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技術 原虫の培養方法及び免疫測定試薬

出願人 みらかホールディングス株式会社
発明者 大村正史上野雅由柳谷孝幸
出願日 1997年11月28日 (22年3ヶ月経過) 出願番号 1997-341932
公開日 1999年6月15日 (20年9ヶ月経過) 公開番号 1999-155558
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析 微生物・酵素関連装置 微生物、その培養処理
主要キーワード 培養ガス 可溶化分 凝集パターン 膜表面積 透過分 キネトプラスト 加温処理 物理吸着法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年6月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

構成

本発明は、ホローファイバーを用いて培養を行う原虫培養方法及び該培養方法により培養された原虫を処理することによって得られた抗原不溶性担体感作してなる免疫測定試薬である。

効果

本発明の培養方法により、夾雑物の少ない原虫を効率良く培養することができ、該原虫を処理して得られた抗原を免疫測定試薬に用いることにより、高感度の免疫測定試薬を提供することができる。

概要

背景

原虫は一つの細胞からなり、その一つの細胞で総ての生活機能を営んでいる動物である。つまり、運動性のある従属栄養動物性単細胞真核生物ということができる。そして、その一つの細胞によって、摂食運動・代謝・生理等の生活に必要な全ての機能を行っている。現在、地球上には約65000種という多種の様々な原虫が知られている。しかし、その中でヒトに病原性を発揮する種類は30種類程度であり、トリパノソーマリーシュマニア等が挙げられる。

このようなヒトに病原性を有する原虫は感染性の高いものが多く、その感染ルートとしては、動物や昆虫が媒介となる自然感染の他、血液による輸血感染等が挙げられる。輸血のような人為的な作業による感染を防止することは無用な感染を防止するために効果的であり、感染を拡大させないためにも重要である。そこで、免疫反応を利用した臨床診断試薬により感染血液のスクリーニングが、検体中に存在する原虫の抗原に特異的な抗体を測定することにより行われている。この試薬としては、原虫を処理して得られる画分を抗原として不溶性担体感作したものを用いるものである。

従来、該試薬に用いる原虫の抗原は、培地と原虫をフラスコ中に静置させ培養を行うフラスコ培養又はファーメンターベッセル中に培地と原虫とを存在させ、攪拌することにより大量培養を行うことができるファーメンター培養により培養された原虫を処理することで得られていた。

概要

本発明は、ホローファイバーを用いて培養を行う原虫の培養方法及び該培養方法により培養された原虫を処理することによって得られた抗原を不溶性担体に感作してなる免疫測定試薬である。

本発明の培養方法により、夾雑物の少ない原虫を効率良く培養することができ、該原虫を処理して得られた抗原を免疫測定試薬に用いることにより、高感度の免疫測定試薬を提供することができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ホローファイバーを用いて培養を行うことを特徴とする原虫培養方法

請求項2

原虫がトリパノソーマクルーズであることを特徴とする請求項1に記載の原虫の培養方法。

請求項3

ホローファイバーを用いて培養した原虫を処理することによって得られた抗原固相に結合してなる免疫測定試薬

請求項4

原虫がトリパノソーマクルーズである請求項3に記載の免疫測定試薬。

請求項5

免疫測定試薬が間接凝集免疫測定試薬である請求項3乃至4に記載の免疫測定試薬。

技術分野

0001

本発明は、ホローファイバーを用いる原虫培養方法及び該培養方法により得られた原虫を処理して得られる抗原を用いた免疫測定試薬に関する。本発明の原虫の培養方法により抗原性の高い原虫を得ることができ、さらに得られた原虫を免疫測定試薬に適用することによって、従来より感度の高い免疫測定試薬を提供することができる。

背景技術

0002

原虫は一つの細胞からなり、その一つの細胞で総ての生活機能を営んでいる動物である。つまり、運動性のある従属栄養動物性単細胞真核生物ということができる。そして、その一つの細胞によって、摂食運動・代謝・生理等の生活に必要な全ての機能を行っている。現在、地球上には約65000種という多種の様々な原虫が知られている。しかし、その中でヒトに病原性を発揮する種類は30種類程度であり、トリパノソーマリーシュマニア等が挙げられる。

0003

このようなヒトに病原性を有する原虫は感染性の高いものが多く、その感染ルートとしては、動物や昆虫が媒介となる自然感染の他、血液による輸血感染等が挙げられる。輸血のような人為的な作業による感染を防止することは無用な感染を防止するために効果的であり、感染を拡大させないためにも重要である。そこで、免疫反応を利用した臨床診断試薬により感染血液のスクリーニングが、検体中に存在する原虫の抗原に特異的な抗体を測定することにより行われている。この試薬としては、原虫を処理して得られる画分を抗原として不溶性担体感作したものを用いるものである。

0004

従来、該試薬に用いる原虫の抗原は、培地と原虫をフラスコ中に静置させ培養を行うフラスコ培養又はファーメンターベッセル中に培地と原虫とを存在させ、攪拌することにより大量培養を行うことができるファーメンター培養により培養された原虫を処理することで得られていた。

0005

原虫を臨床診断試薬の抗原として用いる場合には、前記した培養によりある程度の量を得た後、処理することによって抗原を得ていたが、従来の培養により得られた原虫は夾雑物を多量に含んでおり、得られた抗原にもその夾雑物が混ざる。このため、この抗原を試薬として用いた場合には夾雑物の影響による感度の低下がみられた。そこで、本発明は、原虫の感染を検査することができる、より高感度な免疫測定試薬及びその原料を得るための原虫の培養方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本願発明者らは、鋭意検討した結果、ホローファイバーを用い原虫の培養を行うことによって、夾雑物の少ない原虫を効率良く得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、ホローファイバーを用いて培養を行うことを特徴とする原虫の培養方法及び該培養方法により培養された原虫を処理することにより得られた抗原を用いた免疫測定試薬である。

0008

本発明の培養方法は、複数の中空子からなるホローファイバーを培養槽として用いることを必須の要件とするものである。該培養槽は中空糸の束からなっており、中空糸の外側(中空糸と他の中空糸との間)には培養する原虫と接触培地とを存在させ、中空糸の内側には培養液及び培養ガスを含む循環培地を通すものである。該循環培地は中空子を通過する際、原虫の存在する接触培地へ栄養物及び培養ガスを供給し、またこれと同時に接触培地から老廃物と不用ガスを除去することができるため、本発明の培養方法は連続培養が可能な原虫の培養方法である。

0009

前記培養槽に用いる中空子は、培養に使用する多孔質の各種中空子を用いることができ、例えば、ポリプロピレンセルロースジアセテートシリコーンゴム等の高分子化合物を材料として製造されるものである。この中空子の細孔は培養する原虫の種類によって適宜選択することができるが、通常0.05〜0.15μmであることが好ましい。また、中空子の数、直径、長さ等は培養槽の容量、原虫の種類等により変更することができる。

0010

本発明の培養方法に用いることができる循環培地及び接触培地は、天然培地ウシ胎児血清等の血清を含んだ血清添加培地、血清以外の栄養物、例えばアミノ酸類ビタミン類無機塩類、糖類等、を含んだ無血清培地のいずれでも用いることができる。

0011

また、本発明の免疫測定試薬は、前記培養方法により培養された原虫を処理することによって得られた抗原を、固相に結合することにより提供される免疫測定試薬である。抗原を得るための原虫の処理方法としては、例えば可溶化処理超音波処理凍結融解処理等の方法を挙げることができる。また、免疫測定試薬の固相としては、例えばプラスチック製の試験管マイクロプレートウェル、各種メンブレン、動物赤血球人工固体粒子等を挙げることができる。

0012

この抗原を試薬として用いる測定方法は、試薬に用いる抗原が検体中の抗体と免疫反応を行う測定方法であれば、公知である免疫測定方法を用いることができる。免疫測定方法としては、例えば、凝集法比濁法サンドイッチ法競合法等を挙げることができる。また、これらの免疫測定において標識物を使用する場合にはその標識として、酵素蛍光物質発光物質放射性物質着色粒子コロイド粒子等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。

0013

例えば、凝集法である間接凝集免疫測定方法を用いて検体中の抗体を測定する場合、本発明により得られた該抗原を適当な不溶性担体に固定化して測定試薬とすることができ、この測定方法は該試薬を検体中の抗体と反応させ、凝集反応の有無によって検体中の抗体が存在するか否かを判定する測定方法である。この場合、不溶性担体としては、例えば、ヒト、ニワトリ山羊等の動物赤血球、ゼラチンラテックス磁性粒子等の人工固体粒子等の免疫学的に不活性粒子を用いることができる。

0014

また、抗原を不溶性担体に結合させる方法としては、物理吸着法又は化学結合法を適用することができる。物理吸着法は、適当な緩衝溶液中で前記担体と抗原とを反応させることによって行うものである。緩衝液としては、リン酸緩衝液トリス−塩酸緩衝液炭酸緩衝液等を用いることができ、反応は両者を混合させることによって容易に進行し、目的とする固定化抗原を得ることができる。

0015

化学結合法は、例えばグルタールアルデヒド法、過ヨウ素酸法、マレイミド法、ピリジルスルフィド法、その他公知の各種架橋剤を用いる方法等により行うものである。(例えば、「蛋白質核酸酵素別冊31号、37〜45頁(1987)参照)。この方法では、モノクローナル抗体に存在する官能基を利用することができるほか、抗体にチオール基アミノ基、カルボキシル基水酸基等の官能基を導入した後、前記と同様の反応により抗体を不溶性担体に固定化することも可能である。

0016

また、この凝集法においては、反応容器内で検体中の抗体と固定化された抗原とを反応させ、その容器底部への粒子の凝集パターンの違いによる凝集反応の有無により検体の陽性陰性を判定するものである。

0017

実施例及び参考例により本発明をより詳細に説明する。

0018

(参考例1)
T.cruzi原虫のフラスコ培養
T.cruzi原虫の維持継代は、次の操作により行った。培地として、LIT培地5%ウシ血清を用い、初濃度5×106 /mLの割合で4日〜7日の間隔でフラスコ培養により継代を行った。なお、培養温度は25℃にて行った。

0019

(参考例2)
フラスコ培養により得られた原虫の膜可溶化分画の調整
参考例1において得られた培養4日目の原虫を、リン酸緩衝溶液にて3回遠心洗浄した後、1.0%TritonX100を用いて室温にて1時間静置処理し、3000rpmで10分間遠心して得られた上清を、さらに10000rpmで1時間遠心し、その上清を0.45μmのフィルターに通して膜可溶化分画を得た。

0020

(実施例1)
T.cruzi原虫のホローファイバー培養
培養装置としてTECNOMOUSE(INTEGRA社製)、ホローファイバーとしてCulture Casette(INTEGRA社製)を用いた。Culture Casetteの膜表面積は600cm2 でECS容量は7.5mL、膜の透過分子量は10000ダルトンである。培養に用いた培地は、循環培地にPFHM−2(GIBCO社)を、接種培地にはLIT培地を用いた。T.cruzi原虫を0.5−1010/5mLで接種、37℃にて7日間培養し原虫を回収した。

0021

(実施例2)
ホローファイバー培養により得られた原虫の膜可溶化分画の調整
実施例1において得られた培養7日目の原虫を、リン酸緩衝溶液にて3回遠心洗浄した後、1.0%TritonX100を用い室温にて1時間静置処理した。その後、3000rpmで10分間遠心して得られた上清を、さらに10000rpmで1時間遠心し、その上清を0.45μmのフィルターに通して膜可溶化分画を得た。

0022

(実施例3)
抗原感作粒子の調整
特開昭58−113754号公報実施例1に記載の方法に従って製造したゼラチン粒子粒子濃度5%となるように5ppmタンニン酸含有リン酸緩衝溶液に分散させ37℃で10分間加温処理を3回行い、実施例2及び参考例2で得られた膜可溶化分画を加えそれぞれ10μg/mLの濃度とし、37℃、1時間反応させ、各々の抗原が感作された2種の感作ゼラチン粒子を得た。

0023

(実施例4)
抗原感作粒子による測定
実施例3により得られたそれぞれの抗原を感作した粒子を用いてBCP社より購入した管理検体との反応性を間接凝集免疫測定方法により確認したところ、フラスコ培養分画に比べホローファイバー培養抗原を感作した粒子の方が2〜3管感度が高かった。このときの測定結果図1に示す。また、ホローファイバー培養において、30℃、35℃、40℃の培養温度においても実施例1と同一の操作で培養を行い、得られた原虫を同様に処理し反応性を調べたところ、ほぼ同程度の感度が得られた。

0024

(実施例5)
膜可溶化分画中の脂肪分
実施例2及び参考例2により得られた膜可溶化分画からそれぞれBligh−Dyer法により脂質を抽出し、薄層クロマトグラフィー展開した。中性脂質及び極性脂質の2条件により展開を行い、分析を行った。展開溶媒としては、中性脂質の分析にはヘキサンジエチルエーテル酢酸=80:30:1を、極性脂質の分析にはクロロホルムメタノール:水=65:16:2を用いた。この結果をそれぞれ図2及び図3に示す。フラスコ培養分画とホローファイバー培養分画とを比較すると、中性脂質分析ではトリアセルグリセリド及びジアシルグリセリド脂肪の割合がフラスコ培養の方が多く、極性脂質分析では原虫の虫体膜成分であるリン酸の割合がそれぞれ異なっており、これらの違いが試薬に用いたときの反応性に関与しているものと判断される。

0025

(実施例6)実施例1及び参考例1で得られた虫体の形状をギムザ染色により顕微鏡下で確認したところ、フラスコ培養虫体は寸胴で、ホローファイバー培養虫体は細長く虫体内の夾雑物が少なかった。キネトプラストの位置から判断すると、両者とも形態学的にはepimastigoteであった。

発明の効果

0026

本発明の培養方法により、夾雑物の少ない原虫を効率良く培養することができ、該原虫を処理して得られた抗原を免疫測定試薬に用いることにより、高感度の免疫測定試薬を提供することができる。

図面の簡単な説明

0027

図1T.cruziの感染検体をフラスコ培養抗原感作粒子及びホローファイバー培養抗原感作粒子とそれぞれ反応させた時の凝集反応結果である。
図2フラスコ培養及びホローファイバー培養における膜可溶化分画の中性脂質を分析した図である。
図3フラスコ培養及びホローファイバー培養における膜可溶化分画の極性脂質を分析した図である。

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