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技術 ターボ群の出力の調整方法および装置およびターボ群の出力の調整方法の用途

出願人 アルストム
発明者 シュテファンヘープナーハンス-カスパーシェラー
出願日 1998年9月21日 (22年1ヶ月経過) 出願番号 1998-266815
公開日 1999年6月8日 (21年5ヶ月経過) 公開番号 1999-153004
状態 特許登録済
技術分野 タービンの制御 ガスタービン、高圧・高速燃焼室 発電機の制御
主要キーワード 微分素子 アナログ計算回路 出力式 出力調整器 所要出力 調整ループ 有効熱 基準出力値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

ターボ群は共通の軸17に、熱出力によって駆動されるタービン11と電力PG電源網18に送出する発電機16とを有しており、発電機によって送出される電力PGを求めかつタービンに対する熱出力PTを求められた電力に依存して調整する形式の、熱出力を電力に変換するターボ群10の出力の調整方法において、ターボ群およびターボ群の過負荷による電源網の不安定性が確実に回避されるように熱出力を調整する。

解決手段

軸によって消費されるないし送出される運動力Pkinを求め、熱出力を電力と運動力との和に応じて調整する。

概要

背景

ガスタービンの出力を調整する通例の形式および方法は、所属発電機の出力端子にて送出される電気的な出力(電力PGを測定し、該測定値を前以て決められた出力値目標値)PCと比較しかつ結果として得られた差信号Δ=PG−PCを制御信号として出力調整器送出し、出力調整器がガスタービンの熱的な出力(熱出力)を調整することにある。

この種の公知の出力調整器に対する回路の構成例が図1に示されている。ガスタービン15と発電機16とから成るターボ群10の出力が調整される。ガスタービン15は、本来のタービン11と、燃焼室12と、圧縮機13と、通例位置調整可能な入口の案内羽根(Variable Inlet Guiding Vanes VIGVs)から成る、燃焼空気用の制御可能な入口14とを有している。タービン11と発電機16は共通の軸17に装着されている。この軸の回転周波数fが回転周波数発生器25を用いて測定される。発電機16は、発生された電力PGを電源網18、普通は3相交流電源網に送出する。発電機16の電力PGは減算器19において前以て決められた出力値PCと比較されかつ差ΔPが出力調整器20に供給される。出力調整器は制御可能な入口14を介して圧縮機13に供給される燃焼空気の量、および燃料室12に供給される燃料質量流量dmfc/dtを制御する。

前以て決められる出力値(目標値)PCは、基準出力値P*Cと補正値ΔPCtとから成る和PC=P*C+ΔPCtから得られるものである。補正値ΔPCtは、測定された回転周波数fが回転周波数目標値fcから偏差している場合に減算器24において形成された差Δfと前以て決められた特性曲線ΔPC=K(Δf)とに従って相応の補正値を出力する特性曲線発生器23から到来する。付加的に、調整信号変化速度を制限する上昇制限器21が設けられている。

今や、図1に示されている調整回路が、軸の強い(正または負の)加速度が発生するとき、ガスタービンの場合により生じる危険な挙動を招来することがあることが明らかになった。この場合、ターボ群の測定された(電気的な)出力PGはもはや、燃焼空気および燃料の質量流量によって決められる、ガスタービン15の発生された熱出力PTに対する尺度ではなく、付加的に、運動力のかなりの成分を含んでいる。測定された出力と発生された熱出力との間に結果的に生じる不一致のために、出力調整が燃焼空気および燃料の質量流量に(それ自体正当でない)変化が加えられることになり、これによりガスタービンそれ自体および/または接続されている電源網の安定性にとって危険なことになりかねない。

更に発電機スイッチ開放されると、発電機において測定される電力PGはに降下する。というのは、電源網に電力の流れが存在していないからである。この場合も結果的に、測定されスタた出力と発生された熱出力との間に不一致が生じることになり、出力調整部はガービン熱状態に関して誤った情報受け取り、このために出力調整器の不都合な挙動を招来することになる。

上述の問題点に対する基本的な原因は、ガスタービンのロータに対して次の出力式を立てると明らかになる:
(1)PG=PT−Pkin
上式中、PTはガスタービンの有効熱出力を表しかつ
(2) Pkin=4π2θf(df/dt)
は軸の運動力であって、θは軸の慣性モーメント、fは軸の回転周波数およびdf/dtは軸の回転周波数の変化(加速度)である。式(1)および(2)から、電気的な出力PGの測定が一般に、ガスタービンにおける熱出力に対する直接的な尺度にはならず、軸における全体の出力に対する尺度でありかつ軸の減速ないし加速の際に送出ないし消費される運動力を含んでいることがわかる。

このことから、出力調整の次の不都合な挙動のパターンが明らかになる:
1.運動力の送出の期間の熱出力の不足供給
この場合、ロータ(軸)は著しく制動される。このことは典型的には、ガスタービンが電源網に同期されており、電源網が周波数の著しい低減を被るときに生じる。この低減の結果として、ロータは大きな値の運動エネルギーを送出し、このために測定される出力PGが突然上昇することになる。目標値PCが大して変化しなければ、出力調整部は熱出力PTを低減して、測定される出力PGが目標値PCにできるだけ近傍に保持されるようにする。しかしこのことはまさに、調整系の誤った応答である。というのは、電源網における周波数低下所要出力が高められていることの証であるからである。むしろ、出力の余裕を十分に持っているガスタービンは、熱出力を低減するのではなくて高めて、電源網の安定化を支援すべきである。付加的に、運動力の送出に基づくガスタービンの熱出力の不足供給が火炎消失を来す可能性があり、そうなれば既に存在している、電源網の出力不足に更に拍車をかけることになる。この挙動は全体として電源網の安定性を更に重大に脅かすことになる。

2.負荷投入期間の過剰な熱出力供給
ここで、安定した電源網と同期して一定の速度でかつ所定の出力(例えば160MWの熱出力)で回転しているガスタービンの状態を考察する。軸の速度は一定であるので(df/dt=0;Pkin=0)、測定される電力PGは式(1)に従って熱出力PTと同一である。そこで発電機スイッチが開放されると、測定される電気的な出力PGは零に低下する。その結果出力調整器には、熱出力が実際には変わっていない(例えば160MW)にも拘わらず、0MW出力を表している信号が供給される。これにより出力調整器は誤って、出力目標値によって要求される値だけ熱出力を高めるように振る舞うことになる。これにより理論的には熱出力は出力目標値PCの2倍に高められる可能性がある。発電機スイッチが開放されるや否や、ロータは熱出力PTによって加速される。信号PGの低下およびその結果高められることになる、ガスタービンの熱出力は軸の加速度を一層高め、その結果軸は場合によっては速度の限界領域に達する。

概要

ターボ群は共通の軸17に、熱出力によって駆動されるタービン11と電力PGを電源網18に送出する発電機16とを有しており、発電機によって送出される電力PGを求めかつタービンに対する熱出力PTを求められた電力に依存して調整する形式の、熱出力を電力に変換するターボ群10の出力の調整方法において、ターボ群およびターボ群の過負荷による電源網の不安定性が確実に回避されるように熱出力を調整する。

軸によって消費されるないし送出される運動力Pkinを求め、熱出力を電力と運動力との和に応じて調整する。

目的

そこで本発明は、上述した欠点を回避しかつ熱出力を、ターボ群およびターボ群の過負荷による電源網の不安定性が確実に回避されるように調整する、ターボ群の出力調整のための方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

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請求項1

熱出力電力に変換するターボ群(10)の出力の調整方法であって、該ターボ群(10)は共通の軸(17)に、熱出力によって駆動されるタービン(11)と該タービン(11)によって駆動される、電力(PG)を電源網(18)に送出する発電機(16)とを有しており、該発電機(16)によって送出される電力(PG)を求めかつ前記タービン(11)に対する熱出力(PT)を前記求められた電力(PG)に依存して調整する形式の方法において、付加的に、前記軸(17)によって消費されるないし送出される運動力(Pkin)を求め、かつ前記熱出力(PT)を前記電力(PG)と前記運動力(Pkin)との和に応じて調整することを特徴とするターボ群の出力の調整方法。

請求項2

前記電力(PG)と前記運動力(Pkin)との和を前以て決められた出力値(PC)と比較しかつ差(ΔP)が正であるとき熱出力(PT)を低減しかつ差(ΔP)が負であるとき熱出力(PT)を高める請求項1記載のターボ群の出力の調整方法。

請求項3

前記運動力(Pkin)を求めるために、前記軸(17)の回転周波数(f)を測定し、かつ該測定された回転周波数(f)から次式Pkin=4π2θf(df/dt)(θ=軸の慣性モーメント)に従って前記軸(17)の運動力(Pkin)を計算する請求項1または2記載のターボ群の出力の調整方法。

請求項4

前記タービン(11)はガスタービン(15)の部分であり、該ガスタービン(15)は燃焼空気に対する制御可能な入口(14)と、燃焼空気を圧縮するための圧縮機(13)と、燃焼空気が供給されて燃料燃焼するための燃焼室(12)と、前記タービン(11)とを有しており、かつ前記熱出力(PT)を調整するために、前記制御可能な入口(14)を介して吸入される質量流量と前記燃料の質量流量(dmfc/dt)を調整する請求項1から3までのいずれか1項記載のターボ群の出力の調整方法。

請求項5

前記発電機(16)から送出される電力(PG)を求めるために、前記軸(17)の回転周波数(f)および該軸(17)に加わる回転モーメントを測定しかつこれらの量から電力(PG)を計算する請求項1から4までのいずれか1項記載のターボ群の出力の調整方法。

請求項6

調整のための基準となる、前記軸(17)の慣性モーメントθを検出するために、ターボ群(10)の定常運転時のある時点で、発電機(16)を電源網(18)から切り離すことによって電力(PG)をに設定しかつ該時点に存在する、前記軸(17)の回転周波数(f)および回転加速度df/dtを測定し、かつ前記軸(17)の慣性モーメントθに対する値を、前記式Pkin=4π2θf(df/dt)に従って計算された運動力Pkinが前記切り離しの時点において測定された電力(PG)に等しいように選択する請求項3記載のターボ群の出力の調整方法。

請求項7

請求項1に記載の方法を実施するための装置であって、前記タービン(11)に対する熱出力(PT)を調整するための出力調整器(20)と、ターボ群(10)の出力を前以て決められた出力値(PC)と比較しかつ差値(ΔP)を制御信号として前記出力調整器(20)に送出する第1の手段(19)とを有している形式のものにおいて、前記軸(17)の回転周波数(f)を測定するための第2の手段(25,25′)が設けられており、かつ前記測定された回転周波数(f)と該回転周波数(f)の時間的な変化df/dtから式Pkin=4π2θf(df/dt)(θ=前記軸の慣性モーメント)に従って前記軸(17)の運動力(Pkin)を求める第3の手段(26,…,29)が設けられており、かつ前記発電機(16)によって送出された電力(PG)と前記第3の手段(26,…,29)によって求められた運動力(Pkin)とを加算しかつ前記ターボ群(10)の出力として前記第1の手段(19)に送出する第4の手段(30)が設けられていることを特徴とするターボ群の出力の調整装置

請求項8

前記第3の手段は、微分素子(27)と、乗算器(28)と、調整設定可能な増幅係数を有する増幅器(29)とを有している請求項7記載のターボ群の出力の調整装置。

請求項9

前記第1の手段は減算器(19)であり、前記第2の手段は回転周波数発生器(25,25′)でありかつ前記第4の手段は加算器(30)である請求項7または8記載のターボ群の出力の調整装置。

請求項10

請求項1記載の方法を蒸気タービンを有するターボ群に使用することを特徴とする用途。

請求項11

請求項1記載の方法をガスタービン(15)を有するターボ群に使用することを特徴とする用途。

請求項12

請求項1記載の方法を、ガスタービンと該ガスタービンの後ろに配置されている蒸気タービンとを有するターボ群に使用することを特徴とする用途。

技術分野

0001

本発明は、発電技術の分野に関連する。本発明は、熱出力電力に変換するターボ群の出力の調整方法であって、該ターボ群は共通の軸に、熱出力によって駆動されるタービンと該タービンによって駆動される、電力を電源網送出する発電機とを有しており、該発電機によって送出される電力を求めかつ前記タービンに対する熱出力を前記求められた電力に依存して調整する形式の方法に関する。

0002

本発明は更に、本発明の方法を実施するための装置であって、前記タービンに対する熱出力を調整するための出力調整器と、ターボ群の出力を前以て決められた出力値と比較しかつ差値制御信号として出力調整器に送出する第1の手段とを有している形式のものに関する。

0003

本発明は更に、本発明の方法の種々の用途に関する。

背景技術

0004

ガスタービンの出力を調整する通例の形式および方法は、所属の発電機の出力端子にて送出される電気的な出力(電力)PGを測定し、該測定値を前以て決められた出力値(目標値)PCと比較しかつ結果として得られた差信号Δ=PG−PCを制御信号として出力調整器に送出し、出力調整器がガスタービンの熱的な出力(熱出力)を調整することにある。

0005

この種の公知の出力調整器に対する回路の構成例が図1に示されている。ガスタービン15と発電機16とから成るターボ群10の出力が調整される。ガスタービン15は、本来のタービン11と、燃焼室12と、圧縮機13と、通例位置調整可能な入口の案内羽根(Variable Inlet Guiding Vanes VIGVs)から成る、燃焼空気用の制御可能な入口14とを有している。タービン11と発電機16は共通の軸17に装着されている。この軸の回転周波数fが回転周波数発生器25を用いて測定される。発電機16は、発生された電力PGを電源網18、普通は3相交流電源網に送出する。発電機16の電力PGは減算器19において前以て決められた出力値PCと比較されかつ差ΔPが出力調整器20に供給される。出力調整器は制御可能な入口14を介して圧縮機13に供給される燃焼空気の量、および燃料室12に供給される燃料質量流量dmfc/dtを制御する。

0006

前以て決められる出力値(目標値)PCは、基準出力値P*Cと補正値ΔPCtとから成る和PC=P*C+ΔPCtから得られるものである。補正値ΔPCtは、測定された回転周波数fが回転周波数目標値fcから偏差している場合に減算器24において形成された差Δfと前以て決められた特性曲線ΔPC=K(Δf)とに従って相応の補正値を出力する特性曲線発生器23から到来する。付加的に、調整信号変化速度を制限する上昇制限器21が設けられている。

0007

今や、図1に示されている調整回路が、軸の強い(正または負の)加速度が発生するとき、ガスタービンの場合により生じる危険な挙動を招来することがあることが明らかになった。この場合、ターボ群の測定された(電気的な)出力PGはもはや、燃焼空気および燃料の質量流量によって決められる、ガスタービン15の発生された熱出力PTに対する尺度ではなく、付加的に、運動力のかなりの成分を含んでいる。測定された出力と発生された熱出力との間に結果的に生じる不一致のために、出力調整が燃焼空気および燃料の質量流量に(それ自体正当でない)変化が加えられることになり、これによりガスタービンそれ自体および/または接続されている電源網の安定性にとって危険なことになりかねない。

0008

更に発電機スイッチ開放されると、発電機において測定される電力PGはに降下する。というのは、電源網に電力の流れが存在していないからである。この場合も結果的に、測定されスタた出力と発生された熱出力との間に不一致が生じることになり、出力調整部はガービン熱状態に関して誤った情報受け取り、このために出力調整器の不都合な挙動を招来することになる。

0009

上述の問題点に対する基本的な原因は、ガスタービンのロータに対して次の出力式を立てると明らかになる:
(1)PG=PT−Pkin
上式中、PTはガスタービンの有効熱出力を表しかつ
(2) Pkin=4π2θf(df/dt)
は軸の運動力であって、θは軸の慣性モーメント、fは軸の回転周波数およびdf/dtは軸の回転周波数の変化(加速度)である。式(1)および(2)から、電気的な出力PGの測定が一般に、ガスタービンにおける熱出力に対する直接的な尺度にはならず、軸における全体の出力に対する尺度でありかつ軸の減速ないし加速の際に送出ないし消費される運動力を含んでいることがわかる。

0010

このことから、出力調整の次の不都合な挙動のパターンが明らかになる:
1.運動力の送出の期間の熱出力の不足供給
この場合、ロータ(軸)は著しく制動される。このことは典型的には、ガスタービンが電源網に同期されており、電源網が周波数の著しい低減を被るときに生じる。この低減の結果として、ロータは大きな値の運動エネルギーを送出し、このために測定される出力PGが突然上昇することになる。目標値PCが大して変化しなければ、出力調整部は熱出力PTを低減して、測定される出力PGが目標値PCにできるだけ近傍に保持されるようにする。しかしこのことはまさに、調整系の誤った応答である。というのは、電源網における周波数低下所要出力が高められていることの証であるからである。むしろ、出力の余裕を十分に持っているガスタービンは、熱出力を低減するのではなくて高めて、電源網の安定化を支援すべきである。付加的に、運動力の送出に基づくガスタービンの熱出力の不足供給が火炎消失を来す可能性があり、そうなれば既に存在している、電源網の出力不足に更に拍車をかけることになる。この挙動は全体として電源網の安定性を更に重大に脅かすことになる。

0011

2.負荷投入期間の過剰な熱出力供給
ここで、安定した電源網と同期して一定の速度でかつ所定の出力(例えば160MWの熱出力)で回転しているガスタービンの状態を考察する。軸の速度は一定であるので(df/dt=0;Pkin=0)、測定される電力PGは式(1)に従って熱出力PTと同一である。そこで発電機スイッチが開放されると、測定される電気的な出力PGは零に低下する。その結果出力調整器には、熱出力が実際には変わっていない(例えば160MW)にも拘わらず、0MW出力を表している信号が供給される。これにより出力調整器は誤って、出力目標値によって要求される値だけ熱出力を高めるように振る舞うことになる。これにより理論的には熱出力は出力目標値PCの2倍に高められる可能性がある。発電機スイッチが開放されるや否や、ロータは熱出力PTによって加速される。信号PGの低下およびその結果高められることになる、ガスタービンの熱出力は軸の加速度を一層高め、その結果軸は場合によっては速度の限界領域に達する。

発明が解決しようとする課題

0012

そこで本発明は、上述した欠点を回避しかつ熱出力を、ターボ群およびターボ群の過負荷による電源網の不安定性が確実に回避されるように調整する、ターボ群の出力調整のための方法を提供することである。

0013

この課題は、冒頭に述べた形式の方法において、付加的に、軸によって消費されるないし送出される運動力を求め、かつ熱出力を電力と運動力との和に応じて調整することによって解決される。軸の運動力を出力調整に関連付けることによって、殊に負荷投入時および電源網が不安定である場合の、出力調整の不都合な誤った挙動を確実に回避することができる。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の方法の第1の有利な実施の態様は、運動力を求めるために、軸の回転周波数を測定し、かつ該測定された回転周波数とその時間的な変化から式Pkin=4π2θf(df/dt)(θ=軸の慣性モーメント)に従って軸の運動力を計算することによって特徴付けられている。これにより、軸上の唯一の回転周波数発生器によって簡単な手法で軸の運動力をいずれの時点においても確実かつ正確に求めることが可能である。

0015

基本的に、電力は発電機の端子において測定することができる。発電機とは独立した、別の形式の測定は、本発明の第2の有利な実施例によれば、発電機から送出される電力を求めるために、軸の回転周波数および軸に加わる回転モーメントを測定しかつこれらの量から電力を計算するという特徴を有している。

0016

軸の運動力を求める際に軸の慣性モーメントθが関係してくる。原則的には慣性モーメントを計算することができまたは経験的に求めることもできる。軸の運動力を求めるための特別簡単な方法は、本発明の別の有利な実施例に記載されているように、調整のための基準となる、軸の慣性モーメントθを検出するために、ターボ群の定常運転時のある時点で、発電機を電源網から切り離すことによって電力を零に設定しかつ該時点に存在する、軸の回転周波数および回転加速度df/dtを測定し、かつ軸の慣性モーメントθに対する値を、式Pkin=4π2θf(df/dt)に従って計算された運動力Pkinが切り離しの時点において測定された電力PGに等しいように選択することによって実現される。

0017

タービンに対する熱出力を調整するための出力調整器と、ターボ群の出力を前以て決められた出力値と比較しかつ差値を制御信号として出力調整器に送出する第1の手段とを有している、本発明の方法を実施するための装置は、軸の回転周波数を測定するための第2の手段が設けられており、かつ測定された回転周波数と該回転周波数の時間的な変化df/dtから式Pkin=4π2θf(df/dt)(θ=前記軸の慣性モーメント)に従って軸の運動力を求める第3の手段が設けられており、かつ発電機によって送出された電力と第3の手段によって求められた運動力とを加算しかつターボ群の出力として第1の手段に送出する第4の手段が設けられているという特徴を有している。

0018

本発明の装置の有利な実施例によれば、第3の手段は、微分素子と、乗算器と、調整設定可能な増幅係数を有する増幅器とを有している。

0019

本発明によれば、この方法は、蒸気タービンまたはガスタービンを有するターボ群またはガスタービンと該ガスタービンの後ろに配置されている蒸気タービンとを有する組み合わせ発電ユニットに使用される。

0020

本発明のその他の実施の態様は、従属請求項に記載されている。

0021

次に本発明を図示の実施例に付き図面を用いて詳細に説明する。

0022

図2には、図1に対応して、本発明の方法の有利な実施例が基礎としている、ガスタービン15に対する出力調整部が略示されている。部分11〜14を有するガスタービン15、軸17、電源網18に接続されている発電機16およびエレメント19〜25から形成されている調整ループは実質的に図1のものと同じであり、それ故に同一の参照符号が付されている。図1に対して次の点が変更されている:発電機16の測定された電力PGは減算器19において前以て決められた出力目標値PCと直接比較されるのではなくて、電力PGにまず加算器30において運動力Pkinが付加加算される。

0023

運動力Pkinは補正回路26において、軸17において測定された、軸17の回転周波数fから式(2)に従って計算される。このために測定された回転周波数fは2つの入力側を備えている乗算器28の1つの入力側に供給される。乗算器28の他方の入力側には、測定された回転周波数fから微分素子27における微分によって導出される、回転周波数fの時間的な変化df/dtが供給される。それから乗算器28において計算された、量fとdf/dtとから成る積は、増幅係数4π2θを有している増幅器29において増幅される。それから、同時に補正回路26の出力側を形成する、増幅器29の出力側に、量Pkinが現れ、それは加算器30に送出される。この実施例の補正回路26は、測定された回転周波数fから所望の運動力Pkinを計算するアナログ計算回路であるが、この計算は、入力量がその前に相応にデジタル化されていれば、マイクロプロセッサまたは類似のものを用いて勿論デジタルに行うこともできる。回転周波数fの測定は図2では簡単にするために別個の回転周波数発生器25′を用いて行われる。勿論、この別個の回転周波数発生器25′を使用せずに、運動力の計算のために回転周波数発生器25の出力信号を使用することができる。

0024

既述のように、加算器30において形成された、電力PGと運動力Pkinとの和は減算器10において前以て決められた出力値PCと比較されかつ、差ΔPが正の時は熱出力PTが低減され、ないし差ΔPが負のときは高められる。燃焼空気に対する制御可能な入口14と、燃焼空気を圧縮するための圧縮機13と、燃料空気が供給されて燃料を燃焼させるための燃焼室12と、タービン11とを有しているガスタービン15が調整されるとき、熱出力PTの調整のために、吸入される燃焼空気の質量流量および燃料の質量流量dmfc/dtが調整される。

0025

図2の装置において、出力調整のために電力PGは発電機16の出力端子において直接取り出される。発電機16におけるこの種の測定を省略しようとする場合は、発電機16によって送出される電力PGを求めるために、軸17の回転周波数fおよび軸17に加わる回転モーメントを測定しかつこれらの量から電力PGを計算することができる。これにより例えば、発電機側における絶縁の問題を回避することができる。

0026

運動力の計算のために、例えば増幅器29の増幅係数を相応に調整設定することができるように、それ自体軸17の慣性モーメントθの知識が必要である。この間系において、θを経験的に求めることが好適である。このために、ターボ群10の定常運転中ある時点で、発電機16と電源網18との切り離しによって電力PGが零に設定される。この時点に存在する、軸17の回転周波数fおよび回転か速度df/dtが測定されかつ例えば補正回路26に入力される。そこで、軸17の慣性モーメントθに対する値ないし増幅器29の増幅係数は、式Pkin=4π2θ(df/dt)に従って計算される運動力Pkinないし増幅器29の出力信号が、切り離しの時点で測定された電力PGと等しいように選択される。切り離しの時点で測定された電力は通例、(この時点で生じている定常状態のために)この時点における熱出力PTに等しい。

0027

この形式の算出法は、電力PGが定常状態において(運動力Pkin=0)消失すると熱出力はすべて運動力に変換され、このために軸は加速されることになる(df/dt)という背景に基づいている。それ故に、始まった加速から求めることができる、軸17の運動力は、切り離しの時点の熱出力ないし電力と等価とみなすことができる、即ちPT=PG=Pkin=4π2θf(df/dt)。PTないしPG並びにfおよびdf/dtは既知であるので、これらから慣性モーメントθが求められる。

0028

上述した調整方法は個別ターボ群または複数個のターボ群の組み合わせにも使用される。その際タービンは、説明した例の場合のように、ガスタービンであってよい。しかしそれは蒸気タービンであってもよい。殊に、本発明の方法は、少なくとも1つのガスタービンおよびガスタービンの後ろに接続されている少なくとも1つの蒸気タービンを有する組み合わせ発電ユニットに使用される。

図面の簡単な説明

0029

図1ガスタービンに対する公知の出力調整のブロック線図である。
図2図1に対応しているが、軸の運動力が付加的に考慮される本発明の有利な実施例によるブロック線図である。

--

0030

10ターボ群、 11タービン、 12燃焼室、 13圧縮機、 14 制御可能な入口、 15ガスタービン、 16発電機、 17 軸、18電源網、 19,24減算器、 20出力調整器、 21 上昇制限器、 22,30加算器、 23特性曲線発生器、 25,25′回転周波数発生器 26補正回路、 27微分素子、 28乗算器、 29 増幅器

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    【課題】高速回転する回転軸用の軸受装置について、潤滑油の供給の妨げとなるエアカーテンの発生を抑制し、潤滑効率を向上する。【解決手段】転がり軸受10を収容するハウジング30の内部に、転がり軸受10に潤滑... 詳細

  • NTN株式会社の「 発電装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】発電装置において、高回転領域における発熱を抑制しつつ、継続してバッテリを充電する。【解決手段】発電装置100は、駆動源50からの駆動力を用いて発電を行なう。発電装置100は、ロータ111および... 詳細

  • 東芝情報システム株式会社の「 害虫侵入防止装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】時間経過によっても基本的に部品等の交換の手間やコストを不要とする。【解決手段】発電及び蓄電する発電蓄電部である発電機31と蓄電器32と、害虫が通過する通路に設けられ、前記発電蓄電部から給電を受... 詳細

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