図面 (/)

技術 調味料素材の製造法

出願人 味の素株式会社
発明者 島圭吾上田要一
出願日 1997年11月17日 (23年1ヶ月経過) 出願番号 1997-314897
公開日 1999年6月2日 (21年7ヶ月経過) 公開番号 1999-146767
状態 特許登録済
技術分野 種実、スープ、その他の食品 調味料
主要キーワード インスタント味噌汁 スルメ 無色無臭 西洋料理 二点比較法 マグロエキス 調味料素材 ケトペントース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1999年6月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料素材を得る。

解決手段

糖類もしくは糖類とアミノ酸類を予めアルカリ中で加熱し、得られた画分をエキスに添加し、加熱操作を行うことにより、エキス類特有異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された新規調味料を製造する。

概要

背景

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、コクを与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・市販され利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材料食塩砂糖うま味調味料アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エキスの加工品および代替品などは、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、やはり天然エキスと比較してみると、呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白分解物)、HAP(動物蛋白分解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは、分解臭を有している事、また、酵母エキスは、酵母特有風味を有しているため、自ずからその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるものではない。特に、このような調味料は、ビーフブイヨン鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみのある酸味」および「あつみ」、天然感、複雑感に欠けるという欠点を有している。また、畜肉魚介の天然エキスを用いた場合にも、これら特有の風味を有するため、自ずからその使用量および使用範囲に制限が生じた。

概要

「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料素材を得る。

糖類もしくは糖類とアミノ酸類を予めアルカリ中で加熱し、得られた画分をエキスに添加し、加熱操作を行うことにより、エキス類特有の異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された新規な調味料を製造する。

目的

上記従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」を付与し、異風味を有さない新規な調味料素材を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

糖類もしくはこれらの誘導体アルカリ中で加熱し、これをエキス類に加え更に加熱することを特徴とする新規調味料製造法

請求項2

糖類もしくはこれらの誘導体をアルカリ中で加熱する際アミノ酸共存させることを特徴とする請求項1記載の新規調味料の製造法。

請求項3

請求項1又は2記載の調味料を配合されることを特徴とする天然エキス加工品、天然エキス代替物、基本だし素材または風味調味料

技術分野

0001

本発明は、糖類または糖類及びアミノ酸類アルカリ中で加熱を行い、更にその後これをエキス類に加えて加熱することにより、pH中性領域において「あつみのある酸味」を付与し、また「あつみ」「後味伸び」を付与する新規調味料及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、コクを与える、食品材料の味の不足を補うなどとされている。

0003

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・市販され利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材料食塩砂糖うま味調味料、アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エキスの加工品および代替品などは、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、やはり天然エキスと比較してみると、呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

0004

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白分解物)、HAP(動物蛋白分解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは、分解臭を有している事、また、酵母エキスは、酵母特有風味を有しているため、自ずからその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるものではない。特に、このような調味料は、ビーフブイヨン鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみのある酸味」および「あつみ」、天然感、複雑感に欠けるという欠点を有している。また、畜肉魚介の天然エキスを用いた場合にも、これら特有の風味を有するため、自ずからその使用量および使用範囲に制限が生じた。

発明が解決しようとする課題

0005

上記従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」を付与し、異風味を有さない新規な調味料素材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題の解決につき鋭意工夫を重ねた結果、予めグルコースぶどう糖)、フラクトース果糖)、キシロースリボース等の糖類をもしくはこれら糖類とグリシンリジン、MSG等のアミノ酸をpH8〜13のアルカリ条件下で加熱を行い、その後得られた反応物をエキス類に添加しpH中性下で再度加熱操作を行うことにより、魚介類エキス特有の生臭みや畜肉エキス特有の獣臭等の異風味のない、「あつみのある酸味」や「あつみ」「濃厚感」の付与された調味料を製造しうることを見いだし、このような知見に基づいて本発明を完成するに至った。なお、ここで言う「あつみのある酸味」とは、通常食品加工に用いられている有機酸(クエン酸コハク酸乳酸リン酸等)等が呈するを強く刺す酸味ではなく、酸味は呈するが口全体に広がるような天然エキスが有するマイルドな酸味を言う。また、これら有機酸および酸性アミノ酸などの酸味物質は、中性pHにおいては酸味を呈さず、だし等に「あつみのある酸味」を付与する事はできないことは言うまでもない。また、従来調味機能を有すると紹介されているアンセリンカルノシンクレアチンクレアチニン核酸類、糖類は、上記のように中性pH領域で酸味を呈する機能を有しない。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明は、アルカリ中にて糖類もしくは糖類とアミノ酸類を加えて加熱し、加熱後これをエキス類に加えpH中性で更に加熱することにより、エキス類特有の異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料素材の製造しうることを特徴とする。

0008

本発明に用いる糖類、糖類誘導体は、グルコース、マンノースガラクトースなどのアルヘキサオース、リボース、キシロースなどのアルドペントースおよびフラクトースなどのケトヘキサオース類やリブロースキシルロースなどのケトペントース類、およびアスコルビン酸マルトーススクロースなどの二糖類である。また、水飴糖蜜異性化糖、野菜エキス、果汁など、上記の糖類を多量に含む食品や調味料を使用することも可能である。

0009

本発明に用いるアミノ酸類は、グリシン、リジン、グルタミンなどのアミノ酸、MSG、アスパラギン酸ナトリウムなどのアミノ酸塩、カルノシンやアンセリンなどのペプチド等である。また、HVP、HAP、醤油、酵母エキス、野菜エキスなど、上記のアミノ酸類を多量に含む食品や調味料・エキスを使用することも可能である。

0010

本発明に用いるエキスは、市販のカツオエキス、サバエキス、マグロエキスイワシエキス、グチエキス、ハモエキス、ヒラメエキス、タラエキス、煮干しエキス、ホタテガイエキス、アサリエキス、シジミエキスカキエキスアワビエキス、タコエキス、イカエキス、カニエキス、エビエキス、オキアミエキスなどの水産物類のエキス、市販のビーフエキスポークエキス、チキンエキスなどの畜肉類のエキスおよび加工食品製造時に副生物として得られる、水産物類、畜肉類の煮汁蒸煮液、クッカージュースおよびフィッシュソルブルなどを示す。また、これらの酵素消化物および魚醤を使用することも可能である。

0011

本調味料は、例えば以下に示す方法で得ることが可能である。グルコース等の糖類、もしくはこれら糖類とその1/10量から等量のグリシン等のアミノ酸類をpH8〜13のアルカリ中で2〜30分間80〜100°Cで加熱を行う。得られた反応液は、そのままエキスに加えても構わないが、塩酸などで予めpHを中性に調整しても構わない。エキスにはエキスの固形分1gあたり0.2〜20倍量(重量)の反応物(乾重量)を添加し加熱する。加熱温度は50〜100°C、加熱時間は30分〜48時間で良い。また、pHは中性付近であることが好ましい。上記に示した操作により、エキス類特有の異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料素材を製造することが可能である。

0012

このように製造した調味料は、そのままで使用することも可能であるが、適宜、活性炭イオン交換樹脂による処理によって、着色物質焦げ臭などの原因となる香気成分を除去して使用することもできる。また、得られた調味料素材は、素材として単品使用される他、天然エキスまたはその代替物、基本だし素材や風味調味料等に配合使用することができる。

0013

このようにして得られた「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料は、日本料理のだし、たとえば、かつお節、鶏肉、こんぶ、牛肉、シイタケなどの素に添加、または、西洋料理スープストック、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚貝などの素汁に添加、中華料理タン、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、ハム貝柱、アワビ、エビ、スルメ、シイタケ、ハクサイセロリなどの素汁に添加することにより、これらに「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」を付与し、その呈味機能を増強させることが判明した。また、前述のごとく、上記の天然エキスの加工品および代替品、特にアミノ酸混合物として比較的安価に利用できるHVP、HAP、酵母エキスに添加し、安価なビーフエキスに添加した場合も、また基本だし素材または従来の風味調味料に添加しまたはこれと併用した場合にも、味全体をひきしめ、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」を付与すると共に味の増強がみられ、高品質なものに改良することができる。

0014

以下に、エキス類特有の異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された調味料の製造方法と添加効果を実施例をあげて説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれら実施例によって制限されるものではない。

0015

(実施例1)グルコース50gを水100mLに溶解後、水酸化ナトリウムでpHを13に調製し15分間80°Cで加熱を行った。加熱後、この溶液を1Lの鰹煮汁に添加しpHを塩酸でpH中性に調整した後に、温度を95°Cで2時間加熱を行った。

0016

このようにして得られた調味料を市販めんつゆに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販めんつゆ100mlに本発明の調味料1gを添加した。

0017

対照として、無添加のめんつゆを作成し、二点比較法味覚パネル20名による官能評価を実施した。 結果を下記表1に示す。

0018

0019

(実施例 2)フラクトース50gとグリシン10.5gを100mLのpH10の炭酸緩衝液に溶解し、5分間95°Cで加熱を行った。加熱後、塩酸でこの溶液をpH中性に調整し、1Lの鰹煮汁に添加し、温度を95°Cで2時間加熱を行った。さらに、この脱塩液反応液を活性炭による脱色を常法により行ったところ、無色無臭の溶液が得られた。

0020

このようにして得られた調味料を市販インスタント味噌汁に添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販インスタント味噌汁(味の素(株)製)200mlに本発明の調味料0.5gを添加した。

0021

対照として、無添加の味噌汁を作成し、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を実施した。 結果を下記表2に示す。

0022

ID=000003HE=050 WI=069 LX=0255 LY=0350
*:危険率5%以下で有意差あり

発明の効果

0023

以上のように示した結果から、糖類もしくは糖類とアミノ酸類を予めアルカリ中で加熱し、得られた画分をエキスに添加し、加熱操作を行うことにより、エキス類特有の異風味がなく、「あつみのある酸味」「濃厚感・あつみ」の付与された新規な調味料を製造することが可能であった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の「 香料組成物、及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物、例えば、加熱調理等の加熱工程後や長期保管後等においても香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物及び、それを用いた食品組成物... 詳細

  • 坪川佳子の「 野蚕消化物由来抽出物の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】これまで利用されてこなかった野蚕の消化物の利用を図り、その消化物から有効成分を抽出し付加価値の高い商品を提供することを目的とする。【解決手段】野蚕の5齢幼虫に桜の葉を給餌する給餌工程(S1)と... 詳細

  • アイディールブレーン株式会社の「 加圧加工システム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】海又は湖に対象物を浸漬して対象物を加圧加工する加圧加工システムであって、海又は湖に浸漬した対象物を容易に回収することが可能な加圧加工システムを提供する。【解決手段】本発明は、海又は湖に対象物P... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ