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技術 帯電部材、帯電方法、帯電装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ

出願人 キヤノン株式会社
発明者 石山晴美
出願日 1998年5月14日 (21年3ヶ月経過) 出願番号 1998-150614
公開日 1999年6月2日 (20年2ヶ月経過) 公開番号 1999-149198
状態 特許登録済
技術分野 電子写真の帯電 電子写真における帯電・転写・分離
主要キーワード 傾斜具合 部材表 貯留保持 弾性体部材 植毛層 植毛ローラ 抵抗シート 植毛体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

接触帯電部材として簡易な部材を用いて、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、またこれにより、オゾン生成物による障害帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コスト画像形成装置プロセスカートリッジを得る。

解決手段

被帯電体1とニップ部nを形成させ、被帯電体に速度差を持って移動させ、電圧印加して被帯電体面を帯電する帯電部材2であり、弾性体2bで構成され、表面は植毛層2cであり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていること、植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていること、少なくとも帯電部材と被帯電体との接触面に導電粒子担持すること等。

概要

背景

従来、例えば、電子写真装置静電記録装置等の画像形成装置において、電子写真感光体静電記録誘電体などの像担持体被帯電体)を所要極性電位に一様に帯電処理除電処理も含む)する帯電装置としてはコロナ帯電器コロナ放電器)がよく使用されていた。

コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であり、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極に高圧印加することにより、生じる放電電流コロナシャワー)に像担持体面さらすことで像担持体面を所定に帯電させるものである。

近時は、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点があることから、前記したように被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体を帯電する接触方式の帯電装置(接触帯電装置)が実用化されてきている。

接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体に、ローラ型帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、この帯電部材(接触帯電部材接触帯電器、以下、接触帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して、被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。

接触帯電帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入帯電機構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。図11にそれぞれの代表的な帯電特性を示す。

(1)放電帯電機構
接触帯電部材と被帯電体との間の微小間隙に生じる放電現象により被帯電体表面が帯電する機構である。

放電帯電機構は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電閾値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる弊害は避けられない。

たとえば、接触帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いた帯電方式は帯電の安定性と言う点で好ましく、広く用いられているが、このローラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的である。

即ち、帯電ローラは導電あるいは中抵抗ゴム材あるいは発泡体を用いて生成される。さらにこれらを積層して所望の特性を得たものもある。帯電ローラは被帯電体との一定の接触を得るために弾性を持たせているが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、被帯電体に従動あるいは若干の速度差を持って駆動される。従って、ローラ上の形状のムラや被帯電体の付着物により非接触状態が避けられないため、従来のローラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的となる。

より具体的に説明すると、被帯電体としての厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させて帯電処理を行なわせる場合には、帯電ローラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形感光体表面電位が増加する。以降、このしきい値電圧帯電開始電圧Vthと定義する(図11の点線)。

つまり、電子写真に必要とされる感光体表面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vthという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。このようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう方式を「DC帯電方式」と称する。

しかし、DC帯電方式においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗が変動するため、また像担持体としての感光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難しかった。

このため更なる帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報等に開示されるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう「AC帯電方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効果を目的としたものであり、像担持体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。

しかしながら、このような接触帯電装置においても、その本質的な帯電機構は帯電部材から像担持体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯電に必要とされる電圧は像担持体表面電位放電しきい値以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。

また、帯電均一化のためにAC帯電を行った場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界による接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発生、また、放電による被帯電体表面の劣化が顕著になり、新たな問題点となっていた。

(2)直接注入帯電機構
接触帯電部材から被帯電体へ電荷直接注入されることで、被帯電体表面を帯電する機構である。特開平6−3921号公報等で提案されている。

中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電機構を基本的に用いないで、被帯電体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電することができる(図11の実線)。この直接注入帯電機構はイオンの発生を伴わないため放電生成による弊害は生じない。

より具体的には、帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、被帯電体(像担持体)表面にあるトラップ順位または電荷注入層導電粒子等の電荷保持部材に電荷を注入して直接注入帯電を行う機構である。放電現象が支配的でないため、帯電に必要とされる電圧は所望する像担持体表面のみであり、オゾンの発生も無い。

接触部材として、スポンジローラのような多孔状のローラに、接触帯電性を向上させるための導電性粒子をコートしたものを用いる場合には、接触帯電部材と被帯電体間の接触を極めて密にすることが可能であり、良好な帯電性を得ることが可能となる。

トナーリサイクルプロセス(クリーナレスシステム
転写方式の画像形成装置においては、転写後の感光体(像担持体)に残存する転写残トナークリーナクリーニング装置)によって感光体面から除去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなくし、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にしたトナーリサイクルプロセスの画像形成装置も出現している。

現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。

接触帯電部材に対する粉末塗布
接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公報に開示されているが、接触帯電部材が被帯電体に従動回転であり、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生成物の発生は格段に少なくなっているものの、帯電原理は前述のローラ帯電の場合と同様に以前として放電によるコロナ帯電を主としている。特に、より安定した帯電均一性を得るためにはDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加するために、放電によるオゾン生成物の発生はより多くなってしまう。よって、長期に装置を使用した場合や、クリーナーレスの画像形成装置を長期に使用した場合において、オゾン生成物による画像流れ等の弊害が現れやすい。

また、特開平5−150539号公報には、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画像形成を繰り返すうちにトナー粒子シリカ微粒子が帯電手段の表面に付着することによる帯電阻害を防止するために、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有することが開示されている。しかし、この接触帯電は放電帯電機構によるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電による前述の問題がある。

概要

接触帯電部材として簡易な部材を用いて、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、またこれにより、オゾン生成物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプロセスカートリッジを得る。

被帯電体1とニップ部nを形成させ、被帯電体に速度差を持って移動させ、電圧を印加して被帯電体面を帯電する帯電部材2であり、弾性体2bで構成され、表面は植毛層2cであり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていること、植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていること、少なくとも帯電部材と被帯電体との接触面に導電粒子を担持すること等。

目的

そこで、本発明では、接触帯電において、帯電部材として簡易な部材を用いた場合でも、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することを目的とする。

またこれにより、オゾン生成物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプロセスカートリッジを得ることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

被帯電体とニップ部を形成させ、被帯電体に速度差を持って移動させ、電圧印加して被帯電体面を帯電する帯電部材であり、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電部材。

請求項2

植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。

請求項3

ローラ形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の帯電部材。

請求項4

被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の帯電部材。

請求項5

表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の帯電部材。

請求項6

導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項5に記載の帯電部材。

請求項7

導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項5に記載の帯電部材。

請求項8

電圧を印加し、被帯電体とニップ部を形成させた帯電部材により被帯電体面を帯電する帯電方法であり、帯電部材表面は被帯電体表面に対して速度差を持っており、帯電部材は、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電方法。

請求項9

帯電部材の植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする請求項8に記載の帯電方法。

請求項10

帯電部材がローラ形状であることを特徴とする請求項8または9に記載の帯電方法。

請求項11

帯電部材が被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする請求項8ないし10の何れか1つに記載の帯電方法。

請求項12

帯電部材の表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする請求項8ないし11の何れか1つに記載の帯電方法。

請求項13

少なくとも帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持することを特徴とする請求項8ないし12の何れか1つに記載の帯電方法。

請求項14

導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項12または13に記載の帯電方法。

請求項15

導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項12または13に記載の帯電方法。

請求項16

被帯電体の最表面層体積抵抗が1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項8ないし15の何れか1つに記載の帯電方法。

請求項17

被帯電体は電子写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項8ないし16の何れか1つに記載の帯電方法。

請求項18

電圧を印加し、被帯電体とニップ部を形成させた帯電部材により被帯電体面を帯電する帯電装置であり、帯電部材表面は被帯電体表面に対して速度差を持っており、帯電部材は、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電装置。

請求項19

帯電部材の植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする請求項18に記載の帯電装置。

請求項20

帯電部材がローラ形状であることを特徴とする請求項18または19に記載の帯電装置。

請求項21

帯電部材が被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする請求項18ないし20の何れか1つに記載の帯電装置。

請求項22

帯電部材の表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする請求項18ないし21の何れか1つに記載の帯電装置。

請求項23

少なくとも帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持することを特徴とする請求項18ないし22の何れか1つに記載の帯電装置。

請求項24

導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項22または23に記載の帯電装置。

請求項25

導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項22または23に記載の帯電装置。

請求項26

被帯電体の最表面層の体積抵抗が1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項8ないし25の何れか1つに記載の帯電装置。

請求項27

被帯電体は電子写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項8ないし26の何れか1つに記載の帯電装置。

請求項28

像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置であり、像担持体を帯電する工程手段が、請求項1ないし7の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは請求項18ないし27の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。

請求項29

像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面静電潜像を形成する画像情報書き込み手段と、その静電潜像をトナーによって可視化する現像手段と、そのトナー像記録媒体転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ね、像担持体は繰り返して作像に供する画像形成装置であり、前記像担持体を帯電する帯電手段が請求項1ないし7の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは請求項18ないし27の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。

請求項30

像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴とする請求項29に記載の画像形成装置。

請求項31

帯電部材表面に塗布した、あるいは少なくとも帯電部材と被帯電体としての像担持体とのニップ部に担持させた導電粒子の粒径が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする請求項28から30の何れか1つに記載の画像形成装置。

請求項32

像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジであり、少なくとも像担持体と該像担持体を帯電する工程手段を包含しており、該帯電工程手段が請求項1ないし7の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは請求項18ないし27の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。

請求項33

帯電部材表面に塗布した、あるいは少なくとも帯電部材と被帯電体としての像担持体との接触面に担持させた導電粒子の粒径が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする請求項32に記載のプロセスカートリッジ。

技術分野

0001

本発明は、接触帯電における帯電部材接触帯電方式帯電方法及び帯電装置像担持体帯電工程手段として接触帯電手段を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。

背景技術

0002

従来、例えば、電子写真装置静電記録装置等の画像形成装置において、電子写真感光体静電記録誘電体などの像担持体(被帯電体)を所要極性電位に一様に帯電処理除電処理も含む)する帯電装置としてはコロナ帯電器コロナ放電器)がよく使用されていた。

0003

コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であり、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極に高圧印加することにより、生じる放電電流コロナシャワー)に像担持体面さらすことで像担持体面を所定に帯電させるものである。

0004

近時は、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点があることから、前記したように被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体を帯電する接触方式の帯電装置(接触帯電装置)が実用化されてきている。

0005

接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体に、ローラ型帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、この帯電部材(接触帯電部材接触帯電器、以下、接触帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して、被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。

0006

接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入帯電機構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより各々の特性が現れる。図11にそれぞれの代表的な帯電特性を示す。

0007

(1)放電帯電機構
接触帯電部材と被帯電体との間の微小間隙に生じる放電現象により被帯電体表面が帯電する機構である。

0008

放電帯電機構は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電閾値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる弊害は避けられない。

0009

たとえば、接触帯電部材として導電ローラ(帯電ローラ)を用いた帯電方式は帯電の安定性と言う点で好ましく、広く用いられているが、このローラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的である。

0010

即ち、帯電ローラは導電あるいは中抵抗ゴム材あるいは発泡体を用いて生成される。さらにこれらを積層して所望の特性を得たものもある。帯電ローラは被帯電体との一定の接触を得るために弾性を持たせているが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、被帯電体に従動あるいは若干の速度差を持って駆動される。従って、ローラ上の形状のムラや被帯電体の付着物により非接触状態が避けられないため、従来のローラ帯電ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的となる。

0011

より具体的に説明すると、被帯電体としての厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させて帯電処理を行なわせる場合には、帯電ローラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形感光体表面電位が増加する。以降、このしきい値電圧帯電開始電圧Vthと定義する(図11点線)。

0012

つまり、電子写真に必要とされる感光体表面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vthという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。このようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう方式を「DC帯電方式」と称する。

0013

しかし、DC帯電方式においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗が変動するため、また像担持体としての感光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難しかった。

0014

このため更なる帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報等に開示されるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう「AC帯電方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効果を目的としたものであり、像担持体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。

0015

しかしながら、このような接触帯電装置においても、その本質的な帯電機構は帯電部材から像担持体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯電に必要とされる電圧は像担持体表面電位放電しきい値以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。

0016

また、帯電均一化のためにAC帯電を行った場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界による接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発生、また、放電による被帯電体表面の劣化が顕著になり、新たな問題点となっていた。

0017

(2)直接注入帯電機構
接触帯電部材から被帯電体へ電荷直接注入されることで、被帯電体表面を帯電する機構である。特開平6−3921号公報等で提案されている。

0018

中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放電機構を基本的に用いないで、被帯電体表面に直接電荷注入を行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電することができる(図11実線)。この直接注入帯電機構はイオンの発生を伴わないため放電生成による弊害は生じない。

0019

より具体的には、帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、被帯電体(像担持体)表面にあるトラップ順位または電荷注入層導電粒子等の電荷保持部材に電荷を注入して直接注入帯電を行う機構である。放電現象が支配的でないため、帯電に必要とされる電圧は所望する像担持体表面のみであり、オゾンの発生も無い。

0020

接触部材として、スポンジローラのような多孔状のローラに、接触帯電性を向上させるための導電性粒子をコートしたものを用いる場合には、接触帯電部材と被帯電体間の接触を極めて密にすることが可能であり、良好な帯電性を得ることが可能となる。

0021

トナーリサイクルプロセス(クリーナレスシステム
転写方式の画像形成装置においては、転写後の感光体(像担持体)に残存する転写残トナークリーナクリーニング装置)によって感光体面から除去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の面からも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなくし、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置によって「現像時クリーニング」で感光体上から除去し現像装置に回収・再用する装置構成にしたトナーリサイクルプロセスの画像形成装置も出現している。

0022

現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。またクリーナレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。

0023

接触帯電部材に対する粉末塗布
接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公報に開示されているが、接触帯電部材が被帯電体に従動回転であり、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生成物の発生は格段に少なくなっているものの、帯電原理は前述のローラ帯電の場合と同様に以前として放電によるコロナ帯電を主としている。特に、より安定した帯電均一性を得るためにはDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加するために、放電によるオゾン生成物の発生はより多くなってしまう。よって、長期に装置を使用した場合や、クリーナーレスの画像形成装置を長期に使用した場合において、オゾン生成物による画像流れ等の弊害が現れやすい。

0024

また、特開平5−150539号公報には、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画像形成を繰り返すうちにトナー粒子シリカ微粒子が帯電手段の表面に付着することによる帯電阻害を防止するために、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有することが開示されている。しかし、この接触帯電は放電帯電機構によるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電による前述の問題がある。

発明が解決しようとする課題

0025

上記の従来の技術の項に記載したように、接触帯電において、接触帯電部材として帯電ローラやファーブラシを用いた簡易な構成で直接注入帯電をすることが難しく、画像形成装置にあっては絶対的帯電不良による画像のかぶり(反転現像の場合には白地部が現像される)や帯電ムラなどが生じる。

0026

帯電ローラが被帯電体に従動で、放電帯電を主とする従来のローラ帯電構成では、またファーブラシの場合においてコロナ帯電を主とする放電を行う位に電圧を印加する構成では、長期に装置を使用した場合や、クリーナーレスの画像形成装置を長期に使用した場合に、オゾン生成物が蓄積することにより画像流れが生じやすくなる。

0027

またクリーナーレスの画像形成装置においては、転写残トナーが帯電部材と像担持体との帯電ニップ部(帯電部)において帯電不良を引き起こしてしまう。

0028

そこで、本発明では、接触帯電において、帯電部材として簡易な部材を用いた場合でも、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することを目的とする。

0029

またこれにより、オゾン生成物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプロセスカートリッジを得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0030

本発明は下記の構成を特徴とする、帯電部材、帯電方法、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジである。

0031

(1)被帯電体とニップ部を形成させ、被帯電体に速度差を持って移動させ、電圧を印加して被帯電体面を帯電する帯電部材であり、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電部材。

0032

(2)植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする(1)に記載の帯電部材。

0033

(3)ローラ形状であることを特徴とする(1)または(2)に記載の帯電部材。

0034

(4)被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに記載の帯電部材。

0035

(5)表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする(1)ないし(4)の何れか1つに記載の帯電部材。

0036

(6)導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする(5)に記載の帯電部材。

0037

(7)導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする(5)に記載の帯電部材。

0038

(8)電圧を印加し、被帯電体とニップ部を形成させた帯電部材により被帯電体面を帯電する帯電方法であり、帯電部材表面は被帯電体表面に対して速度差を持っており、帯電部材は、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電方法。

0039

(9)帯電部材の植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする(8)に記載の帯電方法。

0040

(10)帯電部材がローラ形状であることを特徴とする(8)または(9)に記載の帯電方法。

0041

(11)帯電部材が被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする(8)ないし(10)の何れか1つに記載の帯電方法。

0042

(12)帯電部材の表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする(8)ないし(11)の何れか1つに記載の帯電方法。

0043

(13)少なくとも帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持することを特徴とする(8)ないし(12)の何れか1つに記載の帯電方法。

0044

(14)導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする(12)または(13)に記載の帯電方法。

0046

(15)導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする(12)または(13)に記載の帯電方法。

0047

(16)被帯電体の最表面層体積抵抗が1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする(8)ないし(15)の何れか1つに記載の帯電方法。

0048

(17)被帯電体は電子写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする(8)ないし(16)の何れか1つに記載の帯電方法。

0049

(18)電圧を印加し、被帯電体とニップ部を形成させた帯電部材により被帯電体面を帯電する帯電装置であり、帯電部材表面は被帯電体表面に対して速度差を持っており、帯電部材は、弾性体で構成され、表面は植毛層であり、該植毛層の繊維は、帯電部材表面の速度A(mm/sec)と被帯電体表面の速度B(mm/sec)が、B−A>0のとき、被帯電体表面の移動方向の上流側に傾いており、B−A<0のとき、被帯電体表面の移動方向の下流側に傾いていることを特徴とする帯電装置。

0050

(19)帯電部材の植毛層の繊維の先端が帯電部材断面の法線方向から10°以上傾いていることを特徴とする(18)に記載の帯電装置。

0051

(20)帯電部材がローラ形状であることを特徴とする(18)または(19)に記載の帯電装置。

0052

(21)帯電部材が被帯電体に対してカウンターで回転することを特徴とする(18)ないし(20)の何れか1つに記載の帯電装置。

0053

(22)帯電部材の表面に導電粒子が塗布されていることを特徴とする(18)ないし(21)の何れか1つに記載の帯電装置。

0054

(23)少なくとも帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持することを特徴とする(18)ないし(22)の何れか1つに記載の帯電装置。

0055

(24)導電粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下であることを特徴とする(22)または(23)に記載の帯電装置。

0056

(25)導電粒子の抵抗値が1×1010(Ω・cm)以下であることを特徴とする(22)または(23)に記載の帯電装置。

0057

(26)被帯電体の最表面層の体積抵抗が1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする(8)ないし(25)の何れか1つに記載の帯電装置。

0058

(27)被帯電体は電子写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする(8)ないし(26)の何れか1つに記載の帯電装置。

0059

(28)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置であり、像担持体を帯電する工程手段が、(1)ないし(7)の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは(18)ないし(27)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。

0060

(29)像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体の帯電面静電潜像を形成する画像情報書き込み手段と、その静電潜像をトナーによって可視化する現像手段と、そのトナー像記録媒体に転写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録媒体に転写した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング手段を兼ね、像担持体は繰り返して作像に供する画像形成装置であり、前記像担持体を帯電する帯電手段が(1)ないし(7)の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは(18)ないし(27)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。

0061

(30)像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴とする(29)に記載の画像形成装置。

0062

(31)帯電部材表面に塗布した、あるいは少なくとも帯電部材と被帯電体としての像担持体とのニップ部に担持させた導電粒子の粒径が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする(28)から(30)の何れか1つに記載の画像形成装置。
(32)像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジであり、少なくとも像担持体と該像担持体を帯電する工程手段を包含しており、該帯電工程手段が(1)ないし(7)の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは(18)ないし(27)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(33)帯電部材表面に塗布した、あるいは少なくとも帯電部材と被帯電体としての像担持体との接触面に担持させた導電粒子の粒径が10nm以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする(32)に記載のプロセスカートリッジ。

0063

〈作 用〉
a)表面に植毛層を設けた弾性体部材を接触帯電部材(以下、弾性植毛帯電部材と記す)とし、該弾性植毛帯電部材を被帯電体に対して速度差を持って接触させるとともに、植毛層の繊維(パイル)の傾斜(斜毛)の流れに逆らった方向の逆目で被帯電体面に作用するように適用する、すなわち被帯電体と該弾性植毛帯電部材との相対的な動きにおいて植毛層の繊維の傾斜の向きが被帯電体面に対して逆目になるように作用させることにより、該弾性植毛帯電部材と被帯電体とが速度差を持って表面移動したときに、植毛層の繊維の短い毛足により毛別れが生じず接触不良による帯電不良が少なくなり、かつ弾性植毛帯電部材が弾性体部材であるので弾性植毛帯電部材と被帯電体とのニップ部(帯電ニップ部)が十分に確保できる。さらに弾性植毛帯電部材表面の植毛層の繊維が被帯電体の移動方向に対して逆目になるので、該繊維がニップ部内ミクロに移動するのでミクロの接触も十分に得られる
つまり、弾性植毛帯電部材と被帯電体とのニップ部を十分に確保しながら、被帯電体面に対して逆目の植毛層の繊維がニップ部において被帯電体表面に引っかかり変形しながら速度差によって生じる摺擦以上に摺擦し、ミクロに被帯電体面を実質的に隙間なく密に均一に摺擦する。即ち弾性植毛帯電部材の被帯電体への接触が極めて密となり、十分に接触することができて接触性が向上することで、この場合の接触帯電は直接注入帯電が支配的となる。

0064

従って、弾性植毛帯電部材を従来のファーブラシ帯電のように高速回転したり、印加電圧を高くしたりすることなく、従来のファーブラシ帯電やローラ帯電では得られなかった高い帯電効率が得られ、弾性植毛帯電部材に印加した電圧とほぼ同等の電位を被帯電体に与えることができる。

0065

かくして、接触帯電において表面に植毛層を設けた簡易な弾性体部材を接触帯電部材として用いて、該弾性植毛帯電部材に対する帯電に必要な印加バイアスは被帯電体に必要な電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用いない安定かつ安全な帯電方式を実現することができる。

0066

つまり、接触帯電装置において、表面に植毛層を設けた簡易な弾性体部材を接触帯電部材として用いて、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することができる。

0067

またこれにより、均一な帯電性を与えることが出来、オゾン生成物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプロセスカートリッジを得ることができる。

0068

被帯電体の最表面層の体積抵抗が1×1014(Ω・cm)以下であること、さらに被帯電体が電子写真感光体であり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であることにより、プロセススピードの速い装置においても、十分な帯電性を与えることが出来る。

0069

クリーナレスの画像形成装置においても、像担持体の帯電工程手段としてこの接触帯電方式を採択することで、均一な帯電性を与えることが出来、かつ画像流れのない良好な画像が得られる。また転写残画像によるゴーストのない良好な画質を維持できる。

0070

弾性植毛帯電部材と被帯電体との速度差は、具体的には弾性植毛帯電部材を回転駆動して被帯電体との間に速度差を設けることになる。好ましくは弾性植毛帯電部材を回転駆動し、さらにその回転方向は被帯電体表面の移動方向とは逆方向に回転するように構成するのがよい。

0071

弾性植毛帯電部材を被帯電体表面の移動方向と同じ方向に移動させて速度差をもたせることも可能である。ただ、直接注入帯電の帯電性は被帯電体の周速と弾性植毛帯電部材の周速の比に依存するため、逆方向と同じ周速比を得るには順方向では弾性植毛帯電部材の回転数が逆方向の時に比べて大きくなるので、弾性植毛帯電部材を逆方向に移動させる方が回転数の点で有利である。ここで記述した周速比は
周速比(%)=(帯電部材周速−被帯電体周速)/被帯電体周速×100
である(帯電部材周速はニップ部において帯電部材表面が被帯電体表面と同じ方向に移動するとき正の値である)。

0072

b)更に、弾性植毛帯電部材の表面に予めを導電粒子を塗布しておく、あるいは少なくとも該弾性植毛帯電部材と被帯電体との接触面に導電粒子を担持させることにより、該弾性植毛帯電部材の回転が安定し、かつ、該弾性植毛帯電部材と被帯電体との接触面積も増え、より安定した均一な直接注入帯電が可能となる。

0073

導電粒子は帯電補助を目的とした帯電促進粒子である。そして、被帯電体と弾性植毛帯電部材とのニップ部にこの帯電促進粒子が存在した状態で被帯電体の接触帯電が行なわれる。

0074

この帯電促進粒子の存在により該帯電促進粒子が滑剤として作用して被帯電体と弾性植毛帯電部材とのニップ部において弾性植毛帯電部材は被帯電体と速度差をもって容易に接触できて弾性植毛帯電部材の回転が安定してなされると同時に、帯電促進粒子を介してより密に被帯電体に接触して、つまり弾性植毛帯電部材と被帯電体のニップ部に存在する帯電促進粒子が被帯電体表面を隙間なく摺擦することで、前述した弾性植毛帯電部材の植毛層の繊維の逆目接触の作用と相まって、より安定した均一な直接帯電が可能となる。

0075

クリーナレスの画像形成装置において、該弾性植毛帯電部材に絶縁体であるトナーが付着混入した場合でも帯電促進粒子が存在していることで、該弾性植毛帯電部材と被帯電体である像担持体との接触性と接触抵抗を良好に維持させることができ、安定した均一な直接帯電が持続される。

0076

導電粒子である帯電促進粒子を供給する手段を持つことにより、装置を長期に使用した場合においても直接注入帯電を安定して行なうことが出来る。

0077

導電粒子である帯電促進粒子の抵抗値が1×1012(Ω・cm)以下に、より好ましくは1×1010(Ω・cm)以下であることにより、直接注入帯電において均一でかつ安定した帯電が可能となる。

0078

導電粒子である帯電促進粒子の粒径が10nm以上1画素の大きさ以下であることにより、画像形成装置において露光を阻害しない良好な画像が得られる装置を提供できる。

0079

〈実施例1〉本例は本発明に従う弾性植毛帯電部材もしくは接触帯電装置を備えた画像形成装置例である。図1はその概略構成模型図である。

発明を実施するための最良の形態

0080

本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用、プロセスカートリッジ着脱方式、接触帯電方式のレーザープリンタ記録装置)である。

0081

(1)プリンタの全体的な概略構成
1は像担持体(被帯電体)としての、φ30mmの回転ドラム型のOPC感光体(ネガ感光体)であり、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速度、表面の速度)Bmm/secをもって回転駆動される。

0082

2は感光体1に対する接触帯電部材としての弾性植毛帯電部材である。本例のものは、芯金2aと、導電性弾性層2bと、最表面の植毛層(植毛体層)2cからなるローラ形状の弾性植毛帯電部材(以下、弾性植毛ローラと記す)である。この弾性植毛ローラ2については次の(2)項で詳述する。

0083

弾性植毛ローラ2は感光体1に対して弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅を形成させて接触させてある。nは弾性植毛ローラ2と感光体1との帯電ニップ部(帯電部)である。

0084

またこの弾性植毛ローラ2は本実施例においては矢印の時計方向すなわち帯電ニップ部nにおいて感光体1の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)Amm/secをもって回転駆動され、感光体1面に対して速度差を持って接触する。

0085

そしてこの弾性植毛ローラ2に帯電バイアス印加電源S1から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。本実施例においては、帯電電圧として、弾性植毛ローラ2のローラ芯金2aに帯電バイアス印加電源S1から−700Vの直流電圧印加した。

0086

本実施例では該弾性植毛ローラ2による感光体1の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面は弾性植毛ローラ2に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。これについては次の(2)項で詳述する。

0087

7はレーザーダイオードポリゴンミラー等を含むレーザービームスキャナ露光器)である。このレーザービームスキャナは目的の画像情報の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザー光を出力し、該レーザー光で上記回転感光体1の一様帯電面を走査露光Lする。7aはレーザービームスキャナ7の出力レーザー光を感光体1の露光部へ偏向するミラー部材である。この走査露光Lにより回転感光体1の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。

0088

3は現像装置であり、回転感光体1面の静電潜像はこの現像装置によりトナー像として現像される。本例の現像装置3は磁性一成分絶縁トナーネガトナー)tを用いた反転現像装置である。3aは非磁性回転現像スリーブであり、固定(非回転)のマグネットロール3bを内包し、矢印の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。

0089

現像装置内の磁性一成分絶縁トナーtは現像スリーブ3aの外面に内部のマグネットロール3bの磁気力トナー層として磁気拘束されて保持され、現像スリーブ3aの回転に伴い搬送され、その搬送過程規制ブレード3cで層厚規制され、かつ電荷が付与され、感光体1と現像スリーブ3aとの対向部である現像部位dに搬送されて回転感光体1面の静電潜像をトナー像として反転現像する。

0090

現像スリーブ3aには現像バイアス印加電源S2より所定の現像電圧が印加される。本例において、その現像電圧は、−500VのDC電圧と、周波数1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したものである。

0091

本例における現像剤としての磁性一成分絶縁トナーtは、結着樹脂色材磁性体粒子、電荷制御材等を混合し、混練粉砕分級の各行程を経て作成し、さらに流動化剤外添して作成されたものである。トナーの重量平均粒径(D7)は7μmであった。

0092

4は接触転写手段としての中抵抗で弾性のある回転転写ローラであり、感光体1に所定に圧接させて転写ニップ部(転写部)eを形成させてある。

0093

この転写ニップ部eに不図示の給紙部から所定のタイミングで記録媒体としての転写材Pが給紙され、かつ転写ローラ4に転写バイアス印加電源S3から所定の転写電圧が印加されることで、感光体1側のトナー像が転写ニップ部eに給紙された転写材Pの面に順次に転写されていく。

0094

本例ではローラ抵抗値は5×108 Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行なった。即ち、転写ニップ部eに導入された転写材Pはこの転写ニップ部eを挟持搬送されて、その表面側に回転感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧力にて転写されていく。

0095

5は熱定着方式等の定着装置である。転写ニップ部eに給紙されて感光体1側のトナー像の転写を受けた転写材Pは回転感光体1の面から分離されてこの定着装置5に導入され、トナー像の定着を受けて画像形成物プリントコピー)ととして装置外へ排出される。

0096

6はクリーニング装置(クリーナ)であり、転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体面はこのクリーニング装置6により残留トナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃され繰り返して作像に供される。

0097

本例のプリンタは、感光体1、接触帯電部材としての弾性植毛ローラ2、現像装置3、クリーニング装置6の4つのプロセス機器カートリッジ20に包含させてプリンタ本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッジ方式の装置である。プロセスカートリッジ化するプロセス機器の組み合わせ等は上記に限られるものではなく任意である。21・21はプロセスカートリッジ20の着脱案内・保持部材である。なお、本発明のおいて画像形成装置はカートリッジ方式の装置に限られるものではない。

0098

(2)弾性植毛ローラ2、直接注入帯電
図2図1における弾性植毛ローラ2部分の拡大模型図、図3は弾性植毛ローラ2の更に拡大の横断面模型図である。

0099

本実施例における接触帯電部材としての弾性植毛ローラ2は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金2aに、同心一体に長手長さ250mm、外径11.5mmの導電弾性体ローラ2bを形成し、さらにこの導電弾性体ローラ2bの外周面接着剤層を介して帯状の中抵抗植毛体をスパイラル巻き付けて植毛層2cを形成したものである。

0100

ここで導電弾性体ローラ2bに用いた導電弾性体はウレタンカーボンを分散して抵抗調整を行なった発泡弾性体である。

0101

また植毛層2cに用いた植毛体は日本毛(株)製のサンダーロン商品名)を中抵抗シート上に植毛したものを用いた。

0102

このようにして構成した弾性植毛ローラ2は、外径が12.5mmになり、これを、内径が12mmのパイプに一方向に回転させながらさし込み、該弾性植毛ローラ2とパイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置して植毛層2cの繊維を斜毛させた。

0103

植毛層2cの繊維の斜毛加工は、この限りではなく、弾性植毛ローラ2を一定方向に回転させながら高温風を吹き付けて斜毛する方法などもある。これにより、植毛層2cの繊維に図3に示すような斜毛状態が得られる。

0104

斜毛の傾斜具合は法線方向から10°以上傾いていることがより望ましい。ここで、斜毛の傾斜具合とは、導電弾性体ローラ2b上の繊維の根本と芯金2aの中心を結ぶ線が法線(繊維の下端と帯電部材の断面の中心を結ぶ方向)となり、繊維の先端での接線がその法線からどのくらい傾いているかをしめしている。

0105

また、植毛層2cは導電弾性体ローラ2bの外周面に直接に植毛して具備させることもでき、この直接植毛する場合に同時に斜毛を行うことも可能である。即ち図4に示すように植毛の吹き付け位置を導電弾性体ローラ2b表面の最近接位置P1よりずらして、所望する量繊維が斜毛するように吹き付け口50を導電弾性体ローラ2b上のP2となるように位置を設定した。

0106

斜毛の方法は、この限りではなく、静電植毛後に弾性植毛ローラ2を一定方向に回転させながら高温風を吹き付けて斜毛する方法などもある。これらの方法により植毛層2cの繊維に図3に示すような斜毛状態が得られる。

0107

接触帯電部材としての弾性植毛ローラ2の抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×105 Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムに弾性植毛ローラ2をニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。

0108

弾性植毛ローラ2の抵抗値は、被帯電体である感光体1上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104 Ω以上必要であり、感光体表面に十分に電荷を注入させるために107 Ω以下である必要がある。

0109

導電弾性体ローラ2bの材質としては、金属粉金属酸化物またはイオン導電性材等で抵抗調整を行ったゴム材、樹脂材、またこれらを発泡させたものを用いることができる。具体的には、ウレタンにカーボンを分散したものや、EPDMエチレンプロピレンジエンゴム)にカーボンを分散したもの等である。

0110

導電弾性体ローラ2bの硬度は、硬度が低すぎると形状が安定しないため被帯電体に対する帯電部材の接触性が悪くなり、高すぎると帯電ニップ部nを確保できないだけでなく、帯電部材の被帯電体表面へのミクロな接触性が悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が好ましい範囲である。

0111

また、植毛層2cの繊維の材質としては、日本蚕毛(株)製のサンダーロン以外にも、ユニチカ(株)製のREC−B、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボレーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられるが、環境安定製の点でユニチカ(株)製のREC−B、REC−M1、REC−M10が望ましい。または、レーヨン、アクリルポリプロピレン等の繊維を植毛した絶縁シート蒸着や塗工などの後処理で、中抵抗化して用いることも可能である。

0112

植毛層2cの繊維の密度は80〜600本/mm2、毛足は0.05〜1mmが適当である。

0113

弾性植毛ローラ2は本実施例においては図2のように矢印の時計方向すなわち帯電ニップ部nにおいて感光体1の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度をもって回転駆動され、感光体1面に対して速度差を持って接触する。

0114

また弾性植毛ローラ2を感光体1に対して、弾性植毛ローラ2の植毛層2cの斜毛繊維の傾斜の流れに逆らった方向の逆目で感光体1面に作用するように適用した。

0115

すなわち、本実施例では、弾性植毛ローラ2の表面速度感光体回転方向に対して逆向きの方向性を持つので、図2に示す様に感光体面に非接触部の弾性植毛ローラ2の植毛層2cの繊維の斜毛の方向が弾性植毛ローラ2の回転方向上流向きに傾斜するように設定した。つまり、弾性植毛ローラ2を感光体1に対して逆目に設定する。

0116

よって、図5に示すように、弾性植毛ローラ2の感光体1に対する作用は逆目接触摺擦となり、感光体1と弾性植毛ローラ2との帯電ニップ部nでは弾性植毛ローラ2の植毛層2cの繊維が変形しながら様々な形状で感光体表面に接触することで、弾性植毛ローラ2の感光体表面への接触性が向上している。

0117

ここで比較例として、弾性植毛ローラ2を感光体1に対して順目に設定した場合は、図6に示すように、弾性植毛ローラ2の感光体1に対する作用は順目接触摺擦となり、この場合は、帯電ニップ部nでは弾性植毛ローラ2の植毛層2cの繊維は感光体回転下流方向に多少傾斜するものの、常にほぼ同じ形態を保ちながら弾性植毛ローラ2は回転するので、弾性植毛ローラ2の感光体への接触の密度としては前者の逆目接触摺擦の場合よりも小さくなってしまい、また摺擦能力も感光体との周速差そのものであり、接触不足のところが帯電不良となる場合がある。

0118

そして、本実施例においては弾性植毛ローラ2の芯金2aに−700Vの直流電圧を印加した。これにより、感光体表面は印加電圧とほぼ等しい電位に帯電される。即ち本実施例においては感光体1の弾性植毛ローラ2による接触帯電は直接注入帯電が支配的となってなされる。これは弾性植毛ローラ2と被帯電体としての感光体1の帯電ニップ部nに存在する弾性植毛ローラ表面の植毛層2cの斜毛繊維が感光体表面を隙間無く摺擦することで直接注入帯電が行われるのである。

0119

弾性植毛ローラ2の回転周速度即ち表面の速度をAmm/secとし、感光体1の回転周速度すなわち表面の速度をBmm/secとすると、本実施例では帯電ニップ部nにおいて弾性植毛ローラ2は感光体1に対してカウンター回転であるので、Bを正の値とするとAは負の値であり、「B−A>0」となり、植毛層2cの斜毛繊維の傾きが感光体1の移動方向の上流に向いて、植毛層2cの斜毛繊維が感光体1に対して逆目になるように設定した。

0120

しかし、本構成に限られるものではなく、帯電ニップ部nにおいて弾性植毛ローラ2の回転が感光体1に対して順方向回転の場合には以下のように構成する。

0121

即ち、Aの絶対値がBの絶対値より小さい、つまり弾性植毛ローラ2が感光体1に従動するより遅い場合には、「B−A>0」となり、植毛層2cの斜毛繊維の傾きは感光体1の移動方向の上流に向ける。

0122

また、Aの絶対値がBの絶対値より大きい、つまり弾性植毛ローラ2が感光体1に従動するより早い早回しの場合には、「B−A<0」となり、植毛層2cの斜毛繊維の傾きは感光体1の移動方向の下流に向けるように構成する。

0123

これにより、弾性植毛ローラ2は感光体1と弾性植毛ローラ2の駆動時には感光体1に対しては逆目で接触する構成となる。

0124

このような構成で感光体1の帯電を行ったところ、弾性植毛ローラ2の植毛層2cの斜毛繊維が感光体1面に引っかかりながら形状を変形させて感光体1面に接触し、かつ弾性体層2bによってニップも十分に確保できるので、帯電部材としての弾性植毛ローラ2表面がより密に均一に感光体1に接触することが出来、これまでのように帯電部材を高速回転したり、印加電圧を高くしたりすることなく良好な帯電均一性が得られた。

0125

〈実施例2〉本実施例では、被帯電体表面の抵抗を調整することで更に安定して均一に帯電を行なうものであり、実施例1において被帯電体としての感光体1の表面に電荷注入層を設けて感光体表面の抵抗を調節することで更に安定して均一に帯電を行う。

0126

図7は、本例で使用した、表面に電荷注入層16を設けた感光体1の層構成模型図である。即ち該感光体1は、アルミドラム基体(Alドラム基体)11上に下引き層12、正電荷注入防止層13、電荷発生層14、電荷輸送層15の順に重ねて塗工された一般的な有機感光体ドラムに電荷注入層16を塗布することにより、帯電性能を向上したものである。

0127

電荷注入層16は、バインダーとしての光硬化型アクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィラー)としてのSnO2超微粒子16a(径が約0.03μm)、4フッ化エチレン樹脂(商品名テフロン)などの滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法により膜形成したものである。

0128

本実施例のプリンタにおいては、実施例1で述べたように弾性植毛ローラ2の植毛層2bの斜毛繊維の感光体1に対する逆目接触摺擦が弾性植毛ローラ2と感光体1との接触性を向上させた上に、感光体1の表層である電荷注入層16により注入帯電性が良好なために、1000枚印字後も良好な帯電均一性が得られた。

0129

電荷注入層16として重要な点は、表層の抵抗にある。電荷の直接注入による帯電方式においては、被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授受が行えるようになる。一方、像担持体(感光体)として用いる場合には静電潜像を一定時間保持する必要があるため、電荷注入層16の体積抵抗値としては1×109 〜1×1014(Ω・cm)の範囲が適当である。

0130

また本構成のように電荷注入層16を用いていない場合でも、例えば電荷輸送層15が上記抵抗範囲に或る場合は同等の効果が得られる。

0131

さらに、表層の体積抵抗が約1013Ωcmであるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様な効果が得られる。

0132

上記のように、感光体表層に注入帯電層を持つことで、本帯電装置を長期に使用した場合においても直接注入帯電を安定して行うことが出来る。

0133

〈実施例3〉上述したように、接触帯電において、接触帯電部材として表面に植毛層を設けた弾性植毛帯電部材を用い、該弾性植毛帯電部材を被帯電体に対して速度差を持って接触させるとともに、植毛層の斜毛繊維が逆目で被帯電体面に作用するように適用することにより、弾性植毛帯電部材の被帯電体への接触が極めて密となり、十分に接触することができて接触性が向上することで、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現することができる。

0134

更に、弾性植毛帯電部材の表面に予めを導電粒子を塗布しておく、あるいは少なくとも該弾性植毛帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持させることにより、該弾性植毛帯電部材の回転が安定し、かつ、該弾性植毛帯電部材と被帯電体との接触面積も増え弾性植毛帯電部材と被帯電体との接触面積も増え、より安定した均一な直接帯電が可能となる。

0135

導電粒子は帯電補助を目的とした帯電促進粒子である。そして、被帯電体と弾性植毛帯電部材とのニップ部に帯電促進粒子が存在した状態で被帯電体の接触帯電が行なわれる。

0136

この帯電促進粒子の存在により該帯電促進粒子が滑剤として作用して被帯電体と弾性植毛帯電部材とのニップ部において弾性植毛帯電部材は被帯電体と速度差をもって容易に接触できて弾性植毛帯電部材の回転が安定してなされると同時に、毛の表面に存在する帯電促進粒子が弾性植毛帯電部材と被帯電体との接触状態を促進するため、弾性植毛帯電部材が被帯電体の表面に隙間なく接触することができる。これと、前述した弾性植毛帯電部材の斜毛繊維の逆目接触摺擦の作用と相まって、より安定した均一な直接注入帯電が可能となる。

0137

本実施例は帯電促進粒子を併用した例である。

0138

図8において、1は被帯電体としての例えば回転ドラム型の電子写真感光体、2は接触帯電部材である弾性植毛ローラ2、30は帯電促進粒子塗布手段としての規制ブレード、mは帯電促進粒子である。

0139

a.弾性植毛ローラ2
弾性植毛ローラ2は、実施例1における弾性植毛ローラ2と同様のものであり、該弾性植毛ローラ2を感光体1に対して周速差をもたせてかつ逆目で適用して直接注入帯電を実現している。

0140

b.帯電促進粒子m
帯電促進粒子mは、本実施例では、比抵抗が106 Ω・cm、平均粒径3μmの導電性酸化亜鉛粒子を用いた。

0141

帯電促進粒子mの材料としては、他の金属酸化物などの導電性無機粒子有機物との混合物など各種導電粒子が使用可能である。

0142

粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行うため比抵抗としては1012Ω・cm以下が望ましく、さらには1010Ω・cm以下がより望ましい。ここで抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。低面積2.26cm2 の円筒内に凡そ0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算出した。また、帯電促進粒子は露光の妨げにならないように、白色または透明に近いことが望ましく、よって非磁性であることが好ましい。

0143

また、粒径は良好な帯電均一性を得るために50μm以下が望ましい。粒径の下限値は、粒子が安定して得られるものとして10nmが限界である。

0144

本発明において、粒子が凝集体として構成されている場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方最大弦長をもって体積粒度分布を算出しその50%平均粒径をもって決定した。

0145

c.帯電促進粒子塗布手段30
帯電促進粒子mを弾性植毛ローラ2と感光体1の帯電ニップ部nに均一に供給して担持させるために、本実施例では帯電ニップ部nよりも感光体回転方向上流側に帯電促進粒子塗布手段30を設けた。

0146

本実施例においてその帯電促進粒子塗布手段30は感光体1に当接させた規制ブレードであり、感光体1と規制ブレード30間に帯電促進粒子mを貯留保持させた構成をとる。

0147

この構成により、感光体1の回転にともない一定量の帯電促進粒子mが感光体1面に塗布されて帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給され、弾性植毛ローラ2に塗布され、帯電促進粒子mが帯電ニップ部nに均一に供給され担持される。

0148

帯電促進粒子供給構成は本構成に限定されるものではい。より簡易な帯電促進粒子供給構成として、帯電促進粒子mを含ませた発泡体あるいはファーブラシを被帯電体1や弾性植毛ローラ2に当接する方法などがある。

0149

d.直接注入帯電
感光体1はφ30mmのドラム状であり、周速が50mm/secの一定速度で回転する。

0150

感光体1の回転に伴い感光体表面に帯電促進粒子mが規制ブレード30によって塗布され、帯電ニップ部nに到達する。

0151

弾性植毛ローラ2は帯電ニップ部nにおいて感光体1と互いに逆方向に等速度で移動するよう凡そ80rpmで駆動されている。

0152

よって、本実施例では図9に帯電ニップ部nの拡大模型図を示すように帯電ニップ部nでは弾性植毛ローラ2の植毛層2cの斜毛繊維が変形しながら、様々な形状で感光体1表面に接触するとともに、感光体1に塗布された帯電促進粒子mが植毛層2cの斜毛繊維によって植毛層に取り込まれやすくなり、変形した斜毛繊維と帯電促進粒子が介在して感光体への接触性を促進している。

0153

そして、弾性植毛ローラ2の芯金2aに−700Vの直流電圧を印加した。これにより、感光体1表面は印加電圧と等しい電位に帯電される。

0154

即ち本実施例において接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれる。弾性植毛ローラ2と感光体1の帯電ニップ部nに存在する植毛層2cの斜毛繊維と帯電促進粒子mが感光体表面を隙間無く摺擦することで直接注入帯電が行われるのである。

0155

このような構成の帯電装置で感光体1の帯電を行ったところ、植毛層2cの斜毛繊維が感光体1に引っかかりながら表面形状を変形させて感光体に接触し、かつ感光体上の帯電促進粒子mを取り込みやすいように構成されているため、弾性植毛ローラ2がより密に均一に感光体に接触することが出来、良好な帯電均一性が得られた。

0156

帯電ニップ部nにおける帯電促進粒子mの存在量としては実験によると103〜5×105個/mm2 が望ましい。帯電ニップ部nでの帯電促進粒子mの該存在量の測定方法について述べる。該存在量は弾性植毛ローラ2と感光体1の帯電ニップ部nを直接測ることが望ましいが、弾性植毛ローラ2に接触する前に感光体1上に存在した粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する弾性植毛ローラ2に剥ぎ取られることから、本発明では帯電ニップ部nに到達する直前の弾性植毛ローラ2表面の粒子量をもって該介在量とした。具体的には、帯電バイアスを印加しない状態で感光ドラム1及び弾性植毛ローラ2の回転を停止し、弾性植毛ローラ2の表面をビデオマイクロスコープ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTIS製SR−3100)で撮影した。弾性植毛ローラ2を感光ドラム1に当接するのと同じ条件でスライドガラスに当接し、スライドガラスの背面からビデオマイクロスコープにて該接触面を1000倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデジタル画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾値を持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所望の画像処理ソフトを用いて計測した。

0157

〈実施例4〉本実施例は、特にクリーニング装置を持たないクリーナレスシステム(トナーリサイクル)の画像形成装置である。本実施例では、接触帯電部材に弾性植毛ローラを用い、接触性を向上させるために帯電促進粒子を介在させ、さらに注入帯電性を向上させるために、最表層に電荷注入層を持つ感光体を用いることにより、帯電性能を向上させただけでなく、特にクリーニング装置を持たない画像形成装置においても転写残トナーによる弊害の無い出力画像を得ることが出来る。

0158

図10は本実施例におけるクリーナレスシステムの画像形成装置の概略構成図であり、前述の実施例1のプリンタにおいてクリーニング装置6を廃止したプリンタである。実施例1のプリンタと共通する構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。

0159

a.感光体1
感光体1は実施例2のように最表層に電荷注入層16を持たせた感光体である。

0160

b.弾性植毛ローラ2
本実施例において用いた弾性植毛ローラ2は、実施例1における弾性植毛ローラ2と同様のものであり、該弾性植毛ローラ2を感光体1に対して周速差をもたせてかつ逆目で適用して直接注入帯電を実現している。

0161

弾性植毛ローラ2と感光体1間で速度差を持たせる構成としては、弾性植毛ローラ2を回転駆動して感光体1との間で速度差を設けることになる。ただ、好ましくは、本実施例のようにクリーナレスシステムの画像形成装置の場合には、転写残トナーを一時的に回収し均すために、弾性植毛ローラ2を回転駆動し、さらに、その回転方向は感光体表面の移動方向とは逆方向に回転するように構成することが望ましい。

0162

c.帯電促進粒子m
本実施例では、弾性植毛ローラ2の表面に予め帯電促進粒子mを塗布してある。これにより、初期より良好な帯電状態を得ることができる。

0163

また、現像装置3に収容させた現像剤である一成分磁性トナーtに対して帯電促進粒子mを重量部で2部添加混合させてある。

0164

現像剤tに添加混入させた帯電促進粒子mは感光体1面の静電潜像現像時に感光体1面に付着して感光体1の回転に伴い転写ニップ部eを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給される。

0165

本実施例で用いた帯電促進粒子mは粒径3μmの導電性酸化亜鉛粒子である。帯電促進粒子mは、特に感光体の帯電に用いる場合に潜像露光時に妨げにならないよう、無色あるいは白色に近い粒子が適切である。さらに、カラー記録を行う場合、帯電促進粒子mが感光体上から記録紙Pに転写した場合を考えると無色、あるいは白色に近いものが望ましい。また、画像露光時に粒子による光散乱を防止するためにもその粒径は構成画素サイズ以下であることが望ましい。

0166

d.直接注入帯電
感光体1はφ30mmのドラム状であり、周速が50mm/secの一定速度で回転する。弾性植毛ローラ2は帯電ニップ部nにおいて感光体1と互いに逆方向に等速度で移動するよう凡そ80rpmで駆動されている。弾性植毛ローラ2の芯金2aには−700Vの直流電圧を印加した。

0167

本実施例の場合も、実施例3の場合と同様に、帯電ニップ部nでは弾性植毛ローラ2の植毛層2cの逆目斜毛繊維が変形しながら、様々な形状で感光体1表面に接触するとともに、帯電ニップ部nに帯電促進粒子mが存在していて弾性植毛ローラ2の逆目斜毛繊維によってより弾性植毛ローラ2表面の植毛層2cに取り込まれ、変形した逆目斜毛繊維と帯電促進粒子mの介在で、弾性植毛ローラ2の感光体1への接触性が促進される。

0168

これにより、感光体1表面は印加電圧と等しい電位に帯電される。即ち本実施例において接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれる。弾性植毛ローラ2と感光体1の帯電ニップ部nに存在する弾性植毛ローラ2表面の逆目斜毛繊維と帯電促進粒子mが感光体表面を隙間無く摺擦することで直接注入帯電が行われるのである。

0169

d.クリーナレスシステム
上記のように回転感光体1は弾性植毛ローラ2により該弾性植毛ローラ2に対する印加電圧とほぼ同電位に直接注入帯電され、その帯電面に対してレーザービームスキャナ7によるレーザー走査露光Lがなされることで、回転感光体1面にプリントパターンに応じた静電潜像が形成される。

0170

その静電潜像が現像装置3によりトナー画像として反転現像され、そのトナー像が転写ニップ部eに対して不図示の給紙部から所定のタイミングで給紙された記録媒体としての転写材Pに順次に転写されていく。

0171

転写ニップ部eでトナー像の転写を受けた転写材Pは回転感光体1面から分離されて定着装置5に導入され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。

0172

クリーナレスの画像形成装置にあっては、転写後の感光体1面に残存の転写残トナー(現像剤)は感光体1と弾性植毛ローラ2の接触部である帯電ニップ部nに感光体1の回転移動でそのまま持ち運ばれ、弾性植毛ローラ2の逆目斜毛繊維により撹乱されつつ弾性植毛ローラ2に付着・混入する(弾性植毛ローラ2による転写残トナーの一時的回収)。トナーは一般に絶縁体であるため弾性植毛ローラ2に対する転写残トナーの付着・混入は感光体1の帯電において帯電不良を生じさせる因子である。

0173

しかし、本構成においては弾性植毛ローラ2に予め塗布した帯電促進粒子mが存在することと、現像装置の現像剤(トナー)tに混合した帯電促進粒子mが現像および転写行程を経て帯電ニップ部nに至り弾性植毛ローラ2に供給されることにより、帯電促進粒子mが帯電ニップ部nに介在して、弾性植毛ローラ2の感光体1への緻密な接触性と接触抵抗を保つことができ、弾性植毛ローラ2の転写残トナーによる汚染にかかわらず直接帯電が可能になり、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を維持させることができ、均一な帯電性を与えることができる。

0174

弾性植毛ローラ2に付着・混入した転写残トナーは弾性植毛ローラ2から徐々に電気的に感光体1上に吐き出される。この場合、弾性植毛ローラ2に帯電促進粒子mが担持されていることで、弾性植毛ローラ2とこれに付着・混入する転写残トナーの付着力が低減化されて弾性植毛ローラ2から感光体1上にへのトナーの吐き出し効率が向上する。

0175

弾性植毛ローラ2から感光体1上に吐き出されたトナーは感光体1面の回転移動とともに現像部位dに至り、現像装置3において再度回収(現像同時クリーニング)あるいは現像に供される(トナーリサイクル)。現像同時クリーニングは前述したように、転写後に感光体1上に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、その潜像の現像時において、現像装置のかぶり取りバイアス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback によって回収するものである。本実施例におけるプリンタのように反転現像の場合では、この現像同時クリーニングは、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回収する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へトナーを付着させる電界の作用でなされる。

0176

以上の行程を繰り返すことにより、トナーリサイクルを可能にしながら、直接注入帯電を行い、かつそれを長期に渡り維持することができる。転写残トナーと帯電促進粒子が撹乱されつつ弾性植毛ローラ2に取り込まれるので、転写残トナーによるゴーストのない均一な出力画像を得ることが出来る。

0177

本実施例の装置で画像出力を行ったところ、5000枚印字においても、クリーナレスによるゴースト画像のない安定した帯電性が得られた。

0178

本実施例においては、クリーナレスシステムであるにも関わらず、弾性植毛ローラ2の逆目斜毛繊維によって、転写残トナーが十分に弾性植毛ローラ2に回収されつつ撹乱され、かつ、逆目斜毛繊維と帯電促進粒子mが感光体1に密に接触して帯電を行うので、転写残トナーの帯電ニップ部nのすり抜けによる画像不良や帯電不良のない良好な画像を出力する画像形成装置が提供できる。

0179

現像装置3に収容させた現像剤である一成分磁性トナーtに対して添加混入させた帯電促進粒子mは感光体1面の静電潜像現像時に感光体1面に付着して感光体1の回転に伴い転写ニップ部eを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給される。

0180

即ち感光体1上の現像トナー像は転写ニップ部eにおいて転写バイアスにより転写材P面側に引かれて積極的に転移するけれども、現像装置3による感光体1面の静電潜像現像時に感光体1面に付着した帯電促進粒子mは抵抗値が低いために転写材P面側には積極的には転移せず感光体1上に実質的に付着保持されて残留して感光体1面の回転移動に伴い転写ニップ部eを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて供給される。

0181

このように本実施例においては、弾性植毛ローラ2表面にあらかじめ塗布した帯電促進粒子mが存在することと、上記のように現像装置3の現像剤tに混合した帯電促進粒子mが現像及び転写行程を経て弾性植毛ローラ2に供給されることにより、弾性植毛ローラ2に転写残トナーが付着混入した場合でも、弾性植毛ローラ2の感光体1への接触性と接触抵抗を維持できるため直接注入による帯電を行うことができる。そして、帯電促進粒子mが弾性植毛ローラ2から脱落しても現像装置3側から供給され続けるため、帯電性を安定して維持することが可能になる。即ち、装置使用の全くの初期より、長期の使用後まで安定した帯電性を維持することができる。

0182

〈その他〉
1)弾性植毛帯電部材は回動ベルト型などの形態のものにすることもできる。

0183

2)弾性植毛帯電部材に印加する帯電バイアスは交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電圧)を含むものであってもよい。交番電圧成分の波形としては、正弦波矩形波三角波等適宜使用可能である。直流電源を周期的にオンオフすることによって形成された矩形波であってもよい。

0184

3)本発明に係る弾性植毛帯電部材、帯電方法もしくは帯電装置は画像形成装置の像担持体以外の被帯電体の帯電処理にも効果的であることは勿論である。

0185

4)画像形成装置の場合において、像担持体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段としての像露光手段は実施例のレーザー走査手段以外にも、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用いたデジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプ蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであればよい。

0186

5)像担持体は静電記録誘電体などであってもよい。この場合は該誘電体面を一様に帯電した後、その帯電面を除電針ヘッド電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の画像情報に対応した静電潜像を書き込み形成する。

0187

6)画像形成装置の場合において、静電潜像のトナー現像方式・手段は任意である。正規現像方式でも反転現像方式でもよい。

0188

一般的に、静電潜像の現像方法は、非磁性トナーについてはこれをブレード等でスリーブ等の現像剤担持搬送部材上にコーティングし、磁性トナーについてはこれを現像剤担持搬送部材上に磁気力によってコーティングして搬送して像担持体に対して非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(1成分非接触現像)と、上記のように現像剤担持搬送部材上にコーティングしたトナーを像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(1成分接触現像)と、トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤(2成分現像剤)として用いて磁気力によって搬送して像担持体に対して接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分接触現像)と、上記の2成分現像剤を像担持体に対して非接触状態で適用し静電潜像を現像する方法(2成分非接触現像)との4種類に大別される。

0189

7)転写手段4はローラ転写に限らずベルト転写コロナ放電転写など任意である。

0190

8)転写ドラム転写ベルト等の中間転写体などを用いて、単色画像ばかりでなく、多重転写等により多色フルカラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。

0191

9)転写方式の画像形成装置に限られず、直接方式の画像形成装置であってもよいし、画像表示装置ディスプレイ装置)としての画像形成装置であってもよい。

0192

以上説明したように、本発明によれば、接触帯電において、接触帯電部材として表面に植毛層を設けた弾性体部材である簡易な弾性植毛帯電部材を用いて、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することが可能となる。

発明の効果

0193

またこれにより、オゾン生成物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構成、低コストな画像形成装置やプロセスカートリッジを構成することが可能となる。

0194

図1実施例1の画像形成装置の概略構成模型図
図2接触帯電部材としての弾性植毛ローラ部分の拡大模型図
図3弾性植毛ローラの更に拡大の横断面模型図
図4植毛方法の1例の説明図
図5逆目接触摺擦の場合の帯電ニップ部内の拡大模型図
図6順目接触摺擦の場合の帯電ニップ部内の拡大模型図
図7電荷注入層を具備させた感光体の層構成模型図
図8帯電促進粒子を併用した帯電装置の概略図
図9帯電ニップ部内の拡大模型図
図10クリーナレスの画像形成装置の概略構成模型図
図11帯電特性グラフ

図面の簡単な説明

0195

1回転ドラム型電子写真感光体(像担持体、被帯電体)
2弾性植毛帯電部材(弾性植毛ローラ)
2a芯金
2b弾性ローラ
2c植毛部
3現像装置
4転写ローラ
5定着装置
6クリーニング装置(クリーナ)
レーザースキャナ
m帯電促進粒子(導電粒子)
n帯電ニップ部
S1〜S3バイアス印加電源
P 転写材

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