ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中に圧延荷重または圧延負荷トルクを実測し、この圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値に基づいて前記潤滑油の供給量を調整することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法を提供する。

0011

本発明は、また、ワークロールに潤滑油を供給しながら金属帯の熱間圧延を行う熱間油潤滑圧延方法において、圧延中の圧延荷重または圧延負荷トルクが予め設定された圧延荷重設定値または圧延負荷トルク設定値となるように、前記潤滑油の供給量を設定することを特徴とする熱間油潤滑圧延方法を提供する。

0012

上記方法において、被圧延材が圧延機に噛み込んだ時点の無潤滑状態での圧延荷重または圧延負荷トルクを実測し、この圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値に応じて圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を設定し、この低減率が達成されるように圧延荷重設定値または圧延負荷トルク設定値を設定することが好ましい。

0013

すなわち、この方法によれば、圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値から被圧延材とワークロールとの間の無潤滑状態での摩擦係数が推測されるので、圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値から無潤滑状態での摩擦係数が大きいと判断される場合には圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を大きく設定して油潤滑による摩擦係数低減量を大きくすることにより、十分な油潤滑を行って被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数を十分に低くすることができる。圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値から無潤滑状態での摩擦係数が比較的小さいと判断される場合には圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を小さく設定して油潤滑による摩擦係数低減量を小さくすることにより、被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数を極端に低くならないようにすることができる。

0014

また、本発明の方法において、圧延負荷トルクにより潤滑油供給量を設定する場合には、上下のワークロールの圧延負荷トルクをそれぞれ実測し、上側ワークロールの圧延負荷トルク実測値に基づいて上側ワークロールに対する潤滑油供給量を設定し、下側ワークロールの圧延負荷トルク実測値に基づいて下側ワークロールに対する潤滑油供給量を設定することが好ましい。

0015

すなわち、上下のワークロールに対する潤滑油の供給量を同一にすると、特に噴射ノズルからワークロールに向けて潤滑油を吹き付けることにより潤滑油を供給する場合には、重力の影響等により上下のワークロールで実際の潤滑油の付着量に差が生じるが、潤滑油の供給量を上下のワークロールで別々に制御し、例えば実際に付着される潤滑油量が両方のワークロールで同じになるように各ワークロールに対する潤滑油供給量を設定することによって、上下のワークロールに実際に付着する潤滑油量を同一にすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施形態について図面に基づき説明する。図1は、本発明の方法の第一実施形態が適用可能な装置構成を示す概略構成図である。

0017

この図から分かるように、熱間圧延ミル1には、上下の各ワークロール11に向けて液体を噴射するノズル2がそれぞれ設けてある。両ノズル2は、給水装置3からの配管H1 に、制御信号K1 により自動的に弁の開度が調整される流量調整弁V1 を介して接続してある。また、この配管H1 の流量調整弁V1 より下流位置に、油を水に分散させる分散装置Mが介装されている。この分散装置Mに、油タンク4からの配管H2 が接続されている。この配管H2 には、制御信号K2により自動的に弁の開度が調整される流量調整弁V2 と、油タンク4から潤滑油を汲み上げるポンプPが介装されている。

0018

すなわち、ここでは、給油方式としてウォーターインジェクト方式を採用しており、分散装置Mに配管H1 から一定流量の水を導入し、配管H2 から分散装置Mに導入する潤滑油量を変化させることによって、ノズル2からワークロール11に吹き付ける液体中の潤滑油量(潤滑油の供給量)を変化させている。

0019

熱間圧延ミル1には、また、実際に圧延材(金属帯)Sに作用している圧延荷重Wを計測する荷重検出器5が設けてあり、その検出値Wが潤滑油の供給量を制御する制御装置6に入力されるようになっている。この制御装置6には、さらに、材料情報などに基づいて、上位コンピュータ7から、圧延材のトラッキング情報(先端が熱間圧延ミル1内に導入されたことを示す時刻tI や、圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出たことを示す時刻tE )、ノズル2への水供給量、圧延荷重の目標値W0 などを含む設定パラメータZが入力されるようになっている。

0020

この制御装置6は、上位コンピュータ7から入力された、圧延材の先端が熱間圧延ミル1内に導入されたことを示す時刻tI に、ポンプPを稼働させる制御信号K3 をポンプPに出力し、流量調整弁V1 に水供給量の設定値に応じた開度の制御信号K1 を出力する。また、圧延材の後端が熱間圧延ミル1を出たことを示す時刻tE に、ポンプPを停止させる制御信号K3 をポンプPに出力し、流量調整弁V1 に開度を示す制御信号K1 を出力する。時刻tI 〜tE の間は、荷重検出器5から入力された圧延荷重の実測値Wと、上位コンピュータ7からの目標値W0 との差に基づいて、圧延荷重を目標値W0 に近づけるために必要な潤滑油供給量を算出し、その算出値に応じた流量調整弁V2 の開度を示す制御信号K2を流量調整弁V2 に出力する。

0021

これにより、分散装置M内に供給される潤滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液体中の潤滑油含有量)は、荷重検出器5による圧延荷重の実測値Wに応じて、圧延荷重が目標値W0 になるように調整されるため、摩擦係数が極端に低くなってスリップが発生することを防止することができる。

0022

圧延荷重の目標値W0 は例えば以下のようにして設定される。被圧延材の規格鋼種に応じて潤滑効果の目標値が設定されている場合には、操業実績実験によって前記目標値が達成される圧延荷重を予め求めておき、当該圧延荷重を圧延荷重の目標値W0 とすればよい。

0023

また、圧延荷重は被圧延材の温度によっても変化するため、圧延機の入側で被圧延材の温度を測定して、この測定値に基づいて圧延荷重の目標値W0 を変化させるようにすることが好ましい。

0024

また、油潤滑により目標とする荷重低減率で圧延が行われるように、圧延荷重の目標値W0 を設定するようにしてもよい。すなわち、被圧延材を無潤滑状態で圧延機に噛み込ませた時の圧延荷重を実測し、この実測値W1 に対してどれだけ荷重を低減させるかを予め設定しておく。例えば荷重低減率を10%とし、前記無潤滑状態での圧延荷重実測値W1 の90%(0.9W1 )を圧延荷重の目標値W0 とする。そして、潤滑油の供給を開始してからの圧延荷重実測値がこの目標値に近づくように潤滑油の供給量を調整することにより、目標とする荷重低減率で圧延を行うことができる。

0025

また、圧延荷重の低減率を、無潤滑状態での圧延荷重実測値W1 が高い場合には大きく設定し、無潤滑状態での圧延荷重実測値W1 が低い場合には小さく設定することにより、圧延荷重の目標値W0 を無潤滑状態での被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数に応じた適切な値に設定することが好ましい。これにより、無潤滑状態での被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数が高い場合には、油潤滑による摩擦係数低減量が大きくなって十分な油潤滑が行われるため、ロール原単位を向上させることができる。無潤滑状態での摩擦係数が比較的小さい場合には、油潤滑による摩擦係数低減量が小さくなって適度な油潤滑が行われるため、被圧延材とワークロールとの間にスリップが生じることを防止できる。

0026

また、圧延中の被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数をある目標値にしたい場合には、被圧延材の規格や鋼種毎に摩擦係数と圧延荷重との関係を予め求めておき、摩擦係数の目標値に対応する圧延荷重を圧延荷重の目標値W0 とすればよい。

0027

このように圧延荷重の目標値W0 の設定方法は特に限定されないが、この目標値W0 が極端に小さいと潤滑油の供給量が過剰になってスリップ発生の危険性が高くなるため、これを防止するために圧延荷重の目標値W0 に下限値を設けてもよい。また、潤滑油供給量に上限値を設けることにより、何らかの原因で圧延荷重が目標値まで低減されない場合でも過剰に潤滑油が供給されないようにして、スリップ発生を防止するようにしてもよい。

0028

図2に、圧延荷重の実測値に応じた潤滑油供給量の調整の一例をグラフで示す。この例では、圧延材の先端が熱間圧延ミル1内に導入された時刻tI から所定時間後の時刻t3 までは、潤滑油供給量を零として無潤滑状態とし、その間の時刻t2 で圧延荷重の初期値W1 を実測している。そして、この初期値W1 と目標値W0 との差ΔWに応じて、潤滑油供給量を設定している。また、時刻t2 以降も圧延荷重を実測し、その実測値と目標値W0 との差に応じて潤滑油供給量を設定している。

0029

圧延材導入直後の潤滑油供給量設定をこのように行うことによって、無潤滑状態での被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数が推定されるため、例えば、スリップを発生させないための圧延荷重目標値W0 の下限値を設定することもできる。

0030

なお、この実施形態では、圧延材Sに付与されている圧延力として圧延荷重を実測しているが、図3に示すように、上下のワークロール11の負荷トルクを実測するようにしてもよい。

0031

すなわち、本発明の第二実施形態に相当する図3の構成では、上下の各ワークロール11にそれぞれトルク検出器81,82を設置し、各トルク検出値TU ,TD が制御装置61に入力されるようになっている。また、給水装置3からノズル2への配管も上下のワークロール11で独立に設け、各配管H11,H12に流量調節弁V11,V12と分散装置M1 ,M2 をそれぞれ介在させた。また、各分散装置M1 ,M2 に油タンク4からの配管H21,H22を独立に接続し、各配管H21,H22に流量調節弁V21,V22とポンプP1 ,P2 を介在させた。

0032

そして、流量調節弁V11,V12には制御装置61からの制御信号K11,K12が、流量調節弁V21,V22には、制御装置61からの各制御信号K21,K22が入力されるようになっている。

0033

この制御装置61は、上位コンピュータ7から入力された設定パラメータZに応じて、前記時刻tI に、ポンプP1 ,P2 に稼働信号K31,K32を出力し、流量調整弁V11,V12に水供給量の設定値に応じた開度の制御信号K11,K12を出力する。また、前記時刻tE に、両ポンプP1 ,P2 に停止信号K31,K32を出力し、各流量調整弁V11,V12に開度零を示す制御信号K11,K12を出力する。

0034

時刻tI 〜tE の間は、トルク検出器81,82から入力されたトルク検出値TU ,TD と、設定パラメータZとして上位コンピュータ7から入力された負荷トルクの目標値T0 (ここでは、上下とも同じ目標値とする)との差に基づいて、必要な潤滑油供給量を算出し、その算出値に応じた各流量調整弁V21,V22の開度を示す制御信号K21,K21を、各流量調整弁V21,V22に出力する。

0035

これにより、上下の各ノズル2毎に、分散装置M11,M12内に供給される潤滑油量(すなわち、ノズル2から吹き付けられる液体中の潤滑油含有量)が、各トルク検出器81,82による負荷トルクの実測値TU ,TD に応じて、上下とも同じ目標値T0 になるように調整される。そのため、前記第一実施形態の効果に加えて、上下でワークロールと被圧延材との間の摩擦係数が同じになって、上下のワークロールでの潤滑効果の差が小さくなる効果もある。

0036

なお、前記各実施形態では、ワークロール11への給油方式としてウォーターインジェクト方式を採用しており、直接的には分散装置M(M1 ,M2 )への潤滑油の供給量を制御することによりワークロールに対する潤滑油供給量を制御しているが、ワークロールに対する潤滑油供給量の制御方法はこれに限定されず、混合する水の供給量を変化させたり、吹き付け圧力を変化させたりすることにより行ってもよい。また、給油方式は噴射による方法に限定されないし、ワークロールに対する潤滑油供給量の制御のための直接的な制御量は、給油方式に応じて異なるものとなる。

0037

なお、前記各実施形態では、潤滑油供給量の調整を流量調整弁V2 ,V21,V22により行っているが、制御装置6,61からポンプP,P1 ,P2 に回転数制御信号を出力させて、各ポンプの回転数を制御することにより行うようにしてもよい。

発明の効果

0038

以上説明したように、請求項1および請求項4の方法によれば、ワークロールに対する潤滑油供給量が、圧延中に実測されている圧延荷重または圧延トルクに基づいて調整されるため、目標とする圧延荷重または圧延トルクで圧延を行うための潤滑油供給量の設定が可能であり、これにより潤滑油供給量が過剰となってワークロールと被圧延材との間にスリップが発生することを防止できる。また、圧延中のワークロールと被圧延材との間の摩擦係数を効率よく低減できるため、ロール原単位の向上が期待できる。

0039

請求項2および請求項5の方法によれば、ワークロールの表面性状に関わらずに目標とした圧延荷重または圧延負荷トルクで圧延を行うことができるため、ワークロールの表面性状が変動してもある一定レベルの摩擦係数で圧延を行うことができる。

0040

請求項3および請求項6の方法によれば、無潤滑状態での圧延荷重実測値または圧延負荷トルク実測値から無潤滑状態でのワークロールと被圧延材との間の摩擦係数が推定されるため、前記摩擦係数が大きい場合には圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を大きく設定して油潤滑による摩擦係数低減量を大きくすることにより、十分な油潤滑を行って被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数を十分に低くすることができる。前記摩擦係数が比較的小さい場合には圧延荷重または圧延負荷トルクの低減率を小さく設定して油潤滑による摩擦係数低減量を小さくすることにより、被圧延材とワークロールとの間の摩擦係数を極端に低くならないようにすることができる。

0041

その結果、前記摩擦係数が大きい場合には十分な油潤滑によりロール原単位向上効果が得られ、前記摩擦係数が比較的小さい場合には適度な油潤滑によりスリップ防止効果が得られる。

0042

請求項7の方法によれば、上下のワークロールに実際に付着する潤滑油量を同一にして、上下のワークロールでの油潤滑効果の差を小さくすることができる。

図面の簡単な説明

0043

図1本発明の方法の第一実施形態が適用可能な装置構成を示す概略構成図である。
図2圧延荷重の実測値に応じた潤滑油供給量の調整の一例をグラフで示す
図3本発明の方法の第二実施形態が適用可能な装置構成を示す概略構成図である。
図4従来の潤滑油供給方法を示すグラフである。

--

0044

1熱間圧延ミル
2ノズル
3給水装置
4油タンク
5荷重検出器
6制御装置
7上位コンピュータ
11ワークロール
61 制御装置
81,82トルク検出器
H1 ,H2配管
H11,H12配管
H21,H22配管
V1 ,V2流量調整弁
V11,V12流量調整弁
V21,V22流量調整弁
S圧延材(金属帯)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本製鉄株式会社の「 鋼板の保持装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】吸着用金属片を電磁チャックの吸着力で吸着して鋼板を保持する場合に、電磁チャックまたは吸着用金属片を駆動する駆動機構の損傷を抑える。【解決手段】鋼板200の上方側に配置される吸着用金属片ユニット... 詳細

  • 日本製鉄株式会社の「 形鋼の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】H形鋼を製造する場合に、加熱炉のスキッド部でのスケール堆積に起因して発生する凹み(圧痕)を、最終製品において残存させることなくH形鋼製品を製造する。【解決手段】加熱炉から抽出されたスラブを素材... 詳細

  • 日本製鉄株式会社の「 チタン熱間圧延板の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/22)

    【課題・解決手段】電子ビーム溶解法またはプラズマアーク溶解法を用いて直接製造したチタンスラブに、熱間圧延を行ってチタン板を製造する方法であって、前記チタンスラブが熱間圧延時に圧延される面を被圧延面、圧... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ